2017年12月10日 (日)

Have yourself a merry little Christmas/Rita Reys (1986年)

オランダのジャズ・シンガー、リタ・ライスが1986年にリリースしたクリスマス・アルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img031aaa Img027bbb

全12トラック中、バカラック作品は1トラック

6. THE BELL THAT COULDN'T JINGLE (2:13)


オランダのジャズ・シンガー、リタ・ライスが1986年にリリースしたクリスマス・アルバムです。

リタ・ライスは1924年生まれ(2013年没、享年88)。リリース当時62歳ということになりますが、“ Europe's First lady of Jazz ” として知られるリタにとって本作は初めての(そして唯一の)クリスマス・アルバムなんだとか。

バックの演奏は、リタの御主人でもあるピム・ヤコブスのピアノ・トリオとメトロポール・オーケストラ。オーケストラの指揮とアレンジはロジャー・ヴァン・オッテーロー。リタは1971年にバカラック・カヴァー集 『 Rita Reys sings Burt Bacharach 』 をリリースしているのですが、その時も彼はオケのアレンジと編曲をしていました。

─  The subtle swing of the trio, combined with the genuine warmth of strings, adds a fresher and brighter quality to these familiar songs. トリオの巧みなスイングとストリングスの本物の暖かさとの組み合わせは、これらおなじみの曲をより生き生きと明るく描き出します。 ─ (ライナーより、超意訳 by あるでお^^;)

私も同感です。T-1. 「 HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS (あなたに楽しいクリスマスを) 」 、T-2. 「 WINTER WONDERLAND 」 、T-9. 「 THE CHRISTMAS SONG 」 、T-12. 「 WHITE CHRISTMAS 」 の定番曲もいいですし、アニタ・カー作のT-3. 「 IT'S CHRISTMAS TIME 」 やクリスマス・キャロルのT-7. 「 THE STAR CAROL 」 あたりの暖かみあるサウンドを聴いてると体の芯まで温まってきます。

─  One of the most original songs in the world of jingle bells and silver bells is undoubtedly Burt Bacharach's "The bell that couldn't jingle." ジングル・ベルや銀の鈴の歌の世界で最も独創的な曲のひとつがバート・バカラックの 「 ザ・ベル・ザット・クドント・ジングル 」 であることは間違いありません。 ─ (同)

よく発掘したな~と思ったのが、バカラックが作曲した数少ないクリスマス・ソングのT-6. 「 ザ・ベル・ザット・クドント・ジングル 」 。1970年代以降は全くカヴァーされてませんでしたからねー。ライナーを書いた方の評価が高いのにもビックリ。

んで、リタ版はとっても素敵なカヴァーとなりました。ストリングスと木管楽器がクラシカルな掛け合いを演じるイントロにまず心が弾みます。このイントロのフレーズは過去のどのバージョンにも見られないものです。本編に入ってからはピアノトリオが主体となるのですが、ウキウキ感がある演奏でピアノのちょっとしたアドリブなんかもいいですね~。リタの歌唱は若干高音域が苦しげですが、秀逸なアレンジに大満足。ただ、惜しむらくは曲の尺が短いこと。もっと長く演奏してくれたら良かったのにー。

Amazonは在庫切れ。そこでDiscogsサイトのアカウントを取得してオランダの中古屋さんから取り寄せたのですが、購入して正解でしたhappy01。まぁ、今月からAmazon/iTunesでダウンロード出来るようになったんですけどね…crying


【データ】
『 Have yourself a merry little Christmas 』
Rita Reys

CD:1986年リリース  ライナーノーツ: Imme Schade van Westrum
レーベル:Polydor (West Germany)
番号:831 254-2

Musical Advice: John J. Vis/Imme Schade van Westrum
Orchestra arranged and conducted by Rogier van Otterloo
  Pim Jacobs - Keyboards
  Ruud Jacobs - Bass
  Peter Ypma - Drums
  Ack van Rooyen - Trumpet
  Ruud Brink - Tenorsax
  Ary Jongman - Flute
  Martin de Ruiter - Hobo
  Roel Koster - Horn
Recorded at Wisseloord Studios, Hilversum, Holland

Ⓟ 1986 Polydor B.V.
Ⓒ 1986 Polydor B.V.
Marketed by Polydor B.V.
Printed in West Germany

↓ 左:CD、 右:MP3

2017年12月 6日 (水)

バート・バカラック・オン・ジャパニーズ・レア・グルーヴ/V.A. (1998年)

1970年頃にレコーディングされた日本人アーティストによるインストのバカラック物コンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img016aaa Img016bbb 

1. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ 石川晶トリオ ~
2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ 伊集加代子(スキャット) ~
3. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ 福原彰(トランペット) ~
4. REACH OUT FOR ME  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
5. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
6. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  ~ 佐藤允彦(ピアノ) ~
7. WALK ON BY  ~ 川原正美(パーカッション) ~
8. PROMISES, PROMISES  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
9. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL)  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
10. THE LOOK OF LOVE  ~ 宮沢昭、衛藤幸雄(フルート) ~
11. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ 飯吉馨(チェンバロ) ~
12. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ 宮沢昭、衛藤幸雄(フルート) ~
13. ALFIE  ~ ジョー・ヤング(サックス) ~
14. BOND STREET  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
15. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
16. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ 松本浩(ヴァイブ) ~
17. THE APRIL FOOLS  ~ 伊集加代子(スキャット) ~

収録時間約50分


Img017ggg 1970年頃にレコーディングされた日本人アーティストによるインストのバカラック物を集めたコンピ集です。

─  録音は 「 小さな願い(石川 晶トリオ) 」 を除き全て1970年に行われたもので、世はまさに万博ムード真っ盛り、進歩と調和を願う人々で溢れ返っていた時代の産物である。これは同時に米ビルボード誌に“イージー・リスニング・チャート”が設けられて約10年(設立は1961年)という第二次イージー・リスニング・ブームの到来を告げる年にあたり、ひいてはポピュラー音楽界における転換の時期でもあった。(中略) さて、こうしたイージー・リスニング・ブームの中で特異な存在として注目を集めていたのが、いま挙げたフランシス・レイと本作の主役バート・バカラックの二人である。各々、絶大なファンを持つ作曲家だが、その個性は実に対照的なものであった。(中略) レイの作品(演奏)は実に新鮮で魅力的なものだった。シンプルで親しみ易いメロディとそのムード、目を閉じればそこに映画のワンシーンが浮かんでくる、といった映像との相乗効果が功を奏して、特に女性ファンが逸早く飛びついたのだ。しかし、レイの人気は数年後には一気に下降線を辿り始め、遂には第一線からの離脱を余儀なくされている。その“雰囲気”にのみ支えられていた彼の人気は聴衆を惹き付けるのも早かったが、同時に飽きられるのも早かったのである。一方、バカラックの人気はどうだったのか。1970年6月22日のニューズウィーク誌では“THE MUSIC MAN 1970”と銘打った彼の特集が組まれ、翌年4月には来日コンサートも開催、大盛況のうちに幕を降ろしている。メロディの美しさやアンバランスな構成に加えて、ブラジル音楽のテンポやR&Bの要素、さらにロックやゴスペルに至るあらゆるジャンルを取り込んだ彼の音楽は、ある人々にとってはビートルズの出現よりも衝撃的なものだったようだ。(後略) ─ (ライナーより)

1970年当時、私は小学1年生。盛り上がったというイージー・リスニング・ブーム(バカラック人気も含めて)を実感してない世代です。このライナーは以前ご紹介した辛口の文章と較べるといささかバカラックを持ち上げ過ぎのような気もしますが、私同様当時を知らない方には参考になると思い長々と引用した次第です。

ライナーには収録元アルバムの情報他が詳しく載っていました。それらをまとめたのが以下の表です。左側に収録元アルバムをリリース順で並べ、右側に対応する曲を記しています。(ジョー・ヤングのT-13 . 「 アルフィー 」 だけは収録元アルバム不明)
Photo

『 バック・トゥ・バカラック 』 というバカラック作品集からセレクトされた6曲はどれもレコメンドです。弦楽クァルテット+αの編成で、αの部分は曲によってピアノトリオや木管楽器などがサポートで加わっているのですが、クラシックと多様なポップスをうまく融合させたアレンジがとっても独創的なんです。クァルテットのみの演奏で中間部に現代音楽っぽい変奏がみられるT-9. 「 アー・ユー・ゼア 」 、疾走感とキレのある演奏が魅力のT-14. 「 ボンド・ストリート 」 は現代でも全く古臭くないです。そして極めつけはT-15. 「 世界は愛を求めてる (愛を求めて) 」 。重厚でクラシカルな前半はまぁ想定の範囲内なのですが、後半の4拍子+3拍子のアヴァンギャルドなリズムは想像を超えています。素晴らしい!

フィリップス・ゴールデン・インストルメンタル・シリーズからの各曲はステレオタイプなイージー・リスニング。ただし、『 フルート・デラックス 』 からの2曲は他とは少し違う肌触りで、特にT-10. 「 恋のおもかげ 」 は美しくハモる2本のフルートとともに数々の独創的なオブリガートが強く印象に残ります。編曲はあの筒美京平さん。やっつけ仕事をしないところは流石です。

T-1. 「 小さな願い 」 のアーティスト名は石川晶トリオとなっていますが、演奏自体はストリングスが加わったイージー・リスニング物です。因みに石川晶さんはジャズ・ドラマーで、1972年にビッグ・バンド編成のバカラック作品集をリリースしています。(こちらを参考下さい)

スキャットの女王、伊集加代子さんも2曲入ってるのですが、彼女のスキャットの素晴らしさが私にはあまり感じられません。アレンジの問題だと思うのですが…。

やはりイージー・リスニングの肝はアレンジですね。改めてそれを感じたアルバムでした。

尚、本アルバムのライナーの最終頁に “ 日本人演奏者による 「 バート・バカラック作品集 」 主要アルバム・リスト ” なるものがありまして。大変貴重な資料だと思いますので、情報の共有化ということで拝借して載せることとします。
Img035ggg


【データ】
『 バート・バカラック・オン・ジャパニーズ・レア・グルーヴ 』 (Burt Bacharach on Japanese Rere Groove)
V.A.

CD:1998年10月21日リリース (ライナーは濱田高志氏 from 土龍団)
レーベル:テイチク・レコード (JP)
番号:TECN-18435

All tracks recorded in 1970 except track 1 in 1969
This Compilation Ⓟ & Ⓒ 1998 Licensed from Shinko Music Publishing Co., Ltd.
Manufactured & Distributed by TEICHIKU RECORDS CO.,LTD. Japan    

2017年12月 3日 (日)

12月9日の NHK 『 名曲アルバム 』 は 「 雨にぬれても 」!

2017年もあっという間に師走になってしまいました。気ぜわしい時季にちょいと一服しませんか?  とゆーことで、今回はNHKのTV番組 『 名曲アルバム 』 のご案内です。

─  『 名曲アルバム 』 は、誰もが耳にしたことのある世界の名曲を、作品ゆかりの地の美しい映像と共にお送りする番組です。 ─
 (番組サイトより)

この番組はクラシック音楽の番組だと思っていました。実際、番組サイトを開いて “ 名曲アルバム100選 ” をクリックするとクラシックの曲がズラリと並んでいます。でも、クラシック・オンリーってワケじゃなかったんですねー。んで、この度めでたく 「 雨にぬれても 」 が取り上げられることになりました。パチパチ。

Photo_2 歌うのはシンガーソングライターのおおはた雄一さん(写真左)で、バックはウクレレ&ベース+オケといった構成。坂本美雨さん(写真右)もコーラスで参加してるんですが、このお二人はそれぞれのソロ活動とは別に “ おお雨 ” という名前でデュオとしても活動してるんですって。息ピッタリの演奏を期待しましょう!

映像ロケ地は米ワイオミング州。 ─  アカデミー賞主題歌賞を受賞した映画「明日に向かって撃て!」の主題歌。アメリカ西部の山岳地域で映画のモデルとなった実在の盗賊団「ワイルドバンチ」の足跡を訪ねる。 ─ (同)

音楽と映像がどうコラボするのか、楽しみです。

編曲: 丸山  和範
<演奏>
  ヴォーカル - おおはた 雄一
  コーラス - 坂本 美雨
  Eベース - 長尾 雅道
  ウクレレ - 松宮 幹彦
  指揮 - 渡邊 一正
  管弦楽 - 東京フィルハーモニー交響楽団

放送日時・チャンネル
  12月  9日(土) 14:55~15:00    NHK 総合
  12月10日(日)   4:20~  4:25    NHK 総合
  12月13日(水) 10:50~10:55    NHK Eテレ
  12月17日(日)   4:20~  4:25    NHK 総合
  12月18日(月)   5:55~  6:00    NHK BSプレミアム

詳細は番組サイトをご覧ください。


ここからはオマケです。MP3データしか所有していないバカラック・カヴァーをご紹介。

41kn8upeeplおおはた雄一さんはこれまでにもバカラックをカヴァーしとられまして。
まずは2008年のアルバム 『 SMALL TOWN TALK 』 収録の 「 雨にぬれても 」 (2:54) 。ウクレレ&ギターのみをバックにほんわかなタッチで歌っています。ちょっと脱力感のある歌い方は独特です。
また、2009年リリースのバカラック・カヴァー集 『 雪と花の子守唄 ~バカラック・ララバイ集~ 』 に 「 ME, JAPANESE BOY I LOVE YOU (ミー・ジャパニーズ・ボーイ) 」 で参加。ラテンなアレンジで意表を突かれました。これはアルバムを所有しておりまして以前拙ブログでもご紹介しております。


81lqharpysl_sl1500__2 坂本美雨さんのお母様は矢野顕子さん。
その矢野顕子さんが2017年11月(というかほんの数日前)にピアノ弾き語りのアルバム 『 Soft Landing 』 をリリースしたのですが、そのなかで 「 WIVES AND LOVERS (素晴らしき恋人たち) 」 (4:51) をカヴァー。これがトンデモなく素晴らしいカヴァーでございました。美しく、激しく、繊細で、エレガントな…う~ん、言葉では表現しきれません。ライヴでこの曲を聴いてみたいです。

2017年11月26日 (日)

LIPPY LIP BACHARACH/V.A. (1998年)

ポリグラム・グループ音源のなかから選曲した日本編集のバカラック物コンピ集です!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img015aaa Img015bbb

1. TRAINS AND BOATS AND PLANES ~ Astrud Gilberto ~  F
2. DONNE-MOI MA CHANCE (TOO LATE TO WORRY)  ~ Sophia Loren ~  F
3. QUESTO AMORE E' PER SEMPRE (ANY OLD TIME OF THE DAY)  ~ Dalida ~  F
4. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Lou Christie ~  M
5. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Connie Francis ~  F
6. ALFIE  ~ Jerry Butler ~  M
7. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU  ~ Marva Whitney ~  F
8. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Roy Ayers ~
9. MESSAGE TO MICHAEL  ~ James Brown ~
10. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ James Brown ~  M
11. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Willie Bobo ~  M
12. ANY DAY NOW  ~ James Brown ~  M
13. DON'T MAKE ME OVER  ~ Lyn Collins ~  F
14. REACH OUT FOR ME  ~ Lyn Collins ~  F
15. THIS EMPTY PLACE  ~ The Fortunes ~  M
16. WIVES AND LOVERS  ~ Wes Montgomery ~
17. IN THE LAND OF MAKE BELIEVE  ~ Dusty Springfield ~  F
18. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Jimmy Smith ~
19. KEEP ME IN MIND  ~ Patti Page ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約58分


ポリグラム・グループ音源のなかから選曲した日本編集のバカラック物コンピ集です!

日本のバカラック第一人者たる坂口修氏が、マーキュリー、フィリップス、ポリドール、MGMやヴァーヴなどのヴォーカル物を中心にコンパイルしたそうです。(因みに、ポリグラム・グループは1999年にユニヴァーサル・ミュージック・グループに吸収され現在は存在しません)

Lippy_lip_list

─  特に、フランス語やイタリア語で歌われる、一味違った Bacharach カヴァーと、"James Brown"とその仲間によるファンキーなテイク等をお楽しみ頂きたい。 ─ (坂口氏のコメント、ライナーより)

私のレコメンドは、坂口氏のコメントとほぼ同じでございます。

まずはT-2. 「 トゥー・レイト・トゥ・ウォーリー 」 のフランス語版。歌っているのはあのソフィア・ローレン。歌うんだcoldsweats02。陽気でノリが良い金管バリバリのアレンジで、彼女の歌も元気で勢いがあります。この曲のオリジナルはバブス・ティーノ。バカラック研究本の 『 SONG BY SONG 』 にはこの曲のカヴァーとして4バージョンがリストアップされているのですが、全てフランス語バージョン! んで、最初にカヴァーしたのがソフィア・ローレンなんです。

そしてT-3. 「 エニイ・オールド・タイム・オブ・デイ 」 をイタリア語で歌っているのはダリダ。誰だっ?て感じですが、(この際下手なダジャレは置いといて)簡単なプロフィールは上記表の注釈※2をご覧ください。この曲のオリジナルはディオンヌなのですが、ライナーによるとシェイラのフランス語バージョン(先日拙ブログで紹介したヤツ)を基にしてカヴァーしたんだそう。
Any_old
これら3作品をリリース順に並べたのがこの表。シェイラ版がディオンヌ版とほぼ同じテンポ&同じキーなのに対して、ダリダ版は速めのテンポでキーもかなり高くなってます。イタリア語特有の巻き舌の発音も加わり、ダリダ版は幾分おてんばな印象を受けます。本来ドリーミーなこの曲に一番マッチしているのはフランス語で歌っているシェイラ版かなぁ。(注:あくまでも、レスリー・アガムズ(こちらで紹介)やスー・レイニー等のとってもドリーミーなバージョンを含めずこの3作品のみで比較した場合の話です)
因みに、ダリダはイタリア語でカヴァーする前の1964年にフランス語でカヴァーしています(注釈※2参照方)。こうなると、そのフランス語バージョンもちょっと聴いてみたいですねー。

アルバムの中盤は “ JBまつり ” 状態です。脇を固めるのはJBファミリーの二人の歌姫。マーヴァ・ホイットニーがT-7. 「 ディス・ガール 」 をファンキーに歌い、リン・コリンズがT-13. 「 ドント・メイク・ミー・オーヴァー 」 をソウルフルに、T-14. 「 リーチ・アウト 」 をメロウに歌っています。御大ジェームス・ブラウンは3曲披露! まずT-9. 「 マイケルへのメッセージ 」 ですが、JBは歌わずオルガンを弾くまくります。腕前は素人に毛が生えた程度でちょっと笑っちゃうんですが、ソウルフルなグルーヴ感は流石です。続くT-10. 「 世界は愛を求めてる 」 は疾走感のあるディスコ調のカヴァー。1976年リリースなのでもうディスコの時代なんですね。T-12. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 は原曲のR&Bフィーリングを生かしたソウル・バージョン。サビの部分でのカッチョいいブラスとJBのシャウトがたまりません。

他に、クールでまったりした歌声が心にしみるアストラッド・ジルベルトのT-1. 「 汽車と船と飛行機と 」 、ラウンジ風なオルガン・プレイが個人的に好きなジミー・スミスのT-18. 「 遥かなる影 」 あたりも個人的にはレコメンドです。

JBファミリーのバカラック・カヴァーは他のバカラック物コンピ集では見かけません。そういう意味で貴重なコンピ集ではないでしょうか?


【データ】
『 LIPPY LIP BACHARACH 』
V.A.

CD:1998年7月15日リリース (ライナーは坂口修氏)
レーベル:POLYDOR K.K.
番号:POCP-1667

THIS COMPILATION Ⓟ1996 POLYDOR K.K.
DISTRIBUTED BY PolyGram K.K.
↓左は所有CD、 右は2007年のリイシュー盤(ユニバーサルからリリース)

2017年11月22日 (水)

AND TO ALL A GOOD NIGHT/Greta Matassa & Clipper Anderson (2010年)

米女性ジャズ・シンガーのグレータ・マタッサと米男性ベーシストのクリッパー・アンダーソンによるクリスマス・ソング集です。バカラック・カヴァーを2曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img025aaa Img025bbb

全12トラック中、バカラック作品は2トラック

2. THE BELL THAT COULDN'T JINGLE (2:58)
12. CHRISTMAS DAY (3:26)


米女性ジャズ・シンガーのグレータ・マタッサと米男性ベーシストのクリッパー・アンダーソン、二人のデュオ名義で2010年にリリースされたクリスマス・ソング集です。

Img026ccc二人ともシアトルを拠点とするジャズ・レーベル … オリジン・レコードに在籍。これまで何度も一緒にレコーディングしてるみたいで、ジャケットの裏表紙には二人の仲睦まじい写真が…。思わず夫婦かと思っちゃいました。

写真下のグレータ・マタッサはシアトルをベースに海外でも活躍するジャズ・シンガー。 “ 米北西部のヴォーカリスト・オブ・ジ・イヤー ” に7度も選ばれたそう。生年不詳ですが、経歴から察するに1965年前後の生まれのようで現在50代前半と思われます。

一方、クリッパー・アンダーソンはモンタナ州生まれで米北西部の実力派ベーシスト。1973年にモンタナ州立大に入学したそうなので1955年頃生まれの60代前半といったところでしょうか? 本アルバムのプロデュースも担当し、渋いボーカルも4曲で聴くことが出来ます。

本アルバムについてクリッパーはライナーでこう語っています。私の超意訳でどうぞ。

─  皆さんにまず知っていただきたいのは、私が音楽録音の記録係みたいなものだということです。私は子供時代から特にクリスマス音楽が大好きでした。私の家族、特に私の母親にとってクリスマスのしきたりは重要でした。生まれてから2007年まで私達はクリスマスをモンタナの両親の家で一緒に過ごしたのですが、いつの頃からか私はクリスマスの日に音楽を選びプレゼントを扱う役になりました。 私が長年に渡りクリスマスの集まりの思い出を込めて収集した音楽は、私のクリスマスの精神を具現化しています。 結果、私は家族から “ ミスター・クリスマス ” と呼ばれています。 今回のセレクションは私達にとってスタンダードなものばかり。有名な曲は余りありませんが、皆さんに喜んでいただけるものと確信しています。 ─

確かに、有名な(というか俗っぽい)クリスマス・ソングは皆無。でも、聴いてみると本当に素敵な曲ばかり。オールドファッションなジャズやスウィング、ジャズ・ボッサ、ポップ、しっとりしたバラード調など、曲によって味付けを変えているのですが、全体的には暖かく軽やかなトーンで統一されています。クリッパーのプロデュース力は半端なくスゴいと思います。

バカラック・カヴァーは2曲あって、まずはT-2. 「 ザ・ベル・ザット・クドゥント・ジングル 」 。野宮真貴さんがカヴァーしたばかりの、今ホットな曲です。 ─  この曲、私はティファナ・ブラスのクリスマス・アルバムを聴いて育ちました。いつかこの曲をレコーディングしたかったんです。ヴォーカル参加に加え、ショーティ・ロジャースの編曲法を取り入れてコーラス・アレンジしてくれたジェニファーに感謝です。 ─ (ライナーより、クリッパーのコメント)

この曲が絶品なんですsign01 イントロ冒頭にある約30秒間のアカペラに見られるように、アレンジのベースはハーブ・アルパート&ティファナ・ブラスのバージョン。このアカペラを始め、バック・コーラスはティファナ・ブラス版よりも透明感があります。グレータとクリッパーの息の合ったツイン・ヴォーカルも肩の力が抜けてていい感じ。ティファナ・ブラス版でのギターやトランペットに代わって、刻み系の音はチェレスタ/ヴィブラフォン/グロッケン/トイ・アコーディオンなどが奏でているのですが、これがまた見事にホリディ感を醸し出してます。子供のころからず~っとアイディアを温めてきたんでしょう。いやもう脱帽です。私はティファナ・ブラス版よりもこちらに軍配を上げますpaper

ちなみに、同好の士であるまったりさんが “ この曲を男女3人で歌ってる動画 ” をブログで紹介しておられます。振付がユーモラスな楽しい動画なのですが、彼らが歌ってるわけじゃなくて流れている音楽は本アルバムの曲なんですねー(ただし冒頭のアカペラはカットされてます)。最近ようやく気が付きましたcoldsweats01

さて、もう1曲はT-12. 「 クリスマス・デイ 」 。 ─  本アルバムのラストを飾るのはバカラックのミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 からの曲。ハル・デイヴィッドの歌詞が持つメッセージは、クリスマスが私たち家族にとって何なのかを表してるんです。 ─ (先程と同様、クリッパーのコメント)

デモ版リヴァイヴァル版を除くと、たぶんこれが初めてのカヴァーじゃないでしょうか。それくらいの超レア曲です。ヴォーカルはグレータ。バックはピアノ・トリオ+ヴィブラフォン/グロッケンで、ジャズ・バラード風のアレンジ。ダブル・ベースがところどころ弓を弾くのですが、これがいい雰囲気を醸し出していてまったりした気分になります。アルバムを締めくくるのにピッタリの選曲とアレンジではないかと。

世の中にやたらと陽気なクリスマス・ソングがあふれるなか、本アルバムはそれらとは一線を画す ” 寒い日にほんわかリラックスできる上質な大人のクリスマス・ソング集 ” です。ジャズがお好きな方、ポップスがお好きな方、どちらにも強くオススメ致します。尚、2015年にジャケットと曲順を変えた日本盤がリリースされています。日本盤は緑色や赤が目立ついかにもクリスマスといった暖色系のアートワーク。曲自体は全く同じなので、どちらにするかはお好みでどうぞ。


【データ】
『 AND TO ALL A GOOD NIGHT 』
Greta Matassa & Clipper Anderson

CD:2010年11月16日リリース
レーベル:Origin Records
番号:ORIGIN 82578

Produced by Clipper Anderson
Recorded & mixed by David Lange at David Lange Studio, Edgewood, WA in January, 2009
T-2. 「 THE BELL THAT COULDN'T JINGLE 」
  Greta Matassa - vocals
  Darin Clendenin - piano
  Clipper Anderson - vocals, bass, celeste
  Mark Ivester - drums, jingle bells
  Susan Pascal - vibes, glock
  David Lange - toy accordian
  Jennifer Ivester - vocals, choral arr.
T-12. 「 CHRISTMAS DAY 」
  Greta Matassa - vocals
  Darin Clendenin - piano
  Clipper Anderson - bass
  Mark Ivester - drums
  Susan Pascal - vibes, glock

↓左はオリジナル盤(試聴できます)。右が日本盤です。

2017年11月19日 (日)

A BRAND NEW ME/Aretha Franklin with The Royal Philharmonic Orchestra (2017年)

アレサ・フランクリンが今年(2017年)リリースしたアルバムです。バカラック作品を1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img022aaa Img022bbb 

全14トラック中、バカラック作品は1トラック

3. I SAY A LITTLE PRAYER (4:18)


Img023ggg クイーン・オブ・ソウルことアレサ・フランクリンがコロンビアからアトランティックに移籍したのが1967年。今年(2017年)、その50周年を記念してリリースされたアルバムです。ちなみに、私がアレサのアルバムを購入するのは 『 WHAT YOU SEE IS WHAT YOU SWEAT 』 (1991年リリース) に続いてこれが2枚目でございます。

ここで聴けるアレサの歌声は、アトランティック時代にレコーディングしていた当時のトラック。そこにロンドンのアビーロード・スタジオで新たにレコーディングされたロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラの音源を加えたものです。

チョイスされたのは有名曲ばかり14曲。ソウルの世界に疎い私でも数曲は知ってます。どれも曲自体が素晴らしいですね~。

アレサはアトランティック時代にバカラック作品を5曲レコーディング( 『 アトランティック・バカラック・コレクション 』 参照方) していますが、本アルバムで取り上げられたバカラック作品は皆さんご存知の T-3. 「 小さな願い 」 。重くてもの悲しいストリングスにはちょっと違和感を覚えますが、30秒もするとあの聴きなれたイントロが聴こえてきてホッとします。当時のトラックにオケを重ねただけかと思ったですが、そうではなくてドラムス・ベース・ピアノ・ギター・バックコーラスも新しくレコーディングされたもの ~ つまり歌声以外全て新録音なんですね。以下クレジットを参照ください。なお、赤字は女性、青字は男性を示しています。
Aretha_i_say_a_little_prayer_cred_3

「 小さな願い 」 はディオンヌがオリジナルで1966年にヒット(全米4位)させますが、翌年アレサがカヴァーしたバージョン(全米10位)の方が一般的に評価が高いのは周知のとおり。でも私はディオンヌ版の方が好きでして。これまでも何度か拙ブログで書いたように、アレサ版は表現が大げさでとても “ 小さな ” 願いに聴こえず、お願いの “ 押し売り ” のように感じてしまうんです。ところが、本アルバムのバージョンはそこまでではありません。オケのゴージャスさが全体をマイルドにしているのかなぁ。

アレサは1942年生まれなので今年(2017年)でちょうど75歳。今年2月には、年内に引退するというニュースも耳にしました。 ─ ソウルの女王、アレサ・フランクリンが、引退を計画していることを明かした。年内、レコーディングするアルバムを最後とし、その後は孫とゆっくり過ごしたいそうだ。 ─ (ニュース記事より)

まさか本作がそのアルバムじゃないですよね~。だってアレサは歌ってないじゃんか~。ディオンヌ(1940年生まれ)より2歳も若いんだし、まだまだ頑張って歌ってほしいです。


R199845114493117469784jpeg ここからはオマケです。MP3データしか所有していないバカラック作品をご紹介。

アレサは、コロンビア時代の1964年にリリースしたアルバム 『 Runnin' Out Of Fools 』 で 「 ウォーク・オン・バイ 」 (2:51) をカヴァーしています。バックの演奏は殆どディオンヌ版と同じアレンジ。薄いトランペットなんかもうモロにバカラック。ディオンヌの曲の中では元々R&B色の強い曲ですしアレサはディオンヌよりはソウルフルに歌ってるのですが、思いっきりシャウトするわけでもなく消化不良な印象。ホントはもっとソウルフルに歌いたかったんでしょうけれど、コロンビアというレーベルのカラーがそこまで許してくれなかったか…。


【データ】
『 A BRAND NEW ME 』
Aretha Franklin with The Royal Philharmonic Orchestra

CD: 2017年11月9日リリース
レーベル: Rhino Atlantic
番号: R2-557606

Produced by Nick Patrick and Don Reedman
Orchestra performed by The Royal Philharmonic Orchestra
Conducted by StevevSidwell and Robin Smith

2017年11月12日 (日)

Écoute Ce Disque/Sheila (1964年)

フランスの女性シンガー、シェイラのセカンド・アルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
R305154513920924083823jpeg R305154513920924185020jpeg
Original LP front cover/back cover

Img021aaa Img018bbb_2
所有CDのジャケット表/ケース裏

全12トラック中、バカラック作品は2トラック

3. CHAQUE INSTANT DE CHAQUE JOUR (ANY OLD TIME OF THE DAY)  (2:37)
10. OUI, IL FAUT CROIRE (I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF)  (3:04)


Img020ggg_2フランスの女性シンガー、シェイラのセカンド・アルバムです。1964年にフランスとカナダでリリースされました。

─  シェイラは1945年パリ郊外クレテイユ生まれ。16歳の時、2人のプロデューサー(ジャック・プレ と クロード・カレール)に見出されイェ・イェ時代を代表する女性歌手のひとりに成長した。 ─ (日本語ライナーノーツより抜粋)

ライナーでは更にイェ・イェの説明が続きます。 ─  母国では伝統的な歌謡曲を 「 シャンソン 」 、英米の影響を受けたものを 「 ヴァリエテ・フランセーズ 」 と呼び 「 イェ・イェ 」 はザ・ビートルズがその地位を確立する前後の欧米のポップ・ソングの影響を受けた、アイドル・シンガーによるティーン向けの軽快なロックンロールやおセンチなバラードだ。英米のヒット曲のカヴァーも多い。ボスキャラはご存知セルジュ・ゲンスブールで、本人歌唱のほかフランス・ギャルやフランソワーズ・アルディに多くの作品を提供した。 ─

ふむふむflairそーゆーことなんだ。私は1964年生まれで、「 イェ・イェ 」 と言われてもピンとこない世代。連想して頭に浮かぶのはレナウンのCMtvだけです。なのでライナーの説明は勉強になりました。

8曲ある英米ヒットのカヴァーも含めて全12曲フランス語で歌っています。バカラック・カヴァーはT-3. 「 エニイ・オールド・タイム・オブ・デイ 」 とT-10. 「 恋のとまどい 」 。

「 エニイ・オールド・タイム・オブ・デイ 」 はディオンヌがオリジナルで1964年2月リリースのセカンド・アルバム 『 ANYONE WHO HAD A HEART 』 に収録。同年4月リリースのシングル 「 ウォーク・オン・バイ 」 のカップリング曲にもなりました。シェイラ版はこの曲の最初のカヴァーになるみたいですね。バックの演奏はディオンヌ版とほぼ同じアレンジ&テンポで特に芸はありません。しかも2コーラスめを省略して尺短いし^^;。でも、曲の最終盤に2回登場する “ ジュテーム(大好き) ” の4連発はオリジナルには見られないもので、歌詞については一工夫加えてるようです。元々ドリーミーな曲調ですが、この “ ジュテーム ” も含めてフランス語との相性は良く、好カヴァーと思います。

「 恋のとまどい 」 のオリジナルはトミー・ハント(1962年)ですが、シェイラ版の元ネタはダスティ・スプリングフィールド版(1964年)と思われます。パワフルでスケールの大きいダスティの歌唱と較べるとシェイラの歌いっぷりは一回りスケール小さい感は否めません。まぁ、アイドル・シンガーですから比較するのは酷ですねー^^;。ただ、さきほどの曲と違ってフランス語との相性はイマイチかな?

アルバム全体的には明るく元気な曲が多いです。アルバムの目玉は、アルバムの邦題にもなってるようにレノン=マッカートニー作のT-6. 「 ハロー・リトル・ガール 」 らしいです。個人的なレコメンドは断然 「 エニイ・オールド・タイム・オブ・デイ 」 ですけれど。

因みに、本アルバムは1964年にリリースされた3枚の4曲入りEPから構成されたものだそう。Discogsで調べてそのEP3枚を見つけました。左から表裏ペアで、『 SHEILA 5e disque 』 、『 SHEILA 6e disque 』 、『 SHEILA 7e disque 』 。タイトルの意味は 『 シェイラ 〇枚目のレコード 』 。なんてストレートな表現coldsweats01。ライナーによれば、当時はEPが主流だったためLPはさほど流通していないんだとか。
あと、これはどーでもいいコトですが、真ん中6e disqueのジャケ写はかわいくて好きですlovely
R15187931225628578jpeg R15187931225628585jpeg  R13829631225627562jpeg R13829631225627570jpeg_2  R33977091328826991jpeg_2 R33977091328826998jpeg_2


【データ】
『 Écoute Ce Disque 』 (邦題:ハロー・リトル・ガール)
Sheila

LP:1964年リリース (所有CDは、2016年12月14日リイシューの日本盤。歌詞&訳詞付き、ライナーは皆川勝氏)
レーベル:Philips (所有CDは、WEA / ワーナーミュージック・ジャパン)
番号:B 77.896 L (所有CDは、WPCR-17566)

Producer: Claude Carrère, Jacques Plait
Arranged by Sam Clayton

2017年11月 5日 (日)

the burt bacharach songbook/V.A. (1998年)

1998年にリリースされた米国編集のバカラック&デイヴィッド作品コンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img014aaa Img014bbb

1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Jackie DeShannon ~  F
2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Andy Williams ~  M
3. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Della Reese ~  F
4. THE LOOK OF LOVE  ~ Roger Williams ~
5. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Anne Murray ~  F
6. WIVES AND LOVERS  ~ Jack Jones ~  M
7. ONE LESS BELL TO ANSWER  ~ The 5th Dimension ~  F
8. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Dusty Springfield ~  F
9. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Jerry Butler ~  M
10. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Sandie Shaw ~  F
11. ONLY LOVE CAN BREAK A HEART  ~ Gene Pitney ~  M
12. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ The Stylistics ~  M
13. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Maureen McGovern ~  F
14. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Ramsey Lewis ~
15. ALFIE  ~ Dee Dee Warwick ~  F
16. DON'T MAKE ME OVER  ~ Petula Clark ~  F
17. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Lena Horne & Gabor Szabo ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約54分


1998年に米Varèse Sarabande Records(ヴァレーズ・サラバンド・レコーズ) の Varèse Vintage(ヴァレーズ・ヴィンテージ) レーベルからリリースされた米国編集のバカラック&デイヴィッド作品コンピ集です。

編者のひとりであるJim Pierson氏が本コンピ集をライナーでこう紹介しています。私の超意訳でどうそ。 ─ このコレクションは、バカラックが作詞家ハル・デイヴィッドと組んでいた1960~1970年代全盛期に焦点を当てています。二人のパートナー・シップは数多くのヒット曲を生み出し、その多くはディオンウ・ワーウィックによってレコーディングされました。それらのバージョンはディオンヌの多数のリリースや他のバカラック・アンソロジーで既に皆の知られるところとなっているので、我々はヒットはしてないけれど価値あるカヴァーを集めました。いくつかのヒット曲も含んでいますが。 ─

Photo

レーベルの縛りなく集められた全18曲はバカラック&デイヴィッドの代表曲ばかり。ただし、ディオンヌのバージョンやバカラックのセルフ・カヴァー物は一切ありません。そこは徹底していますね~。T-1. とアルバム中程の7曲(T-6~12.)はオリジナルかカヴァーかを問わず有名なバージョンですが、それ以外は結構レアなバージョンを集めています。

本コンピ集で個人的に最もレコメンドなのは、モーリン・マクガバンのT-13. 「 恋するハート 」 。このバージョンが入っていた他のコンピ集でも同様にレコメンドでした。理由については そのコンピ集の記事 を、モーリン・マクガバンについては彼女のアルバム 『 Baby I'm Yours 』 の記事 を参照ください。

本コンピ集以外では見かけないくらいの超レア物に加えて内容的にもレコメンドなのが、流麗なストリングス/ちょっとファンキーなピアノ/パワフルな歌唱が印象に残るデラ・リースのT-3. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 、カントリー風味なアン・マレーのT-5. 「 恋よさようなら 」 、意外と歌声がチャーミングなペトゥラ・クラークのT-16. 「 ドント・メイク・ミー・オーバー 」 の3曲です。

ディオンヌ・ワーウィックの妹であるディー・ディー・ワーウィックが歌うT-15. 「 アルフィー 」 もオケのアレンジが新鮮でレコメンド。一方、彼女の歌は上手いけれど特徴がなくてレコメンドではありません(^^;。

なお、実際のディスクはT-3. とT-5. が入れ替わって収録されています。編集時のミスと思われますが、拙記事ではCDジャケットの曲順通りに紹介しました。あしからず。


【データ】
『 the burt bacharach songbook 』
V.A.

CD:1998年2月24日リリース
レーベル:Varèse Vintage / Varèse Sarabande Records(US)
番号:VSD-5873

Collection Produced by Cary E. Mansfield and Jim Pierson
Sound Produced by Bill Inglot
Note by Jim Pierson

This compilation ⓅⒸ1998 Varèse Sarabande Records, Inc.
Manufactured by Varèse Sarabande Records, Inc.
Distributed by Universal Music and Video Distribution

2017年11月 1日 (水)

BACHARACH & DAVID They Write The Songs/V.A. (1997年)

1997年にリリースされた英国編集のバカラック&デイヴィッド作品のコンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img013aaa_2 Img013bbb_2

1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Dionne Warwick ~  F
2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ B. J. Thomas ~  M
3. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Sacha Distel ~  M
4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Jackie DeShannon ~  F
5. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Deacon Blue ~  M
6. 24 HOURS FROM TULSA  ~ Gene Pitney ~  M
7. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Bobbie Gentry ~  F
8. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Sandie Shaw ~  F
9. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Luther Vandross ~  M
10. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Isaac Hayes ~  M
10. ALFIE  ~ Matt Monroe ~  M
11. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ Billy J. Kramer and The Dakotas ~  M
12. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Booker T & The MG's ~
13. ONLY LOVE CAN BREAK A HEART  ~ Timi Yuro ~  F
14. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Cilla Black ~  F
15. TO WAIT FOR LOVE  ~ Sacha Distel ~  M
16. THE LOOK OF LOVE  ~ Shirley Bassey ~  F
17. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約59分


1997年にリリースされた英国編集のバカラック&デイヴィッド作品のコンピ集です。

恋人同士っぽい演出のジャケットからはチープなイージーリスニングを想像してしまいますが、中身は至ってまとも。レーベル系列を越えたコンピレーションでして、英国編集のものでは1988年リリースのConnoisseur盤と同様のコンセプト。実際、本コンピ集全18曲のうち半数の9曲はConnoisseur盤と重複してます。

Nectar_3

レコメンドはそのConnoisseur盤と重複しない残りの9曲に集中!

まずは、なんといってもルーサー・ヴァンドロスのT-9. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 。デビュー・アルバムの 『 Never Too Much 』 に収録された7分を超えるこのカヴァーは、シングルになってないにも拘らず彼の代表曲のひとつとされています。全くもって素晴らしい! そしてアイザック・ヘイズのT-10. 「 遥かなる影 」 。彼独特の世界観は他の追随を許しません。惜しむらくは約9分のロング・バージョン(アルバム 『 Black Moses 』 収録)じゃなくて4分ほどのショート・バージョンであること。ルーサーと長尺曲対決して欲しかったなぁ…。

また、ストリングスのアレンジと貫禄のヴォーカルが素晴らしいマット・モンローのT-11. 「 アルフィー 」 、妖しげでカッコいいアレンジとパワフルなシャーリー・バッシーの歌唱が魅力のT-17. 「 恋のおもかげ 」 もレコメンドですねー。

アイザック・ヘイズの 「 遥かなる影 」 とシャーリー・バッシーの 「 恋のおもかげ 」 は過去記事でちょろっと言及しています。よろしかったらそれぞれリンクをクリック下さいませ。

一方、レアなカヴァーも2曲。デーコン・ブルーのT-5. 「 マイケルへのメッセージ 」 は1990年にリリースしたバカラック&デイヴィッド作品4曲入りEPからの1曲。なかなかお目にかかれない代物です。それとブッカー・T&ジ・MG'sのT-13. 「 小さな願い 」 。1992年リリースのStax未発表曲集に収められていたもので、こちらも本コンピ集以外では見たことありません。貴重な音源かと…。

尚、1990年に同名タイトルのコンピ集がUKでリリースされてるようですが、ジャケット・収録曲とも全く異なる別物です。お間違えなきよう。


【データ】
『 BACHARACH & DAVID They Write The Songs 』
V.A.

CD:1997年リリース
レーベル:NECTAR(UK)
番号:NTRCD073

This compilation Ⓟ1997 NECTAR Ⓒ1997 NECTAR
NECTAR is a devision of QUALITY SPECIAL PRODUCTS
Made in the UK.

2017年10月29日 (日)

Close To You ~ Burt Bacharach Song Book/Nicki Parrott (2017年)

歌う女性ベーシスト、ニッキ・パロットによるバカラック・カヴァー集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img011aaa Img011bbb

1. WALK ON BY
2. ALFIE
3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
5. WISHIN' AND HOPIN'
6. A HOUSE IS NOT A HOME
7. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)
8. WIVES AND LOVERS
9. THE APRIL FOOLS
10. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
11. MAKE IT EASY ON YOURSELF
12. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
13. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU
14. I SAY A LITTLE PRAYER
15. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE

収録時間約53分


歌う女性ベーシスト、ニッキ・パロットによるバカラック・カヴァー集。今月(2017年10月)リリースしたてのホヤホヤspaです。
Img011ggg Img012aaa

ニッキさんはこれまでもちょくちょくバカラック作品を歌っておいでで、拙ブログでも2015年に一度取り上げています。簡単なプロフィールなどもその記事に載せていますのでよかったら参照ください。 → こちら

そしていよいよバカラック集をレコーディング! ボーカル&ベースのニッキさんに、ドラムス、ピアノ、テナー・サックス、ギターのクインテット編成。収録された15曲は全てバート・バカラック&ハル・デイヴィッド作品でカヴァー定番曲ばかり。15曲もあれば少しはレアな曲もあるかな?と期待しましたが、意表を突く選曲は無くてチト残念。

全体的にはわりと真っ当なジャズかな~という印象。でも、畏まって聴く感じではなくて、ニッキさんの若干ハスキーでまろやかな歌声に合わせてバックの演奏は全体的に暖色系で角が丸く、リラックスして聴けるアルバムです。

クィンテット編成は5曲だけで、曲によってピアノのみ、ピアノトリオ、ギタートリオ、ギター抜きカルテット、サックス抜きカルテットという風に変化をつけています。ニッキさんはそれほど声量がないこともあって、クィンテット編成などの賑やかな演奏には押されてしまってる感があります。ピアノのみやトリオ編成くらいの方が歌と演奏のバランスが取れててニッキさんの持ち味が発揮できるのかなぁと思います。

私のイチオシgoodは、T-9. 「 エイプリル・フール(幸せはパリで) 」 。バックはピアノのみ。リリカル且つシンプルなピアノが素晴らしく、イントロとアウトロも素敵です。丁寧に感情を込めて歌っているニッキさんも素敵。この曲だけを何度も繰り返し聴きたくなります(事実繰り返し聴いてます)。同じくピアノのみをバックに歌うT-7. 「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン(遠い天国) 」 やT-13. 「 ディス・ガール(貴方に恋して) 」 なども味があってレコメンド。“ 歌う女性ベーシスト ” の肩書はこの際忘れましょうcoldsweats01

ピアノトリオのT-6. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 、クィンテット編成で渋いバラードにアレンジされたT-1. 「 ウォーク・オン・バイ 」 あたりもレコメンドにしときます。ここまでピックアップした5曲は全てバラード曲。ニッキさんはバラードがしっくりくるなーと感じました。

R969257714848559505806jpeg ここからはオマケです。MP3データしか所有していないバカラック作品をご紹介。

これはニッキ・パロットが昨年(2016年)リリースした 『 Yesterday Once More ~ The Carpenters Song Book 』 というアルバム。タイトルが何だか似てますがそれはこの際置いといてsmile、そのアルバムの中で 「 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 」(3:50) と 「 (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 」(4:43) を取り上げて歌っています。どちらも賑やかで楽しいボサノヴァ風アレンジ。こういうアレンジだとリズムに乗って軽やかに歌ってほしいところですが、なんか乗り切れてないような感じを受けます。やっぱりニッキさんはバラード曲の方がお似合いなんじゃないかなぁ~。


【データ】
『 Close To You ~ Burt Bacharach Song Book 』 (邦題:遥かなる影~バート・バカラック・ソング・ブック)
Nicki Parrott

CD:20.17年10月18日リリース
レーベル:ヴィーナス・レコード(日本)
番号:VHCD-1222

Produced by Tetsuo Hara
  Nicki Parrott - vocals & bass
  John Di Martino - piano
  Paul Meyers - guitar
  Harry Allen - tenor sax
  Alvin Atkinson - drums
Recorded at Trading 8's Studio in NY on July 4, 5 & 6, 2017
  T-1,3,5,10,12,15. ~ b,p,d,g,ts
  T-2,14. ~ b,p,d,ts
  T-4. ~ b,p,d,g
  T-6,8. ~ b,p,d
  T-11. ~ b,d,g
  T-7,9,13. ~ p

2017年10月22日 (日)

野宮真貴、ホリデイ渋谷系を歌う。/野宮真貴 (2017年)

冬の名曲スタンダードをカヴァーした野宮真貴 “ 渋谷系を歌う ” シリーズ第5弾! バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img010aaa Img010bbb

全12トラック中、バカラック作品は1トラック

3. THE BELL THAT COULDN'T JINGLE (2:53)  ~ Duet with 渡辺満里奈 feat. Smooth Ace ~


Img010gggピチカート・ファイヴのヴォーカリスト、元祖渋谷系のディーヴァの野宮真貴が2017年(今年)にリリースしたアルバムです。

2014年11月リリースの 実況録音盤!『 野宮真貴、渋谷系を歌う。~Miss Maki Nomiya Sings Shibuya-kei Standards~ 』 を皮切りに、2015年11月 『 世界は愛を求めてる。~野宮真貴、渋谷系を歌う。~ 』、2016年8月 『 男と女 ~野宮真貴、フレンチ渋谷系を歌う。 』、2017年5月 『 野宮真貴、ヴァカンス渋谷系を歌う。 』 とリリースしてきたシリーズの第5弾!

前作 『 …バカンス系 』 が夏向けだったのに対し、本作は冬の名曲スタンダードをカヴァー。とは言っても、全12トラックのうち半数(T-7~12.)はボーナストラック。ミニ・アルバムと呼んだ方がしっくりします。

T-2. 「 Winter's Tale ~冬物語~ 」 は高野寛、T-4. 「 おもて寒いよね Baby, It's Cold Outside 」 は横山剣、T-6. 「 冬がはじまるよ 」 は鈴木雅之とのコラボ。

そしてバカラックの数少ないのクリスマス・ソング、T-3. 「 ザ・ベル・ザット・クドゥント・ジングル 」 は渡辺満里奈とのデュエットでカヴァー。日本のアーティストがこの曲をレコーディングしたのはこれが初めてでしょう。しかも、小西康陽氏による日本語詞で歌っています。

小西氏の訳詞に接して初めて、この曲の世界観を理解することができました。著作権の関係でそのまま載せるとマズいので、私なりに英語詞を超意訳したのがこちら↓。

クリスマスのベルが泣いている ジングルが鳴らないよ~って
サンタはすぐにその理由がわかった 鈴が入ってないからさ

「 わたしがクリスマスの贈り物をあげよう イヴには鳴るようになる 」 とサンタは言った
そうしたら霜の妖精が涙を凍らせ 鈴に変わったんだ
壊れたベルは直り ジングルはいつまでも鳴り続けた


壊れたベルがサンタのおかげでジングルを鳴らせるようになった…というなんとも心温まるお話(歌詞)だったんですねー。

ところどころ満里奈さんがユニゾン/ハモリ/あるいは輪唱で絡んでくるのですが、真貴さんがヴォーカルを多重録音してるんじゃ?と思うほど真貴さんと満里奈さんの声質はよく似ています。男女2人によるバック・コーラスも含めて、ウキウキする大人のポップス…といった感じのアレンジもいいですねー。アニタ・カー・シンガーズのバージョン(1969年)をパクったとも言えますが、まぁそれはご愛敬ということでcoldsweats01。そーゆー意味では同じアレンジで英語詞版も聴いてみたいです。ボーナストラックでいいから収録して欲しかったです~。


【データ】
『 野宮真貴、ホリデイ渋谷系を歌う。 』
野宮真貴

CD:2017年10月18日リリース
レーベル:ユニバーサル・ミュージック
番号:UICZ-4406

Produced by 坂口修
Arrangement & All Programming by Ryosuke Imai
Vocal, Chorus: 野宮真貴
Guest Vocal: 高野寛(T-2.), 渡辺満里奈(T-3.), 横山剣(M-4.), 鈴木雅之(T-6.)

"Les Romantiques"
  Organ, Keyboards, Percussion, Chorus: スパム春日井
  Piano, Organ, A.Guitar: 真藤敬利
  Bass: 石田純
  Drums: 平里修一
  Guitar: 末松一人

"Smooth Ace"
  Chorus: 重住ひろこ・岡村玄

Trumpet:佐々木史郎
Saxophone: 庵原良司

Acoustic Guitar: 古後敦史, 島周平

2017年10月15日 (日)

CALIFORNIA HERE I COME/Bill Evans (1982年)

ビル・エヴァンスの1967年ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ録音盤です。バカラック作品を1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
R564601614817254877147jpeg R21388801266110843jpeg
Original LP front cover/back cover

Img006aaa Img006bbb
所有CDのジャケット表/ケース裏

全15トラック中、バカラック作品は1トラック

11. ALFIE (5:12)


Img006sssジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンスの1967年 NY ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ録音盤です。

ビル・エヴァンスは1929年ニュージャージー州生まれ。白人モダン・ピアノの最高峰と呼ばれました。彼は1980年に51歳で永眠したのですが、その直後から日米で追悼作のムーブメントが起こります。本アルバムはそれらの追悼作のひとつで、没後2年の1982年に米国でリリースされたものです。

エディ・ゴメス(ベース)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ドラムス)とのピアノ・トリオ編成。全15曲で75分。LP2枚組でリリースされました。

先月、ビル・エヴァンスのアルバム 『 ANOTHER TIME 』 を取り上げた際にエヴァンスの 「 アルフィー 」 は三種類ある…と書きました。でも、自分が知らないだけでもしかしたら他にも録音が残ってるんじゃないか?と思いDiscogs 等で調べたところ、見つかる見つかるsign01 これまで紹介済みのバージョンを含めて九種類もsign03 こんなに有るとは思っていませんでしたcoldsweats01

聴いたことがない 「 アルフィー 」 六種類のうち、どれかCD買おうと思って本アルバムを選択。他は曲単体をMP3で入手した次第。

全九種類の 「 アルフィー 」 を表にまとめてみました。録音日順に、共演者、演奏時間、オリジナル・アルバム、ライヴorスタジオ録音、録音場所を記しています。ついでにアルバム・ジャケットも載せておきます。このうち、本アルバムは②でございます。

Bill_evanss_alfie_recording_list

Bill_evanss_alfie_original_album_co


1966年11月の ①~ 1974年1月の ⑨ まで計九種類、共通点は以下の通り。
・編成=ピアノ・トリオ
・録音=ライヴ録音
・演奏上の構成が同じ
・リードを取るのはエヴァンスのピアノだけ

演奏上の構成はすべて、前半(1コーラス目)バラード ⇒ 中盤(2コーラス目の最初~サビ手前まで)アドリヴ ⇒ 後半(2コーラス目のサビ~エンディング)またバラード というもの。

ただ、③~⑨に共通している “ 2コーラス目導入部の駆け上がるようなフレーズ ” と “ エンディング ” は、①・②と明確に異なります。

クルマに譬えると、③ でマイナーチェンジしたような感じ。また、①はまだ手探り状態なのかぼやっとした演奏なのですが、②では細かい表現に神経が行き届いていて輪郭がクッキリした印象です。①は量産前の試作車で、②で量産開始した…といったところでしょうか。

③~⑨は少なくともエヴァンスのピアノに関してはほぼ一緒。テンポの速い/遅い、アドリヴの違い、ベースやドラムスの演奏の違いなど、クルマに譬えるとグレードやオプションによる差ですかねー。 エヴァンスにとって 「 アルフィー 」 の完成形なんだと思います。そのなかでは、ドラムス・ベース共にピアノに寄り添ってる感がより感じられる③がオススメです。

最後に、過去に紹介したアルバムの記事をリンクしておきます。
『 ANOTHER TIME 』
『 MONTREUX Ⅱ 』
『 the magic of Burt Bacharach 』 … バカラック物コンピ集


【データ】
『 CALIFORNIA HERE I COME 』  (邦題:ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード・セッション'67)
Bill Evans

LP:1982年リリース (所有CDは、2016年6月29日リリースの日本盤)
レーベル:Verve (所有CDは、ユニバーサル・ミュージック)
番号:VE2-2545 (所有CDは、UCCU-5572)

Produced by Helen Keane
The Bill Evans Trio:
  Bill Evans, piano
  Eddie Gomez, bass
  "Philly" Joe Jones, drums
Recorded at The Village Vanguard
August 17,18, 1967.

2017年10月 8日 (日)

Lullaby Girl/Lisa Loeb (2017年)

米女性シンガーソングライターのリサ・ローブが一昨日リリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録! (CD無し/デジタル配信のみ)

(画像は全てクリックすると大きくなります)
7180154efc49b8d21d942518db15367f9f7

全13トラック中、バカラック作品は1トラック

11. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (2:56)


米女性シンガーソングライターのリサ・ローブが一昨日(2017年10月6日)リリースしたアルバムです。Amazon Music のデジタル配信のみで、Prime会員なら無料! 私は会員なのでラッキーでした(^^)。

リサ・ローブは1枚だけアルバム持ってます。1995年リリースの 『 TAILS 』 で、全米1位になった 「 STAY 」 が入ってるヤツです。彼女のことは全く知らなかったのですが、当時雑誌のレコード評を読んで買ったんじゃないかなぁ。あまりピンと来なかったので数回聴いただけですけど^^;。

さて本作。もともと子供向けの子守歌アルバムとして企画されたものの、レコーディングの過程で子供だけではなく大人向けのアルバムになると確信。子供にも大人にも聴いてもらえる、気持ちを和らげるララバイ/リラックス・ソング集として製作されたんだとか。

収録曲は 「 BE MY BABY 」、「 DREAM A LITTLE DREAM 」、「 TOMORROW 」 などカヴァーがメイン。オリジナルも2曲あるそうなんですがクレジットが無くてどれがそうなんだかわかりません。全体的にアコースティックで優しいサウンド。バックの演奏は、ピアノトリオ、アコギが中心の編成、ヴィブラフォンやグロッケンなどが入った子守歌仕様の編成など、曲によって変化を持たせています。

バカラック・カヴァーはT-11. 「 世界は愛を求めてる 」 。アコギ、ヴィブラフォン、グロッケン、ダブル・ベース、エレピ、鈴、時折女性のバック・コーラスも加わり、アルバムの中では賑やかめの演奏。♩≒110のテンポはオリジナルのジャッキー・デシャノン版(♩≒106)より心持ち速めでしょうか。リサ・ローブの歌唱はニュートラルでバックの演奏になじんでいます。聴いてるとほっこりしますね。個人的な好みでいえば、もう少し歌にメリハリつけたいところですが。

ここから、ちょいと時事ネタです。

前回シーラ・Eの記事で 「 世界は愛を求めてる 」 のカヴァーが最近多いと感じてる…と書きましたが、その直後の10月2日(現地時間10月1日の夜)に米ラスベガスで銃乱射事件が発生! 昨年(2016年)の米オーランド銃乱射事件の時の Broadway for Orlando ほどではないものの、事件後に Damon Elliott (デーモン・エリオット:ディオンヌ・ワーウィックの次男)A Las Vegas high school choir (ラスベガス高校合唱団) がこの曲を歌っています。また、Twitterでは 「 世界は愛を求めてる 」 の歌詞や動画を #PrayForLasVegas などのハッシュタグを添えてツイートする事例がたくさん見受けられました。

そして今回リサ・ローブが! でも、当然のことながらレコーディングはもっと前ですし、アルバムの趣旨からして政治的な意図は無いでしょうね~。


【データ】
『 Lullaby Girl 』
Lisa Loeb

MP3:2017年10月6日リリース
レーベル:Furious Rose Productions
番号:不明

クレジット不明 ^^;

2017年10月 1日 (日)

Iconic: Message 4 America/Sheila E. (2017年)

シーラ・Eが2017年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img005aaa Img005bbb

全15トラック中、バカラック作品は1トラック

15. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (4:46)


シーラ・Eが2017年9月にリリースしたカヴァー・アルバムです。

─  私の新しいアルバムIconicは、このような時代だからこそ製作されました。自分の国、そして皆さんのために貢献する責任があると私は信じているのです。私が知ってる最高の方法で。そう、音楽で。 ─


シーラ・E公式サイトでのアルバム紹介コメントを引用して紹介します。(翻訳ソフトで訳した文面を手直ししたもの)

─  このアルバムは、私たちが立ち上がり、私たちの自己利益以上の何かを立てるよう求めるものです。このアルバムでは、私が住んでいるこの混乱する時代に語りかけるために過去の素晴らしい音楽をカヴァーしました。アルバムの各曲は、最大の抗議と革命の歌の一部であり、今の時代にフィットするよう手を加えています。 ─

もともと2016年にダンス・アルバムを製作する予定だったそうですが、プリンスの死とトランプ大統領の誕生により方針転換。シーラ・Eの祖父はメキシコからの移民だそうで、トランプ大統領に怒ってる…とあるインタビューで語っています。政治的なメッセージを含んだ曲をカヴァーし、アメリカを団結させたいとの思いで本アルバムを制作したんだとか。最初は目障りに感じたジャケット写真のボーダー柄も星条旗の赤白ボーダーをオーバーレイしたものなんですねー、納得。

プリンスを始め、ビートルズ、ジェームス・ブラウン、スライ&ザ・ファミリー・ストーンなどのカヴァーを収録。そして、リンゴ・スターやフレッド・ストーン(スライ・ストーンの弟)、キャンディ・ダルファーなど錚々たるミュージシャンがゲスト参加しています。

全体的にはファンクだったりソウル/R&Bあたりのテイストに仕立てられています。冒頭いきなりT-1. 「 Funky National Anthem (ファンキーなアメリカ国歌) 」 からスタート。T-7. 「 James Brown Medley 」 もファンキーです。そうかと思えば、ビートルズのカヴァーT-8. 「 Blackbird 」 はピアノを中心としたアコースティックなサウンド。どこのジャズ・シンガーが歌ってるんだ?って思うほどの渋い歌いっぷりに目が点。ちなみに、「 Blackbird 」 が黒人女性の人権擁護や解放について歌ってるってこと、今回初めて知りました。

さて本題。バカラック・カヴァーはT-15. 「 世界は愛を求めてる 」 。ファンキーにやるんじゃ?という予想は外れてブルースっぽいジャズ・ワルツ仕立て。オルガン(たぶんハモンドでしょう)、ブラス、ギター、エレピのいずれの音色もブルージー。シーラ・Eの歌唱は歌い上げるわけではなく淡々としたもの。でも、バックの演奏にマッチしていてとってもいい感じ。派手さはありませんが好カヴァーだと思います。

アルバム全体を通して、ファンキーな曲もそうでない曲も通奏低音のようにシーラ・Eの思いや熱意が感じられます。ただ楽譜の音符をなぞるだけの音楽じゃない、彼女の強い意志が込められたアルバムでしたgood

それにしても、拙ブログでシーラ・Eを取り上げることになるなんて。1984年の 「 グラマラス・ライフ 」 のヒットはよく覚えています。当時私は二十歳で、人生の中で最も洋楽(ミーハーなヤツ)を聴いていた頃。パーカッションを叩きながら歌う彼女のMVを何度観たことか…。わからないもんですね~。

61vbggohsjl_sl1200_ここからはオマケです。MP3しか所有してないバカラック・カヴァーをご紹介。
昨年、米国で Broadway for Orlando が歌ったあたりから 「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (世界は愛を求めてる) 」 をカヴァーする例が目立つなぁ…と感じています。今年2月リリースの Andra Day もそうですし、この The Isley Brothers & Santana 版 (5:29) もそう。
サンタナとアイズレー・ブラザーズ、二つのグループがコラボしたアルバム 『 Power of Peace 』 (2017年8月リリース) の中の1曲。原曲は3拍子ですが4拍子のR&B(若干ゴスペルも入ってる?)にアレンジ。ロナルド・アイズレーの熱く粘っこいヴォーカルとカルロス・サンタナの泣きギターが絡まりあうパフォーマンスは一聴の価値ありです。

412bdv7nylその少し前に Dwight Trible (ドゥワイト・トリブル)もカヴァー (5:47) 。Dwight Trible with Matthew Halsall 名義のアルバム 『 Inspirations 』 (2017年6月リリース)に収録されてます。
ドゥワイト・トリブルはLAの男性ジャズ・シンガー。スピリチュアル・ジャズ方面の方らしいのですが、スピリチュアル・ジャズが何なのかよくわかりません^^;。タイトでハードなジャズ・ワルツのリズムでかなりメロディをフェイクして歌っています。Matthew Halsall (マシュー・ハルソール)のトランペットは野太い音色で音数少なめのアドリヴを披露。このカヴァーは個人的にあまり好みではありませんが、その熱意は伝わってきました。

やはりトランプ大統領に反抗するメッセージなのか…。しばらく注目していきたいと思います。


【データ】
『 Iconic: Message 4 America 』
Sheila E.

CD:2017年9月1日リリース
レーベル:StilettoFlats Music, inc.
番号:無し

Produced by Sheila E.
Executive Producers, Sheila E., Gilbert Davison
Arrangements: Sheila E. & The Sheila E. Band
The Band
  Sheila E. - lead & bg vocals, drums, percussion
  Wesley McVicker - drums, drum pad, percussion
  Raymond Mckinley - bass
  Mychael Gabriel - guitar, protools
  Bertron Curtis - keys, organ
  Lynn Mabry - lead & bg vocals, tambourine
  Eddie M - saxophone, lead & bg vocals
  Joel Behrman - trumpet, horn & string arrangements
  Jeanne Geiger - trombone
  Jaymes Silver - keyboard program, keys
Spesial Guests: Ringo Starr, George Clinton, Boosty Collins, Freddie Stone, Israel Houghton, Pete Escovedo, Angela Davis, Dolores Huerta, Candy Dulfer, etc.

Recordrd at Pacifique Studios, North Hollywood, CA
Blue 52 Lounge Studios, Tarzana, CA

2017年9月27日 (水)

BLUE BACHARACH/V.A. (1997年)

ブルーノートを中心にコンパイルされた英国EMI編集のバカラック物コンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img004aaa Img004bbb 

1. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Stanley Turrentine ~
2. WIVES AND LOVERS  ~ Nancy Wilson ~  F
3. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Reuben Wilson ~
4. THE LOOK OF LOVE  ~ The Three Sounds ~
5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Stanley Turrentine ~
6. THEY DON'T GIVE MEDALS (TO YESTERDAY'S HEROES)  ~ Lou Rawls ~  M
7. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Grant Green ~
8. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Richard 'Groove' Holmes ~
9. WALK ON BY  ~ Stanley Turrentine ~
10. PROMISES, PROMISES  ~ The Jazz Crusaders ~
11. KNOWING WHEN TO LEAVE  ~ Ernie Watts Quintet ~
12. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Stanley Turrentine ~
13. WIVES AND LOVERS  ~ Grant Green ~
14. ALFIE  ~ Nancy Wilson ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約64分


ブルーノートを中心にコンパイルされた英国EMI編集のバカラック物コンピ集です。

Blue_bacharach

R948917914814636526388jpeg_2ちなみに、似たようなアルバム 『 BLUE NOTE PLAYS BURT BACHARACH 』 が2004年にリリースされています。米国で編集されたもので全12曲入り。
私は所有していませんが、調べたところ本アルバム 『 BLUE BACHARACH 』 から5曲(T-1,3,6,12,13.)削って、3曲加えた内容のようです。その3曲とは、アール・クルーの素晴らしいギター・ソロ 「 エイプリル・フール 」 (こちらで紹介)、スタンリー・ジョーダンのこちらも渋いギター・ソロ 「 悲しみは鐘の音とともに 」 (こちらで紹介)、ルー・ロウルズの 「 エニィ・デイ・ナウ 」 。ギター・ソロの2曲は掛け値なしにレコメンドでっせ!

脱線しました^^;。本題に戻ります。

全14曲のうち、ヴォーカル物は3曲。ナンシー・ウィルソンの2曲はレコメンドにしときましょう。T-2. 「 素晴らしき恋人たち 」 は良い感じでスウィングしてます。T-14. 「 アルフィー 」 は私の好みからすると若干オーバーアクション気味なところはあるのですが、彼女なりのスタイルで感情込めて歌っています。ルー・ロウルズのT-6. 「 悲しきイエスタデイ・ヒーロー 」 はレアな曲。本来3拍子の曲を4拍子の軽いスウィングにアレンジして、ノリの良いビッグ・バンドをバックに気持ちよく歌っています。

残り歌なしの11曲は、“ ソウル・ジャズ ” や “ ファンキー・ジャズ ”、はたまた “ イージーリスニング・ジャズ ” といったスタイルの演奏が殆どです。それらのなかで印象に残るのは、まずジャズ・クルセイダーズのT-10. 「 プロミセス・プロミセス 」。トロンボーンとテナー・サックスを中心としたクインテットによる演奏ですが、各楽器の疾走感のある熱いアドリヴにシビレます。この曲の特徴である変拍子もきちんとやっています(アドリヴの場面はさすがに4拍子ですが)。

グラント・グリーンのT-7. 「 恋よさようなら 」 はライトなボサノヴァのリズムが涼しげで本アルバムの清涼剤的存在。グラント・グリーンはギター奏者でアドリヴも含めてまったりしたプレイに徹してます。途中で少し聴こえるオルガンのアドリヴもまったりしていてバランスが取れています。これも一応レコメンドかなぁ。

4曲コンパイルされているスタンリー・タレンタインはソウル・ジャズ系のテナー・サックス奏者。T-5. 「 世界は愛をもとめてる 」 は以前紹介したことあります(こちら)が、4曲のなかではこれが一番ジャズっぽいですね。T-1. 「 ディス・ガイ 」 やT-12. 「 愛の思い出(恋のウェイト・リフティング) 」 あたりはストリングスが入る一方アドリヴはほんのちょっとだけと、もはやイージーリスニングですょ…。

なぁんか締まりのない記事になっちゃいました。このまま終えるのもなんなので、オマケとして各曲の収録元アルバムのジャケットを載せておきます。
Blue_bacharach

あと、どーでもいいことをひとつ。本コンピ集には a cooler shaker というサブタイトルがついています。そういえば、裏ジャケットにシェイカーのイラストが描いてあります。でもそれだけじゃないんです。なんとライナーノーツには2ページにわたりカクテルのレシピ(6種類)がbar。コレ読んでカクテル作るヤツがいるとでも思ってんのかね~。英国人はわからん…coldsweats01


【データ】
『 BLUE BACHARACH  a cooler shaker 』
V.A.

CD:1997年9月1日リリース
レーベル:BLUE NOTE / EMI Records (UK)
番号:7243 8 57749 2 8

Compilation and sleevenotes: Tony Harlow, Dean Rudland

The copyright in those sound recordings is owned by Capitol Records Inc.
Ⓟ 1997 The copyright in this compilation is owned by EMI Records Ltd.
Ⓒ 1997 EMI Records Ltd.

2017年9月24日 (日)

メロウ・バカラック/V.A. (1997年)

WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<メロウ編>です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img003aaa Img003bbb

1. THE APRIL FOOLS  ~ Aretha Franklin ~  F
2. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ The Sweet Inspirations ~  F
3. THE LOOK OF LOVE  ~ Vanilla Fudge ~  F
4. ONE LESS BELL TO ANSWER  ~ Dionne Warwick ~  F
5. BABY IT'S YOU  ~ Stacy Lattisaw & Johnny Gill ~  FM
6. MEXICAN DIVORCE  ~ Nicolette Larson ~  F
7. PLEASE STAY  ~ The Drifters ~  M
8. THEY DON'T GIVE MEDALS (TO YESTERDAY'S HEROES)  ~ Ben E. King ~  M
9. MY LITTLE RED BOOK  ~ Love ~  M
10. PLEASE STAY  ~ Elvis Costello ~  M
11. ANY DAY NOW  ~ Percy Sledge ~  M
12. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU  ~ Aretha Franklin ~  F
13. THE LOOK OF LOVE  ~ Morgana King ~  F
14. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Liberace ~
15. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Linda Ronstadt ~  F
16. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)  ~ Christopher Cross ~  M
17. HASBROOK HEIGHTS  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約57分


WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月25日にWEA Japanより同時リリースされた2部作のうちの<メロウ編>です。

ワーナー・ブラザース、そのサブレーベルのリプリーズ、エレクトラ、アトランティック、そのサブレーベルのアトコ及びコティリオンの音源から17トラックをコンパイル。

Photo_2

前回ご紹介した<スウィート編>と較べて、①1960年代~1990年代までと年代が幅広い、②シングル及びチャートインした曲が多い…といった傾向があります。<メロウ編>の方が若干一般受け狙いでしょうか。

冒頭、いきなりアレサ姐さんのT-1. 「 エイプリル・フール 」。原曲のロマンティックなイメージを突き破ったアップ・テンポでグルーヴィなアレンジとメロディを崩してダイナミックに歌うアレサはインパクト大。ゆったりしたT-12. 「 ディス・ガール 」 とは対照的です。よろしかったら 『 アトランティック・バカラック・コレクション 』 もご覧ください。

オリジナル・バージョンは、全米1位になったクリストファー・クロスのT-16. 「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」 とドリフターズのT-7. 「 プリーズ・ステイ 」 の2曲のみ。どちらもその曲の代表的バージョンですし他のコンピ集でも沢山取り上げられてます。

ディオンヌの2曲は<スウィート編>での2曲と同じくセプターからワーナーに移籍して初めて出したアルバム 『 DIONNE 』 の収録曲。本コンピ集リリース時点(1997年)では世界初CD化でしたが、その後 『 DIONNE 』 もCDリイシューされました。ボブ・ジェームスのアレンジによるクールな雰囲気は独特のものです。

個人的なレコメンドは3曲。

T-8. 「 悲しきイエスタデイ・ヒーロー 」 はTVミュージカル 『 オン・ザ・フリップ・サイド 』 の挿入歌。あまりカヴァーされないレアな曲ですが、本コンピ集のベン・E・キング版はR&Bの味付けがされたアレンジに太く張りのある歌声がマッチした好カヴァー。エルヴィス・コステロのT-9. 「 プリーズ・ステイ 」 は、オリジナルのドリフターズ版(♩≒112)よりかなりテンポを落とした(♩≒72~74)ブルース調のアレンジに抑揚を抑えたコステロの歌唱が見事。愛する女性に “ 行かないで、ここにいて ” “ どうしたら行かないでくれるのか ” と訊く…そんな歌詞に寄り添ってるようにと感じました。ヴァニラ・ファッジのT-3. 「 恋のおもかげ 」 もオルガンの使い方が独特(ライナーノーツの表現を借りるとサイケデリックなアレンジ)で、妖しげでハスキーな女性ヴォーカルも曲のイメージに合ってます。

それにしても、<スウィート編>と<メロウ編>のネーミングはどこから来たのか…。明確な線引きは感じられないし、メロウだろ?と言われてもピンときませんcoldsweats01。両方に登場するアーティストも多いですし、いっそ2枚組にした方がライナーの重複もなくなって合理的だと思うんですけどねー。ま、どうでもいいや(笑)。


【データ】
『 メロウ・バカラック 』 (英題:Mellow Bacharach Heaven)
V.A.

CD:1997年5月25日リリース、ライナーは佐野光彦氏(超詳しい解説です)、英語詞付き
レーベル:WEA Japan/Warner Music Japan (JP)
番号:WPCR-1202

Conceived and Compiled by Yoshi Nagato 長門芳郎 (Believe In Magic Inc.)
Thanks to Michael Rajna (Warner special products), Tom Ardolino (NRBQ) and Bill DeMain (Swan Dive)

Manufactured by WEA Japan, A Warner Music Group Company.
Distributed by Warner Music Japan Inc.
Ⓟ1997 WEA International Inc.

2017年9月20日 (水)

スウィート・バカラック/V.A. (1997年)

WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<スウィート編>です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img002aaa Img002bbb

1. MEXICAN DIVORCE  ~ The Drifters ~  M
2. AND THIS IS MINE  ~ Connie Stevens ~  F
3. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ The Everly Brothers ~  M
4. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Jill Jackson ~  F
5. MADE IN PARIS  ~ Trini Lopez ~  M
6. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ Bobby Darin ~  M
7. THE LOOK OF LOVE  ~ Carmen Mcrae ~  F
8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Ella Fitzgerald ~  F
9. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Buddy Greco ~  M
10. I JUST HAVE TO BREATHE  ~ Dionne Warwick ~  F
11. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Aretha Franklin ~  F
12. ALFIE  ~ The Sweet Inspirations ~  F
13. WALK ON BY  ~ Morgana King ~  F
14. PROMISE HER ANYTHING  ~ Marty Paich ~
15. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Tiny Tim ~  M
16. ME, JAPANESE BOY I LOVE YOU  ~ Harpers Bizarre ~  M
17. MEXICAN DIVORCE  ~ Ry Cooder ~  M
18. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Linda Ronstadt ~  F
19. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約57分


WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月25日にWEA Japanより同時リリースされた2部作のうちの<スウィート編>です。

WEA(Warner Bros.、Elektra、Atlanticの頭文字)の名の通り、ワーナー・ブラザース、そのサブレーベルのリプリーズ、エレクトラ、アトランティックの1960年代後半の音源を中心に19トラックがコンパイルされています。

Photo

アレサ・フランクリンのT-11. 「 小さな願い 」 をはじめ、4トラックは前年(1996年)リリースのコンピ集 『 アトランティック・バカラック・コレクション 』 と重複。微妙な曲数だな~^^;。

オリジナル・バージョンの曲は4トラック。ドリフターズのT-1. 「 メキシコでさようなら(恋するメキシカン) 」 はバック・コーラスに参加してたディオンヌ・ワーウィックとバカラックが初めて出会った曲として有名。そのディオンヌのT-10. 「 アイ・ジャスト・ハフ・トゥ・ブリーズ 」 はセプターからワーナーに移籍して初めて出したアルバム 『 DIONNE 』 の収録曲。個人的には好きな曲です。

オリジナル・バージョンの残り2曲は、少なくとも私は他にカヴァーを聴いたことがない超レア曲。コニー・スティーブンスのT-2. 「 アンド・ディス・イズ・マイン 」 は 『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.2 』 で触れてますのでそちらを参照いただくとして、トリニ・ロペスのT-5. 「 メイド・イン・パリ 」 に注目。元気で陽気なズンチャチャ・リズムのこの曲、AメロはそうでもないもののBメロからサビにかけてのメロディ展開&コード進行だったり小節数が不規則な点などバカラック節が満載! 誰もカヴァーしないのが不思議です。パンチがある歌いっぷりのトム・ジョーンズあたりこの曲にピッタリだと思うのですが…。比較的コンピ集に取り上げられる曲ですが本コンピ集のレコメンドとしておきます。

あとの15トラックはカヴァー・バージョン。カントリー系大物アーティストの2曲、ライクーダーのT-17. 「 メキシコでさようなら(恋するメキシカン) 」 とリンダ・ロンシュタットのT-18. 「 恋するハート 」 での揺るがない存在感はさすがと思います。ソフトロック伝説のグループ、ハーパース・ビザールのT-16. 「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」 も重要な1曲。以上3曲は他のバカラック物コンピ集で殆ど取り上げられてないようですので、これらもレコメンドですね。

レコメンドという訳ではないけれど印象に残ったカヴァーが2曲。
Img_0 ジル・ジャクソンのT-4. 「 恋のとまどい 」 はダスティ・スプリングフィールド版のカヴァー(キーも一緒)。ダスティの武骨な歌唱に対して当時22歳のジルはちょっと甘えたような歌い方で、映画 『 ベスト・フレンズ・ウェディング 』 のキャメロン・ディアスを連想しちゃいました。キャメロンみたいに音痴じゃないですけど(笑)。
ネットで日本盤シングルの画像をみつけましたので載せておきます。ジルは黒髪なんですね。金髪のキャメロンとはイメージ違うなー、残念^^;。それにしても、「 どうしたらいいのかしら 」 とはなかなかいい邦題だなと。男性シンガーの場合は使えないでしょうがcoldsweats01

もう1曲はタイニー・ティムのT-15. 「 世界は愛を求めてる 」。全編ヴィブラートで歌うその歌声はいささか気色悪いです。曲後半のクライマックスでは高音をヴィブラートでファルセット。どうやらそれが彼の特徴だったようでインパクト大ではあります。決してオススメはしませんが^^;。


【データ】
『 スウィート・バカラック 』 (英題:Sweet Bacharach Heaven)
V.A.

CD:1997年5月25日リリース、ライナーは長門芳郎氏(超詳しい解説です)、英語詞付き
レーベル:WEA Japan/Warner Music Japan (JP)
番号:WPCR-1201

Conceived and Compiled by Yoshi Nagato 長門芳郎 (Believe In Magic Inc.)
Thanks to Michael Rajna (Warner special products), Tom Ardolino (NRBQ) and Bill DeMain (Swan Dive)

Manufactured by WEA Japan, A Warner Music Group Company.
Distributed by Warner Music Japan Inc.
Ⓟ1997 WEA International Inc.

2017年9月17日 (日)

ウィップ! ヒップ・バカラック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ヒップ編>/V.A. (1997年)

MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<ヒップ編>です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img414aa Img414bb

1. WIVES AND LOVERS  ~ Christopher Scott ~
2. THE LOOK OF LOVE  ~ Ahmad Jamal ~
3. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Ray Bryant ~
4. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ The Dells ~  M
5. BABY IT'S YOU  ~ Smith ~  F
6. DON'T GO BREAKING MY HEART  ~ Bossa Rio ~  FM
7. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Ramsey Lewis ~
8. NIKKI  ~ Vincent Bell ~
9. THE LOOK OF LOVE  ~ Bill Plummer ~
10. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Woody Herman ~
11. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Ramsey Lewis ~
12. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ The Unifics ~  M
13. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ The Dells ~  M
14. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Shirley Scott ~
15. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Gabor Szabo ~
16. ALFIE  ~ The Soulful Strings ~
17. TRIBUTE TO BURT BACHARACH AND HAL DAVID  ~ The New Direction ~  FM
  (1) I SAY A LITTLE PRAYER
  (2) WALK ON BY
  (3) (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
  (4) YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)
  (5) WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
  (6) THE WINDOWS OF THE WORLD
  (7) TRAINS AND BOATS AND PLANES
  (8) DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
  (9) ALFIE


※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約65分


MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月21日にMCAビクターより同時リリースされた2部作のうちの<ヒップ編>です。

─ 同時発売の 『 バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』 (長門芳郎氏監修)で歴史的、資料的に重要な作品が紹介されているので、こちらはワクに捕われず好き勝手に選曲させてもらえることが出来、CREPAXのジャケットも本人の御好意によりすんなりOKが出て幸いでした。 ─ (ライナーノーツより ~ 監修&選曲:坂口修氏のコメント)

ABC、ABC/ダンヒル、ブルー・サム、カデット、デッカ、インパルス、キャップ、ネプチューンの1960年代後半の音源を中心に17トラックがコンパイルされているのですが、①オリジナル物が一切ない、②殆どがアルバムのみの曲、③インスト物しかもソウル/ファンキーなジャズ系が多い… ってなセレクション。確かに好き勝手に選んだ感がありありです。

CREPAXとはイタリア人漫画家グイド・クレパックス氏(Guido Crepax: 1933年-2003年)のこと。ネットで彼の作品をチラ見しましたが、独特のタッチで大人のエロさがムンムン。“ WHIP ” とは、辞書によれば (…を)むち打つ・(子供などを)折檻(せっかん)する という意味。 flair だからジャケットがむち打つボンデージのお姉サマなんだっ! CD購入して20年、初めて知りましたcoldsweats01

Photo_2

他のコンピ集で見かけないアーティストが多いわりにライナーノーツに個々のアーティストの説明がありません。ですから、今回はライナーノーツ風に書くことにしました。ついでに収録元アルバムのジャケット(シングルがあればそれも)を載せちゃいましょう。

T-1. 「 素晴らしき恋人たち 」/クリストファー・スコット
謎の人物、クリストファー・スコットによるカヴァーで、1969年リリースのバカラック・カヴァー集 『 Switched-On Bacharach 』 に収録。モーグ・シンセサイザーのピコピコ音に脱力します。
Img621 R13937071328610200jpeg

T-2. 「 恋のおもかげ 」/アーマッド・ジャマル
アーマッド・ジャマル(1930年-)は米国の男性ジャズ・ピアニスト。ピアノ・トリオ編成ですが、ジャズ・ファンクのリズムでテンポも速く(♩≒152)とってもハードな演奏です。1曲目で脱力させておいて2曲目で鞭打つ本コンピ集の作戦だったりしてhappy02。1968年リリースの 『 Tranquility 』 に入ってます。
ここからはオマケ。このアルバムではもう1曲バカラックの 「 小さな願い 」 (2:27) を取り上げていて、私はMP3でその音源を所有しています。「 恋のおもかげ 」 と違いこちらは薄口のスウィング。でもサビの部分はちょっとハード且つ少しファンキーでカッコイイ。個人的には好きなバージョンです。
R996744514893748296304jpeg R996744514893748378035jpeg

T-3. 「 小さな願い 」/レイ・ブライアント
レイ・ブライアント(1931年-2011年)も米国の男性ジャズ・ピアニスト。ピアノ・トリオ編成で、スタイルとしてはソウル・ジャズ系。ノリの良い演奏です。それでいてこの曲の特徴である変拍子はキチッと押さえていて流石です。1968年リリースの 『 Up Above The Rock 』 に収録。
R707741314345629775835jpeg R707741314345629801821jpeg

T-4. 「 恋のとまどい 」/ザ・デルズ
ザ・デルズはシカゴの男性ソウル・グループ。1972年リリースのディオンヌ・ワーウィック・ヒット集 『 The Dells sing Dionne Warwicke's greatest hits 』 に収録。7分近い長い曲ですが、とってもファンキーな仕上がりです。プロデューサー兼アレンジャーの Charles Stepney(チャールズ・ステップニー)がホントいい仕事してます。
R6339611260296205jpeg R63396114187147566451jpeg

T-5. 「 ベイビー・イッツ・ユー 」/スミス
スミスは米国の5人組ロック・バンド。リード・ヴォーカルのみ女性です。結成は1969年で、2年後の1971年には早くも解散。でも、このカヴァーはシングル・リリースされて全米5位を記録します。実は 『 バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』 にも入ってました。重複させるくらいなら他の曲を入れて欲しいっす。1969年リリースの 『 A Group Called Smith 』 に収録。
R12243691298074175jpeg R12243691298074106jpeg R22276741271706710jpeg

T-6. 「 ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート(私を悲しませないで) 」/ボサ・リオ
ボサ・リオは、セルジオ・メンデスがプロデュースしたブラジル'66の弟分的バンド。曲の印象としてはロジャニコ版をもう少し明るく、もう少しアップテンポに、もう少しボサノヴァのフレーバーをまぶした感じでしょうか。セルメンと同じA&Mに所属していましたが、1970年にブルー・サムに移籍。同年リリースした 『 Alegria! 』 に収録。
R7644821284271159jpeg R76448214202188756051jpeg

T-7. 「 マイケルへのメッセージ 」/ラムゼイ・ルイス
ラムゼイ・ルイス(1935年-)は米国の男性ジャズ・ピアニスト。この曲はピアノ・トリオにホーンやフルートが加わった編成で、ソウル・ジャズ系のサウンド。1966年リリースの 『 Wade In The Water 』 に収録されています。ちなみにドラムスはのちにEW&Fを結成するモーリス・ホワイト。この頃~1970年までモールリス・ホワイトはラムゼイ・ルイス・トリオのドラマーをやっていたんですねー。そんな縁もあってか1970年代以降のラムゼイ・ルイスはフュージョン、ソウル/R&B、イージー・リスニングなどジャズに留まらない幅広いジャンルで活躍しています。
R23000311275351921jpeg R23000311275352429jpeg

T-8. 「 ニッキ 」/ヴィンセント・ベル
ヴィンセント・ベル(1935年-、別名Vinnie Bell)は米国のセッション・ギタリスト。Wikiによれば、ポップ音楽における電子的エフェクトの先駆者だそう。「 ニッキ 」 はバカラック自身がオリジナル・アーティストで1966年にシングルをリリース。のちにバカラックは1971年のアルバム 『 BURT BACHARACH 』 でリメイクしていますが、ヴィンセント・ベルはその前年(1970年)にカヴァー。このヴィンセント・ベル版はABCテレビの映画番組のテーマソングに選ばれたそうで、シングルもリリースされました(チャートは圏外)。構成やアレンジは基本的にバカラック版のコピー。いろんな楽器がメロディをつないでいくのですが、キーボードやギターがメロディを弾く際に音が震えるような効果を付加しています。1970年リリースのアルバム 『 Airport Love Theme 』 に収録。
R163972813803234122169jpeg R163972813720740508899jpeg R34034081329179790jpeg

T-9. 「 恋のおもかげ 」/ビル・パーマー
ビル・パーマー(1938年-)は米国のベーシスト&シタール奏者。いきなりシタールびんびんで始まるイントロにまず面喰います。ハープシコードやタブラを始めとした多彩な打楽器などが彩る演奏はサイケデリックな趣き。1968年リリースの 『 Bill Plummer And The Cosmic Brotherhood 』 に収録。ジャケット裏面では彼がシタールを弾いてます。
R212551413725112696926jpeg R212551414055970406828jpeg

T-10. 「 小さな願い 」/ウッディー・ハーマン
ウッディー・ハーマン(1913年-1983年)は米国のジャズ・クラリネット&サックス奏者。と同時にビッグ・バンドのバンド・リーダーでもありました。ラテンのリズムでイントロからノリの良い金管がバリバリ吹きまくります。中間部のサックスのアドリヴはウッディー・ハーマンでしょうか。踊りたくなる 「 小さな願い 」 です。1969年リリースの 『 Light My Fire 』 に収録。なお、このアルバムは1969年にグラミー賞の Best Jazz Performance - Large Group (Instrumental) にノミネートされました。(受賞は逃す)
R25211001288547647jpeg R25211001288547664jpeg

T-11. 「 サン・ホセへの道 」/ラムゼイ・ルイス
ラムゼイ・ルイスが再び登場。ピアノ・トリオにストリングスや女性コーラスまで加わった陽気な演奏。2コーラス目で聴けるピアノのアドリヴはファンキー色の濃いものです。1968年リリースの 『 Maiden Voyage 』 に収録。尚、このアルバムもドラムスはモーリス・ホワイトが叩いています。
R331468914347686155195jpeg R331468914347686137752jpeg

T-12. 「 ディス・ガイ 」/ザ・ユニフィックス
ザ・ユニフィックスは米国ワシントンD.C.で結成された男性4人組ソウル・グループ。ビッグ・バンドにストリングスやホルンまで加わった演奏はとてもゴージャス。コーラス・ワークはちょっと不安定なところがありますが、若々しい感じ。彼ら唯一のアルバム、1968年リリースの 『 Sittin' In At The Court Of Love 』 に収録。
R962564114838603535376jpeg R962564114838603523053jpeg

T-13. 「 汽車と船と飛行機と 」/ザ・デルズ
ザ・デルズも再び登場。T-4. 「 恋のとまどい 」 ほどファンキーではありませんが、程よくソウルっぽいアレンジ。T-4. と同じく1972年リリースの 『 The Dells sing Dionne Warwicke's greatest hits 』 に収録。

T-14. 「 世界は愛を求めてる 」/シャーリー・スコット
シャーリー・スコット(1934年-2002年)は米国の女性ジャズ・オルガニスト。オルガン(たぶんハモンドでしょう)、ベース、ドラムスによるトリオ。ベースはあのロン・カーターです。彼女のオルガン、特にアドリヴはソウルっぽさムンムンでいい感じ。1966年リリースの 『 On A Clear Day 』 に収録。
R8013621318017809jpeg R80136213799007988410jpeg

T-15. 「 遥かなる影 」/ガボール・ザボ
ガボール・ザボ(1936年-1982年)はハンガリーの男性ジャズ・ギタリスト。ブダペスト生まれで、20歳のときにハンガリー動乱が起きて米国に渡ったそう。彼のギター、ベース、ドラムスにコンガ、ヴィブラフォン、キーボード、ストリングスが加わった編成で、全編ギターがリードを取っています。イージーリスニング然とした仕立てで、ソウルやファンキー色の強い本コンピ集ではあまり目立ちません^^;。1970年リリースの 『 Magical Connection 』 に収録。シングルもリリースされたみたいです。
R25154011288221987jpeg R25154011288222002jpeg R260380014200970637804jpeg

T-16. 「 アルフィー 」/ザ・ソウルフル・ストリングス
ザ・ソウルフル・ストリングスはシカゴ・ソウルのアレンジャー、Richard Evans(リチャード・エヴァンス)によるプロジェクト。カデット・レコードのミュージシャンを集めて1966年~1970年の間に計7枚のアルバムをリリースしています。ストリングス&ヴィブラフォン、サックス、ギター等による演奏は、基本イージーリスニング。本コンピ集の中ではちょっと退屈で眠くなりますが、クレジットに Organ, Vibraphone - Charles Stepney と書いてあって目が覚めました(笑)。1967年リリースの 『 Groovin' With The Soulful Strings 』 に収録。
R11356511270309884jpeg R11356511270309983jpeg

T-17. 「 トリビュート・トゥ・バート・バカラック・アンド・ハル・デイヴィッド 」/ザ・ニュー・ダイレクション
ザ・ニュー・ダイレクションについては詳しいこと全く判りません。1970年リリースの 『 The New Direction 』 に収録されているのですが、ジャケットを見る限り4人組(一人は女性)のグループなんでしょうねー。約8分間、9曲のメドレー。楽器はピアノ、ベース、ドラムスだけ。基本は女性が歌い、所々で男性が加わりデュエットします。本コンピ集の坂口修さんはこの曲をオマケと書いてらっしゃいますが、なかなかどうして聴き応えがあります。 (3). 「 愛の思い出(恋のウェイト・リフティング) 」 での輪唱?や、女性の熱唱とクラシカルなピアノが融合したこのメドレーで一番の大作 (9). 「 アルフィー 」 は特に好き勝手やってる感がスゴいです。
R143588015024156841005jpeg R143588015024156843438jpeg

拙い解説にお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m。


【データ】
『 ウィップ! ヒップ・バカラック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ヒップ編> 』
V.A.

CD:1997年5月21日リリース、ライナーは坂口修氏
レーベル:MCAビクター (JP)
番号:MVCE-22004

Ⓒ1997 & Ⓟ1997,1971,1970,1969,1968,1967,1966 MCA Records, Inc.
This Compilation Ⓒ1997 MCA Victor, Inc.

Supervised and compiled by SAKAGUCHI, osamu 坂口修 (ASH&D)
Thanks: HOUGADOH, HIRI TANAKA, HITOSHI OKAMOTO and Mr. BURT BACHARACH
Manufactured and Distributed by MCA Victor, Inc., Japan

2017年9月10日 (日)

バート・バカラック・ソングブック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編>/V.A. (1997年)

MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<ポップ編>です。

Img405aa Img405bb

1. WIVES AND LOVERS  ~ Jack Jones ~  M
2. SATURDAY SUNSHINE  ~ Burt Bacharach ~  FM
3. WISHIN' AND HOPIN'  ~ Brenda Lee ~  F
4. FORGIVE ME  ~ Babs Tino ~  F
5. I CRY MORE  ~ Alan Dale ~  M
6. WITH OPEN ARMS  ~ Jane Morgan ~  F
7. THE LOOK OF LOVE  ~ Billy Vaughn ~
8. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Ruby & The Romantics ~  F
9. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  ~ Brenda Lee ~  F
10. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Tommy Roe ~  M
11. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS  ~ Babs Tino ~  F
12. WHO'S BEEN SLEEPING IN MY BED  ~ Linda Scott ~  F
13. LOVING IS A WAY OF LIVING  ~ Steve Lawrence ~  M
14. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Xavier Cugat & His Orchestra ~
15. BABY IT'S YOU  ~ Smith ~  F
16. TO WAIT FOR LOVE  ~ Ray Peterson ~  M
17. I CRY ALONE  ~ Ruby & The Romantics ~  F
18. CALL OFF THE WEDDING  ~ Babs Tino ~  F
19. WALK ON BY  ~ Burt Bacharach ~
20. THE BELL THAT COULDN'T JINGLE  ~ Bobby Helms ~  M
21. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Roger Williams ~
22. ALFIE  ~ Jack Jones ~  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約58分


MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月21日にMCAビクターより同時リリースされた2部作のうちの<ポップ編>です。

1997年当時にMCAレコードが擁していたABC、ABC/ダンヒル、ABCパラマウント、コングレス、コーラル、デッカ、ドット、キャップ、ユニの音源から22曲を収録。キャップは、バカラックが初めてシングルT-2. 「 サタデイ・サンシャイン 」 を出し、更には初めてアルバムをリリースしたレーベル。実はそのファースト・アルバムや TVミュージカルのオリジナル・キャスト・アルバム 『 ON THE FLIP SIDE 』 も同じ日にCDリイシューされました。

Mca_3

こうして曲目リスト(クリックすると大きくなります)を眺めてみて意外に思ったのが、オリジナル・アーティストとなる曲が7曲もあったこと(前述のT-2. 「 サタデイ・サンシャイン 」 を除いて)。年代でいうと1956年~1963年。職業作曲家としていろんな仕事をしていた頃ですね。ジャック・ジョーンズのT-1. 「 素晴らしき恋人たち 」 以外はあまり知られていないレアな曲達です。

バブス・ティーノのT-4. 「 フォーギヴ・ミー 」 のカヴァーは一例しか知りませんし、アラン・デイルのT-5. 「 アイ・クライ・モア 」 も同様です。ジェーン・モーガンのT-6. 「 ウィズ・オープン・アームズ 」 、リンダ・スコットのT-12. 「 ベッドで泣いて 」 、スティーヴ・ローレンスのT-13. 「 ラヴィング・イズ・ア・ウェイ・オブ・リヴィング 」 、バブス・ティーノのT-18. 「 コール・オフ・ザ・ウェディング 」 の4曲はカヴァーを聴いたことがありません(私は…です)。ちなみに、「 ウィズ・オープン・アームズ 」 はバカラック&デイヴィッドにとって初の女性シンガー全米Top 40ヒットなんですって。

T-12. 「 ベッドで泣いて 」 は一聴すると単なる可愛らしい小品といった感じですが、さりげない転調と8小節単位に収まらないメロディの構成が特徴的で個人的に好きな曲。誰かカヴァーしてくれませんかねぇ。

T-13. 「 ラヴィング・イズ・ア・ウェイ・オブ・リヴィング 」 とT-18. 「 コール・オフ・ザ・ウェディング 」 については 『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.2 』 の記事で少しコメントしてます。よろしかったら参照ください。

カヴァー曲の中でレコメンドが2曲。ロック・バンド、スミス('80年代の英国バンドではありません、念のため)によるR&Bテイストのロック・バージョンT-15. 「 ベイビー・イッツ・ユー 」 はオリジナリティがあるし何よりカッコイイです。

レコメンドのもう1曲は、数少ないバカラックのクリスマス・ソングのひとつT-20. 「 ベル・クドゥント・ジングル 」 。オリジナル・シンガーはPaul Evansという方だそうですが私は音源を所有していません。ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスのカヴァーヨンジンのカヴァーはどちらも素敵ですが、この曲のカヴァーは他にあまりCD化されてないようで…。歌ってるボビー・ヘルムスはカントリー系シンガー。メロディを少し変えて歌ったり気に入らないところもあるのですが、まぁ細かいことには目をつぶってとにかくこうしてCD化してくれて感謝です。

アルバム全体としては軽快でポップな感じ。肩肘張らず聴けるコンピ集です。


【データ】
『 バート・バカラック・ソングブック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』
V.A.

CD:1997年5月21日リリース、ライナーは長門芳郎氏、英語詞付き
レーベル:MCAビクター (JP)
番号:MVCE-22003

Ⓒ1997 & Ⓟ1997,1970,1969,1968,1966,1965,1964,1963,1962,1959,1957,1956 MCA Records, Inc.
This Compilation Ⓒ1997 MCA Victor, Inc.

Conceived and compiled by Yoshi Nagato 長門芳郎 (BELIEVE IN MAGIC INC.)
LINER NOTES:Tom Ardolino (NRBQ) and Yoshi Nagato
Thanks to Jun Iwasaki 岩崎淳 (FUJIPACIFIC MUSIC INC.), Osamu Sakaguchi 坂口修 (ASH&D), Tom Ardolino (NRBQ), Terry Adams (NRBQ) and Bill DeMain (SWAN DIVE)

Manufactured and Distributed by MCA Victor, Inc., Japan

2017年9月 6日 (水)

ANOTHER TIME/Bill Evans (2017年)

2017年にリリースされた、ビル・エヴァンス'68年モントルー・トリオの未発表ライヴ音源です。バカラック作品 「 アルフィー 」 を収録!

Img409aa Img409bb

全9トラック中、バカラック作品は1トラック

4. ALFIE  (5:29)


Img410obi_3Img413ff_4 2017年にリリースされた、ビル・エヴァンス'68年モントルー・トリオの未発表ライヴ音源です。

トリオのメンバーは、ビル・エヴァンス(ピアノ)、エディ・ゴメス(ベース)、ジャック・ディジョネット(ドラムス)。

このトリオの記録は、1968年6月15日に行われたモントルー・ジャズ・フェスティバルのライヴ録音盤 『 BILL EVANS At The Montreux Jazz Festival (モントルー・ジャズ・フェスティバルのビル・エヴァンス) 』 のみとされてきました。なので、このメンバーのことを前述のとおり “ モントルー・トリオ ” と呼ぶんだとか。ちなみに、演奏している写真はその時のものです。

ところが最近、モントルー・トリオの未発表音源が立て続けに発掘されまして。モントルーのライヴ録音からわずか5日後(1968年6月20日)にドイツのスタジオで録音された音源が2016年にリリース。その2日後(1968年6月22日)にオランダで収録されたライヴ音源が今年(2017年)リリースされた本アルバムでございます。

先日紹介したコンピ集 『 the magic of Burt Bacharach 』 にビル・エヴァンスの 「 アルフィー 」 (1972年録音) が入ってました。ビル・エヴァンスの 「 アルフィー 」 といえば 『 MONTREUX Ⅱ 』 (1970年録音) が有名ですが、どうも違うバージョンっぽいなぁとあちこち調べてる最中に本アルバムの存在を知りまして。おやっ、「 アルフィー 」 入ってるじゃん! ちょうどCD発売されるってんでAmazonで購入した次第です。

『 the magic of Burt Bacharach 』 と 『 MONTREUX Ⅱ 』 のトリオ・メンバーとはドラムスが違うので、どんな演奏なのかワクワクしながらT-4. 「 アルフィー 」 を再生。あれれ、構成が全く一緒だ! 前半バラード、中盤アドリブでちょっと派手に、後半またバラード、それにエンディングまで!

でも、じっくり聴くと本アルバムの 「 アルフィー 」 は 『 MONTREUX Ⅱ 』 よりも中盤の派手さが控えめです。というか、ジャック・ディジョネットのドラムスがエヴァンスのピアノに寄り添ってる感じ。エディ・ゴメスのベースにも似た印象を受けました。三種類あるエヴァンスの 「 アルフィー 」 の中では本アルバムが一番好きですね。

全体的にとても50年近く前とは思えないくらいクリアな録音で、選曲や演奏についてもネットでの評判は良いようです。「 アルフィー 」 目的でエヴァンスのアルバムを選ぶなら、本アルバムをお勧めします。

※ エヴァンスの 「 アルフィー 」 は、本作のバージョンを含めて九種類の演奏がレコード音源として残っています。詳しくは こちら をどうぞ。(2017/10/15 追記)



【データ】
『 ANOTHER TIME THE HILVERSUM CONCERT 』 (邦題:アナザー・タイム ザ・ヒルフェルスム・コンサート
Bill Evans with Eddie Gomez and Jack DeJohnette

LP/CD:2017年5月5日/8月25日リリース (所有CDは、2017年8月25日リリースの輸入盤日本語ブックレット付き仕様)
レーベル:Resonance Records(US) (所有CDは、King International Inc.)
番号:HCD-2031 (所有CDは、KKJ 1023)

Original recordings produced by Joop de Roo for NRU
  Bill Evans - piano
  Eddie Gomez - bass
  Jack DeJohnette - drums
Recorded at Netherlands Radio Union (NRU) VARA Studio 8 in Hilversum, Netherlands on June 22, 1968

Produced for release by Zev Feldman
Executive Producer: George Klabin

Japanese Booklet
Original Japanese Liner Notes: Kiyoshi Koyama 児山紀芳
Translation: Tamae Terai 寺井珠重 (Jazz Club OverSeas)
翻訳の寺井さん、クレジットにはローマ字しか載ってなかったのでネットで調べました。“ 珠重 ” さんの珠は真珠のこと=転じて美しいものの譬え。なので、美しいものが重なる意味になりますでしょうか。素敵なお名前ですねー。日本向けなら人名くらいはちゃんと日本語表記して欲しいです。

↓Amazon は普通の輸入盤をリンクしておきます。試聴できるので。

2017年9月 3日 (日)

アルフィー / バート・バカラック・ソングブック/V.A. (1997年)

1997年にテイチクからリリースされた日本編集のバカラック物コンピ集です。

Img404aa Img404bb

1. ALFIE  ~ Dionne Warwick ~  F
2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ B. J. Thomas ~  M
3. BABY IT'S YOU  ~ The Shirelles ~  F
4. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ Twice As Much ~  M
5. WIVES AND LOVERS  ~ Dionne Warwick ~  F
6. ANY DAY NOW  ~ The Drifters ~  M
7. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  ~ B. J. Thomas ~  M
8. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Helen Shapiro ~  F
9. THE LOOK OF LOVE  ~ Dionne Warwick ~  F
10. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ The Three Degrees ~  F
11. THE BREAKING POINT  ~ Chuck Jackson ~  M
12. EVERYBODY'S OUT OF TOWN  ~ B. J. Thomas ~  M
13. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Dionne Warwick ~  F
14. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS  ~ Helen Shapiro ~  F
15. PLEASE STAY  ~ The Drifters ~  M
16. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Dionne Warwick ~  F
17. WALK ON BY  ~ Janet Lee Davis ~  F
18. LONG AGO TOMORROW  ~ B. J. Thomas ~  M
19. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Helen Shapiro ~  F
20. THE APRIL FOOLS  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約62分


1997年にテイチクからリリースされた日本編集のバカラック物コンピ集です。テイチクの洋楽部門レーベル OVERSEAS RECORDS のマークがCDケース裏の左下に見えます。セプターは日本ではテイチクが扱っていたんですね。そのセプターを中心としたコンピレーションとなっています。

前々回ご紹介したコンピ集 『 ~Alfie~ バート・バカラック・ラヴ・ソングブック 』 の6日後にリリース。タイトルが似てるし、キレイなお姉サマのジャケ写もモロかぶってます。しかもライナー執筆者まで同じ! 前々回、タイトルに “ Alfie ” を入れたのはTVドラマ 『 協奏曲 』 の影響だろうと書きましたが、本アルバムのライナーに以下のような記述が…。

─  今、大手のCDショップへ行くとバート・バカラックのコーナーが軒並み作られている。各社競って再発をしているからだ。その原因のひとつはドラマ 『 協奏曲 』 でバカラック・ナンバーがふんだんに使われ、テーマ・ソングになったヴァネッサ・ウィリアムスの 「 Alfie 」 が日本で大ヒットしたことにある。 ─


やっぱりヴァネッサの 「 Alfie 」 に便乗して売ろうという魂胆だったんだcoldsweats01

Photo

セプターでバカラックといえばディオンヌ・ワーウィックにB.J. トーマス。全20曲のうち半数がこの二人の曲です。

ディオンンヌは6曲入ってますが、T-20. 「 エイプリル・フール 」 以外の5曲はカヴァー。う~ん、ちょっと芯を外してる感じ。「 ウォーク・オン・バイ 」、「 小さな願い 」、「 サン・ホセへの道 」、「 恋よ、さようなら 」 などディオンヌがオリジナルの王道ヒット曲を入れなかったのは何故なんでしょう? ま、取り上げたディオンヌの曲はいずれも定番曲だし流石のクォリティでその点不満はないのですが。

B.J. トーマスは4曲。T-1. 「 雨にぬれても 」 はモチロン入ってますし、T-12. 「 アウト・オブ・タウン 」 、T-18. 「 ロング・アゴー・トゥモロー 」 の2曲が入ってるのが嬉しいですね。この2曲はいずれもバカラックの書下ろし曲。海外のバカラック物コンピ集には時々入ってますが、日本編集盤に入ってるのは珍しいと思います。この2曲は私的レコメンドですっ!

一方、レアなものもありまして。

ヘレン・シャピロは英国の女性シンガー。ライナーによれば3曲とも1991年録音版らしいのですが、バカラック書下ろしのT-14. 「 浮気はダメよ(キープ・アウェイ・フロム・アザー・ガールズ) 」 は明らかに1962年版。ライナーの誤記ですねー。T-8. 「 小さな願い 」 とT-19. 「 恋のとまどい(心乱れて) 」 は確かに'80年代後半っぽいアレンジ。レアなカヴァーだとは思いますが、ちょっと安易でチープな印象。Discogsで調べたら1990年リリースのベスト盤に収録されていましたのでリストには1990年リリースと記入しました。

ちなみに、スリー・ディグリーズのT-10. 「 涙でさようなら 」 も同時期の1989年版で他のコンピ盤には入ってないレアなカヴァーです。ヘレン・シャピロよりはアレンジに工夫がみられますし、気持ちの入った歌唱もなかなか聴き応えあります。

ドリフターズの2曲はライナーによると'70年代の録音。こちらもレアだとは思うのですが、T-6. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 とT-15. 「 プリーズ・ステイ 」 どちらも陳腐なアレンジにチープな演奏にガッカリ (陳腐とチープって発音も意味も近いものがありますね)。リード・ヴォーカルは誰なのかわかりませんが歌もヒドいです。アトランティック時代の 「 プリーズ・ステイ 」 とは月とスッポン。こんなの入れるくらいならディオンヌをもっと入れて欲しかった。

もうひとつ私的なレコメンドは、トワイス・アズ・マッチのT-4. 「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」 。'60年代後半の数年間だけ活動した男性2人組らしいですが、なかなかユニークなカヴァーです。チェンバロのバロック風味、アコーディオンのケルト風味、それに英国ポップスの雰囲気がうまくバランスしています。


【データ】
『 アルフィー / バート・バカラック・ソングブック 』
(英題:ALFIE:BURT BACHARACH SONGBOOK)
V.A.

CD:1997年1月22日リリース  ライナーノーツは佐藤邦彦氏、歌詞付き
レーベル:OVERSEAS RECORDS (JP) / テイチク・レコード (JP)
番号:TECW-20418

Ⓟ1997
Manufactured & Distributed by TEICHIKU RECORDS CO.,LTD. Japan

2017年8月27日 (日)

introducing.../The Four King Cousins (1969年)

従妹同士のガールズ・グループ、フォー・キング・カズンズが1969年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

Img406aa Img408bb
所有のリイシューCD (紙ジャケット仕様:オリジナルLP盤を再現)

全11トラック中、バカラック作品は2トラック

1. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU (3:17)
3. WALK ON BY (3:01)


Img407obi_2従妹同士のガールズ・グループ、フォー・キング・カズンズが1969年にリリースしたアルバムです。

戦前から米国のジャズ / ミュージック・シーンで活躍していたキング・ファミリー。1965年1月からABCテレビで 『 キング・ファミリー・ショー 』 が始まり、ファミリー内グループのキング・シスターズを中心にその夫や子供たち(=キング・カズンズ)が出演して歌や踊りを繰り広げました。この中から生まれたのがフォー・キング・カズンズで、『 キング・ファミリー・ショー 』 に出演するキング・カズンズの中から選抜された女性4人組でございます。(以上、とっても詳しいライナーより超抜粋してご紹介)

なんやかやあって人気がでてきて彼女たちは初めてのアルバムをリリース。それが本アルバムです。それにしても上から目線で見下されてるような気になりませんか?このジャケット。それもそのはず、結成当時メンバーのうち3人は結婚していたのですが結婚相手はみな有名企業の経営者といったセレブ達だったんですねー。

ワタクシ、前回記事で紹介したバカラック物コンピ集 『 ~Alfie~ バート・バカラック・ラヴ・ソングブック 』 に入ってたフォー・キング・カズンズの 「 ウォーク・オン・バイ 」 を気に入っちゃいまして。収録元のアルバムを調べたところ、もう1曲バカラック・カヴァーがあることが判明。早速アマゾンでポチッとして入手したばかりでございます。

そのT-3. 「 ウォーク・オン・バイ 」 はポップでいてクール。ヤッパリいいですねー。

一方、T-1. 「 ディス・ガール 」 は期待が大きすぎたか今一つでしょうか。AメロとBメロを “ パッパー、パッパー ” と歌うイントロはいいなと思ったのですが…。ちゃんと歌い始めた1コーラス、何故かBメロをポルタメント(=ある音から別の音に移る際に、滑らかに徐々に音程を変えながら移る演奏技法)で歌うんですが、ここだけ浮いちゃってて意図不明。また、アウトロなしで唐突に曲が終わるというユニークなアレンジも、残念ながら不自然なだけで…。彼女達のコーラスもちょっと雑な感じで、全体的に勿体ないなーという印象です。

アルバム収録曲は全部で11曲。古い曲もありますが、聴く人の興味をそそるのはモンキーズやビートルズ、ビーチ・ボーイズ、ロジャー・ニコルズなどの曲。アレンジがイマイチの曲もありますが、ビーチ・ボーイズのT-8. 「 GOD ONLY KNOWS(神のみぞ知る) 」 やロジャ・ニコ書下ろしのT-11. 「 I FELL(アイ・フェル) 」 あたりはアレンジとコーラスどちらも Good Job だと思います。


【データ】
『 introducing... 』
The Four King Cousins

LP:1969年1月1日リリース (所有CDは、2006年3月23日リイシューの日本盤。ライナーは土橋一夫氏、歌詞付き、訳詞付き)
レーベル:Capitol (所有CDは、東芝EMI)
番号:ST-2990 (所有CDは、TOCJ-66316)

Produced, Arranged and Conducted by Lex De Azevedo
Left to right on cover photo, the Four King Cousins are Tina, Cathy, Carolyn and Candy.

2017年8月23日 (水)

~Alfie~ バート・バカラック・ラヴ・ソングブック/V.A. (1997年)

1997年に東芝EMIからリリースされた日本編集のバカラック物コンピ集です。

Img402aa Img402bb

1. ALFIE  ~ Cher ~  F
2. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Jackie DeShannon ~  F
3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Bobbie Gentry ~  F
4. WALK ON BY  ~ Four King Cousins ~  F
5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ The Lettermen ~  M
6. BABY IT'S YOU  ~ Cilla Black ~  F
7. THIS EMPTY PLACE  ~ Cilla Black ~  F
8. ANY DAY NOW  ~ Peter and Gordon ~  M
9. MESSAGE TO MARTHA  ~ Jay and The Americans ~  M
10. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Jay and The Americans ~  M
11. A LIFETIME OF LONELINESS  ~ Jackie DeShannon ~  F
12. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Cilla Black ~  F
13. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Cilla Black ~  F
14. TO WAIT FOR LOVE  ~ Jay and The Americans ~  M
15. 24 HOURS FROM TULSA  ~ Jay and The Americans ~  M
16. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ Cilla Black ~  F
17. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ Billy J. Kramer and The Dakotas ~  M
18. WINDOWS AND DOORS  ~ Jackie DeShannon ~  F
19. COME AND GET ME  ~ Jackie DeShannon ~  F
20. ALFIE  ~ Cilla Black ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約59分


1997年1月に東芝EMIからリリースされた日本編集のバカラック物コンピ集です。

今からちょうど20年前の1997年、日本編集のバカラック物コンピ集が怒涛のようにリリースされました。その先陣を切ったアルバムでもあります。タイトルにわざわざ “ Alfie ” を入れたのは、1996年10~12月期のTVドラマ 『 協奏曲 』 でヴァネッサ・ウィリアムスが 「 アルフィー 」 を歌ったからでしょう。綺麗なお姉サマのジャケットもイージーリスニング然としていてなんだかなぁ~って感じです…。

Emi

EMIグループは多くのレーベルを抱えていましたが、本コンピ集は米国のキャピトルとその傘下のユナイテッド・アーティスツ及びインペリアル、英国のパーロフォンに所属する(していた)アーティストの作品集となっています。EMIにはブルーノートなどジャズのカタログも豊富にありましたがそれらは封印。20曲全てポップス系の歌物です。選者のこだわりなんでしょうね。尚、EMIは2012年ユニバーサルに買収されちゃいました(ユニバーサルはその後パーロフォンをワーナーへ売却)。

オリジナルは5曲だけで残り15曲はカヴァー。そして、シラ・ブラック(6曲)、ジャッキー・デシャノン(4曲)、ジェイとアメリカンズ(4曲)、この3アーティストだけで14曲。アーティスト的にはかなり偏っています。

まずレコメンドするのは、シラ・ブラックとジャッキー・デシャノン。収録されている各曲についてはそれぞれ過去のアルバム紹介記事で触れています。おヒマでしたらリンク先をご覧ください。
シラ・ブラック → 『 COMPLETELY CILLA:1963-1973 』
ジャッキー・デシャノン → 『 Are You Ready For This? 』

そのシラ・ブラックのT-20. 「 アルフィー 」 とシェールのT-1. 「 アルフィー 」 の対決も聴きどころのひとつでしょう。

─  同名の映画の主題歌である 「 アルフィー 」 は、シェールとシラ・ブラックの競作としてリリース、シェールは'66年8月20日に全米32位、一週遅れでシラ・ブラックが95位にランクされ、アメリカではシェールに軍配が上がった。しかし、スマッシュ・ヒット止まり。逆にイギリスではシェールはノン・チャート、シラ・ブラックは9位とシラのヴァージョンは大ヒットとなり、対照的な成績となっている。 ─ (本コンピ集のライナーから引用) 

映画 『 アルフィー 』 は'66年3月に英国で公開。シラが歌う主題歌はエンディングで流れます。ところが、米公開(同年8月)にあたって映画会社のユナイテッド・アーティスツはインペリアル所属のシェールにレコーディングを依頼し、主題歌をシェール版に差し替えてしまいます。前年の'65年にソニー&シェールで 「 I Got You Babe 」 が全米1位、'66年にはソロでも 「 Bang Bang (My Baby Shot Me Down) 」 が全米2位となったシェールの人気に目を付けたんでしょうね。ですから、ふたりのチャートを比較してもあまり意味はありません。

それより中身です。シラ版は、彼女の求めに応じてわざわざバカラックが渡英しオケも指揮してレコーディング。ストリングス、ハープ、ピアノ、ホルンによるゆったりした演奏にメリハリの利いたシラの歌声が響きます。エンディングの消え入るようなストリングはもう芸術ですね。

対するシェール版は、2本のフルートが奏でるイントロとアコースティック・ギターのバッキングが素敵な1コーラス目のAメロまではなかなかいい雰囲気。でも、そのあとドンチャンしたリズムに替わって賑やかに…。エンディングはまた落ち着いた雰囲気になるのですが、賑やかな中間部は映画のイメージにそぐわないように感じます。

この対決、私はやっぱりシラ版に軍配を上げちゃいますねー。

レコメンドがもうひとつ。アメリカの4人組女性ヴォーカル・グループ、フォー・キング・カズンズのT-4. 「 ウォーク・オン・バイ 」 です。彼女たちのコーラス・ワークも素敵ですが、ポイントはアレンジ。イントロ及び間奏での “ パッパ~、パッパッパッパッ ” のフレーズ、サビでの緊張感あるコード進行、ポップでいてクールな雰囲気に思わず頬っぺたが落ちちゃいました。


【データ】
『 ~Alfie~ バート・バカラック・ラヴ・ソングブック 』
(英題: Alfie and assorted love songs  BURT BACHARACH COLLECTION )
V.A.

CD:1997年1月16日リリース ライナーノーツは佐野邦彦氏、歌詞付き、訳詞付き
レーベル:東芝EMI (JP)
番号:TOCP-50081

Ⓟ&Ⓒ1996
Mfd. by Toshiba-EMI Ltd.

2017年8月20日 (日)

the magic of Burt Bacharach/V.A. (1996年)

英チャーリー・レコードから1996年にリリースされた英国編集のバカラック物コンピ集です。

Img401aa Img403bb

1. 24 HOURS FROM TULSA  ~ Gene Pitney ~  M
2. BABY IT'S YOU  ~ The Shirelles ~  F
3. ANY DAY NOW  ~ Chuck Jackson ~  M
4. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Jerry Butler ~  M
5. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ B. J. Thomas ~  M
6. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Tommy Hunt ~  M
7. I CRY ALONE  ~ Maxine Brown ~  F
8. I WAKE UP CRYING  ~ Gene Chandler ~  M
9. YOU'RE TELLING OUR SECRETS  ~ Dee Clark ~  M
10. (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE  ~ Gene Pitney ~  M
11. IT'S LOVE THAT REALLY COUNTS (IN THE LONG RUN)  ~ The Shirelles ~  F
12. WISHIN' AND HOPIN'  ~ The Merseybeats ~  M
13. THE BREAKING POINT  ~ Chuck Jackson ~  M
14. PLEASE STAY  ~ The Drifters ~  M
15. ONLY LOVE CAN BREAK A HEART  ~ Timi Yuro ~  F
16. THE ANSWER TO EVERYTHING  ~ Del Shannon ~  M
17. MESSAGE TO MARTHA  ~ Jerry Butler ~  M
18. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Big Maybelle ~  M
19. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ Billy J. Kramer and The Dakotas ~  FM
20. THE LOOK OF LOVE  ~ Buddy Greco ~  M
21. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ B. J. Thomas ~  M
22. ALFIE  ~ Bill Evans ~

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約62分


英国の再発専門レーベルであるチャーリー・レコードから1996年にリリースされた英国編集のバカラック物コンピ集です。

Charly

'60年代前半に焦点をあて、Scepter レーベル、Scepter 傘下の Wand レーベル、シカゴの Vee-Jay レーベルの音源を主体にコンパイルしたアルバムとなっています。

Scepter はディオンヌ・ワーウィックが所属していたレーベルですが、ディオンヌの曲は本コンピ集には1曲も入っていません。それでも、全22曲のうち半数を超える12曲はそれぞれのオリジナル版を収録。選者の Joop Visser としては、ディオンヌ以外にもたくさんのアーティストがバカラック作品を取り上げていることを示したかったんだと思います。

ディオンヌ以前のヒット曲として、ドリフターズの T-14. 「 プリーズ・ステイ 」 (本アルバムには再録音版を収録)、シレルズのT-2. 「 ベイビー・イッツ・ユー 」、チャック・ジャクソンのT-3. 「 エニィ・デイ・ナウ 」、ジェリー・バトラーのT-4. 「 涙でさようなら 」、ジーン・ピットニーのT-1. 「 タルサからの24時間 」 とT-10. 「 リバティ・バランスを射った男 」 あたりを収録。

また、英国でカヴァーがヒットした例としてマージービーツのT-12. 「 ウィッシン・アンド・ホーピン 」、ビリー・J・クレイマー&ザ・ダコタスのT-19. 「 汽車と船と飛行機 」 をコンパイル。ただし、収録されているのはいずれも再録音版です。

私的なレコメンドは、12曲のオリジナル版のなかでも超レアな1曲。黒人ソウルシンガーのディー・クラークが1961年にシングルオンリー(B面)でリリースしたT-9. 「 ユア・テリング・アワ・シークレッツ 」 です。この曲は他にカヴァーを聴いたことがありません。ゆったりめのR&Bっぽい曲でバカラック臭はあまりないかな? それでも、私の知る限りこの曲を収録したコンピ集は他に1枚しかありません。貴重な音源だと思います。

ジェリー・バトラーのT-17. 「 マーサへのメッセージ 」 は、マレーネ・ディートリッヒが1962年にリリースしたドイツ語歌詞版の 「 KLEINE TREUE NACHTIGALL 」 を除けばこの曲のオリジナル。女性が歌う 「 マイケルへのメッセージ 」 を含めると多くのカヴァーがある曲ですが、意外とこのジェリー・バトラー版が入ってるコンピ集は無いんですょ。

カヴァーでは、バックの演奏はオーソドックスですが粘っこい歌唱がブルージーなビッグ・メイベルのT-18. 「 恋のとまどい 」、ライヴ録音で冒頭MCが入ってるバディ・グレコのT-20. 「 恋のおもかげ 」 なども印象に残ります。

選者の意図からすると全然違う路線に思えるのが、ビル・エヴァンスのT-22. 「 アルフィー 」 。ビル・エヴァンスの 「 アルフィー 」 といえば1970年リリース 『 MONTREUX Ⅱ 』 収録のものが有名です。一聴したところそのバージョンだと思ったのですが、本コンピ集のクレジットにはⓅ1972とあります。『 MONTREUX Ⅱ 』 と聴き比べたところ、アレンジの構成やアドリヴ等瓜二つではあるものの心持ち速めのテンポで全く別の演奏と判明。Discogsでチェックしたところ、1989年に France's Concert から出たアルバム 『 Live In Paris, 1972 Vol. 3 』 に収録されているバージョンではないかと。録音日は1972年12月17日、メンバーは 『 MONTREUX Ⅱ 』 と同じ Bill Evans (p)/Eddie Gomez (b)/Marty Morell (d) のトリオ。演奏が似ているのはそれでかぁ。その 『 Live In Paris, 1972 Vol. 3 』 はタイトルを 『 Blue In Green 』 に変更して1995年にチャーリー・レコードからリイシューされておりました。せっかく音源あるし、このコンピ集に入れちゃえ! ってことか、ナルホドねーflair 

超有名曲T-5. 「 雨にぬれても 」 とカヴァー曲T-21. 「 ディス・ガイ 」 の2曲が収録されているB.J.トーマスですが、残念ながら本アルバムでは脇役的扱い。ジャケットの真ん中に載ってる主要アーティストの中にも彼の名前はありませんからね。ま、選者の意図を考えると仕方ないか…。

※ エヴァンスの 「 アルフィー 」 は、本作のバージョンを含めて九種類の演奏がレコード音源として残っています。詳しくは こちら をどうぞ。(2017/10/15 追記)


【データ】
『 the magic of Burt Bacharach 』
V.A.

CD:1996年リリース
レーベル:Charly Records (UK)
番号:CPCD 8227

Compiled by Joop Visser

This compilation
Ⓟ1996 Charly Records (UK) Limited.
Ⓒ1996 Charly Records (UK) Limited.
Country of origin UK - Made in the EU

2017年8月16日 (水)

A&M Journey of Burt Bacharach/V.A. (1996年)

A&Mレーベルのカタログの中から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集です。

Img400aa Img400bb

1. CASINO ROYALE  ~ Herb Alpert & The Tijuana Brass ~
2. PROMISES, PROMISES  ~ Burt Bacharach ~
3. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Julius Wechter & The Baja Marimba Band ~
4. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Pisano & Ruff ~
5. ON A BICYCLE BUILT FOR JOY  ~ B. J. Thomas ~  M
6. LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER  ~ Burt Bacharach ~  FM
7. WHERE THERE'S A HEARTACHE  ~ The Sandpipers ~  M
8. KNOWING WHEN TO LEAVE  ~ Julius Wechter & The Baja Marimba Band ~
9. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Wes Montgomery ~
10. THE WINDOWS OF THE WORLD  ~ Pete Jolly ~
11. SOMETHING BIG  ~ Burt Bacharach ~  M
12. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Jimmie Rodgers ~  M
13. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Julius Wechter & The Baja Marimba Band ~
14. THE WORLD IS A CIRCLE  ~ The Sandpipers with The Mitchell Singing Boys ~  M
15. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Tim Curry ~  M
16. THE SUNDANCE KID  ~ Burt Bacharach ~
17. REACH OUT FOR ME  ~ Walter Wanderley ~
18. THE LOOK OF LOVE  ~ Pete Jolly ~
19. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Carpenters ~  F
20. THE APRIL FOOLS  ~ Burt Bacharach ~

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約67分


A&Mレーベルのカタログの中から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集です。位置付けとしては、同様の趣旨で前年(1995年)にリリースされた 『 A&M SONGS OF BURT BACHARACH 』 の続編といえます。

Am

全20曲中、ヴォーカル入りは8曲で、シングル(B面含む)曲は3曲。有名どころのバージョンが多くコンパイルされていた 『 A&M SONGS OF BURT BACHARACH 』 はそれぞれ15曲と8曲でしたからね。本アルバムはよりレアでマニアックな選曲です。

バカラック自演物の5曲(T-2,6,11,16,20.)を除いて、3曲と最も多く収められているのがジュリアス・ウェクター・アンド・ザ・バハ・マリンバ・バンド。マリンバ/ヴィブラフォン奏者のジュリアス・ウェクターは、ティファナ・ブラスの演奏に参加する一方で自身も1962年にバハ・マリンバ・バンドという名のインスト・グループを結成。T-3. 「 愛の思い出 」 はあまりパッとしませんが、T-8. 「 去りし時を知って 」 やT-13. 「 サン・ホセへの道 」 はホーンを含めて全体の音色やアレンジがA&Mらしいです。

ライナーノーツで“ラウンジ系ピアニスト”と紹介されているピート・ジョリーの2曲は、T-10. 「 世界の窓と窓 」 とT-18. 「 恋のおもかげ 」 のいずれも若干ソフトタッチのジャズ。…なんですが、どことなくA&Mの香りがするのが不思議です。

A&Mというよりバカラック・テイストたっぷりなのがサンドパイパーズの2曲。T-7. 「 ホエア・ゼアズ・ア・ハートエイク 」 は 『 明日に向って撃て! 』 のサントラ収録曲 「 COME TOUCH THE SUN(太陽をつかもう)」 の歌詞付きバージョンなのですが、これがサントラに入ってたって全く違和感ありません。少年コーラスが加わったサンドパイパーズ・ウィズ・ミッチェル・シンギング・ボーイズ名義のT-14. 「 世界はまるい 」 は 『 失われた地平線 』 の中の曲のカヴァー。構成・アレンジはサントラ版のほぼコピーですが、低音部をEベースに加えてチューバも吹いていて、屋外で大人と子供が歌い踊る感がより出てるように感じます。

ティム・カリーが歌うT-15. 「 恋するハート 」 はやたら仰々しくてA&Mっぽさを全く感じません。1978年の作品のようで、その頃はA&Mも多様なジャンルを扱うようになってたってことでしょうかね。

【データ】
『 A&M Journey of Burt Bacharach 』
V.A.

CD:1996年8月25日リリース、ライナーは金光 修氏(フジテレビ プロデューサー)と坂口 修氏
レーベル:A&M Records, Inc / POLYDOR K.K. (JP)
番号:POCM-1535

This compilation
Ⓟ1996 A&M Records, Inc.
Ⓟ1996 Polydor K.K., Japan.

2017年8月 6日 (日)

MAGIC MOMENTS the classic songs of Burt Bacharach/V.A. (1996年)

BMGのカタログのなかから選曲した英国編集のバカラック物コンピ集です!

Img399aa Img399bb

1. MAGIC MOMENTS  ~ Perry Como ~  M
2. THE LOOK OF LOVE  ~ Nina Simone ~  F
3. ALFIE  ~ Dionne Warwick ~  F
4. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Maureen McGovern ~  F
5. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Jose Feliciano ~  M
6. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Perry Como ~  M
7. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Skeeter Davis ~  F
8. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Ed Ames ~  M
9. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ Floyd Cramer ~
10. ANY DAY NOW  ~ Ronnie Milsap ~  M
11. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Chet Atkins ~
12. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Perry Como ~  M
13. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Ed Ames ~  M
14. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Nat Stuckey ~  M
15. BLUE ON BLUE  ~ Paul Anka ~  M
16. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Floyd Cramer ~
17. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Ed Ames ~  M
18. PROMISES, PROMISES  ~ Al Hirt ~
19. WIVES AND LOVERS  ~ Ed Ames ~  M
20. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Perry Como ~  M
21. SUNNY WEATHER LOVER  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約65分


BMGのカタログのなかから選曲した英国編集のバカラック物コンピ集です!

2008年にBMGは無くなっちゃいましたが(→ソニー)、本アルバム・リリース当時(1996年)、BMG傘下のレコード会社には RCAやArista などありました。それらのなかから1960年代 RCA Victor の音源を中心としたセレクションでございます。

Bmguk_3

オリジナル・バージョンは、アルバムのタイトルにもなっているペリー・コモのT-1. 「 マジック・モーメンツ 」 とディオンヌ・ワーウィックのT-21. 「 サニー・ウェザー・ラバー 」 の2曲だけ。この2曲、アルバム全21曲のうち最古曲と最新曲でもあります。アルバムの最初と最後に配したのは意図してのことなんでしょう。

そのペリー・コモは1912年生まれ(2001年没)で戦前から活躍する男性ポピュラー・シンガーの大御所。「 マジック・モーメンツ 」 の他に、1970年のアルバム 『 It's Impossible 』 でカヴァーした3曲も本アルバムに収められています。オケのアレンジも含めて大人の余裕とでもいった歌唱を聴かせてくれます。

本アルバム全体としては、ちょっと俗っぽい印象を受けます。スキータ・デイヴィスやチェット・アトキンス(ギター)など、カントリー系のアーティストが多いからかもしれません。人気カントリー・シンガーのロニー・ミルサップなんかもそうですね。1982年にカヴァーしたT-10. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 は、カントリー・チャート1位のみならず全米でも14位になってます。イージー・リスニングのフロイド・クラマー(ピアノ)やアル・ハート(ジャズ系トランペット)のカヴァーも、明るく俗っぽい感じです。

ニーナ・シモンのT-2. 「 恋のおもかげ 」 くらいですかね、大人の渋さを感じるのは。

そんな本アルバムでの私のレコメンド一つ目は、モーリン・マクガバンのT-4. 「 恋するハート 」 。スケールの大きいアレンジは他では聴いたことがない独創的なもので、彼女の思いがこもった歌唱も素晴らしいです。本アルバムでこの曲を聴いて彼女のアルバムを買っちゃいましたから。 → こちら

もう一つのレコメンドが、1950年代に四兄弟の Ames Brothers のメンバーとして活躍し1963年頃からソロで活動していたエド・エームス。本アルバムには4曲収められています。俗っぽいアレンジには少し工夫がみられるものの心持ち鼻にかかった甘い歌声は大根歌手の趣き。正直、そんなに印象に残るカヴァーではありません。じゃ、何故レコメンドなのか? それはひとえに4曲のネタ元である 『 Sings The Songs Of Bacharach And David 』 というアルバムのせい。1971年(1970年という説も)リリースで全11曲収録。でも、CD化されてないんです。しかもそのアルバムでは、バカラック書下ろしの 「 HOW DOES A MAN MECOME A PUPPET 」 という曲まで歌ってるらしい。その曲、私は聴いたことないので是非聴きたいのです。拙ブログで “ レコメンド ” にするからCD化してくれないかな…と。ねっ、ソニーさん。


【データ】
『 MAGIC MOMENTS the classic songs of Burt Bacharach 』
V.A.

CD:1996年8月21日リリース
レーベル:BMG Records (UK)
番号:74321 366682

Compiled by Gary Wallington & Bill Williams
ちなみに、日本盤もリンクしておきます。日本盤はボーナス・トラック3曲入りです。

2017年8月 2日 (水)

Easy Listening BACHARACH/V.A. (1996年)

ソニー・レコードのカタログの中から選曲した英国編集のバカラック物コンピ集です。

Img398aa_2 Img398bb_2

1. PROMISES, PROMISES  ~ Percy Faith ~  F
2. SEND ME NO FLOWERS  ~ Doris Day ~  F
3. ALFIE  ~ Tony Bennett ~  M
4. WIVES AND LOVERS  ~ Andy Williams ~  M
5. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Patti Page ~  F
6. WALK ON BY  ~ Mel Torme ~  M
7. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Johnny Mathis ~  M
8. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ Anita Harris ~  F
9. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Robert Goulet ~  M
10. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Georgie Fame ~  M
11. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  ~ Salena Jones ~  F
12. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Tony Bennett ~  M
13. BLUE ON BLUE  ~ Bobby Vinton ~  M
14. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Peter Nero ~
15. MY LITTLE RED BOOK  ~ Mel Torme ~  M
16. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Anita Harris ~  F
17. THE LOOK OF LOVE  ~ Johnny Mathis ~  M
18. THE STORY OF MY LIFE  ~ Marty Robbins ~  M
19. IF I COULD GO BACK  ~ Andy Williams ~  M
20. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Tony Bennett ~  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約60分


ソニー・レコード(昔のColumbia)のカタログの中から選曲した英国編集のバカラック物コンピ集です。

ソニー・レコードといえば、1994年リリースの日本編集コンピ集 『 レディメイド、バカラックを讃える 』 も同じコンセプトでした。『 レディメイド~ 』 の全体的な印象は “ 上品でお洒落で白っぽい ” 感じ…とその記事で書きましたが、本アルバムも全体的な印象は全く同じです。やっぱりレーベルのカラーなんだなと。二つのアルバムで重複してるのはボビー・ヴィントンのT-13. 「 ブルー・オン・ブルー 」 とメル・トーメのT-15. 「 マイ・リトル・レッド・ブック 」 の2曲だけなんですけどね。

Photo

初っ端にパーシー・フェイスのT-1. 「 プロミセス・プロミセス 」 を持ってきたそのセンスにまず脱帽です。正確には Percy Faith His Orchestra And Chorus 名義で、オケ+女性コーラスという編成。華麗でキレがあるオケと柔らかい女性コーラスの組み合わせは  “ 上品でお洒落で白っぽい ” テイストそのもの! 気分が高揚します。

オリジナル・アーティストによる曲は3曲しかありませんが、その中でドリス・デイのT-2. 「 センド・ミー・ノー・フラワーズ 」 は超レア曲。米ユニバーサルの同名映画の主題歌だったそうで、1964年にシングルのみリリースされています。とても可愛らしいチャーミングな曲なのですが、1922年生まれのドリス・デイは当時42歳。もっと若い人が歌ってるようにしか聴こえません。流石です。

本アルバムのレコメンドは大御所男性シンガー3人。1928年生まれのバカラックとこの3人はほぼ同世代なんですねー。

〇 トニー・ベネット (1926年生)
〇 アンディ・ウィリアムス (1927年生、2012年没)
〇 メル・トーメ (1925年生、1999年没)

トニー・ベネットは3曲収録。そのいずれもが、アレンジ・演奏・歌唱の三拍子揃った素晴らしいカヴァーです。T-3. 「 アルフィー 」 は、ストリング主体のゆったりした演奏をバックに相手を諭すような丁寧な歌唱が心に響きます。T-12. 「 涙でさようなら 」 も、ゴージャスなオケに負けない堂々とした歌いっぷり。エンディングで 「 アルフィー 」 の一節を歌うのも粋ですネ。一転、T-20. 「 世界は愛を求めてる 」 では派手なビッグバンドによるスウィング調の演奏に乗っかってパワフルに歌ってます。因みに、このアレンジはのちに石川晶とカウント・バッファロー・ビッグ・バンドがパクるのですが、それも納得のカッコよさです。 → こちら

アンディ・ウィリアムスは2曲収録。T-4. 「 素晴らしき恋人たち 」 はオリジナルのジャック・ジョーンズのコピーで特に印象に残りません。目玉は映画 『 失われた地平線 』 の挿入歌のカヴァーであるT-19. 「 イフ・アイ・クッド・ゴー・バック 」 。サントラよりも分厚くメリハリあるアレンジのオケとバック・コーラスも素敵ですが、何よりアンディ・ウィリアムスの説得力ある歌唱が素晴らしいです! この曲は1972年7月にレコーディング、アルバム 『 Alone Again (Naturally) 』 に収められて1972年9月にリリースされました。一方、映画のほうは1973年1月に先行してサントラをリリース後、1973年2月に劇場公開。なんと、アンディ版の方が早く世に出ています。どうやら、映画の吹き替えシンガーとしてアンディ・ウィリアムスがレコーディングしたものの不採用になったみたいですね。映画はコロンビアの製作でしたから…。こんなこともあるんですねー。

メル・トーメは2曲収録。T-6. 「 ウォーク・オン・バイ 」 はオリジナルのディオンヌ版を下敷きにしたものですが、ねっとりしたメル・トーメの歌唱は評価の分かれるところかと。T-15. 「 マイ・リトル・レッド・ブック 」 は演奏も歌唱もちゃんとしていて、マンフレッド・マンやラヴよりも安心して聴けます(笑)。

この3人と較べると、1935年生まれのジョニー・マティスは少し軽い感じ。T-7. 「 遥かなる影 」 はカーペンターズ版がベースで可もなく不可もなく…。ただ、前回記事で紹介したカヴァー・アルバム 『 Johnny Mathis sings the music of Bacharach & Kaempfert 』 には未収録なので貴重な音源ではあります。T-17. 「 恋のおもかげ 」 はそのカヴァー・アルバムに収録。コメントはそちらを参照ください。

私のレコメンドをもうひとつ。英女性シンガーのアニタ・ハリスです。収録されてる2曲いずれも独創的なアレンジと微妙なヴィブラートで歌うアニタの歌唱が見事に融合して、独特の魅力を醸し出しています。T-16. 「 小さな願い 」 は彼女の素晴らしいバカラック・カヴァー集 『 This Girl's In Love With You 』 に入ってるのですが、T-8. 「 汽車と船と飛行機と 」 はそのカヴァー集にも未収録。こちらも貴重な音源かと。まさしく英国ならではのセレクションですねー。

シンプルなデザインと黒を基調とした渋い色使いのジャケットが表現しているとおり、チャラチャラしたところのない大人のバカラック物コンピ集でした。


【データ】
『 Easy Listening BACHARACH 』
V.A.

CD:1996年8月9日リリース
レーベル:COLUMBIA / Sony Music Entertainment (UK)
番号:485125 2

Compilation and notes by Gerald Mahlowe, 1996
Ⓟ1996 Sony Music Entertainment (UK) Ltd.

2017年7月30日 (日)

Johnny Mathis sings the music of Bacharach & Kaempfert/Johnny Mathis (1970年)

ジョニー・マティスが1970年にリリースした、バカラックとケンプフェルトの作品集です。

Imgp5274aa Imgp5276bb
ジャケット裏側の中央右、"25"と書いてあるのはシールです。剥がそうとしましたがビリビリになりそうで断念しました^^;

Imgp5273cc
LPダブルジャケット見開き状態

LP2枚組: 1枚目(SIDE1/SIDE2)はBert Kaempfert集で、2枚目(SIDE3/SIDE4)がBurt Bacharach集。

SIDE3
1. WALK ON BY
2. THE LOOK OF LOVE
3. I SAY A LITTLE PRAYER
4. HEAVENLY
5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
SIDE4
1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
2. ALFIE
3. ODDS AND ENDS
4. FAITHFULLY
5. DON'T GO BREAKING MY HEART

収録時間約32分 (2枚目のみ)


米国の男性ポピュラー・シンガー、ジョニー・マティスが1970年にリリースした、バカラックとケンプフェルトの作品集です。以下、2枚目のバカラック集のみ言及してまいります。

ジャケット見開きにジョニー・マティスが本アルバムに寄せたコメントが載ってまして、その一端をわたくしめの超意訳でご紹介。

─ 作曲家シリーズのアルバムを作ろうというアイディアを思い立った時、私はどこから始めたらよいかという難題に直面した。 … バート・バカラックとベルト・ケンプフェルトを取り上げたらどうだろう? 悪い考えじゃないぞっ!
 ニューヨークのイーストサイドにあるアパートで、あれは確か晴れた日の午後だったかな、バート・バカラックと故シドニー・ショウが 「 HEAVENLY 」 を作ってくれたんだ。(そういえば、バートは大型のボクサー犬を飼ってたな) 「 HEAVENLY 」 は、アルバムのコンセプトを発展させてくれた素晴らしい曲だった。その後、「 FAITHFULLY 」 、「 WARM AND TENDER 」 、 「 WALK ON BY 」 、「 ALFIE 」 、「 THE LOOK OF LOVE 」 、「 RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD 」 、そして最近ではアルバム 「 CLOSE TO YOU 」 のタイトル曲なんかを歌ってきた。いずれもとても楽しい経験だったょ。 (以降略)  ─


ジョニー・マティスが歌ったバカラック作品リスト(対象期間 : 1956年~1995年)がこちら↓
Photo

ご覧の通り、本アルバムはそれまでに歌ってきたバカラック作品(OriginalやCover)のなかから10曲をコンパイルした編集盤なんですね。アルバムの存在は知っていたのでCD化されるのをず~っと待っていたのですが、我慢できず中古LPを購入した次第。Amazonのマーケットプレイスに出品されていたのを今月たまたま発見! 見るとお店は英国。LPだし途中で割れないかなぁ~と若干心配だったのですが10日ほどで無事届きました。良かった良かったhappy01

コンピ集CDに入ってたりMP3をダウンロードしたりして知ってる曲もありますが、半数の5曲は初めて聴く曲でした。せっかくなので、全10曲、元々の収録アルバムを年代順に辿りながら紹介して参ります。

『 Heavenly 』、1959年8月リリース (CS 8152)
R870594314735385329699jpeg R870594314735385382622jpeg
彼がライナーで書いてる通り、SIDE3-4. 「 HEAVENLY 」 を収録。
バカラックが書下ろしたスローでしっとりした4ビートの曲。年代が年代だけに、メロディ他作曲面でバカラック臭は殆ど感じられません。アレンジ&指揮はグレン・オサー。ストリングスを中心としたオケとピアノ・トリオによるバックの演奏はオールドファッション且つ流麗そのもの。ジョニー・マティスの評価は悪くなかったワケで、職業作曲家として依頼された仕事を頑張ってこなしてたんだろーな…としばし想像。

『 Faithfully 』、1959年12月リリース (CS 8219)
R322720613721897475084jpeg R322720613721897581989jpeg
前作 『 Heavenly 』 に続くアルバムで、SIDE4-4. 「 FAITHFULLY 」 を収録。
これも書下ろし曲。韻を踏んでいる曲名やスローでしっとりした曲調も含めて 「 HEAVENLY 」 とは兄弟曲って感じ。さりげなく転調するところはちょっぴりバカラック臭がしますが。

以上2曲はどちらもカヴァーを一度も聴いたことがない超レア曲です。

『 Love Is Blue 』、1968年3月リリース (CS 9637)
R13513131211977263jpeg R631125814190948265865jpeg
SIDE3-1. 「 WALK ON BY 」 、SIDE3-2. 「 THE LOOK OF LOVE 」 、SIDE3-3. 「 I SAY A LITTLE PRAYER 」 、SIDE4-5. 「 DON'T GO BREAKING MY HEART 」 の4曲を収録。
「 WALK ON BY 」 は、短いイントロのあとジョニーがラララ~とメロディをハミングで歌うのに意表を突かれます。が、その部分も実はイントロで、転調して半音下がってからようやく1コーラス目が始まります。それ以外はディオンヌ版の焼き直しです。「 THE LOOK OF LOVE  」 は、途中までは平凡なカヴァーなのですが、エンディングでメロディをフェイクしてまったりとフェードアウトするところは印象的。「 I SAY A LITTLE PRAYER 」 もイントロの独特なフレーズや間奏やちょっとした対旋律など洒落たアレンジが好印象。反面、ジョニーの歌唱は印象薄いんですが。「 DON'T GO BREAKING MY HEART 」 はロジャニコ版とクリソツで可もなく不可もなくといったところ。

『 Those Were The Days 』、1968年11月リリース (CS 9705)
R953805814823254151236jpeg R953805814823254096494jpeg
SIDE3-5. 「 THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU 」 を収録。
以前ジョニー・マティスの1996年のアルバム 『 ALL ABOUT LOVE 』 を紹介した際取り上げましたので、ここでは割愛します。

『 Love Theme From "Romeo And Juliet" (A Time For Us) 』、1969年7月リリース (CS 9909)
R175057513696065668993jpeg R175057514501152244980jpeg
SIDE4-1. 「 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 」 を収録。
1コーラスめはアコギ主体の伴奏。一部女性ヴォーカルとのハモりもあってミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 でチャック役が歌ったバージョンと似ています。転調後の2コーラスめはストリングスやピアノにグロッケン、それに女性コーラスなんかも絡んできて賑やかに。アウトロではストリングスが小粋なフレーズを奏でます。こういう曲にジョニー・マティスのまったりした声質は合ってるかも。
この曲はシングルでもリリースされました(1969年、4-44837)。カップリングは同じく 『 プロミセス・プロミセス 』 から 「 WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU 」 。この 「 WHOEVER ~ 」 はシングル・オンリーで収録アルバムは見当たらないんですよねー。聴いてみたいなぁ。

『 Raindrops Keep Fallin' On My Head 』、1970年2月リリース (CS 1005)
R17506021283039176jpeg R17506021283039180jpeg
SIDE4-2. 「 ALFIE 」 、SIDE4-3. 「 ODDS AND ENDS 」 を収録。
「 ALFIE 」 はオケが奏でるゴージャスなバックと較べてジョニーの歌はちょっと軽い感じ。エンディングの手前、 “ アルフィー ” のところを長~く伸ばして歌うなど頑張ってるんですけどね。一方の 「 ODDS AND ENDS 」 は、ピアノが奏でる雨だれのような可愛らしいイントロをはじめとした軽快なオケストレーションにジョニーのまったりした歌唱が良くマッチしてます。
アルバムのタイトル曲 「 RAINDROPS KEEP FALLIN' ON THE HEAD 」 は、残念ながら本アルバムには未収録。これも聴きたかったなぁ…。

評価は曲によってバラツキ大ですが、安価でしたら中古LP購入オススメします。


【データ】

『 Johnny Mathis sings the music of Bacharach & Kaempfert 』
Johnny Mathis

LP:1970年Autumn リリース
レーベル:Columbia
番号:CG 30350

Produced by Robert Mersey, except SIDE4-2 by Jack Gold
Arranged and conducted by Robert Mersey (SIDE3-1,2,3, SIDE4-1,5)
Arranged and conducted by Glenn Osser (SIDE3-4, SIDE4-4)
Arranged and conducted by D'Arniell Pershin (SIDE3-5)
Arranged and conducted by Ernie Freeman (SIDE4-2,3)

Written by Burt Bacharach & Hal David (except SIDE3-4, SIDE4-4)
Written by Burt Bacharach & Sidney Shaw (SIDE3-4, SIDE4-4)

2017年7月24日 (月)

祝! 『 笑う洋楽展 』 登場!!

NHK BSプレミアム  『 笑う洋楽展 』  バカラック登場記念、特別企画!

Bb_01_2


2017年7月23日(日) 0:15~0:45
NHK BSプレミアム 『 笑う洋楽展 』  Vol. 135
今回のテーマ : 「 立ち?座り? 」


過去この番組ではバカラックの曲がいくつか取り上げられてきました。でもまさか、バカラックご本人のパフォーマンス映像が登場するとは!? 全くもってサプライズでしたし、嬉しかったです~。

というワケで、今回は、『 笑う洋楽展 』 登場を記念して、見逃した方のために音声をテキスト化したいと思います~(^^♪ 尚、発言者は文字の色で区別しています。ちょっと見づらいかと思いますが悪しからずm(__)m

 ナレーション
 みうらじゅん氏
 安齋 肇氏

- * - * - * - * - * - * - * - * - * -

作品番号2
バート・バカラック 「 愛の想い出 」
カンサスシティが生んだアメリカを代表するヒット・メイカー。
ネイキッド・アイズによるカヴァーでも知られるこの曲、オリジナルがヒットしたのは1964年でした。

Bb_02_4

東京オリンピックの年だったためか、当時は 「 愛のウェイト・リフティング 」 (※①) という邦題で発売されたんだって。いい加減だなぁ~、日本も。
オリジナルなんだっけ?
「 愛の思い出 」 (※②)
重いからねっ。
あっ、それだ! さすが安齋さん、オヤジギャグすぐわかるんだねー。日頃言うだけに凄ーい。それだわ、絶対そうだわ。今回観るのは、1970年イギリスの番組に出演した時の映像。バカラックは、あっバカラック本人出てきますよ、ピアノ椅子に座って指揮を始め、やがてピアノを弾きだす。では、VTRが終わるとき、バート・バカラックは立っている?それとも座っている? どういうことなんすか、これ。挨拶するってことかな。
あのー、ピアノを弾いて終わるか、指揮をして終わるかだよね。
あぁ、そういうことですね。
でもそれは、バカラックは多分立つでしょうね。指揮者としての責任ありますよ。
なるほど!
ビンビンに立っている!
(笑)わかりました!

〇 映像再生開始 (バカラックはピアノ椅子に座ったまま指揮を始める)

Bb_03_2 Bb_04_2

Bb_05_2 Bb_06_2

まずはここからだよね。あれっ、意外に少ないね。

そりゃ、オーケストラといっても少ない。
少なかったね。
まぁいゃ、現代音楽の人だからね、この人。 (※③)
わぁ、そうだ。わっ。… そうか、立つほどではないね。
そうっすね。ナウだったもんこの頃、バート・バカラックは。映画音楽とか一杯知ってっけどさぁ。
コンサートもやってさぁ。
オシャレだもん、この人メッチャ。
すごい、女子が大量に行ってたよね。
男前だもん、この人。
ねー。… 基本さぁ、昔ってみんな男前じゃなかった?
男前だった。リーダーは男前なんだよ。
ねー。
って、誰がいま不細工なんすか。
いやいやいや、そういうことではなくてですょ。
そうそう、男前。
なんか男前多かったよ。おっ、立ってる立ってる!
ぐ~っと円形だぁ、これ。すごいぞこの円形。新薬師寺方式だよ、これ。
おーっ、新薬師寺。こうなんすか。
えぇ、あの、十二神将がぐるっとこう、薬師如来の周りを囲むんですょ。… あっ、こういう中腰っちゅーのもあるんだ、これ。
いや、これはまぁ完全立ってますね。
これは立ってますよねぇ。
立ってますよー。
基本この人ピアノ立ってますよ。
そうだよねぇ。
安齋くん、どっちって言いましたっけ?
立ってると。
オッケー。
なんかいけそうですね~。
いけそうですよ、ほら。全体を見てますし。
ねー。
じゃあ、もう椅子いらないんじゃないかって事じゃないっすか、この人。
ぐらいだよね。
おーっ、すごいねー。
おー、盛り上がってきましたねー。ただ、あんまり張り切っちゃうと疲れってのが…。
そうなんだよね。後ろ向くときにクッと首の筋やるときあるじゃないですか、痛~いとき。
あっ、座った!
座った! 弾くときは座ってらぁ。
だからほら、ピアノ・パートになると座るんだょ!
なるほど、なるほど。ということは、最後ピアノ・パートで終われば、座ってるんですよ。
そうですねぇ。
そうですよ。
違いますよ! 俺は立ってるのに賭けたんですょ。
あぁ、立ってるのにね。
賭けたってのも変ですけど。
ここはね、もう和音しか弾かないもん。
あー。そうだ、こういう時はいいんですよ。… すごくクネクネ動く人なんですね。
ねー。
ほら。
ホントだ。
ちょっと、なんか、コントみたいですよね。
昔、ポール・モーリアとかもよく動いてたじゃないですか。
動いてました動いてました。
ね!
よく思うんすけど、これみんな見てるんすかね、ちゃんと。
あー、指揮のことですか。いや、見てないとプロじゃないでしょ、やっぱ。
いや、そーですけど。なぁんか時々合ってないような気がするんですよねー。
でも、こういう時は指揮していないわけですからね。これは自分で考えろってゆーとこでしょ?
あっ、終わります終わります終わります。
あっ、あっ、あっ。立ってる、立ってる。
おー、よしよし。
立ってる。
引け引け引け~、はい、カットカットカット~。
あっでもねぇ、わかんないよ。
うっし。
オチがあるかもしんないよ、オチが。
あ~~~、アブナイアブナイ、アブナイアブナイ~~。

〇 映像終了 (バカラックは中腰のまま終了)

おっし! パチパチパチ
お~ほほほ。これはもう完璧だ。
ブラボー、ブラボー。
最後、これだったね。
危なかった! 危なかったねあれ~、途中。
出たねー。お尻突き出した。“死刑!”みたいな。こまわり君みたいなのが出た。
あ~、アブナイなぁ。
もう、そんな正解された安齋さんには、バート・バカラック最新写真を見てもらいましょう。2016年4月カリフォルニアで開かれたニューポート・フィルム・フェスティバルに参加した、87歳のバカラックさんです。カッコイイと思うよ、この人。 (※④)

Bb_07

お~、でもなんか、感じ変わったね。
ね~、ずいぶん違うっすね~。
なんで下の床があんなに汚れてんの?
ホントだー。
えっらい汚れてんね。
えらいこぼしたね。
こぼしてんねぇ。
えっ、そいじゃあアレ、マフラーじゃなくて。
あれはもうバカラックさんのエプロンじゃないの?
あんだけこぼすんじゃダメだよねぇ。
こんときも、立ってるしね。ほらっ!
あっ、そーゆーことかぁ!
そーゆーことだ、これ。ありがとうございました、バート・バカラックさんで御座いました!

- * - * - * - * - * - * - * - * - * -

【補足】

The_pipers_clubimg600x3761492083026 ※① 「 愛のウェイト・リフティング 」は、 1964年、日本でサンディ・ショウ版のシングル・リリースされた時の邦題です。写真がそのジャケット(クリックすると大きくなります)。その後、ディオンヌ版の邦題 「 愛の思い出 」 の方が一般的になりました。 また、1983年にネイキッド・アイズがカヴァーした際の邦題は 「 僕はこんなに 」 でした。ちなみに、「 愛のウェイト・リフティング 」 とともに 「 恋のウェイト・リフティング 」 という邦題もよく見かけます。どこかで愛が恋にすり替わったんでしょうねー。私も 「 恋の~ 」 の方が正しいと思ってましたから^^;。

※② 番組では 「 愛のい出 」 と紹介されていましたが、拙ブログではバカラック自伝に記載の 「 愛のい出 」 を採用しております。

※③ バカラックがダリウス・ミヨーに師事したことがあるから現代音楽と言及したんでしょうか? いずれにせよ、現代音楽は認識違いですね。

※④ 2016年4月23日、ニューポート・フィルム・フェスティバル (ニューポートビーチ国際映画祭)で、バカラックが音楽を手掛けた映画 『 Po 』 がプレミア上映されました。バカラック爺もその関係で参加していたのでしょう。その後、『 A Boy Called Po 』 に改題されて2017年9月1日より米国内劇場及びデジタル・プラットフォームで公開されました()。映画のサントラについては こちら をご覧ください。それにしても、床が汚れてるように見えるのはそういう模様(シールか何か?)なのであって、バカラック爺が耄碌したかのような発言は許せませんネ。 “ 死刑! ” じゃっ(笑)

※ 2017/10/22 追記

2017年7月23日 (日)

アトランティック・バカラック・コレクション/V.A. (1996年)

アトランティック・レーベルの音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集です。

Img396aa Img396bb_2

1. ALFIE  ~ The Sweet Inspirations ~  F
2. REACH OUT FOR ME  ~ The Sweet Inspirations ~  F
3. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ R.B. Greaves ~  M
4. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Aretha Franklin ~  F
5. ANY DAY NOW  ~ Carla Thomas ~  F
6. THE LOOK OF LOVE  ~ Carmen Mcrae ~  F
7. ANY OLD TIME OF THE DAY  ~ Leslie Uggams ~  F
8. IN THE LAND OF MAKE BELIEVE  ~ The Drifters ~  M
9. MEXICAN DIVORCE  ~ The Drifters ~  M
10. PLEASE STAY  ~ The Persuaders ~  M
11. THE APRIL FOOLS  ~ Aretha Franklin ~  F
12. DON'T GO BREAKING MY HEART  ~ Aretha Franklin ~  F
13. DON'T SAY I DIDN'T TELL YOU SO  ~ Herbie Mann ~
14. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Carla Thomas ~  F
15. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU  ~ Aretha Franklin ~  F
16. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ Aretha Franklin ~  F
17. ANY DAY NOW  ~ Percy Sledge ~  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約58分


アトランティック・レーベルの音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集です。

ピチカート・ファイヴの小西康陽さん監修、バカラック・コレクターの坂口修さんによる選曲。このお二人に長門芳郎さんを加えたお三方による対談形式の解説付き。バカラック・ファンの心をくすぐります。

Photo

Img397xx 全17曲のうち、オリジナル・バージョンはドリフターズのT-9. 「 メキシコでさようなら(恋するメキシカン) 」 のみ。あとは全てカヴァーです。

CDケースのバックインレイ内側には各曲の収録元アルバムのジャケット写真が載っています。せっかくなのでその画像を置いておきます(クリックすると大きくなります)。皆さん見事に黒いですねー、レーベルの特徴がよくわかります。お姿が写っていないハービー・マン<T-13.>だけはルーマニア&ロシアの家系とのことで違うようですが。なお、パーシー・スレッジのT-17. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 はシングルのみリリースのためジャケット写真はありません…。

本コンピ集の目玉はアレサ・フランクリン。アレサがアトランティックに在籍していた1967年~1979年にカヴァーしたバカラック作品5曲すべてをコンパイルしたそうです。容姿もそうですが、聴いてみてまさに “ 泣く子も黙る ” とはアレサのことだなと実感しました^^;。迫力がスゴイですもん。本家ディオンヌ版よりアレサ版のほうが有名になってしまった1968年のT-4. 「 小さな願い 」 なんて大人しいほうです。1970年のT-15. 「 ディス・ガール 」 でのシャウトの迫力はなかなかのものがありますし、1972年のT-11. 「 エイプリル・フール 」 は軽快なテンポのディスコ調なのですが曲が進むにつれてシャウトがヒート・アップします。1974年のT-16. 「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」 はイントロの “ ラララ… ” のメロディをいきなりシャウトして、しかもエンディングでバックの演奏が消えてからも更に “ ラララ… ” とシャウトするのがもうスゴすぎ。疾走感溢れるディスコ・アレンジのT-12. 「 ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート 」 (これも1974年)に至っては、もはや元曲のメロディなんかどこかに飛んでしまって、吠えまくる! アレサ、スゲェ~。

他に印象的なのは、スウィート・インスピレーションズのT-1. 「 アルフィー 」 とT-2. 「 リーチ・アウト 」 。アレンジもオリジナリティあってソウル・フィーリング溢れる歌唱は素晴らしいです。ドリーミーなレズリー・アガムスのT-7. 「 エニィ・オールド・タイム・オブ・デイ 」 はこのレア曲のカヴァーとしてよく出来てます。アトランティックっぽさは殆どみられませんが(>_<)。

T-13. 「 DON'T SAY I DIDN'T TELL YOU SO (それは言わないで) 」 はディオンヌがオリジナルなのですが、この超レア曲をカヴァーしてるのはハービー・マンくらいだと思います。彼はジャズ・フルーティストだそうですが、ラテン・ジャズ仕立てでクールにカヴァーしています。それと、ザ・パースエイダーズのT-10. 「 プリーズ・ステイ 」 がなかなか工夫したアレンジでノリが良く、コーラスのハーモニーもバッチリ。

全体にソウル・フィーリング満載の本コンピ集、レーベルの特徴がよく出ていてオススメです。ただ、現在であれば2013年にリリースされた 『 バート・バカラック・ソングブック - アトランティック・エディション 』 の方がより充実していてよろしいのではないかと。本コンピ集と同じ坂口修さんが編者のようですし、CD2枚組/45曲入り! 私は所有していないので責任は持ちませんが^^;。


ここからは、本コンピ集から離れてアレサに関してちょいとオマケの情報を。

R13368811210775248jpeg さきほど、─ アレサがアトランティック在籍時にカヴァーしたバカラック作品5曲すべてをコンパイルした ─ てなことを書きました。しかしそれはスタジオ録音の話なんですね。『 Oh Me Oh My: Aretha Live In Philly, 1972 』 というライヴ・アルバムがライノから2007年にリリースされていまして、その中で 「 ディス・ガール 」 、 「 小さな願い 」 、「 エイプリル・フール 」 の3曲をカヴァーしています(小さな願いは他曲とのメドレー)。 基本、スタジオ録音版と同等のアレンジ。ライヴだからといってシャウトがより派手になってるというわけではありませんが(それほどスタジオ録音でのノリがスゴイということか)、ライヴの感覚を味わえて一聴の価値はあるかと。試聴/ダウンロードも出来ますし(^^)。実際私もこの3曲だけダウンロードしたクチです。

1980年にアレサはアトランティックからアリスタに移籍します。アリスタ時代以降現在に至るまでの間に彼女はバカラックの書下ろし曲を歌ったりカヴァーしたりするのですが、それらを以前記事にまとめておりますので興味がありましたらご覧ください。 → こちら


【データ】
『 アトランティック・バカラック・コレクション 』 (英題:ATLANTIC BACHARACH COLLECTION)
V.A.

CD:1996年3月25日リリース、ライナーは長門芳郎氏/小西康陽氏/坂口修氏の3者による対談形式、歌詞付き
レーベル:WEA International / east west Japan (JP)
番号:AMCY-879

supervised by KONISHI, yasuharu for Readymade Inc.
compiled by SAKAGUCHI, osamu
this compilation Ⓟ1996 WEA International Inc.
manufactured by east west Japan inc., Tokyo, Japan. a warner music group company.

↓ 本コンピ集以外に、『 バート・バカラック・ソングブック - アトランティック・エディション 』 もリンクしておきます。

2017年7月19日 (水)

A&M SONGS OF BURT BACHARACH/V.A. (1995年)

A&Mレーベルのカタログの中から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集です。

Img392aa Img394bb

1. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Burt Bacharach ~  M
2. THE LOOK OF LOVE  ~ Sergio Mendes & Brasil '66 ~  F
3. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Pete Jolly ~
4. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Bossa Rio ~  FM
5. WISHIN' AND HOPIN'  ~ Rita Coolidge ~  F
6. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Burt Bacharach ~  M
7. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ B. J. Thomas ~  M
8. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Julius Wechter & The Baja Marimba Band ~
9. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Herb Alpert & The Tijuana Brass ~  M
10. BABY IT'S YOU  ~ Carpenters ~  F
11. THE LOOK OF LOVE  ~ Liza Minnelli ~  F
12. DON'T GO BREAKING MY HEART  ~ Roger Nichols & The Small Circle Of Friends ~  F
13. BOND STREET  ~ Burt Bacharach ~
14. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Sergio Mendes & Brasil '66 ~  F
15. WALK ON BY  ~ We Five ~  FM
16. PROMISES, PROMISES  ~ Herb Alpert & The Tijuana Brass ~
17. THE LOOK OF LOVE  ~ Claudine Longet ~  F
18. HASBROOK HEIGHTS  ~ Burt Bacharach ~  M
19. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Carpenters ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約60分


A&Mレーベルのカタログの中から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集です。

Am_songs

バカラックがA&Mとアーティスト契約を結んで最初のアルバム 『 REACH OUT 』 をリリースしたのが1967年のこと。以降、A&Mのオーナーであるハーブ・アルパートやジェリー・モスは所属アーティストにバカラックの楽曲をカヴァーするよう勧めたそうな。そういった背景もあるんでしょう、オリジナル・アーティストのバージョンは少なくて殆どがカヴァーです。アルバムオンリー曲が多いのも特徴かと。

バカラックがA&Mに残したアルバムはサントラ盤やライヴ盤を含めて8作あり、その中からチョイスされたバカラック自演物は計4曲。T-13. 「 ボンド・ストリート 」 を除いて、T-1. 「 涙でさようなら 」 、T-6. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 、T-18. 「 ハズブルック・ハイツ 」 の3曲はいずれもバカラックが “ 歌っている ” 曲なんですねー。特に、「 ハズブルック・ハイツ 」 はA&M時代のバカラックベスト盤 『 A&M New Gold Series BURT BACHARACH 』 にすら収められていない曲。選者は “ 歌うバカラック ” にこだわりがあるのかも。

全体的にはA&Mらしくポップス感満載のコンピ集です。B.J.トーマスのT-7. 「 雨にぬれても 」 、ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスのT-9. 「 ディス・ガイ 」 、カーペンターズのT-19. [ 遥かなる影 ] は当然のセレクションですね。

セルメン&ブラジル'66のT-2. 「 恋のおもかげ 」 は元曲以上にボサノヴァしてますし、イントロのフレーズはなんともクール。全米4位になったのも頷けます。同じくセルメンの疾走感あふれるT-14. 「 世界は愛を求めてる 」 は、シンフォニックなエンディングと併せてこの曲の名カヴァーのひとつだと思います。当時日本で大ヒットしたというボサ・リオのT-4. 「 サン・ホセへの道 」 やバハ・マリンバ・バンドのT-8. 「 小さな願い 」 も楽しいカヴァーです。

ソフト・ロック界では超有名なロジャ・ニコ&スモール・サークル・オブ・フレンズのT-12. 「 ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート 」 は個人的には好みではありませんが、男女ヴォーカル・グループであるウィ・ファイヴの凝ったコーラス・ワークが聴けるT-15. 「 ウォーク・オン・バイ 」 はなんともカッコイイです。

ちょっと路線の違う女性ヴォーカル物もそれぞれ印象に残ります。リタ・クーリッジのレゲエ風T-5. 「 ウィッシン・アンド・ホーピン 」 、ミュージカルの舞台上で独演してるかのようなライザ・ミネリのT-11. 「 恋のおもかげ 」 、まったり感が半端ないクロディーヌ・ロンジェのT-17. 「 恋のおもかげ 」 。

ライナーには各曲の収録アルバムがジャケ写入りで掲載されています。こういう配慮はうれしいですね。あと、歌詞と日本語訳付きなのも。

Img395xx


【データ】
『 A&M SONGS OF BURT BACHARACH 』
V.A.

CD:1995年6月25日リリース、ライナーは萩原健太氏、歌詞付き(日本語訳も)
レーベル:A&M Records, Inc / POLYDOR K.K. (JP)
番号:POCM-1528

This Compilation Ⓟ1995 A&M Records, Inc
Compiled by Yoshi Nagato (Believe in Magic), Shun Okano (Polydor K.K. Japan)

2017年7月16日 (日)

Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.3/V.A. (1995年)

'60年代のバカラックをターゲットにした日本編集のマニアックなコンピ集です。3部作の第3弾!

Img391aa Img391bb

1. SO LONG JOHNNY  ~ Jackie DeShannon ~  F
2. ANY OLD TIME OF THE DAY  ~ Sue Raney ~  F
3. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS  ~ Babs Tino ~  F
4. LOVE IN A GOLDFISH BOWL  ~ Tommy Sands ~  M
5. (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE  ~ Gene Pitney ~ M
6. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Lou Christie ~  M
7. LITTLE BETTY FALLING STAR  ~ George Hamilton ~  M
8. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ The 4 Seasons ~  M
9. TO WAIT FOR LOVE  ~ Jay and The Americans ~  M
10. WALK ON BY  ~ Helen Shapiro ~  F
11. I CRY ALONE  ~ Jackie Lee ~  F
12. THE LAST ONE TO BE LOVED  ~ Billie Davis ~  F
13. ANONYMOUS PHONE CALL  ~ Frank Ifield ~  M
14. PROMISE HER ANYTHING  ~ Tom Jones ~  M
15. THIS EMPTY PLACE  ~ The Searchers ~  M
16. MAGIC POTION  ~ Jonny Sandon & The Remo Four ~  M
17. MY LITTLE RED BOOK  ~ Love ~  M
18. ANOTHER TEAR FALLS  ~ Gene McDaniels ~  M
19. LIVE AGAIN  ~ Irma Thomas ~  F
20. LET THE MUSIC PLAY  ~ The Drifters ~  M
21. ARE YOU LONELY  ~ The Isley Brothers ~  M
22. MOON GUITAR  ~ The Rangoons ~

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約56分


'60年代のバカラックをターゲットにした日本編集のコンピ集です。

本アルバムは、今は無きオールディーズ専門レーベル、エーサイド・レコードさんが1993年~1995年にかけてリリースした 『 バート・バカラック・マスターピース 』 シリーズ3部作のラストとなる第3弾。この第3弾は1961年~1966年にリリースされたマニアックなバカラック作品をコンパイルしたものです。(ちなみに、第1弾のVol.1は未所有)

Photo

第2弾と比べると、有名曲は少ないし(T-5,6,8,10.くらい?)、オリジナル・バージョンも少なく(9曲)、チャート・インした曲も少ない(3曲)です。が、バカラックらしい曲が多く収録されていて、何回も繰り返し聴きたくなるコンピ集です。

初めてこのCDを聴いたときのことは忘れません。まず、冒頭のT-1. 「 ソー・ロング・ジョニー 」 にぶっ飛びました。なんやこのヘンテコな曲は!? 以前ジャッキー・デシャノンのアルバムを紹介した際にそのヘンテコぶりについて駄文を書いてます。おヒマでしたらご覧ください。 → 『 Are You Ready For This? 』

メロディとコード進行がヘンテコなアーマ・トーマスの T-19. 「 リヴ・アゲイン 」 も強く印象に残る曲です。この曲、録音はされたものの結局リリースされなかったみたいなんですね。それがこうしてこのコンピ集で聴けるワケで、ありがたやありがたや。

他にも、ドリーミーなスー・レイニーのT-2. 「 エニィ・オールド・タイム・オブ・デイ 」 、ボサ調が新鮮なフォー・シーズンズのT-8. 「 世界は愛を求めてる 」 、難しいメロディをドラマティックに歌ってるビリー・デイヴィスのT-12. 「 ザ・ラスト・ワン・トゥ・ビー・ラヴド 」 、やはりヘンテコなメロディのT-13. 「 アノニマス・フォーン・コール 」 、トム・ジョーンズが爆裂するT-14. 「 プロミス・ハー・エニィシング 」 、オリジナルのマンフレッド・マンより下手くそ?なラヴのT-17. 「 マイ・リトル・レッド・ブック 」 あたり、バカラックらしさが存分に楽しめます。

それから、本アルバムは1曲ごとのライナーが充実しています。でも、焦点あてているのはアーティスト。もう少し曲のことを知りたいな…とは思いますが。それにしても、T-21. 「 アー・ユー・ロンリー 」 にはビックリですね。メロディは 「 MAKE IT EASY ON YOURSELF(涙でさようなら) 」 と同じなのに作者クレジット&タイトルが違うなんて!

えんぽんさんがコメントでご指摘くださったとおり、『 バート・バカラック・マスターピース 』 シリーズ3部作のなかではこの第3弾が最も充実してると思います。(第1弾のVol.1は未所有なので聴いてませんが^^;)


【データ】
『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.3 』
V.A.

CD:1995年6月25日リリース、ライナーは杉原志啓氏 & 和田恵美子氏
レーベル:A-Side Record (JP)
番号:AZ-5027

Planning and Compiled by "Baby Talk" Ueno and Yoshi Kaneko
Ⓟ1995 Manufactured by A-Side Record Company (Works Plus Inc.), Tokyo, Japan

2017年7月12日 (水)

In Love Again - Bacharach's songs/Alessandro Pitoni (2017年)

イタリアの男性シンガー、アレサンドロ・ピットーニのバカラック・カヴァー集です! リリースしたてのホヤホヤ!

Alessandro_pitoni

1. THE LOOK OF LOVE
2. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)
3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
4. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
6. ANY DAY NOW
7. ON MY OWN
8. MAGIC MOMENTS
9. A HOUSE IS NOT A HOME
10. WIVES AND LOVERS
11. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
12. PLEASE STAY
13. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
14. WALK ON BY
15. ALFIE

収録時間約50分


イタリアの男性シンガー、アレサンドロ・ピットーニのバカラック・カヴァー集です!

リリース日は先月6月30日。リリースしたてのホヤホヤです。今のところAmazonではイタリア本国も含めてMP3のみですが、ディスクユニオンさんのサイトには “ CD 8月下旬入荷予定 ” との情報が! 私は待ちきれなくてダウンロードしちゃいました^^;

ジャケットには、アレサンドロ・ピットーニの名前の上に小さく “ papik presents ” と書かれています。papik とは、ローマの作編曲家である Nerio Poggi が立ち上げた音楽プロジェクトのこと。平たく言うとバンドみたいなものか? ともあれ、本アルバムはその papik がプロデュース&バックアップしたもののようです。

アレサンドロ・ピットーニ本人は、1990年からグループやソロで活動してるロック/ポップ系のシンガーらしいっす。でも詳しいことはよくわかりません。彼の公式サイトを開いて(勿論イタリア語)バイオグラフィをGoogleで日本語に翻訳してみたんですけど、なんとも理解困難で…。

収録曲はバカラック作品ばかり15曲。カヴァー定番曲が多いですが、全米1位になったT-7. 「 オン・マイ・オウン 」 、古いT-8. 「 マジック・モーメンツ 」 、R&BのT-12. 「 プリーズ・ステイ 」 など有名だけどあまりカヴァーされない曲も取り上げています。

全体的な印象はコンテンポラリーでポップ。元曲にこだわらず、新鮮なアレンジを施したものが多いです。クラブ風のT-1. 「 恋のおもかげ 」 、ボサノヴァ風のT-2. 「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」 、アイザック・ヘイズ版っぽい8ビートのT-3. 「 遥かなる影 」 、静かに始まるものの女性シンガーとソウルフルなデュエットを聴かせるT-7. 「 オン・マイ・オウン 」 、スチール・ギターをフィーチャーしたちょっぴりハワイアンなT-8. 「 マジック・モーメンツ 」 、ハモンドの和音が懐かしいブリティッシュ風味の T-9. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 、4拍子のジャズ・バラード仕立てにしたT-10. 「 素晴らしき恋人たち 」 、コンテンポラリー・ロック調のT-14. 「 ウォーク・オン・バイ 」 など、色々と工夫が見られます。

一方、奇を衒わずに心を込めて歌うT-13. 「 世界は愛を求めてる 」 、ピアノだけをバックに歌い上げるT-15. 「 アルフィー 」 も悪くないです。アレサンドロのしゃがれた声は渋味も感じられて、こういったシンプルな歌もそれなりに聴かせます。

気軽に聴けてしかもアレンジに工夫がみられるこのアルバム、けっこう掘り出し物かと。


【データ】
『 In Love Again - Bacharach's songs 』
papik presents Alessandro Pitoni

MP3:2017年6月30日リリース
レーベル:Irma La Douce / Irma Records (IT)
番号:IRM 1603

Guest female singer: Ely Bruna (T-7.)

2017年7月 9日 (日)

CLOSE TO YOU - Tribute to Burt Bacharach/Iva Stanič & Gregor Ftičar trio (2015年)

スロベニアの女性ジャズ・シンガー、イヴァ・スタニックによるバカラック・カヴァー集です。

Ivan_stanic Ivabb

1. WALK ON BY
2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
3. TRAINS AND BOATS AND PLANES
4. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
5. A HOUSE IS NOT A HOME
6. THE LOOK OF LOVE
7. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
8. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)  (Instrumental)

収録時間約33分


スロベニアの女性ジャズ・シンガー、イヴァ・スタニックによるバカラック・カヴァー集です。

スロベニアは旧ユーゴスラビア最北端の国。西はイタリア、北はオーストリアと国境を接している…と言えばなんとなく場所おわかりでしょうか。私自身はそういう説明だけじゃピンと来なくて地図みてようやく認識できたんですけどね^^;。

146ff32c6490956d92aa74e548c1a68b_5300x300_2Staniciva_3イヴァさんは、スロベニアの首都リュブリャナの生まれ。 残念ながら生年は不詳。 ネットで画像拾ってみました。お美しい方ですね。 2005年にデビュー。スロベニア国内のジャズ・シーンで歌ってきた方だそうです。

2011年、そんな彼女が Best of Burt Bacharach プロジェクトを発表。以来、バカラックの曲をライヴなどで歌っているみたい。YouTube で彼女の名前を検索すると、2013年にライヴ録音された 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 や 「 ウォーク・オン・バイ 」 が見つかったりします。そのプロジェクトの中から8曲セレクトして2015年にリリースされたのが本アルバムというワケです。

取り上げられた8曲は、ちょっとマイナーなT-3. 「 汽車と船と飛行機と 」 を除くと有名曲ばかり。バックを務めるのは2013年のライヴでも演奏していた Gregor Ftičar トリオで、 ピアノの Gregor Ftičar はアレンジも担当。曲によりゲスト・ミュージシャンも参加しています。

イヴァさんはちょっと低めでザクッとした肌触りの声の持ち主。パワフルさ/繊細さどちらも適度に備えてらっしゃいます。バックもそうですが、あまり凝ったことはせず個々の楽曲の持ち味をシンプルに引き出そう…という意図を感じます。印象に残ったのは、R&B感が心地よいT-1. 「 ウォーク・オン・バイ 」 、男性シンガーとデュエットして楽しい雰囲気のT-4. 「 ディス・ガイ 」 、リズムが少し凝ってるT-7. 「 雨にぬれても 」 あたり。ラストのT-8. 「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」 はピアノトリオだけの演奏で、前半はイージーリスニング的で退屈なのですが後半のピアノとドラムスのアドリヴには心躍りました。

本アルバム、CDはスロベニアだけでリリースされたらしく、日本のAmazonはもとよりスロベニアの隣国イタリアのAmazonでさえMP3しか購入できません。あしからず。


【データ】
『 CLOSE TO YOU - Tribute to Burt Bacharach 』
Iva Stanič & Gregor Ftičar trio

CD:2015年リリース (所有MP3は、2017年3月13日リリース)
レーベル:ZKP RTV SLO (Slovenija)
番号:113949

Arranged by Gregor Ftičar
Iva Stanič - vocal
Gregor Ftičar trio:
  Gregor Ftičar - piano
  Aleš Avbelj - bass
  Ante Žurbi - drums
Guest soloists:
  Adam Klemm - tenor sax (T-1.)
  Tomai Gajšt- flugelhorn (T-2,6.)
  Blaž Vrbič - male vocal (T-4.)

↓ Amazonでは購入できるのはMP3のみ

2017年7月 2日 (日)

THE APRIL FOOLS/O.S.T. (1969年)

1969年の米映画 『 幸せはパリで 』 のサントラです。バカラックが主題歌を提供!

Img_0042aa Img_0043bb
Original LP front cover/back cover

全16トラック中、バカラック作品は3トラック

A1. THE APRIL FOOLS  ~ Percy Faith, His Orchestra and Chorus ~ (3:02)
A2. THE PARTY AT GUNTHER'S (Dialogue)
A3. PETER'S PAD
A4.
TELEPHONE CALL TO THE WIFE AT HOME (Dialogue)
A5. LA LA LA  ~ Mongo Santamaria ~
A6.
MORE PARTY AT GUNTHER'S  (Dialogue)
A7. THE SAFARI CLUB (Music and Dialogue)
A8.
DO YOU DANCE (Dialogue)
A9. WAKE UP  ~ The Chambers Brothers ~

B1. SUGAR KITE  ~ California ~
B2. FLAME  ~ Robert John ~
B3. GIVE YOUR WOMAN WHAT SHE WANTS  ~ Taj Mahal ~
B4. I REMEMBER THE RAIN

B5. THE APRIL FOOLS (3:55)
B6. MINUET (Dialogue)
B7. REPRISE:THE APRIL FOOLS  ~ Percy Faith, His Orchestra and Chorus ~ (2:40)

収録時間約32分


1969年の米映画 『 幸せはパリで 』 のサントラです。

Img389aa_4Img389bb_3 この映画、今月(2017年6月)ようやく日本版がDVD化されました。パチパチ。いや嬉し。以前VHS版を一度だけレンタルして観たことがあるのですが、今回改めてDVDを観て内容を全く憶えていないことに愕然としました。ここまで何も憶えていないとは…coldsweats01

音楽はマーヴィン・ハムリッシュが担当。主題歌はバカラック&デイヴィッドの 「 THE APRIL FOOLS (エイプリル・フール) 」 。他にも、モンゴ・サンタマリア、チャンバー・ブラザーズ、タジ・マハールなどのアーティストの曲を取り上げています。ダイアログも5トラック収められていて、Dialogue のクレジットがないトラックも一部にダイアログが重なってたりします。ビデオのなかった当時、映画の雰囲気を伝える手段のひとつだったんでしょう。

主題歌は3トラック(T-A1,B5,B7.)収録! しかし、映画で用いられたディオンヌ・ワーウィック版はサントラには未収録。サントラはColumbia/ディオンヌはScepterとレーベルが異なり、契約上の問題かなにかで収められなかったのかな? 残念ですね。

ディオンヌ版の代わりに収められているのがパーシー・フェイス版(T-A1,B7.)。逆に、パーシー・フェイス版は映画では全く登場しません。サントラ用にレコーディングされたんですね。バカラックのアレンジだとこうはならないであろう流麗なストリングスとたっぷりエコーの効いたコーラス。十分パーシー・フェイスらしさが感じられます。リプライズのT-B7. には、エレベータの中でカトリーヌ・ドヌーヴがジャック・レモンをパリに誘う重要なシーンのダイアログが冒頭45秒間入ってます。

一方、T-B5. は、マーヴィン・ハムリッシュの仕事と思われるインスト版。メロディを吹くフリューゲルホーンの薄い感じはいかにもバカラックがアレンジ&プロデュースしたかのよう。1944年生まれのハムリッシュは当時25歳。映画の仕事は1968年からで 『 幸せはパリで 』 が3作目。まだ駆け出しなワケで、とにかくバカラック風味にしなくっちゃとか思ったんでしょう。このバージョンは、カエルから王子様に戻すためカトリーヌ・ドヌーヴがジャック・レモンにキスする、この映画で最もロマンティックな場面で流れます。

映画は、昇進したばかりのビジネスマンと社長夫人がパーティーで意気投合しパリへ駆け落ちするロマンティック・コメディ。そのパーティの中で、会場のBGMを担ってる生ピアノが 「 小さな願い 」 を弾き始めたとたん、突然女性がを歌いだすシーンがあります。楽しいシーンですが、歌いっぷりのそれはディオンヌ版ではなくてアレサ版なのがちと残念。会場にはピアノしかないのにドラムスやベースが聴こえるのはご愛敬coldsweats01

主題歌の 「 エイプリル・フール 」 は映画の中で計10回流れます(あるでお調べ)。
Photo_2

キスしてダンス踊るシーンは本当にロマンティックな場面。その他、2人が絡むロマンティックな場面で多くこの曲が流れています。転調が多くみられるこの曲は、表には出ない心の揺れみたいなものを表現しているようにも感じられます。そして真打ちディオンヌ版。2回あるディオンヌ版が流れるシーンはどちらも情景と歌詞の見事なマッチングにため息が出ます。特に、手を取り見つめ合う2人を乗せたTWA機が飛び立つラスト・シーンは、歌詞がジーンと心に染み入ってきます。そう言えば、5月1日のムービープラス 『 この映画が観たい 』 でも、高橋幸宏さんが ─ 飛行機が飛び立っていくシーンでかかるのが 「 エイプリル・フール 」 の歌詞。ディオンヌ・ワーウィックのバージョンでしたけどね。それは、グッときましたね。 ─ と仰ってました。パリで幸せになってねと願わずにはいられません。

あぁ、自分もこんな大人のおとぎ話のような恋をしたいなぁ…と柄にもなく思ってしまったあるでおでした~。

㊟ THE APRIL FOOLS の邦題は、映画が 『 幸せはパリで 』 、主題歌が 「 エイプリル・フール 」 というのが一般的です。拙ブログもその通例に倣いました。


【データ】
『 THE APRIL FOOLS 』
O.S.T.

LP:1969年リリース
レーベル:Columbia
番号:OS 3340

Produced by Jack Gold
Arranged by Percy Faith (T-A1,B7.)
Arranged by Joe Scott (T-A5,B1,B2) (Brass Arrangement for T-A9.)
Arranged by Johnny Parker (T-A7.)
Arranged by Taj Mahal (T-B3.)
Selection From the Sound Track JACK LEMMON and CATHERINE DENEUVE in "THE APRIL FOOLS"
Title Music by Burt Bacharach and Lyrics by Hal David
Music by Marvin Hamlish

※ サントラは2007年にCD化されていたのですが、私は気づかず購入しそびれました。所有のLPは最近中古レコード屋さんでゲットしたものです。

2017年6月28日 (水)

バカラック スタイル/V.A. (1995年)

東芝EMIのカタログの中から選曲した日本編集のバカラック物コンピ集です。'70年代前半の和物インストが主体!

Img388aa Img388bb

1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ ソニア・ローザ ~  F
2. TRAINS AND BOATS AND PLANES ~ 航空自衛隊音楽隊 ~
3. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ ロイヤル・グランド・オーケストラ ~
4. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ 航空自衛隊音楽隊 ~
5. BOND STREET  ~ 航空自衛隊音楽隊 ~
6. BOND STREET  ~ 田代ユリ(ハモンドX-77) ~
7. THE LOOK OF LOVE  ~ 大田恵子(初期型シンセサイザーGX-707) ~
8. ALFIE  ~ 石川晶とカウント・バッファロー・オーケストラ ~
9. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ 石川晶とカウント・バッファロー・オーケストラ ~
10. ALFIE  ~ ソニア・ローザ ~  F
11. THE LOOK OF LOVE  ~ ソニア・ローザ ~  F
12. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  ~ 石川晶とカウント・バッファロー・オーケストラ ~
13. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ 猪俣猛とウエスト・ライナーズ ~
14. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ ポール・レモン・オーケストラ ~
15. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ 川崎燎(ギター) ~
16. THE APRIL FOOLS  ~ 北野タダオとアロー・ジャズ・オーケストラ ~

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約51分


東芝EMIのカタログの中から選曲した日本編集のバカラック物コンピ集です。

選曲・監修は、コモエスタ八重樫さん(5th GARDEN)、浜田伸之さんのお二方。企画意図はライナーによれば ─  最近再び人気のバート・バカラック、このアルバムはそのバカラックの作品を日本のミュージシャンが自分達の感性で仕上げた作品を1枚のアルバムに編集したものです。 (中略) つまりこのアルバムは 『 レディメイド、バカラックを讃える 』 のアイディアをちゃっかり拝借、日本のミュージシャンに置き換えたものです。小西さん有難う! ─  ということでございます。

Photo_14

セレクトされたのは1970年代前半のものばかり。ブラジルはサンパウロ生まれの女性シンガー~ソニア・ローザの3曲(T-1,10,11.)を除いてインスト物主体となっています。インストといってもビッグ・バンド系(T-8,9,12,13,16.)、イージー・リスニング系(T-3,14,15.)、吹奏楽(T-2,4,5.)、オルガン系(T-6,7.)という具合にジャンルはバラバラですが。

一般的な視点であればビッグ・バンド系やイージー・リスニング系に焦点が当たるのでしょうが、私の個人的なレコメンドは吹奏楽とオルガン系でございます。

吹奏楽は航空自衛隊音楽隊による演奏で、私が初めてバカラックを意識した原点のアルバム 『 ダイナミック・マーチ・イン・バカラック 』 からチョイスされたもの。既にウェブ・ページの 個人的な思い出 や当該アルバムの紹介記事で色々と語っていますのでここでは割愛します。

Photo_9X77_5Photo_10 オルガン系に私が興味津々なのは子ども時分にエレクトーンをちょっとかじったことがあるから。

オルガン奏者/ピアニストとして著名な田代ユリさんのT-6. 「 ボンド・ストリート 」 はドラムス、ベース、ギターを携えてのハモンド演奏。いかにもハモンドの音に途中のファンキーなアドリヴはこの曲にマッチしていますねー。画像は70年代のものと思われる田代ユリさん、ハモンドX-77、収録アルバム 『 ダイナミック・ハモンド・オルガン 』 のジャケットです。

Gx1_3Photo_13 エレクトーン(ヤマハ製電子オルガンの商品名)奏者、太田恵子さんのT-7. 「 恋のおもかげ 」 はソロ演奏。リズム無しの緊張感あるアレンジと演奏は全く独創的なものです。機種名のGX-707は、1975年に発売となるGX-1の発売前の仮の名前。本アルバムのライナーで “ 初期型シンセサイザー ” と説明されているように、厳密には電子オルガンではなくて多段鍵盤のポリフォニック・シンセサイザー。1975年発売当時の価格はナント700万円。それまでのエレクトーンやハモンドと違う音色は宇宙船のような外観と同様宇宙をイメージさせるものでした。私は生でGX-1(GX-707)の音を聴いたことありませんでしたから、本アルバムで聴けて嬉しかったです。画像はGX-1と収録アルバム 『 エレクトーン・リサイタル 』 のジャケット。ジャケ写の女性が太田さんです。

なんかバカラックと関係ない内容になってしまいスミマセンm(__)m。本アルバムに触れようとすると個人的な趣味でどうしてもこうなってしまうんです。悪しからず…

尚、石川晶とカウント・バッファロー・オーケストラ(T-8,9,12.)は、収録アルバム 『 ダイナミック・ビッグ・バンド・プレイズ・バカラック 』 を既に紹介済み。興味ありましたらリンク先までどうぞ。


【データ】
『 バカラック スタイル  Easy-listening Tokyo vol.1
V.A.

CD:1995年3月22日リリース
レーベル:東芝EMI
番号:TOCT-8875

選曲・監修: コモエスタ八重樫(5th GARDEN)、浜田伸之

2017年6月25日 (日)

レディメイド、バカラックを讃える/V.A. (1994年)

ソニー・レコードのカタログの中から選曲した日本編集のバカラック物コンピ集です。

Img385aa Img386bb
ジャケットの表/ケース裏

Img387cc Img385ab
CDトレイの下(バックカバー)/ジャケットの裏表紙

◆ (14"初めのあいさつ?)

1. WHAT'S NEW PUSSYCAT? ~ Wendy Carlos ~
2. WHAT'S NEW PUSSYCAT? ~ The Roy Meriwether Trio ~
3. WIVES AND LOVERS ~ Percy Faith ~
◆ (37" 「 WIVES AND LOVERS 」 )
4. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN ~ Andre Kostelanetz ~  F
5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE ~ Ray Conniff and The Singers ~
6. MY LITTLE RED BOOK ~ Mel Torme ~  M
◆ (27" 「 MY LITTLE RED BOOK 」 )
7. IT DOESN'T MATTER ANYMORE ~ The Cyrkle ~  M
8. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU ~ Spiral Starecase ~  M
9. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL) ~ The Buckinghams ~  M
10. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL) ~ Percy Faith ~
11. BLUE ON BLUE ~ Bobby Vinton ~  M
12. THE BLOB ~ The Five Blobs ~  M
13. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN ~ Charlie Byrd ~
◆ (74" 「 THE LOOK OF LOVE 」 )
14. THE LOOK OF LOVE ~ Deacon Blue ~  M
15. WALK ON BY ~ Mongo Santamaria ~
◆ (70" 「 ONE LESS BELL TO ANSWER 」、「 WANTING THINGS 」 )
16. ONE LESS BELL TO ANSWER ~ Vikki Carr ~  F
17. WANTING THINGS ~ Astrud Gilberto ~  F
◆ (68" 「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 」 )
18. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE ~ The Hullabaloo Singers and Orchestra ~  FM
19. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE ~ The New Christy Minstrels ~  FM
20. WIVES AND LOVERS ~ Johnny Dupont ~
◆ (15" 終わりのあいさつ? )
21. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU ~ From O.S.T. "The Heartbreak Kid" ~

◆ BURT BACHARACH TALKS : バカラック語る
※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約58分


ソニー・レコードが所有するカタログの中から選曲した日本編集のバカラック物コンピ集です。

選者は、当時ピチカート・ファイヴの小西康陽さん、バカラック・コレクターの坂口修さん、当時sound impossibleと名乗っていた(その後Fantastic Plastic Machine、現在はFPMと変遷)DJの田中知之さんという、とてつもなく濃いお三方。ちなみに、ジャケットの裏表紙のサインは小西康陽さん直筆のもの。サインを頂戴した経緯は こちら をご覧ください。

このコンピ集のサプライズは、バカラックが本アルバムのために語ってくれたコメントを彼自身の肉声で収めていること。こんなコンピ集、後にも先にも本アルバムだけでしょう。

Photo_2

オリジナル・アーティストによる曲はボビー・ヴィントンのT-11. 「 ブルー・オン・ブルー 」 とファイヴ・ブロッブス名義のT-12. 「 ザ・ブロブ 」 の2曲のみ。全21曲の残り19曲はバカラック有名曲を主体としたカヴァー物です。

全体的な印象は上品でお洒落で白っぽい感じ。コロンビアってそんなイメージのレーベルなのかしらん。それとも選者のセンスか? イージー・リスニング界有名楽団のひとつ~パーシー・フェイス(T-3,10.)をはじめ、アンドレ・コステラネッツ(T-4.)、レイ・コニフ・シンガーズ(T-5.)、フルバルー・シンガーズ(T-18.)などのイージー・リスニング系コーラスが目立っていますね。

ジャズ・ギタリストのチャーリー・バード(T-13.)、アフロ・ラテン・ジャズ・パーッカショニストのモンゴ・サンタマリア(T-15.)、オルガン奏者のジョニー・デュポン(T-20.)など、ジャズ系アーティストのカヴァーもクールです。

男性ヴォーカルをフィーチャーしたカヴァーも、メル・トーメ(T-6.)やスパイラル・ステアケース(T-8.)、バッキンガムス(T-9.)など上品?なポップスが多いです。

R13544761238324045jpeg そんな中で私のイチオシは、アストラッド・ジルベルトのT-17. 「 ウォンティング・シングス 」 。フルートやストリングスによるふわっとしたサウンドとアルトラッド・ジルベルトのまったりした歌声が心地よく、4拍子のボサノヴァに変化するアウトロも素敵です。この曲はCTIレーベルから1971年にリリースされたアルバム 『 Gilberto With Turrentine 』 収録曲なのですが、共演アーティストであるスタンリー・タレンタインはこの曲には参加していないんですね。実は私、タレンタインの雑で大雑把なテナー・サックスが苦手でして。その意味でも嬉しいなと(笑)。
ちなみに彼女はそのアルバムで 「 WHERE THERE'S A HEARTACHE 」 (3:07) もカヴァー。この曲は 『 明日に向って撃て! 』 サントラ中のインスト曲 「 COME TOUCH THE SUN (太陽をつかもう) 」 にハル・デイヴィッドが詞をつけて改題したもので、1970年にサンドパイパーズが歌ったのが最初。このジルベルト版も 「ウォンティング~ 」 同様にふわっとしたサウンド&まったりした歌唱で心が洗われるようです。この曲でもタレンタインはサックス吹いてないし(笑)。

なお、スパイラル・ステアケースのT-8. 「 ディス・ガイ 」 については収録アルバムを拙ブログで紹介済みです。興味ありましたらご覧ください。 → こちら

小西康陽さんによるマニアックな解説も充実しています。しかも、─ さらに深く興味を持った方のために、ぼくの好きなバカラック作品 「 他社の推薦盤 」 リストを別に載せてみた ─ という嬉しいオマメ付き。一家に1枚欲しいアルバムです(^^)。


【データ】
『 レディメイド、バカラックを讃える THE READYMADE HALL OF FAME
the readymade collection of the great Burt Bacharach compositions 』
V.A.

CD:1994年11月2日リリース
レーベル:Readymade / Sony Records
番号:SRCS 7470

Supervised by KONISHI, yasuharu for Readymade Inc.
selectors: 小西康陽、坂口修、田中知之(sound impossible)
Ⓟ1994 Compiled by Sony Music Entertainment (Japan) Inc.
Ⓒ1994 Sony Music Entertainment (Japan) Inc.
Manufactured by Sony Music Entertainment (Japan) Inc.

2017年6月18日 (日)

Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.2/V.A. (1994年)

'60年代のバカラックをターゲットにした日本編集のマニアックなコンピ集です。3部作の第2弾!

Img383aa Img382bb

1. DON'T MAKE ME OVER  ~ The Swinging Blue Jeans ~  M
2. MESSAGE TO MARTHA  ~ Adam Faith ~  M
3. LOOK IN MY EYES, MARIA  ~ Criff Richard ~  M
4. ANOTHER TEAR FALLS  ~ The Walker Brothers ~  M
5. IT'S LOVE THAT REALLY COUNTS (IN THE LONG RUN)  ~ The Exciters ~  F
6. AND THIS IS MINE  ~ Connie Stevens ~  F
7. THE LOVE OF A BOY  ~ Timi Yuro ~  F
8. CALL OFF THE WEDDING  ~ Babs Tino ~  F
9. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS  ~ Helen Shapiro ~  F
10. THE BLOB  ~ The Zanies ~  M
11. WARM & TENDER  ~ Johnny Mathis ~  M
12. SITTIN' IN THE TREE HOUSE  ~ Marty Robbins ~  M
13. MAGIC MOMENTS  ~ Perry Como ~  M
14. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Richard Chamberlain ~  M
15. WIVES AND LOVERS  ~ Jack Jones ~  M
16. LOVING IS A WAY OF LIVING  ~ Steve Lawrence ~  M
17. TRUE LOVE NEVER RUNS SMOOTH  ~ Gene Pitney ~  M
18. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Tommy Hunt ~  M
19. THE BREAKING POINT  ~ Chuck Jackson ~  M
20. (THERE GOES) THE FORGOTTEN MAN  ~ Gene McDaniels ~  M
21. MEXICAN DIVORCE  ~ The Drifters ~  M
22. LONG AFTER TONIGHT IS ALL OVER  ~ Irma Thomas ~  F
23. ANY DAY NOW  ~ Oscar Tony Jr. ~  M
24. L'amour D'un Garcon (DON'T MAKE ME OVER)  ~ Francoise Hardy ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約62分


'60年代のバカラックをターゲットにした日本編集のコンピ集です。

本アルバムは、今は無きオールディーズ専門レーベル、エーサイド・レコードさんが1993年~1995年にかけてリリースした 『 バート・バカラック・マスターピース 』 シリーズ3部作の第2弾。1957年~1967年にリリースされたマニアックなバカラック作品をコンパイルしたものです。(ちなみに、第1弾のVol.1は未所有)

Photo

あまり聴いたことない曲名が多いです。アーティストもしかり。しかも、全24曲のなかで半数を超える13曲はその曲のオリジナル・バージョン。(なお、表中リリース年の欄に小さくBと書いてあるのはシングルのB面という意味です)

13曲あるオリジナル・バージョンのなかで、カヴァーされてない(少なくとも私は知らない)超レアな曲だけを5曲ピックアップ。

T-6. 「 アンド・ジス・イズ・マイン 」 は、米女性シンガーのコニー・スティーブンスが1961年にリリースしたシングル 「 Make Believe Lover 」 のカップリング曲。基本4拍子のこの曲、イントロ抜きでサビから始まるのですがこのサビの部分だけうまく拍子が取れないんですよねー。流れるようなメロディラインも含めて印象に残る曲です。

T-8. 「 コール・オフ・ザ・ウェディング 」 は米女性シンガー、バブス・ティーノの1963年のシングル曲。軽快な曲ですが、曲の構成やメロディにクセがあって2分半の短い曲なのにおなか一杯になります。

T-11. 「 ウォーム・アンド・テンダー 」 は、ジョニー・マティスが1957年にリリースしたシングル 「 It's Not For Me To Say 」 のカップリング曲。ジョニー・マティスが最初に歌ったバカラック作品です。歌というよりも何かを唱えてる風なイントロと馬の蹄のようなパカパカしたリズムの変な曲。バックのオーケストラはレイ・コニフ。(ご参考 ~ ジョニー・マティスが歌ったバカラック作品リストは こちら

T-12. 「 シッティン・イン・ザ・トゥリー・ハウス 」 は米男性シンガー、マーティ・ロビンスが1958年にリリースしたシングル 「 She Was Only Seventeen 」 のカップリング曲。メロディにあまりバカラックっぽさは感じません。男性バックコーラスの口笛とトロンボーンの合いの手など、アレンジに時代を感じます。これもバックのオーケストラはレイ・コニフ。

T-16. 「 ラヴィング・イズ・ア・ウェイ・オブ・リヴィング 」 は米男性シンガー、スティーヴ・ローレンスの1959年のシングル 「 (I Don't Care) Only Love Me 」 のカップリング曲。これもバカラック臭の感じられないメロディ。アレンジはドン・コスタ。ちなみに、スティーヴ・ローレンスの奥様(1957年に結婚)はイーディ・ゴーメ。彼女のアルバムを紹介する記事でスティーヴ・ローレンスのことも書いてます。興味あれば こちら をご覧ください。

… T-6. 「 アンド・ジス・イズ・マイン 」 あたりは誰かカヴァーしてくれないかなぁ。あとはどーでもいいや(笑)。

─  この曲は聴いてお判りのように 「 ドント・メイク・ミー・オーヴァー 」 のフランス語バージョンである ─  とライナーに書いてあるT-24. に関してひとこと。フランソワーズ・アルディとやらが歌うフランス語はサッパリわかりませんが、メロディに関してはどう聴いても 「 ドント・メイク・ミー・オーヴァー 」 に聴こえないんですよねー。私の耳がイカレテルのかなぁ。


【データ】
『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.2 』
V.A.

CD:1994年6月15日リリース、ライナーは福原武志氏
レーベル:A-Side Record (JP)
番号:AZ-5014

Planning and Compiled by "Baby Talk" Ueno and Yoshi Kaneko
Ⓟ1994 Manufactured by A-Side Record Company (Works Plus Inc.), Tokyo, Japan

2017年6月14日 (水)

A Matter of Style/Russell Thompkins, Jr. (2002年)

スタイリスティックスのリードとして活躍したラッセル・トンプキンスJr.が2002年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

Img384aa Img384bb

全12トラック中、バカラック作品は2トラック

3. NOTHING IN THIS WORLD  (4:38)
10. THE APRIL FOOLS  (3:33)  ※

※ 本アルバムでの曲名表記: (APRIL FOOLS) TRUE LOVE HAS FOUND US


元スタイリスティックスのラッセル・トンプキンスJr.が2002年にリリースしたアルバムです。

ラッセル・トンプキンスJr.はスタイリスティックスのオリジナル・メンバー。5人組だったグループは1980年に2名脱退&1名新加入して4人組に、1985年にはその新加入メンバーも脱退して3人組となります。以前ご紹介したアルバム 『 LOVE TALK 』 (1991年)は3人組時代の作品です。ラッセル・トンプキンスJr.はグループのリード・シンガーをず~っと務めてきましたが2000年にグループを脱退。ソロで2002年にリリースしたのが本アルバムです。

彼のファルセット・ヴォイスは本アルバムでも健在! 1951年生まれですから本アルバムリリース時は50歳をちょっと超えたくらい。オヤッ、意外と若いじゃないですか。もっとお年を召されてるのかと思っていました…^^;。

アニタ・ベイカーのヒットで知られる T-1. 「 ノー・ワン・イン・ザ・ワールド 」 、ガーシュイン作のジャズ・スタンダード T-5. 「 エンブレイサブル・ユー 」 、スタイリスティックスのセルフ・カヴァー T-7. 「 PEOPLE MAKE THE WORLD GO ROUND (愛の世界) 」 などが収録された本アルバムは彼のセレクションによるカヴァー集の趣き。新曲もあるのかもしれませんが、私にはわかりません^^;。

んで、バカラック・カヴァーは2曲。T-3. 「 ナッシング・イン・ディス・ワールド 」 はエンゲルベルト・フンパーディンクがオリジナルで、2000年リリースのアルバム 『 At His Very Best 』 に収録されています。オリジナル同様スロー・バラード仕立てですが、リズムやバックが賑やかなのとバック・コーラスのお陰でゴージャス感があります。でも、トンプキンスのファルセット・ヴォイスは何となく軽い印象。フンパーディンク版のシンプルで渋い歌声のほうがこの曲には好ましく思いました。

もう1曲はT-10. 「 幸せはパリで(エイプリル・フール) 」 。こちらはシンプルなアレンジ。トンプキンスはメロディの一音一音を長く保って丁寧に歌っています。特徴的なのは、普通にオリジナルの歌詞を歌ったあとでサビ部の最後の歌詞を5回もリフレインしてる点。こんなのトンプキンス版だけです。だからでしょう、本アルバムではその5回リフレインする歌詞を曲名にしちゃってます。曲名を変えてしまうなんて!

オマケとして、バカラック作品ではありませんがバカラック~ディオンヌつながりでエピソードをひとつ。前述したT-1. 「 ノー・ワン・イン・ザ・ワールド 」 のオリジナルは実はディオンヌで1985年リリースの 『 FINDER OF LOST LOVES 』 に収録されているのですが、この曲についてトンプキンスは後年次のように語っています。 ─  多くの人はアニタ・ベイカーでこの曲を知ってるんだろうけど、僕はそれ以前からこの曲を歌ってたんだ。バカラックの曲といえばディオンヌだろ。僕はディオンヌのレコードを全て買っていてね。それでこの曲を知ったのさ。それからアニタ・ベイカーがこの歌で大ヒットを飛ばしたワケさ。ディオンヌの影響は、僕のバージョンにもあると思うょ。 ─  トンプキンスはバカラックの大ファンなんだそうで、こんなことも語っています。 ─  これからも、レコーディングする1枚1枚のアルバムには、少なくとも必ず1曲は “ バカラック・ソング ” をやるつもりなんだ。 ─


【データ】
『 A Matter of Style 』
Russell Thompkins, Jr.

CD:2002年9月24日リリース
レーベル:Forevermore Music & Records (US)
番号:FVR 4614-2

Produced by Christopher Biehler & Russell Thompkins Jr.
T-3. 「 NOTHING IN THIS WORLD 」
  Arrangement: C. Biehler & A. Calabrese
  Synth Programming & Keyboards: Andy Calabrese
  Background Vocal Arrangement: Russell Thompkins Jr. & C. Biehler
  Background Vocals: Russell Thompkins Jr., Grace Myers, Susan Trexler & Terri Gore
  Producer's dedication: to the person in each of our lives who we call "our best friend."
T-10. 「 (APRIL FOOLS) TRUE LOVE HAS FOUND US 」
  Arrangement: C. Biehler
  Synth Programming & Keyboards: Andy Calabrese
  Drums & Percussion: Steve Curry
  Background Vocals: Russell Thompkins Jr.

2017年6月 7日 (水)

The Connoisseur Songbook Series : Burt Bacharach/Hal David/V.A. (1988年)

1988年英国編集のバカラック&デイヴィッド物コンピ盤です。

Img381aa Img381bb

全24トラック中、バカラック作品は23トラック

1. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Dionne Warwick ~  F
2. THE STORY OF MY LIFE  ~ Michael Holliday ~  M
3. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Jackie DeShannon ~  F
4. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ Tom Jones ~  M
5. ALFIE  ~ Cilla Black ~  F
6. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Sacha Distel ~  M
7. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Dionne Warwick ~  F
8. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ Billy J. Kramer and The Dakotas ~  M
9. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Dusty Springfield ~  F
10. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ The Walker Brothers ~  M
11. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Dionne Warwick ~  F
12. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Shirley Bassey ~  F
13. 24 HOURS FROM TULSA  ~ Gene Pitney ~  M
14. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Sandie Shaw ~  F
15. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Matt Monroe ~  M
16. THE LOOK OF LOVE  ~ Dionne Warwick ~  F
17. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ The Stylistics ~  M
18. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Sacha Distel ~  M
19. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Cilla Black ~  F
20. WISHIN' AND HOPIN'  ~ The Merseybeats ~  M
21. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Bobbie Gentry ~  F
22. ONLY LOVE CAN BREAK A HEART  ~ Timi Yuro ~  F
23. WALK ON BY  ~ LEROY VAN DYKE ~  M
24. PROMISES, PROMISES  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約70分


1988年に英国で編集されたバカラック&デイヴィッド物のコンピ盤です。私が購入したCDは、1995年にリリースされた日本語ライナー付き輸入盤でした。

─  71年には来日公演も行い、その時の模様はライヴ・アルバムとして発表されたことがある。僕も同年日本武道館でのコンサートを楽しんだが、実に素晴らしいステージだったことを今でもよく憶えている。 ─  引用したのはライナーの一文で、執筆者は元・日本ローリング・ストーンズ・ファン・クラブ会長で音楽評論家の越谷政義さん。1971年にバカラックが来日したことを私はこのライナーで初めて知りました。

このコンピ盤の特徴は英国編集であること。英国でヒットしたバージョンや英国のアーティストが多く取り上げられています。以下、UKチャート(Music Week)とUSチャート(Billboard HOT 100)を曲名の邦題と併せてリストにしました。チャートの情報はライナーに詳しく書かれていたのですが、シングルのない曲は収録アルバムをDiscogs等で調べてリリース年のみ記載しました。尚、T-23. 「 ウォーク・オン・バイ 」 は、バカラック&デイヴィッド作品ではなくケンデイル・ヘイズ作曲の同名異曲。編集上の明らかなミス…と越谷さんも指摘しておられます。

Photo

UKチャート1位が5曲もあってビックリします。これら5曲は他のアーティストのバージョンを含めてもUSチャートでは1位になってませんからネ。

英国のアーティストは、マイケル・ホリデー、トム・ジョーンズ、シラ・ブラック、ビリー・J・クレイマー&ザ・ダコタス、ダスティ・スプリングフィールド、シャーリー・バッシー、サンディ・ショウ、マット・モンロー、マージービーツの計9組。米国出身だけど英国を拠点に活動して T-10. 「 涙でさようなら 」 が全英1位となったウォーカー・ブラザーズ、軽快でノリの良いT-21. 「 恋よさようなら 」 が全英1位に輝いた米女性シンガーソングライターのボビー・ジェントリー、T-18. 「 雨にぬれても 」 が英国でヒットしたフランス男性シンガーのサッシャ・ディステル、このあたりも英国編集らしいチョイスだと思います。

そういえば、サッシャ・ディステルは2000年6月にロンドンで行われたバート・バカラック&ハル・デイヴィッドのトリビュートコンサートに出演して 「 雨にぬれても 」 を歌っていました。ちなみにB.J.トーマスの 「 雨にぬれても 」 はUK38位。英国でこの曲といえばサッシャ・ディステルなんですねー。

R39299414918364951347jpegR39299414918364996152jpeg 本コンピ盤の私的なレコメンドは、オーケストラをバックにシャーリー・バッシーがゴージャス且つドラマティックに歌い上げるT-12. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 。この曲は1968年リリースのアルバム 『 12 Of Those Songs 』 収録曲。写真のジャケットがそれなのですが、裏面をみてビックリ! ライナーを書いてるのはなんとショーン・コネリー! さすがはボンド映画の主題歌を3回も歌った彼女ならでは!(1968年時点ではまだ1964年公開の 『 GOLDFINGER (007/ゴールドフィンガー) 』 しか歌っていませんが^^;)。
「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 はシャーリー・バッシーにとって初めてのバカラック・カヴァー。このあと彼女はバカラック作品を5曲もカヴァーしています。その5曲はすでに拙ブログで紹介済みですので、興味がありましたら こちら をご覧ください。


【データ】
『 The Connoisseur Songbook Series : Burt Bacharach/Hal David 』
(邦題:バート・バカラック/ハル・デヴィッド ソングブック)
V.A.

LP/CD:1988年リリース (所有CDは、1995/3/25リリースの日本語ライナー付き輸入盤。解説は越谷政義氏)
レーベル:CONNOSSEUR(UK) (所有CDは、ミュージックシーン)
番号:VSOP LP128/VSOP CD128 (所有CDは、MSIF 3261)

Compiled by Peter Summerfield.
Thanks to the following companies: EMI, POLYGRAM, KILO MUSIC, CHARLY, PRT, PROSADIS, JAC MUSIC LOS ANGELES.
This compilation Ⓟ & Ⓒ 1988 THE CONNOISSEUR COLLECTION, LONDON.

↓左:日本語ライナー付き輸入盤
 右:2000年リイシューCD。タイトルは 『 The Burt Bacharach Songbook 』 で、編集ミスのT-23. 「 ウォーク・オン・バイ 」 がカットされている。

2017年6月 4日 (日)

Great Songs of Bacharach & David/V.A. (1972年)

1972年米国キャピトル編集のバカラック物コンピレーション・アルバムです。

Imgp5209aa Imgp5211bb

A1. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ The Lettermen ~  M
A2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Matt Monro ~  M
A3. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ San Fernando Brass & Voices ~
A4. I'M A BETTER MAN (FOR HAVING LOVED YOU)  ~ Al Martino ~  M
A5. THE LOOK OF LOVE  ~ The Sounds of Our Times ~
B1. WALK ON BY  ~ The Lettermen ~  M
B2. WHO IS GONNA LOVE ME  ~ The Sounds of Our Times ~
B3. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Tony Sandler & Ralph Young ~  M
B4. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Al de Lory ~
B5. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Peggy Lee ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約28分


1972年米国キャピトル編集のバカラック物コンピレーション・アルバムです。全曲がカヴァーで目玉となるようなものはないのですが、T-A1,A2,B5.の3曲以外は普通のバカラック物コンピ盤に入ってないようなレアなものばかり。
本アルバムはCD化されておらず、中古レコード屋さんでLPを購入致しました。

Great_songs_of_bacharach_dadid

以下、アーティスト毎に簡単に紹介していきます。写真は収録元のアルバム・ジャケットです。

ザ・レターメン : LAで50年に結成された3人組のコーラス・グループ。イージーリスニング・コーラス・グループの代表とか言われていて、その時々のヒット曲やスタンダードを多くカヴァーしてるようです。T-A1. 「 ディス・ガイ 」 のコーラスはとろけるくらいソフトで、正にイージーリスニング。1968年のアルバムからですが、プロデュースはアル・デ・ローリーだそう。T-B1. 「 ウォーク・オン・バイ 」 のコーラスは 「 ディス・ガイ 」 より力感ありますがエコーの効きでソフトに聴こえる感じ。こちらは1964年のアルバムに収録。
R150010513644300537239jpeg R20995331294813880jpeg
マット・モンロー : 1930年生まれの英国男性ポピュラー・シンガー。映画 『 野生のエルザ 』 や 『 ロシアより愛をこめて 』 の主題歌を歌ったお方です。T-A2. 「 遥かなる影 」 は、カーペンターズ版をよりゴージャスにした演奏をバックに余裕の歌いっぷりでバリトンの歌声を聴かせてくれます。
R946860914811118603953jpeg
サン・フェルナンド・ブラス&ヴォイセズ : イージーリスニングのビッグ・バンドらしいです。アルバムはサン・フェルナンド・ブラス名義の1枚のみ。T-A3. 「 雨にぬれても 」 はティファナ・ブラスを思わせる軽くソフトな金管が特徴で、コーラスもうっすら聴こえます。約2分半ほどなのですぐ終わっちゃいます^^;。
R465987113713792516577jpeg
アル・マルティーノ : 1927年生まれ(2009年没)の米国人俳優/シンガー。イタリア系で、映画 『 ゴッドファーザー 』 で女たらしの落ち目の中年シンガーを演じたそう。ジャケットをみてもいかにもイタリア系って感じ。T-A4. 「 ベター・マン 」 はオリジナルのエンゲルベルト・フンパーディンク版より少し早めのテンポでブリリアントに歌っています。バックの演奏もフンパーディンク版とほぼ同じアレンジですが、間奏での星が降るようなピアノなどはオリジナリティがあって私は好きです。
R396821213508482729789jpeg
ザ・サウンド・オブ・アワ・タイムズ : よくわからないイージーリスニングのオーケストラ。たぶん覆面グループなんでしょう。T-A5. 「 恋のおもかげ 」 はハープシコードっぽい音色で合いの手を入れるのがユニーク。音色はチープですけど。T-B2. 「 フー・イズ・ゴナ・ラヴ・ミー 」 は超レア曲。オリジナルはディオンヌですが、カヴァーしてるのは他にピーター・ネロくらい。どちらの曲も、時々聴こえるハーモニカっぽい音色に'70年代への郷愁を感じます。
R35152191333497364jpeg R287482313449759884329jpeg
トニー・サンドラー&ラルフ・ヤング : サンドラー&ヤングというグループ名で知られる'60年代~'80年代に米国で活躍した男性デュオ。ヤングは1918年生まれ(2008年没)で、サンドラーより15歳も年上だったそうです。T-B3. 「 世界は愛を求めてる 」 はコンボ+ストリングスをバックにだら~っと歌っています。ところどころハモるのですが、全体的にボーカルというよりはコーラスって感じです。
R473862714250944247680jpeg
アル・デ・ローリー : 1930年生まれ(2012年没)の米国男性プロデューサー/アレンジャー/セッションミュージシャン(キーボード)。プロデューサー/アレンジャーとしてはグレン・キャンベルを手がけたのが有名です。前述の通りザ・レターメンもプロデュースしています。レッキング・クルーの一員でもあったそう。T-B4. 「 涙でさようなら 」 はコンボ+ストリングスをバックにピアノがメロディを奏でていますが、実に平凡なイージーリスニングです。アルバム・ジャケットはお姿がなかったので、もう1枚写真を載せておきます。
R433092913619396522498jpeg A2664131250957138jpeg_2
ペギー・リー : 米国の女性ポップス/ジャズ・シンガー(1920年生、2002年没)。1956年リリース(DECCA)の名盤 『 ブラック・コーヒー 』 は私もCD持っています。T-B5. 「 愛の想い出 」 は、軽快なアレンジでノリの良い演奏と対照的に当時50歳だったペギーおばさんのノリはイマイチ。もう少し弾けて欲しい曲なのですが…。
R291231414166316913721jpeg


ここからはオマケです。MP3で所有しているペギー・リーのバカラック作品をご紹介。
T-B5. 「 愛の想い出 」 を収録している1970年のアルバム 『 Bridge Over Troubled Water 』 ではもう1曲、「 雨にぬれても 」 (2:53) もカヴァーしています。ゆったりめのテンポで、こちらはペギー・リーおばさんも上手くシャッフルのリズムに乗って歌っています。イントロの印象的なフレーズ、本編でのオブリガートなど、フルートを上手く使ったアレンジがいいですねー。

Peggy_lee_where_did_they_goまた、 1971年リリースのアルバム 『 Where Did They Go? 』 ではバカラック&デイヴィッドの新曲 「 MY ROCK AND FOUNDAION 」 (2:39) をレコーディングしています。 プロデューサーは Snuff Garrett で、アレンジャーは Al Capps。
ズンチャッチャのリズムで変拍子も入っているのでバカラックらしいといえばらしいのですが、このリズムが果たして50歳を過ぎたペギー・リーおばさんに合ってるかというと疑問です。サビのメロディの変な感じは1960年代半ばのバカラック作品を彷彿とさせるものですし、その昔に作曲してオクラ入りになってた曲なんじゃないかなぁ…。


【データ】
『 Great Songs of Bacharach & David 』
V.A.

LP:1972年リリース
レーベル:Capitol (US)
番号:QL-6734 (4 channel stereo), SL-6734 (stereo) ※
※私が所有しているのはQL-6734です。この頃キャピトルでは、通常の2チャンネル・ステレオ盤と4チャンネル・ステレオ盤の両方をリリースすることが多かったようです。レコード番号のQL/SLで識別できます。4チャンネルのことを英語では “ QUADRAPHONIC ” と呼ぶため頭文字をQにしたのでしょう。DECCAや日本ビクターの4チャンネル・レコードと異なり、キャピトルを始め当時の多くのレコード会社が採用していた4チャンネルはマトリックス式でした。マトリックス式のレコードは2チャンネル・ステレオとの互換性を重視した仕様のため、2チャンネル・ステレオでも再生可能です。

Album Director : Ernest K. Dominy

Amazonは取り扱い無し

2017年5月31日 (水)

バカラック物コンピ盤 ~ プロローグ ~

次回からバカラック物のコンピレーション・アルバムをご紹介していきます。今回はそのプロローグ!

Imgp5222ssb

収納棚から引っ張り出して床に並べたCDたち(1枚だけLP)は、所有しているバカラック物のコンピレーション・アルバム。複数アーティストのバカラック作品を集めたいわゆる編集盤です。次回以降、リリース順に写真の左上から右へ、一段下がってまた左→右へという風に取り上げていきます。

リスト↓
Photo

(※ただし2013年リリースの 『 Burt Bacharach: Anyone Who Had A Heart: The Art Of The Songwriter (6 CD Set) 』 は紹介済み)

リストを眺めてると英国編集や日本編集のコンピ盤が多いことに気付きます。1990年代後半のリリース・ラッシュぶりもスゴい。1997年なんて8タイトルも出てますからねー。

ここ数年はコンピ盤CDを購入していません。カヴァー集にはアンテナ張ってるんですが、コンピ盤はもういいかなーって。歳とった証拠ですかねぇ(苦笑)

2017年5月28日 (日)

A&M New Gold Series BURT BACHARACH (1990年)

A&Mレーベルからリリースされたバート・バカラック自演物のベスト盤です!

Img366aa Img366bb

1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
2. THE LOOK OF LOVE
3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  F
4. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
6. ALFIE
7. REACH OUT FOR ME
8. PROMISES, PROMISES
9. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
10. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
11. MAKE IT EASY ON YOURSELF  M (ボーカルはバカラック自身)
12. I SAY A LITTLE PRAYER
13. THE APRIL FOOLS
14. BOND STREET
15. ANY DAY NOW
16. PACIFIC COAST HIGHWAY
17. A HOUSE IS NOT A HOME  M (ボーカルはバカラック自身)
18. ONE LESS BELL TO ANSWER  F
19. WIVES AND LOVERS
20. LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER  FM
21. KNOWING WHEN TO LEAVE

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約70分


─  A&M時代に残されたバート・バカラックのアルバムから代表曲21曲を選び、日本独自に編集したベスト、いわばバカラック音楽の軌跡ともいえるものである。 ─ (ライナーノーツより)

前回記事(ディオンヌのベスト盤)に続いて、今回はバカラック自演物のベスト盤をご紹介します。バート・バカラックがA&Mレーベルとアーティスト契約を結んで最初にアルバムをリリースしたのが1967年。以降、他人に提供した曲のセルフ・カヴァーを中心として1979年までにA&Mからアルバムを計8作リリースしました。ちなみに、3作目は映画 『 明日に向って撃て! 』 のサントラで、5作目は当初日本と英国でしかリリースされなかったライヴ盤です。(各アルバムは拙ブログの紹介記事にリンク)

'67/10 『 REACH OUT 』  T-2,5,6,7,12,14,17. <7曲>
'69/ 6 『 MAKE IT EASY ON YOURSELF 』  T-3,4,8,9,11,15,16,21. <8曲>
'69/11 『 BUTCH CASSIDY AND THE SUNDANCE KID 』  T-1. <1曲>
'71/ 6 『 BURT BACHARACH 』  T-10,13,18,19. <4曲>
'71/ 8 『 LIVE IN JAPAN 』
'73/12 『 LIVING TOGETHER 』  T-20. <1曲>
'77/ 4 『 FUTURES 』
'79/ 6 『 WOMAN 』

本アルバムの収録曲がどのアルバムからチョイスされてるかを付記しましたが、見ての通り21曲のうち7割に当たる15曲が最初の2作からセレクトされています。ま、妥当なセレクションでしょうね。なお、T-1. 「 雨にぬれても 」 はB.J.トーマス版ではなくインスト版の方です。

前回記事にも書きましたが、私がバカラック関連のCDを蒐集し始めたのが1993年。その頃はレコード屋さんに “ バカラック ” のインデックスはなく、“ B ” のインデックスにも本アルバムはなかなか置いてなかったように記憶しています。今の状況を考えると隔世の感がありますねー。

レコード屋さんで本アルバムを発見した時は嬉しかったなぁhappy01。CD買って家で聴いた時はイメージと違っていて “ あれっ? ” って思いましたけどcoldsweats01。てっきりバカラック物のコンピ盤だとばかり思ってましたからネ。まさかバカラックがセルフ・カヴァーしてたなんてっ!? そりゃ、ディオンヌ版に近いT-4. 「 サン・ホセへの道 」 、T-9. 「 ディス・ガイ 」 、T-13. 「 幸せはパリで(エイプリル・フールズ) 」 、それに吹奏楽版で知っていたT-14. 「 ボンド・ストリート 」 あたりはまだイメージから大きく外れてませんでしたょ。でも、カーペンターズで知ってたT-10. 「 遥かなる影 」 は “ なんやこのリズム⁉ ” 、T -16. 「 パシフィック・コースト・ハイウェイ 」 やT-20. 「 リヴィング・トゥゲザー、グローイング・トゥゲザー 」 なんかは “ これってヒットしたの? ” 、極めつけは “ げっ!?、バカラックって歌うの? ” (笑)。

ついでに言えば、本アルバムの邦題 『 グレイテスト・ヒッツ 』 もちょっと違うんじゃないかと。収録曲の中でヒットしたのはT-3. 「 恋よさようなら 」(1969年/全米93位)くらいですからね、“ バカラック名義 ” という意味では。『 バカラック・ベスト 』 なら文句ないんですけどねー。

本アルバムは同じジャケット・デザインのまま何度も再発されています。ただし、タイトルは1996年から 『 アルフィー~グレイテスト・ヒッツ 』 に。理由は1996年秋クールのTBSドラマ 『 協奏曲 』ヴァネッサ・ウィリアムスが歌う 「 アルフィー 」 が主題歌となり、ヒットしたからでしょう。拙ブログもそれくらい影響力があればいつかアルバム・タイトル変わるかなぁ?(苦笑)。


ここからはオマケです。
Discogsサイトを参考にして、1993年までにA&Mレーベルからリリースされたバカラック・ベスト盤をいくつかピックアップして時系列に並べてみました。
①LP:1971年 『 PORTRAIT IN MUSIC 』
  A&M (UK) AMLS 2010 / キングレコード GP-201, 全14曲
  Portrait_in_music
②LP:1971年 『 Golden Double Deluxe 』
  A&M / キングレコード AMW 19-20, 全22曲(2枚組)
  Double_deluxe
③LP:1971年 『 The Best Burt Bacharach 』
  A&M / キングレコード GO-6, 全8曲
  ※ 1,000円シリーズの1枚。帯の “ ヤングの君にこのチャンス! ” に時代を感じます
  The_best_bb
④LP: 1972年 『 Seldom in Burt Bacharach 』
  A&M / キングレコード NAX-004, 全12曲
  Bb
⑤LP:1973年 『 Burt Bacharach's Greatest Hits 』
  A&M (US) SP-3661, 全12曲
  ※ 本アルバムはCDでも再発されてます
  Bbs_greatest_hits
⑥LP:1976年 『 The Very Best Of Burt Bacharach 』
  A&M / キングレコード LAX-5010, 全12曲
  Very_best_bb
⑦LP:1979年 『 Sounds Capsule Series Burt Bacharach 』
  A&M / ALFA Records AMP-10007, 全14曲
  B00006655
ここからCD時代へ
⑧CD:1986年 『 A&M Gold Series BURT BACHARACH 』
  A&M / Canyon Records D32Y3053, 全14曲
  ※「 雨にぬれても 」 はインスト版ではなくB.J.トーマス版らしい
  Am_gold_series_bb
⑨CD:1987年 『 A&M Records 25th Anniversary Classics Volume 23 』
  日本盤は 『 A&M Records 25th Anniversary Classics Volume 8 』
  A&M (US) CD 2521 / Canyon Records D32Y3508, 全19曲
  Classics_23 Classics_8
⑩CD:1991年 『 A&M Gold Series BURT BACHARACH 』
  A&M (Germany) 397072-2, 曲数不明
  ※ ジャケ写は本アルバムと同じなのに、New が付かない Gold Series という不思議
  Golden_series

曲名を確認できた①~⑨と本アルバムの計10作のうち何回登場したか?を集計し、人気曲ベスト10を選出してみました。トラック番号は本アルバムのものです。ほぼ納得のランキングになりましたが、9位の T-15. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 がちょっと意外でした。欧米では人気ある曲なんでしょうね。
1位 10回(4曲)  T-1. 「 雨にぬれても 」、T-2. 「 恋のおもかげ 」、T-3. 「 恋よさようなら 」、T-5. 「 世界は愛を求めている(愛を求めて) 」
5位   9回(3曲)  T-6. 「 アルフィー 」、T-7. 「 リーチ・アウト 」、T-12. 「 小さな願い 」
8位   8回(1曲)  T-8. 「 プロミセス、プロミセス 」
9位   7回(4曲)  T-4. 「 サン・ホセへの道 」、T-9. 「 ディス・ガイ 」、T-10. 「 遥かなる影 」、T-15. 「 エニィ・デイ・ナウ 」


【データ】
『 A&M New Gold Series BURT BACHARACH 』  (邦題:グレイテスト・ヒッツ)
Burt Bacharach

CD:1990年リリースらしいのですが確認できず (所有CDは1993年7月1日リリース、ライナーノーツ:かまち満氏)
レーベル:A&M Records / POLYDOR (JP)
番号:? (所有CDは、POCM-1884)

This Compilation Ⓟ1990 A&M Records

↓2007年再発盤です。全曲試聴可。

2017年5月24日 (水)

ディオンヌ・ワーウィック・グレイテスト・ヒッツ/Dionne Warwick (1989年/1990年)

ディオンヌ・ワーウィック、セプター時代のヒット曲を集めたコンピ盤です。2枚シリーズで、Vo.2 はバカラック縛り!

ディオンヌ・ワーウィック・グレイテスト・ヒッツ (Vol.1)
Img376aa Img377bb_2

全22トラック中、バカラック作品は20トラック

1. DON'T MAKE ME OVER
2. ANYONE WHO HAD A HEART
3. WALK ON BY
4. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)
5. REACH OUT FOR ME
6. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL)
7. MESSAGE TO MICHAEL
8. TRAINS AND BOATS AND PLANES
9. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF
10. ALFIE
11. THE WINDOWS OF THE WORLD
12. I SAY A LITTLE PRAYER
13. (THEME FROM) THE VALLEY OF THE DOLLS
14. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
15. WHO IS GONNA LOVE ME
16. PROMISES, PROMISES
17. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU
18. THE APRIL FOOLS
19. YOU'VE LOST THAT LOVIN' FEELING
20. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
21. LET ME GO TO HIM
22. MAKE IT EASY ON YOURSELF

収録時間約70分

ディオンヌ・ワーウィック・グレイテスト・ヒッツ Vol.2 ディオンヌ・シングス・バカラック
Img378aa Img378bb_2

1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
2. THE LOOK OF LOVE
3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
5. WIVES AND LOVERS
6. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU
7. WISHIN' AND HOPIN'
8. LONELINESS REMEMBERS WHAT HAPPINESS FORGETS
9. THIS EMPTY PLACE
10. MAKE THE MUSIC PLAY
11. A HOUSE IS NOT A HOME
12. (HERE I GO AGAIN) LOOKIN' WITH MY EYES
13. THE BEGINNING OF LONELINESS
14. LET ME BE LONELY
15. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
16. ODDS AND ENDS
17. PAPER MACHE
18. THE GREEN GRASS STARTS TO GROW
19. WHO GETS THE GUY

収録時間約58分


私がバカラック関連のCDを蒐集し始めた1993年頃、バカラック関連で所有している音源といえば、ディオンヌの市販カセット (*1) と中学生の時にLPからダビングした吹奏楽バカラック・カヴァー集 (*2) 、カセットテープ合わせて2本だけでした。
(*1) 1980年代前半に購入したセプター期のベストで確か20曲収録
(*2) ウェブページの個人的な思い出を参照方

とにかく何かCDを買いたいぁなと最寄りのレコード屋さんに入ってディオンヌのCD棚を物色。確か、アリスタレーベルのアルバムと今回ご紹介するグレイテスト・ヒッツ(以後 Vol.1 と称します)しかありませんでした。まずは知ってる曲名の多いこの Vol.1 を購入。その後、Vol.2 も別のレコード屋さんでゲット。ディオンヌのコンピ盤は沢山リリースされていますが、私が所有しているディオンヌのコンピ盤はこの2枚だけです。

2枚ともセプター時代の曲を集めたコンピ盤。たぶん日本編集だと思います。ただ、ライナーは曲目リストと歌詞(英語)のみで曲の解説等は皆無。これには閉口しました。ということで、当時の自分に向けてちょいと解説してみようかな。

Vol.1 は、T-22. 「 涙でさようなら 」 を除いて、セプターからリリースしたシングルのうち全米TOP40以内に入った曲をシングル・リリース順に収めたもの。ただし、その「 涙でさようなら 」 も1970年7月にライヴ録音バージョンがシングル・リリースされてナント全米37位になってるんですねー。ライヴ録音バージョンが収録できていればコンプリートだったのに、なんとも残念! 権利上の問題でもあったのでしょうか? 以下表中の “ US ” 欄は全米ビルボードポップチャートの最高位を示しています。なお、T-13,19. はバカラック作品ではありません。

Dw_2

Vol.2 は基本 “ バカラック縛り ” 。何故かT-6. 「 ディス・ガール 」 は Vol.1 と重複してます^^;。こちらのコンピ盤は、有名曲のカヴァー8曲(T-1~6,11,15.)と、ディオンヌがオリジナルでシングル・リリースしたけどあまりヒットしなかった11曲、という組合せ。後者はCD購入するまで全く知らなかった曲ばかりで、「 何やコイツら 」 と思いながら聴いたものです(笑)。

Dw_vol2

各曲の詳細については各アルバムの拙ブログ過去記事をご覧ください。以下、アルバム・リリース順に並べていてリンクをクリックすると各記事に飛びます。なお、略号のLV はライヴ盤、CPはベスト等コンピ盤、無印はスタジオ録音盤です。リンクのないアルバムは所有しておりませんので記事はありません、悪しからず。
1st  『 PRESENTING DIONNE WARWICK 』 (1963)
2nd  『 ANYONE WHO HAD A HEART 』 (1964)
3rd  『 MAKE WAY FOR DIONNE WARWICK 』 (1964)
4th  『 THE SENSITIVE SOUND OF DIONNE WARWICK 』 (1965)
5th  『 HERE I AM 』 (1965)
LV 1st  『 DIONNE WARWICK in Paris 』 (1966)
6th  『 HERE WHERE THERE IS LOVE 』 (1966)
8th  『 THE WINDOWS OF THE WORLD 』 (1967)
10th  『 DIONNE WARWICK in Valley of the Dolls 』 (1968)
11th  『 PROMISES, PROMISES 』 (1968)
12th  『 SOULFUL 』 (1969)
CP 2nd  『 DIONNE WARWICK'S GREATEST MOTION PICTURE HITS 』 (1969)
13th  『 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 』 (1970)
14th  『 VERY DIONNE 』 (1970)


【データ】
『 ディオンヌ・ワーウィック・グレイテスト・ヒッツ 』  (Vol.1)
『 ディオンヌ・ワーウィック・グレイテスト・ヒッツ Vol.2 ディオンヌ・シングス・バカラック 』
Dionne Warwick

( Vol.1 / Vol.2 )
CD:1989年12月21日リリース / 1990年9月1日リリース
レーベル:FUNHOUSE (日本)
番号:FHCG-1001 / FHCG-1007

Licensed from DECEMBER 12 INC. JAC MUSIC CO. INC. BLUE SEAS MUSIC INC.
その他詳細クレジットなし

2017年5月21日 (日)

残念なバカラック・カヴァー集 アレコレ

所有しているバカラック・カヴァー集の中から、おススメしない残念なアルバムをまとめて蔵出し!

2013年1月に拙ブログを開設して以来、カヴァーアルバム、バカラックの曲がちょっと入ったアルバム、ディオンヌやバカラックのアルバムなどをご紹介してまいりました。

ですが、これまで敢えて紹介してこなかったカヴァーアルバムがございまして。今回記事のタイトル通り、残念なヤツらです。このまま放っておくつもりだったのですが方針転換! 間違っても手を出さないように…との願いを込めて、今回まとめて蔵出しすることにしました。

手間を省くため曲名リストは割愛します。確認したい方はジャケ写の画像をご覧ください(クリックすると拡大します)。Amazonのリンクも省きます。


『 the music of BURT BACHARACH 』
The Starshine Orchestra and Singers
Img370aa_2 Img370bb_2
全18トラック(全18曲)、収録時間約53分
CD:1995年リリース(と思われる)
レーベル:Hallmark / Carlton Home Entertainment (England)
番号:301552

イージーリスニングです。アレンジはオリジナルまたはヒットしたバージョンがベースなのですが、ストリングスやブラスがシンセの曲が多く演奏レベルも水準以下。特にメロディを奏でる楽器がアッサリしすぎで、聴いてて 「 もうちょっとしっかりやれ! 」 と突っ込みたくなります。18曲中、7曲は何故かフルートが全編メロディを吹きます。Singers なのに、歌声が聴こえるのは女性シンガーが歌う 「 アルフィー 」 、男女コーラスがパヤパヤ歌う 「 サン・ホセへの道 」 、ごく一部にコーラスが入る 「 オン・マイ・オウン 」 の3曲しかありません。あと、音質面も低レベルで、歪は多いし音域レンジやダイナミックレンジも狭いです。

ツマんなくて最後までCD聴くのがツラかった…。


『 The Starlite Orchestra plays BURT BACHARACH 』
The Starlite Orchestra

Img371aa Img371bb_2
全13トラック(全13曲)、収録時間約41分
CD:1994年リリース(と思われる)
レーベル:MADACY MUSIC GROUP (Canada)
番号:SH-2-8314

イージーリスニングです。アレンジはオリジナルまたはヒットしたバージョンがベース。アレンジに独自性がみられるのは 「 雨にぬれても 」 くらい。ストリングスとブラス、それにハーモニカやドラムスなども全編に亘ってシンセ。一体どこがオーケストラやねん。コーラスは全く入らず、インスト・オンリーでとってもチープなサウンドです。

買うんじゃなかった~と後悔しました。


『 The Burt Bacharach Story - The Look of Love
The Gary Tesca Orchestra

Img372aa Img372bb
全10トラック(全10曲)、収録時間約33分
CD:1994年リリース(と思われる)
レーベル:TRC Music (Netherlands) / Sound Solutions (Canada)
番号:MIRAGE 9202613

1曲目を聴いてデ・ジャヴを感じた私。前述の The Starlite Orchestra 1曲目と全く同じなんです。まさか?と曲目リストを確認。全10曲のうち8曲が Starlite~ と重複していて、それら全て同じ音源でした。チックショ~

得体の知らないアーティストのCDは金輪際買わないぞ!と心に決めたのでした。(15年以上前にネット通販で購入。当時は試聴できませんでしたから…)


『 Thomas Stafford Sings Bacharach/David 』
Thomas Stafford

Img373aa Img373bb
全11トラック(全11曲)、収録時間約38分
CD:2007年リリース
レーベル:TMSOriginals Records(自主制作盤)
番号:なし

コレは論外。自宅で多重録音したものと思われますが、演奏・歌・録音ともにとても売り物のレベルではありません。ジャケットはペラペラの普通紙にインクジェットプリンタで印刷したチープなものですし、ディスクもCD-Rです。コレを売る神経が私には理解できません。今回記事を書くにあたり上の3枚のCDは聴いたのですが、コイツだけは聴きませんでした。

以上4枚は間違っても買わないように!
  

2017年5月17日 (水)

Original Demos/Burt Bacharach and Tonio K. (2017年)

スペインのレーベルからリリースされたばかり! バカラック&トニオ・K作品のデモ音源集です。

Img379ab Img379ba
所有CDのシリアル№ 0162 (CDケース裏のバーコード下に刻印)

1. IF I SHOULD LOSE YOU   M
2. CHANGE MY MIND   M
3. NEVER TAKE THAT CHANCE AGAIN   M
4. TELL IT TO YOUR HEART   FM
5. WHERE DOES LOVE GO?   M
6. LOVE'S STILL THE ANSWER   M
7. COUNT ON ME   M
8. DO YOU?   F
9. GO ASK SHAKESPEARE   M
10. IT WAS YOU   M
11. WHAT LOVE CAN DO   M
12. YOU AND I   M
13. WHEN YOU LOVE SOMEBODY   F
14. SOMEDAY   F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約60分


バカラック&トニオ・K作品のデモ音源集です。

前回記事のとおり、“ スペインの独立系レーベル CONTANTE & SONANTE から5月15日に限定1,000枚でリリース ” という情報を得て、公式サイトで5月2日に予約注文していました。そうしましたら、なんとリリース日前の5月13日に到着! 注文してすぐ発送したんでしょうね。 届いたCDには律儀にもシリアル№が! 私のは 0162 でした。これって、注文→発送順なのかなぁ。現時点で在庫は何枚くらいなんでしょうか??

曲のセレクション及びライナーはトニオ・Kとレーベルによるもので、バカラック爺にも了解を取ったそう。レーベルのCEOが書いたバカラックとトニオ・Kの出会いに関するコラム、全10ページにも及ぶトニオ・K自身による全14曲の解説など、ライナーは充実の一言。せっかくなのでコラム部分をかいつまんで紹介します。ちゃらんぽらんな意訳ですがご容赦くださいませ。

─  バカラックとトニオ・Kは、1995年に一緒に曲を書き始めた。共作のアイデアはふたりに共通するロスの出版社が提案したもの。二人ともアリソン・アンダース監督の映画 『 グレイス・オブ・マイ・ハート 』 に曲を提供していたことがその発想の元にあるようだ。バカラックはエルヴィス・コステロと 「 ゴッド・ギヴ・ミー・ストレングス 」 を共作し、トニオ・Kは映画の音楽プロデューサーであるラリー・クラインと 「 LOVE DOESN'T EVER FAIL US (恋の痛手) 」(ザ・ウィリアムズ・ブラザーズ)を書いていた。バカラックはトニオ・Kの当時の曲 ~ ヴァネッサ・ウィリアムス&ブライアン・マックナイトの 「 LOVE IS 」 やボニーレイットの 「 YOU 」 ~ をラジオで聴いて知ってたし、1960年代に音楽を聴いて育ったトニオ・Kはもちろんバカラックのカタログに精通していた。1960年代のアメリカでバカラックの音楽を知らないなんてモグリだからね。ロスで最初に会って親しみを感じたバカラックは、トニオ・Kをビーチハウスに呼んでいくつか音楽上のアイディアを出した。バカラックがそれをピアノで弾き始めた時、トニオ・Kは自分の顔がにやけてるのに気づいて必死でこらえた。トニオ・Kはバカラックにこう言った。「 もし目隠しされ頭に銃を突きつけられピアノを弾いてるのは誰か当てろと言われたら、バート・バカラック! と答えられますよ。」 バカラックは笑って、いい時間を過ごせそうだと言った。その独特なリフはそれ以後二人が共作する最初のものとなり、「 IF I SHOULD LOSE YOU 」 と呼ばれるその曲はシカゴによって直ぐにレコーディングされた。彼らは良いスタートを切った。 ─ (Gabriel Raya、2017年4月、Constante & Sonante )

トニオ・K(別名 Steven Krikorian)は1950年生まれでバカラックより22歳年下。思春期にリアルタイムでバカラック黄金期の曲を聴いた世代ですね。日本では久石譲さん(1950年生)、松任谷正隆さん(1951年生)、高橋幸宏さん(1952年生)あたりが同世代になります。

ライナーのトニオ・Kの解説を元に、デモ音源の参加ヴォーカリストや最初にレコーディング/リリースしたアーティスト(以下、オリジナルと称す)などを下表にまとめました。なお、T-8,10. のオリジナルはライナーに未記載でしたので私が書き加えました。

Bb_and_toniok_list

デモといってもよくできてるな~というのが第一印象。ピアノはけっこうバカラックが弾いてるみたいですが、一部曲を除いて演奏は大部分がそれぞれプロデューサー自身によるもの。ヴォーカルは、元ヴァレンタイン・ブラザーズのビリー・ヴァレンタイン(5曲)、LAのセッション・シンガーのウォーレン・ウィービー(1曲)、元シカゴのビル・チャンプリン(1曲)、LAのシンガー/女優のブリトニー・ベルティエ(1曲)、バカラックの友人で隣人のお嬢さん(現在はLAで女優してるそう)のミミ・パーレイ(1曲)、それにバカラック・シンガーズの2人 ~ ジョン・パガーノ(2曲)とドナ・テイラー(1曲)も歌っています。おっと忘れちゃいけねぇ、バカラック爺も1曲歌ってました。バックコーラスでは、3人いるバカラック・シンガーズのもう1人 ~ ジョシー・ジェイムスも一部参加してるようです。

全体的にはテンポやテイストがオリジナルとデモで同傾向のものが多いです。T-6. とT-9. なんかはヴォーカルを除いて演奏がデモとオリジナルで全く一緒だったりします。ブライアン・ウィルソンも共作者のでオリジナルをブライアンが歌ったT-11. では、デモもビーチ・ボーイズ風のバック・コーラスでそれらしい雰囲気が出ています。T-1. のオリジナルはシカゴらしくブラスを強調した味付けで、デモとはちょっと違いますかね。T-4. は女性シンガーのランディ・クロフォードがオリジナルをうたっていますが、デモは男女のデュエット・ナンバー。これがなかなか良くてデモの方が私は好きです。

デモとオリジナルでかなり印象異なるのがT-8. とT-10. 。あのジェリー・リーバーも共作者に加わっているというT-8. はオリジナルをSMAP(吾郎ちゃんのソロ)が歌っているのですが、デモとは曲名を変え歌詞も日本語に。このSMAP版は森浩美という方が作詞をしていて、Tonio K.が書いた詞の日本語訳ではありません。だから曲名も変えたのか⁉ デモがR&Bテイストなのに対してオリジナルはダンス・ポップ系で吾郎ちゃんの歌いっぷりもどこかぎこちない感じです。T-10. はミディアム・バラード曲ですが、デモの軽い8ビートに対してオリジナルは弦楽四重奏(+途中からピアノ)をバックに椎名林檎さんの情感こもった歌唱…という具合に全然違う仕上がりとなっています。🍎林檎さん、さすがです。

まだ世に出てない4曲のうち、3曲(T-2,5,12.)はミディアム・テンポのバラード曲でT-13. はミディアム・テンポのコンテンポラリー曲。この中では、T-10. とよく似たイントロで始まるT-2. が印象に残りました。


オマケとして、オリジナルが収録されているアルバムをリスト・アップしておきます。リンクは拙ブログの過去記事に飛びます。よろしかったら参照ください。リンクのないものは、アルバム・ジャケットと収録されているバカラック作品について簡単にコメントしています。
T-1. 『 Chicago XXVI Live in Concert 』/Chicago
T-3. 『 Friends From Schuur 』/Diane Schuur
T-4. 『 Play Mode 』※/Randy Crawford (2000年)
「 TELL IT TO YOUR HEART 」 (4:11) 収録。このアルバムでは他にも 「 ALFIE 」 (3:26) をカヴァーしているのです。この 「 アルフィー 」 はリズムのアレンジがちょっと変わっていて、波間に揺れてるような感覚になります。ランディ・クロフォードの歌唱はどこか淡白であまり印象に残らないのですが…。※US盤のみ 『 Permanent 』
R5142111126212584jpeg
T-6. 『 SOGNI PROIBITI 』/ornella vanoni
T-7. 『 HERE I AM : Isley Meets Bacharach 』/Ronald Isley
T-8. 『 super.modern.artistic.performance 』/SMAP (2008年)
「 DO YOU? 」 から曲名を変えた 「 LIFE WALKER 」 (5:12) を収録。
Smap
T-9. 『 AT THIS TIME 』/Burt Bacharach
T-10. 『 浮き名 』/椎名林檎
T-11. 『 New Music From An Old Friend 』/V.A. (2007年)
ブライアン・ウィルソンが歌う 「 WHAT LOVE CAN DO 」 (4:34) を収録。他にもこのアルバムには2曲バカラック作品が収録されています。バカラック&ピーボ・ブライソン名義の 「 ALFIE 」 (3:46) は、オーケストラをバックにピーボ・ブライソンがしっとり歌っています。バカラックはピアノを弾いてるようです。もう1曲はバカラック&ジョン・パガーノ名義の 「 I STILL REMEMBER 」 (4:51) で、これはバカラック&ジョン・パガーノ&トニオ・Kの共作による書下ろし曲。ミディアム・テンポの3拍子の曲で、淡々としたマイナーの曲です。尚、アルバム・ジャケットが2種類あるので両方載せておきます。
R33011581324704126jpeg 51gvg3t0cjl
T-14. 『 MY SHOW 』/Carola


【データ】
『 Original Demos 』
Burt Bacharach and Tonio K.

CD:2017年5月15日リリース
レーベル:CONTANTE & SONANTE (España)
番号:CSCD-0117

Produced by
  T-1~5. Stephan Oberhoff
  T-6~12. Ted Perlman
  T-13,14. Steve Deutsch
Mastered by John Astley at Close To The Edge, London, UK
Executive Producer: Gabriel Raya (Contante & Sonante CEO)

Ⓒ & Ⓟ 2017 Burt Bacharach.
Manufactured and distributed by Contante & Sonante under license from Burt Bacharach.

注文先: CONTANTE & SONANTE
アマゾンやディスクユニオンさんでもそのうち輸入盤or中古品が出回ると思いますが…。
  

2017年5月12日 (金)

【告知】 Original Demos/Burt Bacharach and Tonio K. 5月15日リリース!

祝! バカラック爺 89歳birthday

今日5月12日はバカラック爺の誕生日。爺はお元気でしょうか。7~8月にはロス、サンフランシスコ、シアトル、ラスヴェガスでコンサートやるみたいですが、どうか無理をなさらないように。

さて、今回はアルバム・リリースの告知です。

Bb_toniok スペインのレーベル Contante & Sonante から、5月15日にバカラック & トニオ・K作品のデモ音源集がリリースされます。トニオ・Kは、バカラック爺が'90年代~'00年代にコンビを組んだ作詞家ですね。参加ヴォーカリストは、バカラック・シンガーズとしておなじみの John Pagano (ジョン・パガーノ)、Donna Taylor (ドナ・テイラー) をはじめ、Bill Champlin (ビル・チャンプリン)、Warren Wiebe (ウォーレン・ウィービー)、Billy Valentine (ビリー・ヴァレンタイン)など。バカラック爺自身も歌ってるそうです。

アルバムのティーザー動画は こちら

限定1,000枚で、レーベルのサイト から注文できます(Amazon での取り扱いは無し)。わたくし “ あるでお ” は10日ほど前に予約注文しました。送料込みで24.99ユーロでした(3,000円強)。貴重な音源と思われます。気になる方はお早めに! なお、決済は PayPal です。ご留意ください。

実は昨夜、Contante & Sonante の Gabriel Raya さん(肩書はCEO!)から私宛にメールが届きまして。 ─ We would very much appreciate if you could help us spread the word by adding a comment/mention about the CD release in your blog. ─  このアルバムをブログで紹介してください…という内容です。藪から棒でとてもびっくりしたのですが、注文したことでもありますしご案内した次第。happy01

CDが届きましたらあらためて感想をアップします! ☞ My Review ( 2017/ 5/17 )

2017年5月10日 (水)

和ジャズ・プレイズ ポップス/V.A. (2012年)

昭和を彩った日本のジャズ・ミュージシャンによる、ポップス・スタンダードのカヴァー・コンピ盤です。バカラック・カヴァーを9曲も収録!

Img367aa Img367bb

全20トラック中、バカラック作品は9トラック

10. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ 杉本喜代志 ~ (3:09)
13. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ 宮沢昭 ~ (2:42)
14. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ 原信夫とシャープス&フラッツ ~ (2:56)
15. REACH OUT FOR ME  ~ 渡辺貞夫 ~ (2:59)
16. WALK ON BY  ~ 岡崎広志とスターゲイザース ~ (2:35)  FM
17. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ 見砂直照と東京キューバン・ボーイズ ~ (2:34)
18. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ 稲垣次郎とリズム・マシーン ~ (2:58)
19. THE LOOK OF LOVE  ~ 稲垣次郎とリズム・マシーン ~ (3:27)
20. ALFIE  ~ 岡崎広志とスターゲイザース ~ (3:12)

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記


Img375gg 昭和を彩った日本のジャズ・ミュージシャンによる、ポップス・スタンダードのカヴァー・コンピ盤です。

サイモン&ガーファンクル、カーペンターズ、そしてバカラックなどを中心に1960年代~1970年代初頭の洋楽ポップスのカヴァーを集めたもので、稲垣次郎、原信夫とシャープス&フラッツ、渡辺貞夫、猪俣猛など、昭和を彩ったジャズメンによる演奏がコンパイルされています。

全20曲のうち、なんと半数近くの9曲がバカラック作品! 以後、バカラック作品に絞って演奏アーティスト順に取り上げてご紹介します。なお、オリジナル・リリース時アルバムにリンク先があるものは、拙ブログの当該アルバム記事に飛びます。興味ありましたら参照ください。

杉本喜代志 : 日本ジャズ界の重要ギタリストの一人。T-10. 「 遥かなる影 」 はピアノトリオ+ギター、サックス、フルート、ストリングス等による演奏。カーペンターズ版をインストで再現したものでメロディは少しフェイクする程度。 ◎1971年 『 マイ・スイート・ロード 』 (XMS-10033)

宮沢昭 : 日本のモダン・ジャズ黎明期を担ったサックス/フルート奏者。T-13. 「 小さな願い 」 はバンド+フルートによる演奏。ディオンヌではなくバカラック版がベースで、基本フルートが主役。アウトロでのフルートのアドリヴは疾走感があってなかなか。 ◎1972年 『 ジャズ・フルート・メソード 』 (JDX-80)

原信夫とシャープス&フラッツ : 日本を代表するビッグ・バンド。T-14. 「 雨にぬれても 」 はAメロをオーボエが吹く変化球をみせるものの、全体的にはビッグ・バンドらしい演奏。 ◎1972年 『 レイ・アンド・バカラック・オン・ブラス 』 (JPS-5232)

渡辺貞夫
: この方は説明不要ですね。T-15. 「 リーチ・アウト 」 はサックス、ギター、ベース、ドラムスに8人のホーンが加わった12人編成。原曲に近いテンポ・リズムで、あまり特徴がないです。 ◎1969年 『 サダオ・プレイズ・バカラック・アンド・ビートルズ 』 (XMS-10010)

岡崎広志とスターゲイザース : 岡崎広志はサックス奏者とシンガーの両方をこなした才人で、スターゲイザースは演奏もこなすヴォーカル・グループ。T-16. 「 ウォーク・オン・バイ 」 は、ピアノ、ベース、ドラムスに、サックス、フルート、クラリネット、トランペットなどが加わった演奏の上に4人の男性ヴォーカルが乗っかってます。疾走感のあるアレンジで、ヴォーカルのノリも良いし中間部のピアノのアドリヴも熱いです。T-20. 「 アルフィー 」 はヴォーカルなし。基本サックスがメロディを吹きアドリヴも披露します。 ◎1969年 『 スターゲイザース・バカラックを歌う 』 (YS-10072)

見砂直照と東京キューバン・ボーイズ : 長きに渡ってラテン・ビッグ・バンドの王座に君臨。T-17. 「 サン・ホセへの道 」 はマンボ・アレンジ。トランペットとトロンボーンがバリバリ吹いて、聴いてて楽しいです。 ◎1970年 『 ヴィーナス/東京キューバン・ボーイズ・ニュー・マンボ・アルバム 』 (JDX-39)

稲垣次郎とリズム・マシーン : 日本のジャズ・ロック界を語るのに避けて通れないサックス奏者。T-18. 「 恋よさようなら 」 はサックスとギターの入ったクインテットに、ストリングスや金管が加わった編成で、歌謡曲或いはカントリーっぽい演奏。T-19. 「 恋のおもかげ 」 も同様の編成。ストリングスの不協和音で始まり途中で激しいリズムになるアヴァンギャルドな演奏です。 ◎1970年 『 サン・ホセへの道≪バート・バカラックの世界≫ 』 (JPS-5201)

これ、ジャズ? と言いたくなる演奏もあります。でも、ジャズにせよイージー・リスニング(ムード音楽?)にせよ、インスト物の勢いがあった当時の雰囲気がよく伝わってくるコンピレーションでした。


【データ】
『 和ジャズ・プレイズ ポップス 』 JAPANESE JAZZ PLAYS POPS
V.A.

CD:2012年10月10日リリース
レーベル:日本コロムビア
番号:COCB-54018

Selected & Compiled by 遠藤亮輔

2017年5月 7日 (日)

simplythesongs of burt bacharach/V.A. (2008年)

英国の Union Square Music が企画したバカラック・カヴァー集です。CD4枚組、全60曲収録!

51jftbqhdl_sx425_ 51v7vka2hyl_sx425_
パッケージ外箱の表/裏

Imgp5208ttrr
CD4枚組で、1枚ずつ標準サイズのCDケース入り

Disc 01
1. WALK ON BY  ~ Charlie Green ~  F
2. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Savannah Love ~  F
3. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ Lance Pierce ~  M
4. THE LOOK OF LOVE  ~ Saskia ~  F
5. PROMISES, PROMISES  ~ Joanna Eden ~  F
6. PLEASE STAY  ~ Maurice Cannon ~  M
7. WISHIN' AND HOPIN'  ~ Natasha Gelston ~  F
8. THE STORY OF MY LIFE  ~ Martin Eaton ~  M
9. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)  ~ Georgie Smit ~  F
10. HERE WHERE THERE IS LOVE  ~ Vicky Calver ~  F
11. THIS EMPTY PLACE  ~ The Puddles ~  M
12. REACH OUT FOR ME  ~ Andi Hopgood ~  F
13. THE WINE IS YOUNG  ~ Carla Jones ~  F
14. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Jacqui Hicks ~  F
15. CASINO ROYALE  ~ The John Bob Brass ~

Disc 02
1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Jacqui Hicks ~  F
2. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Charlie Green ~  F
3. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Maurice Cannon ~  M
4. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ Saskia ~  F
5. MAGIC MOMENTS  ~ Martin Eaton ~  M
6. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL)  ~ Joanna Eden ~  F
7. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Julie Dubroff ~  F
8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Lance Pierce ~  M
9. BABY IT'S YOU  ~ Natasha Gelston ~  F
10. (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE  ~ Vince Copper ~  M
11. TEARS AT THE BIRTHDAY PARTY  ~ Savannah Love ~  F
12. THE WINDOWS OF THE WORLD  ~ Andi Hopgood ~  F
13. ANY DAY NOW  ~ Maurice Cannon ~  M
14. LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER  ~ The John Bob Singers ~  FM
15. GOD GIVE ME STRENGTH  ~ Georgie Smit ~  F

Disc 03
1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Andi Hopgood ~  F
2. WIVES AND LOVERS  ~ Lance Pierce ~  M
3. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Savannah Love ~  F
4. DON'T MAKE ME OVER  ~ Joanna Eden ~  F
5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Lance Pierce ~  M
6. TOLEDO  ~ Natasha Gelston ~  F
7. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Martin Eaton ~  M
8. BLUE ON BLUE  ~ Alex Carson ~  F
9. LET THE MUSIC PLAY  ~ Maurice Cannon ~  M
10. MAKING LOVE  ~ Georgie Smit ~  F
11. THE WORLD IS A CIRCLE  ~ Vicky Calver ~  F
12. DREAM SWEET DREAMER  ~ Carla Jones ~  F
13. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR  ~ Savannah Love and Natasha Gelston ~  F
14. THE BLOB  ~ The Puddles ~  M
15. NIKKI  ~ The John Bob Brass ~

Disc 04
1. ALFIE  ~ Joanna Eden ~  F
2. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Jacqui Hicks ~  F
3. 24 HOURS FROM TULSA  ~ Vince Copper ~  M
4. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Alex Carson ~  F
5. ONLY LOVE CAN BREAK A HEART  ~ Martin Eaton ~  M
6. DON'T GO BREAKING MY HEART  ~ Saskia ~  F
7. LONG AFTER TONIGHT IS ALL OVER  ~ Natasha Gelston ~  F
8. MEXICAN DIVORCE  ~ Maurice Cannon ~  M
9. FOREVER MY LOVE  ~ Savannah Love ~  F
10. TOWER OF STRENGTH  ~ Lance Pierce ~  M
11. ODDS AND ENDS  ~ Carla Jones ~  F
12. MY LITTLE RED BOOK  ~ The Puddles ~  M
13. TO WAIT FOR LOVE  ~ Martin Eaton ~  M
14. WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU  ~ Vicky Calver ~  F
15. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ Savannah Love ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間
Disc 01 約44分
Disc 02 約52分
Disc 03 約50分
Disc 04 約47分


英国の Union Square Music(以降USMと表記) が企画したバカラック・カヴァー集です。

USMはリイシューやコンピレーション物を主体とするレコード会社なのですが、オリジナル・アルバムの制作も行っていて本アルバムはUSMが企画・制作したバカラック・カヴァー集。英国のジャズ・ピアニストであるクリス・インガムがプロデュースとアレンジを担当して2007年~2008年にかけてレコーディング。2008年6月にリリースされました。

英国を中心に19組のアーティストが参加。名前を見ただけではサッパリの方ばかりですが、調べましたら、Jacqui Hicks (ジャッキー・ヒックス) はシャカタクの最近のレコーディングやライヴにコーラス等で参加してる方ですし、Saskia ( = Saskia Bruin サスキア・ブルーイン) は日本でも知られた女性ジャズ・シンガーだそうです。その他、【データ】にわかる範囲で記載&リンクしておきました。

CD4枚組で全60曲。2曲を除いて58曲は歌入りです。さしずめ、“ バカラック作品集が欲しいんだけどさ/曲数はなるべく多く/それも歌入りでね/でも安くなきゃ買わねーからなっ! ” という層に向けた企画盤ってとこかな?

殆どがオリジナル或いはヒットしたバージョンをベースにしたアレンジ。歌い手の皆さんも、個性を余り表に出さず無難に歌ってる感じ。想定する購買層の方々のニーズを考えたら妥当なところなんでしょう。軽いボサノヴァ調のDisc 01 T-9. 「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」 あたりが、本アルバムで最も冒険した曲でしょうかね。

演奏はバンド+シンセによるオケ。いかにもシンセストリングス、いかにもシンセブラス、といった音色なのでチープさが見え隠れするのは致し方ありません。ま、新品でも2,000円前後で買える代物ですからね、コストは掛けられない…^^;。とはいえ、曲ごとの演奏レベルはそれほどバラつきなく一定水準にあり、チープながらも安定感があります。また、ライナーに1曲ずつ丁寧な解説文が記されてる点はバカラック初心者にとって良心的かと。(あっ、モチロン英語ですょ)

それより何よりこのカヴァー集がユニークなのは、あっと驚く (゜o゜) 超レア曲をカヴァーしてる点にあります。
Disc 01 / T-10. 「 ヒア・ホエア・ゼア・イズ・ラヴ(愛の街角) 」 : ディオンヌがオリジナルで、アルバム 『 HERE WHERE THERE IS LOVE 』 に収録。他のカヴァーは知りません。/ T-13. 「 ワイン・イズ・ヤング 」 : ディオンヌがオリジナルで、アルバム 『 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 』 に収録。他のカヴァーは一例しか知りません。
Disc 02 / T-11. 「 ティアーズ・アット・ザ・バースデイ・パーティ 」 : バカラック&コステロの曲。 『 PAINTED FROM MEMORY 』 収録。他のカヴァーはビル・フリーゼルしか知りません。
Disc 03 / T-6. 「 トレド 」 : バカラック&コステロの曲。同じく 『 PAINTED FROM MEMORY 』 収録。他のカヴァーはビル・フリーゼルとGrant Geissman(インスト)しか知りません。/ T-12. 「 ドリーム・スウィート・ドリーマー 」 : ディオンヌがオリジナルで、シングルのみ。アルバム 『 PROMISES, PROMISES 』 リイシューCDのボーナス・トラックに収録。他のカヴァーは知りません。
Disc 04 / T-9. 「 フォエヴァー・マイ・ラヴ 」 : オリジナルはジェーン・モーガンで、1962年同名映画の主題歌でした。ディオンヌがカヴァーして、アルバム 『 THE SENSITIVE SOUND OF DIONNE WARWICK 』 に収録。他のカヴァーは知りません。

AmazonにはMP3版もあり試聴可能です。超レア曲だけでもお聴きになってはいかがでしょう?


Saskia_bruin_2ここからはオマケです。MP3で所有しているバカラック・カヴァーをご紹介。
本アルバムに3曲参加した Saskia Bruin (サスキア・ブルーイン) ですが、2009年にリリースしたアルバム 『 STEP INSIDE LOVE 』 で、本アルバムでも歌った 「 THE LOOK OF LOVE 」 (3:56) をカヴァーしています。バックは、ピアノトリオ+ギターのカルテット編成で、彼女の歌唱はよりジャジーな印象を受けます。キーが低い(本アルバムのGmに対してこちらはFm)ことや、録音がクリアなことも影響してるかもしれません。本アルバムでは敢えて軽めに歌ってたんだなぁ…ということがよくわかります。
尚、英国で2009年にリリースされたこのアルバムは日本でも話題となり、2011年にはボーナストラックを追加した(ジャケ写も変更)日本盤がリリースされてます。


【データ】
『 simplythesongs of burt bacharach 』
V.A.

CD:2008年6月10日リリース
レーベル:Simply / Union Square Music (UK)
番号:SIMPLYCD056

Produced and arranged by Chris Ingham   HP
Artists : ファースト・ネームのアルファベット順に記載
  Alex Carson (2曲)
  Andi Hopgood (3曲)  英国のジャズ・シンガー  HP
  Carla Jones (3曲)
  Charlie Green (2曲)  英国のシンガー
  Georgie Smit (3曲)  英国のシンガー
  Jacqui Hicks (3曲)  英国のシンガー、英国のフュージョン・バンドSHAKATAKのヴォーカリスト  FB
  Joanna Eden (4曲) 英国のジャズ・シンガー  HP
  Julie Dubroff (1曲)
  Lance Pierce (5曲)
  Martin Eaton (5曲)
  Maurice Cannon (5曲)  英国ドリフターズのメンバー  HP
  Natasha Gelston (4曲)  英国のセッション・シンガー  HP
  Saskia (3曲)  Saskia Bruin(サスキア・ブルーイン)、オランダ出身、英国で活動してるジャズ・シンガー  HP
  Savannah Love (5曲)  英国のシンガー  FB
  Savannah Love & Natasha Gelston (1曲)
  The John Bob Brass (2曲)
  The John Bob Singers (1曲)
  The Puddles (3曲)
  Vicky Calver (3曲)
  Vince Copper (2曲)

↓リンクはCD版ですが、そこからデジタルミュージック(MP3ダウンロード)版に飛べば試聴できます。

2017年5月 3日 (水)

The Best of BURT BACHARACH & HAL DAVID/Symphonette Society (2003年)

生オーケストラと混声合唱によるバカラック・カヴァー集です。

Img369aa Img369bb

1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  FM
2. WALK ON BY  FM
3. DON'T GO BREAKING MY HEART
4. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  FM
5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  FM
6. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
7. ANYONE WHO HAD A HEART
8. MESSAGE TO MICHAEL  FM
9. ALFIE
10. I SAY A LITTLE PRAYER  FM

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約31分


生オーケストラと混声合唱によるバカラック・カヴァー集です。

“ シンフォネット・ソサエティ ” ← コレを一応アーティスト名としましたが、実態は謎です。CDジャケットやライナーを捜してもこの名前はジャケット左上のロゴマークに見えるだけ。調べたところ、1997年~2003年の間にイージーリスニング系のアルバムをたくさんリリースしてる事までは確認できました。それにしても何なんですかね、このジャケット。楽譜がいくつか並んでるだけのチープなデザイン。その楽譜も、タイトルこそバカラック&デイヴィッドの曲名になってるけど音符はデタラメで曲にすらなってない代物。この手のデザインのジャケット、シンフォニエット・ソサイエティの他のアルバムでも散見されます。イージーリスニング的やっつけ仕事の典型例ですね~(笑)。

生オーケストラは、弦楽器・木管楽器・金管楽器にバンド(Eギター・Eベース・ドラムス・鍵盤楽器)を加えたもの。鍵盤楽器はピアノやオルガンだけで、シンセ系の音色は聴こえてきません。録音があまり明瞭でないことも加味すると、リリース時点よりもかなり昔の音源のように感じられます。ライナーに Compilation の記述があることからも新録じゃなく編集盤みたいですが、確たることはわかりません^^;

混声合唱は、女声2部と男声2部。生オケ+合唱という組合せのバカラック・カヴァー集は他に知りません。コーラスものでは THE ANITA KERR SINGERSNOVI SINGERS のカヴァー集がありますが、いずれも数人規模のコーラスですからねー。

タイトルの通り、収録されてる10曲は全てバカラック&デイヴィッド作品で、カヴァー定番曲ばかり。このうち、混声合唱がメイン・ボーカルを担うのは6曲だけで(T-1,2,4,5,8,10.)、残り4曲はオケのみです(T-3,6,7,9.)。

全体的に明るい色調のイージーリスニングなのですが、聴いててそれほど退屈せずに済むのはオケのアレンジの巧みさ故でしょう。派手な部分は少ないものの、各所で工夫が見られるアレンジは意外と新鮮に聴こえたりして。例えばT-3. 「 ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート 」 。1分間あるイントロでの物悲しいヴァイオリン・ソロはとても美しく、エンディングでは再び登場のヴァイオリンに加えてオーボエも美しいソロを吹きます。こんなに美しかったっけ?と、この曲を見直したほどです。続くT-4. 「 何かいいことないか子猫チャン 」 は猫の鳴き声のようなヴァイオリンとバスクラリネットの掛け合いが楽しい。T-7. 「 マイケルへのメッセージ 」 ではフルートがイントロやオブリガートで意外な活躍を見せます。ストリングスだけで奏でられるT-9. 「 アルフィー 」 はクラシカルなアレンジがなんとも優美です。

他にも、オブリガートやオカズのメロディも独自のものが多いです。そういった辺りもアレンジを新鮮に感じた理由のひとつかもしれません。混声合唱のアレンジやパフォーマンスはそれほど印象に残らなかったのですが、イージーリスニングとすれば良いのかもしれません。

曲数少な目だしジャケットはトホホですが、ユニークなバカラック・カヴァー集でした。安価なら手を出してみる価値あると思います。


Lovin_in_the_70sここからはオマケです。MP3で所有しているバカラック・カヴァーをご紹介。
シンフォネット・ソサエティの1998年リリース 『 Lovin' in The '70s 』 には、バカラック&デイヴィッド作品が4曲収録されています。「 THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU 」 (3:59)、「 (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 」 (3:09)、「 ONE LESS BELL TO ANSWER 」 (3:07) の3曲が混声合唱入りで、「 THE LOOK OF LOVE 」 (2:53) はオケのみの演奏。「 ディス・ガイ 」 や 「 恋のおもかげ 」 は'60年代でしょ?と突っ込みたくなりますが^^;
全体の傾向は本アルバムと同様です。この4曲のなかでは、「 ONE LESS BELL TO ANSWER (悲しみは鐘の音とともに) 」 の合唱アレンジがとても素敵で印象に残りました。


【データ】
『 The Best of BURT BACHARACH & HAL DAVID 』
Symphonette Society

CD:2003年10月10日リリース
レーベル:Flashback Records / Rhino (US)
番号:R2 75455

Compilation Produced for Release by Mark Pinkus
その他、詳細クレジット無し

«5月1日のムービープラス 『 この映画が観たい 』 に高橋幸宏さんが登場!

★ リンク ★

  • くう・ねる・時々・じゃず
    とても凛としていて、でも柔らかい歌声が魅力のジャズ・シンガー、三善香里さんの公式ブログです。
  • My Willful Diary
    shoppgirlさんが、「心に留めておきたい音楽とあれこれ」をたおやかな言葉で綴っていらっしゃる、素敵なブログです
  • バカラックマジックでまったりと
    バカラックさんをこよなく愛するまったりさんのブログです。バカラックファンとして大先輩でブログの師匠さんでもあります。
2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ

最近のトラックバック