EXTRAVAGANT GESTURES/Carole Bayer Sager (1985年)
キャロル・ベイヤー・セイガーが久々に歌唱! ディオンヌに提供した曲をセルフカヴァー!
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A. EXTRAVAGANT GESTURES (4:32)
A. EXTRAVAGANT GESTURES (4:32)
キャロル・ベイヤー・セイガーが1985年、久々(4年ぶり)に歌唱! ディオンヌに提供した曲をセルフカヴァー!
ディオンヌ・ワーウィックは、1985年にリリースしたアルバム『 FRIENDS(邦題:フレンズ)』でバート・バカラックとキャロル・ベイヤー・セイガーの曲を5曲歌っています。Dionne & Friends 名義で大ヒットした「 THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR(愛のハーモニー)」や、キャロルがバカラックの協力を得て1981年にリリースしたアルバム『 SOMETIMES LATE AT NIGHT(真夜中にくちづけ)』で歌った「 STRONGER THAN BEFORE(愛は果てしなく)」のカヴァーが有名ですが、新曲の一つであるこの曲「 EXTRAVAGANT GESTURES(愛のとまどい)」も歌っていました。そのセルフカヴァーが本シングル盤でございます。

しばらく前にDiscogsで何気なくキャロルのレコードリストを眺めていてこのシングル盤を発見。キャロルが1985年にシングルをリリースしていたなんて全く知らなかったので、ちょっと値は張りましたがポチッとして約10日後に米国から届きました。現物を手に取って感じた疑問…①:レーベルの表示が無い、②:ジャケット表面はキャロルの写真だけで表記が何も無い、その③:ジャケット裏面の Inspired by Arvor House Novel by Carole Bayer Sager 👉 はぁ?🤔、④レコード盤の表裏両面ともSIDE Aでレーベル面の記載も全く一緒(レーベル面の写真はちゃんと表面と裏面です、ドーナツ穴と印字位置が微妙にずれているので違う写真だとわかると思います)
まぁとにかく聴いてみましょう。一聴してディオンヌ版と同ようなアレンジですが歌声は紛れもないキャロルのもの。歌い方は1stアルバム『 Carole Bayer Sager(私自身)』(1977年) や2ndアルバム『 ...Too(TOO)』(1978年) の頃から全く変わらずハスキーで語り口調。誤解を恐れずに言えばヘタウマ。でもこれがキャロルなんょ…と懐かしさすら感じます。キャロルに歌ウマを求めてはいけません。ちなみに裏面も歌入りで全く同じトラックでした。
| バージョン | メロディ最初の音 | テンポ | Time | アウトロ | その他 |
|---|---|---|---|---|---|
| ディオンヌ版 | G# | ♩≒65 | 4:57 | サビ2回繰り返し、フェードアウト | |
| キャロル版 | G | ♩≒62 | 4:32 | サビ1回繰り返し、終止形 | 2番の歌詞が少し異なる |
キャロル版の方がキーが半音低くテンポもやや遅いです。多分アレンジ譜自体は同じだと思うのですがキャロル版の方が楽器の音色やエフェクトがシンプル。レコーディングやその後の編集にあまり手をかけていない印象を受けました。
また、ファン向けのバカラック解説本『 SONG BY SONG 』(Serene Dominic著、©️2003) で、本の表紙らしきモノクロ写真とコラム記事が載っていました。 ─ Extravagant Gestures. The melancholy finale to Dionne's Friends album is also the title of Sager's enjoyably funny novel about the fictitious best-selling author Katie Fielding. The book name-drops real-life lumi-naries from Phil Donahue and Halston to Sager's pal Liz Taylor. She dedicates it to Burt, "for making my life so much more." ─ Google先生の訳によると… ─ エクストラヴァガント・ジェスチャーズ。ディオンヌのアルバム『フレンズ』のメランコリックなフィナーレは、架空のベストセラー作家ケイティ・フィールディングを描いたセイガーの楽しくユーモラスな小説のタイトルでもある。この本には、フィル・ドナヒューやハルストンからセイガーの友人リズ・テイラーまで、実在の著名人の名前が出てくる。彼女はバートに「私の人生をずっと素晴らしいものにしてくれた」と捧げている。 ─
もしや…とネットで検索してその本の画像を発掘したのがこちら。ホントにキャロルは小説を上梓したんですね!
以上のことを踏まえて想像するに、キャロルは小説本の出版に際し自身で歌ったこのシングル盤を自主制作して関係者に配ったんじゃないでしょうか。それならカップリング曲なんてなくてもいいし。レコード番号 BB 1001 の 'BB' はバート・バカラックのイニシャルだったりするし。
ちなみにこの曲の歌詞はどんな意味なのか、Google AIモードに訊いてみました。その回答がこちら。 ─ 人生の別れと、それにどう向き合うかについて歌った曲です。直訳すると「大げさな身振り手振り」となりますが、この歌詞では、大きな感情表現やドラマチックな行動をしても、運命や避けられない別れを変えることはできない、という諦めや悟りを表現しています。 ─ なるほど…深いなぁ。キャロルとバカラックは1991年に離婚しちゃうもんなぁ…。
【データ】
「 EXTRAVAGANT GESTURES 」
Carole Bayer Sager
7" Single:1985年リリース
レーベル:Carole Bayer Sager Music (US)
番号:BB 1001
Producers:Burt Bacharach & Carole Bayer Sager
Written by Burt Bacharach & Carole Bayer Sager
Inspired by "Extravagant Gestures" the Arbor House Novel written by Carole Bayer Sager
©️ 1985 Carole Bayer Sager Music (BMI)/New Hidden Valley Music (ASCAP)
※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し















































































































































































































































































































































































































































































































































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