2020年11月22日 (日)

Love at the Movies/Jane McDonald (2001年)

英国の女性歌手/タレントのジェーン・マクドナルドが2001年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

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全14トラック中、バカラック作品は2トラック

8. I SAY A LITTLE PRAYER (From 'MY BEST FRIEND'S WEDDING') (3:43)
10. ALFIE (From 'ALFIE') (3:07)


英国の女性歌手/タレントのジェーン・マクドナルドが2001年にリリースしたアルバムです。

1963年4月、英国はイングランドのヨークシャー生まれ(どーでもいいことですが、1964年早生まれの私とは同学年)。Wikiには5つの肩書き(an English easy listening singer, songwriter, media personality, actress and television presenter)が載ってました。1998年頃からBBCなどのTV番組に出演する傍ら、英国をはじめ豪州やニュージーランドをツアーしたりアルバムも多数リリースするなど歌手としてもキャリアを積んできたようです。

3作目となる本アルバムは所謂企画モノ。タイトルの通り、映画で使われた歌のカヴァー集です。ゴージャスなアレンジと演奏、ブリリアントで艶のあるジェーンの歌声、深めのリバーブ…。これらが合わさって、ステージで歌ってるかのような印象を受けます。

バカラック・カヴァーは2曲。
T-8.「 小さな願い 」(1997年の米映画『 ベスト・フレンズ・ウェディング 』から)
T-10.「 アルフィー 」(1966年の英映画『 アルフィー 』から)

T-8.「 小さな願い 」はヒップポップ系アレンジ。オリジネーターであるディオンヌ・ワーウィックが1998年のアルバム『 DIONNE SINGS DIONNE 』でこの曲をヒップポップ系アレンジでリメイクしていますが、それにヒントを得たのかもしれません。でも、(ディオンヌのリメイク版と違って)原曲の特徴である変拍子をキチンと残したり、フェードアウトせず終止形にしてるのは好印象。ジェーンの歌唱自体は印象に残らないですが…。

一方、T-10.「 アルフィー 」はゴージャスな生オケをバックに熱唱。ジェーンの艶やかな歌声はこういう歌い上げる系の曲と相性が良いようです。それは、本アルバムの他の曲なんかを聴いてもそう感じるところです(T-3.「 追憶 」やT-12.「 ANYONE AT ALL 」など)。


ここからはオマケ。MP3で所有しているジェーン・マクドナルドのバカラック・カヴァーをご紹介。
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まず1998年のデビュー・アルバム『 Jane McDonald 』で「 サンホセへの道 」(3:35) をカヴァー。オリジネーターであるディオンヌ版ベースのアレンジです。イントロの前にある20秒少々の前振り?は謎ですが。
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2005年のアルバム『 You Belong To Me 』では「 愛の思い出(愛のウェイト・リフティング) 」(3:25) をカヴァー。これはUKチャート1位になったサンディ・ショウ版ベースのアレンジ。って言うか、ほぼコピーですね。
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2010年のアルバム『 Live At The London Palladium 』には「 バート・バカラック・メドレー 」(9:15) を収録。バンド+オケをバックに「 ウォーク・オン・バイ 」「 サンホセへの道 」「 小さな願い 」「
 愛の思い出 」の4曲をメドレーで歌ってます。ステージ上のジェーンは生き生きしてますねー。エキサイトしてシャウトしたり、「 小さな願い 」で何箇所か客席に歌わせたり 、「 愛の思い出 」ではゆったり歌って観客を焦らせた?後にアップテンポで盛り上げたり、エンターテインメントぶりを存分に発揮しています。因みに、「 小さな願い 」はヒップポップ系ではなくオーソドックスなアレンジでした。


【データ】
『 Love at the Movies 』
Jane McDonald

CD:2001年10月15日リリース
レーベル:Universal TV (UK)
番号:014 947-2

Producer:Jane McDonald and Ian Hughes
Music Arranged and Orchestra Conducted by Ian Hughes
Recorded and Mixed at RG Jones Recording Studio, London - May/June 2001


2020年11月15日 (日)

SIMPLY GRAND/Irma Thomas (2008年)

"ニューオーリンズのソウル・クイーン" アーマ・トーマスが2008年にリリースしたアルバムです。バカラックの新曲を1曲収録!

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全14トラック中、バカラック作品は1トラック

5. WHAT CAN I DO (3:59)


"ニューオーリンズのソウル・クイーン" アーマ・トーマスが2008年にリリースしたアルバムです。

アーマ・トーマスは米国のソウル/R&Bシンガー。1941年ルイジアナ州で生まれ、1959年にロンレーベルより「 DON'T MESS WITH MY MAN 」でレコードデビュー。以後レーベルを転々とするも、1986年にラウンダーレコードと契約してからはコンスタントにアルバムをリリースしていきます。2005年にはハリケーン・カトリーナの状況下でアルバム『 After The Rain 』をリリース。そのアルバムは2006年のグラミー賞でコンテンポラリー・ブルース賞を受賞しました。

本アルバムは『 After The Rain 』の次作にあたります。裏ジャケのアルバム紹介によれば… ─  アーマ・トーマスの音楽の中心には常にピアノがあり、彼女は12人の最高のピアニストと共演しています。グラミー賞を受賞した Soul Queen of New Orleans は、このすべての音響環境よりも優れたサウンドを実現したことはありません。「 COLD RAIN 」の魂を焼く情熱から「 THIS BITTER EARTH 」のほろ苦い親密さまで、アーマの永続的な暖かさと魂のこもったものが優勢であり、ブルースから遠く離れることはありません。多くの新曲(バート・バカラックとスティーブ・クリコリアンの曲を含む)と、これまでに録音されていないドク・ポーマス&ドクター・ジョンの曲が含まれています。  ─ (機械訳です、あしからず)

ピアニストを12人も起用するとはなんて贅沢な! ヘンリー・バトラー (T-1)、ドクター・ジョン (T-2,8)、ジョン・クリアリー (T-3)、トム・マクダーモット (T-4)、デヴィッド・トカノフスキー (T-5,10)、デヴィッド・イーガン (T-6)、ノラ・ジョーンズ (T-7)、エリス・マルサリス (T-9)、ジョン・メデスキ (T-11)、デイブ・クロフォード (T-12)、マーシャ・ボール (T-13)、ランディ・ニューマン (T-14) …。地元を拠点に活動している方が多いようですが、ビッグネームも参加していますねぇ。

バカラックの新曲T-5.「 WHAT CAN I DO 」でピアノを弾いてるのはデヴィッド・トカノフスキー。1956年生まれのピアニスト/バンドリーダーで、アーマのセッションにたくさん参加してきたんだそう。アーマとの2ショット写真もこの曲のクレジットと一緒に載ってました。
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さて、その「 WHAT CAN I DO 」。プロデューサー氏が書いてるライナーノーツには ─ セッションのわずか1週間前にバート・バカラックとスティーヴ・クリコリアンから届きました。それは classic Bacharach melody です。─ と書いてありました。ん? 共作者のスティーヴ・クリコリアンって誰やねん? 聞いた事ないで? …ネットで調べたら Tonio K.(トニオ・K)の別名でした。近年バカラック爺と度々共作してる方ですね、納得!

「 WHAT CAN I DO 」は8ビートのスローバラード。テンポは♩≒79くらい。本アルバムにはR&B、ソウル、ゴスペル調の曲が多いのですが、ちょっと違う空気感が漂います。シンプルなピアノのイントロに導かれ、全体的にはしっとりとした雰囲気。サビでのアーマの歌唱や中盤ブリッジから間奏あたりのピアノはブルースのフィーリングで熱いですけどね。ちょっと変態チックなメロディとコード進行は間違いなくバカラック印(classicかどうかは微妙なところですが…)。佳曲だと思います。

アルバム自体は全体的にクォリティが高く、じっくり聴いても良いしBGMにしても心地良いですね。


ここからはオマケ。
実はアーマ・トーマス、若い頃にもバカラックの新曲を歌ってました。「 LIVE AGAIN(リヴ・アゲイン)」という曲で、1965年1月にレコーディングしています。でも、当時はリリースされませんでした。また、新曲じゃなくカヴァーですが同年8月には「 LONG AFTER TONIGHT IS ALL OVER(ロング・アフター・トゥナイト)」もレコーディング。ところがこの曲もお蔵入りに…。それから27年経った1992年、EMI から出たベスト盤『 "Time Is On My Side" The Best Of Irma Thomas, Volume 1 』(画像)にめでたく2曲とも収録されました。良かったね、パチパチ。
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尚、これら2曲は拙ブログで過去に紹介したコンピ集に入ってます。前者が入ってるのは『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.3 』、私も少しばかりコメントしています。後者は『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.2 』です。ご参考まで…


【データ】
『 SIMPLY GRAND 』
Irma Thomas

CD:2008年8月12日リリース
レーベル:Rounder Records (US)
番号:11661-2202-2

Produced by Scott Billington
Piano - Henry Butler (T-1), Dr. John (T-2,8), Tom McDermott (T-4), Dave Torkanowsky (T-5,10), Norah Jones (T-7), Ellis Marsalis (T-9), John Medeski (T-11), Marcia Ball (T-13), Randy Newman (T-14)
Piano, Percussion, Backing Vocals - Jon Cleary (T-3)
Piano, Backing Vocals - David Egan (T-6), Davell Crawford (T-12)
…ピアノ以外のミュージシャンは割愛します、あしからず
T-5.「 WHAT CAN I DO 」
  Written by Burt Bacharach, Steve Krikorian (Tonio K.)
  この曲の詳細クレジットは先ほどの2ショット写真を参照ください


2020年11月 1日 (日)

Yammy* sings Burt Bacharach/Yammy* (2020年)

Yammy*さんのバカラック・カヴァー・アルバムです。本日(2020年11月1日)リリースされました!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. ALFIE
2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU

3. ONE LESS BELL TO ANSWER
4. THE LOOK OF LOVE
5. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
6. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
7. GOD GIVE ME STRENGTH
8. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
9. WALK ON BY
10. A HOUSE IS NOT A HOME

収録時間約44分


前回記事で告知したYammy*さんのバカラック・カヴァー・アルバムです。本日(2020年11月1日)リリースされました!


Yammy*さんは福島県白河市出身、京都在住のオーガニックシンガーソングライター(Facebookではそう紹介されています。一方でYammy*さんのOfficial Web Siteではそういった紹介はされてないんですょ。ちょっと謎です…)。詳細なプロフィールはOfficial Web Siteの[BIO]を参照ください。

Yammy* sings Burt Bacharach(以降 YsBB)はバート・バカラックが作曲した曲だけを歌うライヴ。年末に大阪のライヴレストランバー “ロイヤルホース” で行うのが恒例となっており、2010年にスタートして今年が10周年になります。これまでに私は計5回、拙ブログでライヴの感想を記事にしています。(以下クリックすると各記事に飛びます〜)
2013年12月
2014年3月
2015年12月
2018年12月
2019年12月
─  いつかYsBBのCD出して欲しいです!!  ─  と書いたのは2014年3月、東京初公演(大塚)のとき…。待ちに待ったCD化が10周年という節目の年に実現して本当に嬉しいです。

気心の知れたYsBBのいつものメンバー3名(ヴォーカル:Yammy*、ピアノ:Sasapong、ソプラノサックス:堂地誠人)により全10曲がレコーディングされました。YsBBでは毎回いつも15~16曲のバカラック曲を取り上げていて、これまで私が聴いた5回だけでもレパートリーは25曲に上ります。
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レコーディングにあたって、レパートリーの中からとりわけ今歌いたい曲を10曲選んだそうです。有名曲から知る人ぞ知る渋い曲までバランスの取れた選曲だと思います。


アルバムを聴くと、YsBBでのパフォーマンスが鮮やかに蘇ります。
ジャジーなバラードからシャッフル、スウィング、ボサノヴァまで曲調は幅広く、リズム隊(ドラムス、ベース)がいないことも気になりません。メリハリの効いたピアノ、ふんわりしたソプラノサックス、そして何よりYammy*さんの表現力豊かなヴォーカル。大人の味わいです。
個人的には、LPであればB面にあたるT-6〜10がレコメンド。アルバム中2曲しかないワルツのT-7.「 ゴッド・ギヴ・ミー・ストレングス 」とT-8.「 世界は愛を求めている 」を挟んだ曲順を含め5曲の曲想の違いがくっきりしていることもあり、それぞれの曲でYammy*さんの歌が心に染みて多幸感を感じました。

国内はもとより、世界的にみてもピアノとソプラノサックスのみをバックに歌ったバカラック集というのは例がありません。Yammy*さんの骨太でいてファニーな独特の歌声とともに存在感のあるバカラック・カヴァー集だと思います。

尚、リリース記念ライヴの模様がYouTubeにUPされています(10/31 21:00〜配信されたライヴ動画の完全版)。こちらも是非ご覧ください。
Yammy* sings Burt Bacharach World Premiere
URL: https://youtu.be/WUyRpXSKpUs

実は、光栄なことに今回ライナーノーツを担当させていただきました。バカラック・ファンはマニアックな先輩方が大勢いらっしゃいまして、私(あるでお)なんかはまだひよっこです。それにもかかわらずオファーをくださったYammy*さん&プロデューサー廣瀬紳一さんにこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。


【データ】



『 Yammy* sings Burt Bacharach 』
Yammy*

CD:2020年11月1日リリース
レーベル:Love Sound Records. (JAPAN)
番号:LSR-0011

Produced by 廣瀬紳一 Shinichi Hirose (LOVE SOUND RECORDS)
All songs Recorded, Mixed & Mastered by 野村智仁 Tomohito Nomura st MOTHERSHIP STUDIO, Kyoto, JAPAN Sep.21〜27, 2020
Musicians
  Yammy* - Vocal
  Sasapong - Piano
  堂地誠人 Makoto Douchi - Saxophone (except T-1,10.)

CDのお求めはYammy*さんOfficial Web Siteの[STORE]/Yammy* Market からも可能です(特典もあるみたいですよ!)。

2020年10月30日 (金)

【告知】Yammy* sings Burt Bacharach 2020年11月1日リリース!

今回は、アルバム・リリースの告知です。(2020/11/1追記:CDの記事はこちら

11月1日、Yammy*さんのバカラック ・カヴァー・アルバム『 Yammy* sings Burt Bacharach 』がリリースされます。

(画像はクリックすると大きくなります)

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Yammy*(ヤミー)さんが、Sasapong(Piano)・堂地誠人(Sax)と共に年末に行っている恒例ライヴ Yammy* sings Burt Bacharach(以下 YsBB)。

YsBBは2010年から始まり今年 2020年で丸10年。10周年を記念して、バカラックの名曲から選りすぐりの10曲を3人でレコーディングしたアルバムが11月1日にリリースされます。

リリース前夜には、アルバムに収録されている全曲を完全再現したライヴの模様をYouTubeで無料配信!
Yammy* sings Burt Bacharach World Premiere Live Streaming
日時:2020年10月31日(土)21:00〜
配信URL: https://youtu.be/3rJxYVAqupk

そのライヴのプロモーション動画(1分8秒)もあります。
Yammy* sings Burt Bacharach World Premiere Live Streaming (Promotion Movie)
URL: https://youtu.be/LfgZHm2TnkI

是非ご覧になってください!
CDのお求めはYammy*さんのOfficial Web Siteから!

2020年10月28日 (水)

BLUE UMBRELLA/Burt Bacharach and Daniel Tashian【CD】 (2020年)

バカラック爺がダニエル・タシアンと共作した新曲を収めたデュオ名義のEP(ミニアルバム)です。 配信だけかと思っていたら、CDがボーナス・トラック入りでリリースされました!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. BELLS OF ST. AUGUSTINE (3:29)

2. WHISTLING IN THE DARK (3:23)
3. BLUE UMBRELLA (4:19)
4. MIDNIGHT WATCH (4:08)
5. WE GO WAY BACK (3:16)
6. 21st CENTURY MAN (3:47)
7. QUIET PLACE (2:53)

T-6,7. : ボーナス・トラック

収録時間約26分


EP『 BLUE UMBRELLA 』は5曲入りEPとしてYouTube及びサブスク等による配信のみで今年(2020年)7月31日にリリースされ、拙ブログでも8月に取り上げました。その記事を私はこう締め括ってます。 ─ 2人の共作曲は既にフルアルバムをリリースできるだけのストックがあるようで、コロナ禍が落ち着いた後のレコーディング&アルバムリリースを期待しましょう。 ─

ところがなんと! その後追加レコーディングされた2曲をボーナス・トラックとして収録した日本盤CDが今日(10月28日)リリースされたワケです。Amazonで予約して、発売日の前日に届きました!
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日本語のブックレットには、朝妻一郎氏による詳しい解説や全7曲の歌詞カードに加えて、バカラック爺とタシアンの対談まで掲載されています。クレジットもバッチリで、まさに至れり尽くせり!

解説を読んで初めて知ったのですが、今年1月にリリースされたバカラック爺とメロディ・フェデラーが共作した「 BRIDGES 」はタシアンがプロデュースしていたんですねー。改めて「 BRIDGES 」紹介記事を振り返ってみると確かにそう書いてます。今頃になってその事実に気付くとは、なんて鈍感なんでしょ私って…。

T-1〜5.の楽曲についてはデジタル配信版の記事で書いてますので、ここではボーナス・トラックの2曲についてのみ触れることとします。

T-6.「 21st CENTURY MAN 」(テンポ:♩≒86)
タシアンと女性ヴォーカルが淡々と歌うミディアムテンポの4拍子曲。ストリングスと金管楽器だけになる約1分のエンディングにバカラックらしい響きを感じます。

T-7.「 QUIET PLACE 」(♩≒76)
バカラックらしいメロディが堪能できるバラード曲。特にイントロとエンディングのフリューゲルホーンはいかにもバカラック。タシアンの優しい歌声も心地よいです。


【データ】

『 BLUE UMBRELLA 』
Burt Bacharach and Daniel Tashian

CD:2020年10月28日リリース
レーベル:Big Yellow Dog Music / Sony Music Labels Inc.(Japan)
番号:SICX 30088

Producers:Daniel Tashian and Burt Bacharach
Songwriters:Daniel Tashian and Burt Bacharach
Arrangement by Burt Bacharach (except T-5.)
String Arrangement by Jordan Lehning and Burt Bacharach (T-1〜4.)
Strings Conducted by Jordan Lehning (T-1,4.)
Conducted by Jordan Lehning (T-6,7.)
Musicians
  Burt Bacharach - Piano (T-3,5.)
  Daniel Tashian - Vocals,  Guitar (T-6.)
  Tim Lauer - Piano (T-1,2,4,6,7.),  Rhodes (T-3.)
  Fred Eltringham - Drums (T-1〜4,6,7.)
  Dennis Crouch - Bass
 (T-1〜4.)
  Lex Price - Bass (T-6.)
  Viktor Krauss - Bass (T-7.)
  Tom Bukovac - Electric Guitar (T-1,2,4.),  Martin Acoustic (T-3.),  Guitar (T-6.)
  Jordan Lehning - Celeste (T-1.)
  Steve Herman - Trumpet (T-3.)
  Jeff Bailey - Flugelhorn and Trumpet (T-6,7.)
  Jennifer Kummer - Horn in F (T-6,7.)
  Jim Hoke - Chromatic Harmonica (T-5.)
  Austin Hoke - Cello (T-1〜4,6,7.)
  Jonathan Yudkin - Violin (T-1〜4.)
  Alicia Enstrom - Violin (T-6,7.)
  Kristin Weber - Violin (T-6,7.)
  Betsy Lamb - Viola (T-6,7.)
  Jessie Baylin - Backing Vocals (T-1〜4.),  Vocals (T-6.)
  Sarah Buxton - Backing Vocals (T-1〜4.)

2020年10月25日 (日)

EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE/Nick Palmer (1968年)

米男性シンガー、ニック・パーマーによる1968年のシングル。B面が超レアなバカラック・カヴァーです。

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B面

A. DID I EVER REALLY LIVE? (2:26)
B. EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE (2:10)


米男性シンガー、ニック・パーマーによる1968年のシングル。

ポップシンガーらしいのですが、詳しいことはよく分かりません。Discogsによれば、1966〜1969年にかけてRCAからアルバム2枚、シングル7枚をリリースしているようです。1967年5月にリリースされた彼のファーストアルバムのジャケットがこちら。
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20代? いや、30代? う〜ん、年齢不詳だ…。

本題に戻ります。バカラック・カヴァーは本シングルのB面。前回ご紹介したドナ・マリーの「 THROUGH THE EYE OF A NEEDLE(針の目を通して見れば)」と同様、クリフ・リチャード1965年のアルバム『 Love is Forever 』に入っていた「 EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE(愛する人を)」のカヴァーです。オリジナルがクリフ・リチャード、カヴァーはニック・パーマーだけという超レア曲です。

クリフ版(♩≒104)より早いテンポ(♩≒112)と明るい曲調のアレンジ。リズムはクリフ版同様シャッフルなんですが、クリフ版が全体的に “おっとり” してるのに対して、ニック版には独特の “とぼけた” 味わいがあります。イントロのメロディもクリフ版とは変えていて、曲の冒頭から味わいが違うんです。ニックや男女バックコーラスもどこか楽しげに歌ってますし。私はニック版の方が好きなんですけどねぇ。

何故3年も経ってこの曲をシングルB面で取り上げたのか…。その点は謎なんですが、詮索するのはやめました。どーせわっかんねぇだろーし😞💦

ここからはオマケとして、MP3で所有しているバカラック・カヴァーをご紹介。
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ニック・パーマーは1967年11月リリースのセカンド・アルバム『 Turns It On 』でバカラックナンバーの「 アルフィー」(3:35)をカヴァーしています。ストリングス主体のオケ、ピアノ、ヴィブラフォン等をバックにジャズのテイストでしっとり歌っています。このセカンド・アルバムはビッグバンドをバックにノリノリで歌う曲が多いのですが、こうしてみるとニックはなんでもこなせるセッションシンガー的な存在だったのかもしれません。よくは分かりませんが。


【データ】
DID I EVER REALLY LIVE?/EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE 」
Nick Palmer

7"Single:1968年リリース
レーベル:RCA
番号:47-9698

Producer:Jim Foglesong
Arranged and Conducted by Ray Ellis

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年10月18日 (日)

THROUGH THE EYE OF A NEEDLE/Donna Marie (1967年)

米国の女性歌手、ドナ・マリーが1967年にリリースしたシングル。B面がバカラック・カヴァーです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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B面

A. THE WHOLE WIDE WORLD IS WATCHING US (2:34)
B. THROUGH THE EYE OF A NEEDLE (2:40)


米国の女性歌手、ドナ・マリーが1967年にリリースしたシングルです。

ドナ・マリーは、1950年6月28日ニュージャージー生まれ。米国人(父)とスペイン人(母)の混血だそう。13歳の時、Gateway から Marie La Donna の名前でデビュー。2年後ドナ・マリーに改名して Columbia から数枚のシングルを発表。Columbiaを離れた後、1970年には The Archies のヴォーカルとしてシングル2枚のレコーディングに参加しました。その後は表舞台から姿を消していましたが、2005年に Karen G とコラボしてクリスチャンミュージックのCDをリリースしたそうです。

因みに、Columbia 在籍時のお姿はこんな感じ。撮影年は分かりませんが、この写真は大人っぽいですねー。
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B面がバカラック・カヴァー。前回ご紹介したクリフ・リチャードのアルバム収録曲「 THROUGH THE EYE OF A NEEDLE(針の目を通して見れば)」のカヴァーです。オリジナルがクリフ・リチャード、カヴァーはドナ・マリーだけという超レア曲です。

ドナ版のアレンジはクリフ版のほぼコピー。テンポもクリフ版(♩≒90)とほぼ同じ(♩≒92)。ですが、歌のキーが1オクターヴ近く高いことと打楽器の様に使う女性バックコーラスのおかげで、ドナ版の方が軽快に聴こえます。若干憂いを帯びたクリフの歌声に対して、ドナの歌唱はアイドルっぽさがまだ残ってる感じ。なんてったって、♪ドナはまだ 17だから〜。【 追悼 筒美京平さん… 】

どうしてドナがこの曲をカヴァーしたのか? クリフと同じ Columbia だったとはいえ、若い女性向けの曲とはお世辞にも言えないし…。何か事情があったとは思うのですが…。ま、いいや(笑)。



【データ】
THE WHOLE WIDE WORLD IS WATCHING US/THROUGH THE EYE OF A NEEDLE 」
Donna Marie

7"シングル:1967年リリース
レーベル:Columbia
番号:4-44015

Arranged & Produced by Charles Calello

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し



2020年10月11日 (日)

Love is Forever/Cliff Richard (1965年)

英国の男性歌手、クリフ・リチャードが1965年にリリースしたアルバムです。バカラックの書き下ろし曲を2曲収録!

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全14トラック中、バカラック作品は2トラック

A1. EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE (2:15)
B2. THROUGH THE EYE OF A NEEDLE (2:42)


英国の男性歌手、クリフ・リチャードが1965年にリリースしたアルバムです。

─ 彼はイギリス人ですが、生まれたのはインドです。1940年10月14日、インドのラックノウに生まれました。小さい頃から大の音楽好きで、もう3つの頃から、蓄音機(今でいうステレオ装置)につきっきりで、熱心に音楽にきき入っていたそうです。イギリスに帰ったのは8才の時で、彼の両親と共にです。学校に通い出した彼の音楽好きは、相変わらずでしたが、小学校から中学校、そして高校へと進むにつれ、スポーツと演劇に熱中しはじめました。しかし彼の本命はやはり音楽でありました。ふとしたチャンスに歌ったのが大変に受けたのです。そこで気の合った仲間とバンドを結成して本格的に歌稼業に乗り出したのです。このバンドはドリフターズと命名されましたが、今日皆さんが良くご存じの通り、クリフと絶妙のティームワークぶりを発揮するシャドウズと後に名前が変わっています。このバンドはやがてEMI(オデオン)レコードの優れたA&Rマン、ノリー・パラマー(彼自身オーケストラ・リーダーとして著名)の目にとまるところとなったのです。こうして彼はレコードを通じて、世界のファンを相手にする、まったくめざましい活躍が開始されたのです。彼のデビューから、爆発的な人気を博すまでは、今日のビートルズにも似て、実に見事なものでありました。早速1958年からはTVシリーズ『 オー・ボーイ 』そして有名な『 土曜の夜のパラディアム 』に出演し、間もなくして彼をホストとしたTVシリーズ『 サタディ・スペクタクラー 』が組まれるほどの人気をあげたのです。こうして彼はイギリスのナンバー・ワン・スターから、世界のナンバー・ワン・スターにとバク進しました。ちなみに米ビルボード誌による1965年度のインターナショナル・アーティストのランキングを見てみますと、クリフはエルヴィス・プレスリーをぬいて、ソロ・シンガーとして第1位にあります。 ─ (1965年日本盤のライナーノーツより、原文ママ)

─ この最新アルバムは、彼のその好調ぶりを示したものです。また曲目もラヴ・バラッドを中心としたものだけに、このレコードを通して、彼の人気がまたグーンと高まることでしょう。クリフの歌を1度でも耳にした人は、誰もが口をそろえて、彼の歌のうまさ、きき手のハートをしっかりつかんでしまう、そんな彼の歌の魅力を、たたえています。まったく彼の歌は素晴らしいものです。男性歌手として、世界のトップにある彼ならではの、キュートな魅力があるのです。わが国においても、クリフ・リチャードのファンが日増しに増えているのも、彼の実力、チャームを雄弁に物語っています。そしてそのカーヴが着々と上昇しているということは、何とも力強い限りです。ともかくこのアルバムは、クリフのファンはいわずもがな、まだクリフの歌をおききになっていない方々に、まずきいていただきたいと思います。そんなあなたはキット彼の素晴らしい魅力の虜になってしまうことでしょう。 ─ (1965年日本盤のライナーノーツより、原文ママ)

私が所有してるのはUK盤なのですが、Discogsで日本盤ジャケットを見つけてライナーノーツをパクっちゃいました。いささか冗長のきらいはあるものの当時のクリフ・リチャードの人気ぶりがリアルに伝わるんじゃないかな…と。

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全14曲。バラード、ポップからロックンロール調まで、幅広いジャンルの曲が入ってます。A5.「 フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン 」、A6.「 夏の日の恋 」、B1.「 愚かなりわが心 」といった有名曲のカヴァー以外は知らない曲ですけどね。

バカラック作品は2曲。作詞は勿論ハル・デイヴィッド。2曲ともクリフへの書き下ろし曲なんですが、いずれも超のつくレア曲! 私もこのアルバムで初めて聴くことができました。

A1.「EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE(愛する人を)」は、ミディアムテンポ(♩≒104)で跳ねるようなリズム(シャッフル)の曲。高低行ったり来たりのメロディ、半音ずつ上がったり下がったりする転調、4小節/8小節という単位に収まらない変則的な小節数…。変拍子こそありませんが、バカラックらしさ満載の曲です。クリフも音程バッチリで難なく歌っています。

もう1曲、B2.「 THROUGH THE EYE OF A NEEDLE(針の目を通して見れば)」は♩≒90のバラード。イントロなしでいきなり歌い始めるこの曲、変則的な小節数だったり風変わりなコード進行はあるものの、A1.と較べたらバカラック色は薄めだと思います。若干憂いを帯びたクリフの歌声はバラードに合いますね。米国では「 WIND ME UP (AND LET ME GO) 」のカップリングでシングル・リリースされたようですが鳴かず飛ばずだったみたいです。

尚、邦題は1965年日本盤に書かれていたものです。その日本盤には全曲目解説が載ってました。バカラック作品2曲だけ紹介しますと…。

─ 「 愛する人を 」: まずミディアム・スローのテンポにのって、美しいラヴ・バラードが歌われます。誰だって愛し、愛されたいものです。そんなところうまく歌い恋人にささげています。「 針の目を通して見れば 」: 針の目を通して見れば、大きな家は小さく、高い山も低く見えるもの。だからボクたちの大ゲンカなんてとるにたりないもの。さあボクの恋人、早く帰ってきて……というチャーミングな歌です。しかしこれを歌うとなるとなかなかムツカシイと思われますが、そこはクリフのこと、実にスマートに歌っています。 ─ (1965年日本盤の曲目解説より、原文ママ)

1965年の日本じゃ流石にバカラックのバの字も出てきませんね〜。歌詞中心に説明してるのはまぁ良しとして、「 愛する人を 」が美しいラヴ・バラードってぇのはちょっと違うんでないかい?


【データ】
『 Love is Forever 』
Cliff Richard

LP:1965年11月リリース
レーベル:Columbia (UK)
番号:33SX 1769 (MONO)

Produced by Bob Morgan (A1,B2)
Produced by Billy Sherrill and Bob Morgan (B6)
Artist credit
  Criff Richard (Recorded in Nashville) (B6)
  Criff Richard Arr. & Conducted by Gary Sherman (Recorded in New York) (A1,B2)
  Criff Richard Arr. & Conducted by Ken Woodman (A2,A6,B1,B4)
  Criff Richard with The Norrie Palamor Orchestra (A5)
  Criff Richard with The Norrie Palamor Orchestra and The Mike Sammes Singers (A3,A7,B3,B7)
  Criff Richard with The Shadows (B5)
  Criff Richard with The Shadows, The Norrie Palamor Strings and The Mike Sammes Singers (A4)

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年10月 4日 (日)

Beatles, Bach, Bacharach Go Bossa/Alan Moorhouse (1971年)

ビートルズ、バッハ、バカラックを軽いボサノヴァ・タッチで演奏したイージーリスニングのアルバムです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全12トラック中、バカラック作品は5トラック

A1. FOOL ON THE HILL
A2. SOMETHING
A3. AIR ON A G STRING
A4. TRAINS AND BOATS AND PLANES
A5. YESTERDAY
A6. MINUET IN G
B1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
B2. WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS
B3. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
B4. I SAY A LITTLE PRAYER
B5. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
B6. MUSETTE IN D

所要時間約31分


ビートルズ、バッハ、バカラックを軽いボサノヴァ・タッチで演奏したイージーリスニングのアルバムです。英国mfpレーベル(いわゆる廉価盤専門レーベルの類い)からのリリース。

カップルがイチャイチャしてるいかにもイージーリスニングって感じのジャケットには、どこにもアーティスト名が書かれてません。クレジットされているのはアレンジャーのみで、ミュージシャンは一切無し。っつーことで、アレンジャー兼ディレクターの Alan Moorhouse(アラン・ムーアハウス)をアーティストとしました。Discogsも同じように扱ってますしネ。

ビートルズ4曲/バッハ3曲/バカラック5曲をチョイスしたのは、Alan Moorhouse とライナーノーツを書いてる Bill Wellings(ビル・ウェリングス)。

─ アランは、これらの有名な曲をいくつかの新しい方法で表現した。…フルート、フリューゲルホーン、女声を融合して生み出される美しくまろやかで魅惑的なサウンド:テナーサックスによるメインテーマのソフトな即興演奏:電気ハープシコードによるこれまで聴いたことがない新鮮な音色:そしてもちろん、聴いてて思わず脚が弾む躍動的なリズムセクション。もしパーティーが途中で中だるみしてきたら、ボッサ・ビートのビートルズ、バッハ、バカラックに切り替えて、パーティーを盛り上げよう! ─ (By Bill Wellings:ライナーノーツより、私の超意訳で)

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フルート、フリューゲルホーン、サックス、女性コーラス、ハモンド系オルガン、電気ハープシコード/エレピ、ピアノ、アコースティックギター、ウッドベース、ドラムス、ヴィブラフォン、ラテンパーカッション等による演奏。軽いボサノヴァ・タッチと紹介しましたが、ハーブ・アルパート&ティファナ・ブラスをもっと軽くした感じ…といった方が近いかもしれません。アレンジにも工夫がみられ、パーティが盛り上がるかはともかくシラけて盛り下げることは無さそうです(たぶん)。

前述の通りバカラック作品は5曲。カヴァー定番曲の4曲以外にA4.「 汽車と船と飛行機と 」がチョイスされているのは英国ならでは(バカラック自身のバージョンがUKチャート4位になるなど米国よりも英国でヒットした曲なので)。①とにかく軽快なアレンジ、②いろんな楽器が入れ替わり立ち替わりメロディを担当、これら2点は5曲に共通します。加えて、B3.「 ディス・ガイ 」ではフルートが、B5.「 恋よさようなら 」ではサックスがちょろっとアドリヴを吹いていて、これが良い塩梅のスパイスになってます。


イージーリスニングとしては出来の良い方じゃないですかねー。


【データ】
『 Beatles, Bach, Bacharach Go Bossa 』
Alan Moorhouse

LP:1971年リリース

レーベル:mfp (UK) / Manufactured by EMI
番号:MFP 5206

Arranged and directed by Alan Moorhouse
A BWD Production

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年9月20日 (日)

Bacharach Baroque/The Renaissance (1973年)

男女ダバダバコーラスが全編にわたってフィーチャーされたイージーリスニング・バカラック集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)

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A1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
A2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
A3. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
A4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
A5. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
A6. BLUE ON BLUE
B1. I SAY A LITTLE PRAYER
B2. THE LOOK OF LOVE
B3. WALK ON BY
B4. ALFIE
B5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE

収録時間約24分


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昨日(日本時間2020/9/19)、インスタグラムでワシントン・ポストの男性記者とバカラック爺のリモート・トークライヴがありました。トークライヴは約1時間弱。TOEIC300点台の英語力しかない私には辛いものがありましたが、時折ピアノ弾き語りを交えつつしっかりと話す爺は本当にお元気そうでした。

未視聴の方はインスタグラム/ワシントン・ポストのアカウント(@washingtonpost)でどうぞ!
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今回ご紹介するのは、男女ダバダバコーラスが全編にわたってフィーチャーされたイージーリスニング・バカラック集です。『 Bacharach Baroque 』というタイトルこそ前回ご紹介したアルバムと同じですが、中身は全く別物です。

演奏してるのはザ・ルネサンス。メンバーのクレジットもなくリリースしたレコードは本作だけというイージーリスニングによくある一度だけの即席グループなんですが、バロックを演奏するのがルネサンス??? ルネサンス音楽(15世紀〜16世紀)とバロック音楽(17世紀初頭〜18世紀半ば)は時代が違うじゃん。…このへんのテキトーさは如何にもイージーリスニングって感じ(笑)。


混成4部コーラス。女声・男声ともメロディ以外に伴奏パートも積極的に分担。主体はダバダバですが、Wow〜、ルル〜、ボンボン〜なども駆使した変幻自在のコーラスアレンジはなかなかのもの。コーラス陣のパフォーマンスもGood jobです。

バックの編成はチェンバロ、フルート、ストリングス、ベース、ドラムスといったところ。アレンジ上の1番の特徴はチェンバロやストリングスのアルペジオ。バロックっぽく聴こえるのはコレのせいです。ウォーキングベースの多用も特徴的ですね、バロックとは無関係ですが。

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全11曲はバカラック・カヴァーの定番曲ばかり。1973年リリースなのでA2.「 遥かなる影 」やA3.「 雨にぬれても 」も取り上げてます。

全体的にかなり速めのテンポ(B4.「 アルフィー 」を除いて)で気持ちが良いです。軽快なアレンジが曲にマッチしているA1.「 恋よさようなら 」、アウトロのダバダバ攻撃が耳に残るA2.「 遥かなる影 」、トリルのような高速ダバダバと間奏部のバロック風アンサンブルが素敵なB3.「 ウォーク・オン・バイ 」あたりが私のレコメンド。

イージーリスニング物でよく感じるチープさもありません。ただ、残念なのは『 バカラック ・バロック 』というタイトルとあのジャケットです。軽快なダバダバコーラスがイメージできるタイトル&ジャケットにして欲しかったですね〜。


【データ】
『 Bacharach Baroque 』
The Renaissance

LP:1973年リリース
レーベル:Finger Records (Germany)
番号:2396 105

Producer:Garrett Music EnterPrises - "Snuff" Garrett
Arrangements:Al Capps
Recorded At:Devonshire Studios - North Hollywood

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年9月13日 (日)

Bacharach Baroque/The 18th Century Corporation (1969年)

バロック風味のイージーリスニング・バカラック集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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※ US盤のジャケット

A1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
A2. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
A3. PROMISES, PROMISES
A4. I SAY A LITTLE PRAYER
A5. WALK ON BY
A6. CASINO ROYALE
B1. REACH OUT FOR ME
B2. WISHIN' AND HOPIN'
B3. MESSAGE TO MICHAEL
B4. ALFIE
B5. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL)
B6. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE

収録時間約25分


バロック風味のイージーリスニング・バカラック集です。アルバムの存在自体は20年以上前から知っていたのですが、最近ようやく手に入れました。

演奏している The 18th Century Corporation は、LPのライナーノーツで次のように紹介されています。 ─ 現代音楽(またはその逆)にクラシック効果を与えることを専門とする有能なミュージシャンのグループであり、このアルバムでバカラックのベスト曲を使って信じられないほどの仕事をしています。 ─ (機械訳です悪しからず)

メンバーはジャズ系又はクラシック系のドイツ人ミュージシャン10名。コンサートギター(クラシックギター)、ヴィオラ、フルート、ハープシコード(チェンバロ)、バッハ・トランペット(ピッコロトランペット)などクラシック系楽器に、ドラムス、Eベースを加え、更に女性ヴォーカルを加えた独特の編成です。ただ、女性ヴォーカルの参加はA6とB2,4,6の4曲のみでラララorダバダバとしか歌いません。このグループのアルバムは本作だけみたいで、イージーリスニングによくある一度だけの即席グループなんでしょう。

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全12曲はバカラックのカヴァー定番曲ばかり。1968年録音なので1969年以降のヒット曲「 雨にぬれても 」「 遥かなる影 」「 エイプリル・フールズ 」なんかは入ってませんが。

聴いてみると、バロックの雰囲気は出ているものの基本はイージーリスニング。そのバロックの雰囲気も、クラシック系楽器をバロックぽくアレンジして弾かせときゃそれらしく聴こえるだろ、まーいいんじゃね?イージーリスニングだし…的な安直なアレンジが散見されます。でもまぁ、バロック云々は置いといてラウンジミュージックとしては肩肘張ってなくてイイかも。

『 バカラック・バロック 』というタイトルからもっとバロック寄りの内容を期待していた私には落差が大きかっただけです…(涙)。

そんな中で個人的なレコメンド曲はA3.「 プロミセス・プロミセス 」。バッハ・トランペットを上手く活かした出来の良いアレンジ。バロック風味もいい感じでそれらしいと思います。その他ちょいレコメンドな曲は、バラエティ豊かなアレンジのA1.「 サンホセへの道 」、現代音楽っぽい前半が素敵なB1.「 リーチ・アウト・フォー・ミー 」、コンサートギターとフルートと女性ヴォーカルのハーモニーが美しいA6.「 世界は愛を求めている 」あたりです。

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※ 所有LPはUS盤ですが、ドイツ盤(左)や英国盤(右)はジャケットが全く違います。ちなみに1971年リリースの日本盤はドイツ盤と同じジャケットのようです。


【データ】
『 Bacharach Baroque 』
The 18th Century Corporation

LP:1969年リリース
レーベル:Unites Artists Records
番号:UAS 6697

Produced by Hans Bradtke - CITY MUSIKPRODUKTION
Musician

  Concert guitar – Siegfried Schwab
  Viola d'amore – Joe Slabyhoudek
  Flute, bass flute – Adie Feuerstein
  Harpsichord – Manfred Huebler
  Vocals – Rosy
  Bach-trumpet – Winfried Rotzoll
  Drums, percussion – Dai Bowen / Heinz Niemeyer
  Electric bass – Heinz Cramer / Juergen Ehlers
Recorded:March 1968 at AUDIO-TONSTUDIO and December 1968 at SONOPRESS-STUDIO, Berlin (Germany)

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年9月 6日 (日)

THE WORLD IS A CIRCLE/Jackie Trent (1973年)

ジャッキー・トレントが1973年にリリースしたシングルです。A面がバカラック曲のカヴァーです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A. THE WORLD IS A CIRCLE  〜 Jackie Trent 〜 (3:47) 
B. I CAN'T GET ALONG WITHOUT YOU 〜 Jackie Trent & Tony Hatch 〜 (2:47)


英国の女性シンガー、ジャッキー・トレントが1973年にリリースしたシングルです。

ジャッキーは前々回(アルバム『 WORDS AND MUSIC 』)、前回(シングル「 DON'T YOU BELIEVE IT 」)に続き、3回連続の登場です。彼女のプロフィール等は前々回の記事を参照ください。

さて、シングルA面がバカラック曲のカヴァー、米コロンビア映画『 LOST HORIZON(失われた地平線)』の挿入歌「 THE WORLD IS A CIRCLE(世界はまるい)」でございます。映画ではリヴ・ウルマンが野外の学校で子供たちと歌い踊る、8分の6拍子の明るく楽しい曲(リヴ・ウルマンのパートは Diana Lee という方が歌唱)。途中でちょっとだけボビー・ヴァンも歌っています。

ジャッキー版はどうでしょうか? テンポは映画のサントラと全く同じで、ジャッキーと子供たちによる元気の良い歌唱もサントラに引けを取りません。キーだけはサントラより短3度低いものの、全体の雰囲気はほぼ一緒ですね〜。バックのオーケストラも、4小節のイントロが追加されたこととオブリガートに少し工夫が見られることくらいかな、違いは。当然、公私ともパートナーであったトニー・ハッチによるアレンジ&プロデュース。でも、彼だったらもっと独自のアレンジを施しそうなんですけどね…。

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所有シングルはプロモ盤。このプロモ盤のレーベル表記は "Columbia" のみですが、紙製内袋には "Columbia" と "EMI" のロゴが併記されていました。EMIは1931年に英コロムビアと英グラモフォンが合併して設立されたレコード会社。米コロンビア・レコードとも関係あったんでしょうね。レーベル面の (P)1972 表記からすると、リリースはともかく録音は1972年に行われたはず。映画の公開は1973年なので、映画公開前に英国でプロモーションするためのシングルだったと思われます。そういう事情があったとすれば、トニー・ハッチがサントラのイメージに近い仕上がりにしたのも頷けます。

B面はジャッキーとトニー・ハッチの共作による軽快なカントリー調の曲。2人名義で、デュエットしてるようです。


【データ】
『 THE WORLD IS A CIRCLE/I CAN'T GET ALONG WITHOUT YOU 』
Jackie Trent/Jackie Trent & Tony Hatch

7"シングル:1973年リリース(Discogs情報)
レーベル:Columbia/EMI (UK)
番号:DB 8941

Arranged & Produced by Tony Hatch
A. Written by Burt Bacharach and Hal David
B. Written by Jackie Trent and Tony Hatch

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年8月30日 (日)

DON’T YOU BELIEVE IT/Jackie Trent & Tony Hatch (1969年)

ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1969年にリリースしたシングルです。A面が超レアなバカラック曲のカヴァーです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A. DON'T YOU BELIEVE IT  〜 Jackie Trent & Tony Hatch 〜 (3:06)
B. CRANES FLYING SOUTH  〜 Jackie Trent & Tony Hatch 〜 (3:19)


ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1969年にリリースしたシングルです。A面が超レアなバカラック曲のカヴァーです。

2人のプロフィールについては前回記事(2人が1971年にリリースしたアルバム『 WORDS AND MUSIC 』)で紹介していますので、今回は割愛します。その『 WORDS AND MUSIC 』でも2人はバカラックの超レア曲「 TRY TO SEE IT MY WAY(涙のアドヴァイス)」をカヴァーしていましたが、今回の「 DON'T YOU BELIEVE IT 」はそれ以上にレアかもしれません。

「 DON'T YOU BELIEVE IT 」のオリジナルはアンディ・ウィリアムス。1962年9月にシングルA面(Cplumbia 42523)としてリリース。なんと全米チャートでも39位になったそう。バカラックとボブ・ヒリアードによる作品で、♩≒82のユルいシャッフル調リズム(ズン・チャッチャって感じ)の曲。中間部ではセリフも入るし。所々で男性ヴォーカルとハモりますが、本人の多重録音かも?。う〜ん、本当にこんなのが全米40位以内に入ったの?と思ってしまいます。拙ブログで過去ご紹介したアルバムの中では、バカラック物コンピ集『 The Rare Bacharach 1 』に収録されていました。

さて、本カヴァーの出来は?
リズム自体はシャッフルのままですが、オリジナルよりかなりテンポアップ(♩≒120)してポップな印象。全編で2人仲良くハモっております。アコーディオンやフルートによる洒落たオブリガートなど、オケのアレンジ面でも工夫が見られます。もちろん、アンディ版にある中間部のダッサいセリフもカットされています。いい感じのカヴァーになってると思います。

ただ、何故2人がこの曲をカヴァーしたのか? しかもシングルA面で…。
アンディ版は英国でもシングル・リリースされたようですがチャートアクションは皆無でしたし、他にヒットしたカヴァー・バージョンがあった訳でもありません。謎だ………

B面曲は2人の共作で優雅なバラード曲。こちらも2人で仲良く歌ってらっしゃいます。


【データ】

『 DON'T YOU BELIEVE IT / CRANES FLYING SOUTH 』
Jackie Trent & Tony Hatch

7"Single:1969年リリース
レーベル:Pye Records (UK)
番号:7N.17789

Produced by Tony Hatch
A. Written by Burt Bacharach and Bob Hilliard
B. Written by Jackie Trent and Tony Hatch

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年8月23日 (日)

WORDS AND MUSIC/Jackie Trent and Tony Hatch (1971年)

ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1971年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全14トラック中、バカラック作品は1トラック

B3. TRY TO SEE IT MY WAY  〜 Jackie Trent 〜 (3:23)


ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1971年にリリースしたアルバムです。

ジャッキー・トレントは英イングランドのニューカッスル=アンダー=ライムで1940年に生まれました(2015年没、享年74歳)。トニー・ハッチが1939年生まれなので1歳違い。因みに1940年生まれのディオンヌとは同い年になります。歌手として1962年に初めてのシングルをリリースし、1965年にはトニー・ハッチと共作した「 WHERE ARE YOU NOW(愛は何処へ)」で全英1位に。ソングライターとしてもトニー・ハッチとのコンビで曲を提供するようになり、1966年ぺトゥラ・クラークに提供した「 I COULDN'T LIVE WITHOUT YOUR LOVE 」は全英6位/全米9位に。1967年に2人は結婚(当時のニュース映像)。以後、デュオ及びソングライターチームとして2人で長く活動を続けました。(その後1995年に別居、2002年に離婚)

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裏ジャケにはトニー・ハッチ自身による解説が! でも収録曲についての説明は皆無で、ジャッキー・トレントとの馴れ初めから共作してヒットを飛ばすまでの経緯を延々と…。本作について語ってる場面のみ意訳して引用しますが、コレってのろけですよね〜。 ─ このアルバムは本当に私たちすべてのことを語っていると思います…私たちの “ 言葉と音楽 ” そのものです。今、私たち2人はかつてないほど寄り添ってると思います。 ─

全14曲中、10曲が2人の共作曲。その他は、ジミー・ウェッブ作品の疾走感あふれるA1.「 EVERYBODY GETS TO GO TO THE MOON(ムーン)」、トニー・ベネットなどにカヴァーされてスタンダードとなったメキシコの作曲家アルマンド・マンザネロのB2.「 YESTERDAY I HEARD THE RAIN(雨のつぶやき)」、ジャッキー・トレントとHolding(誰?)の共作A5.「 AFTER THE HILL 」、残る1曲がバカラック・カヴァーです。

んで、本題。そのバカラック・カヴァーはB3.「 涙のアドヴァイス 」。1966年のTVミュージカル『 オン・ザ・フリップ・サイド 』用にバカラック&デイヴィッドが提供した曲の一つで、そのサントラにはジョニー・ソマーズのソロ版とソマーズ&リック・ネルソンのデュエット版の2バージョンが収録されていました。本作リリースの1971年時点ではスー・レイニー(1966年)とペギー・マーチ(1968年)のカヴァーがあるだけの超レア曲です。何故この曲を取り上げたのか知りたいところですが、前述の通りライナーノーツにはその辺りの説明が全くなくてなんとも残念!

さて、2人は「 涙のアドヴァイス 」をどんな風に料理したのか? アレンジ、歌唱共にポップ且つお洒落な味付けで美味しゅうございました。テンポはオリジナルの♩≒116にに対して♩≒120と若干速め、Aメロ出だしの音はオリジナルのC#に対して二度低いB。これだけだとあまり変わらないように思えますが違うんです。イントロのトランペットは、オリジナルのメロディを生かしつつオシャレにアレンジした上、薄めの音色でバカラックっぽさを演出。本編では、いいところで加わる女性バックコーラスや流麗なストリングスのオブリガート、サビでのゴージャスなオケアレンジなど。聴く人の心を躍らせるトニー・ハッチの演出、流石ですネ。ジャッキー・トレントの歌唱もメリハリがありアレンジに合ってました。

10曲ある2人の共作曲、過去提供した曲のセルフカヴァーが多いのかな?と想像してたのですが、どうやら全て新曲みたいですね。ドラマチックな曲、しっとりした曲、ほのぼのした曲、カントリー調、ノリノリのPop曲など、バラエティに富んでいて佳曲揃い。やっぱトニー・ハッチはできる男なんだぁ〜。


【データ】
『 WORDS AND MUSIC 』
Jackie Trent and Tony Hatch

LP:1971年リリース
レーベル:Columbia (UK)
番号:SCX 6473

Arranged and Produced by Tony Hatch
Artists:Jackie Trent (A1,A3〜5,A7,B2〜3,B5〜6), Jackie Trent & Tony Hatch (A2,A6,B1,B4,B7)

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年8月16日 (日)

BLUE UMBRELLA/Burt Bacharach and Daniel Tashian (2020年)

バカラック爺がダニエル・タシアンと共作した新曲5曲を収めたデュオ名義のEP(ミニアルバム)です。YouTube及びサブスク等による配信のみのリリース。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. BELLS OF ST. AUGUSTINE (3:30)
2. WHISTLING IN THE DARK (3:23)
3. BLUE UMBRELLA (4:19)
4. MIDNIGHT WATCH (4:09)
5. WE GO WAY BACK (3:17)

収録時間約19分


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このところ更新をサボっておりました。

前回記事をアップしたのが2020年6月21日なので、約2ヶ月ぶりです。この間のトピックといえば、なんといってもバカラック爺とダニエル・タシアンとのコラボEPが7月31日にリリースされたことでしょう。
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ということで、ご紹介するのはバカラック爺がダニエル・タシアンと共作した新曲5曲を収めたデュオ名義のEP(ミニアルバム)でございます。当初はYouTube及びサブスク等による配信のみでしたが、約3ヶ月経った10月28日にボーナス・トラック2曲を加えてCD化されました! → こちら

タシアン(1974年コネチカット州生まれ)は、米テネシー州ナッシュビルを拠点に活動するシンガーソングライター/プロデューサー。音楽一家(両親はフォーク/ロック・デュオの Barry and Holly Tashian)に育ち、ソロ活動や他アーティストに曲を提供する傍らポップロックバンド The Silver Seas を率いるなどマルチに活動。最近では、2019年2月にグラミー賞の最優秀アルバム賞(アルバム・オブ・ザ・イヤー)を受賞したケイシー・マスグレイヴス(Kacey Musgraves)のアルバム『 Golden Hour 』をプロデュースしたことで注目を集めました。そして、バカラック爺もタシアンに注目したひとりだったんですね。

バカラック爺とタシアンは2019年グラミー受賞式の翌日にカリフォルニア州にあるバカラックの自宅で初めて会い、コラボレーションを開始。作曲は主にバカラック爺が、作詞は主にタシアンが担当していますが、互いに相手のアドヴァイスも取り入れて共作したそうです。

同年6月にナッシュビルのスタジオでレコーディング。バカラック爺がピアノを、タシアンはヴォーカルを担当。その他、ナッシュビルのスタジオミュージシャンたちがバックに加わりました。
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本作、ネットのニュース記事等では “バカラック 15年ぶりの新曲” という紹介をされていました。でも、それは誤り。
“バカラック 15年ぶりにアルバムをリリース” が正しい紹介かと。だって、ここ数年だけでもバカラック名義で新曲をリリースしていますから(基本誰かとのコラボ名義ですが、それは今回タシアンとのコラボも同じ)。
  2018年9月、シングル:「 LIVE TO SEE ANOTHER DAY 」/Burt Bacharach & Rudy Pérez
  2020年1月、シングル:「 BRIDGES 」/Melody Federer & Burt Bacharach
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5年の『 AT THIS TIME 』以来、自身名義では15年ぶりのアルバムですし…ネ。

EPの5曲はいずれもミディアムテンポの4拍子曲。タシアンのヴォーカルは若干だみ声ですが高い音も地声でこなし殆どノンビブラートでストレートな歌い方。意識してそう歌ってるのかな? 曲には馴染んでると思います。以下簡単ですが曲ごとにコメントします。
※ 各曲名のリンク先はYouTubeのMV

T-1.「 BELLS OF ST. AUGUSTINE 」(テンポ:♩≒71)
6月12日に先行してリリース。5曲のうち最もテンポの遅いバラード曲で、A-B-A-B-ブリッジ-Bという構成。地味な印象の曲ですが、Bパートでのコード進行、ブリッジ〜Bパートに移る2小節の別世界感、Aメロ中のオクターヴの飛躍にバカラックを強く感じます。

T-2.「 WHISTLING IN THE DARK 」(♩≒85)
イントロ冒頭のシュールなピアノがとても印象的なメロディ・構成とも独特の曲。本編と関係ないストリングスによる緊張感ある30秒間のエンディングも独特。

T-3.「 BLUE UMBRELLA 」(♩≒97)
ほのぼのした曲調がEPの中では異色(笑)。飄々としたメロディラインや8小節という単位に収まらない小節数のフレージングにバカラックらしさが感じられます。

T-4.「 MIDNIGHT WATCH 」(♩≒96)
7月10日に第2弾として先行リリース。何かこねくり回して作られたように感じて、私にはピンと来ませんでした。

T-5.「 WE GO WAY BACK 」(♩≒80中心に揺れる)
装飾音に特徴があるバカラック爺のピアノをバックにタシアンが淡々と歌う美しい曲。間奏で時折ハーモニカがオブリガートを吹きますが、この曲はバカラック爺とタシアンのデュオと言っていいと思います。

個人的なレコメンド曲は…T-3とT-5ですかね。2人の共作曲は既にフルアルバムをリリースできるだけのストックがあるようで、コロナ禍が落ち着いた後のレコーディング&アルバムリリースを期待しましょう。

※ < 2020/10/28 追記> このEPがCD化されました。しかもボーナス・トラック2曲を追加収録して! …ということで、CD版の記事は こちら


【データ】
『 BLUE UMBRELLA 』
Burt Bacharach and Daniel Tashian

MP3:2020年7月31日リリース
レーベル:Big Yellow Dog Music
番号:不明

Daniel Tashian(vocal)
Burt Bacharach(piano)
Dennis Crouch (bass)
Fred Eltringham (drums)
Tom Bukovac (guitar)
Jim Hoke (harmonica) ...他のミュージシャンは不明
Recorded at Nashville’s Sound Emporium Studios in June 2019

※ 日本のAmazonでの取り扱いは、「 BELLS OF ST. AUGUSTINE 」と「 WE GO WAY BACK 」のみ。EPとしては取り扱ってないようですねぇ。

2020年6月21日 (日)

LONDON LIFE/Anita Harris (1965年)

英国の女性シンガー/女優、アニタ・ハリスが1965年にリリースしたバカラック書き下ろしのシングルです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A. LONDON LIFE (2:47)
B. I RUN TO HIDE (2:54)


英国の女性シンガー/女優、アニタ・ハリスが1965年にリリースしたシングルです。

アニタ・ハリスは1942年英国イングランド生まれ。Wikiによれば、タレントとしてTVに出演しつつ、レコードも出して1960年代後半には何曲かのヒットを放っています。後年にはミュージカルにも多数出演したそうです。

アニタはバカラック作品とは結構縁がありまして。まず1965年に「 TRAINS AND BOATS AND PLANES 」をカヴァーしてシングル・リリース。それから、1968年〜1969年あたりにレコーディングしたと思われるバカラック・カヴァー18曲を収めたアルバム『 This Girl's In Love With You 』をMP3ダウンロードのみで2011年にリリース。このアルバム、独創的なアレンジで内容の濃いカヴァーが目白押し。興味がありましたら是非!

そして今回ご紹介するのが1965年10月にリリースしたシングルで、なんとA面の「 ロンドン・ライフ 」はバカラック書き下ろし! この曲は1965年に創刊された雑誌 “ London Life ” の宣伝ソングだったそうなんです。つまり雑誌の名前が曲名になってるワケ。最初はルルが歌う事になっていたようですが、予定が合わずアニタになったそう。まったりさんのブログ『 バカラックマジックでまったりと 』のロンドンとバカラックさん、ユキエさんのブログ『 昼下りのジョージィ2 』のUK 60年代の雑誌 [4]:その雑誌にバカラックは曲を贈った〜London Lifeでそれぞれ動画とエピソードを交えてこの曲が紹介されています。是非覗いてみてください。

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センターの穴が小さいので見た目は7"33回転のEP盤っぽいですが、れっきとした7"45回転のシングル盤でございます。レーベル面には作者としてバカラックしかクレジットされていませんが、作詞は勿論ハル・デイヴィッド。これがもろロンドン讃歌の歌詞なんですねー。 ─ パリが寝ている間も ロンドンはスウィングし続けている 世界が歌っている全ての曲は 英国ロンドンで生まれてるんだ ─ どんよりして雨の多い気候も前向きな内容に。 ─ 冷たい雨の中傘をさして 男の子と女の子は体を寄せて暖め合う ─ いやいや、そこまでポジティブに表現しなくてもよくない?(笑) まぁ宣伝ソングだからいいか^^;

曲調も実に陽気。テンポは♩≒120でリズムは軽いシャッフル。イントロ-A-B-A-B-サビ-A-B-アウトロという構成。高低行ったり来たりするメロディ、変なコード進行、一般的じゃない小節数(A:10小節、B:9小節、サビ:12小節)とバカラック節てんこ盛り! サビとアウトロはテンポアップしてアレンジもワチャワチャ感を演出。アニタのハスキーでブライトでビブラートの効いた歌声は曲にベストマッチ、とは言い難いですが曲の魅力が優ってます。隠れた名曲ですねー、誰もカヴァーしてないのが不思議なくらい。

プロデュースはマイク・マーゴリスで、ミュージック・ディレクター(アレンジも兼ねてる?)はデヴィッド・ウィティカー。いずれもバカラックは関わっていませんが Good Job だと思います。

因みにB面曲はマイク・マーゴリスとアニタ・ハリスの共作。実はこの2人、1973年に結婚するんですね。その後どうなったかは知りませんが。

もひとつ因みに、雑誌 “ London Life ” は1965年10月創刊の週刊誌。翌1966年クリスマスに廃刊となるまでのわずか1年3ヶ月足らずでしたが、スウィンギング'60年代の典型だったんだそう。こちらのサイトで創刊号〜最終号までの表紙を見ることができます。その中で気になったのが1966年5月28日号(下の画像)。表紙にはキルト衣装に身を包んだウルスラ・アンドレスが…。もしかしたら映画『 カジノ・ロワイヤル 』撮影がらみの記事があったんじゃないか。あ〜気になる。
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【データ】
「 LONDON LIFE 」
Anita Harris

7"Single:1965年10月15日リリース
レーベル:Pye Records (UK)
番号:7N.15971

Produced by Mike Margolis
Musical Direction by David Whittaker (A.), Kenny Salmon (B.)
A.「 LONDON LIFE 」written by Burt Bacharach & Hal David
B.「 I RUN TO HIDE 」written by Mike Margolis & Anita Harris

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年6月14日 (日)

Raindrops Keep Fallin' On My Head/Mel Tormé (1970年)

米男性ジャズシンガーのメル・トーメが1970年にリリースしたアルバムです。アルバムタイトルのバカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全10トラック中、バカラック作品は1トラック

B4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (2:19)

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6月12日、バカラックがダニエル・タシアンとコラボしてシングルをリリースしました。
「 BELLS OF ST. AUGUSTINE 」/Burt Bacharach & Daniel Tashian


2人は7月31日に5曲入りEP(ミニアルバム)『 Blue Umbrella 』をリリースする予定で、その先行シングルとのこと。
LAタイムズの記事(2020/6/11)
MusicRow Magazineの記事(2020/6/13)

EPリリース時に改めて取り上げます〜。
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さて、今回ご紹介するのは…
米男性ジャズシンガーのメル・トーメが1970年にリリースしたアルバムです。

メル・トーメは1925年シカゴ生まれのロシア系ユダヤ人(1999年没/享年73歳)。バカラックの3歳上ですね。今回記事を書くにあたりネットで調べて初めてジャズシンガーだと知りました。大御所歌手だとは知ってましたが
アンディ・ウィリアムス、トニー・ベネット、ペリー・コモ等とはちょっとジャンルが違うんですねー、思いっきり認識違ってました…--;。

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1969年にヒットした曲を中心にポップ/R&B/ロックの曲をチョイス。所謂ジャズ・スタンダードの曲はありません。バックの演奏は基本ビッグバンドですが、エレキギター、エレピ、オルガン、フルートなども駆使して曲に合わせてうまくアレンジ。メル・トーメは甘いソフトな歌声で余裕の歌唱を聴かせます。

バカラック・カヴァーはアルバムタイトルにもなっているB4.「 雨にぬれても 」。まだB.J.トーマス版がヒットチャートを駆け上がってる1969年12月にレコーディング。キャピトル仕事早っ!

─ メル・トーメは、20世紀半ばの最高の作家が生み出した曲に身を包み、ポップでフレッシュなサウンドを取り入れている。例えばバート・バカラックとハル・デイヴィッドが作った「 雨にぬれても 」に、メル・トーメは甘い歌唱スタイルと、クールでいて「 雨なんかへっちゃらさ。心配ないよ 」とゆー呑気なイメージをもたらせた。 ─
 (ライナーノーツより抜粋。あるでおによる超意訳で)

B.J.トーマスのオリジナルとは明らかにテイストが異なります。まずリズム。オリジナルの跳ねるようなシャッフルのリズムじゃなくて8ビートなんですね、これが。ライナーノーツにあった“クールで呑気なイメージ”はこのリズムのおかげかと。テンポがオリジナル(♩≒108)より遅く(♩≒96)、キーが二度低いことも要因でしょうが。独自フレーズのイントロ、洒脱なオブリガート、控えめだけど分厚いブラス、独自のアウトロ、そしてフェードアウトせず終止形で気持ちよく終わります。やっぱり大御所には有能なアレンジャーがつくんだなぁと改めて思いました。

このメル・トーメ版「 雨にぬれても 」の個人的なツボはイントロ。いろんなバージョンの「 雨にぬれても 」約200曲をチェックしたところ、イントロは約3割がオリジナルのイントロを引用(A)、約1割がサビ後のフレーズを引用(B)、約1割が曲中のその他のフレーズを引用し、残り約5割が独自のフレーズでした。メル・トーメ版イントロは独自フレーズ物で、スネアが2拍叩いたあとエレピによる2小節の独自フレーズ2回繰り返し。コードは全てオリジナル・キー(in F)に揃えました。
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このイントロの何が
ツボなのかというと、私がバカラックを知ったきっかけのアルバム:航空自衛隊航空音楽隊の『 ダイナミック・マーチ・イン・バカラック 』(1972年リリース)に収録されてる「 雨にぬれても 」のイントロにそっくりなんです。偶然とは思えません。『 ダイナミック〜 』の編曲者:故岩井直溥さんは当時本アルバムを聴いたに違いない! あの世で岩井さんに会ったら訊いてみようっと。

他の曲では、リリカルで心地よいClassics IVのカヴァーA2.「 TRACES 」、Blood, Sweat & TearsのオリジナルよりスローでブルージーなA5.「 スピニング・ホイール 」あたりがレコメンドです。


【データ】
『 Raindrops Keep Fallin' On My Head 』
Mel Tormé

LP:1970年リリース
レーベル:Capitol
番号:ST-80430 (所有LPは、同年リイシュー盤のST-430)

Produced by David Cavanaugh
Arranged and Conducted by Jimmy Jones
Recorded:December 1-23, 1969

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年6月 7日 (日)

Warm & Wild/Sandra Alexandra (1968年)

米女性R&Bシンガー、サンドラ・アレキサンドラの1stアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全11トラック中、バカラック作品は1トラック

A3. I SAY A LITTLE PRAYER (3:09)

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先週の日曜5/31深夜(6/1早朝)のTBSラジオ『 オーディナリーミュージック 』がオール・バカラック・プログラムでして。しかも…

─ '80年代以降の曲を中心に、バカラックAOR時代と言いますか、なんとなくクリスタルな世界観と言いますか、いわゆるベスト盤にはなかなか入ってこない曲も多いかと思いますがそれでもすごくいい曲ばかりだぞ、というのをお送りしたいと思います。(略)最後の「 アルフィー 」は、なんだかんだで僕すごく一番好きな曲なので入れさせていただきました。 ─ (ナビゲーター&選曲:ヨシザワ"MAURICE"マサトモ 〜 YOUR SONG IS GOOD)

というセレクション。こんな切り口のプログラムはそうそう聴けるもんじゃありません。折角なのでオンエア曲一覧を記しておきます。大ヒットしたM5〜7.以外はなんともマニアック。リンクは収録アルバムの過去紹介記事に繋がってますんでよろしかったら是非! あっ、今日いっぱいはradikoで聴けまっせ!

M1. STRONGER THAN BEFORE  〜 Carole Bayer Sager 〜 (1981)
M2. LOVE ALWAYS  〜 El DeBarge 〜 (1986)
M3. ME BESIDE YOU  〜 Neil Diamond  〜 (1986)
M4. IN MY REALITY  〜 Natalie Cole 〜 (1987)
M5. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR  〜 Dionne Warwick & Friends 〜 (1985)
M6. ON MY OWN  〜 Patti LaBelle & Michael McDonald 〜 (1986)
M7. ARTHUR'S THEME  〜 Christopher Cross 〜 (1981)
M8. THE LOVE TOO GOOD TO LAST  〜 Pointer Sisters 〜 (1980)
M9. DON'T SAY GOODBYE GIRL  〜 Tevin Campbell 〜 (1993)
M10. TWO HEART  〜 Earth Wind & Fire 〜 (1993)
M11. ALFIE  〜 Rumer 〜 (2010)
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さて、今回ご紹介するのは…
米女性R&Bシンガー、サンドラ・アレキサンドラが1968年にリリースした1stアルバムです。

サンドラはカリフォルニア州オークランド生まれ(生年不詳)。翌1969年に2ndアルバムを出した後、1970年にはなんと日本で『 サンドラと12人の侍たち 』をリリース。これは川口真、浜口庫之助、筒美京平、中村八大といった当時の歌謡界を代表するヒットメイカー12人の楽曲を歌った日本独自企画盤だそう。1974年には映画『 Street Sister 』にも女優として出演しているみたい。21世紀になり本名のCissandra Durkin名義で2002年、2014年にアルバムをリリース。ジャズシンガー/ピアニストとして現在でも活動中のようです。

─ サンドラ・アレキサンドラの感動的なスタイルは、ブルース、ポップ、クラシックのブレンドにあります。彼女の驚くべき声質は、彼女が豊富に持っている音楽的特質の1つにすぎません。彼女は素晴らしいミュージシャンであり、ソングライターでもあります。彼女の音楽性は17年間弾いたクラシックピアノに基づいています。しかし彼女はクラシック縛りから脱却し、R&B、ポップ、ジャズまで音楽の範囲を広げました。本作ではローラ・ニーロの「 ウェディング・ベル・ブルース 」、アレサ・フランクリンの「 小さな願い 」、グレン・キャンベルの「 恋はフェニックス 」等をドラマティックでパーソナライズしたスタイルでカヴァー。すべて自分のものにしています。 ─ (ライナーノーツを要約、あるでおの超意訳で)

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前述の他にもサム&デイヴのA4.「 ホールド・オン 」、ダスティ・スプリングフィールドのB4.「 ジャスト・ア・リトル・ラヴィン 」などソウル〜ポップの有名曲をチョイス。アレンジとバックの演奏もチャレンジングで、サンドラの鼻にかかった歌声と相まって独特の雰囲気が漂います。

んで、バカラック・カヴァーのA3.「 小さな願い 」なんですが、これが超ユニーク。ピアノソロによるゆったりめのイントロ(元ネタはディオンヌ版)の後、Aメロは♩≒62という超スローテンポになりドラムスのブラシワーク、ギター、フルートと吐息まじりの歌声に悩殺されます。サビは一転、♩≒134でバックの演奏も含めてアレサ版の雰囲気に。ただし、このサビ部分は女性バックコーラスに任せきりでアレサのようにサンドラがシャウトすることはありません。2コーラスめも1コーラス目と同様の展開。エンディングのAメロはまたスローテンポになり、フェードアウトせずスッと終止形で終わります。私もこれまで「 小さな願い 」の様々なカヴァーを聴いてきましたが、こんなアレンジは他にないんじゃないですかねぇ。

YouTubeに本アルバムがFullでアップされています。A3.「 小さな願い 」は4:34〜です。
興味がありましたら是非!


さて、ここからはオマケ。スローテンポな「 小さな願い 」ってどんなのがあったっけ?
①歌モノ、②テンポ♩<90、を条件に所有音源をチェックしたところ、
全編スローなもの、1コーラス目だけスローで2コーラス目からテンポアップするもの、2種類見つかりました。
前者で見つかったのがValerie Joyce。2007年にカヴァー。テンポは♩≒82ですから超スローってところまではいかないですが、全編ずっとこのテンポは聴いてて結構ダレる(笑)。
後者は2曲見つけました。まずSilvana Stievano。2008年のカヴァーで、1コーラス目がスロー(♩≒74)で2コーラス目以降少しテンポアップ(♩≒92)。軽いボサノヴァで涼しげなカヴァーです。
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Kirk Detweilerという男性シンガーが2000年(MP3のみリリース)のアルバム『 Random White Boy 』で「 小さな願い 」(3:59)をカヴァーしていますが、これも
後者の仲間。1コーラス目とエンディングが超スロー(♩≒68)で2コーラス目が倍テンポ(♩≒138)というもの。
…というわけで、“Aメロがスローでサビがテンポアップする”サンドラのアレンジは唯一無二のようですねぇ〜。


【データ】
『 Warm & Wild 』
Sandra Alexandra

LP:1968年リリース
レーベル:UNI Records (US)
番号:73039

Produced by Calvin Carter
Arranged by Arthur Wright

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年5月31日 (日)

The Vi Velasco Album/Vi Velasco (1965年)

米女性シンガー、ヴァイ・ヴェラスコが1965年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全12トラック中、バカラック作品は2トラック

B5. THAT'S NOT THE ANSWER (2:15)
B6. REACH OUT FOR ME (2:59)


米女性シンガー、ヴァイ・ヴェラスコが1965年にリリースしたアルバムです。

─ フィリピン人の親を持つ彼女は、カリフォルニア州サンディエゴ生まれ。ロサンゼルスのシティカレッジ在学中に地元テレビ番組のタレントコンテストで優勝して歌手/女優の道に進むことを決意しました。ミュージカル『 Flower Drum Song 』(1958年)、『 Kicks And Co. 』(1961年) で経験を積み、ブロードウェイの『 No Strings 』(1962年) でトップの役を掴みます(あるでお注:主役の代替要員だったみたいですが)。その後、ラスベガスのフラミンゴに出演するとともにVee-Jayと専属契約しました。 ─ (ライナーノーツ後半部分を要約&補足、私の超意訳で)

ヴァイをフィリピン生まれと表記するサイト等もありますが、ライナーノーツの ─ Vi was born in San Diego of Philippine parentage. ─ に基づいて上記の訳としました。

彼女は1962年にColpixから1stアルバム『 Cantando Bossa Nova 』をリリースしています。ズート・シムズのバンドと共にボサノヴァを歌った名盤だそうで、CD化/MP3化されています。で、1965年にVee-Jayからリリースした2ndアルバムが本作でございます。(こちらは未だCD化されてません)
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米ビルボード誌1965年4月10日号の30ページ ALBUM REVIEWS に取り上げられていました。折角なので紹介します。 ─ ヴァイの才能はまだ全国的に伝わっていません。アルバムから抜粋された彼女のニューシングル「 ユー・アー・マイ・サンシャイン 」は、ラジオ局のプログラマーや業界から熱狂的な反響を受けています。彼女の絹のようでよくコントロールされた声は、大きくてブルースがかったアレンジメントと、柔らかくてロマンチックなバラードとともに浮かんでいます。 ─ (機械翻訳のまま)

ライナーノーツによれば、Vee-Jayからの初シングル「 I DON'T WANT TO GO ON 」c/w「 YOU ARE MY SUNSHINE 」(VJ-655) の評判の高さを受け、その2曲のアレンジャーであるチャーリー・カレロを迎えて本アルバム用にセッションした…とのこと。

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ガールポップ風から今でいうソフトロック風までポップにバランス良くまとめたアルバムです。中でも収録曲のうち他と一線を画す出来なのがジャズバラードアレンジのA6.「 ユー・アー・マイ・サンシャイン 」。♩≒72のゆったりしたテンポで、ピアノだけから徐々に伴奏の楽器が増えていきます。ヴァイは過度な演出は避けつつも感情表現豊かに歌い上げていて素晴らしいです。

さて、2曲あるバカラック・カヴァーのうち注目はなんと言ってもB5.「 ザット・ノット・ジ・アンサー 」。ディオンヌの4thアルバム『 THE SENSITIVE SOUND OF DIONNE WARWICK 』(1965年2月リリース) に収録されてるのがオリジナルで、カヴァーは本作のヴァイ・ヴェラスコ版だけという超レア曲なんですねー。ズンチャチャ・リズムの曲で、♩≒127のディオンヌ版に対しキーは半音低いものの心持ち速い♩≒134のテンポで軽快な印象。ディオンヌ版にはないストリングスが加わりゴージャスさもあります。張りのある歌声のディオンヌに対しヴァイは若干鼻にかかってハスキーですが歌いっぷりは互角でしょうか。ヴァイ版で最も特徴的なのはイントロや間奏部分で独自のフレーズを可愛らしく元気に歌う女性コーラス。これがウキウキしていいんです。私はヴァイ版に軍配をあげますね。

ちなみにこの「 ザット・ノット・ジ・アンサー 」、同年リリースした2枚目シングル(VJ-690)のA面曲。ディオンヌ版はB面も含めてシングル・リリースされてないのに…。タイミング的にディオンヌのアルバムリリース後直ぐにレコーディングしたはずですし、プロデューサーか本人がこの曲をとても気に入ったとしか思えませんね。


もう一つのバカラック・カヴァーはB6.「 リーチ・アウト・フォー・ミー 」。ディオンヌ版と同じキーでアレンジも基本一緒。ディオンヌ版の♩≒113に対し♩≒117とわずかに速いものの感覚的にはテンポもほぼ一緒ですね。最後のサビ以降転調して半音キーを上げてる点が唯一の独自アレンジなんですが、高音域あまり得意じゃないらしく却って逆効果
。こちらはディオンヌ版に軍配を上げましょう。

ピックアップしたナンバーは YouTube にアップされています。気になったら Vi Velasco で検索!


【データ】
『 The Vi Velasco Album 』
Vi Velasco

LP:1965年リリース
レーベル:Vee-Jay Records
番号:VJS-1135(ジャケット表面)/VJLP-1135(ジャケット裏面)/VJLPS 1135(レーベル面)
なんで各々の番号表記が違うの? 当時はこんなもんなの? いい加減だなぁ(笑)
ちなみに記号の意味は、VJ:Vee-Jay、LP:まんま、S:Stereo だそう

Produced by Al Kasha
Arranged & Conducted by Charles Calello

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年5月24日 (日)

バカラック・ベスト〜生誕80年記念スペシャル/V.A. (2008年)

4度目の来日公演と80歳を記念して、2008年にユニバーサルからリリースされた日本編集のバカラック・コンピ集です!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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Disc 1
1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  〜 Burt Bacharach 〜  
2. WALK ON BY  〜 Burt Bacharach 〜
3. COME TOUCH THE SUN  〜 Burt Bacharach 〜
4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  〜 Burt Bacharach 〜
5. THE LOOK OF LOVE  〜 Dusty Springfield 〜  F
6. DON'T MAKE ME OVER  〜 Burt Bacharach 〜
7. ANYONE WHO HAD A HEART  〜 Burt Bacharach 〜
8. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  〜 Tom Jones 〜  M
9. WIVES AND LOVERS  〜 Jack Jones 〜  M
10. 24 HOURS FROM TULSA  〜 Burt Bacharach 〜
11. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  〜 Burt Bacharach 〜
12. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  〜 Burt Bacharach 〜  F
13. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  〜 Carpenters 〜  F
14. BOND STREET  〜 Burt Bacharach 〜
15. A HOUSE IS NOT A HOME  〜 Brook Benton 〜  M
16. ALFIE  〜 Burt Bacharach 〜
17. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  〜 Burt Bacharach 〜
18. PROMISES, PROMISES  〜 Burt Bacharach 〜
19. MEXICAN DIVORCE  〜 Burt Bacharach 〜  F
20. HASBROOK HEIGHTS  〜 Burt Bacharach 〜  M
21. THE APRIL FOOLS  〜 Burt Bacharach 〜
22. NO ONE REMEMBERS MY NAME  〜 Stephanie Mills 〜  F
23. GOD GIVE ME STRENGTH  〜 Elvis Costello with Burt Bacharach 〜  M
24. COUNT ON ME  〜 Ronald Isley and Burt Bacharach 〜  M

Disc 2
1. ALFIE  〜 Vanessa Williams 〜  F
2. PLEASE STAY  〜 Aaron Neville 〜  M
3. WISHIN' AND HOPIN'  〜 Rita Coolidge 〜  F
4. WANTING THINGS  〜 The Pointer Sisters 〜  F
5. THE THINGS I WILL NOT MISS  〜 Diana Ross & Marvin Gaye 〜  FM
6. ALL KINDS OF PEOPLE  〜 Jerry Butler 〜  M
7. ANYONE WHO HAD A HEART  〜 Martha Reeves & The Vandellas 〜  F
8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  〜 Pisano & Ruff 〜
9. ONE LESS BELL TO ANSWER  〜 Gladys Knight & The Pips 〜  F
10. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  〜 Four Tops 〜  M
11. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  〜 Sergio Mendes & Brasil '66 〜  F
12. I'M A BETTER MAN (FOR HAVING LOVED YOU)  〜 Engelbert Humperdinck 〜  M
13. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU  〜 Brenda Lee 〜  F
14. REACH OUT FOR ME  〜 Walter Wanderley 〜
15. PROMISES, PROMISES  〜 Connie Francis 〜  F
16. A HOUSE IS NOT A HOME  〜 Eivets Rednow 〜
17. WIVES AND LOVERS  〜 Stan Getz 〜
18. THEY LONG TO BE CLOSE TO YOU  〜 Dusty Springfield 〜  F
19. MESSAGE TO MICHAEL  〜 The Marvelettes 〜  F
20. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  〜 Smokey Robinson & The Miracles 〜  M
21. DON'T GO BREAKING MY HEART  〜 Astrud Gilberto 〜  F
22. MAKE IT EASY ON YOURSELF  〜 Sarah Vaughan 〜  F
23. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  〜 Quincy Jones 〜  M
24. IF I NEVER GET TO LOVE YOU  〜 Marianne Faithfull 〜  F
25. TO WAIT FOR LOVE  〜 Tom Jones 〜  M
26. WAITING FOR CHARLIE (TO COME HOME)  〜 Etta James 〜  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間(Disc 1/2) 約78分/約78分


久し振りにバカラック物コンピ集をご紹介。前回が2019年11月でしたから約半年ぶりっすね。

─ 80歳を迎える2008年、念願のフル・オーケストラで4度目の来日公演を果たすバート・バカラック。彼のソロ・アルバムから選ばれたスーパー・ベストと、ユニバーサル ミュージックの豊富なカタログから厳選されたゴージャスなカヴァー集の究極の2枚組アルバム! ─ (CDの帯より)

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選曲・監修・ライナーノーツ執筆は日本におけるバカラック研究の第一人者、坂口 修氏。こだわりのある選曲、1曲毎の丁寧な解説、全曲歌詞&対訳付き、もう至れり尽くせりです。2008年の来日公演(2/16〜22)直前の2/13にリリース。コンサート会場で「 記念にどうぞ〜 」と売り捌いてたように記憶しています。私は後日購入したクチですが。

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─ 彼のソロ・アルバムとオリジナル・アーティストによるヒット曲を1971年初来日公演時の曲順で並べたDisc 1 ─ (ライナーノーツより)

1971年初来日時の曲順ってゆーのはT-1〜18まで。T-19〜24は ─ ボーナス・トラックのつもりでお聴きください ─ (同)だそう。T-19以降の選曲基準はイマイチよく分かりません^^;。前述の通り、24トラックのうち2/3の16トラックがバカラックのソロアルバムから。必然的にインスト・ナンバーが多くなってます。なお、リストに注記している通り、ダスティ・スプリングフィールドのT-5.「 恋のおもかげ 」は映画『 カジノ・ロワイヤル 』サントラ版ではなくシングル用に再レコーディングされたストリングス入りのものでございます(サントラ版とシングル版の違いはこちらをご覧ください)。

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─ ユニバーサル ミュージックの豊富なカタログから厳選された、誰でも知ってる有名アーティストによるゴージャスなカヴァー・ヴァージョンのDisc 2 ─ (ライナーノーツより)

T-12,26.の2曲はカヴァーじゃなくてオリジナル・ヴァージョンなんですけど。それはともかく、有名曲にせよ有名じゃない曲にせよレアなバージョンが多くってマニアックな選曲。歌物が多いのが嬉しいですし、コピーしたかのようなカヴァーは一切なくって独自性のあるアレンジ&パフォーマンスばかり。さすがは坂口さん、クォリティが高い! 個人的なレコメンドはポインターシスターズのT-4.「 ウォンティング・シングス 」。本コンピ集で初めて知ったのですが、しっとりしたジューン・ポインターの歌唱とアウトロのリフレインがもう堪りません。リスト作成で疲れてしまったので、その他は割愛します。手抜きでスミマセンです。

あと、坂口さんワークスならでは!なのが、収録元アルバム/シングルのジャケット写真がカラーで掲載されていること。これは嬉しいっすねー!
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バカラック初心者にとってはちょっと敷居が高い感じもしますが、持っておいて損はしない…そんなコンピ集だと思います〜。


【データ】
『 バカラック・ベスト〜生誕80年記念スペシャル 』(英題:The Universal Sound Of Burt Bacharach 〜 80th Birthday Anniversary)
V.A.

CD:2008年2月13日リリース
レーベル:ユニバーサル
番号:UICY-4472/3

This compilation (P)&(C) 2008 Universal International, a division of UNIVERSAL MUSIC K.K.
Supervised & Compiled by 坂口 修(O.S.T. INC.)
ライナーノーツ:坂口 修 Thanks to 山下 達郎、長崎 栄、PROMAX

2020年5月17日 (日)

FOUNTAINS FREE/Taja Sevelle (1991年)

米国の女性R&Bシンガーソングライター、タジャ・シヴィルが1991年にリリースした2ndアルバムです。1曲をバカラックと共作!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全12トラック中、バカラック作品は1トラック

6. THE POWER OF YOUR LOVE (YOU AND I) (4:29)

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遅ればせながら💦…    バカラック爺 92歳❗

ここ数年はお祝い記事をちゃんと当日UPしてきたのに…。

爺の誕生日(5月12日)前後は公私ともペースが乱れに乱れまして。14日頃になってようやくネット上の “バカラック祭り” を追体験するのがやっと。おうち時間がたっぷりあったGWの頃からお祝い記事を書いとけばよかったのに…と、多分そうお思いで。わかっちゃいるんですが、“今日できることは明日に延ばしちゃえ” てな性分なもんで😵。

それはともかく。
Billboard Live JAPAN 経由で届いたバカラック爺のビデオメッセージ。お元気そうで本当に良かった。メッセージのラストは " Please remember me " 。忘れるわきゃないでしょうが! きっとまた爺に会える日が来ると信じています。

エルヴィス・コステロが公式サイトに載せたメッセージは爺への感謝と愛情が溢れていました。デズモンド・チャイルドも爺と共作した頃一緒に写った写真を添えて、人生を変えるようなコラボだった/バカラックは my songwriting hero だとツイート。他にポール・アンカやヴァン・ダイク・パークスもツイートしてましたね。

パフォーマンスでは、マイケル・マクドナルドが「 世界は愛を求めている 」のライヴ音源をリリースするとともにYouTubeにもMVをUP。ダイアナ・キングはTwitterで「 小さな願い 」のAメロを歌った後 " Happy 92nd birthday, B.B.! " と。歌ってる時の愛嬌ある表情が面白かったなぁ(笑)。

印象に残った海外アーティストのみ取り上げました。以上!
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今回ご紹介するのは、米国の女性R&Bシンガーソングライター、タジャ・シヴィルが1991年にリリースした2ndアルバムです。

タジャは1962年、ミネアポリス生まれ。プリンスの Paisley Park レーベルと契約し、1987年に1stアルバムをリリース。チャートインした「 LOVE IS CONTAGIOUS 」などシングルも4枚リリース。しかしプリンスとの関わりは(シーラ・E等と比べ)希薄だったようで、Reprise レーベル移籍後の1991年10月に本作をリリースしました。

全12曲。1曲ごとにプロデューサーが異なり、R&B/ダンス系:バラード系 = 2:1 くらいのバランス。バラード系の中の1曲がバカラック&キャロル・ベイヤー・セイガーと共作したT-6.「 THE POWER OF YOUR LOVE (YOU AND I) 」でございます。勿論書き下ろしの新曲です。ゆったりした♩≒57の16ビートバラード。Aメロには4拍子/2拍子/3拍子の変拍子が見られます(Bメロやサビには無し)。Aメロ→Bメロ、Bメロ→サビ、その他転調も頻繁にしてるようですし、メロディ展開は小刻みで高低差もありクセが強い感じです。とはいえ、サビで盛り上がるかというとそんな感じでもないし。この時期のバカラックっぽい曲だと思います。

タジャの歌唱は、クールでブライトだけど高音域は若干ファニー。歌い上げる感じではなく割と淡々と歌っています。まぁ、R&B/ダンス系の曲はそれなりに気張って歌っておいでですが。ヴォーカリストとしてのウリがちょっと見えない感じがしますね。全12曲のうち1曲を除いて彼女はソングライティングしてますし、シンガーよりもソングライター寄りなのかもしれません。

なお、「 THE POWER OF YOUR LOVE (YOU AND I) 」のソングライティング自体は1990年。バカラックは1991年にキャロル・ベイヤー・セイガーと離婚してソングライターチームも解消しますが、味をしめた?
バカラックはタジャとこの後も2曲共作しています(いずれもデニス・リッチを加えた3人での共作)。デンマークの女性シンガー、シュス・フェンガーに提供した「 I ET KORT SEKUND 」の原曲「 STROKE OF LUCK 」。それと、米女性シンガー、マリリン・スコットに提供した「 LET ME BE THE ONE 」。それぞれ過去記事にリンクしてます。ご参考まで。

タジャは現在でも音楽活動をしているようです。人道主義者としての活動も活発みたいですが。公式サイトはこちら



【データ】
『 FOUNTAINS FREE 』
Taja Sevelle

CD:1991年10月リリース
レーベル:Reprise Records
番号:9 26724-2

Executive Producers:Benny Medina, Michael Ostin
Producers:Chico Bennett (T-4,5,10,11), Ian Prince (T-1,9,12), Robert D. Palmer (T-2), David Pack (T-3), Burt Bacharach & Carole Bayer Sager (T-6), Thom Bell (T-7,8)
T-6.「 THE POWER OF YOUR LOVE (YOU AND I) 」
  Written By Burt Bacharach, Carole Bayer Sager, Ms. Taja Sevelle
  Arranged By Randy Waldman and Burt Bacharach
  Synthesizers:Randy Waldman
  Guitar:Dean Parks
  Background Vocals:Portia Griffin, Jessica Williams

2020年5月10日 (日)

Your Eyes/Nancy Wilson (1983年)

ナンシー・ウィルソンが1983年に日本限定でリリースしたミニアルバムです。バカラック作品を1曲を収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全4トラック中、バカラック作品は1トラック

A1. YOUR EYES (3:51)
A2. OUR LOVELY DAYS (5:12)
  F. Audat - B. Bacharach  New Hidden Valley Music
B1. CLOUDY WINDOWS (4:01)
B2. EVERYTHING MUST CHANGE (5:47)


ナンシー・ウィルソンが1983年に日本限定でリリースしたミニアルバムです。

ナンシー・ウィルソンは1937年米オハイオ州生まれの米国女性ジャズ/ソウル・シンガー。1960年レコードデビュー以降'70年代前半にかけて多くのアルバムをリリース。TV番組にも多く出演し、'60年代後半にはTVショーの番組も持っていたとか。'70年代中盤以降もコンスタントにアルバムを発表していましたが、1982年を最後に米国でのレコーディング活動を停止しました(5年後の1987年に米国レコーディング再開)。

そんな頃、ナンシーは1983年3月27日に日本武道館で開催された第12回東京音楽祭に出場。本ミニアルバム『 Your Eyes 』はその参加曲「 YOUR EYES(ユア・アイズ)」を収録したもので、1982年12月〜1983年1月に東京のスタジオでレコーディング。12インチ45回転、A面2曲+B面2曲の計4曲入り、価格は1,500円でした。
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帯にも書かれている通り、A1.「 ユア・アイズ 」は山下達郎のカヴァー。1982年1月リリースのアルバム『 FOR YOU 』に収録されていたアラン・オデイ作詞による英語詞の曲。ナンシー版は薄くストリングスやホーンも入った大陸的なアレンジ。メロディを若干フェイクしたナンシーの歌唱はジャスっぽさを感じます。ただ、コードを結構変えていてかなり違和感あり。私がオリジナルを聴きすぎたせいかもしれませんが…。東京音楽祭では、最優秀歌唱賞(グランプリではない)、作曲賞(山下達郎)、ベストコスチューム賞を受賞しました。

んで本題。A2.「 アワ・ラヴリー・デイズ 」がバカラック作品でございます。

「 アワ・ラヴリー・デイズ 」は後述する当山ひとみ版しか知らず、ナンシー版は聴いたことありませんでした。拙ブログをご覧になったTさんからこの曲のオリジナルがナンシー・ウィルソンだと最近教わり、速攻で本ミニアルバムを購入した次第(Tさんありがとうございました!)。確かに『 バート・バカラック自伝 』のソングリストはナンシー版が初出となってますし、私が時々お世話になってるバカラック資料本『 SONG BY SONG 』もナンシーがオリジナルと書いてありました。

…ところが、今回記事を書くにあたり確認したところ、当山ひとみのシングルは1982年7月、同曲収録のアルバム『 Next Door 』も1983年2月のリリース。ナンシー版は1983年3月リリースなので、当山ひとみのシングルより半年以上も遅いリリースとなります。帯裏面を眺めると⚫︎絶賛発売中‼︎に当山ひとみのアルバムもありますし…。
この曲のオリジナルは当山ひとみ、ナンシー版はカヴァー、で間違いないかと。
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それでは聴いてみましょう。♩≒106、8ビートのミディアム・コンテンポラリー。A1.「 ユア・アイズ 」と同様、バックは佐藤允彦(key.)、土方隆之(g.)、高水健司(b.)、村上"ポンタ"秀一(dr.)、鳴島英治(per.)のコンボにストリングス、ホーンを加えた編成。1コーラス目はAメロ-Aメロ-サビ-サビ。2コーラス目もAメロ-Aメロ-サビ-サビでその後サビをフェイクしながら繰り返しフェードアウト。13小節という中途半端な小節数とニョロニョロしたメロディラインのAメロにはバカラックらしさを感じますが、サビはオーソドックスに8小節ですしそれなりにキャッチー。全体的にはやっぱり'80年代のバカラックって感じ。ナンシーの歌唱はとても品があります。前半は抑えめで、若干熱を帯びてくる2コーラス目サビ以降が一番の聴きどころでしょうか。35秒余りある長めの間奏はクール且つゴージャスで、ピアノのアドリヴもいい感じです。

この曲、'80年代にもかかわらず作詞はキャロル・ベイヤー・セイガーではありません。クレジットによれば作詞は F. Audat(Discogsは Fatz Audat、『 バート・バカラック自伝 』は Fat Audat と表記)。この方が一体誰なのか検索してもさっぱりわからず。何か理由(権利上の問題?)があって著名な作詞家が別名を使ったのかしらん。…と思って色々調べたら謎が解けました。オマケで種明かしします。


ここからはオマケ。MP3で所有しているバカラック作品をご紹介。
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こちらは当山ひとみの4thアルバム『 Next Door(ネクスト・ドア) 』。前述の通りオリジナルの「 アワ・ラヴリー・デイズ 」(4:17)を収録しています。ナンシー版がジャズ寄りなのに対し、こちらは良質なシティ・ポップスといった感じ。テンポは♩≒112。彼女の歌声にはハリとソウルフィーリングがあり、バックの演奏もタイトで女性のバックコーラスもそれらしい。ナンシー版よりもこの曲の良さが出ていると思います。
私は全く記憶にないのですが、彼女のこの曲は日立製作所TV-CMイメージソングとして採用され(YouTubeで聴くことができます)、FM番組『 日立ミュージック・イン 』のオープニングでは違うアレンジのインスト版が使われたそう(これもYouTubeで聴けます)。当時にタイムスリップしたいですねー。
そしてお待ちかね、謎の作詞家 F. Audat の正体は?… ─ ── そのあとが『 NEXT DOOR 』(1983年)ですね。 ペニー:これもほんとは『 GIRL NEXT DOOR 』だったの。実は前のアルバムがそんなに話題にならなかったみたいで、やっぱり自分たちの路線に戻しましょってことで。ここから少しずつ話題になっていったの。「 Our Lovely Days 」が大きかったかもしれない。 ──バート・バカラックが書いてる曲ですね。 ペニー:そう。私もよくわからないんだけど、コロンビアから日立のCMが決まったから、曲はまだ決まってないけども、って。英語の曲だからってのもあったみたい。歌詞を書かせてほしいなって思ったんだけど、それは日本に住んでる別の方が書いたみたい。 ─(引用元:BARKS 2019年2月21日記事〜【インタビュー】当山ひとみ、これまでのキャリアを振り返る
なるほど、覆面作詞家かぁ。検索しても出てこないわけだ^^;。
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1993年に当山ひとみはPenny名義でアルバム『 Lovers In New York 』をリリース。その中で「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」(4:33)と「 愛のハーモニー 」(4:54)をカヴァーしています。「 ニューヨーク… 」はアレンジの構成はオリジナルに近く、バックはピアノ中心にピコピコ打ち込みリズム+シンセストリングス+女性バックコーラス。「愛のハーモニー」もアレンジの基本構成はオリジナルに近いです。バックはピコピコ打ち込みリズムを中心にエレピ+シンセベース+シンセストリングス+女性バックコーラス。両曲とも彼女はハリのある声でしっかり歌っていますが、どこか淡々としていてあまり気持ちが入ってないよう。歌は上手なんですが、イマイチかなと。

もいっちょオマケ。
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ナンシー・ウィルソンは1968年のアルバム『 Easy 』(画像左)で「 恋のおもかげ 」(2:24)をカヴァー。軽いボサノヴァ調のアレンジ。流麗なストリングスやクールなフルートのオブリガートに惹かれます。ナンシーのメリハリのある歌唱もいい感じ。ラストはテンポを落としてアンニュイな雰囲気で終わるのがミソ。
また、1970年のアルバム『 Can't Take My Eyes Off You 』(画像右)では「 雨にぬれても 」(2:58)をカヴァー。この曲としては珍しくスローなジャズ・バラードに料理していてとてもユニーク。アレンジに合わせてナンシーも気怠く歌っています。イントロのリリカルなピアノがレコメンドです。 
なお、ナンシー・ウィルソンは他にも1964年の『 Today, Tomorrow, Forever 』で「 素晴らしき恋人たち」、1965年の『 Today - My Way 』で「 リーチ・アウト・フォー・ミー 」、1967年の『 Just For Now 』で「 アルフィー 」をカヴァーしています。これらは各バカラック物コンピ集で紹介済みですのでここでは割愛します。


【データ】
『 Your Eyes 』(ユア・アイズ)
Nancy Wilson

12" Mini Album:1983年3月リリース
レーベル:Shan-Shan/日本コロムビア Nippon Columbia (JP)
番号:YW-7414

Produced by Kiyoshi Ito
Arranged and Conducted by Masahiko Sato 佐藤允彦
Musicians
  Masahiko Sato 佐藤允彦:Steinway Piano, Rhodes Piano, Mini-Moog
  Takayuki Hijikata 土方隆行:Guitars
  Kenji Takamizu 高水健司:Bass
  Shuichi "Ponta" Murakami 村上"ポンタ"秀一:Drums
  Eiji Narusima 鳴島英治:Congas, Percussion
Strings 〜割愛〜
Horns 〜割愛〜
Recorded and Mixed at Nippon Columbia Studios, Tokyo in December, 1982  and in January, 1983
(P) 1983.3 NIPPON COLUMBIA CO, LTD.

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年5月 3日 (日)

MOTHER POPCORN/Vicki Anderson (2004年)

米女性R&Bシンガー、ヴィッキー・アンダーソンのアンソロジーです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全17トラック中、バカラック作品は1トラック

17. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (3:12)


米女性R&Bシンガー、ヴィッキー・アンダーソンのアンソロジーです。

1939年テキサス生まれ。ソロシンガーとしては、Vicki Anderson 名義で1964~1972年と1981年、本名の Myra Barnes 名義で1970年、Momie-O 名義で1975年に各々シングルをリリース。一方で、1965〜1967年及び1969〜1972年にかけてキング・オブ・ソウルこと御大ジェームス・ブラウン(JB)のバックヴォーカルとしても活動し、JBとの名義でも何枚かシングルをリリース。そのうち1967年のT-8.「 Think 」が全米100位を記録し、彼女唯一のチャートヒットとなりました。

私はJBのことはほぼ無知です(ゲロッパなど歌ってる映像などはモチロン観た事ありますが)。JBファミリーの歌姫は彼女の他にリン・コリンズ、マーヴァ・ホイットニー、アナ・キング等いたそうですが、そのうちヴィッキーだけアルバムリリースがなかったんだとか。可哀想なヴィッキー…。

本作はそんな彼女のアンソロジー。英国編集で、1966〜1975年及び1996年リリース(T-9.)のシングルから計17曲をコンパイルしたものです。約3分の2はファンク調、ずっと聴いてると踊り疲れた感覚になります(踊らないけど^^;)。なので、スローな6/8拍子のソウルバラード(T-14.「 YOU SEND ME 」やT-15.「 I'LL WORK IT OUT 」あたり)が聴こえてくるとホッとしますね。

本題のバカラック・カヴァーはT-17.「 世界は愛を求めている 」。1968年リリースのシングル(T-16.「 YOU'VE GOT THE POWER 」with JB)のカップリング曲でした(KING K6152、B面)。アンソロジーの中では唯一の3/4拍子(ワルツ)で、シンプルなワルツのリズムにバックもソフトなブラス&ストリングス。ファンク曲とのギャップが激しいっすね〜。でも、ヴィッキーの歌唱はダイナミック。それでも最初は抑え気味。徐々に熱を帯びてきます。ハイライトはエンディング。サビをリピートしながらフェードアウトするのですが、ヴィッキーのシャウトのまぁパワフルなこと。JBファミリーの面目躍如って感じです。

実はJBも1976年に「 世界は愛を求めている 」をカヴァーしています(こちらのコンピ集を参照方。各種JBファミリーのカヴァーも盛り沢山)。JBは4/4拍子のディスコ調にアレンジ。時代なんでしょう、全体的に軽め。シャウトの迫力はヴィッキーの完勝ですね。

また、リン・コリンズも1974年シングルのカップリングで「 世界は愛を求めている 」をカヴァー。音源(シングル盤/MP3)未所有ですが、YouTubeで聴きました。ヴィッキー版と同じく3/4拍子のワルツ・アレンジ。しかしギターやフルートそれにストリングスやブラスのオブリガートが小粋でおしゃれ。リン・コリンズもシャウトを封印して軽く歌っていてこれはこれで好カヴァー。シングル安かったら買うのになぁ。


【データ】
『 MOTHER POPCORN  VICKI ANDERSON ANTHOLOGY
Vicki Anderson

CD:2004年12月27日リリース
レーベル:Soul Brother Records (UK)
番号:CD SBPJ 24

(C) 2004 Passion Music Ltd.
Made in England

2020年4月26日 (日)

THE HITS OF BACHARACH/The Singers & Chorus of Manhattan (1972年)+α

シンガーズ&コーラス・オブ・マンハッタンが1972年にリリースしたヴォーカル入りバカラック集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  M
A2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  F
A3. I SAY A LITTLE PRAYER  M
A4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  F
A5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  F
A6. ALFIE  F
B1. MAKE IT EASY ON YOURSELF  M
B2. A HOUSE IS NOT A HOME  F
B3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  F
B4. WALK ON BY  F
B5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  M
B6. I'M A BETTER MAN (FOR HAVING LOVED YOU)  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間約38分


シンガーズ&コーラス・オブ・マンハッタンが1972年にリリースしたヴォーカル入りバカラック集です。

数年前、1970年前後の“イージーリスニング物バカラック集”探しに没頭していた時期がありまして。Discogsで検索すると聞いたことも無いオケや楽団のバカラック集がワンサカと。ジャケットのセンス、レア曲が入ってるか、できれば歌入り…の観点で絞り込み、何枚か購入したLPの一つが本作です。ジャケットのお馬さんは謎ですが、1曲だけマイナーなB6.「 ベター・マン 」が入ってたのとグループ名からして歌入りに違いない…と思ったことが購入に踏み切った理由です。

んで、聴いてどうだったか。う〜ん、なんとかギリギリ紹介できるレベルかと(苦笑)。

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全12曲。基本的には、よく知られたバージョンを再現するスタイル。ただ、そのよく知られたバージョン(元曲)のチョイスがちょっとクセ球でして。具体的には、A1.「 雨にぬれても 」の元曲はサッシャ・ディステル版、A3.「 小さな願い 」はバカラックのセルフ・カヴァー版、B3.「 恋よさようなら 」はボビー・ジェントリー版、B4.「 ウォーク・オン・バイ 」はアイザック・ヘイズ版と言った感じ。本作は名前にマンハッタンが入ってるのでてっきりUS盤だと思ってたのですが、実は英国盤なんですね。それなら納得です。英国で「 雨にぬれても 」と言えばB.J.トーマス(全英38位)じゃなくてサッシャ・ディステル(全英10位)ですからねー。他の元曲も英国人の好みを考慮したチョイスなんでしょう。

全曲で男性または女性がリードヴォーカルをとっているのですが、おざなりではなく結構しっかり歌唱している点は評価できます。一方、所々で聴こえる男女コーラスは可もなく不可もなくですし、バックの演奏も元曲の6〜7掛け程度のクオリティです。

ちなみに、Discogsを見ても The Singers & Chorus of Manhattan のレコードは本作しか見当たりません。でも、同じタイミングで購入した The Tony Dillon Orchestra and Singers の『 The Greatest Hit Songs of Burt Bacharach 』が1曲を除いて全く同じ内容だったんですよ。わたしゃ唖然としましたね。

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A1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  M
A2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  F
A3. I SAY A LITTLE PRAYER  M
A4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  F
A5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  F
A6. ALFIE  F
B1. MAKE IT EASY ON YOURSELF  M
B2. A HOUSE IS NOT A HOME  F
B3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  F
B4. WALK ON BY  F
B5. SUNSHINE DAY  M
B6. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  M

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ノルウェーのEuronettというレーベルから同じく1972年にリリースされたもの。本作からB6.「 ベター・マン 」を外し、バカラック作品じゃない「 SUNSHINE DAY 」とやら(駄曲でした)を加えた代物です。その「 SUNSHINE DAY 」が未知のバカラック作品じゃないかと期待して購入したんですけどねー、トホホ。

ちなみにちなみに、Discogsによれば The Tony Dillon Orchestra and Singers もレコードはこれだけ。結局、The Singers & Chorus of Manhattan と The Tony Dillon Orchestra and Singers はどちらも架空のグループと思われます。イージーリスニングの世界ではよくあることと頭ではわかってるんですが、騙されたようでなんかクヤシイ!


【データ】
『 THE HITS OF BACHARACH 』
The Singers & Chorus of Manhattan

LP:1972年リリース
レーベル:WINDMILL RECORDS (UK)
番号:WMD 122

詳細なクレジット記載なし


『 The Greatest Hit Songs of Burt Bacharach 』
The Tony Dillon Orchestra and Singers

LP:1972年リリース
レーベル:Euronett (Norway)
番号:EURO 103

Produced by Tony Eyers
Hensley Music Productions
B5.「 SUNSHINE DAY 」written by Sacker (Hensley Music Ltd.)

※ いずれも、日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年4月19日 (日)

Love Music/Sergio Mendes & Brasil '77(1973年)

セルジオ・メンデス&ブラジル'77が1973年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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所有 Original LP front cover/back cover

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所有リイシューCDのジャケット表/ケース裏

全10トラック中、バカラック作品は1トラック

B3. WALK THE WAY YOU TALK (3:30)


1971年頃にブラジル'66からブラジル'77に改名したセルジオ・メンデス&ブラジル'77が1973年にリリースしたアルバムです。

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─ 長年に亘って在籍したA&Mレーベルを離れ、Bellレーベルに移籍してリリースした第1弾作品。フィフス・ディメンションの音作りを手がけたボーンズ・ハウをプロデューサーに迎え、メロウ・ボッサの極致というべき世界を届ける。タイトル曲におけるキーボード・プレイの美しさも絶品。ジェイムス・テイラーの「 寂しい夜 」やロバータ・フラックの「 やさしく歌って 」などカヴァー曲も出色だ。 ─ (リイシューCDの帯より)

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アルバムの全体的な印象はボサノヴァとポップの中間あたりってところ。全10曲あるうち半数はちょっと軽めなボッサ。くっきりボサノヴァ・アレンジに仕上げてるのはA1.「 ホエア・イズ・ザ・ラヴ 」、A5.「 ラヴ・ミュージック 」らへん。一方でA4.「 やさしく歌って 」やB4.「 愛は夢の中に 」あたりはポップで、セルメンというより(男性のいない)フィフス・ディメンションですね。さすがはボーンズ・ハウ!

有名曲を色々カヴァーしているこのアルバムでセルメンがチョイスしたバカラック・ナンバーは超レアなB3.「 ウォーク・ザ・ウェイ・ユー・トーク 」。曲名聞いてもピンときませんでした💦。が、聴いて“ああこれかっ”となりました。

オリジナルはディオンヌで、1970年のアルバム『 VERY DIONNE 』に収録されてる曲。1973年にはバカラックがアルバム『 LIVING TOGETHER 』でセルフ・カヴァー(インストで)。今回改めてディオンヌ版とバカラック版を聴いたのですが、いずれもボサノヴァのリズムなんですね。(The Dionne Farris Charlie Hunter Duoも2014年にカヴァーしてますが、ボサノヴァ感はゼロ)

テンポは♩≒120でディオンヌ版、バカラック版とほぼ同じ。キーもディオンヌ版とは全く同じ。なんですが、セルメン版はこの曲の持つボサノヴァ・フィーリングをより引き出したものになっています。フルートやトランペットによる涼しげなオブリガート、バカラック的装飾音もあしらったセルメンのピアノ、Bメロ2拍目のぶっ放し、いずれも素晴らしいのひとこと。ボサノヴァ感溢れるパーカッションや2人の女性ヴォーカルもクールだし。この曲のベスト・トラックは間違いなくセルメン版でしょう。

だからセルメンはこの曲をカヴァーしたのかな? “オレだったらもっとボサノヴァっぽく演ったるぜ!” と…。


さて、ここからはオマケ。MP3でしか持ってないセルジオ・メンデス&ブラジル'77のバカラック・カヴァーをご紹介。
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1973年来日公演のライヴ盤『 LIVE 』。同年日本でリリースされたこの2枚組LPアルバムに「 恋のおもかげ 」(5:30) が収録されています。もちろんブラジル'66時代の1968年に全米4位となったアレンジでの演奏です。ただ、ライヴだからかテンポが速目(スタジオ録音版の♩≒116に対して♩≒124)。トラックの後半はメンバー紹介となっています。


【データ】
『 Love Music 』
Sergio Mendes & Brasil '77

LP:1973年リリース (所有CDは、2017年リイシューの日本盤。解説:金澤寿和氏)
レーベル:Bell (所有CDは、Sony Music)
番号:Bell 1119 (所有CDは、SICJ-313)

Production and sound by Bones Howe
The Rhythm section arrangements are by Bob Alcivar and Sergio Mendes.
The Vocal arrangements are by Bob Alcivar.
Tom Scott arranged the strings and horns on A2,A5,B4 and the woodwinds and horns on B1,B3.
Bob Alcivar arranged the strings and woodwinds on A1,A4,B2 and the strings on B1.
Sergio Mendes:Piano, Electric Piano
Bonnie Bowden & Gracinha Leporace:Vocals
Oscar E. Neves:Acoustic Guitar, Electric Guitar
Sebastian Neto:Bass
Claudio Slon:Drums
Ludir Oliveira:Congas, Triangle, Percussion
Paulp da Costa:Bongos, Congas, Percussion

2020年4月12日 (日)

BBCのTVドキュメンタリー『 Burt Bacharach... This Is Now 』(1996年)

1996年1月1日に英BBCが放送したTVドキュメンタリー番組をご紹介!



番組はこれまでに何度か再放送されてるようで、BBC公式サイトによればBBC Fourで2011年3月27日、2012年4月27日、同30日に放送と載っています。どなたかがアップしたYouTube動画(↑)の画面左上には"BBC FOUR"と表示されてるので、おそらくそのいずれかでしょう。(拙ブログは原則として公式以外の動画はリンク/埋め込みをしないのですが、希少性を鑑み今回は埋め込みました。動画が削除されないことを祈るのみです。)

ナレーションを務めたのは「 THE LOOK OF LOVE(恋のおもかげ)」のオリジナルアーティストでもある英女性シンガーのダスティ・スプリングフィールド。もちろん映像中にも登場します。実はこの時点で彼女は乳癌にかかっており1999年に60歳の若さで亡くなりました、合掌。

50分間の非常に中身の濃い番組です。タイムカウンターと主なコンテンツを示します。

0:11  Marlene Dietrich Introduction - Several Short Clips
2:26  Noel Gallagher Talks About Bacharach - Several Short Clips
4:20  Bacharach Talks About Himself
9:34  Hal David Talks About Brill Building
10:46  Dionne Warwick Talks - Bacharach Talks About Dionne Warwick - Hal David Talks
13:26  "What's New Pussycat?"(Bacharach) - Bacharach Talks
15:10  Tonight 1964 with Bacharach - "I Just Don't Know What To Do With Myself"(Dusty Springfield)
17:25  Cilla Black Talks - Dionne Talks - Hal David Talks - Several "Walk On By" Short Clips
20:53  Elvis Costello Talks - "Alfie" Recording Session 1966 - Cilla Talks - Bacharach Talks
24:45  "This Guy's…"(Herb Alpert) - Noel Gallagher Talks - Herb Alpert Talks
26:51  "(There's) Always Something There To Remind Me"(Dionne)
28:12  Richard Carpenter Talks - Bacharach Talks - "Close To You"(Carpenters)
31:32  Two Oscars & Musical - "I'll Never Fall In Love Again"(Dionne) - Split With Hal David
34:23  Bacharach Talks About『Woman』LP
35:21  Carol Bayer Sager Talks - "Arthur's Theme"(Bacharach) - Carol Bayer Sager Talks - Bacharach Talks
38:26  Carol Bayer Sager Talks - "That's What Friends Are For"(Dionne) - Grammy Awards 1986
41:16  Bacharach In Racetrack With His Daughter
43:13  Working With Gillian Lynne
45:08  Elvis Costello Talks About "God Give Me Strength"
46:58  Richard Carpenter Talks - "Captives Of The Heart"(Dionne)
49:24  Outroduction

多くの方が出演していますが、目玉はなんといってもオアシスのノエル・ギャラガーでしょう。発音がネイティヴすぎて私にはよく聞き取れないのですが😞💦 字幕が欲しい! でも、「 ディス・ガイ 」のモチーフを使って曲を作ったことぐらいはわかります。

キャロル・ベイヤー・セイガーも、「 愛のハーモニー 」の有名なエピソード(Aメロの冒頭をアウフタクトにするかしないかの論争)について語っているところなんか興味深いです。

エルヴィス・コステロが映画『 グレイス・オブ・マイ・ハート 』の主題歌「 ゴッド・ギヴ・ミー・ストレングス 」について語っていますが、映画の公開日は米国で1996年9月なので当時はまだ公開前。電話とFAXで曲作りをしたことを物語るように、番組中ではデモテープレベルの音源と共にウォークマンと電話の映像が流れます。

1990年代中盤という時代を反映してか、Introductionの後にピチカート・ファイヴ、Espiritu、AmarのMVが流れるのも嬉しいです。

コロナ禍で外出自粛のなか、まだご覧になっていない方はこの機会にぜひ!

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実は私、この番組のDVDを所有しておりまして…。
DVDタイトル:『 The Life and Works of Burt Bacharach 』
Fox Berry
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“The Hollywood Palace” Episode #134, ON ABC TV 12-DEC-1967(約59分)
“Burt Bacharach... This Is Now” ON BBC TV 01-JAN-1996(約50分)
BONUS TRACK
Short Interview For Costello & Bacharach(約5分)
“Late Show With David Letterman” 25-FEB-1997(約5分)

でもこれ、ディスクはDVD-R。レーベル面はインクジェットプリンタによる印刷で、しかもNOT FOR SALEの文字が。パッケージの紙も普通紙にインクジェットプリンタで印刷された代物で、一部は滲んでいます。2010年に日本のコレクターズDVD専門店◯◯◯で1,500円で購入したものなのですが、なんとも胡散臭い(笑)。海賊版なのは間違いないところですね。

“The Hollywood Palace” Episode #134は、A&Mレコードのアーティスト総出のプログラム。ハーブ・アルパートがMCを務め、バカラックも約10分間登場。演奏は口パクが殆どですけどねー。1967年当時のTVコマーシャル映像もそのまま入っていて、番組本編よりそっちの方が面白かったりします。

ご参考まで。

2020年4月 5日 (日)

バカラック爺2008年来日時のTV出演!

新型コロナウイルス(COVID-19)禍がなければ、今日(4月5日)は大阪から東京への移動日だったんですよね…。

バカラック爺だって本当は日本に来たかったはず。何か企画を考えなければ…。ということで、これまで封印(そんな大袈裟なものじゃありませんが)してきたネタをご紹介することとします。

話は12年前、2008年のバカラック爺来日時に遡ります。

⭐️ 2008年のバカラック爺来日ツアー ⭐️
An Evening With BURT BACHARACH and The Tokyo Newcity Orchestra
2月16日(土)@東京国際フォーラム ホールA
2月17日(日)@東京国際フォーラム ホールA
2月20日(水)@グリーンホール相模大野
2月22日(金)@大阪フェスティバルホール

公演初日を翌日に控えた2月15日、バカラック爺はTBS系列『 筑紫哲也 NEWS23 』の「 金曜深夜便 」というコーナーに出演しました。16日と17日の公演は主催がTBS/J-WAVE/朝日新聞社/イープラス。バックにキー局がついてるとこーゆーことがあるんだなー。取材とインタビューはリハーサル会場で行われ、録画編集した内容が放送されました。今回の企画はその文字起こしです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)

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筑紫哲也 NEWS23
2008年2月15日(金)放送
【 金曜深夜便 】ポップス界の巨匠 バート・バカラック

ゲスト:バート・バカラック 
ナレーション&インタビュアー:膳場貴子アナウンサー
約10分間

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今年80歳を迎える世界で最も有名なソングライターのひとり、バート・バカラック。50年以上のキャリアを誇る彼の曲はラブソングが中心で、カーペンターズ の「 クロース・トゥ・ユー 」や「 雨にぬれても 」といった曲は、ファンでなくても耳にしたことがある方が多いのではないでしょうか。

これまでにグラミー賞を6度受賞し、今年はその偉業を称えて功労賞ともいうべき The Longtime Grammy を受賞したバート・バカラック。そんな彼が2006年に発売したアルバムでは、泥沼化するイラク戦争を念頭に、混乱を招いたブッシュ政権を批判する曲を発表。周囲を驚かせました。

♪:「 WHO ARE THESE PEOPLE? 」 字幕付きで曲が流れる (18秒)

BB:私のモットー、メッセージはとてもシンプルです。「 うそつきのガールフレンドは嫌いだ 」「 うそつきのエージェントも嫌いだ 」「 うそつきの大統領も嫌いだ 」

20世紀を代表するソングライターに、その音楽、そして自身に起きた変化について伺いました。

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♪:「 雨にぬれても 」リハーサル中の映像(38秒)

(ここからインタビュー。リハーサル会場ステージ上のピアノにバカラック爺が、その向かい側に膳場アナが座っている)

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膳場:今年80歳になられるんですよね。長い間、歳を重ねながら音楽を作ってらっしゃると、その音楽を通して伝えたいメッセージというもの、何か変化してらっしゃるのかなって思うんですけれども。

BB:私の人生は常に変化しています。音楽も変われば、知識も変わります。いま最も大切に思うのは、子供たちのことです。私が子供たちをよく理解し子供たちも私をよく理解してくれることが、私にとって一番大切です。

BB:今回のグラミー賞は「 生涯功労賞 」ということでとても特別な意味を持ってます。2年前に出した『 At This Time 』もグラミー賞を取りましたが、私にとって大きな意味があります。内容が非常に政治的だったからです。

♪:「 WHO ARE THESE PEOPLE? 」バカラック爺によるピアノ弾き語り(24秒)

BB:先ほど私の子供たちのことについて話しましたが、それも重要な要素の一つです。世界は今バラバラになりそうな状態です。我々はとんでもない混乱を作り出してしまいました。政治的な意見ですが、私は現政権に反発を感じています。今の大統領は、かなり不誠実だと思っています。

膳場:あの、今年はアメリカの大統領選挙のある年です。であの、これからのアメリカそして世界のありよう・形を選ぶ大きな節目になると思うんですけれども、バカラックさんは未来に対してこれからの将来、どういう風になって欲しい何がどう変わって欲しいって思っていますか。

BB:私はオバマ候補に対して大きな希望を持っています。あのようなスピーチができる人物は、キング牧師以来、ケネディ大統領以来です。

♪:「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」リハーサル中の映像(2分6秒)

─ とはいえ、バカラックの真髄はやはりラブソング。「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」の邦題で知られるこの曲をはじめ、そのレパートリーは珠玉の名曲ぞろい ─ (映像中のテロップ)

BB:私は自分の作った曲を誇りに思っています、どんな曲であれ。コンサートに来てくれた日本の聴衆に聴いてもらえることは、私にとってこれは仕事ではなく名誉であり歓びなんです。

膳場:これからのバカラックさんの目標、こういう音楽をやっていきたいってものがあったら聞かせていただけますか。

BB:“ 今自分がしていることそれがゴールです。これ以上望むことは許されないでしょう。このくらいにしておきなさい。” …という時がいつかは訪れます。今はそんなこと考えたくないですけど。

膳場:じゃその、Old Songs の中でバカラックさんのお気に入りのものを弾いていただけますか。

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♪:「 ディス・ガイ 」バカラック爺によるピアノ弾き語り(1分37秒)

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(金曜深夜便のコーナーが終わり、スタジオの映像になって番組はエンディングに…)

男性キャスター:最後は目を見つめて歌ってくれたという、ね。

膳場:すごい素敵な歌でね、ちょっともぅ体温が上がるかと思いました。あの、バカラックさんにどこまで現役を続けるのかと伺いましたらね、気分がいい限りどこまでもとおっしゃいましてね。愉しみながら生涯現役を貫こうという姿は本当にエネルギーに溢れていました。

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歌い終わって膳場アナに向かってあのポーズ。とても80歳(当時)のジィちゃんとは思えん(笑)。

インタビューで好きな曲は?と訊かれて大体いつも「 アルフィー 」と答える爺が
ここでチョイスしたのは「 ディス・ガイ 」。大人の女性が若い男性に諭すように歌う「 アルフィー 」に対して、「 ディス・ガイ 」は男性が愛する女性に向かって “僕は誰よりも君を愛してる、君なしでは生きていけない” とか歌う曲。いやいや、幾つになってもプレイボーイっすねー。そりゃ膳場アナの体温も上がりますワ。あぁ、あんな爺やに私もなりたい(まぁ無理だな)。

YouTubeを検索してもこの映像は見当たりません。録画したDVD、大事にせねば。

2020年3月29日 (日)

とうとう…⤵️ バカラック爺、4月来日公演中止!

3日前の3月26日、とうとうバカラック爺の4月来日公演中止が発表されました。(こちら

覚悟してたしどうしようもないことですが、残念です。幻となったチケットは4月14日(火)ビルボードライブ横浜公演のもの。記念にアップしておきます。
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中止発表4日前の3月22日、バカラック爺&メロディ・フェデラーさん名義で1月にリリースした新曲「 BRIDGES 」の最新ライヴ動画が公開されました。(新曲リリース時の拙ブログ記事



フェデラーさんのツィートによれば数週間前のものだそう。動画の説明欄にも “ 米国での新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の前に収録 ” との但し書きがあります。フェデラーさんはヘッドフォン姿なのでライヴというより本当にレコーディング風。爺のピアノだけをバックにフェデラーさんが歌うというアンプラグド仕様で、とても素敵なパフォーマンスです。フェデラーさんの歌、バカラック爺のピアノ、どちらも心に染みます。

そして、同日の収録と思われる爺の動画を他にも2本見つけました。爺へのインタビューと、「 A HOUSE IS NOT A HOME(ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム)」のピアノ弾き語りです。前者は3月20日、後者は3月4日にアップされています。





爺の歌声、91歳とは思えません。元気そうで本当に良かった…。COVID-19が感染拡大してる今の状況下でも無事でいることを祈りましょう。

ついでにもういっちょ!
3月22日、米国ボストンで自宅待機中のバークリー音楽大学生たちによるバーチャルオーケストラ&シンガーがバカラックの「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE(世界は愛を求めている)」をカヴァーしてYouTubeに公開!



これまでも米国では銃乱射事件など大きな事件が起きるたびに繰り返しカヴァーされてきた曲です(最近では2016年のBroadway for Orlandoによるカヴァーが有名ですね)。それにしても、こういったバーチャル演奏は現代ならでは。実際、この一週間の間に米国では同様のバーチャル演奏が多数アップされています。そういった中、公開後5日時点で90万回超の再生回数はナカナカなんではないかと。演奏の出来はともかく、大学生たちの気持ちが伝わってきます。

日本でもCOVID-19感染者数が加速度的に増えており、予断を許さない状況にあります。自宅で爺の最新映像&バカラックの曲に触れて、元気を貰うと共に爺にエールを送りましょう!

2020年3月22日 (日)

Pleasant Time/上長根明子Trio (2019年)

女性ジャズピアニスト、上長根明子(かみながね・あきこ)のデビュー・アルバム。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全13トラック中、バカラック作品は1トラック

13. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU (4:41)


女性ジャズピアニスト、上長根明子のデビュー・アルバムです。

─ 東京ミュージック&メディアアーツ尚美 電子オルガン学科を卒業後、ジャズピアノへ転向。国立音楽院に入学しジャズピアノを今田勝氏、トム・ピアソン氏に師事。 常に音を楽しみ笑顔の溢れる演奏をモットーに愛を込めて活動中。現在は自身のピアノトリオ「上長根明子Trio」の他、ジャンルを問わず様々な編成でのライブを各地で行なっている。 ─ (Amazonの紹介コメント冒頭部分を引用)

ちょっと堅苦しいので他にないかとネットを検索。彼女のブログから自己紹介の一部を引用します。

─ 楽しくやわらかく、笑顔がこぼれる演奏がモットー。とにかく優しくて、あったかくて、ご機嫌。そんな音楽を愛してます。 現在は自身のピアノトリオ「上長根明子Trio」の他、様々な編成でのライブを日々行なっております。 ─

お気に入りの音楽はミシェル・ペトルチアーニ、ラーシュ・ヤンソン、キース・ジャレット、ビル・エヴァンス、セザル・カマルゴ・マリアーノ…とジャズ・ピアニスト5人を挙げておられます。2人めと5人めのピアニストは初めて知りました。東京を拠点に活動されてるようです。
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本アルバムは彼女自身のトリオでの録音。全13曲中バカラック・カヴァーを除く12曲が自作曲なんですが、いやいや彼女は相当なメロディ・メーカーだと感じました。バップからバラードまでジャンル広く、決してメロディアスとかそういう訳ではないのですがメロディに魅力を感じる曲が多くって。それに、演奏面でも音色が明るく生き生きしてるというか。彼女の自己紹介通りでした。

─ この曲を嫌いな人はあまりいないんじゃないかと思います。カーペンターズの歌で有名ですが、私は中学生の頃に初めてこの曲を聴いて、一瞬でこの曲に恋しました。美しい曲です。今回は都会的ブラジル風にアレンジしています。 ─ (CDのライナーより)

T-13.「 遥かなる影 」に対する彼女のコメントです。♩≒120の軽快なテンポにクール&ポップなライトサンバのリズム。ふむふむ、都会的ブラジル風ってこーゆーことなのね。ベース、ピアノと続くアドリヴもカッコイイし、何より肩に力が入ってないのが良いです。しっかり聴けるしBGMにもなる好カヴァーです。数日間、通勤のクルマ運転中に1曲リピートで50回位聴きましたが飽きませんでした(笑)。

自作曲の中では、その名の通りポップなバップのT-2.「 POP BOP 」、どこかにモンクを感じるT-4.「 PLEASANT TIME 」が個人的なレコメンド。あと、音圧が高くて程良い残響…録音も素晴らしいです。


【データ】
『 Pleasant Time 』
上長根明子Trio

CD:2019年2月27日リリース
レーベル:Cadenza(カデンツァ) by T-TOC Records(ティートックレコーズ)
番号:CADE-0032

Executive Produced, Recorded, Mixed, Mastered by 今野貴明(T-TOC Records)
Recordrd at T-TOC STUDIO
all songs composed by 上長根明子 (except T-13.)
上長根明子 (Piano)
吉川大介 (bass)
原島燎平 (drums)

↓ あっそうそう、Amazon では『 プレント・タイム 』になってますね。正しくは『 プレント・タイム 』なのに。

2020年3月15日 (日)

2020年3月12日 NHK FM『 リトグリのミューズノート 』映画音楽とBurt Bacharach

本題に入る前に…

LAタイムズ 3/11付け バカラック爺インタビュー記事
Burt Bacharach, 91, would love to collaborate with Billie Eilish. Who says no?
記事後半、4月の日本ツアー検討中との記述があります。「 どうなるか想像できません。全員がマスクなんて望ましくありません。」

Billboard Live 3/14付け 謹告
2月28日(金)~ 3月24日(火)までの公演中止に関するお知らせ
3月25日(水)以降の公演について「 店内での感染症予防対策を十分に行ったうえで、公演の実施に向けて準備を進めてまいりますが、政府発表や出演アーティストの意向を考慮し、急遽中止させて頂くことがありますこと、ご了承の程宜しくお願い致します。」

来月 4月1日(水)〜 4月15日(水)Billboard Live 大阪/東京/横浜でのバカラック公演、どうなるんでしょう。

バカラック爺の発言からは、キャンセルに傾いてるニュアンスを感じます。一方、Billboard Live としては横浜の柿落としアーティストでもある目玉のバカラック公演はなんとか実現したいところ…。

中止の覚悟はできてます。バカラック爺、無理しないでくださいね。

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さて、3日前の2020年3月12日(木)夜、NHK FM『 リトグリのミューズノート 』という番組でバカラックが取り上げられました。文字起こししたので、聴き逃した方は(聴かれた方も)興味ありましたらご覧ください。この番組は Radiko タイムフリーの対象外ですからねぇ。

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M1. SEND IN THE CLOWNS ~ Frank Sinatra ~ (1973)
M2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD ~ B.J.Thomas ~ (1969)
M3. ALFIE ~ Laura Fygi ~ (1998)
M4. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR ~ Dionne & Friends ~ (1985)
M5. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO) ~ Christopher Cross ~ (1981)
M6. ECHO ~ Little Glee Monster ~ (2019)

ナビゲーターは、日本の女性ボーカルグループ Little Gree Monster の manaka さん。
放送時間のうちバカラックに言及した部分のみ文字起こししました。序盤の最近観た映画の話題、中盤リスナーからのメールに応える部分、それに終盤部分は割愛します、あしからず。

文字色がパープルなのは manaka さんのメンバーカラーが紫だから。
リンク先は拙ブログの過去記事です、ご参考まで。


***** 文字起こし開始
(前略)さて、映画音楽と言えば、作曲家バート・バカラックが有名ですよね。10代、20代のリスナーさんだと、そんな方まだ知らないってゆう方も沢山いらっしゃると思いますし、私自身もまだ聴いたことある曲はあるけどバート・バカラックさん自身のことはまだ詳しくないので、今回この回を通して詳しく知れたらな…と思っています。

すごくね沢山の曲を残されているので、耳にしたことがある曲あると思います。まずは聴いてください。1969年の西部劇映画『 明日に向って撃て!』より、B.J.トーマスで「 雨にぬれても 」。

M2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (雨にぬれても) ♪

聴いていただいたのは、B.J.トーマスで「 雨にぬれても 」でした。もぅ一度はこの曲ぜっったい聴いたことあると思うんですけど、この曲を作曲したのがバート・バカラックなんですよね。私もあの、あぁそうなんだってこの回でそうなりましたね。曲自体は耳に絶対したことあるので、なんかすごい不思議ですよね。どこで聴いたかはわかんないけど歌えちゃうってゆうのが、やっぱり名曲なんだなって思いました。

で、この曲なんですけども、デパートなんかで雨が降り始めたりすると店内BGMがこれに替わったりするってゆう話があるそうで、なんかそれすごい粋ですよね。だから、店員さんだけがわかる、その、ね、なんて言うんですか、暗号?みたいな(笑)。この曲が流れたら「あっ、雨大丈夫でしたか?」って言えちゃうってことですよね、外を見なくても店員さんはお客さんに。そういうのすごいいいなって思います。

私もなんか誰かとそうゆうの欲しいですね。リトグリ内で、欲しいですねそうゆう、暗黙のなんかこう合図みたいななんか。でも、一緒にいると不思議なんですけど、目で会話できますよね。なんかきっと、それは学校だったり職場だったりとか家族だったりとか、すごい仲がいい人とは目で会話できるっていうのわかるーって思ってくれてる人もいると思うんですけれど、リトグリは目で会話できます。例えば、なんかぁ、普通にまぁ一緒にいて「あれよろしくな」とかそーゆうなんて言うんですか「あれは違うよな」とかも目でなんかこうホントに言葉にも動きにも出さないけど、目で「わかるわかるわかる、わかるょ」みたいな、そーゆー会話はできます。だから、なんかありますよね目で会話できるのは、なんか一緒にいる時間が長い人としか出来ないことなのかなぁ~って、自然とやってる時に「はっ、これ多分誰とも出来ひんなぁ」みたいな感じになりますね。

で、そんなねバカラックの曲はですね、メロディはキャッチーだけど実は複雑ってゆーことがポイントらしく、だから譜面とかに起こすとあっ結構複雑なことされているんだなという事とかがわかるみたいなんですけど、そーですねでもこの曲以外にもホント沢山の曲があると思うので、なんか一杯聴いてる中でまた、すごい実は複雑だなぁと思う事とか沢山あるのかなぁとか思います。なのでそこら辺も注目しながら聴いてみたいと思います。

で、しかもですね、もぅこの曲50年以上前の曲だそうで、なんかビックリですよね。50年以上も前の曲だけど、今私2000年生まれの私も、きっと多分私より年下の中学生だったり小学生の方だったりも、絶対この曲知ってると思うんですよ。なんか、何十年も愛されてて知らん間に歌えるってすごい曲だなって思います。そんな曲を作ったバート・バカラックさんのことを今日は深く知れていけたらいいなと思います。

この曲とですね映画のサントラでバカラックはですね、アカデミー賞とグラミー賞をダブルで受賞するという快挙を成し遂げているそうです。すごいですよね。なんか、それだけでもなんか、今この時代も歌える人が沢山いるっていうこと、のなんかこう、納得というか。アカデミー賞とグラミー賞ダブルで受賞ってホントすごいなと思います。それではですね、そんなバート・バカラックですけれども、えー私自身もホントに先ほども言いましたがまだまだ知れてないこと沢山あるので今日を通して一緒に勉強していけたらなと思います。

バカラックが作る曲といえば、聴きやすくキャッチーなメロディ、そして転調や変拍子を使った意表を突くアレンジ、思いもよらない楽器の使い方、ホントにね沢山あると思うんですけど、観客をねすごくワクワクさせるような映画やったりミュージカルだったりとかそういう曲にねすごくぴったりだなって思います。

そんなバカラックはですね、1928年カンザスシティでドイツ系ユダヤ人の家系に生まれました。皆さん、1928年生まれって普通に言いましたけど、びっくりですよね、フフッ。今バカラックは91歳ということで、ホントに、すごいなぁ今年で92歳! まだ、色んなお話を訊けるじゃないですか、ご本人に色んなことを、っていうのがすごいなぁって思います。小さい頃にニューヨークへ引っ越ししたバカラックはお父さんに連れて行ってもらったジャズクラブで音楽の虜になり、やがて作曲家に。そして1957年に作詞家ハル・デイヴィッドと出会い、この黄金コンビは’60年代に大ヒットを連発しました。ん~、日本でもね、あのー松本隆さんと細野晴臣さんだったり、ま、いろいろなまぁ黄金コンビ沢山いますけど、すごいかっこいいですよね、なんか。こう、自分のまぁ相棒みたいな人見つけて一緒にすごいいいものを残していくっていうのにも憧れますね。

では、次の曲はそんな2人が作った1966年の映画『 アルフィー 』のエンディング曲「 アルフィー 」です。こちらはですね、バカラックが自分のライヴで「 この曲はハル・デイヴィッド、作詞家のハル・デイヴィッドの最高傑作だ 」と語るほどの名曲です。今でも多くのアーティストの方がカヴァーされています。そして今回はオランダの女性シンガー、ローラ・フィジィが歌うバージョンでお届けします。では聴いてください。ローラ・フィジィで「 アルフィー 」。

M3. ALFIE (アルフィー) ♪

Little Glee Monster manaka がお送りしている『 ミューズノート 』。今夜は、映画音楽と作曲家バート・バカラックを特集しております。聴いていただいたのは、ローラ・フィジィで「 アルフィー 」でした。すごい、なんか心地いいなんかこう曲やなぁて思ぅたんですけど、でも、そうですね、結構高低差激しい部分もありますし、歌ってると難しいのかな…とか。なんか、普段は「 実は難しいんですよぉ 」って言う側ですけど、やっぱ聴く側になると、すごいこう、なんて言うんですかね「 気持ちよさそうに歌ってるなぁー 」って言う気持ちですけど、確かに歌うってなったら、難しいのかなぁとか思いましたねぇ。

そんなこの曲なんですけども、日本ではヴァネッサ・ウィリアムスが歌ったバージョンが1996年にドラマの主題歌になり流行しました。このドラマはですね、全編にわたってバカラックの曲がサントラとしても使用されたそうで、当時バカラック・ブームがこのドラマをきっかけに少しあの出たってことですよね。すごいですよねーなんか、多分なので1996年のこのドラマを観てたなぁって思った人は、この曲も聴いたことあるなって思った方ももしかしたらいらっしゃるのではないかと思います。

さて、前半も終わったところなんですけれども、この辺でリスナーのみなさんからいただいたメールを読んでいきたいと思います。(中略)

さて、Little Glee Monster manaka がお送りしている『 ミューズノート 』。再び今夜の特集、映画音楽と作曲家バート・バカラックに戻りましょう。1961年、作曲家バート・バカラックと作詞家ハル・デイヴィッドの黄金コンビは、彼らの作品に欠かせない存在となる歌手に出会います。それがディオンヌ・ワーウィックです。彼女のシルキーでマイルドな歌声は、バカラック・サウンドの魅力を最大限に引き出しました。そして次々とヒットを生み出す3人は、人々から「 ゴールデン・トライアングル・チーム 」と呼ばれるようになります。すごいですよねぇ。なんかこう、更に、最強の2人がひとりの女性歌手ディオンヌ・ワーウィックのおかげでもっともっと最強になるという。ディオンヌはですね、現在までに1億5000万枚以上のセールスとグラミー賞を5冠も獲得しているそうで、すっごいですよねぇ。なんかこう、1億5000万枚以上のセールス、なんかこう夢みたいな現実的に想像できないので、すごいなとしか言いようがないんですけど、目が点ですよね。ホントにさっきからこうバート・バカラックのお話してると、感想がすごいしかこう出てこないんですけど、でも本当にそのぐらいなんか私にとってはやっぱりもう桁違いというか、1億5000万枚ってゆう以上のセールスを、こう、読んだことも無かったので文字として。ホントにすごいゴールデン・トライアングル・チーム、すごいんだなあって、またまた言っちゃいましたが。

え~次の曲にいきたいと思います。1982年の映画『 ラヴ・IN・ニューヨーク 』より「 愛のハーモニー 」です。この曲はですね、映画でのオリジナルはロッド・スチュアートが歌っています。1985年にディオンヌ・ワーウィックが、スティーヴィー・ワンダー、グラディス・ナイト、エルトン・ジョンと、すごいメンバーですね、と共演したカヴァー・バージョンが大ヒットして全米シングルチャート1位となりました。今日はそのディオンヌたちが歌うバージョンをお聴きください。ディオンヌ&フレンズで「 愛のハーモニー 」

M4. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR (愛のハーモニー) ♪

聴いていただいたのは、ディオンヌ&フレンズで「 愛のハーモニー 」でした。なんか、おんなじ曲でもやっぱり4人いると全然聴こえ方が違うんだなぁということをすっごい感じて。でも普段はあまりこういうこう曲調というか、のものをあまり聴かないので、すごい新鮮だなという気持ちもあってすごい楽しめました。

こうしてバカラックの作る音楽は今も多くの歌手に愛され歌い継がれています。ここに一覧がね、あるんですけど資料に。「 雨にぬれても 」は東京スカパラダイスオーケストラ、そして倍賞千恵子さん。そして「 アルフィー 」という曲は、椎名林檎さん、そして手嶋葵さんなどがカヴァーされております。1967年の映画『 007/カジノロワイヤル 』の挿入歌「 恋のおもかげ 」は松田聖子さんが歌われていたり、なんかホントに沢山の方に歌われているんだなということもわかりますし、きっと知らぬ間に聴いていたのが「 あっ、これもバート・バカラックが実は作ってたんだな 」って曲とかもなんかこんなに沢山こうあったらなんか一つぐらいは耳にしているものであるんじゃないかなとか思ってすごい面白いなって思います。

なんかリトグリもね、是非なんかいつかバカラックの曲、挑戦してみたいなと思います。

そして、次の曲はですね、1981年のコメディ映画『 ミスター・アーサー 』の主題歌「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」です。こちらはですね、クリストファー・クロスが歌って大ヒットして、その年のアカデミー賞最優秀歌曲賞に輝きました。か・きょ・く・賞、難しいですね。作詞作曲はバカラック だけでなく、クリストファー・クロス、ピーター・アレン、キャロル・ベイヤー・セイガーとの共作だそうです。では、聴いてください。クリストファー・クロスの「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」。

M5. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO) (ニューヨーク・シティ・セレナーデ) ♪

聴いていただいたのは、クリストファー・クロスで「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」でしたぁ。聴いて、この曲知ってる!ってすぐなったんですけど、この「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」はナント日本語タイトル、まぁ邦題なんですよね。原題は「 アーサーのテーマ 」。今ってそう言えばまぁ邦題ってすごく少ないというか、見ないですよね新曲で邦題が付いているってゆー曲がね。私たちはあまり見ないなぁって思うんですけど、昔はこう邦題の曲沢山、邦題がついてる曲沢山ありましたし、で、その話を打ち合わせでしてたら、レコード会社の人がナントその邦題決めてることを知って、私、センスある人じゃないと嫌ですよねー。なんか、全然意図と違うすっごいダッサい言葉組み合わせられて、なんか、全然違うこぅ意図のことが伝わっちゃうことになったらすっごい残念じゃないですか。だから、カッコいいタイトル付けてくれてたらメチャメチャ嬉しいですけど、そこはちょっと運ですよね。これは私がもし当時のアーティストになったならば、メチャメチャセンスのある人頼みますよっていう気持ちになっちゃうなって、打ち合わせでお話してて思いました(笑)。

そしてですねぇ、やっぱりあのー、すごい曲もいいですしやっぱ声もいいですし、この曲を作ってるのがバート・バカラックだったということも初めて知れたので、それもやっぱりすごい「 あっ、そうなんや !」ってなりました。

というわけでですね、今回は映画音楽と作曲家バート・バカラックを特集しましたが、この1時間ですごいバート・バカラックがどんな人でこんな曲も書いていてそれでなんかそういう色んなことをバート・バカラック自身のことをすごい丸々お勉強させてもらえたなぁっていう回だったので、きっと同世代の方も聴いてくれてると思うんですけど、私と同じように全然名前聞いても「 誰だろう 」って感じだったけど「あっ、この曲聴いたことある!」ってなってるリスナーの方も多いと思います。これからねなんかまた色々調べていきたいなぁって思いました。

では最後に私たちリトグリの曲を聴いていただきながらお別れです。(後略)
***** 文字起こし終了


オマケ情報:MC中にBGMとして小さく流れていたバカラック作品は以下の通り。なかなか良いチョイスです。
 I SAY A LITTLE PRAYER (小さな願い) 〜 アレサ・フランクリン 〜  (1968)
 (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU (遥かなる影) 〜 カーペンターズ 〜  (1970)
 THE LOOK OF LOVE (恋のおもかげ) 〜 セルジオ・メンデス&ブラジル'66 〜  (1968)
 THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU (ディス・ガイ) 〜 ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス 〜  (1968)
 ON MY OWN (オン・マイ・オウン) 〜 パティ・ラベル&マイケル・マクドナルド 〜  (1986)
 DON'T MAKE ME OVER (ドント・メイク・ミー・オーヴァー) 〜 シビル 〜  (1989)

manaka さんは弱冠19歳。
番組スタッフによるバックアップがあったにせよ、若い女性によるバカラック談義はとても新鮮で嬉しくなりました。manaka さんが放送中でも触れていたように、バート・バカラックに興味を持ってくれるリスナーが少しでも増えてくれれば良いな…と思いました。

そして、Little Gree Monster のバカラック挑戦を首を長くして待ってます!

2020年3月 8日 (日)

Hits From Burt Bacharach With Love/The Tony Mansell Singers(1971年)

英国のトニー・マンセル・シンガーズが1971年にリリースしたバカラック集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全11トラック中、バカラック作品は9トラック

A1. THIS GUY’S IN LOVE WITH YOU
A2. I SAY A LITTLE PRAYER
A3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
A4. WHAT MADE YOU GO
A5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
B1. THE LOOK OF LOVE
B2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
B3. A VERY GOOD YEAR FOR YOUNG LOVE
B4. TRAINS AND BOATS AND PLANES
B5. I’LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
B6. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE

収録時間約32分


英国のトニー・マンセル・シンガーズが1971年にリリースしたバカラック集です。

─ これが今日の音なのだ。ロンドンでこれまでに制作された最高のボーカルアンサンブル・ポップアルバムの1つです。バート・バカラックとハル・デイヴィッドの大ヒット曲がオリジナルの曲調で録音されていますが、加えてロマンチックな色とスイング・ビートの新しい深みがあります。トニー・マンセルは、英国シーンで最高の声を集めて、ポップでありながら上品なブレンドを生み出しました。このグループは、“ロンドン・ウィークエンド”などのテレビ局で何百万人もの人々に親しまれており、世界有数のアーティストと共演もしています。これらの素晴らしい曲は、スタジオで「Tops in His Bag」と称されるデレク・コックスによってトニー・マンセル・シンガーズのために特別に編曲されました。 ─ (裏ジャケの解説を意訳。最後の2文は割愛)

トニー・マンセルをネットで検索してもよくわからなくて…。拠り所はこの解説だけです^^;。

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全11曲のうちバカラック&デイヴィッドの曲は9曲(A4,B3はバカラックの曲ではありません)。チョイスされたのはカヴァー定番曲ばかりですが、B4.「 汽車と船と飛行機と 」が入ってるのが英国らしいところかと。

時折ハモンドがファンキーなプレイをする以外はオーソドックスなアレンジでごく控えめな演奏をバックに、男女コーラス隊が前面に出て歌っています。ユニゾン(男女なのでオクターブ)で歌ってるところとハモってるところが半々くらいでしょうか。出来がいいのは、ハモリ部分の多いA1.「 ディス・ガイ 」、コーラスに厚みがありハモンドが活躍するB1.「 恋のおもかげ 」、こちらもコーラスの厚みがあるB4.「 汽車と船と飛行機と 」あたりですかねー(出来がいいと言っても他曲との差はそれほどありません)。

ハーモニーはそこそこ美しいですし確かに上品。イージーリスニング物として鑑賞に耐えるアルバムだと思います。とはいえ、CDリイシューされるほどじゃないってのもわかりますが(苦笑)。


【データ】
『 Hits From Burt Bacharach With Love 』
The Tony Mansell Singers

LP:1971年リリース
レーベル:STEREO GOLD AWARD
番号:MER 349

Musical arrangements and band direction:Derek Cox
Music by Burt Bacharach & Hal David (exept A4,B3)、L. Muller (A4,B3)
Recording Director:D. L. Miller
Audio Mix:David Hunt
A Damil U.S.A. Production
Made in U.S.A.

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年3月 1日 (日)

The Best Of Burt Bacharach/RTE Concert Orchestra, Richard Hayman (1995年)

アイルランドのオーケストラがナクソスからリリースしたバカラック・カヴァー集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
2. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
4. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
5. THE LOOK OF LOVE
6. WIVES AND LOVERS
7. LOST HORIZON
8. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR
9. BOND STREET
10. THE APRIL FOOLS
11. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)
12. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
13. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
14. MAKE IT EASY ON YOURSELF
15. WALK ON BY / I SAY A LITTLE PRAYER
16. ALFIE

収録時間約55分


アイルランドのオーケストラがナクソスからリリースしたバカラック・カヴァー集です。

1995年にこんなCDが出てたなんて今年まで知らず、最近ゲットしたものです。Naxos(ナクソス)はクラシックの廉価盤レーベルとして有名ですが、本作はNaxos International(ミュージカルやポップスなどをコレクションしたNaxosのサブレーベル)からのリリースです。

RTE(正しくはRTÉ:アイルランド語でRaidio Teilifís Éireann)とはアイルランド放送協会のこと。アイルランドにおける公共放送機関で、日本だとNHKに相当するようです。演奏しているRTE Concert Orchestra(RTEコンサート・オーケストラ)は、RTEに所属する2つのオーケストラのうちのひとつ。RTE National Symphony Orchestra(アイルランド国立交響楽団)がクラシックのフル編成オーケストラなのに対し、RTEコンサート・オーケストラは中編成でクラシックからポピュラー、ビッグバンドまで幅広い音楽を演奏してるんだそう。

ちなみに、現在のRTEコンサート・オーケストラの団員構成は以下表の通り約40名。アイルランド国立交響楽団のおよそ半分の規模で、弦楽器と木管楽器が少ないです。
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全16トラック/17曲は、バカラックのカヴァー定番曲ばかり。1995年(録音は1993年)の作品ということもあって、T-8.「 愛のハーモニー 」やT-11.「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」もチョイスされています。曲によってドラムス、E.ベース、ギターも加わりますが、基調としてはクラシック寄りのオーケストラ・サウンドです。

でもですね、聴き始めてすぐ「 えっ、なんかコレ聴いたことあるぞ(T-1.)」「 あれっ、コレもじゃね?(T-2.)」となりまして。アーサー・フィードラー/ボストン・ポップスのバカラック集のパクリっぽいぞ…と。んで、『 What The World Needs Now 』/Arthur Fiedler and the Boston Pops(1972年)と聴き比べたところ、本作の6曲(T-1,2,4,9,12,14.)がほぼ同じアレンジと判明!
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確認したところ、本作で指揮・アレンジを担当したリチャード・ヘイマンはボストン・ポップスのアレンジャーだったんですねー。自身のアレンジを再利用したワケで。それをパクリと言っちゃ失礼ですな、ゴメンなさい。

アレンジャーとして別の方がクレジットされている2トラック(T-8,15)を含めて、アレンジは(安直ではないものの)全体的にありきたりな感じです。イージーリスニングとして及第点だとは思いますし、楽しいアレンジのT-9.「 ボンド・ストリート 」やT-12.「 雨にぬれても 」、しっとり丁寧なアレンジのT-10.「 エイプリル・フール 」などは好きですが。

そんな中で突然変異と言っていいのがT-7.「 ロスト・ホライズン 」。これは素晴らしい! 最初の2分弱は、原曲とは全く関係なくどこぞの管弦楽曲あるいは交響詩から引用したのか?と思えるようなクラシカルで描写的な音楽なんですねー。2分ほど経ってやっと本編のメロディが流れてきます。その本編部分のオーケストレーションも独自のオブリガートが美しくクライマックスでの盛り上がりも十分。この調子で他の曲もアレンジしてくれたら良かったのに…と思ってしまいました。本作の白眉だと思います。

参考までに、ナクソス・ジャパンの公式サイト NAXOS Music Library で全曲試聴できるようですょ。


【データ】
『 The Best Of Burt Bacharach 』
RTE Concert Orchestra, Richard Hayman

CD:1995年リリース(ナクソス・ジャパンのサイトによれば1996年8月リリース)
レーベル:Naxos International
番号:8.990051

Producer:Chris Craker
Arr. John Tatgenhorst (T-8,15)
Recorded at RTE Studio 1, Dublin, from 5th to 7th January and on 6th and 7th April, 1993.
(P) 1995 HNH International Ltd.
(C) 1995 HNH International Ltd.

2020年2月23日 (日)

Only In My Mind/Norma Jean Martine (2016年)

米国の女性シンガーソングライター、ノーマ・ジーン・マーチンのデビュー・アルバムです。バカラックと共作した1曲を収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全12トラック中、バカラック作品は1トラック

12. I'M STILL HERE (2:33)

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米Forbesのサイトにバカラック爺のインタビュー記事が出ています。2月20日付けです。
『 Burt Bacharach, Strong At 92, Still Writing Hit Songs 』

中にはしょーもない質問もあったりしますが(笑)、なかなか良い記事でして。最後、あなたにとって音楽とは?と訊かれた爺は… ─ Music is salvation, particularly at this time in my life, it keeps me grounded.(音楽は救いであり、特に私の人生においては私を根底に保つものなのです。) ─  う〜ん、カッチョいい!

先日拙ブログで紹介したメロディ・フェデラーとのコライト曲「 BRIDGES 」についても触れてます。彼女をとても高く評価していることが窺えます。
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さて、今回ご紹介するのは…米国出身の女性シンガーソングライター、ノーマ・ジーン・マーチンのデビュー・アルバムです。

彼女のことは何も知りません。Wikipedia情報よりかいつまんで紹介します。1991年、NY州ミドルタウン生まれ。現在はロンドンを拠点に活動。英国、イタリア、ドイツのアーティストに曲を提供(共作で)。多くのアーティストのコンサートやライヴにサポートメンバーとして出演すると共に2014年以降自身名義のシングルもリリース。2015年1月にLAでバカラック爺と「 I'M STILL HERE 」を共作。2016年6月にロンドンでバカラック爺と一緒に初披露し、同年10月本アルバムリリースと相成ったわけです。

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これはCDのブックレットに載ってたT-12.「 I'M STILL HERE 」譜面の一部。確かに2人の名前が見えます。

バカラックと共作した経緯はよく分かりません。細かい字で2ページびっしり書かれた "THANK YOUS" には勿論バカラックへの謝意も書かれてますが、一緒に曲をコライトしたきっかけなんぞも振り返って欲しかったですねぇ。

─ Special thanks to Burt Bacharach for allowing me the honour of writing and spending time with such a legend as you. You are an incredible inspiration and I can only hope that I’m still writing songs when I’m 87. ─ (ブックレットの "THANK YOUS" より)

「 I'M STILL HERE 」は♩≒70のスローバラード。ピアノとチェロだけをバックにノーマは淡々と内省的に歌っています。曲の構造はとてもシンプルで、きっちり8小節単位でA-A-B-A'。変拍子も転調もありません。高低音が飛びがちなメロディに若干バカラック臭がする程度。作詞ノーマ/作曲バカラックときっちり分業せず、ノーマも作曲に関与したんじゃないか…そんな気がします。

実は、この曲の存在を知ったのはごく最近なんです。拙ブログを始めた2013年以降バカラック情報にはけっこう網を張ってたつもりなんですが、全く気付きませんでしたねぇ。シングルにもなってないし話題にならなかったのでしょう。

アルバム全体的にはロック寄りの印象。個人的には興味ない分野です〜。


【データ】
『 Only In My Mind 』
Norma Jean Martine

CD:2016年10月14日リリース
レーベル:Vertigo/Capitol (UK)
番号:06025 4782395 3

Produced by Danton Supple (T-1,4-8,12), Dan McDougall (T-2), Joel Laslett Pott (T-3,9-10), Ed Harcourt (T-7,11)
Additional Production by Danton Supple (T-2,9,11), Jonas Westling (T-5), Neil Athale (T-6)
T-12.「 I'M STILL HERE 」
  Written by Norma Jean Martine, Burt Bacharach
  Norma Jean Martine:Vocals
  Audrey Riley:Cello/arranger
  Philop Jewson:Piano
  Recorded by Marta Salogni at Definition Arts, London

2020年2月16日 (日)

"Close To You" and nine other hits by BACHARACH and DAVID/The Longines Symphonette (1972年)

米国のイージーリスニング・オケ、ロンジン・シンフォネットが1972年にリリースしたバカラック集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A1. WINDOWS AND DOORS
A2. MY LITTLE RED BOOK
A3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
A4. I CRY ALONE
A5. WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU
B1. PROMISES, PROMISES
B2. I WAKE UP CRYING
B3. A HOUSE IS NOT A HOME
B4. THE WINDOWS OF THE WORLD
B5. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME

収録時間約30分


米国のLongines Symphonette Societyという直販レーベルから1972年にリリースされたイージーリスニング・オケ、ロンジン・シンフォネットのバカラック集です。

1970年前後には全世界でイージーリスニング物のバカラック集がたくさんリリースされました。Discogs(音楽データベースとマーケットプレイスのサイト)で検索するとその手の中古LPがたくさん網に掛かります。聞いたこと無い名前のオケ/グループが大半なのですが、数ドル(或いは数ユーロ)から売ってるので送料(米国で$20〜25、欧州で€8〜15)込みでも¥2,000〜3,000くらい払えば手に入ります。ジャケットで判断して少しずつ買ったものの、ハズレが多くって…。

そんなこんなで最近このジャンルは敬遠してたのですが、数週間前に届いたハイファイ・レコード・ストアさんのメールマガジンに今回ご紹介するアルバムが載ってました。

─ 渋い選曲も魅力のバカラック・カヴァー集。安易な企画もののようでいて実は手の込んでアレンジ。タイトルからお察しの通り、全曲バカラック作品。ロンジン社のオーケストラ専門レコーディングスタジオの設備と録音の良さをアピールするためのシリーズです。「Close To You」「A House Is Not A Home」にはコーラスも登場。「I Wake Up Crying」など渋い選曲もあって大満足です。¥2,750+送料 ─ (ハイファイ・レコード・ストアさんのレコード評)

実はこのアルバム、以前Discogsを漁ってたときに購入を見送ったヤツなんですょ。改めてDiscogsを覗いたら値段は$2少々〜。ハズレの疑いもありましたが思い切ってハイファイさんで購入! レコード評通り魅力的なアルバムでございました^^。ハイファイさんを信じてヨカッタ。(過去にハイファイさんには一杯食わされたことがあったので^^;)

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魅力その1:レア曲の多さ

全10曲中3割がレア曲。なかなかイージーリスニング物では見られない選曲です。A1.「 ウィンドウズ・アンド・ドアーズ 」、A4.「 I CRY ALONE(ひとり泣く) 」、B2.「 アイ・ウェイク・アップ・クライング 」の3曲がそれ。なかでも、「 ウィンドウズ・アンド・ドアーズ 」はオリジナルのジャッキー・デシャノン版(1966年)布施明版(1971年)しか聴いたことない超レア曲。デシャノン版はシングルが全米108位にはなってますが、それにしても…ねぇ。

魅力その2:様々なスタイルのアレンジ

これがロンジン・シンフォネットだと言えるようなはっきりした特徴はありません。でも、曲ごとに様々なスタイル且つ上質で楽しいアレンジが施されてます。ハープや打楽器も含めフルオーケストラ+バンドという編成。金管とストリングスによるスウィング調のA2.「 マイ・リトル・レッド・ブック 」、コーラングレがソロを吹くゆったりバラードのA4.「 ひとり泣く 」、豊穣なストリングス+フリューゲルホルン・ソロのA5.「 あなたはあなた 」、'70年代歌謡曲っぽいサウンドのB2.「 アイ・ウェイク・アップ・クライング 」、木管アンサンブル+テナーサックスやトロンボーンのソロが光るB4.「 世界の窓と窓 」。A3.「 遥かなる影 」とB3.「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」では男女コーラス隊がメロディを歌います。ハイ一丁!的に作られたハズレ物とは一線を画した出来です。

レコメンドは3曲

まずA2.「 マイ・リトル・レッド・ブック 」。他では聴いたこともない唯一無二のスウィング調アレンジ。♩≒114という(この曲にしては)ゆったりしたテンポで、流麗なストリングスとトランペット/トロンボーン/サックスの厚みあるビッグバンドが融合したサウンドはもう堪りません。それからA4.「 ひとり泣く 」。オリジナルはディオンヌ・ワーウィックで、1stアルバム『 PRESENTING DIONNE WARWICK 』に収録された6/8拍子のバラード曲。それをゆったりした8ビートバラードにアレンジ。フルートとストリングスとヴィブラフォンの牧歌的なイントロに続いてコーラングレがメロディを奏でます。時折聴こえるフルートのオブリガートは小鳥の囀りのよう。もひとつB4.「 世界の窓と窓 」。イントロと間奏部におけるクラシカルな木管アンサンブルがまず印象的です。そのメロディが本編のメロディには全く無いフレーズなんですよ。これら木管楽器は本編でも素敵なオブリガートを吹いてくれます。後編でのトロンボーン・ソロとオーケストラの盛り上がりも素晴らしい。いやもうアレンジャーのセンス、凄すぎ。

逆にツマンナイのがA3.「 遥かなる影 」。男女コーラスがメロディを歌ってることもあり凝ったアレンジは避けたみたいですね。本アルバムのタイトルにして、更にジャケットでは「 遥かなる影 」の歌詞(なぜかしら/急に小鳥たちが姿を見せるわ…)を表現したのに、ねぇ^^;。


【データ】
『 "Close To You" and nine other hits by BACHARACH and DAVID 』
The Longines Symphonette

LP:1972年リリース
レーベル:Longines Symphonette Society (US)
番号:LS-216-C(SYS 5428/LWS 740/LS216U)

Performed by The Longines Symphonette and The Symphonette Choraliers
その他クレジットは一切なし

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年2月 9日 (日)

MORE SWITCHED ON BACHARACH/Sir Christopher Scott (1970年)

モーグ・シンセサイザーにより奏でられる、脱力系バカラック・カヴァー集の第2弾!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
A2. WISHIN' AND HOPIN’
A3. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
A4. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
A5. EVERYBODY'S OUT OF TOWN
B1. PAPER MACHE
B2. MESSAGE TO MICHAEL
B3. I’LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
B4. REACH OUT FOR ME
B5. PROMISES, PROMISES
B6. TRAINS AND BOATS AND PLANES

収録時間約33分

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公開中の映画『 9人の翻訳家 囚われたベストセラー 』。バカラックの「 世界は愛を求めている 」が使われてると聞き、観てきました。みんなで歌う場面が2回と劇伴のピアノソロが1回だったかな。クリスマス時期、曲の持つメッセージ性…ナルホドでした。映画の舞台はフランス、仏語の小説を訳すために選ばれた🇷🇺🇬🇧🇪🇸🇩🇰🇮🇹🇩🇪🇨🇳🇵🇹🇬🇷の翻訳家たち…。そんなシチュエーションでこの曲を英語詞のまま(歌詞カードも見ずに)翻訳家たちみんなが歌って…欧米ではこの曲スタンダードなんですねー。あっ、映画そのものも良作でした。

ネタをもう一つ。昨年7月、ロンドンでのバカラック爺コンサートのライヴ録音を🇬🇧BBCのサイトで聞くことができます(ただし、2月末までの期間限定)。約1時間55分。映像はないですが、アンコールの「 雨にぬれても 」までフルで聴けます。ゲストシンガーはジョス・ストーン。興味ある方はお早めに…。
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さて、今回ご紹介するのは…前年(1969年)リリースの『 SWITCHED-ON BACHARACH 』に続く、モーグ・シンセサイザーによる脱力系バカラック・カヴァー集の第2弾です。

アーティスト名義は第1弾の Christopher Scott から Sir Christopher Scott に進化。クリストファー・スコットになったのか? 胡散臭いと思って調べたところ、どうやらクリストファー・スコットは編曲&指揮でクレジットされているDave Mullaney(デイヴ・ミュレイニー)の別名らしい。それがわかった時の脱力感といったら…(苦笑)

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全11曲中、約半分が第1弾以降のヒット曲。B.J.トーマスのA1.「 雨にぬれても 」とA5.「 アウト・オブ・タウン 」、カーペンターズのA4.「 遥かなる影 」、ミュージカル『 プロミセス・プロミセス 』のB3.「 恋よさようなら 」とB5.「 プロミセス・プロミセス 」の5曲がそれ。世のバカラック人気に乗っかって売ってやろうという魂胆でしょう。

第1弾と同様、モーグはメロディ(及びオブリガート)のみで、他はリアル楽器(ギター、ベース、ドラムス等)による演奏。加えて、今回は男女コーラスまで参加しています。歌詞は歌わず“ウゥ〜”とか“ワァ〜”と唸ってるだけですが、曲中の一部でメロディや和音を担当(A2,3,4.)するのみならず、A1.「 雨にぬれても 」とB3.「 恋よさようなら 」では全編に渡りメロディを担当。その分、第1弾よりもイージーリスニングに寄ってる感じ。第1弾のリスナーから苦情でもあったんでしょうか、“ピコピコが耳障りだっ、もっと聴きやすくしろっ”とか(笑)。

メロディのとぼけた音色と強めのポルタメントが曲のイメージに合ってるA5.「 アウト・オブ・タウン 」はモーグで演奏する意味を感じるけど、他の曲はねぇ…。CDリイシューされた第1弾以上に脱力感を感じる本作、リイシューされない理由がなんとなくわかりました^^;


【データ】
『 MORE SWITCHED ON BACHARACH 』
Sir Christopher Scott

LP:1970年リリース
レーベル:Decca
番号:DL 75243

Arranged and Conducted by Dave Mullaney
Production Co-ordinator: Harry Meyerson
Performed on the Moog Synthesizer by Sir Christopher Scott

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し


 

2020年2月 2日 (日)

Try To See It My Way/Leslie Uggams (1972年)

米国の女優で歌手、レスリー・アガムスが1972年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全10トラック中、バカラック作品は1トラック

A2. TRY TO SEE IT MY WAY (3:04)

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映画『 My Best Friend's Wedding(ベスト・フレンズ・ウェディング)』がミュージカルに! 公式サイトはこちら

映画で使われた「 I SAY A LITTLE PRAYER(小さな願い)」「 I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF(恋のとまどい)」、サントラ収録の「 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN(恋よさようなら)」、その他「 WALK ON BY(ウォーク・オン・バイ)」「 WHAT'S NEW PUSSYCAT?(何かいいことないか子猫チャン)」など沢山バカラックナンバーがフィーチャーされるみたいです。

今年(2020年)9月〜、英国とアイルランドでツアーとのこと。観たいなぁ〜。英国は昨日(2/1)EU離脱して先行き不透明な状況ですが、ことバカラック関連ではイベント多くて(バカラックのトリビュートコンサート/ライヴは多いし、バカラック爺も毎年と言っていいほど公演してるし)羨ましい〜。
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さて今回は… 米国の女優で歌手、レスリー・アガムスが1972年にリリースしたアルバムです。

彼女のアルバムは過去に『 What's An Uggams? 』(1968年)を紹介しています。略歴等はそちらをご覧ください。

本作はSonday Recordsというレーベルからリリース。聞いたこと無いレーベルですがそれもそのはず、1970年〜1972年にアルバム1枚(本作)とシングル9枚出しただけの超マイナーレーベル。…なんですが、レーベル設立者はなんとびっくりディオンヌ・ワーウィック! セプターのサブレーベルで、セプターがディオンヌのために作ったみたいです。

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レーベル面に写っている赤ん坊、気になったので調べたところディオンヌの長男 David Elliott と判明。ディオンヌは1966年にWilliam David Elliott と結婚('67年5月に離婚して3ヶ月後また2人は再婚)。んで、1969年1月に Davidを出産するのですが、Sonday の Son は息子 … つまりこのレーベルはディオンヌが長男を想って命名したんですねー(sonday という単語は辞書に載ってないので造語みたい)。なんて子煩悩なディオンヌなんでしょう!

Columbia との契約が切れたレスリー・アガムスはディオンヌに誘われて Sonday と契約。シングル2枚と本アルバム1枚をリリースしました(以下表を参照)。
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このアルバム、ダブルジャケットになっていてトラックリストとクレジットは内側に。なんとディオンヌ直々のプロデュースですよ!
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Billboard誌 1971年3月13日号の33ページに関連記事が載ってました。↓ ディオンヌとレスリーがラジオ局のスタッフと一緒に写ってます。ディオンヌ自らレスリーのプロモーション活動をしていたようですね。プロデュースにプロモーション…ディオンヌの本気度が窺えます。
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長い前置きになってしまいました^^;。バカラック・カヴァーはA2.「 涙のアドヴァイス 」。1966年のTVミュージカル『 オン・ザ・フリップ・サイド 』用にバカラック&デイヴィッドが提供した曲の一つで、サントラではジョニー・ソマーズのソロ版とリック・ネルソンとのデュエット版の2バージョンがありました。カヴァーは片手もありません。超レア曲と言っていいでしょう。聴くまではジョニー・ソマーズ版のコピー物かと思ったのですが、曲の持ち味を活かしたドリーミーなアレンジは私の予想をいい意味で裏切るものでした。イントロでのオーボエとホルンが織りなす美メロの掛け合い、本編に入っての女性バックコーラスやストリングス等の美しいオブリガート。極め付けは、時折聴こえるディオンヌによる輪唱やハモリ。Aメロでは2拍遅れ、アウトロでは1小節遅れでメロディを歌う輪唱は、新鮮だし聴いててホッコリします。

ディオンヌ自身は「 涙のアドヴァイス 」を歌ってないですし、何故この曲をレスリーに歌わせたのかはわかりません。しかし、シングルA面に加えてアルバムタイトルにしちゃうほどですから、ディオンヌも曲の仕上がりには自信があったんでしょう。1968年のペギー・マーチ版(コンピ盤『 The Rare Bacharach 1 』で紹介)や2006年のヨンジン版(『 me and my Burt 』)も好カヴァーですが、この曲の私的ベストはレスリー版です。

アルバム全体も好印象。ソウルからポップまでバラエティに富んでいます。特にA面は素晴らしく、モータウン風でノリの良いA1.「 LOVE IS A GOOD FOUNDATION 」から始まりドリーミーなA2.を経てジム・ウェッブ的なA5.「 BRIGHTEN HILL 」まで捨て曲なし。どうしてこんな好盤がCD化されないのか不思議でなりません、いやホント、マジで。


【データ】
『 Try To See It My Way 』
Leslie Uggams

LP:1972年リリース
レーベル:Sonday Records
番号:SL 8000

Produced by Dionne Warwicke (注)1972年はディオンヌが改名していた時期で、Warwickeとなっています。
A Dionne Warwicke Production
Arranged by Richard Rome & Don Sebesky
Recorded at A & R Recording Studio, New York, N.Y.
Engineer:Phil Ramone

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年1月26日 (日)

BRIDGES/Melody Federer & Burt Bacharach (2020年)

米国の女性シンガーソングライター、メロディ・フェデラーがバカラック爺と共作した新曲のシングルです!(配信のみ/CD無し)

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. BRIDGES (3:31)


米国の女性シンガーソングライター、メロディ・フェデラーがバカラック爺と共作した2人名義のシングルです。一昨日(1/24)リリースされたばかりの新曲!

メロディ・フェデラーはテキサス生まれ(生年不詳)で、現在はシアトルを拠点に活動。ポップからエレクトロまで様々なジャンルの様々なミュージシャンと仕事をするとともに、自身でもソロでアルバム1枚と多数のシングル曲(配信のみ)をリリース。何曲か聴きましたが、アコースティックでフォーキーなポップという印象です。

フェデラーとバカラック爺は共通の知人を介して知り合いました。彼女のソングライティングと歌唱に触れたバカラック爺は ─ 彼女は本当に素晴らしいソングライターであり、パフォーマーになるために必要なものを持っている ─ と感じ、これまでに5曲を共作。彼女のFBによれば、昨年(2019年)12月のビバリーヒルズでのバカラック爺のコンサートに呼ばれて2曲歌ったみたいですよ。
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「 BRIDGES 」のMVはYouTubeの Melody Federer チャンネルにアップされてます。しかし、”限定公開”のため彼女のTwitter → smartURL からのリンクじゃないと視聴できない模様。代わりに Melody Federer トピック にあるMVを貼り付けておきます。


詞をフェデラー、曲をバカラック爺が担当。変拍子/難しい転調は無く、変なコード進行/高低差のあるメロディもそれほど見られません。つまり作曲面での所謂バカラックらしさは希薄です。でもでも、ミディアムテンポでポップな曲調には多幸感を感じます。ここ数年の新曲たちは重い(「 DANCING WITH YOUR SHADOW 」,「 LIVE TO SEE ANOTHER DAY 」)或いは渋い(コステロのアルバム曲)のどちらかでしたから…。

フェデラーの歌声は艶やかで力強く魅力的です。2人名義ということでバカラック爺はピアノを弾いてるんだと思いますが、4拍目の裏から次の小節の1拍目にかけての装飾音的な16符音符はいかにもバカラック節。演奏面ではらしさが出てます(笑)

メジャーレーベルでちゃんとプロモーションすればヒットしそうな気がするんですけどねー。


【データ】
「 BRIDGES 」
Melody Federer & Burt Bacharach

MP3:2020年1月24日リリース
レーベル:Melody Federer
番号:─

Produced by Daniel Tashian
Written and Performed by Melody Federer and Burt Bacharach
Engineered by Mike Poole
Mixed by Jason Lehning
Master by Greg Calbi
Piano, Bass, Drums, Guitar:Daniel Tashian
Strings Arranged and Engineered by Jordan Lehning
Cello:Austin Hoke
Violin:Kristin Weber
Violin:Russel Durham
Viola:Lydia Luce

※ 2020/3/14 クレジット判明したので追記

2020年1月19日 (日)

TRAINS AND BOATS AND PLANES/Joanie Sommers (1967年)

ジョニー・ソマーズが1967年にリリースしたシングル。A面がバカラック・カヴァーです!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A. TRAINS AND BOATS AND PLANES (3:00)
B. YESTERDAYS MORNING (2:20)

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バカラック爺、4月のビルボードライブ情報が1/16に発表されました。事前情報(1/11拙記事)通り4/1〜15、大阪/東京/横浜で9公演! 1/20から横浜公演、2/5から大阪/東京公演の予約受付開始! Twitterでも話題になってましたね、チケ代が高いだの高齢でちゃんとパフォーマンスできるのか?だの。そんな輩は今すぐトウフの角にでもアタマをぶつけてほしいですな。問題は箱が小さいのでチケット取れるかどうか…です。ゲットできたら拙ブログで報告しまーす。

そして同じ1/16、女優の清原果耶さんが「雨にぬれても」を歌う京王電鉄のテレビCMが放映開始されました(プレスリリース)。素朴でストレートな歌声が良くって。メイキングではナレーション抜きでもう少し長く歌声聴けます(雨にぬれても篇 30秒雨にぬれても篇 メイキング)。
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さて、今回のお題はジョニー・ソマーズ。米国'60年代前半の女性アイドルシンガーのひとり。デビュー以来在籍していたワーナーからColumbiaに移籍して1966年にアルバム1枚とシングル3枚(前回記事で略歴含め紹介)をリリース。その後すぐCapitolに移籍して1967年にリリースしたのがこのシングルでございます。

バカラック・カヴァーはA面の「 汽車と船と飛行機と 」。オリジナルはバカラックで、1965年にファースト・アルバム『 HIT MAKER! 』の先行シングルとしてリリースされ全英4位に。同年、英国のビリー・J・クレイマー&ダコタス(全英12位、全米47位)、同じく英国のアニタ・ハリス(チャートなし)、フランスのクロード・フランソワ(仏語詞、チャート不明)、ドイツのファイヴ・トップス(独語詞、チャート不明)がシングルをリリース。翌1966年にはディオンヌ・ワーウィック(全米22位)がシングルをリリースしたり、スウェーデンのギャルズ&パルズがバカラック集の中でカヴァーしています。

ジョニー・ソマーズがこの曲を1967年になってシングル・リリースしたのは、1966年のTVミュージカル『 ON THE FLIP SIDE(オン・ザ・フリップ・サイド) 』でバカラック曲に触れて目覚めたからだ…と勝手に思ってます。よくはわかりませんけど。

ジョニー版の特徴は、イントロでのR&B調のメロディとリズム。それまで、この曲のイントロはAメロを流用したものばかりでしたからとても新鮮に聴こえるんですね。グルーヴを感じます。
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本編に入るとR&B色は薄まりますが、シロフォンの刻みとか中間部ブリッジでのストリングスの盛り上がりなど、オケのアレンジも細かい配慮が効いてます。ディオンヌ版を普段着とすると、ジョニー版はちょっとオシャレした普段着といった印象です(どう違うのか突っ込まないでくださいね、あくまでイメージなので…)。ジョニーの歌唱も表現力があってなかなか好印象です。

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ちなみに、上の表は「 汽車と船と飛行機と 」のオリジナルが世に出た1965年から1967年までのカヴァー曲とそのイントロについてまとめたものです。1966年までイントロのメロディはオリジナルを真似た “ Aメロ流用 ” ばかりで、1967年に入るとバリエーションが出てきたことがわかります。面白いですね。

B面はバカラック曲じゃないし聴いてもいないので割愛します、あしからず。


【データ】
「 TRAINS AND BOATS AND PLANES 」
Joanie Sommers

7" Single:1967年リリース
レーベル:Capitol
番号:5936

Producer – Nick Venet
Arranged By, Conductor – James E. Bond, Jr.

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年1月11日 (土)

マジかっ!? バカラック爺、4月に来日するって!

4月、バカラック爺が6年ぶりに来日します!

情報元:A House Is Not A Homepage | Burt Bacharach announces 2020 concerts in Japan

情報元は、米国のバカラック非公式Webサイトです。1月7日付けでアナウンスがあり、1月8日付けでツアー情報が掲載されていました。

2020
April 1, 4 Osaka, Japan (Billboard Live Osaka)
April 6, 7, 9, 10 Tokyo, Japan (Billboard Live Tokyo)
April 12, 14, 15 Yokohama, Japan (Billboard Live Yokohama)

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現時点の情報はここまで。Billboard Live 各サイトには情報掲載ないのですが、このうち Billboard Live Yokohama は2020年4月に開業するそうでかいつまんで次のようなことが書かれています。

1月16日 「ビルボードライブ横浜」の第一弾出演アーティスト発表!
・「ビルボードライブ横浜 オープニングシリーズ」として複数組の出演をビルボードライブWEBサイト、およびSNSにて発表

1月20日 「横浜」各公演のチケット先行予約は1月20日(月)正午より!
・WEBサイト、およびチケットぴあにて順次スタート
・同オープニングシリーズのラインナップの「東京/大阪」公演の受付詳細は、改めてご案内

つまり、「ビルボードライブ横浜 オープニングシリーズ」の出演アーティストの1組がバカラック爺で、併せて「東京/大阪」公演も行うということのようです。1月16日まで情報は解禁しないんでしょうねー。もうバレバレですが(笑)。



前回の来日が2014年の4月でしたから、6年ぶりです。うわぁ、嬉しいなぁ。あとは無事に来日できることを皆さん一緒に祈りましょう!

2020年1月 5日 (日)

Come Alive!/Joanie Sommers (1966年)

米女性アイドルのジョニー・ソマーズが米コロンビアに残した唯一のアルバムです。リイシューCD(日本盤)のボーナストラックとしてバカラック作品を3曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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Original LP front cover

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所有リイシューCD(日本盤)ジャケットの表/裏

オリジナル盤:11トラック中、バカラック作品はなし
リイシューCD日本盤(+5):16トラック中、バカラック作品は3トラック

14. ALFIE (3:05)
15. IT DOESN'T MATTER ANYMORE (2:04)
16. TAKE A BROKEN HEART (2:26)


米女性アイドルのジョニー・ソマーズが米コロンビアに残した唯一のアルバムです。

ジョニー・ソマーズは1941年ニューヨーク州バッファロー生まれ。1955年に一家でカリフォルニア州に移住後、高校時代にバンドで歌っていたときに作編曲家トミー・オリバーに見出されてワーナーと契約。1962年に8枚目のシングル「 JOHNNY GET ANGRY(内気なジョニー)」が全米7位になるなど人気を博し、歌手及びタレントとしてTV番組に出演します。そんな彼女のアイドル人気に目をつけたのがペプシ・コーラ。保守路線のコカ・コーラに対抗して若さをアピールすべく彼女をCMのシンガーに起用。キャンペーン・ソング「 Now It's Pepsi, For Those Who Think Young 」を、1963年からは「 Come Alive! You're in the Pepsi Generation 」を歌いました。

本作は、アルバム・タイトルからも分かるように前述したペプシのキャンペーン「 Come Alive! 〜 」とタイアップしたもの。T-2.「 いそしぎ 」、T-4.「 ガール・トーク 」、T-7.「 コール・ミー 」、T-8.「 ウォッチ・ホワット・ハプンズ 」など今ではスタンダードとなった曲などをカヴァーしています。全11曲のいずれもアレンジ/演奏/歌唱のクォリティが高く、アイドルというよりもジャズ歌手的な印象を受けます。

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リイシューCDの日本盤には、コロンビア在籍時にリリースしたシングル全3枚 <いずれも1966年。A面/B面でリリース順にT-12/13、T-14(B面はT-6)、T-15/16の計5曲> をボーナストラックとして収録。そのうちT-14〜16.の計3曲がバカラック作品でございます。

まずT-14.「 アルフィー 」。1966年の英国同名映画の主題歌でオリジナルはシラ・ブラック。同年8月の米国公開時はシェール版が主題歌になりましたが、その時点で米国では6つのバージョンがシングルリリースされてたそうです。トニー・マーチン、ジャック・ジョーンズ、ビリー・ヴォーン(ここまで男性)、シェール、カーメン・マクレエ、そしてジョニー・ソマーズ。かなり早い時期にカヴァーしてたことになります。ジョニー版はオケのアレンジがとてもゴージャス(特にイントロ)なのが特徴で、さすがColumbiaって感じ。ジョニーの歌唱も大袈裟になりすぎず好感が持てます。プロデュースはアレン・スタントン、編曲と指揮はモート・ガーソンで、どちらも本作と同じ。ナルホドね、納得。

T-15.「 気にしないさ 」とT-16.「 涙のブロークン・ハート 」は、バカラックが全面的に楽曲を提供してジョニー・ソマーズとリック・ネルソンが共演したTVミュージカル『 オン・ザ・フリップ・サイド 』の曲。サントラは拙ブログでも紹介しています(当該記事 → こちら)。両曲ともリック・ネルソンが歌っていたので、ジョニーがカヴァーしたワケですね。ただ、なんて言うんですか、アレンジ変えてはいるものの印象としてはほぼコピーって感じで、ジョニーの歌唱も平板だしあまり印象に残りません。─ シングル盤(#43950)としてリリースされたはずだが、アメリカのジョニー・ファンは実物を見たことがないという。店頭に並ばなかったのか、DJ盤だけ出回ったのか?販売されたとしても極めて少なかったのだろう ─ ライナーノーツにあるコメントですが、確かにDiscogsを検索してもこのシングル盤は見つかりません。なんだかなぁ〜。

ここからはオマケ。
『 Come Alive! 』のリイシューCDには、Columbiaでの未リリース曲など更に7曲が追加されたUS盤もあります。そのうち2曲はバカラック 作品ということで、MP3で所有しています。T-17.「 TRY TO SEE IT MY WAY(涙のアドヴァイス)」(2:15) はT-15,16.と同様『 オン・ザ・フリップ・サイド 』の曲。サントラではジョニーのソロとジョニー&リックのデュエットの2バージョンが収録されてる曲です。サントラのジョニー版と比べてテンポは若干速め、基本ほぼ同じアレンジでオカズ少なめのあっさりした演奏。もしかしたらサントラのアウトテイクかも知れません。もう1曲はT-22.「 ALFIE(アルフィー)」(3:08) でT-14.のイタリア語モノバージョンです。バックトラックは全く同じでヴォーカルが違うだけでした。


【データ】
『 Come Alive! 』
Joanie Sommers

LP:1966年リリース (所有CDは、2013年9月25日リイシューの日本盤)
レーベル:Columbia (US) (所有CDは、SSJ / Sony Music Direct (Japan) Inc.)
番号:CS 9295 (所有CDは、XQAM-1071)

Produced by Allen B. Stanton
Arranged and Conducted by Mort Garson

2019年12月29日 (日)

New Pastel/笠井紀美子 (1984年)

女性ジャズ・シンガーの笠井紀美子が1984年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全10トラック中、バカラック作品は1トラック

3. ALFIE (4:50)


女性ジャズ・シンガーの笠井紀美子が1984年にリリースしたアルバムです。

彼女は1945年生まれ。京都出身で1964年に上京、1979年に単身LAに渡り1982年に帰国。1984年10月リリースの本作は帰国後3作目のアルバムなんだそう。1987年からは宝飾デザイナーとしても活動。1998年に音楽活動から引退され、現在はカリフォルニア州サンタモニカに在住だそう。

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─ 80年代のダンス・グルーヴ×スタンダード・ジャズ! 時代の波も、ジャンルの壁も超え、KIMIKOのヴォーカルが鮮やかに描く痛快作 ─ (リイシューCDの帯より)

バックはバンド+ホーン群。サウンド的には、ジャズ・ファンクとAORとソウルのコラボ+ちょっぴりビッグバンドも顔を出してる…、そんな感じでしょうか。彼女のヴォーカルはファンキーながらチャーミングなところが魅力でございます。見た目通り?ですね😃

そんなアルバムの全10曲のうち、スタンダードと言える楽曲がバカラック・カヴァーのT-3.「 アルフィー 」と映画『 シェルブールの雨傘 』のT-10.「 アイ・ウィル・ウエイト・フォー・ユー 」。この2曲のアレンジが結構ユニークでして。後者は、ゆったりとしつつも緊張感ある1コーラス目から、テンポアップしてビッグバンドな間奏に変わり2コーラス目はまた1コーラス目と同じに戻りフェードアウトしてエンディング。まるでドラマを観てるよう。

そして前者「 アルフィー 」のアレンジも実に独特。まずイントロ。フェードインして聴こえてくるのはギターのカッティング。リズムは♩≒93のジャズファンク系軽めの16ビートで、微かにラテンの香りも。彼女のヴォーカルは若干フェイクもかましながらノリとキレがあります。サビや中間部の間奏ではホーンがゴリゴリ鳴ってゴージャスな感じ。ラストのフレーズだけはリズムが消え、やっと「 アルフィー 」らしくなってエンディング。ここまでノリの良い「 アルフィー 」も珍しいのではないかと…。


【データ】
『 New Pastel 』
笠井紀美子

LP/CD:1984年10月リリース (所有CDは、2017年8月23日リイシュー盤)
レーベル:CBS/Sony (所有CDは、Sony Records)
番号:28AH 1790 / 32DH 152 (所有CDは、SICP 5528)

Produced by 伊藤八十八
Arranged by 笹路正徳
笠井紀美子:Lead Vocals
笹路正徳:Piano, Fender Rhodes, Synthesizers
Paul Jackson Jr.:Guitar
Nathan East:Bass
Ricky Lawson:Drums
数原晋:Trumpet, Flugelhorn
横山均:Trumpet
新井英治:Trombone
岡田澄雄:Bass Trombone
Jake Conception:Alto and Baritone Saxophone
吉永寿:Tenor Saxophone
日野皓正:Cornet (T-4.)
伊東たけし:Alto Saxophone (T-5.)
土方隆行:Guitar (T-4,7.)
Eve:BAckground Vocals

2019年12月22日 (日)

moi/斉藤由貴 (1994年)

斉藤由貴が1994年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

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全11トラック中、バカラック作品は2トラック

1. THE APRIL FOOLS (Japanese Version)  (4:07)
11. THE APRIL FOOLS (Original Version)  (4:07)


斉藤由貴が1994年12月にリリースした11枚目のアルバムです。

18歳でデビュー・シングル「 卒業 」(作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:武部聡志)をリリースしたのが1985年2月21日。6日後にリリースされた菊池桃子の「 卒業-GRADUATION- 」(作詞:秋元康/作曲・編曲:林哲司)とどちらが好きか友人と論争?したのは懐かしい思い出です。チャート(オリコン週間チャート最高位:由貴版6位、桃子版1位)はともかく、私は断然由貴派でした。アイドルとしてどうこうではなく純粋にいい曲だなぁと。でもまぁ殆どの人がそう感じたんじゃないですかね。後年カヴァーされた回数の多さ(由貴版が圧倒している)がそれを物語ってます。

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閑話休題、本作は1985年以来約10年ぶりとなる筒美京平提供曲(作詞は彼女自身)5曲と洋楽カヴァー6曲で構成されています。『 moi 』は “モア” と読んでフランス語で “わたし” という意味。タイトル通りとてもパーソナルな感触のアルバムです。

んで、洋楽カヴァーの一つがバカラック・カヴァーの「 エイプリル・フール 」。洋楽カヴァーのうちこの曲だけはOriginal Version(T-11.)と彼女の訳詩によるJapanese Version(T-1.)、2つのバージョンを歌っています。Original Versionはシンセポップ的なアレンジで女性バックコーラスや彼女の声にもエフェクトが強めにかかってます。片やJapanese Version。テンポや譜割りこそOriginal Versionと同じですが、背景のPad以外はベースやリズムその他全部音を削ぎ落として新たにピアノとシンセストリングスを加えたシンプルなアレンジ。バックコーラスもなく声にかかるエフェクトも弱め。英語詞の意味をちゃんと表現した訳詞になってることもあって思いが伝わってきます。好カヴァーだと思います。

先週聴いたYammy*さんのライブ『 Yammy* sings Burt Bacharach 』(レポはこちら)で、Yammy*さんが「 エイプリル・フール 」の2コーラス目で歌っておられた日本語詞が斉藤由貴によるものだったと知り、さっそくAmazonでポチッとして数日前に届いたCDをじっくり聴いた次第。斉藤由貴のJapanese Version自体は以前Shoppgirlさんのブログ(My Willful Dialy)で聴いてはいたのですが、パソコンでさらっと聴いたためか印象に残らなかったみたいで…。全くもって不覚でした。

ネットでの情報によれば、斉藤由貴が「 エイプリル・フール 」をカヴァーしたのは、高橋幸宏のカヴァー(1983年のアルバム『 薔薇色の明日 』収録)を聴いたからだそう。この曲は元々1969年の映画『 The April Fools(幸せはパリで) 』の主題歌としてディオンヌ・ワーウィックが歌ったのがオリジナル。高橋幸宏は高校時代にその映画をリアルタイムで観て感動し、いつかカヴァーしたいと思っていたんですね。高橋幸宏 〜 斉藤由貴 〜 Yammy*さん…

50年 時空を超えた 繋がりに 思いを馳せる 冬至かな

語彙力が…(^^;)


【データ】
『 moi 』(モア)
斉藤由貴

CD:1994年12月7日リリース
レーベル:PONNY CANYON
番号:PCCA-00701

Producer:KAZ NAGAOKA
Arrangers:上杉洋史(T-1,2,4,5,7,9,10,11)、澤近泰輔(T-3,6,8)

2019年12月16日 (月)

ライブの感想 Yammy* sings Burt Bacharach Dec. 15, 2019

10年目の『 Yammy* sings Burt Bacharach 』

2019年12月15日(日) 18:00開場 19:00開演
Restaurant Bar & New York Sound Live ROYAL HORSE
Yammy*(Vo)、Sasapong(P)、堂地誠人(Soprano Sax)

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Yammy* sings Burt Bacharach(以降 YsBB)参戦前にグランフロント大阪に寄って腹ごしらえ。ついでにグランフロントにあるクリスマスツリーを見てきました。今年のツリーは “Brilliant Tree” がテーマ。メインのツリーよりも周りの装飾に目がいっちゃいました。時間帯によって照明の色が変わるらしいのですがそれは拝めずちと残念。いやいや、そんなことよりYsBBだっ!

一旦ホテルに荷物を置いてからぶらぶら歩いて約20分、ロイヤルホースに到着しました。

<1st stage> 19:15〜20:05
1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 世界は愛を求めている(愛をもとめて)… インスト
2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 遥かなる影
3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 恋よさようなら
4. ANYONE WHO HAD A HEART 恋するハート
5. ONE LESS BELL TO ANSWER 悲しみは鐘の音とともに
6. THE APRIL FOOLS エイプリル・フール
7. ALFIE アルフィー
8. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD 雨にぬれても
9. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME 愛の思い出(愛のウェイト・リフティング)

<2nd stage> 20:40〜21:30
1. A HOUSE IS NOT A HOME ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム … w/Sasapong
2. I STILL HAVE THAT OTHER GIRL アイ・スティル・ハヴ・ザット・アザー・ガール … w/Sasapong
3. MAKE IT EASY ON YOURSELF 涙でさようなら
4. THE LOOK OF LOVE 恋のおもかげ
5. WALK ON BY ウォーク・オン・バイ
6. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO) ニューヨーク・シティ・セレナーデ
7. I SAY A LITTLE PRAYER 小さな願い
8. WIVES AND LOVERS 素晴らしき恋人たち

<Encore> 21:32〜21:45
1. クリスマスキャロルの頃には
2. 君のもとへ

YsBBは2010年にスタートして今年で10年目。メンバーはヴォーカルYammy*さん、ピアノSasapongさん、ソプラノサックス堂地誠人さん。Yammy*さんがMCで仰ってました。 ─ いつもの3人、そんな変わってないよね ─   でも変化もあってSasapongさんが広島へ、堂地さんが東京へと活動拠点を移し、本当はもっと回数増やしたいけれど年1回がやっとなんだそうです。
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3枚目の画像はYammy*さん自筆!の今回のセットリスト。Yammy*さんのプロデューサー、廣瀬さんからライブ後にコピーをいただきました。貴重なものを、大変ありがとうございました。

ライブ前に時計の針を戻します。19:15頃、Sasapongさんと堂地さんが登場してゆったりしたワルツの1-1.「 世界は愛を求めている 」を奏でます。てっきりイントロだと思ったのですが、堂地さんがメロディをフルサイズで吹いてそのままエンディング。そして2曲めのイントロになってYammy*さんが登場。この1-2.「 遥かなる影 」、基本はカーペンターズ 版ベースのアレンジですが、イントロとエンディングはバカラック版のアレンジ。バカラックファンとして思わずむふふっとなりました。1-3.「 恋よさようなら 」が手拍子で盛り上がった後、1-4.「 恋するハート 」、1-5.「 悲しみは鐘の音とともに 」、1-6.「 エイプリル・フール 」、1-7.「 アルフィー 」の4曲はいずれもしっとりした曲調で。一転、─ 明るい曲をポンポンやって1st stage終わりますよ! ─ と、1-8.「 雨にぬれても 」、1-9.「 愛の思い出(愛のウェイト・リフティング) 」と賑やかな曲を2曲歌って休憩へ。

※ Yammy*さん、MCでこのへんてこりんな邦題を話題にしてましたね。参考記事 → こちら

Yammy*さん、グッド・コンディションだったようで声の張り、伸び、繊細な表現、全て素晴らしかったです。特に1st stageは抜群だったと思います。

2nd stageはSasapongさんのピアノのみをバックに2-1.「 ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」を歌唱。コステロとバカラックのコラボ曲2-2.「 アイ・スティル・ハヴ・ザット・アザー・ガール 」も同様。2-3.「 涙でさようなら 」から堂地さん再登場。2-4.「 恋のおもかげ 」、2-5.「 ウォーク・オン・バイ 」、2-6.「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」の3曲はいずれも最初スローに/途中からハネるリズムというアレンジで、シャカシャカ(楽器名知らない--;)を振るYammy*さんも楽しそう。2-7.「 小さな願い 」も最初はジャジーで途中からアップテンポに。ラストは2-8.「 素晴らしき恋人たち 」。本来はジャズ・ワルツのこの曲を4拍子で。Yammy*さんは小さなタンバリンを腰で鳴らしお客さんも手拍子、ノリノリで本編終了!

アンコールは、この時期にちなみ何かクリスマス曲をということで「 クリスマスキャロルの頃には 」。そしてYammy*さん自作の名曲「 君のもとへ 」でお開きとなりました。

過去私が聴いたYsBBは4回(2013年12月2014年3月東京2015年12月2018年12月)。実はライブ前日、復習を兼ねてそれら4回のブログ記事をもとにセットリストと演奏順(1st/2nd通し)を整理しまして。それがこの表です。但し、最右列ピンクと下部2行はライブ後に追記したものです。
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毎回やってる鉄板曲は9曲なんだぁ…とか、演奏順けっこう変わってるなぁ…とか、表を眺めてるとなかなか楽しい。それで、今回のセットリストの1曲目とラスト曲を大胆にも予想。これまで1曲目は鉄板曲且つ毎回変えてるという傾向を掴み、鉄板曲のうちまだ1曲目を歌ってない5曲から「 遥かなる影 」をチョイス。ラスト曲は、直近2回の傾向から私にとってYsBB初めての曲ではないかと考え、リストにない曲の中から是非聴きたいと思っていた「 エイプリル・フール 」をチョイスしました。結果は…。1曲目はインスト曲をカウントしないという条件付きで正解! ラスト曲は外れでした〜。

まぁこんな風に聴く方は気楽なもんですが、Yammy*さんはセットリスト決めるの迷ったとMCで仰ってました。1回目から保管してるセットリスト全て見返して正の字でカウント。結果は、皆勤賞の曲が半分で残りが半分だったそう。今回はそれぞれから選出して決めていったんだとか。そのセットリスト、全部欲しい〜。

ちなみに、今回のセットリストのうち私にとって初のYsBB曲は1-6.「 エイプリル・フール 」と2-3.「 涙でさようなら 」の2曲。Yammy*さんはどちらも過去1回ずつ歌ったことあると仰ってましたけれど。そしてそして、この「 エイプリル・フール 」がとっても良かった〜。1コーラス目はピアノのみをバックにテンポ揺れながら。ハイトーンも裏声ではなく地声でとにかく綺麗な歌声にうっとり。サックスも加わった2コーラス目はなんと日本語詞で歌唱。日本語で歌うことによりこの曲の世界観がより理解できますし、Yammy*さんの深く柔らかな歌声も雰囲気にマッチしていてこれまた魅了されました。ライブ後Yammy*さんに伺ったところ、斉藤由貴さんが自身で詞を日本語に訳してカヴァーしたバージョンがあり、その歌詞だそう(収録アルバム『 moi 』)。聴きたいと思っていた曲でもあり、個人的には今回一番のレコメンドです。

来年はYsBB10周年。今から楽しみです。仕事休めますように(笑)

赤字:2019/12/31 追記

2019年12月 8日 (日)

Royal Straight Soul Ⅲ Vol.2/V.A. (1992年)

名曲達を女性シンガー達がレゲエ(ラバーズ・ロック)でカヴァーしたオムニバス集。バカラック・カヴァーを1曲収録!

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全11トラック中、バカラック作品は1トラック

11. I SAY A LITTLE PRAYER (4:20)  〜 浜口 司 〜


名曲達を女性シンガー達がレゲエ(ラバーズ・ロック)でカヴァーした1992年リリースのオムニバス集です。

本来であれば'70年の某バカラック・カヴァー・アルバムを紹介するはずだったのですが、Discogsで注文して3週間経ってもカナダからLP届かず…。ネタなくてどーしよう…となり今回急遽取り上げることにしました。実は私レゲエ系の音楽が苦手でして。二十数年前に購入したのですがお目当てのバカラック・カヴァー以外は殆ど聴いておらず、紹介する気になかなかなれなかったんですよねー。

─ 様々なプレイヤーが火花を散らしたスーパー・セッション・アルバムである第1弾『 ロイヤル・ストレート・ソウル 』、世代の違うボーカリストたちとサウンド・プロデューサーたちによるサマー・ソング集の第2弾『 ロイヤル・ストレート・ソウル Ⅱ 』。そして、今回の第3弾は、音楽、そのものが、まさに“個性”だった時代('60年代〜'70年代)の名曲の数々を、お洒落なレゲエ・ナンバー(ラバーズ・ロック)に料理している。(中略) 今回の『 ロイヤル〜 』は、豪華なシンガーたち、ミュージシャンたちによる"ラバーズ・ミュージシャン”入魂の2枚組大作だ。このセッションを通じて、それぞれのシンガーたちは、一まわり、二まわりも成長し、それを自分たちのオリジナル・アルバムに生かすのだ。 ─ (ライナーより:音楽雑誌“ADLIB”編集長 松下佳男氏)

本作はシリーズ第3弾(2枚組)の2枚目。全曲通して聴くのは今日が初めて。取り上げたのは、プリンス、レオン・ラッセル、マーヴィン・ゲイ、ビートルズ、ボブ・ディラン、マイケル・ジャクソン、シンディ・ローパーなど'60年代〜'80年代の11曲。ただレゲエのリズムに乗せただけの安直なカヴァーではなく、ラバーズ・ロックを基調としつつも曲ごとにバリエーションに富んだアレンジが施されています。これなら聴けるぞ。なんだ、食わず嫌いだっただけかぁ。

女性シンガーはトラック順に、金子マリ、坪倉唯子、大黒摩季、川島だりあ(Duet with Marcy)、宇徳敬子、瀬木佑未子、牧穂エミ、坂井泉水、大森絹子、井上留美子、浜口 司 の11人。殆どはビーイング所属もしくはビーイング系。金子マリ(リリース時37歳)以外は20代。ビッグネームもいれば全く知らない人もいます。ライナーの裏表紙に名前入りで写真がありましたので帯と共に置いておきます。文字小さいしローマ字なので読みづらいですけど。
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んで、空色の枠で囲ってるのがバカラック・カヴァーのT-11.「 小さな願い 」を歌ってる浜口 司。1991年結成の女性2人組グループ、KIX-Sのメンバーでボーカルと作詞を担当していたお方。1971年生まれでリリース時は21歳。リズムは当然レゲエで、アレンジのベースはディオンヌ版ではなくアレサ版。浜口 司の歌唱はソウルフルで、特にサビの部分はパワフルでいい感じです。「 小さな願い 」で特徴的な2拍子や3拍子といった変拍子部分は全て4拍子になっていて、そこは同じレゲエ・アレンジの1997年ダイアナ・キング版と比べるとちょっと安直かなぁ。でもまぁ1992年当時としては斬新なカヴァーだったと思いますね。

他には、金子マリの貫禄あるヴォーカルが素晴らしいT-1.「 ビートに抱かれて 」、セクシーな歌声が魅力的な大黒摩季のT-3.「 マーシー・マーシー・ミー 」、クールなアレンジが素敵な坂井泉水のT-8.「 マスカレード 」あたりが私のレコメンドです。


【データ】
『 Royal Straight Soul Ⅲ Red Lovers Vol.2』
V.A.

CD:1992年7月22日リリース (所有CDは、1993年11月21日リリースのリイシュー盤)
レーベル:BMGビクター (所有CDは、BMGルームス)
番号:BVCR-2537 (所有CDは、BMCR-6202)

Directed by Masao Nakajima(M-Factory), Hisashi Komatsu(M-Factory),Hiroshi Terao(M-Factory),Ryoichi Terashima(M-Factory),Chie Yamamoto(M-Factory),Koji Okuda(M-Factory)
All Songs Arranged by Koji "Kitaroh" Nakamura
Superviser:Yoshio Matsushita([ADLIB])
Executive Producer:Daikoh Nagato(Being)
T-11.「 I SAY A LITTLE PRAYER 」
  Vocal:浜口 司
  Drums:秋山“ジーノ”浩一
  Bass:中村“キタロウ”幸司
  Guitar:鳴海寛
  Keyboard:柿崎洋一郎
  Percussion:MAC清水
  Chorus:AMAZONS

2019年12月 1日 (日)

The Baroque Brass/The Baroque Brass (1968年)

バロックにラテンジャズやブラスロックの要素も加わったブラス・インスト集です。バカラック・カヴァーを3曲収録!

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全12トラック中、バカラック作品は3トラック

B2. WIVES AND LOVERS (2:19)
B4. WALK ON BY (2:58)
B6. TRAINS AND BOATS AND PLANES (3:03)


バロックにラテンジャズやブラスロックの要素も加わったブラス・インスト集です。

─ ブラス <コルネット、トランペット、トロンボーン、ピッコロトランペット、ユーフォニアム、サックバット、フリューゲルホーン> は、ピート・スミスによって非常に珍しい巧妙な方法でアレンジされました。取り上げた曲は、レノン=マッカートニーの「 デイ・トリッパー 」から、プロコル・ハルムの「 青い影 」、バート・バカラックの「 ウォーク・オン・バイ 」「 汽車と船と飛行機と 」まで。彼はクラシックを勉強した人ですが、時折完全にポップになったりクラシカルなスタイルに戻ったりします。そして、どの曲もスウィングしています。 ─ (Jack Baverstock、ライナーノーツより私の超意訳で)

中古で手に入れて最初に針を落とす前までは金管五重奏か金管八重奏だと思っていたんですよ。でも聴いてビックリ、ブラス(前述の楽器に加えてホルンやチューバも)に加えてピアノ、ハープシコード、ベース、ヴィブラフォン、パーカッション等が聴こえてきます。一つの曲の中で、本当に様々なスタイルの演奏をしています。

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12曲のうちバカラック・カヴァーは3曲。B2.「 素晴らしき恋人たち 」は、ピアノのブロック奏 → 金管マーチングバンド風 → ハープシコードのアルペジオでバロック調 → 再び金管マーチングバンド風 → ヴィブラフォンでジャズ → クラシカルな金管アンサンブル → ブラスロック → ハープシコードでバロック調という風に目まぐるしく曲調が変化。3曲の中ではこれが最も凝ったアレンジです。

B4.「 ウォーク・オン・バイ 」はハープシコードによるバロック調、ラテンジャズ風ブラスサウンド、クラシカルな金管アンサンブルなどが混在。B6.「 汽車と船と飛行機と 」ではラテンジャス風ブラスサウンド、ブラスロック、クラシカルな金管アンサンブルが混在。いずれもなかなかユニークなアレンジです。

ビートルズのカヴァーなどもアレンジのコンセプトは同じなのですが、出来としてはバカラックのB2.が一番だと思いました。残念なのは全体的に録音がイマイチ(いやイマニかな)で音が割れる点。生で聴いたらのけぞるようなダイナミックなサウンドだと思うのですが、どうにも勿体ないです。リマスターしてCD化してくれたら…って思っちゃいました。

本記事では便宜上The Baroque Brass名義としましたが、そもそもアーティスト名義がないんですよね。編成や奏者のクレジットも全くないし。ジャケットもぱっと見はバロック=クラシックですが、よーく見ると3人とも女性じゃないですか…とても楽器など吹けそーにない…。ジャンルはやっぱりイージーリスニングって事になりますかね^^;


【データ】
『 The Baroque Brass 』
The Baroque Brass

LP:1968年リリース
レーベル:Fontana
番号:LPS 16250

Musical Director:Pete Smith
Production:Irving Martin
Recording Engineer:Peter Olliff

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2019年11月24日 (日)

The Lounge-O-Leers Christmas Party Album/The Lounge-O-Leers (1998年)

米国のラウンジ系?男性デュオ、ラウンジ・オ・リアーズが1998年にリリースしたクリスマス・アルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

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全10トラック中、バカラック作品は1トラック

3. THE BELL THAT COULDN'T JINGLE (2:29)


米国のラウンジ系?男性デュオ、ラウンジ・オ・リアーズが1998年にリリースしたクリスマス・アルバムです。

ラウンジ・オ・リアーズ(公式サイトはこちら)は、歌手/キーボードのRicky Ritzelと歌手/パーカッションのAaron "Hot Rod" Morishita(日系人か?)による2人組。裏ジャケ写真の右側金髪が前者、左側黒髪が後者なのかな? All Musicでは、“ニューヨークのレトロな風刺家達” と紹介されています。本作がデビュー・アルバムで、これまでにアルバム9作をリリース。それらアルバムの収録曲をみると殆どが昔の曲みたいですね。

知らない曲もありますが、10トラックは全てクリスマス・ソング。演奏は2人で賄ってるようで、ドラムマシーンにキーボードとベースとパーカッションくらい。歌も2人で歌ってるのですが、ハモリはなくてユニゾンです。クォリティ、はっきり言って低いです。ヘタウマなんてもんじゃなく、ド下手。キーボードのミスタッチはざらだし、歌もシロートっぽい感じ。よくこれでCD売ってんなぁ…ってレベル。

バカラック・カヴァーのT-3.「 ザ・ベル・ザット・クドゥント・ジングル 」も残念ながら低クォリティ。バカラックの数少ないクリスマス・ソングだしMP3はなさそうなのでCD購入を決断したのですが、もしMP3試聴できたならこの曲だけダウンロードしてCD買いませんでしたよ。という訳でお勧めは致しかねます。

ただ、アルバムの中には意外な曲も。T-7.「 バレエ組曲 くるみ割り人形 」はあのチャイコフスキーの組曲。くるみ割り人形ってクリスマス時期のお話なんですね。オリジナル(22分くらい)より短い15分ちょっとですが、ちゃんと全曲(8曲)演っていてその意欲は買います。演奏は相変わらずド下手ですけどね。

さて、ここからはオマケです。MP3で所有しているラウンジ・オ・リアーズのバカラック・カヴァー2曲をちょろっとご紹介。
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2005年のアルバム『 House Party 』で「 サン・ホセへの道 」をノラ・ジョーンズ「 DON'T KNOW WHY 」とマッシュアップしてカヴァー(3:23)。演奏のクォリティは相変わらず。しかも、「 DON'T KNOW WHY 」は歌詞を歌ってるくせに「 サン・ホセへの道 」では歌詞を歌わず に延々” ズーズーズーズー ズーズズーズズ ” って歌ってんすよ、ヤツらは。っざけんじゃねぇっつーの。バカラック爺に謝れっ!
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性懲りもなく2008年にはアルバム『 The Lounge-O-Leers '68 』で「 恋のおもかげ 」(4:16)をカヴァー。シロートな歌唱やチープな演奏は変わらないものの、原曲の世界観がなんとなく伝わってくるのは少しは成長したからなのか?

そしてオマケ情報その2。MP3で所有している、今年(2019年)リリースされた「 ザ・ベル・ザット・クドゥント・ジングル 」のカヴァーをご紹介!
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米国人1,英国人1,ドイツ人2からなる2ホーンのジャズ・カルテットの Echoes of Swing が、米女性ジャズ・シンガーのレベッカ・キルゴアを迎えたアルバム『 Winter Days at Schloss Elmau with Rebecca Kilgore 』で「 ザ・ベル・ザット・クドゥント・ジングル 」(3:26)をカヴァー。レーベルはACTですよん。この曲ではウッドベースとアコギも加わり、賑やかなボサノヴァ・アレンジとなっています。ラウンジ・オ・リアーズとは月とスッポン、いやそれ以上かも(笑)。
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ドイツはハノーヴァー出身の男性ジャズ・シンガー、Juliano Rossi がアルバム『 The Last White Christmas 』で「 ザ・ベル・ザット・クドゥント・ジングル 」(1:48)をカヴァー。アップテンポ(♩≒220)で、ピアノトリオ+オルガンによる伴奏が楽しいです。Juliano Rossi はバリトンくらいの音域でしょうか、余り楽しそうに歌ってないのがちとマイナスポイントです。


【データ】
『 The Lounge-O-Leers Christmas Party Album 』
The Lounge-O-Leers

CD:1998年リリース
レーベル:Lounge Records
番号:LOL-02-CD

The Lounge-O-Leers are Ricky Ritzel and Aaron "Hot Rod" Morishita
Ricky Ritzel:Vocals and Yamaha PSR620 portable keyboard
Aaron Morishita:Vocals, Theramin, Percussion Trap and Boss DR 550 MKⅡ drum machine
Recorded at:PPI Recording Studio New York City

2019年11月17日 (日)

Season's Groovin'/V.A. (1994年)

高浪敬太郎をスーパーバイザーに、4人の女性ヴォーカリストをフィーチャーしてつくられたクリスマスがテーマのオムニバス。バカラック・カヴァーを1曲収録!

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全8トラック中、バカラック作品は1トラック

2. ベルガモットに月は泳いで(THE BELL THAT COULDN'T JINGLE)〜 中嶋美智代 〜   (3:22)


─ 高浪敬太郎をスーパーバイザーに、松野有里巳、中嶋美智代、宮前真樹、吉田真里子をヴォーカリストに迎えてつくられたクリスマスがテーマの趣味の良いオムニバス。クレジットは小さくて、目立たないようになってるので、それぞれのファンのヒトは、お見逃しないように。 ─ (「CDジャーナル」データベースより)
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1994年のクリスマス・シーズンに向けてリリース。フィーチャーされた4人の女性ヴォーカリストは吉田真里子を除いて当時ポニーキャニオンに所属していました。CoCoの宮前真樹は記憶にあります。

松野有里巳(まつの ありみ)T-1,4,7 : 1989年、フジテレビ『 パラダイスGoGo!! 』の乙女塾1期生となり、同塾出身の永作博美、佐藤愛子と共にribbonを結成。1995年、ribbon活動休止後ソロ活動を開始。1998年に芸能活動休止。
中嶋美智代(なかじま みちよ)T-2 : 乙女塾3期生で、1991年にソロデビュー。13枚のシングルをリリース。1998年に名前をカナ表記にした「―ミチヨ」に改名。
宮前真樹(みやまえ まき)T-3,5,8 : 1989年、松野有里巳と同様に乙女塾1期生となり、アイドルグループCoCoのメンバーとしてデビュー。1994年9月CoCo解散後ソロ活動開始。2004年に芸能活動を休業。
吉田真里子(よしだ まりこ)T-6 : 1988年、アイドル歌手としてCBSソニーよりデビューし、シングル8枚をリリース。1993年にインディーズのレーベルを設立。2002年芸能活動引退。

注目は、全8曲のうち半数を占める'60年代洋楽カヴァー(トラック番号)。原曲とま〜ったく関係のない邦題&日本語詞になっていて、ここまでやるかっ?って感じ(笑)。
T-2.「 ベルガモットに月は泳いで 」: バカラック作品の「 THE BELL THAT COULDN'T JINGLE 」
T-3.「 雪が降るTOKYOタワー 」: アメリカのロックバンドClassics IVの「 TRACES 」
T-4.「 狼がやってきた 」: ジョニ・ミッチェルの「 CIRCLE GAME(サークル・ゲーム) 」
T-6.「 トリコロール 」: アンディ・ウィリアムスの「 MUSIC TO WATCH GIRLS BY(恋はリズムに乗せて) 」

んで、バカラック・カヴァーのT-2.「 ベルガモットに月は泳いで 」。原曲は、簡単に言うと “壊れたベルがサンタのおかげでジングルを鳴らせるようになった” …というなんとも心温まるお話(歌詞)。 それが… “写真のあなたは去年の恋人。独りのイヴはイヤだから出逢いを夢見るの” という内容の歌詞に。ってか、
00d0335f32c4461c9015fb4f38fbc003_4_5005_ ベルガモットに 25ae29c0c6834fb092bdbdc1dd1cf47e 月は泳いで
って、どーゆー意味やねん! わからんわ!

とはいえ、サンバ風の軽快でポップなアレンジに、ファニーでノンヴィブラートな中嶋美智代のヴォーカルはアイドルっぽさも見え隠れして、なかなかに魅力的。野宮真貴のカヴァーより20年以上も前にこんな素敵なカヴァーが日本にあったなんて! さすがはピチカート・ファイヴのオリジナルメンバー、高浪敬太郎の面目躍如!

アルバム全体の雰囲気は渋谷系。定番のクリスマス・ソングは入ってませんが、今聴いても全く古臭さのないお洒落なクリスマス・シーズン向けのアルバムです。

…最後にちょっと苦言を。クレジットにある日本人の人名が全てローマ字なんです。漢字/仮名文字が全くない。誰が誰だかわからんです。横文字かぶれっていうんですかね、こういうの私は好かんです。そして更に全く理解できないのが、T-2.の作者のクレジットが BACHARACH BURT, KUSIK LARRY になってること。アホかっ! BURT BACHARACH, LARRY KUSIK だろぅが! スーパーバイザーは何しとるんじゃ! 反省して欲しいです。プンプン💢


【データ】
『 Season's Groovin' 』
V.A.

CD:1994年11月18日リリース
レーベル:PONNY CANYON
番号:POCA-00690

SUPERVISER:KEITARO TAKANAMI
  T-2.「 ベルガモットに月は泳いで 」
  japanese words:KUNIO NAKAMURA
  arrange:TOMOFUMI SUZUKI

2019年11月10日 (日)

Chicago Christmas (2019)/Chicago (2019年)

シカゴが今年(2019年)リリースしたクリスマス・アルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全11トラック中、バカラック作品は1トラック

5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (3:31)


シカゴが今年(2019年)10月にリリースしたクリスマス・アルバムです。前作アルバム『 Chicago XXXVI: Now 』から5年、本作は通算37作目になるそうです。

シカゴは過去3枚のクリスマス・アルバムをリリース。それらが主にトラディショナルなクリスマス曲を取り上げていたのに対して、本作では全11曲中8曲がオリジナル曲ってのが特徴です(CDパッケージに貼られたシールには New Songs 5曲しか書かれてないんですけどね…)。
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トラディショナルなクリスマス曲は2曲のみで、T-7.「 そりすべり 」とT-10.「 喜び歌おう 」。そして残る1曲がバカラック・カヴァーのT-5.「 世界は愛を求めている 」です。

「 世界は愛を… 」はクリスマス曲ではないけれど昨今のクリスマス・アルバムによく取り上げられるんですよねー。このシカゴ版は、なんと言ってもグルーヴ感あふれるジャズ・ファンク系のリズムがカッチョイイ! テンポはゆったり目の♩≒80。もちろん原曲の3拍子ではなく、4拍子のブラス・ロックにアレンジ。イントロだけ聴いただけじゃとても「 世界は愛を… 」には聴こえません。メロディを歌ってるのは誰かわかりませんが、低音のダミ声はシブいと言やぁシブいけどできればハイトーンの美声で聴きたかったなぁ。でもまぁシカゴらしい唯一無二の「 世界は愛を… 」だと思います。

アルバム全体の印象は、R&B寄り、ロック寄り、あるいはラテン(サルサ)風だったりと、とにかく賑やか。楽しく気軽に聴けるクリスマス・アルバムです。


【データ】
『 Chicago Christmas (2019) 』
Chicago

CD/MP3:2019年10月4日リリース
レーベル:Rhino
番号:R2 604498

Produced by Lee Loughnane
T-5.「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 」
  Arrangement by Robert Lamm
  Brass arr.:Nick Lane with Robert Lamm

2019年11月 4日 (月)

I grandi successi Burt Bacharach in Italia/V.A. (2006年)

Warner Music (Italia) から2006年にリリースされたイタリア編集のバカラック物コンピ集です!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. Fantasia Bacharach 〜 Iva Zanicchi 〜  F
 (1) Gocce di pioggia su di me (RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD)
 (2) DON'T MAKE ME OVER
 (3) Quando tu vorrai (WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE)
 (4) Quelli che hanno un cuore (ANYONE WHO HAD A HEART)
2. Chiunque tu sia, ti amo (WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU) 〜 Catherine Spaak 〜  F
3. L'ora dell’addio (KNOWING WHEN TO LEAVE) 〜 Catherine Spaak 〜  F
4. Non m’innamoro più (I’LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN) 〜 Johnny Dorelli & Catherine Spaak 〜  FM
5. Overture da "Promesse promesse" (OVERTURE) 〜 Brunno Canfora 〜
6. MAGIC MOMENTS 〜 Carla Boni & Gino Latilla 〜  FM
7. MAGIC MOMENTS 〜 Fred Buscaglione 〜  M
8. THE LOOK OF LOVE 〜 Fausto Papetti 〜
9. Ti tendo le braccia (REACH OUT FOR ME) 〜 Nicola Di Bari e i suoi Records 〜  M
10. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD 〜 Fred Bongusto 〜  M
11. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD 〜 Pino Calvi 〜
12. Gocce di pioggia (RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD) 〜 Renato e i Profeti 〜  M
Bounus track:
13. Camminando sotto la pioggia 〜 Topo Gigio 〜  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間約42分


Warner Music (Italia) から2006年にリリースされたイタリア編集のバカラック物コンピ集です。

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ボーナス・トラックを除いて全12トラック15曲入り。そのうち5曲は2003年イタリア編集の『 MO'PLEN BACHARACH The Burt Bacharach Italian songbook 』と重複しているものの、半数以上は他のコンピ集で見かけないバージョンです。

T-2〜5.の4曲はミュージカル『 プロミセス・プロミセス 』のイタリア・キャストによる1970年リリースのアルバム『 PROMESSE... PROMESSE... 』収録のもの(うち3曲は前述のイタリア編集コンピ集にも入ってましたね)。レコメンドなのですが詳細は割愛します(リンク先をご覧くださいませ)。

イタリアの女性ポップシンガー、イーヴァ・ザニッキが歌うT-1.「 ファンタジア・バカラック 」は約7分半の4曲メドレー。カンツォーネっぽさを幾分感じる彼女の歌唱よりもメドレー曲間のつなぎアレンジが新鮮で印象に残ります。4曲のうち「 ドント・メイク・ミー・オーヴァー 」だけ英語詞なのはなぜなんでしょう。イタリアの男性シンガー・ソングライター、フレッド・ボングストのT-10.「 雨にぬれても 」は、ライヴ音源。口笛が印象的なイントロ、テンポが間延びしたようなボサノヴァ調になるBメロ、ゆったりしたエンディングなどユニークなアレンジが光ります。聴衆も楽しそう。

'60年代〜'70年代の録音に混ざって唯一の'90年録音であるT-8.「 恋のおもかげ 」はちょっと異質。イタリアの男性サックス奏者、ファウスト・パペッティによるインスト曲なのですが、シンセ・ストリングスやシンセ・ブラスが効いたアレンジはなんか安っぽくて…。

イタリアらしいな〜と思ったのはT-9.「 リーチ・アウト・フォー・ミー 」。ライナーのイタリア語タイトルの横に原題が併記されてるんですが、This empty place って…思いっきり間違えてやんの、テキトーだよなぁ(笑)。

あと、面白いのがボーナス・トラックのT-13.「 雨に歩けば 」。イタリアの女性コーラス・グループ Trio Lescano の代表曲の一つで1940年代の曲らしいのですが、トッポ・ジージョがその曲の中で「雨にぬれても」を歌っているんですよねー。本コンピ盤のクレジットによれば(P)1974。アニメ番組の中でトッポ・ジージョが歌ったんじゃないかなぁ。


【データ】
『 I grandi successi Burt Bacharach in Italia 』
V.A.

CD:2006年6月16日リリース
レーベル:Warner Music Italia (IT)
番号:5051011-4651-2-3

This compilation: (P) & (C) 2006 Warner Music Italia Srl

2019年10月27日 (日)

WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS... BURT!/V.A. (2006年)

Warner Music (UK) から2006年にリリースされた英国編集のバカラック物コンピ集です!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  〜 The Sweet Inspirations 〜  F
2. WALK ON BY  〜 Morgana King 〜  F
3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  〜 Ella Fitzgerald 〜  F
4. PROMISE HER ANYTHING  〜 Marty Paich 〜
5. LONG AFTER TONIGHT IS ALL OVER  〜 The Paris Sisters 〜  F
6. DON'T GO BREAKING MY HEART  〜 Sergio Mendes 〜
7. DON'T MAKE ME OVER  〜 Dionne Warwick 〜  F
8. LET THE MUSIC PLAY  〜 The Drifters 〜  M
9. THE LOOK OF LOVE  〜 The Meters 〜
10. DON'T SAY I DIDN'T TELL YOU SO  〜 Herbie Mann 〜
11. MADE IN PARIS  〜 Trini Lopez 〜  M
12. I SAY A LITTLE PRAYER  〜 Sergio Mendes 〜
13. MAKE IT EASY ON YOURSELF  〜 The Four Seasons 〜  M
14. TRAINS AND BOATS AND PLANES  〜 Dionne Warwick 〜  F
15. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  〜 Young-Holt Unlimited 〜
16. LET ME BE LONELY  〜 The Sweet Inspirations 〜  F
17. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  〜 Roy Ayers 〜
18. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  〜 Carmen McRae 〜  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間約57分


Warner Music (UK) から2006年にリリースされた英国編集のバカラック物コンピ集です!

ワーナー・ミュージックが所有するアトランティック系レーベルとワーナー・ブラザーズ系レーベルのカタログからコンパイルされた1963〜1972年の18曲。そのうち半数の9曲はそれまでに出ていた他のバカラック物コンピ集では見かけないものでした。英国編集なのに米国アーティストばかりってのも面白い。
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曲として最もレアなのはT-10.「 それは言わないで 」かな? 取り上げられているハービー・マン版は既に『 アトランティック・バカラック・コレクション 』で触れてますのでここでは省略。同じくらいレアな曲がT-16.「 レット・ミー・ビー・ロンリー 」。スウィート・インスピレーションズ版はオリジナルのディオンヌ版より断然ソウルフルでグッときます。それに次ぐレア曲がT-5.「 ロング・アフター・トゥナイト 」。オリジナル(ジミー・ラドクリフ)ほぼコピーのアレンジは新鮮味ゼロですが、パリス・シンガーズのガール・ポップらしい歌唱はなかなか良い感じです。

ファンク・バンド、メーターズのT-9.「 恋のおもかげ 」はブルース調でシブいっす。ソウル/ジャズ・グループ、ヤング・ホルト・アンリミテッドのT-15.「 雨にぬれても 」は雷雨のSEから始まるのがとてもユニーク。ヴィブラフォン奏者ロイ・エアーズのT-17.「 ディス・ガイ 」は怪しげなアレンジが独創的。T-6.「 ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート 」とT-12.「 小さな願い 」はセルジオ・メンデス名義(ブラジル'66ではなく)ということでジャズのインスト物です。

一番のレコメンドは、カーメン・マクレエのT-18.「 遥かなる影 」。ライヴ音源で、伴奏はピアノ・トリオ+ギター。カーペンターズ 版でのシャッフルをブルース調6/8拍子にアレンジして、ゆったり歌っています。特に、バックがウッドベースだけの時の情感こもった歌唱は絶品! 素晴らしいです。

なお、セルジオ・メンデスのT-12.「 小さな願い 」、フォー・シーズンズのT-13.「 涙でさようなら 」は、それぞれ拙ブログで収録元アルバムを紹介しています(アーティスト名からリンク)。お暇でしたらご覧ください。


【データ】
『 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS... BURT! Songs of Burt Bacharach & Hal David from the Warner & Atlantic Vaults
V.A.

CD:2006年2月27日リリース
レーベル:Warner Music (UK)
番号:5101126842

Compiled by Florence Halfon
Liner notes by Minnie Mehari
This compilation:(P) & (C) 2006 Warner Music UK Ltd.

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