« 愛をさがして ~ Is There Anybody Our There? ~/飯島真理 (1995年) | トップページ | colors best of yt cover tracks vol.2/高橋幸宏 (1999年) »

2013年10月 2日 (水)

薔薇色の明日/高橋幸宏 (1983年)

高橋幸宏が1983年にリリースした5枚目のオリジナルアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img363 Img364

全10トラック中、バカラック作品は1トラック

10. THE APRIL FOOLS (3:13)


高橋幸宏が1983年の8月にリリースした5枚目のオリジナルアルバムです。メンバーだった”イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)”は同年の12月に散開したので、まだYMO在籍中だったんだ!

んで、バカラック・カヴァーはT-10.「 エイプリル・フール 」です。この曲のメロディはとても綺麗ですがどこか哀愁も感じます。幸宏さんのカヴァーはその感じを見事に表現しておられます。この曲の素敵なカヴァーのひとつだと思います。

幸宏さんは2012年に出された『 心に訊く音楽、心に効く音楽 ~私的名曲ガイドブック 』(PHP新書) という著書のなかで、こう述べていらっしゃいます。

─ バート・バカラックなくしてアメリカの映画音楽は語れません。 ─

そして、『 明日に向って撃て!』 の「 雨にぬれても 」 を取り上げた後、 

─ バート・バカラックが音楽を担当した映画では、『 幸せはパリで 』も好き。あれは、映画を観て主題歌が好きになったケース。それでカヴァーするまでになった。 ─

それが、このカヴァーなんですね。

幸宏さんが1983年にこの曲をカヴァーするまで、この曲を“歌った”アーティストは1969年のディオンヌ・ワーウィック(前述の映画の主題歌)、1972年にカヴァーしたアレサ・フランクリン、このお二人だけだったようです ※2The Feather Tunes(斎藤英美)、伊集加代子(スキャット)、Ronnie Aldrich航空自衛隊中央音楽隊、北野タダオとアロー・ジャズ・オーケストラ、Earl Klugh … といったみなさんが1970年代にカヴァーしていますが、インストものかまたはスキャットなんですよね。要は、この曲、歌う曲としてはあまり認知されていなかったと思うんです。知られていなかったこの曲を幸宏さんはどうしてもカヴァーしたかった、その強い思いに心をうたれます…。

幸宏さん、最近のLIVEでもおしまいのほうにこの曲を歌ったとか。本当にこの曲がお好きなんですね~。

※ 2023/1/15追記:1970年代にこの曲を“歌った”アーティスト、他にもいらっしゃいました。Cilla BlackKim Sang Hee(キム・サン・ヒー)弘田三枝子 の方々です。本記事を書いた2013年当時は存じ上げておりませんでした…。ただ、こうしてみると高橋幸宏さんより前に歌ったのは女性ばかりだったんですね…。幸宏さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

※2 2024/4/28追記:ディオンヌと同じ1969年にこの曲をカヴァーして“歌った”方がいました。フランスの女性シンガー、Pilar Tomas(ピラール・トーマス)です。まず1969年にフランス語で歌い、翌1970年にはなんと日本語でもカヴァーしています。


【データ】
『 薔薇色の明日 』(英題:Tomorrow's Just Another Day)
高橋幸宏

LP:1983年8月24日リリース (所有CDは、1994年9月28日リイシュー盤)
レーベル:YEN/アルファ・レコード
番号:YLR-28009 (所有CDは、ALCA-9062)

Produced by 高橋幸宏

1994年リイシューCDのリンク先消滅しておりリンク貼り直し(2024/1/6)
Amazonリンク(2006年リイシューCD)(2022年リイシューSACDハイブリッド盤

« 愛をさがして ~ Is There Anybody Our There? ~/飯島真理 (1995年) | トップページ | colors best of yt cover tracks vol.2/高橋幸宏 (1999年) »

バカラックの曲がちょっと入ったアルバム」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 薔薇色の明日/高橋幸宏 (1983年):

« 愛をさがして ~ Is There Anybody Our There? ~/飯島真理 (1995年) | トップページ | colors best of yt cover tracks vol.2/高橋幸宏 (1999年) »

カテゴリー

  • カヴァーアルバム
    ★バカラック・カヴァー曲が主体でBacharach をアルバムのタイトルやサブタイトルに入れているアルバム ★収録曲のうち半分以上がバカラック・カヴァーのアルバム ★複数アーティストによって新たにカヴァーしたアルバム ★複数アーティストによるトリビュートコンサートのライブアルバム
  • コンピレーションアルバム
    ★複数アーティストのバカラック作品を集めたいわゆる編集盤
  • シングル
    ★シングル
  • ディオンヌ・ワーウィックのアルバム
    ★新作主体/カヴァーアルバム/コンピ集を問わず、ディオンヌ名義のアルバム
  • バカラックの曲がちょっと入ったアルバム
    ★バカラックの曲がちょっと入ったアルバム
  • バカラック関連ネタ
    ★バカラック作品は入っていないがバカラックと何らかの関連があるアルバム ★アルバムやシングル以外のこと。本、コンサート、ライヴ、TV、Radio、告知、独り言、イベントなどなど
  • バート・バカラックのアルバム
    ★メインのアーティストがバカラックとなっているもの ★バカラックが音楽を担当した映画等のオリジナル・サウンドトラック ★ ○○ with Bacharach のようなアルバムは含めない
  • 新作主体のアルバム
    ★『 バート・バカラックのアルバム 』と『 ディオンヌ・ワーウィックのアルバム 』以外で、バカラックが新作を多数(およそ半数以上)提供したアルバム

★ リンク ★

  • Yammy* Official Web Site
    京都在住のオーガニックシンガーソングライター、Yammy*(ヤミー)さんの公式サイトです。
  • くう・ねる・時々・じゃず
    とても凛としていて、でも柔らかい歌声が魅力のジャズ・シンガー、三善香里さんの公式ブログです。
  • My Willful Diary
    shoppgirlさんが、「心に留めておきたい音楽とあれこれ」をたおやかな言葉で綴っていらっしゃる、素敵なブログです
  • バカラックマジックでまったりと
    バカラックさんをこよなく愛するまったりさんのブログです。バカラックファンとして大先輩でブログの師匠さんでもあります。
2025年11月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ

最近のトラックバック