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2013年10月

2013年10月30日 (水)

BACK TO BACHARACH/Steve Tyrell (2008年)

50歳台でジャズ歌手デビューしたスティーヴ・タイレル7枚目のアルバム。 想いのこもったバカラック・カヴァー・アルバムです!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外はうまくいきませんが^^;)
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1. WALK ON BY
2. THE LOOK OF LOVE
3. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
4. ONE LESS BELL TO ANSWER
5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
6. REACH OUT FOR ME
7. I SAY A LITTLE PRAYER
8. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF
9. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
10. DON'T MAKE ME OVER
11. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
12. A HOUSE IS NOT A HOME
13. ALFIE
14. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
15. ANY DAY NOW
16. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR

 T-3. featuring Herb Alpert & Burt Bacharach
 T-5. featuring Burt Bacharach, Martina Mcbride, Rod Stewart,
        James Taylor and Dionne Warwick
 T-7. duet with Patti Austin
 T-8. featuring Burt Bacharach
 T-10. duet with Patti Austin

収録時間約62分


50歳台でジャズ歌手デビューしたスティーヴ・タイレル7枚目のアルバム。想いのこもったバカラック・カヴァー・アルバムです。

タイレルの経歴はちょっと変わっています。彼は1944年生まれ。18歳のとき(1962~63年ということになりますね)セプターレコードのA&Rの職につきます。A&Rとは、Artist and Repertoire(アーティスト・アンド・レパートリー)の略で、アーティストの発掘・契約・育成とそのアーティストに合った楽曲の発掘・契約・制作を担当するお仕事です。

セプターレコードといえば、ディオンヌ・ワーウィックやザ・シレルズなどが所属しており、タイレルは彼女らのヒット曲リリースにかかわるようになります。1966年には、前回記事でご紹介したB. J. トーマスをセプターに引き入れたりもします。

その後、1991年の映画 『花嫁のパパ』 の音楽プロデュースを担当した際、映画で使おうとしたスタンダード曲の仮歌を彼が歌って制作陣の反応をみようとしたところ、監督や俳優に気に入られて結局自分が映画に出てその歌を歌うことになり、それがソロ・シンガーとしてデビューするきっかけになったんだとか。そうした経緯のもと、1999年に初のアルバム 『A New Standard』 をリリースします。人生何が起きるか分りませんね~。

セプターのA&R時代、担当したディオンヌにせよB. J. トーマスにせよバカラック作品の歌い手だったわけで、バカラックとはよくスタジオで顔を合わせたようです。本アルバムのライナーに彼はこう書いています。

─ I have been asked many times "Where did you go to college?" I always answer with the same response. "I'm a graguate of Bacharach University!" ─

─ よく「どこのカレッジを出たの?」って訊かれるんだけど、いつも「バカラック大学の卒業生なんだ」って答えてるよ。 ─

ライナーに収められた写真もそれを物語ってるようですね~。
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左 My office Scepter Records w/ Florence Greenberg (セプターの社長)
左中 BJ Thomas and Hal David
右中 Burt and Myself  Recording Studio
右 Burt and Myself A&R Studios

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左 BJ Thomas and Myself A&R Studios
中 Myself, Hal, Dionne and Burt listening to a playback A&R Studios
右 Myself and Dionne at a video shoot

本アルバムは、T-1~14. のバカラック&デヴィッド作品に加えて、日本向けボーナストラックとして作詞がハル・デヴィッドではないT-15~16. の2曲を加えた16曲が収められています。しかし、T-3. 「ディス・ガイ」 とT-8. 「アイ・ジャスト・ドント・ノウ・ホワット・トゥ・ドゥ・ウィズ・マイセルフ」 は、2003年にリリースした4作目のアルバム 『This Guy's In Love』 に収録したもので、バカラックもゲスト参加してピアノを奏でています。(T-3.は本アルバム収録に当たり、ハーブ・アルパートのトラペット&ハミングを加えていますが)

実は、4作目の制作時、既にバカラック・カヴァー集のプロジェクトが進んでいたのですが、それまでタイレルのリーダー作にコ・プロデューサーとしてクレジットされていた愛妻のステファニー・タイレルが亡くなってしまったことで、それが中断したんだそうです。その後、タイレルはこのプロジェクトに着手する気がおきなかったけれど、ようやく6年越しで完成をみたのがこのアルバムなんです。いろんな想いがこもったアルバムだからか、邦題も 『バカラックへの想い』 となっています。

聴いてみると、タイレルはちょっとしゃがれた声でリラックスして歌っています。バックはバンド+ストリングスオケなんですが、バカラックがアレンジしているT-3, 4, and 8などはいかにもバカラックという雰囲気。一方、それ以外の曲はもっとコンテンポラリー&クールな感じに仕上がっています。ですから、アルバムとしての統一感には欠けるきらいがあります。そこがちょっと残念。尚、バカラックとアルパート以外にも、マルティナ・マクブライド、ロッド・ステュワート、ジェームス・テイラー、ディオンヌ・ワーウィック、パティ・オースティンがゲスト参加しています。T-5. では、フューチャーされた歌手の皆さんが代わりばんこに歌っています(^^)。

_/_/_/_/ 以下追記 _/_/_/_/
Img742Img743こちらのアルバムが、前述した2003年のアルバム 『This Guy's In Love』 でございます。
レーベル:Columbia/Sony
番号:CK 89238
タイレル自身のプロデュースで、2002年に亡くなったお母さんに捧げたアルバムだとライナーに書いてあります。
全14曲中、バカラック作品はT-4.「 ディス・ガイ 」 と T-10. 「アイ・ジャスト・ドント・ノウ・ホワット・トゥ・ドゥ・ウィズ・マイセルフ」 の2曲。これらバカラック・カヴァー曲以外も、しゃがれた声で渋くスタンダード曲を歌っています。(追 2014/10/18)


【データ】
『BACK TO BACHARACH』 (邦題:バカラックへの想い)
Steve Tyrell

CD:2008年5月23日リリース (所有CDは、国内盤で同日リリース)
レーベル:KOCH/New Design Records (所有CDは、ビクターエンタテインメント)
番号:? (所有CDは、VICJ-61560)

Produced and Arranged by Steve Tyrell and Bob Mann
Coproduced by Jon Allen

T-3. and T-8.
Produced by Burt Bacharach and Steve Tyrell
Arranged by Burt Bacharach
T-4.
Arrangement by Burt Bacharach
T-5.
Arranged by Bob Mann, Steve Tyrell and Burt Bacharach
T-7.
Additional Keyboards:Burt Bacharach
T-12.
Arrangement by Allan Broadbent
T-14.
Introduction and ending written by Burt Bacharach

2013年10月27日 (日)

THE LIVING ROOM SESSIONS/B. J. Thomas (2013年)

米国のポピュラー歌手 B. J. トーマスが2013年にリリースしたセルフ・カヴァー・アルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

(画像は全てクリックすると大ききなります)
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全12トラック中、バカラック作品は2トラック

11. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (2:56)
12. EVERYBODY'S OUT OF TOWN (3:30)


米国のポピュラー歌手 B. J. トーマスが2013年にリリースしたセルフ・カヴァー・アルバムです。1942年8月生まれだそうですから、もう71歳なんですねー。

んじゃ、映画『明日に向って撃て!』(1969年、米国)の主題歌 「雨にぬれても」 を歌ったときは27歳だったってことか~。なんかもう少し年齢↑って感じだったんで、ちょっと意外^^;

んで、バカラック・カバーは2曲収録されています。

T-11. 「雨にぬれても」 は Lyle Lovett(ライル・ラヴェット)とのデュエット。アレンジはオリジナルに近いですが、カントリーっぽい味付けです。だからかウクレレは使ってなくて、あのイントロもアコギのようです。ヴォーカルはB. J. とライルが交互にとり、曲の後半ではちょびっとハモリます。「雨にぬれても」でハモるってのはあんまり聴いたことないので新鮮ですね~。お二人とも味のある歌声と歌い回しで、なかなか良いです。

T-12. 「アウト・オブ・タウン」 は、「雨にぬれても」 に続くシングルとして発売され、全米26位(1970年3月28日)になった曲。私の知る限り、B. J. のオリジナル以外(すなわちカヴァー)は無いんじゃないかと思います。だから、今回のセルフ・カヴァーが初めてのカヴァーということかっ!! アレンジの構成はオリジナルをなぞってますが、使用してる楽器はどっぷりカントリー系。そして、それがとってもしっくりきます。B. J. もリラックスして歌ってる感じ。

アルバム全体も、とてもリラックスした雰囲気でのんびり聴けます。実は、このアルバムを知ったのは、今年9月29日の山下達郎さんの「サンデーソングブック」で紹介されたからなんです。達郎さんは、番組の中ではT-2. 「I JUST CAN'T HELP BELIEVING」 を流しておられたのですが、”セルフ・カヴァーものは自分普段聴かないんだけど、これは良かった”と絶賛しておられました。B. J. トーマスが達郎さんのお気に入り(それもバカラック作品よりもカントリー作品のほう)ということは有名ですが、このアルバム聴いてなんかわかる気がしましたね~。

因みに、T-7. 「ROCK AND ROLL LULLABY」 は Steve Tyrell(スティーヴ・タイレル)とデュエットしています。彼は昔セプター・レコードでA&Rをしていたのですが、セプターにB. J. トーマスを引っ張ってきてプロデュースしてたんですね~。そしてタイレルは50歳過ぎてからシンガーとなり、2008年にはバカラックのカヴァー・アルバムをリリースしています。色々と繋がりのあるアルバムでございます。


【データ】
『THE LIVING ROOM SESSIONS』
B. J. Thomas

CD:2013年4月11日リリース
レーベル:Wrinkled Records
番号:WR-8548

Produced by Kyle Lehning

2013年10月23日 (水)

関連CD バカラックがビートルズに逢った時/筒美京平 (1971年)

ビートルズ・ナンバーをあたかもバート・バカラックが編曲したかのように聴かせるアルバム! 編曲者は筒美京平!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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CDリイシュー盤 『Bacharach meet the Beatles』 のジャケット表/裏

バカラック作品は収録されていませんが、全曲リストを載せます。

1. A HARD DAY'S NIGHT
2. I'LL BE BACK
3. TICKET TO RIDE
4. YESTERDAY
5. DAY TRIPPER
6. GIRL
7. HERE, THERE, AND EVERYWHERE
8. ELEANOR RIGBY
9. YELLOW SUBMARINE
10. PENNY LANE
11. LADY MADONNA
12. HEY JUDE
13. OB-LA-DI, OB-LA-DA
14. LET IT BE

収録時間約36分


前回記事で筒美京平を取り上げた流れで、バカラック作品は入っていないものの興味深いアルバムを紹介します。ビートルズ・ナンバーをあたかもバート・バカラックが編曲したかのように聴かせるアルバムです。1971年リリース。編曲者は、もちろん筒美京平!

オリジナル盤で収録されていたビートルズ・ナンバーは12曲でしたが、未発表曲の 「GIRL」 「HEY JUDE」 を追加し曲順を組み直して1994年にCD化されました。因みに、オリジナル盤のアルバムタイトルは 『バカラックがビートルズに逢った時』 で、CDリイシュー盤は 『Bacharach meet the Beatles』 となっています。

そして、その出来栄えですが、CDリイシュー盤のライナーから引用しましょう。私も同じ意見だからです。ライターは 5th Garden のコモエスタ八重樫さんです。

─ そして、このアルバムの主人公、筒美京平。'60年代後半から'70年代にかけては日本の音楽シーンでリズムとメロディー、作曲と編曲を最もモダンにこなしてきた若きアーティストでした。そのヒット曲は洋楽ファンも思わず納得してしまうサウンドを作ってきた男です。そしてそのバカラックへの傾倒ぶりは彼のヒット・シングルのB面などに数多く聞くことができるのです。それはイントロのピアノが 「サン・ホセへの道」 だったりギターが 「雨にぬれても」 だったりと聞き比べてみると結構楽しいものが多いのです。このアルバムではそんな彼のバカラックへの傾倒ぶりが発揮されています。(全部が全部というわけにはいかないけれど……)。中でも私が気に入ってるのが 「ボンド・ストリート」 的に展開する 「チケット・トゥ・ライド」 や 「デイ・トリッパー」 そして一瞬バカラックの作品ではと思わせる 「ヒァ・ゼァ・アンド・エブリホエァー」 などです。 ─

全体的には、薄いトランペットや時折みせる変拍子とかはもろバカラックですね~。他にも、イントロだけなら 「イエスタデイ」 は 「ディス・ガイ」 を想像させますし、「ガール」 は「THE WINDOWS OF THE WORLD」 の世界です。

私が尊敬申し上げるまったリさんがご自身のブログでこのアルバムに対する京平さんのコメントを紹介されています。是非「バカラックマジックでまったりと」もご覧になってください。

ちなみに、子供時分、私が買った歌謡曲のシングル盤は3枚だけでした。「木綿のハンカチーフ」 「しあわせ未満」(太田裕美)に 「未来」(岩崎宏美)です。3枚とも見事に作曲は京平さんなんですね~。あとからわかったことですが。

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CDリイシュー盤のライナー

尚、本記事のカテゴリは”バカラック関連ネタ”に分類させていただきました。


【データ】
『バカラックがビートルズに逢った時』
筒美京平 (筒美京平の編曲によりフェザートーンズが演奏を担当)

LP:1971年2月リリース (所有CDは、1994年3月24日リリース)
レーベル:キング・レコード (所有CDも同じ)
番号:SKK3007 (所有CDは、KICS-409)

↓所有CDの他に、2006年にリリースされた『筒美京平 ソロ・ワークス・コレクション ─キング編~モダンスタイル』も収録曲は同じです。併せてリンクを貼っておきます。

2013年10月20日 (日)

驚異のCD-4サウンド第二集/栄光への脱出/クォドラ・フォニック・シンガーズ (1972年)

4チャンネル・レコードCD-4 SOUND SPECIALの第二弾! バカラック・カヴァー1曲を収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全5トラック中、バカラック作品は1トラック(たぶん…)

?. 遥かなる影 (4:28)


4チャンネル・レコードCD-4 SOUND SPECIALの第二弾として1972年10月にビクターから発売されたアルバム。

1970年代前半、日本では4チャンネル・ステレオがブームとなって、各オーディオメーカーは独自の方式で4チャンネル・レコードを開発していました。殆どのメーカーがマトリックス方式の4チャンネル化を採用したのに対し、ビクターは独自にディスクリート方式の4チャンネル化技術を開発し、”CD-4”と名付けていました。

4チャンネル・レコードを聴くには4チャンネルに対応したステレオ装置が必要だったのですが、4チャンネルのレコードを掛けないと意味がありません。そこで、各メーカーはそれぞれの方式で録音・カッティングした4チャンネル・レコードを製作し、自社の方式が優れていることをアピールする必要がありました。このアルバムは、そうしたレコードのうちの一枚と思われます。

全5曲のうち2曲が筒美京平のアレンジで、そのうちの1曲がバカラック・カヴァーの 「遥かなる影」 でした。原題は 「(THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU」 ですね。ちなみに、京平さんアレンジのもう1曲は、キャロル・キングの 「君の友達」 。他の3曲については情報がありません…。

んで、その 「遥かなる影」 、ピアノの刻みで始まり、ちょっと薄めのトランペットが続いて、ストリングスにコーラスがハーモニーを聴かせて…という53秒にも及ぶ長いイントロにまず”ほぉ~”と唸ります。コーラスが”クロストゥユー”と歌うことを除けば、イントロでこの曲が 「遥かなる影」 だとは想像つきません。それくらい他に類を見ないアレンジだと思います。メロディが始まってようやくこの曲だとわかるのですが、独特のアレンジは曲の最後まで続きます。カーペンターズの 「遥かなる影」 の面影はほとんどないですから、これは凄いなぁと思います。 (※この曲、アイザック・ヘイズがカヴァーしたバージョンに似ていることに気がつきました。アイザック・ヘイズは1971年11月リリースのアルバム 『 Black Moses 』 でカヴァーしていますから、筒美京平さんはアイザック版のカヴァーをしたのでは?と思います。定かではありませんが^^; 2014/6/1追記)

クォドラ・フォニック・シンガーズは、シンガーズ・スリー(伊集加代、尾形道子、福田まゆみ)の女性3人に男性3人を加えた男女6人のコーラス隊。このレコードの録音のための命名でしょう、モロですからね~(笑)。この録音では、6人のコーラスを、フロントとリアにパート1、パート2に分けて各2回ダビングして計24名のコーラスとして4チャンネルでハモらせたんだそうです。凝ってる~(゜o゜)

所有CDは、2006年に『筒美京平ソロ・ワークス・コレクション ─ビクター編─ 』としてリイシューされたもので、このアルバムからは前記の2曲のみが収録されています。当然4チャンネルではありませんが^^;

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所有CD『筒美京平ソロ・ワークス・コレクション ─ビクター編─ 』のジャケット表/裏

◆ ここからはオマケ情報です。

このCDは、『16チャンネル方式イージー・リスニング・デラックス・アルバム ~筒美京平ヒット・オリジナル・サウンド~』<1970年2月リリース、筒美京平作曲、全14曲>と、ここまで書いてきた『驚異のCD-4サウンド/栄光への脱出』<筒美京平編曲の2曲のみ>を1枚に収録したものです。

『16チャンネル…』の方は、京平さんが過去に色んな歌手に提供した曲のセルフ・カヴァー8曲+書き下ろし6曲で構成されているのですが、最後を飾る書き下ろし曲 「バードに捧ぐ」 は、 ─ 1968年12月にブロードウエイで上演されたミュージカル『プロミセス・プロミセス』へのオマージュといっても差支えない作品で、筒美のバカラックへの傾倒ぶりが滲み出た意欲作 ─ (P-Vine Books『筒美京平の世界』より) と言われている曲です。

2分22秒の小品ですが、聴くと確かにバカラックの香りが…。メロディというより、ティンパニ、オーボエ、ミュートトランペットなどの楽器の使い方やリズムにバカラックの影響を感じます。曲名を 「バートに~」 とせず バードに~」 としたのは、京平さんの照れなんでしょうね。

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『16チャンネル方式イージー・リスニング・デラックス・アルバム ~筒美京平ヒット・オリジナル・サウンド~』のLPジャケット表


【データ】
『驚異のCD-4サウンド第二集/栄光への脱出』
クォドラ・フォニック・シンガーズ

LP:1972年10月リリース (所有CDは、2006年4月26日リリース)
レーベル:ビクター (所有CDも同じ)
番号:CD4B-5034 (所有CDは、VICL-61908)

プロデューサー:苫米地義久
録音担当:内沼映二
録音日:1972年 5月26日(リズムのみ)、6月14日(他のオーケストラ)、6月24日(コーラス)

2013年10月16日 (水)

TWIN SOUL/杏里 (1997年)

杏里の19枚目のオリジナル・アルバム。バカラック・カヴァー1曲を収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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※CDプラケースの外箱の表/裏

全12トラック中、バカラック作品は1トラック

10. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU (4:00)


杏里の19枚目のオリジナル・アルバムです。

彼女は1978年にデビュー。最初のうちは、尾崎亜美(オリビアを聴きながら)、角松敏生、小田裕一郎(CAT'S EYE)、林哲司(悲しみがとまらない)などが作曲した曲を歌っていましたが、1987年から自分で作曲・プロデュースするようになりました。このアルバムもセルフ・プロデュースで、作曲も12曲中9曲は彼女です。

んで、残り3曲のうち1曲がバカラック・カヴァーで、T-10. 「(THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU」 なのでした。

ギターのカッティングによるイントロがなかなかカッコイイです。演奏は8ビートで、杏里の歌い方もほぼ8ビート。シャッフルのリズムが特徴のカーペンターズとは一線を画していますね。杏里のプロデュース、侮れません。たくさんあるこの曲のカヴァーのなかでは、私けっこう好きです。

なお、このアルバムからはT-12. 「CAT'S EYE -2000-」 がシングルカットされました。1997年の実写版映画『CAT'S EYE キャッツ・アイ』の主題歌です。おまけ情報でした~。


【データ】
『TWIN SOUL』
杏里

CD:1997年10月8日リリース
レーベル:FOR LIFE Records
番号:FLCF-3699

Produced by ANRI (杏里)

T-10. 「(THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU」
Arrangement : Yasuharu Ogura (小倉 泰治)
Vocal Arrangement : Chrissy Lomax
Drums : Ricky Lawson
Bass : Niel Stubenhaus
Keyboad & Synth Programming : Michael Egizi
Guitar : Michael Landau

2013年10月13日 (日)

tribute to Burt Bacharach/V. A. (1994年)

日本コロムビア/トライアド・レーベルのアーティストによるバカラック・トリビュート・カヴァー集! なんと、バカラックも新曲2曲ひっさげて参加!!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN ~5th Garden~
2. THE LOOK OF LOVE ~Soul Bossa Trio~
3. WITH A SMILE ~Burt Bacharach, vocal by Jene Miller~
4. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL) ~Carnation~
5. MAKE IT EASY ON YOURSELF ~Kyoto Jazz Massive~
6. MULINO BIANCO ~Burt Bacharach~
7. ME, JAPANESE BOY I LOVE YOU ~Pizzicato Five, remixed by DJ Krush~
8. BOND STREET ~les 5-4-3-2-1 with K-taro Takanami~
9. THE APRIL FOOLS ~The Cozy Corners~

収録時間約39分


日本コロムビア/トライアド・レーベルのアーティストによるバカラック・トリビュート・カヴァー集です。ライナーにちょこっとコメントしているのは、5th Gerden のコモエスタ八重樫。

─ そんなバート・バカラックに再びスポットライト・・・・A&Mサウンドが世にはびこり、『カジノ・ロワイヤル』や『何かいいことないか子猫チャン』のレコード盤が高値を呼ぶ今日この頃はもうすぐmiddle of '90s

 だからってバート・バカラックは過去? それとも未来? ひょっとして現在? なーんて詮索する程、暇じゃない。でも解っているのは僕にはバート・バカラックの音楽が必要だって事、What The World Needs Now Is Love~この世界に愛が必要なように・・・・ Love. Sweet Love and Burt Bacharach sounds for end of 20 century boys & girls
 ─

T-1. 「I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN」 はそのコモエスタ八重樫さんの 5th Garden によるカヴァー。女性ヴォーカルは Ray Miyahara で、途中のハモリも同一人物。バンジョーなんかも使って楽しいアレンジ。

T-2. 「THE LOOK OF LOVE」 は Soul Bossa Trio によるカヴァー。Organ、E. Bass、Drumsのトリオで、パーカッション&ヴォーカルとして Francis Silva がゲスト参加。オルガンの音色が60年代っぽい。

T-3. 「WITH A SMILE」 は、なんとバート・バカラック本人による新曲! 作詞は John Bettis 。クレジットなくて演奏メンバー等詳しいことは不明ですが、ヴォーカルは Jene Miller という方。ミュート・トランペットと口笛がイントロを奏でる、ミディアム・テンポのほんわかした曲。私コレ好きです。(P)1994

T-4. 「ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL)」 は Carnation によるカヴァー。わりと原曲のイメージに近い。ヴォーカルはメンバーの Masataro Naoe 。

T-5. 「MAKE IT EASY ON YOURSELF」 は Kyoto Jazz Massive によるカヴァー。打ち込みサウンドです。ヴォーカルはないけど、メロディは女性Voice(ら~、ぱ~、る~など)と口笛が奏でます。

T-6. 「MULINO BIANCO」 は、またまたバート・バカラック本人による新曲! AORっぽいスローテンポのインスト曲です。これもクレジットなくて演奏メンバー等詳しいことは不明。(P)1993

T-7. 「ME, JAPANESE BOY I LOVE YOU」 は Pizzicato Five によるカヴァー。小西康陽訳の日本語詩を野宮真貴が歌ってます。このアルバムに収録されているのは DJ Krush によるリミックス版で、リミックスは1994年9月30日に行ってます。

T-8. 「BOND STREET」 は les 5-4-3-2-1 によるカヴァー。疾走感のあるサウンド。ヴォーカルは Hitomi と高浪慶太郎。

T-9. 「THE APRIL FOOLS」 は The Cozy Corners によるカヴァー。ヴォーカルなし。イージーリスニング系の心地良いサウンドです。

アルバム名には”トリビュート”と入ってますが、全体的にトリビュート感は薄くて肩に力が入ってないお気楽カヴァー集といったところ。ですが、他では聴けないバカラックの2曲が収録されていて、バカラックファンには嬉しい限り(^^)  でも、どういった経緯でバカラックが参加することになったんでしょうね~。その点もライナーに書いてあると更に嬉しかったのですが!


【データ】
『tribute to Burt Bacharach』 (トリビュート・トゥ・バート・バカラック)
V. A.

CD:1994年11月24日
レーベル:Triad/日本コロムビア
番号:COCA-12166

アルバム全体のプロデューサー : Katsu Hori for G. Steps

2013年10月 9日 (水)

sing BIG HITS by Burt Bacharach... Hal David... Bob Dylan.../THE 4 SEASONS (1965年)

THE 4 SEASONS (フォー・シーズンズ) が1965年にリリースした、バカラック/デヴィッドとボブ・ディランのカヴァーアルバムです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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Original front sleeve/Original back sleeve

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所有CDのジャケット表/裏


1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (3:02)
2. ANYONE WHO HAD A HEART (3:22)
3. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME (3:06)
4. MAKE IT EASY ON YOURSELF (3:04)
5. WALK ON BY (3:08)
6. WHAT'S NEW PUSSYCAT? (2:23)

T-7~12.はボブ・ディランのカヴァー


THE 4 SEASONS (フォー・シーズンズ) が1965年にリリースした9枚目のアルバムで、バカラック/デヴィッドとボブ・ディランのカヴァー集です。

フォー・シーズンズといえば、主に1960年代に活動した米国の男性ドゥーワップ~ロック/ポップ・グループ。リード・ヴォーカルのFrankie Valli(フランキー・ヴァリ)がグループの中心で、私も彼の名前くらいは聞いたことありました。…ってゆーか、それだけしか知らなかった^^; 「君の瞳に恋してる」 のオリジナルがフランキー・ヴァリだってこと、ごく最近知ったくらいですから…。

でもでも、、フォー・シーズンズ恐るべし。バカラックのカヴァーアルバムというのは、1967~1968年頃から色んなアーティストがリリースし始めるのですが、バカラック本人が英KAPPから初アルバム 『 HIT MAKER! 』 をリリースした1965年 ─ その同じ年にバカラックのカヴァー集(ディランと曲数半々とはいえ)を出すんですからねっ! これはスゴイことですよ!

んで、バカラック・カヴァーは6曲。フランキー・ヴァリのリード・ヴォーカル+他のメンバーのコーラスで、全体的に原曲の雰囲気に近いアレンジです。ただ、T-1. 「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 」 だけは、意表を突くチャチャのリズム&ボッサ風なサウンドで、私はコレ好きです。

そういえば、フォー・シーズンズは今年(2013年)初来日公演したんだそうですね。元気だな~(^^)


【データ】
『sing BIG HITS by Burt Bacharach... Hal David... Bob Dylan...』
THE 4 SEASONS

LP:1965年11月 (所有CDは、1996年リイシュー<2 in 1>のUK盤)
レーベル:Philips (所有CDは、英Ace Records)
番号:PHS 600-193/PHM 200-193 (所有CDは、CDCHD-620)
    Stereo/Monaural

Produced by Bob Crewe
Recording date : September 1965

↓ 米国ライノ・レコードが1990年にリイシューしたCDをリンクしておきます

2013年10月 6日 (日)

colors best of yt cover tracks vol.2/高橋幸宏 (1999年)

過去のアルバムに収めたカヴァー曲をレコード会社の枠を超えて集約したベストアルバム。2枚に分かれており、これは2集目。バカラック・カヴァーを3曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全11トラック中、バカラック作品は3トラック

4. THE LOOK OF LOVE (5:47)
8. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (3:02)
11. THE APRIL FOOLS (3:14)


過去のアルバムに収めたカヴァー曲をレコード会社の枠を超えて集約したベストアルバム。2枚に分かれており、これは2集目で1983~1999年の間にレコーディングされたカヴァー曲の中からのセレクションです。

SMAP、スパイダース、ビートルズ、ブライアンフェリー、三橋美智也などのカヴァーがあるなかで、バカラック・カヴァーが3曲も入ってます。vol.1にも 「WALK ON BY」 が収録されていますので、高橋幸宏さんはかなりのバカラック好きのようですね。

T-4. 「THE LOOK OF LOVE」(邦題:恋の面影) は、アルバム 『Fate of Gold』(1995年)から。ベースが独特の動きを見せるアレンジで、どこぞのクラブでかかっていそうな雰囲気。T-8. 「WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE」 は、アルバム『BROADCAST FROM HEAVEN』(1990年) でカヴァーしてますが、新録音ヴァージョンを収録。バックはピアノとアコーディオンのみ。幸宏さんは抑え気味ではあるけれど感情を出して歌っていて、素敵です。T-11. 「THE APRIL FOOLS」 は、アルバム『薔薇色の明日』 に収録。既に記事にしておりますので説明は割愛します。

幸宏さんはこのアルバムのライナーで各曲の解説をしてます。取り上げた想いとか伝わってきますので、こっそり載せておきます。
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【データ】
『colors  best of yt cover tracks vol.2』
高橋幸宏

CD:1999年7月7日リリース
レーベル:アゲント・コンシピオ
番号:AGCA-10017

Produced by 高橋幸宏
All songs arranged and performed by 高橋幸宏
「WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE」
Recorded from March to April, 1999

2013年10月 2日 (水)

薔薇色の明日/高橋幸宏 (1983年)

高橋幸宏が1983年にリリースした5枚目のオリジナルアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

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全10トラック中、バカラック作品は1トラック

10. THE APRIL FOOLS (3:13)


高橋幸宏が1983年の8月にリリースした5枚目のオリジナルアルバムです。メンバーだった”イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)”は同年の12月に散開(解散)したので、まだYMO在籍中だったんだ!

んで、バカラック・カヴァーはT-10.「 エイプリル・フール 」です。この曲のメロディはとても綺麗ですがどこか哀愁も感じます。幸宏さんのカヴァーはその感じを見事に表現しておられます。この曲の素敵なカヴァーのひとつだと思います。

幸宏さんは2012年に出された『 心に訊く音楽、心に効く音楽 ~私的名曲ガイドブック 』(PHP新書) という著書のなかで、こう述べていらっしゃいます。

─ バート・バカラックなくしてアメリカの映画音楽は語れません。 ─

そして、『明日に向って撃て!』 の「雨にぬれても」 を取り上げた後、 

─ バート・バカラックが音楽を担当した映画では、『 幸せはパリで 』も好き。あれは、映画を観て主題歌が好きになったケース。それでカヴァーするまでになった。 ─

それが、このカヴァーなんですね。

幸宏さんが1983年にこの曲をカヴァーするまで、この曲を”歌った”アーティストは1969年のディオンヌ・ワーウィック(前述の映画の主題歌)、1972年にカヴァーしたアレサ・フランクリン、このお二人だけだったようです。The Feather Tunes、伊集加代子(スキャット)、Ronnie Aldrich、航空自衛隊中央音楽隊、北野タダオとアロー・ジャズ・オーケストラ、Earl Klugh… といったみなさんが1970年代にカヴァーしていますが、インストものかまたはスキャットなんですよね。要は、この曲、歌う曲としてはあまり認知されていなかったと思うんです。知られていなかったこの曲を幸宏さんはどうしてもカヴァーしたかった、その強い思いに心をうたれます…。

幸宏さん、最近のLIVEでもおしまいのほうにこの曲を歌ったとか。本当にこの曲がお好きなんですね~。

【データ】
『薔薇色の明日』
高橋幸宏

LP:1983年8月24日 (所有CDは、1994年9月28日リイシュー盤)
レーベル:YEN/アルファ・レコード
番号:? (所有CDは、ALCA-9062)

Produced by 高橋幸宏

 

 

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