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2014年1月12日 (日)

単行本 バート・バカラック自伝 ザ・ルック・オブ・ラヴ/バート・バカラック (2013年)

『バート・バカラック自伝』、待望の翻訳版が出ました! バカラック・ファンのマスト・アイテムです!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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2013年5月7日に米国で発行されたバート・バカラック自伝 『 Anyone Who Had a Heart 』。当初は同年9月30日に翻訳版が出るとの情報でしたが、約3か月遅れて12月28日にようやく発売されました。原著を購入したものの結局1ページも読めずに断念していたんです、私…。これでやっと内容がわかりました! ありがとう、シンコーミュージックさん!

原著よりちょっぴり小さいですが、一般の単行本よりひと回り大きいサイズ。カバーがピアノを弾いてる写真に差し替えられていますが、こっちの方がいいなぁ~。カバーの前そでと後そでには、原著と同様に本の概要と登場人物(アンジー・ディキンソン、マレーネ・ディートリッヒ、エルヴィス・コステロ、マイク・マイヤーズ、ノエル・ギャラガー)のコメントが載っております。
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左:原著と翻訳版、 中:カバーの前そで、 右:カバーの後そで

翻訳版だけの特典として、巻末にはバート・バカラック・ディスコグラフィーが掲載されています。しかもその作成者は日本のバカラック・マニアの第一人者と誰もが認める坂口修氏ですから、抜かりがありません

翻訳ものにしてはわりと文章が読みやすい方かなと思います。原著の文体や表現も堅苦しくないみたいですし、翻訳者の力も大きいようです。それでも、329ページもあるのでなかなか読み応えがありました。

さて、感想です。読み始める前までは、小西康陽氏(元ピチカート・ファイヴ)が寄せた帯の文章なんて気にもしていなかったのですが、読み終わってそれがこの本のポイントを衝いていたんだ!ということに気が付きました。

<作曲の秘訣>
秘訣と言っても、作曲のノウハウについてバカラックはそれほど語っていません。ただ、意外だったのは、コツコツといつまでも時間をかけて曲をいじり続けて、もっと良くならないか考え細かいところにこだわって作曲している…ということ。天才的なひらめきで一気に作曲しちゃうことが多いんだろう…と思っていましたから。変拍子だらけの 「 Promises, Promises (プロミセス・プロミセス) 」 にしたって、キャラクターがステージで言わなきゃいけないことを伝えようと忠実に作曲した結果…なんだそうです。

ハーブ・アルパートがオリジナルの 「 This guy's in love with you (ディス・ガイ) 」 は、実は誰かのために作ってお蔵入りになっていた 「This girl's ~ (ディス・ガール) 」 という曲を彼が歌うからと性別を変えて詞を書きなおしたものだった…とか。こんな具合に個々の楽曲についてのエピソードもたくさん語っていますが、それは読んでのお楽しみということで。

<音楽業界の裏の裏>
レコード会社やプロデューサーとの関係がいろいろ書かれています。また、フランク・シナトラやヴィック・ダモン、ホイットニー・ヒューストンなど大物アーティストについてのエピソードも出てきます。

映画 『 何かいいことないか子猫チャン 』 『 カジノ・ロワイヤル 』 『 明日に向って撃て! 』 『 失われた地平線 』 、ブロードウェイ・ミュージカル 『 プロミセス、プロミセス 』 などでスコアを手掛けることになった経緯や奮闘ぶりもそれぞれ興味深いです。映画 『 オースティン・パワーズ 』 への出演、エルヴィス・コステロとのアルバムやロナルド・アイズレーとのアルバム制作の裏話もです。

<美しい女性たちとの恋>
4回の結婚歴があるので相当モテたんだろうなぁと認識してましたが、他にもたくさんの女性が登場します。想像以上のモテ男ぶりにもう唖然としてしまいました。お相手のコメントも要所で挿入されていて、嘘じゃないことがわかります。しかもけっこう露骨な表現もあったりして、ちょっと勘弁してくれ~と正直思っちゃいました。まぁ、モテない男のひがみですわ(笑)。


とにかく、バカラック・ファンにとってマスト・アイテムです! バカラック・ファンじゃない人でも、ポップスに興味がある方であれば是非!

※ 翻訳版には、一箇所だけ坂口修氏が注釈を加えています(第27章の最後、312ページ)。2012年の日本公演のくだりで、実は2008年の日本公演の事だったとバカラックの記憶違いを指摘しているのですが、そこで登場するある日本の女性アーティストの振る舞いに感激して私はちょっと目がうるっとなってしまいました。誰かって? それは読んでのお楽しみということで!


【データ】
『 バート・バカラック自伝 ザ・ルック・オブ・ラヴ 』
著者 バート・バカラック
共著者 ロバート・グリーンフィールド
翻訳 奥田祐士

初版発行:2014/ 1/17
発売日:2013/12/28
発行所:株式会社シンコーミュージック・エンターテインメント
329 Pases (ディスコグラフィー&索引を除く)

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