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2014年2月16日 (日)

対談の感想 小西康陽×奥田祐士 ~バート・バカラック自伝刊行記念~ Feb. 9, 2014

もし前日だったら大雪で来れなかった… そうならずに済んで良かったと思える対談でした!

前日(28日)の雪は結局積雪15センチ程になりました。東京都心では積雪27センチにもなったとかで交通機関への影響を心配しましたが、晴れて気温も上昇し電車は順調! 余裕を持って下北沢に来ることができました。

小西康陽×奥田祐士 「たとえピアノの前でバート•バカラック、と囁いてもぼくはこの人にはなれない」 『バート・バカラック自伝 - ザ・ルック・オブ・ラヴ 』刊行記念
○出演 :
小西康陽(作編曲家、DJ)、奥田祐士(翻訳家)
○日時 : 201429日(日) 19:0021:00 18:30開場)
○場所 : 書店本屋B&B (世田谷区北沢2-12-4 2マツヤビル2F
○入場料 : 1500yen 500yen/1 drink order

(画像は全てクリックすると大きくなります)

Img504a_2対談の会場は書店。お店の見取り図を描いてみました。下手くそ&超アバウトですが、あくまでイメージということで。今回のようなイベントは、真ん中をカーテンで仕切って奥のスペースを会場に。席は決まっていませんが、前売購入者は前方に背もたれイスが用意されていました。当日券席は後方の丸イスでした。レジカウンターでドリンクチケットと引き換えに飲みもの(私は生ビールbeer)を貰い、三列目の左端(赤色席)に着席。席は9割方埋まってたと思います。男女の比率は8:27:3といったところでしょうか。

定刻になり、小西さんが向かって左側に、奥田さんが右側に座っていよいよ対談スタート!

 ─ バート・バカラックの自伝が、20131228日にシンコー・ミュージックから発売されました。 (中略) そこで、B&Bでは、本書翻訳を手掛けられた奥田祐士さんと、本書帯に推薦文を寄せられた小西康陽さんをお迎えし、刊行記念トークイベントを開催します! 世界一チャーミングな音楽家について、最高に素晴らしい自伝について、お二人が余すところなく語り合う、“サムシング・ビッグ”な一夜をお楽しみに! (主催者より) ─ 

小西さんは元ピチカート・ファイヴ。以前雑誌かなにかでみたマッシュルームヘアは健在。一方の奥田さんは身長180センチ以上の大柄な、でもシャイで優しい感じの方でした。このお二人、同い年とのこと。対談は最初奥田さんがリードする形で進行していましたが、そのうちお互いがそれぞれ相手に問いかけてそれに答える形で進んでいきました…。

小西さんがバカラックの曲を初めて聴いたのは、フジのTV番組 『 ビート・ポップ 』 でかかったボサ・リオの 「 サンホセへの道 」 。その後、ディオンヌ・ワーウィックも聴いたけど、実はディオンヌが苦手だったそうです。んで、時は流れて19889月にディオンヌとバカラックが一緒に来日コンサートをした時(このときは Dionne with Burt Bacharach … ディオンヌがメインだったんですね~)、コンサートを聴きに行った小西さんは、ディオンヌが 「 小さな願い 」 を歌うのを聴いて涙が出てきて、あぁ自分はディオンヌ好きなんだ…と気付いたそうです。

一方の奥田さん、映画 『 明日に向って撃て! 』 の 「 雨にぬれても 」 やカーペンターズの 「 遥かなる影 」 は知ってはいたけれど、当時興味はロックに向かっていったとのこと。しかし、エルヴィス・コステロが 「 I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF 」 をカヴァーしたり、ストラングラーズが 「 ウォーク・オン・バイ 」 をカヴァーするのを聴いて、あれっこれは何なんだろう?と思ったそうです。この日の対談で、奥田さんがバカラックの曲を詳しくご存知なことに正直びっくりしました。

小西さんは、ピチカート・ファイヴより前、作曲家を研究していた時期にバカラックも研究されたそうで、「 バカラックのコード進行とか研究したもののサウンドづくりまではいかなかった。それが、DX7(ヤマハのデジタルシンセ)の登場で、バカラックみたいな音楽が出来るかも知れないと思った。楽譜は手に入らなかったので、聴いて譜面を起こした。ハーモニーはわかっても、変拍子でつまづいた 」 とおっしゃってました。最初はバカラックのハーモニーに惹かれていたけれど、たくさん聴いているうちに例えば 「 I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF 」 の様な泥臭いR&Bとかに惹かれるようになった…とも話しておられました。

ピチカート・ファイヴでバカラックをカヴァーしたのは、「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」、「 何かいいことないか子猫ちゃん? 」、「 ボンド・ストリート 」 の3曲。 「 ボンド・ストリート 」 のカヴァーは私知らなかったのですが、これはライブで演ったとのこと。ピチカートがアメリカ・デビューしたアルバム(米国で19万枚売れた)に 「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」 が入っていて、L.A.に招かれて電話が繋がってると言われて出たら相手がバカラックで、電話の向こうで  「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」 をピアノで弾いてくれたそうです。スゲェhappy02

今回のバカラック自伝、翻訳者の奥田さんは訳していてバカラックは冷たい男だなぁと感じたそうです。最初のお子さんであるNIKKIが父親宛てに遺した最後の手紙を読まなかったり、名コンビだった作詞家のハル・デイヴィッドが亡くなったときの追悼文がやけに簡単だったり…、そういったことに対してなのですが、私も実際読んでいてそう思いました。そのハル・デイヴィッドと袂を分かつ原因となったのが、映画 『 失われた地平線 』 の音楽に対する印税分配割合だったということが自伝の中で紹介されているのですが、それを 「 理解できない 」 という奥田さんと、「 ハル・デイヴィッドとバカラックのどちらの立場も理解できる 」 と言った小西さんの対比も聴いていて面白かったです。

バカラック自伝の原題 『 Anyone Who Had a Heart 』 を 『 バート・バカラック自伝 ザ・ルック・オブ・ラヴ 』 に替えたのはどうして?と小西さんが奥田さんに詰め寄ってましたが、邦題を決める権限は自分には無くて編集者が決めたんだと奥田さんは答えていました。逆に、奥田さんは小西さんに帯への推薦文のことを訊いてました。小西さんは、推薦文を4種類考えて編集者に渡したけれどそのなかで一番無難なヤツが選ばれたそうです。その帯の推薦文について、「 椎名林檎さんが帯を書けば良かったのに 」 と小西さんが自虐的に話されていたのには笑っちゃいました。

奥田さんが仰っていましたね、今回の翻訳では坂口修さん(日本でのバカラック研究の第一人者)が暗躍されたと。翻訳本の出版元であるシンコー・ミュージックとはあまり仕事上関係が無かったのに自分に翻訳の依頼が来たのはその坂口さんの口利きがあったからだとか、本のカヴァー写真を原著から変更するのにも坂口さんが相当苦労したんだとか…。それから、翻訳本には一箇所だけ坂口さんが注釈しているのですが、奥田さんが仰るには 「 本当は坂口さんはもっと注釈つけたかったけれど原著者がそういうことに厳しくて認めてもらえなかった 」 んですって。裏ではいろいろあったんですねぇ。

今回、奥田さんはご自分のiPhoneを会場のアンプ/スピーカーにつなげて、対談のなかで話題にした曲(もちろんバカラックが作曲したものばかり)を再生して聴いたりBGMにしていました。7~8曲くらいは再生してたでしょうか。小西さんがリクエストすることもあったんですが、B・J・トーマスの 「 SEND MY PICTURE TO SCRANTON, PA 」 という超マイナーな曲を小西さんがリクエストして見つからなかった時は 「 私のiPodに入ってますよ、コレどうぞ!」 と喉まで出かかって…言えませんでした。対談の締めくくりに、誰か一曲リクエストしてくださいと小西さんが言われたときも声出せなかったし…、小心者だなぁ~自分shock

そんなこんなで二時間が過ぎて、お開きとなりました。お開き後、一服しておられる奥田さんにお声掛けして二つほど質問させていただきましたが、疲れているにもかかわらず笑顔で答えてくださった奥田さん、本当にありがとうございました! (対談で奥田さんは 「 けっこう読者のレビューとか気にする。悪く書かれると凹む。バカラック自伝のAmazonレビューは3件しかないけど、悪く書かれてなくてホッとしている 」 と仰ってました。3件はちょっと少ないと思い、私も本ブログの記事をコピってAmazonレビューに投稿しました。奥田さん読んでくれると嬉しいなぁ)

Img_0507a_2帰ろうとしたら、どなたかが小西さんにサインをもらっているところを目撃! 勇気を振り絞ってその方の後ろに並びました。筆記具を持ってなかったので書店の方からペンをお借りし、『 バカラック自伝 』 と、小西さんが監修をされたコンピレーションCD 『 レディメイド、バカラックを讃える 』 (1994年リリース) にサインして頂きました。万が一と思ってこの二つをバッグに忍ばせて正解! サインをCDや本に書いていただいたの、これが生れて初めてだったんですょ! 小西さん、どうもありがとうございました!

もし前日だったら大雪で来れなかった… そうならずに済んで良かったと心の底から本当に思える貴重な対談でした!!





               ~~~~ *** ~~~~

おまけに… 会場となった 本屋B&B へのアクセスをご紹介!

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下北沢駅南口に出て南口商店街を進みます。前日の雪がまだ残ってますね。最初の辻を左に折れるとすぐに 「 本屋B&B 2F 」 の看板が! ここまで1分かからず!

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ええっと、どうやってお店に入るんだ? あの木製の看板のところが階段だな? 看板に貼ってあるイベント内容を見て確認!

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ビールも飲める本屋です? …そうか、B&Bって BOOK & BEER の略だったのか! 階段を上がった右側の白い扉が本屋の入口なのでした。

Imgp3105aこの本屋B&B、普通の書店とはひと味もふた味も違います。本はちょっと古びた木製の棚に陳列されています。その本棚もぴったりとではなくちょっと間隔をおいてゆったり配置。そして何より好奇心にかられる本がとっても多いんです!

嶋 浩一郎さん・内沼 晋太郎さんのお二人による共同経営で、一年半前に開店したとのこと。お二人はそれぞれ、本屋B&Bのことに触れた本も出しておられます。んで、購入しちゃいました、その本。この記事を書くことを優先してまだ読んでいなかったのですが、記事もようやく書き終わったし、これからぼちぼち読んでみます~。

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