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2014年4月27日 (日)

布施明がバカラックに会った時/布施明 (1971年)

布施明が1971年にリリースしたバカラック・カヴァーアルバムです。ハリウッドのA&Mスタジオで録音!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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紙ジャケット内側と帯 (左上の写真はバカラックと布施明)

1. ME, JAPANESE BOY I LOVE YOU
2. TO WAIT FOR LOVE
3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
4. DON'T MAKE ME OVER
5. WINDOWS AND DOORS
6. ALFIE
7. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
8. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
9. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
10. I SAY A LITTLE PRAYER
11. THE WINDOWS OF THE WORLD
12. WALK ON BY

収録時間約37分


布施明が1971年10月にリリースした、バカラック・カヴァーアルバムです。

いや~、やっと復刻盤が出ましたね。 しかも、バカラック爺6度目の来日ツアー中のリリースですょ。まさに“来日記念盤”と言っていいと思うのですが、帯に何も書いてないところがまたクール(^^)。ライナーも、復刻に際してのものに加えて、オリジナル・ライナーも併せて復刻してくれてます。これは嬉しい!

1964年生まれのワタクシあるでおにとって、布施明は1974~1975年頃の「積木の部屋」や「シクラメンのかほり」のイメージ。でも、1965年にデビューして、すでに1966年頃から多くのヒットを放っていたんですねー。その彼が、1971年7月にハリウッドのA&Mスタジオまで飛んで現地A&Mのスタッフとレコーディングしたのが本アルバムです。

1971年7月というと、まだ為替レートが対ドルで360円の超ドル高円安時代ですよね。航空運賃そのものも高額だった筈ですし、今と違っておいそれと海外でレコーディングできなかったでしょうに。う~ん、さすがはナベプロ、太っ腹!

収録曲は全12曲。当時のバカラック・バンドとオーケストラをバックに、全編英語詞で歌っています。ただ、編曲はA&Mのチャック・アンダーソンというお方。バカラックよりも全体的にアレンジはシンプルかなぁ~と思います。

メジャーな曲に混ざって余り馴染みのない曲が3曲あります。アルバムの冒頭を飾るT-1. 「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」 は、1964年の Bobby Goldsboro がオリジナル。布施明がこの曲初めてのカヴァーだったんじゃないでしょうか。日本ではピチカート・ファイブのカヴァーが有名ですね。T-2. 「 トゥ・ウェイト・フォー・ラヴ 」 は、1964年の Jay and the Americans がオリジナル。日本では山下達郎さんがカヴァーしたことで知られています。T-5. 「 ウィンドウズ・アンド・ドアーズ 」 は1966年の Jackie DeShanon がオリジナル。ディオンヌ・ワーウィックがカヴァーしている以外は布施明のカヴァーしか私は知りません。けっこうレアかも。

んで、その馴染みのない3曲について、1971年当時のオリジナル・ライナーにはこう書いてありました。 ─ バカラックにこやかに登場。布施明が全曲英語で吹き込んだことを聞いてニッコリ。「 新曲To wait for love, Me Japanese boy, Windows and doors, はむずかしかったかい 」 と布施明にやさしく語りかける。(略) この度、布施明が3曲ものオリジナルをもらうことができた。(略) また、3曲のオリジナル曲の中での "Me Japanese boy" は、バカラックが5月の初旬日本で演奏会を開いたときに、その印象をまとめたものである。タイトルとその詞の内容は日本を感じているのだろうが、残念なことにどうもメロディーとそのサウンドからして、中国的なものになってしまった事は事実である。 ─  3曲ともオリジナルじゃなくてカヴァーなのに^_^;。バカラック御大が直々に“新曲”と言ったらそりゃ信じちゃいますよねー。それに 「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」 は1964年の作曲なので、まだ日本なんて知らんわな…中国っぽくても無理ないですわ(>_<)。

ま、それはともかく(笑)、布施明は持ち前の歌唱力と表現力を存分に発揮して歌っています。ちょっと荒っぽいなと感じるところもありますが…。私が特に印象に残ったのは、オリジナルを貰って頑張って歌ったと思われるさきほどの3曲と、この曲だけピアノトリオをバックにちょっと緊張気味に歌っているT-6. 「 アルフィー 」 、新鮮なフレーズのオカズやバロック風の間奏などアレンジが面白いT-10. 「 小さな願い 」 ですかね。

オリジナル・ライナーに書かれているレコーディングの様子を読んで、日程が限られるなかけっこうプレッシャーきつかったんだろうなぁーと思いました。LPをお持ちの方にとっては承知のことでしょうが、以下レコーディングの様子を抜き出してみます。

7/1~3 : オーケストラの録音
7/6 : この日は「アルフィー」のみバックと歌を同時録音。本番2回でOK。スタジオに見学に来たA&Mのジェリー・モス氏やカーペンターズのプロデューサーもびっくり。
7/7~8 : 残り11曲の歌入れ。1曲30分のペースでどんどん吹き込む。A&Mレコードでのスピード新記録だとエンジニアのゲルハートが目を輝かす。音域の広さは驚異的…声の美しさはイタリアの歌手のようだ…フィーリングはトム・ジョーンズ以上だ…などの賛辞が見学者から出る。全曲の吹き込み完了!
7/9 : 朝10時バート・バカラック氏とA&Mで会う。2日間で11曲吹き込んだと聞いてビックリ。布施明と固い握手をかわしながら早くレコードを聞きたいと語る。


どうしてこれまで復刻されなかったのか…それがとても不思議でならない、力の入ったアルバムなのでした。


【データ】
『 布施明がバカラックに会った時 』 (英題: When Akira Fuse Meets Burt Bacharach )
布施明

LP:1971/10/1リリース (所有CDは、2014/4/16リリースの初リイシュー盤)
レーベル:キングレコード (所有CDは、キングレコード/ディスクユニオン昭和歌謡ジュークボックス)
番号:? (所有CDは、DSKA006 (NKCD-4467))

Arranged & Conducted by Chuck Anderson
Engineerd by Ray Gerhardt
Vocal by 布施明(Fuse Akira)
Instrumental by A&M All Stars
Drums : Paul Humphrey
Bass : Chuck Berghofer
E. Guitar : Dennis Budimir
Piano : Lincoln Mayorga / Bob Florence
Percussion : Emil Richards
Spanish Guitar : Tommy Tedesco
And Others
Recorded at A&M Recording "A"Studio (Hollywod)
                  1,2,6,7,8 July 1971

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コメント

このCD化は私も待ってました
「 トゥ・ウェイト・フォー・ラヴ 」のシングルは持ってたんですが日本語バージョンだったんです
アルバムは英語だったんでびっくりしました
日本語バージョンは何故か「ラヴ・サウンズ・スタイル」に収録されてますね

しっぽださん、こんばんは!

コメントどうもありがとうございます!

シングル持ってるんですね! 羨ましいです~。
私はアナログ盤は全く持ってないのです(涙)

気になったので確認してみましたら、
この 『 布施明がバカラックに会った時 』 の記事を書いたときは
『 ラブ・サウンズ・スタイル 』 はまだリリース前。

その 『 ラブ・サウンズ・スタイル 』 を聴くまで
日本語バージョンがあったことを知りませんでした(汗)。

バカラックファンとしてまだまだ未熟者のあるでおです。
いろいろと教えてくださいませ。
よろしくお願いいたします。

いえ、語り合う仲間が全くいないのでバカラック情報は全然増えません
特にここ最近はあまり聴いてませんね・・波があるなあ・・
なにせ研究本とかが全く出ないので・・・なんでこんなに評価が低いんでしょう
集めてる意識はないんですがバカラックコーナーは50枚はあるでしょうかCD

しっぽださん、おはようございます!

> 語り合う仲間が全くいないのでバカラック情報は全然増えません

そうなんですよね…
私の周囲にもバカラック語が通じる人は居ません。
ネットでバカラックファンの方と繋がるまではホント孤独でした。

研究本といえば、同志であり先輩であるまったりさんから教えてもらった本があります。
『 BURT BACHARACH SONG BY SOMG 』2003年
ただ、これが、日本語じゃなくて英語の本でして。
誰か翻訳版を出してくれませんかねぇ。

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