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2014年4月

2014年4月30日 (水)

ニュー・サウンズ・レア・トラックス (1999年)

吹奏楽のポップス曲集シリーズ 『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス 』 のレア音源を集めたアルバムです。バカラック作品を2曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全16トラック中、バカラック作品は2トラック

15. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (3:01)
16. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE (3:02)


─ ニュー・サウンズ初期のCD化されていない貴重な音源が1枚になったお宝CD ─ (CDの帯より)

“ニュー・サウンズ”とは、吹奏楽のポップス曲集シリーズ 『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス 』のこと。和洋のポップスの楽曲を吹奏楽用に編曲して楽譜を出版するとともにその楽譜を演奏したレコードをリリースした曲集シリーズです。

1972年の第1集以来、1976年を除いて毎年出版/リリースされている、吹奏楽界では誰も知らない人はいない超人気のシリーズです。かく言うワタクシあるでおも、中高生時代(1976~1981年)の部活は吹奏楽部でしたから、このシリーズの楽譜には大変お世話になりました。

このシリーズが他の吹奏楽用ポップス編曲譜と一線を画していたのは、何より編曲の素晴らしさでした。当代一流の吹奏楽/ポップスの作編曲家を起用していたからです。本アルバムの編曲者だけを見ても、岩井直溥さん(本シリーズの生みの親・育ての親)、久石譲さん、服部克久さん、東海林修さんなどビッグネームがクレジットされています。

また、レコードのクオリティも高くて、ごく初期を除いて演奏はプロの吹奏楽団として当時日本のトップだった東京佼成ウィンドオーケストラが担当。加えて一流スタジオミュージシャンも要所で起用していましたからね。中高生時代の6年間は、その年にリリースされたLPレコードを毎年買ってました。あ~、懐かしいなぁ。

前置きが長くなりました。このシリーズ初期のCD化されてないレア音源を収めたオムニバス盤が本アルバムです。1975年第4集からのT-2. 「 愛のテーマ 」 (バリー・ホワイト)や1977年第5集からのT-3. 「 ハッスル 」 (ヴァン・マッコイ)は、私も実際に吹きました。ホントに懐かしいなぁ。

んで、バカラック作品はT-15. 「 雨にぬれても 」 とT-16. 「 サン・ホセへの道 」 の2曲。「 雨にぬれても 」 は東海林修さんの編曲で、ビッグバンドと吹奏楽の中間的なアレンジ。原曲のほのぼの感は薄くて、派手で金管バリバリ鳴ってます。「 サン・ホセへの道 」 は服部克久さんの編曲で、こちらは若干派手さを抑えたアレンジ。イントロでティンパニが八分音符を8発叩くのが面白いです。

Nsib_2 この2曲はシリーズ第1集からのセレクト。左の画像がそのLPジャケットなのですが、1972年リリースのこの第1集だけは発売元がCBSソニーでした(第2集以降はず~っと東芝EMI)。演奏はニュー・サウンズ・ウィンド・アンサンブル。実態はスタジオミュージシャンの集まりだそうで、演奏が派手なのも頷けますね。実は第1集には他にも 「 ディス・ガイ 」 「 恋よさようなら 」 という2曲のバカラック作品も収録されていました(編曲はどちらも岩井直溥さん)。残念ながらCD化はされていないようです。 どーせなら本アルバムに収録して欲しかったなー。

…と書いてましたが、なんと第1集が2015年に復刻CD化されました。記事は、こちら 

※ 2015年9月9日追記


【データ】
『 ニュー・サウンズ・レア・トラックス 』

CD:1999/2/3リリース
レーベル:東芝EMI
番号:TOCF-56007

指揮:岩井直溥(いわい なおひろ)
演奏:東京佼成ウィンドオーケストラ
    東京アンサンブル・アカデミー (T-1)
    ニュー・サウンズ・ウィンド・アンサンブル (T-15,16)
編曲:岩井直溥 (T-2,3,10,13,14)、野波光雄 (T-1)、小野崎孝輔 (T-4,5)
    久石譲 (T-6~9,12)、中川賢二 (T-11)、東海林修 (T-15)、服部克久 (T-16)

2014年4月27日 (日)

布施明がバカラックに会った時/布施明 (1971年)

布施明が1971年にリリースしたバカラック・カヴァーアルバムです。ハリウッドのA&Mスタジオで録音!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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紙ジャケット内側と帯 (左上の写真はバカラックと布施明)

1. ME, JAPANESE BOY I LOVE YOU
2. TO WAIT FOR LOVE
3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
4. DON'T MAKE ME OVER
5. WINDOWS AND DOORS
6. ALFIE
7. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
8. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
9. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
10. I SAY A LITTLE PRAYER
11. THE WINDOWS OF THE WORLD
12. WALK ON BY

収録時間約37分


布施明が1971年10月にリリースした、バカラック・カヴァーアルバムです。

いや~、やっと復刻盤が出ましたね。 しかも、バカラック爺6度目の来日ツアー中のリリースですょ。まさに“来日記念盤”と言っていいと思うのですが、帯に何も書いてないところがまたクール(^^)。ライナーも、復刻に際してのものに加えて、オリジナル・ライナーも併せて復刻してくれてます。これは嬉しい!

1964年生まれのワタクシあるでおにとって、布施明は1974~1975年頃の「積木の部屋」や「シクラメンのかほり」のイメージ。でも、1965年にデビューして、すでに1966年頃から多くのヒットを放っていたんですねー。その彼が、1971年7月にハリウッドのA&Mスタジオまで飛んで現地A&Mのスタッフとレコーディングしたのが本アルバムです。

1971年7月というと、まだ為替レートが対ドルで360円の超ドル高円安時代ですよね。航空運賃そのものも高額だった筈ですし、今と違っておいそれと海外でレコーディングできなかったでしょうに。う~ん、さすがはナベプロ、太っ腹!

収録曲は全12曲。当時のバカラック・バンドとオーケストラをバックに、全編英語詞で歌っています。ただ、編曲はA&Mのチャック・アンダーソンというお方。バカラックよりも全体的にアレンジはシンプルかなぁ~と思います。

メジャーな曲に混ざって余り馴染みのない曲が3曲あります。アルバムの冒頭を飾るT-1.「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」は、1964年の Bobby Goldsboro がオリジナル。その後1968年に Harpers Bizarre がカヴァー。日本ではピチカート・ファイブが1994年にカヴァーしたのが有名ですね。T-2.「 トゥ・ウェイト・フォー・ラヴ 」は、1964年の Jay and the Americans がオリジナル。同年 Tony Orlando、1965年に Tom Jones や Paul Anka、1970年に Ray Peterson とか Sacha Distel がカヴァー。日本では山下達郎さんがカヴァーしたことで知られています。T-5.「 ウィンドウズ・アンド・ドアーズ 」は1966年の Jackie DeShanon がオリジナル(こちら参照)。カヴァーは本作の布施明しか私は知りません。けっこうレアかも。

んで、その馴染みのない3曲について、1971年当時のオリジナル・ライナーにはこう書いてありました。

─ バカラックにこやかに登場。布施明が全曲英語で吹き込んだことを聞いてニッコリ。「 新曲To wait for love, Me Japanese boy, Windows and doors, はむずかしかったかい 」と布施明にやさしく語りかける。(略) この度、布施明が3曲ものオリジナルをもらうことができた。(略) また、3曲のオリジナル曲の中での "Me Japanese boy" は、バカラックが5月の初旬日本で演奏会を開いたときに、その印象をまとめたものである。タイトルとその詞の内容は日本を感じているのだろうが、残念なことにどうもメロディーとそのサウンドからして、中国的なものになってしまった事は事実である。 ─

3曲ともオリジナルじゃなくてカヴァーなのに^_^;。バカラック御大が直々に“新曲”と言ったらそりゃ信じちゃいますよねー。それに「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」は1964年の作曲なので、まだ日本なんて知らんわな…中国っぽくても無理ないですわ(>_<)。

ま、それはともかく(笑)、布施明は持ち前の歌唱力と表現力を存分に発揮して歌っています。ちょっと荒っぽいなと感じるところもありますが…。私が特に印象に残ったのは、新曲を貰って頑張って歌ったと思われるさきほどの3曲と、この曲だけピアノトリオをバックにちょっと緊張気味に歌っているT-6.「 アルフィー 」、新鮮なフレーズのオカズやバロック風の間奏などアレンジが面白いT-10.「 小さな願い 」ですかね。

オリジナル・ライナーに書かれているレコーディングの様子を読んで、日程が限られるなかけっこうプレッシャーきつかったんだろうなぁーと思いました。LPをお持ちの方にとっては承知のことでしょうが、以下レコーディングの様子を抜き出してみます。

7/1~3 : オーケストラの録音
7/6 : この日は「アルフィー」のみバックと歌を同時録音。本番2回でOK。スタジオに見学に来たA&Mのジェリー・モス氏やカーペンターズのプロデューサーもびっくり。
7/7~8 : 残り11曲の歌入れ。1曲30分のペースでどんどん吹き込む。A&Mレコードでのスピード新記録だとエンジニアのゲルハートが目を輝かす。音域の広さは驚異的…声の美しさはイタリアの歌手のようだ…フィーリングはトム・ジョーンズ以上だ…などの賛辞が見学者から出る。全曲の吹き込み完了!
7/9 : 朝10時バート・バカラック氏とA&Mで会う。2日間で11曲吹き込んだと聞いてビックリ。布施明と固い握手をかわしながら早くレコードを聞きたいと語る。


どうしてこれまで復刻されなかったのか…それがとても不思議でならない、力の入ったアルバムなのでした。

※ 2019/1/20 馴染みのない3曲について各種カヴァー及びリンクを追記


【データ】
『 布施明がバカラックに会った時 』 (英題: When Akira Fuse Meets Burt Bacharach )
布施明

LP:1971/10/1リリース (所有CDは、2014/4/16リリースの初リイシュー盤)
レーベル:キングレコード (所有CDは、キングレコード/ディスクユニオン昭和歌謡ジュークボックス)
番号:SKD-91 (所有CDは、DSKA006 (NKCD-4467))

Arranged & Conducted by Chuck Anderson
Engineerd by Ray Gerhardt
Vocal by 布施明(Fuse Akira)
Instrumental by A&M All Stars
Drums : Paul Humphrey
Bass : Chuck Berghofer
E. Guitar : Dennis Budimir
Piano : Lincoln Mayorga / Bob Florence
Percussion : Emil Richards
Spanish Guitar : Tommy Tedesco
And Others
Recorded at A&M Recording "A"Studio (Hollywood)
                  1,2,6,7,8 July 1971

 

2014年4月23日 (水)

The EARL KLUGH TRIO volume one/Earl Klugh Trio (1991年)

ジャズ/フュージョンのギタリスト、アール・クルーが1991年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全11トラック中、バカラック作品は1トラック

7. I SAY A LITTLE PRAYER (4:46)


1976年にデビューしたアコースティック・ギターの名手アール・クルーが1991年リリースしたトリオ編成のアルバムです。

アール・クルーはどちらかというとフュージョンに軸足を置いた演奏が多かったと思います。「 DANCE WITH ME 」、「 LIVING INSIDE YOUR LOVE 」 など、いろんなシチュエーションでこれらのアール・クルーのインスト曲が流れてましたからね~、80年代は。

本アルバムは、そのアール・クルーがドラムス、アコースティック・ベースとのトリオ編成でスタンダード曲を取り上げた、かなりジャズ寄りのアルバムです。ジャズ“寄り”と書いたのは、全体的に軽めで聴きやすいからですかね。あっ、いい意味で。

バカラック・カヴァーは、T-7. 「 小さな願い 」 。テンポは早めでおよそ♩=180。アールのギターは2コーラスめに入ると少しメロディを崩してバックもノッてきます。3コーラスめはベースがメロディを奏でていい感じ。4コーラスめまで演奏してます。当然、この曲の特徴である変拍子もちゃんとやってくれてます。

41moej8eljl__sl500_aa280_ ここからはオマケです。アール・クルーは1976年の2作目のアルバム 『 LIVING INSIDE YOUR LOVE 』 で、バカラック作品の 「 エイプリル・フール 」 (3:45) をカヴァーしています。 ギター・ソロでこれまた素敵なんですよねー。この曲だけMP3でダウンロードしてアルバムは所有していないものですから、ここでちらっと紹介させていただきました。




Solo_guitar_2オマケその2 1989年にワーナーからリリースしたアルバム 『 SOLO GUITAR 』 では、バカラック作品としてはマイナーな 「 ANY OLD TIME OF THE DAY 」 (3:34)をカヴァー。アルバムタイトルどおりギター・ソロで、まったりとした心地よい演奏です。尚、この曲はディオンヌ・ワーウィックがオリジナルで、1964年リリースのセカンドアルバム 『 ANYONE WHO HAD A HEART 』 に入ってます。



Hand_picked オマケその3 そして、2013年にリリースしたアルバム 『 HAND PICKED 』 で 「 アルフィー 」 (2:34)をカヴァー。これもギター・ソロですが、円熟味を増してますます素敵な音色にうっとりします。彼は1953年生まれということですから、今年(2014年)で61歳…。えっ、まだそんなに歳を取ってるわけじゃないんだ! もっと年齢高いんじゃ…と思ってました~^^;。



2015/4/21追記
TFN (TOKYO-FM系) 2015/4/19放送の 『 山下達郎サンデー・ソングブック 』 で、アルバム 『 LIVING INSIDE YOUR LOVE 』 の 「 エイプリル・フール 」 がオンエアされました。パチパチパチ。せっかくなので、達郎さんのMCを再現致します。

─ バート・バカラックの 「 エイプリル・フールズ 」 。“ 映画 『 幸せはパリで 』 を40年以上前テレビで観て(淀川さんの名画劇場)以来、この曲を探していて、困った時の達郎さんに、2008年の4月にサントラを掛けていただき、ず~っと感動しています。7年経った今、別バージョンをお聴かせ下さいますでしょうか。ディオンヌ・ワーウィックが有名ですが、他に達郎さんのオススメがありますか? ” という、これで何枚来ましたかね、ハガキが。しかも、カラー・カード。毎週来ました。

バカラックの 「 エイプリル・フールズ 」 、サントラはパーシー・フェイスがやっておりますが、実はあんまりないんですね、カヴァーしている人が。アレサ・フランクリンがあるんですけど、これがすごいアップテンポでですね、もう、全然あの、本来のテイストじゃありませんのでですね、今日はひとつ、インストですけど、アール・クルー。

アール・クルーの'76年のセカンド・アルバム 『 LIVING INSIDE YOUR LOVE 』 。この中でですね、一人で演奏している、ガット・ギター一人でですね、アール・クルーが演奏している、これ、いいんじゃないかと思います。「 エイプリル・フールズ 」 。アール・クルー。

 ~ 曲 ~

1976年のアール・クルーのセカンド・ソロ・アルバム 『 LIVING INSIDE YOUR LOVE 』 から 「 エイプリル・フールズ 」 。バート・バカラックの名曲でございますが、これ、エレクトリック・レディ(?)、ラリー・ローゼンが録ってるんですね、これは。いい音ですね。アナログの音ですね。 ─



【データ】
『 The EARL KLUGH TRIO volume one 』
Earl Klugh Trio

CD:1991/11/10リリース
レーベル:Warner Bros.
番号:7599-26750-2

Produced by Earl Klugh
Recorded and Mixed at Studio A, Dearborn, MI
Earl Klugh : Acoustic Guitar
Ralphe Armstrong : Acoustic Bass
Gene Dunlap : Drums
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2014年4月21日 (月)

shoppgirlさん と まったりさん のバカラックコンサート2014 レポ

ブログのお仲間でいらっしゃる“shoppgirlさん” と “まったりさん” の 『 バカラックコンサート2014 レポート 』 をご紹介します。

shoppgirlさんは、私と同じ4/10のNHKホール(渋谷)公演を聴きに行かれ、その感想をブログ 『 My Willful Diary 』 にたおやかな言葉で綴っておられます。終演後だと思うのですが、会場の写真もアップしていらっしゃいます。

こちら をご覧下さい(^^)


まったりさん、いや、まったり師匠は、4/16のNHK大阪ホールと4/18の京都コンサートホールの公演を聴きに行かれ、京都公演の感想をブログ 『 バカラックマジックでまったりと 』 にアップしていらっしゃいます。「 ビー・アウェア 」 の私が知らないカヴァーも動画で紹介されています。

こちら をご覧下さい(^^)


お二人とも、それぞれの表現でバカラック爺の音楽の素晴らしさを伝えていらっしゃいます。私もお二人の表現力に少しでも近づけるよう、頑張らねば!

2014年4月20日 (日)

ANGEL IN THE DARK/Laura Nyro (2001年)

ローラ・ニーロが2001年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいきませんが^^;)
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全16トラック中、バカラック作品は2トラック

7. BE AWARE (3:01)
13. WALK ON BY (2:17)


1966年にデビュー、1997年に卵巣癌のため亡くなった女性シンガー/ソングライター、ローラ・ニーロが生前にレコーディングしていたものをまとめ2001年にリリースしたアルバムです。

今でも油断するとローラ・ニーロとニーノ・ロータを混同してしまいます。それぐらい、全く彼女の事を知りません。所有CDもこの1枚だけですし、しかも輸入盤なので日本語ライナーもありません。アルバムの事はAmazonの解説などからちょいと拝借しました、あしからず。

収録曲のうち、R&Bクラシックスやバカラック作品などのカヴァー8曲が1994年の録音で、自作の8曲が1995年の録音です。別々にアルバムを2枚準備している途中だったらしいのですが、他界したためそれらを集めて一枚の遺作集にしたものだそうです。また、ピアノ弾き語りのものとバンドをバックに歌ったものとが混在しています。こうして書くと寄せ集めのように思ってしまいますが、聴いてみると全体のトーン(ウェットで重心の低い感じ)が統一されていて、すごいなーと唸ってしまいました。

さて、バカラック・カバーは2曲。T-7. 「 ビー・アウェア 」 は、ディオンヌ・ワーウィックが1972年にリリースしたアルバム 『 Dionne 』 にレコーディングしたものがオリジナル。1コーラスの前半が6/8で途中から4/4になり、2コーラスめもそれを繰り返すという変わった構成の曲です。ディオンヌが2012年にアルバム 『 NOW 』 でセルフ・カヴァーしている他は、Dámarisという女性シンガーと、Marcus Simeoneという男性シンガーのカヴァーがiTunesで見つかるぐらいです。ディオンヌのセルフカヴァーや他の二人のカヴァーは全て前半部分を普通に6/8で演奏しているのですが、ローラ・ニーロのカヴァーは前半部分の拍子が6/8じゃないんですよねー。拍子が無いというか…、不思議な感覚。そして心の奥底から感情を吐露しているかのような彼女の深くて美しい歌声。ぐぐっとこの曲の世界に引き込まれます。バックの演奏も素晴らしいです。

今回このアルバムを取り上げたのは、先日のバカラック爺来日コンサートの4/10公演でこの 「 ビー・アウェア 」 を聴けて感激したからなんです。前述したように、ヒット曲でもないし殆どカヴァーされてない曲ですからね。まったりさんのお話では4/16の大阪公演でこの曲やらなかったとのこと。実に貴重な体験でした。

もう1曲はT-13. 「 ウォーク・オン・バイ 」。彼女はこの曲をエレピの弾き語りでカヴァー。ちょっとゆったりめのテンポのR&Bテイストで表現。 「 ビー・アウェア 」 もこの 「 ウォーク・オン・バイ 」 も、彼女独自の解釈でとても新鮮に感じました。


【データ】
『 ANGEL IN THE DARK 』 (邦題:エンジェル・イン・ザ・ダーク ~ ラスト・レコーディング 1994,1995)
Laura Nyro

CD:2001/3/27リリース
レーベル:Rounder Records
番号:11661-3176-2

Producer : Laura Nyro
Executive Producer : Eileen Silver-Lillywhite
Produced for release by Scott Billington & Eileen Silver-Lillywhite

T-7. 「 BE AWARE 」
Production assistance by Peter Gallway
Recorded at the Power Station, New York, Augast 30, 1994
Laura Nyro : vocal and acoustic piano
Jeff Pevar : guitar
Will Lee : bass
Chris Parker : drums
Carol Steele : percussion

T-13. 「 WALK ON BY 」
Recorded at Gallway Bay Music, March, 1994
Laura Nyro : vocal and electric piano

2014年4月16日 (水)

PURE IMAGINATION/John Pagano (2008年)

米国の男性シンガー、ジョン・パガーノが2008年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを3曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全12トラック中、バカラック作品は3トラック

4. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU (3:44)
7. ANY DAY NOW (4:25)
9. WIVES AND LOVERS (5:30)


ちょうど来日公演中のバート・バカラックとバンド&シンガーズ御一行様。14日までの東京公演を終え、今頃は今日(16日)の大阪公演に備えてホテルの部屋で休んでいるころでしょうか? このジャケット写真の男性も…。バカラック・ファンならもうピンときたと思います。三人いるシンガーズの一人、ジョン・パガーノです。

ジョンがいつからバカラック・シンガーズのメンバーになったのかはよくわかりませんが、1997年のバカラック来日公演時にはドナ・テイラーと同様すでにシンガーズのメンバーでしたから、最低でも17年はバカラックとともにツアーを回っていることになります。

本作は、そのジョン・パガーノが2008年にリリースしたスタンダード・ナンバーのカヴァー・アルバムです。ジョンは1992年にセルフ・タイトルのアルバムをリリースしていて、本作はセカンド・アルバムになるようです。

拙ブログを覗きに来るような方にとって、目玉はやっぱりバカラック・カヴァーの3曲でしょう。しかもT-4. 「 ディス・ガイ 」 とT-7. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 は、バカラックによるプロデュース&アレンジのもと、バカラック自身もピアノを弾き、バックは2008年時点のバカラック・バンド&シンガーズが務め、更にストリングスも加わった豪華な布陣。そしてそのサウンドは…。バカラックのライヴではいつもジョンがこの2曲を歌っている(今回の来日コンサートでもそうでした)のですが、まさにそのスタジオ録音ヴァージョンでございます。まぁ、よく考えたらいつもライヴで演奏してるメンバーですからね~(^^)。

残るバカラック・カヴァーの1曲はT-9. 「 素晴らしき恋人たち 」 なんですが、こちらはジョン自身がプロデュースしていて、バックにもバカラック・バンドの皆さんは一人も居ません。イントロこそバカラックのパクリか?というアレンジですが、本編に入るとゆったりしたボッサのリズムに変わります。これが実に心地良くて、ジョンはギターも爪弾いて歌声も甘くいい感じ。この曲でこのアレンジはなかなか新鮮です。やるな、ジョン!

ジョンはフランク・シナトラがお好きなようで、他の収録曲の大半はシナトラが歌ったコール・ポーターやサミー・カーン&ジミー・ヴァンヒューゼンの曲が占めています。プロデュースはジョン自身またはHank Sanicola。40人のフル・オーケストラをバックに、ジョンはシナトラっぽく歌っています。因みに、アルバムタイトル曲のT-12. 「 PURE IMAGINATION 」 は1971年の映画 『 夢のチョコレート工場 』 のテーマ曲です。

オマケとして、アルバムジャケットの内側に載ってたジョンからバカラックへの“感謝の辞”を貼りつけておきます。英語じゃわかんないって? それではいつものように下手くそな意訳で雰囲気だけでも感じてください^^;。CDレーベル面の画像もついでに置いておきます。

─ Burt あなたは、自分だけでは絶対実現しなかったであろうやり方で私を連れ出して世界を見せてくれました。あなたは直接或いは手本を示して、私にお金では買えない貴重な音楽のレッスンをしてくれました。あなたがこのプロジェクトへ貢献してくださったことを、大変名誉に思います。私が最も大事にしているのは、常にあなたと私が共有する友好です。私はとてもとても感謝しています。愛と感謝をこめて。 John ─

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ジョンさん、今日(16日)の大阪公演と18日の京都公演、頑張って下さいね~!

ご参考:ジョン・パガーノのウェブサイト


【データ】
『 PURE IMAGINATION 』
John Pagano

CD:2008/5/15リリース
レーベル:JonVin Music
番号:JonVin Records 001

T-4. and 7.
Produced and arranged by Burt Bacharach
String arrangement by Burt Bacharach & Rob Shrock (T-4のみ)
Vocals : John Pagano
Piano : Burt Bacharach
Background Vocals : Donna Taylor & Josie James
Bass : David Coy
Drums : David Crigger
Trumpet & Trumpet Solo : Tom Ehlen
Keyboard : Rob Shrock
Concert master : Assa Drori

T-9.
Produced by John Pagano
Arranged by Joe Carrier
Vocals : John Pagano
Piano : Tom Ranier
Bass : Chuck Berghofer
Drums : Vinny Pagano
Guitar : John Pagano
Concert master : Kevin Connolly

 

 

 

2014年4月13日 (日)

ライヴの感想 バート・バカラック コンサート2014 Apr. 10, 2014 その②

あるでおです。4月10日のバカラックのコンサート、前回記事(その①)でセットリストのみアップしましたが、本記事(その②)ではコンサートの模様や感想を書いてみたいと思います。


<コンサートの模様 ~ 時系列で日記風に ~ >

18:30 渋谷のNHKホールに到着。入場の際、他の公演のチラシを受け取ったのみで、2008年公演のときのようなパンフは無し。ちと残念。CDや本の販売はしてるものの、公演のポスターなど全く貼ってない。気分盛り上がらんな~と、これまた残念。ええっと、主催は…(チケットを見て)J-WAVEかぁ。2008年のときはTBS/J-WAVE/朝日新聞社/イープラスが主催。そっかー、2008年より予算少なくてそんなプロモーションにコスト割けないのか…。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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18:35 気を取り直して客席へ。NHKホールは3階席まであるんだー(゜o゜)、と断面模型で認識。1階C13列16番はどこだろう? えっと、1階客席案内図のオレンジ○印のところ…ほぼセンターだ。席から真正面にピアノが見える、よっしゃぁ狙い通り! …と喜んだものの、前席に人が座るとピアノを弾く姿が見えない~(>_<)。そこまで考えてなかった^^;。

19:12 開演時刻を10分以上過ぎてようやくオケのメンバーとバンドが登場。オケがごく簡単にチューニング。そのあとシンガーズ3人が登場。だんだん気分盛り上がってきたぞ。客席を見渡すと、1階席は満員。2階席も端っこまで座ってるから満員かな。3階席は見えず。

19:15 左袖からバカラック爺登場! 出てきてすぐのところで客席に向ってお辞儀。三つ釦のネイビーブレザー、薄青のボタンダウンシャツにノーネクタイ、テラッとちょっと光沢ある素材の黒いパンツにスニーカーといういでたち。相変わらずサマになっとる。でも、なんか足取りおぼつかないぞ、大丈夫かな…などと思ってる間にピアノへ。オープニングのM-1. 「 世界は愛を求めている 」 でコンサートスタート!

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ステージ上の配置はこんな感じ。下手くそなイラストでスミマセンm(__)m。●がバカラック爺とバンド&シンガーズ。うんうん、2012年東京JAZZの時の人数と一緒だ。○はオケのメンバーだけど、管楽器がホルン2人だけしかいない。今日と同じく東京ニューシティ管弦楽団との共演だった2008年公演では、オーボエ/クラリネット/フルートなどの木管やトランペット/トロンボーン/チューバの金管もいたはず。今日もどうせならフル編成であって欲しかったなー。

バカラック爺が軽くMCしたあと、7曲メドレー。M-2. 「 ドント・メイク・ミーオーバー 」 はJosie James(以後Josie)、M-3. 「 ウォーク・オン・バイ 」 はDonna Taylor(以後Donna)とJosie、M-4. 「 ディス・ガイ 」 はJohn Pagano(以後John)、M-5. 「 小さな願い 」 はDonna、M-6. 「 汽車と船と飛行機 」 はシンガーズ3人、M-7. 「 ウィッシン・アンド・ホーピン 」 はJosie、M-8. 「 恋のウェイト・リフティング 」 ではJohnが、それぞれリードをとって歌った。

ピアノ弾きながら時折中腰になって指揮するバカラック爺の姿は、2008年や2012年来日時と全く変わらない。実は歳を取ってないんじゃ?と思ってしまうほどエネルギッシュで、よたよた歩いていたさっきの姿はもうそこには無い!

一呼吸おいて、4曲メドレー。M-9. 「 悲しみは鐘の音とともに 」 はDonna、M-10. 「 恋よさようなら 」 はDonnaとJosie、M-11. 「 恋の痛手(愛の痛手) 」 はJohn、M-12. 「 サン・ホセへの道 」 ではDonnaとJosieが、それぞれリード・ヴォーカルを担当。


拍手の後、Josieがピアノの前まで出てきて、M-13. 「 恋するハート 」 を熱唱。歌い終わったJosieにバカラック爺が歩み寄ってハグ。

替わってJohnがピアノの前まで出てM-14. 「 恋のとまどい 」 を歌い、またバカラック爺がハグ。

ここでバカラック爺はSteinway & sonsのピアノからYAMAHAのエレピに移動し、替わって前に出たDonnaがM-15. 「 ウェイティング・フォー・チャーリー 」 を激唱。この曲は女性シンガーEtta Jamesが1961年にリリース(シングルB面)した曲で、そのオリジナルを彷彿とさせるパフォーマンス。マイナーな曲だけどええなぁ。当然歌い終わったDonnaにもバカラック爺はハグ。

19:50 バカラックはエレピのままで、今度はキーボードのBill Cantos(以後Bill)がピアノに座りM-16. 「 マイ・リトル・レッド・ブック 」 をオリジナルのManfred Mannっぽくノリノリで歌った。いや、コレはいいねー。先日、3月16日の 『 山下達郎サンデー・ソングブック 』 でManfred Mannのオリジナルが掛かったことを思い出した。あれっ、Billにもハグしたっけ? 記憶にないなぁ^_^;。

バカラック爺がピアノに戻り、メドレー2曲。M-17. 「 ベイビー・イッツ・ユー 」 をDonnaがフルヴァージョンで歌い、続けてM-18. 「 マイケルへのメッセージ 」 をJosieがフルヴァージョンで歌った。

次もメドレー2曲。M-19. 「 涙でさようなら 」 とM-20. 「 オン・マイ・オウン 」 、どちらもJohnとDonnaが息の合ったデュエットを聴かせた。

20:05 M-21. 「 遥かなる影 」 はDonnaがソロで。この曲をバカラック爺が演奏する時はいつもカーペンターズのシャッフルのリズムではなくて4ビートのゆっくりしたリズム。曲後半、バカラック爺のピアノの繊細な美しさといったら! 素晴らしい!

─ 映画音楽を色々作曲して、映画にも出演したよ。オースティン・パワーズ1、オースティン・パワーズ2、オースティン・パワーズ3(笑) ─ というお約束のMCで観客の笑いを誘い、怒涛のMOVIE MEDLEY 11曲に突入。M-22. 「 恋の面影 」 最初はバカラック爺は立って指揮。1コーラスめは誰も歌わず、2コーラスめにバカラック爺がピアノ弾きながら歌声を披露。M-23. 「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」 はDonna、M-24. 「 何かいいことないか子猫ちゃん 」 はJohn、M-25. 「 地球は丸い 」 はシンガーズ3人、M-26. 「 エイプリル・フール 」 ではJosie(Donnaかも…自信ない)がそれぞれ熱唱。M-27. 「 雨にぬれても 」 は最初Johnが、途中からバカラック爺が、後半シンガーズ3人も加わって歌って楽しそう。M-28. 「 リバティ・バランスを射った男 」 はJohnが、M-29. 「 メイキング・ラヴ 」 ではDonnaが歌い、いよいよクライマックスへ。M-30. 「 素晴らしき恋人たち 」 では全編バカラック爺が歌い、M-31. 「 アルフィー 」 でも初っ端からバカラック爺のピアノ弾き語り。歌声は歳を取った感があって、2008年よりも声は枯れて音程も不安定になってる。途中で少し喉が引っ掛かったみたいでちょっと苦しそうな歌声になったけど、持ちこたえた。すごいプロ根性! でもでも、心に沁み入ってくる。M-32. 「 ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 ではサックスが最初メロディを奏でたあとバカラック爺がまたまたヴォーカル。後半シンガーズも加わり盛り上がった後、静かにエンディング。

20:30 万雷の拍手の中、バカラック爺は左袖へ。えっ、ちょっと早いんじゃないか? みんな必死に拍手を送る。しばらくしてバカラック爺再登場。ステージ前に10人いや15人くらいが駆け寄り花束やぬいぐるみをバカラック爺に手渡し。ここでバンドとシンガーズのメンバーを紹介。

バカラック爺はBillを呼んでピアノに座らせ、ピアノの前に立ったJosieがM-33. 「 ビー・アウェア 」 をじっくりと歌い上げる。バカラック爺は指揮に専念。この曲はDionne Warwickが1972年にレコーディングしたのがオリジナル。とても地味な曲で、まさかこの曲が生で聴けるとは思ってなかったから個人的には超感激! Josieの歌もBillのピアノもとてもよかった。因みに、私はLaura Nyroのカヴァー(1994年)が大好き。

Billがピアノを弾きながら歌ったM-34. 「 ハッシュ (『 賢者の贈り物 』より) 」 は、初めて聴く曲だった。(曲名は、Shinlaさんからの情報で、評論家吉岡さんのブログを見て判明したものです) ☆まったりさんからの情報で曲名訂正 <2014/4/17>

バカラック爺が再びピアノに座り、Johnがピアノの前に出てM-35. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 を歌い、間奏ではトランペットのThomas Ehlenがヴァイオリンの前に出てきてソロを披露。そしていよいよエンディング。1階全員がスタンディング・オベーション。気持ちよさそうにバカラック爺は左袖へ。

20:50 拍手鳴りやまない中、バカラック爺再度登場。これもお約束の ─ みんなで歌いましょう! ─ M-36. 「 雨にぬれても 」 。1コーラス合唱したあと、あのいつ聴いてもウキウキするアウトロが流れる中を、ステージ前に群がった観客の握手の求めに笑顔で応じながらバカラック爺は左袖に消えていった。またまた1階全員スタンディング・オベーション。でも、バカラック爺のコンサートはこの曲でおしまいなのがお約束。諦めずに拍手する人たちがたくさんいた。もっと聴きたいよねー。

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20:55 NHKホールを出て、家路に。幸い交通機関はスムーズ。10日のうちにセットリストだけでもブログにアップしたいなぁ。

23:10 帰宅後、さっそくメモを見ながらセットリスト作成開始。

00:05 日付は11日になったけど、ブログに記事(その①)をアップ。さぁ、風呂入って寝よ。


<ささやかな感想>

まず、元気なバカラック爺が見れたこと、声を聴けたこと、そのパワーを感じられたこと、それが何より嬉しかったです。ピアノにしても指揮ぶりにしても、来月86歳になるなんて信じられないくらい溌剌として、パフォーマンスも素晴らしかったです。これまでは、「 今回が最後かな~ 」 と思いながらコンサートに足を運んできましたが、絶対また来日してくれるものと確信しました。

選曲面では、M-2~8、M-9~12、M-22~32の三つのメドレーは構成やアレンジが完成されていて、予定調和ではあるものの定番メニューとしてなくてはならないプログラムと改めて感じました。また、M-15. 「 ウェイティング・フォー・チャーリー 」 とM-16. 「 マイ・リトル・レッド・ブック 」 も2012年東京JAZZに引き続き聴くことが出来て感激しましたし、これまでのライヴでは聴いたことが無かったM-33. 「 ビー・アウェア 」 とミュージカル 『 Some Lovers 』 からの新曲が聴けたことも嬉しかったです。ただ、たとえば2008年公演の時に、2006年のアルバム 『 アット・ディス・タイム 』 からの曲を演奏したり、トレインチャがスペシャルゲストとして登場して彼女への提供曲を披露したことと較べると、サプライズ感は薄かったように思います。

日本公演ということを考慮して、椎名林檎に提供して昨秋の彼女のアルバムに収録された 「 IT WAS YOU 」 を演奏していたら(ましてや本人がサプライズ・ゲストとして登場したら)観客も沸いただろうと思います。また、新曲じゃなくても、2010年にブロードウェイで再演され日本でも2012年12月に上演されたミュージカル 『 プロミセス、プロミセス 』 からの曲だったり、この4月16日にリイシューされる1971年の布施明のアルバム 『 布施明がバカラックに会った時 』 にちなんで 「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」 だったりを演奏してくれたらなーなんて密かに期待していたのですが、実現しませんでしたね。

…とかなんとか勝手な感想を書きましたが、バカラック爺が相棒の作詞家さんたちと作り上げてきた唯一無二の音楽、それらをバカラック爺の演奏で、しかも生で聴けたというかけがえのない体験。何気なくつけた本ブログのタイトル 『 いつもあなたとバカラック 』 のように、いつまでもバカラック爺の音楽と過ごしていきたいと思ったあるでおでした。


【データ】
指揮/ピアノ/ヴォーカル: Burt Bacharach

バンド
ヴァイオリン: Marlyse Martinez
キーボード: David Joyce
キーボード: Bill Cantos
ベースギター: David Coy
ドラムス: John Ferraro
トランペット/フリューゲル・ホルン: Thomas Ehlen
サックス/フルート: Dennis Wilson

シンガーズ
Donna Taylor
John Pagano
Josie James

東京ニューシティ管弦楽団
ヴァイオリン: 約20 (もっと少ないと思います)
ヴィオラ: 6
チェロ: 4
ホルン: 2
パーカッション: 2

2014年4月11日 (金)

ライヴの感想 バート・バカラック コンサート2014 Apr. 10, 2014 その①

バート・バカラックが約一年半ぶりに来日。今月18日まで東京・大阪・京都の3都市6公演が予定されていて、今日(10日)が初日。10日と18日の京都がバンド with オーケストラ公演で、他はバンド公演。

んで、10日のコンサートを聴きにNHKホールまで行ってまいりました。とりあえず速報として、セットリストだけでもアップしようと思います。

感想他は、その②として後日アップします~。⇒ その②アップしました~<2014/4/13>

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バート・バカラック コンサート2014
An Evening with BURT BACHARACH and Tokyo New City Orchestra


2014年 4月10日(木) 18:00開場 19:00開演 (Act : 19:10開演、20:55終演)
NHKホール(東京)
S席 ¥12,000(税抜)  1階 C13列 16番
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<セットリスト>

01. What The World Needs Is Love 世界は愛を求めている

RECORD MEDLEY 1 (2-8)
02. Don’t Make Me Over ドント・メイク・ミー・オーヴァー
03. Walk On By ウォーク・オン・バイ
04. This Guy’s In Love With You ディス・ガイ
05. I Say A Little Prayer 小さな願い
06. Trains & Boats & Planes 汽車と船と飛行機
07. Wishin' and Hopin' ウィッシン・アンド・ホーピン
08. (There’s) Always Something There To Remind Me 恋のウエイト・リフティング

RECORD MEDLEY 2 (9-12)
09. One Less Bell To Answer 悲しみは鐘の音とともに
10. I’ll Never Fall In Love Again 恋よさようなら
11. Only Love Can Break A Heart 恋の痛手(愛の痛手)
12. Do You Know The Way To San Jose サン・ホセへの道

13. Anyone Who Had A Heart 恋するハート
14. I Just Don’t Know What to Do with Myself 恋のとまどい
15. Waiting For Charlie (To Come Home) ウェイティング・フォー・チャーリー
16. My Little Red Book マイ・リトル・レッド・ブック

MEDLEY (17-18)
17. Baby It's You ベイビー・イッツ・ユー
18. Message To Michael マイケルへのメッセージ

MEDLEY (19-20)
19. Make It Easy On Yourself 涙でさようなら
20. On My Own オン・マイ・オウン

21. (They Long To Be) Close To You 遥かなる影

MOVIE MEDLEY (22-32)
22. The Look Of Love 恋の面影
23. Arthur’s Theme ニューヨーク・シティ・セレナーデ
24. What’s New Pussy Cat? 何かいいことないか子猫ちゃん
25. The World Is A Circle 地球は丸い
26. April Fools エイプリル・フール
27. Raindrops Keep Fallin’ On My Head 雨にぬれても
28. The Man Who Shot Liberty Valance リバティ・バランスを射った男
29. Making Love メイキング・ラヴ
30. Wives & Lovers 素晴らしき恋人たち
31. Alfie アルフィー
32. A House Is Not A Home ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム

-アンコール-

33. Be Aware ビー・アウェア
34. Hush from 『 Some Lovers 』  ハッシュ(『 賢者の贈り物 』 より) ※☆
35. Any Day Now エニィ・デイ・ナウ

-アンコール2(みんなで歌いましょう)-

36. Raindrops Keep Fallin’ On My Head 雨にぬれても


※ Shinlaさんからの情報で、評論家吉岡さんのブログで確認させていただき修正<2014/4/12>

☆ まったりさんからの情報で、「 Some Lovers from Hush 」 ではなく、 「 Hush from Some Lovers 」 であることが判明したため訂正。なお、Some Lovers とは、O.ヘンリーの古典 『 賢者の贈り物 』 を参考としたミュージカルのことです。  <2014/4/17>

2014年4月 9日 (水)

関連エッセイ 月刊エレクトーン創刊3号より (1972年)

1971年当時の日本のバカラック・ブームが垣間見えるエッセイです。

前回記事で1971年の来日公演ライブアルバムをご紹介しましたが、その年の12月に『 月刊エレクトーン 』という雑誌が創刊されました。エレクトーンはヤマハの電子オルガンで、1959年に第1号が発売されそれまでの足踏みオルガンの代替楽器として普及を目指していました。そんななか創刊されたのが『 月刊エレクトーン 』でした。今でも現役の雑誌でして、私もごくたまに購入しております(毎月20日発行)。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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『 月刊エレクトーン 』 3号の表紙/目次

今回ご紹介するのは、その『 月刊エレクトーン 』の創刊3号(1972年2月発刊)の58~59ページに掲載された「 楽譜をニラんでるだけではエレクトーンはうまくならない 」というエッセイです。エレクトーンを弾く人の心構えを説いているのですが、当時のバカラック・ブームを取り上げて話の入口にしているのです。執筆者の服部正さんはネム音楽院(のちのヤマハ音楽院)の院長という方。文面から察するに服部さんは特段バカラックのファンではないと思われ、割とニュートラルにブームを捉えているんじゃないかと思います。バカラックに触れた部分は最初の2割程度 ~太字部分~ だけですが、全文をそのまま転載することと致します。

                                           ─── * * * ───

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 昨年はバカラックの花ざかりであった。プレーヤーはもちろん、作曲家も、歌手も、バカラック、バカラックと、太鼓をたたいての大騒ぎであった。バカラックご本人もはるばる日本に来て、なん回かのコンサートを開いたのだった。とにかく、バカラック・ブームであった。しかし、これだけ騒ぎ立てて、なにか生まれたといわれたら、なんだったろう……と首をかしげる人が多いだろう。
 1969年、私が女性オーケストラ「 グレース・ノーツ 」をひきいてカリフォルニアを演奏旅行していたころ、アメリカ全土にバカラックが流行し始めていた。宿をしてくれた家のご主人から「 Do you know the way to San Jose 」などの譜をわたされて、アレンジしてやってみないかなどとすすめられたりもした。
 バカラックの音楽は、リズムにも、サウンドにも、きわめてユニークなひらめきがあって、今日の若者には受けるに違いないと、当時私は直感した。しかし、これは日本人の感覚からは少し遠いところにあるもののようにも思えた。
 バカラックという音楽家が、そうとう厚ぼったい音楽的教養の上に、どっかと座っていることが感じられたからである。バカラックの魅力というものは、その音楽の裏にかくれているスタンダードをわかってこそわかるものであるからだ。彼はそのスタンダードをバカラック風にソフィスティケートして遊んでいるのである。日本人にとって、こういう音楽は少々苦手である。日本にはそういうスタンダードがはっきり存在しないのだから。
 あれだけ「 バカラック、バカラック 」と鉦や太鼓で騒がれたにもかかわらず、それほどの結果も出ないで終わってしまったことの理由は、この辺にあったのではなかろうか?

 そういう意味では、日本は音楽に関して処女地であるのかもしれない。明治時代にとり入れられた洋楽というものが100年の歳月を経たにもかかわらず、すべて中途半端で、腰の据わったものに育たなかった。
 多少、お役に立ったと言えば、国籍不明の歌謡曲やポピュラー・ソングをいくらか製作したことがあったかもしれないが、洋楽のご本体は全く宙に浮いたままで、いまだに地上に降りてはいないといえる。そういう意味で処女地である。
 そして、戦後ドカドカとアメリカ文明の輸入にのっかって、アメリカン・スタイルのポップスが流れ込んできた。そして、これはギター、特にエレキ・ギターの魅力で、G・Sブームをまき起こし、“燎原の火”のごとく日本全土を襲った。若者のいる家ならギターがあるというほどまでに──。
 ギターで弾けるメロディーが大いに流行した。フォークがそういう意味で最適のミュージックであった。自分で作って、自分で弾いて、自分で歌う。その喜びの中で、フォーク、フォークと若者たちは酔いしれた。
 しかし、この若者たちはおとなになるとギターを捨て、同時にミュージックを捨て、他の楽しみに移って行った。それはアマチュアだけでなく、音楽で飯を食っている人間の中にも、その若々しい情熱を忘れて、生活のために無気力な演奏や指導に明け暮れしている人が多いようだ。
 いったいこれはどういうことなのだろう? これは原則論になるけれど、音楽の真の喜びすなわち音楽の魅力を知らないうちに、楽器の魅力にとりつかれてしまったことの悲劇であると思う。
 楽器が音楽であるという間違いである。その昔、ギターの世界的な名演奏家イエベスが日本に来たとき、「 日本人は音楽が好きであるというよりも、ギターという楽器が好きなようだ 」と痛烈なことばを残して行ったが、まさに、そのことばのとおりだ。
 音楽のほんとうの魅力は、楽器というメカニック自体ではなく、それを扱う人間の心の中にある。言い換えれば、それを演奏する人間の全人格の中にあるものである。そういう意味で、名演奏家の演奏は貴重だ。その人たちの演奏がじょうずであるということはもちろん価値があるが、その人たちの裏側にかくれているパーソナリティーや教養や人生観などによって築かれた芸風に魅力を感じることができるからである。音楽に対するそれぞれの心構えがわかるからである。
 ここでエレクトーンを弾いている人たちに申し上げたいことは、エレクトーンという楽器を扱うときの心構えである。そもそも、エレクトーンは、他の一般の楽器と違って、直接に空気を振動させて発音するのではなく、電気的なメカニズムによって音を発振させるものである。
 エレクトーンを演奏することは、楽器を弾くというよりも、楽器が音楽をやれる状態に作り上げることだ。そのためには、演奏家は自分の演奏する音楽について、きわめてしっかりしたイメージを持っていなければならない。ひょいとキイの上に手を置いて、出てきた音を聞いて、「 ああ、こんな音がするのか 」と感心しているのでは困るのである。「 こういう音楽でなければならない 」と厳然たる音楽的イマジネーションがなければならない。
 問題はかかってここにある。
 「 自分はなにを演奏しようとしているのだ 」
 「 それは、どんな音楽で、どんなムードであるのか? 」
 「 ほしい音色はどんなものか? 」
 こういう自問自答の中から、レジストーションがきまってくるのである。もし、この自問自答の中から、適切な答えが出てこないときは、エレクトーンから生命は消え、それは冷たいただの機械になってしまう。
 この適切な答えをどうしたら得ることができるか? それには音楽家としての幅広い教養と芸術家としてのとぎすまされた感覚が必要になってくる。それを養うために、いろいろな音楽を聞くことが要求される。
 幸いなことに今日の日本には世界のあらゆる音楽のレコードが売り出され、最高水準の音楽家たちが来日し、さかんにコンサートを開いている。そのすべてを聞くことは無理だろうが、一つでも、二つでもよいから、そういうものを聞くことに貪欲になってほしいものだ。クラシックでもよい、ポピュラーでもよい。自分の頭の中にあるミュージック・ライブラリーを豊かにしてほしい。
 特に名演奏家のナマの舞台は、いろいろなことを教えてくれる。その人たちが舞台の上で、どんな姿で、どんな表情で舞台を務めているか──という実際をしっかりとその目で見ることだ。
 拍手に応えて観客席を眺める演奏家のきらきらとした目を見ることだけでも価値がある。そこにはたとえようもない強烈な人間の息吹が感じられるからだ。
 音楽は聞くものかもしれないが、楽器を演奏するということは、たくましい人間の行動であり、生命の燃焼でもある。その姿を見ることによって、その芸術の全貌がわかるのだ。
 そういう意味からいって、エレクトーンの演奏には、おとし穴があると言ってよい。なぜならば、力を使わなくても、フォルテシモを出せるし、ブレスをとらなくても、長い長いフレーズが歌えるからである。
 エレクトーンという機械にすべてをまかせているうちに、ナマ演奏に必要な生命の燃焼が忘れがちになるからである。これは恐ろしいことだ。音楽は、人間の生命力のほとばしりなのである。どんなにデリケートな音がエレクトーンで生まれるにしても、人間の生命力と結びつかなければ、その演奏からはなんの感動も生まれないであろう。
 そういう意味で、ナマのコンサートをぜひ聞いていただきたい。しかも第一級のものを───。
 そこには、必ず太陽のごとく燃え上がる人間がうかがえるからだ。そしてそのときに受けた感動が、あなたのエレクトーンの演奏の上になんらかの形で、影響を与えてくれることは間違いない。
 そういう人間の生命力をエレクトーンで再現するとき、初めて、エレクトーンの真の芸術が開花するものと信じている。とにかく真実の音楽の喜びを知るために、ぜひナマのコンサートを聞いてほしい。

(筆者はネム音楽院々長、グレード審査員)

                                           ─── * * * ───

そうとう厚ぼったい音楽的教養にのっかって、どっかと座っている…。鋭い指摘です。それほど結果も出ないで終ってしまった…という表現は言い過ぎじゃないの~と思うのですが、それは後に色々影響が出てきたからであって、1972年初頭の時点では表に出てきていなかったのでしょうね。

ちなみに、ワタクシあるでおも遊びでエレクトーンを弾くものですから、服部さんがエッセイの後半で仰ってることはナルホドと納得致します。ナマの、しかも第一級のコンサートを聴きに行けと。ハイハイ、明日の4月10日、『 An Evening with BURT BACHARACH and Tokyo New City Orchestra 』を聴きにNHKホールまで行ってきますから。これなら文句ないでしょ、服部さん(笑)。コンサートのサプライズ・ゲストとして、椎名林檎(バカラックから提供された新曲を昨秋リリースしたアルバムに収録)が登場しないかなぁ…とか妄想するのもまた楽しいですし。

脱線しましたね^^;。ともあれ、当時の雑誌にバカラックがどう書かれていたか、他の音楽誌や総合誌などもっと読んでみたいなぁ~と思った次第です。

※ なお、「 服部正 」で検索すると、「 作曲家でクラシックの大衆化に努めた…。NHKラジオ体操第一の作曲者でもある。 」などと出てきました。思わず「 おぉっ 」と興奮したのですが、どうも同姓同名の別人のようですね~。


【データ】
『 月刊エレクトーン 』3号
1972年2月10日発行(毎月10日発行)
発行所 ㈱ミュージックトレード社
COVER DESIGN 菊地信義
ILLUSTRATOR 味戸ケイコ

2014年4月 6日 (日)

LIVE IN JAPAN/Burt Bacharach (1971年)

1971年5月7日、新宿厚生年金会館で行われたバカラック初来日公演のライヴ・アルバムです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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Original LP front/back cover

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帯/ジャケット内側

1. ALFIE / DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
2. WALK ON BY
3. COME TOUCH THE SUN
4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
5. THE LOOK OF LOVE
6. Medley
   A. DON'T MAKE ME OVER
   B. ANYONE WHO HAD A HEART
   C. WHAT'S NEW PUSSYCAT?
   D. WIVES AND LOVERS
   E. 24 HOURS FROM TULSA
7. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
9. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
10. BOND STREET
11. A HOUSE IS NOT A HOME
12. ALFIE
     WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
13. PROMISES, PROMISES
14. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE -REPRISE

収録時間約50分


前回記事で2008年のライヴ・アルバムをご紹介しましたが、バカラックはもう1枚ライヴ・アルバムをリリースしています。1971年5月7日の新宿厚生年金会館でのライヴ録音である本アルバムです。同年に日本で、3年後に英国でリリースされただけで、米国では発売されなかったそうです。

クレジットに詳しいパーソネルが書かれていないのでよくはわかりませんが、アメリカから連れてきたバンド&コーラスに、東京ロイヤル・フィルハーモニックが加わった編成と思われます。

収録曲は1971年時点でのヒット集 ─ といった趣ですが、T-3. 「 太陽をつかもう 」 は映画 『 明日に向って撃て 』 からの一曲で、最近のライヴでは聴けない曲です。それとT-13. 「 プロミセス・プロミセス 」 が演奏されているのも嬉しいですねー。ブロードウェイミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 のタイトル曲ですが、これも最近のライヴでは聴けないですから…。この変拍子の鬼のような曲を一度でいいから生で聴いてみたいものです。

2008年のライヴ・アルバムでは男女3人のシンガーがかわるがわるリードを取って歌っていましたが、本アルバムはインストルメンタルが多くて、コーラス隊もT-12.&-14. 「 愛を求めて(世界は愛を求めている) 」 でメインヴォーカルを務める以外は裏方のバック・コーラスに徹しています。とはいえ、ちゃんとバカラックさん自身も歌っておられます。T-4. 「 雨にぬれても 」 とT-11. 「 ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 を歌い、T-7. 「 ディス・ガイ 」 とT-12. 「 アルフィー 」 でもちょびっと歌声を聴かせてくれます。40代前半ということもあり若くて勢いがある歌声なのですが、最近のバカラック爺の音程も殆どない囁くような歌の方が私には魅力的に感じられるんですよね~。

本アルバムが2006年にリイシューされるまでの紆余曲折をライナーに詳しく記しているのは、日本のバカラック第一人者の坂口修氏。①1997年のバカラック3度目の来日公演の前に、本アルバムを来日記念盤として再発させてほしいとお願いしにLAまで行き、バカラック本人の承諾を得る。②発売直前にバカラック本人から出したくないとFAXが届く。③再度お願いして発売にこぎつける。④(理由は不明ですが)完成していた数千枚のCDは全てスクラップに。⑤それから約10年経って、2006年にバカラック新作アルバム 『 アット・ディス・タイム 』 が出たおかげでやっとリイシュー!

いや~、坂口さん、やっぱスゴイです。


【データ】
『 LIVE IN JAPAN 』
Burt Bacharach

LP:1971年8月 日本リリース/1974年英国リリース (所有CDは、2006/6/21リイシューの日本盤)
レーベル:A&M/キング (所有CDは、ユニバーサル・ミュージック)
番号:GP 205 (所有CDは、UICY-93067)

Produced by Burt Bacharach & Phil Ramone
Arranged & Conducted by Burt Bacharach
Recorded Live at THE KOSEI-NENKIN HALL MAY 7, 1971 TOKYO
BURT BACHARACH & HIS ORCHESTRA
Special Thanks to TOKYO ROYAL PHILHARMONIC

↓2006年リイシュー盤(LPのレプリカ = ダブルジャケット仕様の紙ジャケ)

※ 本アルバムは2012年にも東京ジャズ来日記念盤としてリイシューされていますが、Amazonを見る限りジャケットは普通の紙ジャケのようです。未確認ですが^^;。

2014年4月 2日 (水)

LIVE AT THE SYDNEY OPERA HOUSE/Burt Bacharach (2008年)

バート・バカラック 2008年1月オーストラリア公演のライブ・アルバムです。

いよいよバカラックさんの来日が近づいてきました。私は初っ端 4/10(木)のNHKホール(東京渋谷)オーケストラ公演を聴きに行く予定です。バカラック・ファンの先輩であるまったりさんは、中断していたブログ 『 バカラックマジックでまったりと 』 を復活され、早速 「 祝!! バカラックさん来日!! 」 という記事をアップしておられます。豪華な動画3本立てで、気分も盛り上がります! ワタクシあるでおも、何か来日企画をしなくては…

─ という訳で、来日公演の予習を兼ねて2008年1月にシドニー・オペラ・ハウスで行われたコンサートの模様を収めたアルバムをご紹介します。女性2人と男性1人のシンガーを含めたいつものバカラック・バンドに加えて、シドニー・シンフォニー・オーケストラが共演しています。とても充実した演奏です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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オーストリア公演のあと移動して約11年振りの日本公演。日程は、2/16夜、2/17マチネ~どちらも東京国際フォーラム ホールA~、2/20夜~グリーンホール相模大野~、2/22夜~大阪フェスティバルホール~。4回全てオーケストラ公演で、共演オケは東京ニューシティ管弦楽団(今回の共演も同じオケですね!)。このオケのある女性トランペット奏者が、公演終了後の2/24に自身のブログでこんな感想を書いておられます。 ─ 私のトランペット人生の中でこんな素晴らしい瞬間に立ち会えたなんて。おそらく生涯に残るコンサートだったと言っていいです。 ─ 

私は東京の2回目(2月17日マチネ)を聴きにいったのですが、本アルバムを聴くと日本公演での感動が蘇ります。とても貴重なアルバムです。しかし、CD1枚に収めるため全曲は収められていませんでした。特に、今回のツアーで初めて披露された新曲 「 FOR THE CHILDREN 」 が聴けず、ちょっと残念に思ったものです。

ところが、翌2009年になってオーストラリア&ニュージーランド向けに40曲入りのCD2枚組版がリリースされました。10分を超える 「 FOR THE CHILDREN 」 も収録! この曲はオケが主役のインストルメンタル。曲のタイトルからは明るい曲調が連想されますが、全体的に深くて繊細な雰囲気。なんだか映画音楽のスコアのようです。この曲が収録されているアルバムは他にないのですから、よくぞリリースしてくれましたと感謝する次第です。

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トラック・リストは2枚組版のもの ~(  )は1枚版のトラック・リスト~
曲名右側アルファベットはメイン・ヴォーカルの男女を示しています ~Female女性、Male男性~
更に、バカラックが少しでもヴォーカルを取っている曲には<B>を追記しています

<CD1>
1. (1). WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
Medley 1 -
  2. (2). DON'T MAKE ME OVER                                                   F
  3. (3). WALK ON BY                                                                 F
  4. (4). THIS G'S IN LOVE WITH YOU                                             M
  5. (5). I SAY A LITTLE PRAYER                                                 F
  6. (6). TRAINS AND BOATS AND PLANES                                  FM
  7. (7). WISHIN' AND HOPIN'                                                      F
  8. (8). (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME)     M
Medley 2 -
  9. (9). ONE LESS BELL TO ANSWER                                          F
  10. (10). I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN                                 F
  11. (11). ONLY LOVE CAN BREAK A HEART                                 M
  12. (12). DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE                       F
13. (13). ANYONE WHO HAD A HEART                                         F
14. ( ). FALLING OUT OF LOVE                                                   F
15. (14). GOD GIVE ME STRENGTH                                                M
Biginnings Medley -
  16. ( ). MAGIC MOMENTS                                                         F
  17. ( ). THE STORY OF MY LIFE                                                  M
  18. ( ). THE BLOB                                                                    F
  19. ( ). TOWER OF STRENGTH                                                    M
20. ( ). WHO ARE THESE PEOPLE?                                              FM
21. (15). MAKE IT EASY ON YOURSELF                                       FM
22. (16). ON MY OWN                                                                 FM
23. (17). (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU                             F

<CD2>
Movie Medley -
  1. (18). THE LOOK OF LOVE                                                       M <B>
  2. (19). ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)                F
  3. (20). WHAT'S NEW PUSSYCAT?                                               M
  4. (21). THE WORLD IS A CIRCLE                                              FM
  5. (22). THE APRIL FOOLS                                                       F
  6. (23). RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD                        M <B>
  7. (24). (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE                       M
  8. (25). MAKING LOVE                                                             F
  9. (26). WIVES AND LOVERS                                                      M <B>
  10. (27). ALFIE                                                                          M <B>
11. (28). A HOUSE IS NOT A HOME                                             FM <B>
12. ( ). FOR THE CHILDREN
13. ( ). WHO'LL SPEAK FOR LOVE                                              F
14. (29). THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR                                  FM
15. (30). ANY DAY NOW                                                               M
16. (31). WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (reprise)           FM
17. (32). RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (reprise and playout)  FM <B>

収録時間 2枚組版 約108分(CD1約57分/CD2約51分)、 1枚版 約77分 


コンサートのクライマックスは、ムービー・メドレーの10曲目 「 アルフィー 」 から次の 「 ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 にかけてでしょうか。バカラックが、囁くような ─ けれども実に味わいのあるヴォーカルを聴かせます。生で聴くと、ここでうるっとなるんですよね~。CDではうるっとならないんですけど^^;。

2枚組版のみ、注意点をひとつ。 「 FOR THE CHILDREN 」 は、<CD2>のT-11. 「 ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム  」 の後半~T-12.に跨って収録されています。CD編集時にチャプターマークをつけ間違えたようです。惜しいです。まぁ、続けて聴く分には支障ないですけれど。

ともあれ、コンサートまであと8日! 待ち遠しい~。


【データ】
『 LIVE AT THE SYDNEY OPERA HOUSE 』 (邦題:ライヴ・アット・ザ・シドニー・オペラ・ハウス)
Burt Bacharach with the Sydney Symphony Orchestra

1枚版 ─
CD:2008/10/20リリース (所有CDは、2008/11/5リリースの日本盤)
レーベル:Verve / Universal classics & jazz (所有CDは、ユニバーサル・ミューjック)
番号:? (所有CDは、UCCV-1119)

2枚組版 ─
CD:2009/4/14リリース
レーベル:Liberator Music (for Australia & New Zealand)
番号:LIB69CD

Produced by: Burt Bacharach
Executive Producer: Sue Main
Arranged by: Burt Bacharach and Rob SHrock
Recorded live by the Sydney Opera House at 2008/1/31, 2/1
Band
  Bass: David Coy
  Drums/Percussion: David Crigger
  Keyboards: Rob Shrock
  Soprano,Alto,Tenor Saxophones,Flite & Alto Flite: Dennis Wilson
  Trumpet/Flugel Horn: Tom Ehlen
  Vocals: Josie James, John Pagano, Donna Taylor
The Sydney Symphony Orchestra

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