SOULCALL/Nnenna Freelon (2000年)
米国のジャズ・シンガー、ニーナ・フリーロンが2000年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!
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全13トラック中、バカラック作品は1トラック
7. I SAY A LITTLE PRAYER (4:18)
米国の女性ジャズ・シンガー、ニーナ・フリーロンが2000年にリリースしたアルバムです。
1954年生まれのニーナは、1992年にファースト・アルバムをリリース。本アルバムは通算6枚目のアルバムだそうで、2001年のグラミー賞の Jazz Vocal Album 部門にノミネートされましたし、収録曲の T-5. 「 BUTTON UP YOUR OVERCOAT 」 も Best Instrumental Arrangement Accompanying a Vocal 部門にノミネートされました。(ジャケット表の写真はモアイ像みたいだし、CDケース裏の写真は目を瞑ってて顔がイマイチわからないので、ジャケット内側の写真を左に載せておきます。)
ニーナは、正統派ジャズ・シンガーの歌声だと思います。じゃあ、オーソドックスなスタイルで歌ってるのかというとそんなことはなくて、アルバムの軸はコンテンポラリーなジャズ。とにかくリズムが複雑なのが印象的です。「 レット・イット・ビーミー 」 「 アメイジング・グレイス 」 「 ペイパー・ムーン 」 などの有名曲も、ちょっと聴いただけではその曲と思えないくらいにニーナ独自のスタイルで歌っています。自作曲も2曲収録しているのですが、どれも皆そうなんじゃないかと思うくらい^^;。
加えて、曲によってゴスペルだったりソウルだったりの香辛料を強くまぶしています。バックは、曲によって編成をいろいろ変えていて、ピアノだけをバックに歌っている曲もあれば、ピアノトリオにトランペットやサックスが入って賑やかな曲もあります。
んで、バカラック・カヴァーは T-7. 「 小さな願い 」 。変拍子の多いこの曲を全編4拍子でアレンジ。ボンゴやコンガ(だと思います)が16ビートでリズムを刻み、コード進行も原曲とはかなり変えています。ベースのクールな動き、乾いたドラムの音色、ピアノやローズ・ピアノのファンキーなプレイ。その上にニーナの気合の入った歌声が乗っかるのですが、まぁかなりメロディをフェイクしてます。好き嫌いが分かれるかもしれませんね~。
本記事を書くにあたりライナーのクレジットをチェックしていると、Piano:Takana Miyamoto … あっ、昨年9月にご紹介したアルバム 『 On My Way 』 の宮本貴奈さんでは? そのアルバムに封入されていたコンサートのチラシにこう書かれてたのを思い出しました! ─ 歌手ニーナ・フリーロンのワールド・ツアーに5年間参加。ピアノ・編曲と音楽監督を担当した 『 ソウルコール 』 は2001年グラミーに二部門でノミネート ─
こういう風に繋がるのって、面白いですね~。
※ ここからはオマケ。MP3で所有しているニーナ・フリーロンのバカラック・カヴァーをご紹介。
ニーナ・フリーロンは2021年のアルバム『 Time Traveler 』で「 I SAY A LITTLE PRAYER(小さな願い)」(5:07) をリメイク。2000年版「 小さな願い 」とは全く雰囲気が異なり、ピアノトリオ+ハモンドオルガンによる演奏は教会的且つジャジーな仕上がり。そしてニーナのエモーショナルな歌唱…。個人的にはこちらのヴァージョンの方が断然レコメンドでございます。
※ 2023/10/29追記
【データ】
『 SOULCALL 』
Nnenna Freelon
CD:2000/9/12リリース
レーベル:Concord Jazz
番号:CCD-4896-2
Produced by Nnenna Freelon
Vocals:Nnenna Freelon
T-7. 「 I SAY A LITTLE PRAYER 」
Piano:Takana Miyamoto (宮本貴奈)
Fender Rhodes:Takana Miyamoto (宮本貴奈)
Bass:Wayne Batchelor
Drums:Woody Williams
Percussion:Beverly Botsford
Arrangement:group
Recorded by Josiah Gluck at Sound On Sound Studios, New York, NY on April 20, 21 and 23, 2000
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