« SABOR DE LA LUZ/ORQUESTA DE LA LUZ (1995年) | トップページ | Fantastica Carra/Raffaella Carra (1996年) »

2014年9月 7日 (日)

WINNER IN YOU/Patti LaBelle (1986年)

米国のシンガー、パティ・ラベルが1986年にリリースしたアルバムです。バカラック作品は、書き下ろし1曲とカヴァー1曲の計2曲を収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img717 Img718

全10トラック中、バカラック作品は2トラック

2. ON MY OWN ~Duet:Patti LaBelle and Michael McDonald~ (4:50)
9. SLEEP WITH ME TONIGHT (3:44)


米国のシンガー、パティ・ラベルが1986年にリリースしたアルバムです。

パティ・ラベルは、1944年生まれ。自身の名を冠したコーラスグループ、“パティ・ラベル&ザ・ブルーベルズ”、“ラベル”の中心シンガー時代を経て、1977年頃からソロ・シンガーとして活躍。女優としても10本以上の映画に出演しています。

本アルバムは1986年にリリースされ、彼女初の全米1位に(全米R&Bアルバムチャートでも1位に)輝きました。内容的に代表作になるのかはわかりませんが、プラチナ・レコードになったのは彼女の中では本アルバムだけです。

リチャード・ペリーが4曲をプロデュースしていますが、他は曲ごとにその曲のソングライター(チーム)が各々プロデュースを担当。アップテンポのダンス・ナンバーが4曲(T-3,5,6,8)、ミディアム・テンポの楽曲が2曲(T-1,2)、バラード系の曲が4曲(T-4,7,9,10)と、曲の構成はバランスがとれています。

んで、バカラック作品は2曲。キャロルとともにプロデュースも担当しています。

T-2. 「 オン・マイ・オウン 」 はパティ・ラベルのための書き下ろし曲で、キャロルとの共作。マイケル・マクドナルドとのデュエットで、アルバムに先だち3月22日にシングル・リリースされて全米1位となりました。最初はリチャード・ペリーがプロデュースを始めたのですが、どうしても上手くいかず、最終的にバカラックに助けを求めて一から作り直すことになったんだそうです。マクドナルドのヴォーカルも当初はバック・ヴォーカル的な扱いだったのが、その後、録り直して完全なデュエットという形になったんだとか。

この曲について、バカラックは自伝本でこう語っています。 ─ ミックスは難航した。パティとマイケルの歌のバランスを取らなければならなかったからで、これがなかなかうまく行かなかったのだ。するとキャロルがミキシング卓のフェーダーを動かし、とたんに完璧な仕上がりになった。 ─  

ポール・ゾロ著 『 インスピレーション 』 という本では、インタビューに答えてもっと踏み込んで語っています。 ─ 大好きなレコードだ。曲がいいというよりは、レコードとして素晴らしく仕上がった、と言うべきだろう。最高のデュエット…鳥肌が立つくらいのパフォーマンスだ。マイケルの歌にまず面食らう。そしてパティの素晴らしさ。とても特別なレコードだ。私が関わった中でも最高のレコードなんじゃないだろうか。素晴らしいのひと言だ。ミックスもいい、エンジニアリングもいい。あの最後のヴォーカル部分のミックスは、トラックとの釣り合いがよく取れている。キャロルが(レコーディング・コンソールの前に)座り、マイケルとパティのヴォーカルのレベルを両手で操作したんだ。その善し悪しがもたらす差は大きいと思う。声が前面に出すぎていては、せっかくの良さが失われてしまう。ちょうどいいバランスじゃないとだめなんだ。逆に、声が抑えられ過ぎてしまっては、歌が聴こえなくなる。彼女のヴォーカル・ミックスはちょうどいい具合だったよ。 ─

クレジットをみると、デイヴィッド・フォスターがシンセを、私が大好きなキーボード奏者グレッグ・フィリンゲインズ(彼のファースト・アルバム持ってます)がヤマハのデジタル・シンセDX-7を、ほんでバカラック御大がピアノを弾いています。これだけ贅沢なメンバーですもん、ミックスがうまくいってホントに良かった(^^)。

もう一曲のT-9. 「 SLEEP WITH ME TONIGHT 」 は、ニール・ダイアモンドが1984年にリリースしたアルバム 『 PRIMITIVE 』 に収められたのがオリジナル。ニール、キャロルと3人で書いた曲で、そのカヴァーでございます。二ールのアルバムではリチャード・ペリーがプロデュースしていたのに対し、本アルバムではバカラックがプロデュースしています。こちらのカヴァーの方がいいですね。パティも感情込めて歌っていますし、派手ではないですがいい仕上がりだと思います。

私の師匠であるまったりさんも、最近ブログでパティが歌うこの曲をYouTube動画とともに取り上げていらっしゃいます。二ール・ダイアモンドのオリジナル・バージョンに加えて、二つのバージョンをマッシュアップした動画まで盛り込んだ豪華3本立て! 是非ご覧くださいませ~。 → こちら

せっかくなので、本アルバムの他の曲の印象を少し…。アップテンポの曲はどれもモロにこの時代の音(シンセの音、打ち込みの音など)がして懐かしいです。しかし、曲自体も仕上がりも 「 ハイ、一丁上がり 」 的に聴こえて、ちょっと残念かも。一方、バラード系の曲は、R&B/ソウル風のT-4、アーバン・ソウル風のT-7、バカラックのT-9、舞台 『 Pipes 』 の曲でいかにもショー的な演出のT-10、…とバラエティに富んでいてなかなか好印象でした!

41kiy5uapplここからはオマケです。MP3データでしか所有していないヤツです。
パティ・ラベル&ザ・ブルーベルズ時代にアトランティクからリリースしたアルバム 『 DREAMER 』 (1965年)で、「 (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME (愛の想い出/愛のウェイトリフティング) 」 (2:41) をカヴァーしています。このバージョン、下敷きにしているのはオリジナルのルー・ジョンソンのもの(1964年)なのですが、イントロ~Aメロまでの約40秒間がゆったりしたテンポで、特にイントロのストリングス&グロッケン&コーラスがドリーミーで素敵です。オリジナルはこんなアレンジしてないですからねぇ。私は好きですねぇ、コレ。


【データ】
『 WINNER IN YOU 』 (邦題:ウィナー・イン・ユー)
Patti LaBelle

LP/CD:1986年4月28日リリース (所有CDは、1986年リリースのドイツ盤)
レーベル:MCA (所有CDは、同じMCA。ただしManufactured in Germany)
番号:MCA-5737/MCAD-5737 (所有CDは、235 025-2)

Executive Producer: Patti LaBelle
T-2. 「 ON MY OWN 」
  Produced and Arranged by: Burt Bacharach and Carole Bayer Sager
  Synthesizers: David Foster and Peter Wolf
  Drums: Carlos Vega
  Bass: Neil Stubenhaus
  Guitar: Dan Huff
  DX-7: Greg Phillinganes
  Percussion: Paulinho Da Costa
  Acoustic Piano: Burt Bacharach
  Background Vocals: Clydene Jackson, Julia Tillman, Maxine Willard and "The Sweeties":Carla Benson, Evette Benton and Barbara Ingram

T-9. 「 SLEEP WITH ME TONIGHT 」
  Produced and Arranged by: Burt Bacharach and Carole Bayer Sager
  Synthesizers: David Foster
  Drums: John Robinson
  Bass: Freddie Washington
  Guitar: Dan Huff
  DX-7: Randy Kerber
  Acoustic Piano: Burt Bacharach
  Production Coordinator: Frank DeCaro

« SABOR DE LA LUZ/ORQUESTA DE LA LUZ (1995年) | トップページ | Fantastica Carra/Raffaella Carra (1996年) »

バカラックの曲がちょっと入ったアルバム」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/591595/60219243

この記事へのトラックバック一覧です: WINNER IN YOU/Patti LaBelle (1986年):

« SABOR DE LA LUZ/ORQUESTA DE LA LUZ (1995年) | トップページ | Fantastica Carra/Raffaella Carra (1996年) »

★ リンク ★

  • くう・ねる・時々・じゃず
    とても凛としていて、でも柔らかい歌声が魅力のジャズ・シンガー、三善香里さんの公式ブログです。
  • My Willful Diary
    shoppgirlさんが、「心に留めておきたい音楽とあれこれ」をたおやかな言葉で綴っていらっしゃる、素敵なブログです
  • バカラックマジックでまったりと
    バカラックさんをこよなく愛するまったりさんのブログです。バカラックファンとして大先輩でブログの師匠さんでもあります。
2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ

最近のトラックバック