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2015年5月13日 (水)

東京ビッグ・バンド・デラックス vol.3/石川晶とカウント・バッファロー・オーケストラ (1995年)

1995年に東芝EMIからリリースされたビッグ・バンドのコンピレーション・シリーズ3タイトルのうちのひとつです。バカラック・カヴァーを8曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいきませんが^^;)
Img937 Img938

全20トラック中、バカラック作品は8トラック

7. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN (3:43)
8. ALFIE (3:33)
9. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU (4:22)
10. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (3:42)
11. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (3:11)
12. WIVES AND LOVERS (2:55)
13. THE LOOK OF LOVE (3:17)
14. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE (2:58)


1995年に、東芝EMIからビッグ・バンドのコンピレーション 『 東京ビッグ・バンド・デラックス 』 シリーズ全3タイトルがリリースされました。監修は、パラダイス山元さんです(リリース当時“東京ラテンムードデラックス”というマンボのバンドを率いておられました)。

  vol.1 (全20曲) TOCT-9184  演奏:宮間利之とニュー・ハード・オーケストラ
  vol.2 (全20曲) TOCT-9185  演奏:北野タダオとアロー・ジャズ・オーケストラ
  vol.3 (全20曲) TOCT-9186  演奏:石川晶とカウント・バッファロー・オーケストラ

─ 最近のテクノサウンドに代表される、電子音が幅をきかせている今だからこそ、大人数で奏でるアコースティックで重厚なビッグ・バンド・サウンドを聴くと、私なんかはホッとする。パソコンを操って、どんな楽器の音でも自由に一人で出来てしまう現代の技術は、大したものだが、やはり生の音にはかなわない。たしかに大勢のミュージシャンが一同に会して、スタジオでおレコーディングというのは経験上、費用もかかるし、段取りも大変だし、こんなことはパソコンでチョチョイのチョイなのにと、よく思ったりもする。時代とともに音楽のおかれる状況も刻々と変化してきている中で、やはりイイものは残して聴き継がれなければ~そんな思いから、幻と云われていた名演奏を、このたび全60曲、選ばせてもらいました。 パラダイス山元 ─

本アルバムは、このうちのvol.3でございます。

演奏は、石川晶とカウント・バッファロー・オーケストラ。晶は“あきら”と読みます。しかし、編曲が鈴木宏晶・松岡直也、という以外はクレジットがありません。同じ東芝EMIから同年リリースされたバカラック・コンピレーション・アルバム 『 バカラック スタイル 』(TOCT-8875) にも本アルバムのうち3曲が収録されていて、そのアルバムのライナーに載っているアーティスト紹介をちょいと引用します。そのアルバムでは、石川晶とカウント・バッファロー・ビッグ・バンド というアーティスト名表記となってますが、演奏内容は全く同じです(^^)v。

─ その風貌とダイナミックなプレイで知られる石川晶率いるカウント・バッファローがさらにスケールアップしたビッグバンドスタイルでバカラックに挑戦。総勢17人のプレイヤーが繰り広げる迫力ある演奏です。編曲はコルゲンの愛称でお馴染みの鈴木宏昌。再び4チャンネル・ステレオ・シリーズで 『 ダイナミック・ビッグ・バンド・プレイズ・バカラック 』 (昭和46年5月発売) より ─

C0d231d6_2石川晶さん(1934-2002年)は、ジャズ・ドラマー/スタジオ・ミュージシャン。いつの時代かわかりませんが、ドラムを叩いてる画像がありましたので置いておきます。いや~、確かにインパクトのある風貌ですね。

石川晶とカウント・バッファローは彼が結成したバンド(正しくは石川晶とカウント・バッファローズ)で、売れっ子スタジオ・ミュージシャンを多数擁したバンドだったようです。石川晶とカウント・バッファロー・ビッグ・バンドというアーティスト名は、ゲスト・ミュージシャンを入れてビッグ・バンド編成にしたからなんでしょうね。

13180_3Photo_4アルバム 『 ダイナミック・ビッグ・バンド・プレイズ・バカラック 』 は、本当は昭和47年(1972年)5月25日の発売らしいです。レーベルは東芝で、番号は TP-9502Z でした。中古レコード屋さんのサイトにジャケットの画像とアルバムの情報が載っていたので、ちょいと拝借して貼っておきます。おーっ、箱ジャケだったんだ。そして全8曲入り…。ということは、本アルバムはその1972年リリースのバカラック集を丸々収録してるってことじゃん! そーだったんだ! この記事を書くために調べてみて初めて知った事実です(^^)v

…ということで、1972年のビッグ・バンドによるバカラック・カヴァーです。全体的には、ダイナミックなアレンジとメリハリが効いててキレのある演奏が爽快です。録音も良いですし、古臭い感じもあまり受けません。8曲のうち5曲 ~ T-7. 「 恋よさようなら 」 、T-9. 「 ディス・ガイ 」 、T-10. 「 雨にぬれても 」 、T-13. 「 恋の面影 」 、T-14. 「 サンホセへの道 」 ~ はスウィングのリズムで、ビッグ・バンドらしい演奏と言えます。

一転、T-8. 「 アルフィー 」 は4ビートのバラード。イントロだけ何故か3拍子にアレンジしてますが全く違和感ありません。本篇ではトロンボーンがソロでメロディを吹きます。これがカッコ良くて。元トロンボーン吹きにはたまりません。T-11. 「 愛を求めて 」 は本来ワルツのこの曲をスピード感ある4ビートにアレンジ。ペットもボーンもサックスもバリバリ鳴らし、聴いてて体が動く動く。あるでお的にはこの曲がイチオシです。T-12. 「 素晴らしき恋人たち 」 も本来ワルツのこの曲をアップテンポの4ビートにアレンジ。野性味あふれる演奏が素晴らしい!

今回はバカラック・カヴァーの8曲だけでもうお腹いっぱい。あとの12曲は聴いてません、悪しからず。


【データ】
『 東京ビッグ・バンド・デラックス vol.3 』
石川晶とカウント・バッファロー・オーケストラ

CD:1995年10月25日リリース
レーベル:東芝EMI
番号:TOCT-9186

編曲:鈴木宏晶・松岡直也
演奏:石川晶とカウント・バッファロー・オーケストラ

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