CLOSE TO YOU KARIMA SINGS BACHARACH/Karima (2015年)
イタリアの女性シンガー、カリマが2015年にリリースしたバカラック・カヴァー集です!
(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいきませんが^^;)

1. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU / A HOUSE IS NOT A HOME
2. WAITING FOR CHARLIE (TO COME HOME)
3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
4. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
5. WALK ON BY
6. ONE LESS BELL TO ANSWER
7. JUST WALK AWAY
8. THE LOOK OF LOVE
9. WIVES AND LOVERS
10. I SAY A LITTLE PRAYER
11. ALFIE
12. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
13. GOD GIVE ME STRENGTH
収録時間約63分
イタリアの女性シンガー、カリマが2015年3月にリリースしたバカラック・カヴァー集です!
カリマさんのプロフィール等は、デビュー・アルバム『 KARIMA 』の記事に書いておりますので参照ください。 → こちら
バカラック作品が4曲もありしかもその全てがバカラック爺のプロデュースという、なんとも贅沢なデビュー・アルバムを2009年にリリースしたカリマさん。続くセカンド・アルバムが本作なのですが、なんとそれがいきなりバカラック・カヴァー集とはっ!!!
届いたCDはダブルジャケット仕様の紙ジャケ。ジャケットを開けると左側にカリマさんのコメントが書いてありました。伊太利亜語なんて読めませんから、Google翻訳で日本語に変換しました。更にそれを意訳・簡素化したのがこちらです。
─ 私は15歳の時に、それまで知らなかった偉大な芸術家の素晴らしい世界を発見しました。私の人生を変えたレコード ~ Era Dionne Warwick Sings The Bacharach & David Songbook ~ それは啓示でした。私の魂の奥深くにロマンチックなタッチで届いたのです。10年後、私はマエストロと共演する絶好の機会を得ました。ロサンゼルスの彼の家に行き、その後スタジオで彼のプロデュースでレコーディングしたのです(※デビュー作のこと)。このプロジェクト(※本作のこと)は、美しい音楽と夢を全世界で与えている素晴らしい芸術家のため、私の愛と情熱から生み出されたものです。 ─
変な日本語ですが、要はバカラックの音楽で人生が変わったと、そしてバカラックへの愛と情熱から本作を作ったと。こういうコトみたいですね。凄いなぁ~、カリマさん。
聴いてまた唸りました。全篇ジャズなんです、ジャズ! デビュー・アルバムはポップス・アルバムだったのに。バックはサックス+ピアノトリオというワンホーン・カルテット。全曲アレンジはピアノのピエロ・フラッシ。伊太利亜の気鋭ジャズ・ピアニストだそうで、ハーモニーの美しさはビル・エバンスに、歯切れ良いタッチはハービー・ハンコックと比較され、エレクトリック・キーボードのうまさにも定評ある方なんだとか。
収録曲は13トラック、14曲。最初のT-1.が「 シズ・ガイ 」と「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」のメドレー。ほぼフルサイズの2曲をメドレーしていて、尺も7分を超えてます。アルバムの初っ端から気合が入ってます。往年のバカラック作品が主体ですが、T-13.「 ゴッド・ギヴ・ミー・ストレングス 」もありますし、最近のミュージカル『 SOME LOVERS 』からの楽曲、T-7.「 JUST WALK AWAY 」もあります。
バックの演奏は、ジャズはジャズでもコンテンポラリーなアレンジで新鮮。演奏も硬軟織り交ぜていていい感じです。デビュー・アルバムに入ってるT-7.とT-2.「 WAITING FOR CHARLIE (TO COME HOME) 」の2曲だけは、セルフカヴァーということもあってかデビュー・アルバムのテイストを再現したポップス寄りのアレンジですが。
カリマさんの歌唱は、曲の出だしでは抑え気味でも山場ではシャウトしたりして、パワフルで表現力が豊か。シャウトする場面では、ジャズというよりソウルシンガーのそれっぽいです。
ベースだけをバックにソウルフルに歌うT-5.「 ウォーク・オン・バイ 」、ローズ・ピアノとエレキ・ベースがクール&ハードでカリマさんの歌唱もパワフルなT-9.「 小さな願い 」にも強い印象を受けましたが、本アルバムの白眉はやっぱり最後のバラード3曲でしょう。T-11.「 アルフィー 」はピアノだけをバックに歌います。ピアノの間奏がリリカルで美しいです。T-12.「 世界は愛を求めている 」のバックはピアノとベースのみ。この曲はバックもカリマさんの歌唱もとても抑制が効いていて、心に染みました~。私のイチオシです。T-13.「 ゴッド・ギヴ・ミー・ストレングス 」はローズ・ピアノの音色がなんともいえずいい雰囲気を醸し出しています。カリマさんの歌唱もコステロに勝るとも劣りません。
ここからはオマケです。MP3データしか所有していないカヴァーをご紹介。
と言っても、カリマさんではありません。ピアノを弾いていたピエロ・フラッシです。ピエロは、2008年に PIERO FRASSI TRIO 名義でリリースしたアルバム『 Everything We Love 』(左)で「 素晴らしき恋人たち 」(7:55)を取り上げています。かなりアヴァンギャルドでハードな演奏です。
更に、2010年にリリースしたアルバム『 SERENITY 』(右)でも「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」(7:13)を取り上げています。こちらは一転、叙情派の美しい演奏です。
どちらも、ピエロがバリバリのジャズ・ピアニストだということがわかります。カリマさん、ジャズ・シンガーに転身するんでしょうか!?
2026/2/23追記 ちたりた様から頂戴したコメントの情報です。
2024年、岐阜県加茂郡白川町とイタリア中部トスカーナ地方北部ピストイア県ピストイア市の姉妹都市提携30周年を祝い、カリマさんはピエロ・フラッシと一緒にライブ演奏を約60分披露しました。そのうち2曲はバカラック・カヴァー「 遙かなる影 」「 小さな願い 」でした。コメント欄に動画リンク先等ございますので参照ください。
ちたりた様、情報ありがとうございました。
【データ】
『 CLOSE TO YOU KARIMA SINGS BACHARACH 』
Karima
CD:2015年3月24日リリース
レーベル:Universal Classics & Jazz, a division of Universal Music Italia
番号:4726421
Produced by Karima Ammar and Nicolas Gilliet
All tracks arranged by Piero Frassi
Karima - vocals
Vittorio Alinari - soprano, tenor sax & flute
Piero Frassi - piano & rhodes
Francesco Puglisi - upright bass & el-bass
Fabio Nobile - drums
Irvin Mayfield - trumpet, specal guest on T-3. 「 CLOSE TO YOU 」
Recorded on 16 & 17 November 2014 at Studio Canss, Losone, Switzerland
リンク先消滅したためリンク貼り直し(2024/2/4)
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あるでおさん、こんばんわぁ
私がカリマさんを知ったのはYou Tube上でありました。突然降って湧いたって印象が強くって 当初は何者や?って感じでございまして しばらく遠巻きで見ていた記憶がございます。確か、その動画の中にバカラックさんと一緒に写っている写真もあったりなんかして、恥ずかしながら私はアマチュアさんでありながら 何かのご縁でバカラックさんとご一緒されているんだろうと思っていたりなんかしました。今や、バカラックさんの前半をディオンヌさんが そして後半をこのカリマさんとトレインチャさんが彩っているのだと認識しているのですが・・・・。
それともう一つ、じわっじわっと深みを増していますのが イタリアって国のバカラックさん人気の定着度です。かつてバカラックさんの(準)公式ホームページをのぞいていましたら イタリアの方々が「今度いつイタリアに来るの?」とか「早くイタリアにおいでよ」ってコメントがたくさん寄せられていて びっくりしたことがございます。その次に多かったのがブラジルだったかしらん。
また、もう一つ感じられることは いわゆる大御所と言われてもおかしくない方々が未だにバカラックさんの曲を歌ってコンサートなんかで披露されておられるし、新たに昔の曲をカヴァーされたりしていて 私のブログ維持にネタをいただいております。
そんな国環境の下地があってのカリマさんのご登場と言えなくもないですが 今や堂々たる風格でありますねぇ。
T-2のT-2. 「 WAITING FOR CHARLIE (TO COME HOME) 」につきましても 私はエッタ・ジェイムスさんの作品で(良い意味での)ショックを受けまして記事で取り上げました。その時にカリマさんがカヴァーされていることを知り、選曲のセンスにも感銘を受けました。ご本人による選曲かスタッフの方の選曲かは存じませんが 当時(私がブログで取り上げた頃)はまだそんなにカヴァーされている方もおられず それを取り上げておられたカリマさんをすごいと思った記憶もございます。
私はジャズという音楽に疎いので あまり説得力を持ちませんが ジャズとバカラックさんの作品は根っこが同じなのか すんなりと私の胃の腑に落ちることが多いです。
これからのカリマさんにも期待したいです!! (雑文でごめんなさい)
投稿: まったり | 2015年6月21日 (日) 21時36分
まったりさん、こんばんは!
カリマさんへの熱い熱いコメント、ありがとうございますっ!!
伊太利亜でのバカラックさん人気の凄さ、マリオ・ビオンディさんやカリマさんの存在など、み~んなまったりさんから教わったことでございます。伊太利亜に限らず、色んなお国でのバカラック事情にお詳しいまったりさんがここまで力を入れておっしゃるんですから、半端ないんでしょうね~。
カリマさんがバカラック集を編むにあたり、どうしてジャズのフォーマットでチャレンジすることになったのかその経緯はわかりませんが、“ すんなりと私の胃の腑に落ちることが多い ”というその感覚、私も感じる所です。
これからもカリマさんの動画を紹介し続けてください~
投稿: あるでお | 2015年6月22日 (月) 21時49分
あるでお様
こんばんは!
KarimaさんとPiero Frassiさんのお二人は、2024年に「白川町-ピストイア市姉妹都市提携30周年記念特別プログラム」で来阪されていたそうです。
バカラックの曲は2曲。
08:35 CLOSE TO YOU
40:03 I SAY A LITTLE PRAYER
https://eventionline.net/artist_video/s491/
イタリア文化会館-大阪 Istituto Italiano di Cultura di Osaka
投稿: ちたりた | 2026年2月22日 (日) 22時20分
ちたりた様、こんばんは!
コメントありがとうございます。
リンク先のサイト&動画を拝見しました。情報全く知りませんでした。誠に勝手ながら、いただいた情報をもとに本記事に追記させていただきました。情報提供ありがとうございました。
そう言えば、この度開催されたミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック。開会式をぼんやり観ておりましたらRaffaella Carrà(ラファエラ・カッラ)の名前が出てきて目が覚めました。以前拙ブログに彼女の記事を一本書いておりまして、ハッとしたワケです。勢いで記事をちょいと書き足しました。大した内容じゃないんですが…(笑)
http://ardeo1964.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/fantastica-carr.html
投稿: あるでお | 2026年2月23日 (月) 20時17分
あるでお様
何度も失礼いたします。
カリマさんが歌う「CloseToYou」で、アイスダンスのショーか何かの動画を見つけました。
場所はトリノのようで、動画公開は2009年です。
https://youtu.be/yAR5xfaxo6I
投稿: ちたりた | 2026年2月23日 (月) 23時18分
ちたりた様、こんばんは!
コメントありがとうございます。
アイスダンスのショーでカリマさんが歌う「 CLOSE TO YOU 」の動画、初めて知りました。素晴らしいですねー。でも、バックの演奏は聴き覚えがあります。なんでだろう…と思ったのですが、動画の解説の一文を読んで合点がいきました。“ Karima(カリマ)がMario Biondi(マリオ・ビオンディ)に代わり、氷上で素晴らしいジャズパフォーマンスを披露します ”
カリマさんは2009年2月のサンレモ音楽祭で、バカラック爺&マリオ・ビオンディと一緒に「 COME IN OGNI ORA 」を歌いました。ミュージカル『 SOME LOVERS 』のためにバカラック爺がSteven Saterと書いた曲のうちの1曲で、原題は「 EVER OTHER HOUR 」。カリマさんとマリオ・ビオンディがイタリア語詞をつけて歌ったのですが、同年の彼女のデビューシングル『 Amare le differenze 』に収められイタリアでヒットしました。
一方、マリオ・ビオンディは2007年リリースのライヴアルバム『 I love you more 』で「 CLOSE TO YOU 」をカヴァーしています。これがまぁ絶品でして。この「 CLOSE TO YOU 」のバックの演奏と、アイスダンスのショーでのバックの演奏のスタイルが酷似しているんです。楽器編成は異なりますが、アレンジのコンセプトが同じなんですね。
I love you more/Mario Biondi (2007年)〜 拙ブログ記事
http://ardeo1964.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/i-love-you-more.html
Mario Biondi & Duke Orkestra Live - "Close to You" 〜 ライヴ動画
https://youtu.be/KcXAbs3EXDs?si=sNHACz3-BpavUZrk
件のアイスダンスのショーは、マリオ・ビオンディが歌う予定だったけれどカリマさんが歌うことになった…のかもしれませんねぇ。実際のところはわかりませんが…。
投稿: あるでお | 2026年2月24日 (火) 22時57分
あるでお様
こんばんは!
カリマさんの歌うバカラックの曲をまた見つけてしまいました。
Karima - Un Domani Per noi Due - Amare le Differenze
https://youtu.be/ZrzAEoWVyXU
「二人の明日」と訳される「 Un Domani Per noi Due」。日本では全然知られてない曲みたいです。
スティーヴン・セイター作で、音楽がバート・バカラック「ニューヨーク・アニマルズ」とかしか分かりません。
そもそも原曲“How the heart knows”が分かりませんし。
2009にカリマさんが出したアルバム「Karima, Amare le differenze」に入っているとのこと。
この前のアイスダンスはブルガリアの2006年2007年の世界チャンピオンらしいのですが、2007年8月に男性の方が飲酒運転で死亡事故を起こしたとかですから、それ以前の動画だと思われます。
投稿: ちたりた | 2026年2月26日 (木) 20時25分
ちたりた様
コメントありがとうございます。
お返事が遅くなりまして申し訳ありませんです。
Karimaさんが歌う「 Un Domani Per noi Due 」初めて聴きましたし、初めてその曲の存在を知りました。ちたりた様のおっしゃるようにアルバム(EPのようですが)『 Karima, Amare le differenze 』に収められていますね。
先ほどそのアルバム(EP)を思わずポチッとしてしまいました。
いずれ時がきましたら記事にしたいな…と思っております。
情報本当にありがとうございました!
投稿: あるでお | 2026年2月28日 (土) 18時32分