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2015年6月21日 (日)

IMPRESSIONS/Peter Nero (1968年)

米国のイージーリスニング系ピアニスト、ピーター・ネロが1968年にリリースしたバカラック集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいきませんが^^;)
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Original LP front cover/back cover

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所有CD (2 in 1) のジャケットの表/ケースの裏

1. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
2. WALK ON BY
3. WHO IS GONNA LOVE ME
4. WIVES AND LOVERS
5. A HOUSE IS NOT A HOME
6. TRAINS AND BOATS AND PLANES
7. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
8. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
9. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
10. ALFIE
11. THE LOOK OF LOVE

収録時間約32分


米国のイージーリスニング系ピアニスト、ピーター・ネロが1968年にリリースしたバカラック集です。

ピーター・ネロは1934年生まれ。バカラックより6歳年下ということになりますネ。当初はバーニー・ニーロウという名前でジャズ・クラブ回りをしていましたが、改名後1961年にアルバム 『 Piano Forte 』 でレコード・デビュー。同年、グラミー賞の"Best New Artist"を獲得。以降、ポップ/クラシック/スウィング/バップをハイブリッドした彼の音楽は1960年代に人気を博したそうです。

所有CDに、LP発売当時のライナー・ノーツが載っていました。音楽評論家とおぼしき方(Harold Stern)の文章です。超意訳してみますと…。

─ ピーター・ネロ、バート・バカラック、ハル・デイヴィッドは、ポップミュージックの若者革命の巨人のうちの3人です。ビートルズのように、国際的に知られ、称賛され、今日の音楽シーンに影響力を持つ存在なのです。ユニークなピアノ・スタイルを持つネロ…、現代的なリズムとメロディアスなバラードのバカラック…、まさに“今”の歌詞を書くデイヴィッド…。バカラックとデイヴィッドは全く驚くべきチームです。本アルバムに収録されてる曲を見て下さい。軽快さが忘れられない 「 愛を求めて 」 (T-9.) 、アレサ・フランクリンの心躍るバージョンの 「 ウォーク・オン・バイ 」 (T-2.)に、ハーブ・アルパートのロング・ヒット 「 ディス・ガイ 」 (T-1.)。加えて、映画に書いた曲 「 恋のおもかげ 」 (T-11.)と 「 アルフィー 」 (T-10.)は、それ自体が大ヒットしました。この途方もないチームは、すらすらと信じられないペースでヒットを飛ばしています。噂では、彼らは休もうとしないんだとか。バカラックとデイヴィッドは、若者にアピールし、現代の音楽シーンを攻略する公式を見つけたんです。彼らの良く知られたヒット曲にこのアルバム全部を捧げることは、ピーター・ネロにとって適切なことだと思われます。ピーター・ネロは、バカラックとデイヴィッドの作品に自分の印象を与えています。彼の解釈は誰にでも、そう、全ての世代にアピールするでしょう。 (略) ─

バカラックとデイヴィッドの曲を称賛している事は読みとれますが、ネロのことについては何が言いたいんだかイマイチわかりませんねー。まぁ、私の訳の拙さもあるんでしょうけど…^^;。

収録曲は1968年時点のバカラック&デイヴィッド・ソングブックといったラインナップですが、1曲だけ “ 何やコレ?” な曲がT-3. 「 フー・イズ・ゴナ・ラヴ・ミー 」 。ディオンヌ・ワーウィックが1968年8月にリリースしたシングルのA面曲で、同年11月にリリースしたアルバム 『 Promises, Promises  』 に収められています。 全米33位とそこそこヒットしてるようなんですが、私はピーター・ネロ以外のカヴァーを知りません。なかなかイイ曲なんですけどねー。

ピーター・ネロのピアノ+オケという編成。あくまでも主役はネロ。イントロでは一切ピアノ弾いてませんし、メロディは基本的にネロがピアノで弾いています。とはいえ、元々ジャズ出身のネロはアドリブもけっこう多くて、その時は流石にオケがメロディを演奏していますが。

ネロのピアノはとても賑やかで騒がしく、イージーリスニングとしては異色かもしれません。オケも、原曲のコピー的なアレンジではなく、あちこちで印象的な伴奏のフレーズを耳にします。特に、T-4. 「 素晴らしき恋人たち 」 で原曲の3拍子を4拍子にしてしかもオケが変わった伴奏形を奏でていていたり、T-6. 「 汽車と船と飛行機 」 でストリングスの低い音から高い音へのグリサンドを多用するところなど、一風変わったアレンジで面白いです。

てな具合に、ネロのピアノよりもオケの伴奏の方に気が向いてしまったあるでおでした。

R514586413884417047447jpegここからはオマケです。
クレジットによると、T-10. 「 アルフィー 」 だけはプロデュースが別の人。あれっ?と思って調べてみたら、この曲だけは1967年にリリースしたアルバム 『 Nero-ing In On The Hits 』(左) に収録した 「 アルフィー 」 を再び収めたものと判明しました。確かにこの曲は他の曲と違ってオケもネロのピアノも流麗であまり騒がしくありません(笑)。
しかも、 『 Nero-ing In On The Hits 』 にはバカラック作品がもう一曲ありまして。 「 カジノロワイヤル 」 なんですが、海外のALLMUSICというサイトで視聴してみましたら、ピアノもオケもシンプルな演奏でした。私は所有していませんが、このアルバムも2013年に2 in 1でCD化されているようです。iTunesで売ってたら 「 カジノロワイヤル 」 だけ購入するところなんですが、CDでは購入ためらっちゃいます^^;。


【データ】
『 IMPRESSIONS  THE GREAT SONGS OF BURT BACHARACH & HAL DAVID
Peter Nero

LP:1968年リリース (所有CDは、 『 PETER NERO PLAYS LOVE IS BLUE 』 との2 in 1、2013年リリース)
レーベル:RCA Victor (所有CDは、英国VOCALION)
番号:LSP 4072 (所有CDは、CDLK 4484)

Producers: Jim Foglesong (T-1-9,11.), Joe Rene (only T-10.)
Arrangers: Peter Nero & Frank Hunter
Conductor: Nick Perito
Recorded in RCA's Studio B, New York City

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コメント

 こんばんわぁ。あるでおさんのこの記事のおかげで一つ学ぶことができました。ピーター・ネロさんについて 気になって調べていましたら 『ラウンジ・ミュージック』について行きあたることができました。

 バカラックさんの音楽を語るときによくこの『ラウンジ・ミュージック』という言葉が出てくるのですが 私的には「バー」・「キャバレー」・「クラブ」・「スナック」の類いの一つくらいしか考えておらんかったのですが 西洋的にはカフェやホテルのラウンジ(オープンスペース)でゲストの会話を邪魔しないくらいの音量でしかも耳当たりの好い音楽を生(なま)で演奏する曲やプレーヤーを指す単語らしいってのがその語源らしいということを・・・。

 つまりはまったり的にはBGM=イージーリスニングみたいな感じだそうで そういう時にバカラックさんのような曲が重宝されたため バカラックさんを語るときに「ラウンジ・ミュージック」としての位置づけがつきまとうようになったのかも・・・と考えております。

 映画音楽→イージーリスニング→バカラックさんのファンというのは決して偶然ではなく必然であったのかなぁと一人自己満足しているまったりなのでした。

 また、プレーヤー(ピアニスト他演奏者)にとっても このラウンジ(決しておねぇちゃんのいる処ではなく)で生演奏は一つ登竜門みたいなところがあったそうで ピーター・ネロさんはその点でも成功者であったとのこと・・・。

 あるでおさんのおかげでずぅっと抱いていた疑問(ラウンジ・ミュージックって何や?)が解けたような気がしますです。

まったりさんへ

こんばんは~、コメントありがとうございます!

『 ラウンジ・ミュージック 』 っていうのは、いわゆる 『 イージーリスニング 』 の現代語訳的なもんだろうと思っていましたが、ところがどっこい本質的には別のものだったんですねー。まったりさんのエッセイ(やはりこう呼ぶのが相応しい!)はいつもホントに勉強になることばかりですぅ。

ただ、バカラックさんの音楽は、『 ラウンジ・ミュージック 』 という定義からはちと外れるかもしれませんねー。だって、‟ 会話を邪魔しないくらいの音量 ”であっても、意識が音楽に飛んじゃって会話の邪魔しそうなヤツが多いですから、バカラックさんの曲は(笑)

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