ニュー・サウンズ・イン・ブラス/ニュー・サウンズ・ウインド・アンサンブル (1972年)
吹奏楽のポップス曲集シリーズ、『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス 』 の第1集です。バカラック作品を4曲収録!
(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいきませんが^^;)

全10トラック中、バカラック作品は4トラック
4. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU (4:29)
5. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN (4:12)
6. RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD (3:01)
7. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE (3:01)
LPは、A面5曲(T-1~5.)、B面5曲(T-6~10.)
今年(2015年)第43集をリリースした吹奏楽のポップス曲集シリーズ、『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス 』 の第1集です。
まさかまたこのアルバムを聴くことができるとは! 『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス 』 シリーズは東芝EMI(現:EMIミュージック・ジャパン)から出ているのですが、この第1集だけはCBSソニー(現:ソニー・ミュージック・ジャパン)から出ていたんですねー。もう復刻はないものと諦めてました。岩井直溥 (いわい なおひろ) さんの没後一年特別企画ということで、まさしく ─ ついに奇跡の初CD化! ─ (CDの帯より)
リリースは1972年8月。バカラック4曲(T-4~7.)、ビートルズ3曲(T-1~3.)、1971年に東京で開催された第2回世界歌謡祭の入賞曲3曲(T-8~10.)の計10曲を取り上げています。編曲は ─ 日本のトップクラスのナウな人達三人が選ばれました。それはすでに数々のポップヒットをバンドに編曲して、広く人気のある岩井直溥氏、NHKの“スタジオ101”等で活躍している東海林修氏、服部克久氏の三人 ─ (LPの解説より)
バカラック作品は前述のとおり4曲。そのうち、T-6. 「 雨にぬれても 」(東海林修編曲) とT-7. 「 サン・ホセへの道 」(服部克久編曲) の2曲は、アルバム 『 ニュー・サウンズ・レア・トラックス 』 (1999年)に収録されていて、私の感想はそのアルバムの記事に載せてますので、お暇でしたらご覧ください。
残るT-4. 「 ディス・ガイ 」 とT-5. 「 恋よさようなら 」 は、岩井さんのアレンジ。岩井さんは、本アルバムの約半年前にリリースされた航空自衛隊中央音楽隊のバカラック集 『 ダイナミック・マーチ・イン・バカラック 』 のアレンジを担当しとられます。本アルバムは、それらポップス吹奏楽を中高生向きにもう少しやさしいアレンジにして、楽譜とLPを同時に出そう!という企画だったんです。
「 ディス・ガイ 」 と 「 恋よさようなら 」 はその 『 ダイナミック… 』 で取り上げていた曲で、本アルバム用にリアレンジしています。「 ディス・ガイ 」 は、アレンジの構成は同じまま、スコットランド民謡を彷彿とさせる独特なフレーズのイントロ/間奏/エンディングを易しくして、且つ本編はいろんな楽器にメロディを吹かせようってな配慮がなされてます。「 恋よさようなら 」 は構成からアレンジし直しているようで、E.ベースやチューバなどの動きがにぎやかになった一方、メロディ以外の伴奏(刻みや対旋律)が簡素になっています。どちらの曲も、曲本来の曲調に沿ったアレンジになってるのですが、聴いて楽しいのはアレンジが凝ってる 『 ダイナミック… 』 の方かなぁ…。
演奏しているのは、ニュー・サウンズ・ウィンド・アンサンブル。岩井さんによると、東京佼成吹奏楽団 (現・東京佼成ウインドオーケストラ) の団員を中心に、フリーを集めてつくった臨時編成バンドとのこと。40人編成で、バランス的には金管(特にトランペット)が多めでしょうか。金管が派手に鳴る、明るく元気な演奏です。指揮も岩井さんですからねー。
関連情報として、岩井さんのインタビュー記事のリンクを貼っておきます。
岩井直溥自伝 第19回 … 岩井さん、本アルバムについて詳しく語る!
岩井直溥自伝 第18回 … 『 ダイナミック・マーチ・イン・バカラック 』 について語る!(記事の後半)
バカラックネタではありませんが、ここからは個人的なことを少々。本アルバムのT-2. 「 イエスタディ 」 は、中学~高校時代に何度も演奏したことがある懐かしの曲なんです。ハーモニーが美しく柔らかな音色のアレンジで、とっても好きな曲でした。岩井さんのアレンジは、無理な音域を使わず且つよく楽器が鳴るので、吹いていて気持ちがいいんですよ。実は、この曲のライブ音源(1982年、高校OB1年のときに演奏したもの)をYouTubeにアップしてまして。ラジカセで撮ったものなので音質は良くないですが^^;、こそっとリンクを貼っておきます。 「 イエスタディ 」
【データ】
『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス 』 注)アルバムタイトルに第1集などの表記はありません
ニュー・サウンズ・ウインド・アンサンブル
LP:1972年8月リリース (所有CDは、2015年6月24リリースのリイシュー盤)
レーベル:CBSソニー (所有CDは、ソニー・ミュージック・ジャパン)
番号:SOLL8 (所有CDは、SICL-30011)
指揮:岩井直溥(いわい なおひろ)
演奏:ニュー・サウンズ・ウィンド・アンサンブル
編曲:岩井直溥 (T-1~5.)、東海林修 (T-6,8,10.)、服部克久 (T-7,9.)
録音:1972年5月16,17日、杉並公会堂
↓LPのダブルジャケット内側がそのまま復刻されてます。録音風景に編成や曲解説まで載ってて嬉しい。

リンク先消滅したためリンク貼り直し(2024/2/4)
Amazonリンク(リイシューCD)
« Inner Reserves 2 meet BURT BACHARACH/V.A. (2010年) | トップページ | アマールカの子守唄/V.A. (2011年) »
「バカラックの曲がちょっと入ったアルバム」カテゴリの記事
- Motoring Along/Al Cohn & Zoot Sims (1975年)(2025.10.12)
- The Piano Of Eddie Higgins/Eddie Higgins (1967年)(2025.08.24)
- Traces/Brooks Arthur Ensemble (1969年)(2025.08.17)
- I Love This Land/Al Harrington (1975年)(2025.08.10)
- The Greatest Roman Of Them All/Lyn Roman (1968年)(2025.01.26)
« Inner Reserves 2 meet BURT BACHARACH/V.A. (2010年) | トップページ | アマールカの子守唄/V.A. (2011年) »


コメント