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2016年1月17日 (日)

MAKE WAY FOR DIONNE WARWICK/Dionne Warwick (1964年)

ディオンヌ・ワーウィックのサード・アルバムです。バカラック作品を9曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいきませんが^^;)
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Original LP front cover/back cover

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所有CD (2 in 1) のジャケットの表/ライナーの裏表紙

全12トラック中、バカラック作品は9トラック

1. A HOUSE IS NOT A HOME
2. PEOPLE
3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
4. THE LAST ONE TO BE LOVED
5. IN THE LAND OF MAKE BELIEVE
6. REACH OUT FOR ME
7. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)
8. WALK ON BY
9. WISHIN' AND HOPIN'
10. I SMILED YESTERDAY
11. GET RID OF HIM
12. MAKE THE NIGHT A LITTLE LONGER

収録時間約35分


ディオンヌ・ワーウィックのサード・アルバムです。1964年8月リリース。前作のセカンド・アルバムからちょうど半年後です。

アルバム・タイトルの “ MAKE WAY FOR … ” を辞書で調べると、“ …に道を譲る ” と出ていました。“ そこのけそこのけ、ディオンヌ・ワーウィック様のお通りだぃ! ” ってことですかね。そういえば、ジャケット写真も何か睨まれてるような気が…(笑)。

アルバム中、バカラック作品は9曲。勿論、全てバカラック&デイヴィッドによる楽曲です。うち、T-9. 「 ウィッシン・アンド・ホーピン 」 とT-10.「 昨日のほほえみ 」 の2曲はファースト・アルバムからの再収録曲なので、新録音は7曲のみ。とはいえ、セカンド・アルバムは新録音4曲でしたから、それよりかは気合入ってる様子。

ということで、新録音の7曲についてご紹介してまいります。

T-1. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 : カヴァーです。オリジナルは ブルック・ベントン (1964年7月にシングルA面でリリース)。米の同名映画の主題歌だそうで、4拍子のスローな曲です。ディオンヌ版は、6枚目シングルT-7. 「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」 のカップリング曲なのですが、ベントン版と同じ1964年7月にリリースされたんですね、コレ( SCEPTER 1282、B面)。ですから、ベントン版とは競作となり、チャート上でも競合。ベントン版の全米75位に対し、ディオンヌ版は全米71位とちょっぴり上回りました。パチパチ。
ベントン版(プロデュース/アレンジはバカラックではありません)と聴き比べると、曲調は基本一緒で、イントロのサックスのフレーズなんて全く同じ。でも、とんかつソースっぽいベントンの歌いっぷりに対して、ディオンヌ版はウスターソースのイメージで洗練されてる印象。演奏もディオンヌ版の方が若干シンプル。軽く8ビートを叩くスネアが1拍目のウラで16分音符の3連符を刻んでるところなんか、繊細で素晴らしい。
カヴァーは沢山あります。特に、ジャズ・ミュージシャンによく取り上げられてるようですね。また、R&B/ソウル系ではルーサー・ヴァンドロス版のトリビュートものが目立ちます。

T-3. 「 遥かなる影 」 : これもカヴァー。オリジナルは、リチャード・チェンバレン (1963年9月にバカラック作のシングル 「 ブルー・ギター 」 のB面でリリース)。ディオンヌ版も、1965年6月にリリースしたシングル 「 ヒア・アイ・アム 」 のカップリング曲となります( SR 12104、B面)。チェンバレン版(バカラックが指揮してます。アレンジは不明ですがバカラックでしょうね)をほぼ踏襲したアレンジ。ピアノとスネアが8ビートを刻みます。シャッフルのリズムでスキップしてるような後のカーペンターズ版とは違って、とぼとぼ歩いてる感じ。でも、細かいヴィブラートが気色悪いチェンバレンの歌声と較べると、ディオンヌのソフトな語り口はなかなか心地よくてそれが救い。サビの合間のオブリガートも、チェンバレン版ではホルンが単調に吹いているのに対してディオンヌ版ではトランペット(フリューゲルホルンかも)が薄く柔らかく吹いて、この辺りバカラックらしいです。まぁ、それでもヒットするような曲には聴こえないんですけどね(>_<)
カヴァーは星の数ほど。それも様々なジャンルで料理されています。

T-4. 「 ザ・ラスト・ワン・トゥ・ビー・ラヴド 」 : ディオンヌがオリジナル。基本は4拍子のスロー・ミディアムの曲。…なんですが、イントロからエンディングまで、至る処で3拍子になったり2拍子になったり。サビなんてさっぱり拍子がわかりません^^;。コード進行も変わってるし、メロディも上がったり下がったり。大サビのところでは伴奏なしでディオンヌだけになったり、抑揚があって1曲のなかでドラマを観ているよう。カヴァーは極めて少ないですが、けっこう私好きです。

T-5. 「 イン・ザ・ランド・オブ・メイク・ビリーヴ 」 : カヴァーです。オリジナルはドリフターズ (1964年の早い時期にシングルB面でリリース)。「 夢の国 」 や 「 偽りの土地 」 という邦題もあるようです。ドリフターズ版よりもテンポを落としてR&B色を薄めたソフトなアレンジ。特に、バカラックの演奏と思われる特徴的な装飾音のピアノが粋な雰囲気を醸し出しています。カヴァーは少ないですが、ドリーミーなスワン・ダイヴ版(1997年)は好きです。

T-6. 「 リーチ・アウト 」 : カヴァーです。オリジナルはルー・ジョンソン (1963年10月にシングルA面でリリース、全米14位)。ディオンヌも、7枚目のシングルとして1964年10月にリリース (SCEPTER 1285、A面)。全米20位のヒットとなりました。カヴァーはそこそこあります。バックの演奏はイマイチですが、その歌声に癒されるオリヴィア・ニュートン・ジョン版(1989年)が印象に残っています。

T-7. 「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」 : ディオンヌがオリジナル。(前述したとおり) 6枚目のシングルとして、1964年7月にリリース (SCEPTER 1282、A面)。全米34位のスマッシュ・ヒットになりました。アレンジもドリーミーだし、ディオンヌのふわっとした歌い方も曲にマッチしています。この曲のカヴァーではスタイリスティックス版(1974年)が有名ですが、個人的にはあまりピンとくるカヴァーはありません。そんな中で、アコースティック・ギターのみをバックに歌うマイケル・ボール版(2007年)はユニークです。

T-8. 「 ウォーク・オン・バイ 」 : ディオンヌがオリジナル。5枚目のシングルとして、1964年4月にリリース (SCEPTER 1274、A面)。全米6位と大ヒットしました。全編を貫く “ 2拍め、3拍めのウラ、4拍めのウラ ” の刻みが独特のグルーヴ感を醸し出しています。それと、サビでの “1拍め、2拍めのウラ、4拍め ” にアクセントのあるオブリガードとの対比。芸術ですねー、これは。ディオンヌも、全体的にはソフトに抑えつつも大サビではノッて歌っています。いやぁ、この曲のディオンヌ版はいいですねぇ~。
こいつも様々なジャンルで多くのカヴァーがあります。料理のされ方もバラエティに富んでいます。それだけ “ イジリ甲斐 ” のある曲なんだと思います。

ディオンヌも肩の力を抜いて繊細な歌い方を習得した感がありますし、バカラックのアレンジも徐々に本領発揮してきたように感じます。新録音の7曲はすべて4拍子でスロー~ミディアム・テンポの8ビートの曲。変拍子が多い 「 ザ・ラスト・ワン・トゥ・ビー・ラヴド 」 を除けばソフトでとっつきやすい曲ばかり。リスナーに広く聴いてもらいたいという意識があったのかもしれません。やっぱり、“ そこのけそこのけ、ディオンヌ・ワーウィック様のお通りだぃ! ” じゃないんでしょうね、アルバム・タイトルの意味は(笑)。


【データ】
『 MAKE WAY FOR DIONNE WARWICK 』 (邦題:メイク・ウェイ・フォー・ディオンヌ・ワーウィック)
Dionne Warwick

LP:1964年8月31日リリース (所有CDは、1995年リイシューの2 in 1)
レーベル:SCEPTER RECORDS (所有CDは、SEQUEL RECORDS (UK))
番号:SCEPTER 523 (所有CDは、NEM CD 761)

クレジットは詳細不明(T_T)

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