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2016年3月30日 (水)

PROMISES, PROMISES/Dionne Warwick (1968年)

ディオンヌ・ワーウィックの11作目のスタジオ録音アルバムです。バカラック作品を5曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいきませんが^^;)
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Original LP front cover/back cover

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所有CDのジャケット表/ジャケット裏

全10トラック中、バカラック作品は5トラック

1. PROMISES, PROMISES
2. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU
3. LITTLE GREEN APPLES
4. WHERE IS LOVE?

5. WHO IS GONNA LOVE ME?
6. WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU
7. WHERE AM I GOING?
8. WANTING THINGS
9. LONELY IN MY HEART
10. YESTERDAY I HEARD THE RAIN

<BOUNUS TRACKS>
11. DREAM SWEET DREAMER
12. THE APRIL FOOLS
13. SLAVES
14. ODDS AND ENDS
15. OUR AGES OR OUR HEARTS
16. IF YOU LET ME MAKE LOVE TO YOU THEN WHY CAN'T I TOUCH YOU?
※ T-11~16. はCDリイシュー時のボーナス・トラック

収録時間約33分 (ボーナス・トラック込みで約54分)


ディオンヌ・ワーウィックの11作目のスタジオ録音アルバムです。1968年11月のリリース(1968年12月リリースという説もあり、100%の自信はありません^^;)。

アルバム・タイトルになったT-1. 「 プロミセス・プロミセス 」 は、1968年12月1日からブロードウェイで上演が始まった(その前にボストンとワシントンでプレビュー公演していますが)同名ブロードウェイ・ミュージカルのタイトル曲。T-6. 「 あなたはあなた(あなたはもういない) 」 とT-8. 「 欠けているもの(ウォンティング・シングス) 」 を含めた3曲がこのミュージカルからの曲です。ディオンヌはこのミュージカルに関わってないんですけどねー。少しでもミュージカルの宣伝になれば…というバカラック&デイヴィッドの意図がうかがえます。

全10曲中、バカラック&デイヴィッド作品は5曲。

T-1. 「 プロミセス・プロミセス 」 : 世に出たのはディオンヌ版が最初ですから普通ならオリジナルってことになるのでしょうが、ちょっと違う気がします。先に触れたように、同名ブロードウェイ・ミュージカルのラストシーンで歌われる曲です。本アルバムに先行して、1968年10月にシングルをリリース(SCE 12231、A面)。全米チャートでも19位まで上がりました。プレビュー公演をやってる頃だと思うのですが、じゅうぶんミュージカルの宣伝になったのではないでしょうか。
オリジナル・キャスト版の♩≒156より遅めの♩≒146というテンポは、余裕さえ感じさせるディオンヌの歌いっぷりと相まって、本来の軽快なこの曲に落ち着いた印象を与えています。加えて、サビの締めくくりで “ Yes, love ~~ ” とオクダーヴ上げて歌うあたりの声の張りも力強いですし。この曲、息継ぎする箇所は少なそうだし変拍子はバンバンあるし、歌いこなすのはとても難しいと思うんですけどねー。さすがはディオンヌです。

T-2. 「 ディス・ガール 」 : オリジナルはハーブ・アルパートが歌い1968年6月に全米1位となった 「 ディス・ガイ 」 。ディオンヌのこのカヴァーは、「 プロミセス・プロミセス 」 の次のシングルとして1969年1月にリリース(SCE 12241、A面)、全米7位を記録しました。ハーブ版と似た雰囲気のアレンジですが、でもこれ、アレンジはバカラックじゃないんですね。これまで自分の作品は自身でアレンジしてきたのに…。よっぽど忙しかったんでしょうね、ミュージカルの仕事が。

T-5. 「 フー・イズ・ゴナ・ラヴ・ミー(誰が私を) 」 : ディオンヌがオリジナル。本アルバムからのシングル第一弾として、1968年8月にリリース(SCE 12226、A面)。全米33位の中ヒットとなりました。のんびりした感じの3拍子の曲。転調また転調、そしてちょっぴり変拍子もあったりして、いかにもバカラック。ディオンヌ以外には、ピーター・ネロのカヴァーを知ってるだけのレア曲です。

T-6. 「 あなたはあなた(あなたはもういない) 」 : 前述のとおり、ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 からの曲です。シングル 「 プロミセス・プロミセス 」 のカップリング曲でした(SCE 12231、B面)。キーやテンポも含めて、オリジナル・キャスト版のアレンジとほぼ同じです。アレンジしたのはバカラック自身ですからね、納得です。

T-8. 「 欠けているもの(ウォンティング・シングス) 」 : これまたミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 からの曲。オリジナル・キャスト版では歌い上げて終わるのですが、このディオンヌ版は静かに終わります。もしやと思ったら、やはりアレンジはバカラックではありませんでした。

また、本アルバムは他にもミュージカルの曲を取り上げています。T-4. 「 恋はどこに 」 がミュージカル 『 オリバー! 』 の曲で、T-7. 「 わたしはどこへ 」 もミュージカル 『 スウィート・チャリティ 』 の曲。「 恋はどこに 」 はミュージカルに疎い私でも聴いたことがある曲でした。


さて、ここからはCDリイシュー時のボーナス・トラックとなっているバカラック&デイヴィッド作品をご紹介。いずれもシングルのみでオリジナル・アルバムには未収録の音源です。

T-11. 「 ドリーム・スウィート・ドリーマー 」 : ディオンヌがオリジナル。シングル 「 ディス・ガール 」 のカップリング曲でした(SCE 12241、B面)。アレンジも 「 ディス・ガール 」 と同じDon Sebeskyなる人物。これはとってもレアな曲です。

T-12. 「 幸せはパリで(エイプリル・フール) 」 : ディオンヌがオリジナル。1969年5月公開の同名映画の主題歌で、1969年4月にシングル・リリースされ全米37位を記録しました(SCE 12249、A面)。ディオンヌのベスト盤なんかには入ってるんじゃないですかね。バカラック自伝によると、ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 で燃え尽きてしまい、映画 『 幸せはパリで 』 のオファーは断ったけれどもけっきょく主題歌のみ引き受けたんだとか(映画のスコアはムーヴィン・ハムリッシュが担当)。でも、とてもそんな状態で作曲したとは思えません。メジャー・セブンスやメジャー・ナインスを多用した、なんとも優美で胸がきゅんとなる曲です。男がそんなこと言っても気持ち悪いでしょうけれど^^;。アレンジもバカラックの手になるもので、ふわっとしたトランペットなんかもうバカラックしています。カヴァーはそれなりに多いですが、高橋幸宏中本マリなど日本人のカヴァーがけっこう印象に残っています。インスト物では渋いアコギ・ソロのアール・クルー版がなかなか良いです。
映画そのものは、以前VHSを一回だけレンタルして観ました。オトナのちょっとしょっぱいロマンチック・コメディ。また観てみたいのですが、DVD出てないんですよねー、残念。

T-14. 「 オッズ・アンド・エンズ 」 : ディオンヌがオリジナル。1969年7月にシングル・リリースされ、全米チャートは43位でした(SCE 12256、A面)。アレンジもちゃんとバカラック自身が手掛けています。ほんわかしたちょっとトボけたメロディに、ところどころ聴こえるチェンバロや間奏の口笛など、独特の味がある曲です。カヴァーは少ないですが、その中ではリーグモル・グスタフソンのバージョンが渋くて印象に残っています。


【データ】
『 PROMISES, PROMISES 』 (邦題:プロミセス・プロミセス)
Dionne Warwick

LP:1968年11月リリース (所有CDは、2014年リイシューのEU盤)
レーベル:SCEPTER RECORDS (所有CDは、Edsl/Rhino)
番号:SCEPTER 571 (所有CDは、EDSX 3017)

Produced by Burt Bacharach and Hal David
Arranged & Conducted by Burt Bacharach (T-1,5,6.), Don Sebesky (T-2,4,8.), Peter Matz (T-3,7,9,10.)

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コメント

ディオンヌのアルバム紹介シリーズ、待ってました!

自分にとってのバカラックの原点といえば、やはりディオンヌ・ワーウィック。
学生時代にベストアルバム程度を聞いてバカラックをみんなわかったような気持ちになっていたのですが、その後あれこれディオンヌ以外のアルバムやオムニバスものなど聞くにつれ、いかにバカラック作品を知らなかったか思い知るようになりました。

最近ディオンヌのアルバムが再発され郵便レンタル(家の近所のレンタル屋には在庫なし)をし始めたのは良いのですが、解説や歌詞カードは添付してないしどの曲がバカラック作品なのかとんとわからないていたらくで困っていました。
そこにあるでおさんのブログ紹介の登場です。微に入り細に入りの解説、ありがとうございます。
おなじみの曲も新鮮な気持ちで聞いてます。

アルバムには初めて聞くバカラックのディオンヌ作品があって嬉しい。
確かに「うーんんん?」みたいな作品もありますが思いもよらない名曲との出会いがあるようで、まだまだバカラックを楽しめます。
原点回帰というかやはりディオンヌは最高ですね。ディオンヌのことはバカラック自伝にはあまり良く書かれてなかった気がするけれど、それは二人がいかに親密で遠慮がないということなのでしょうか。

余談だけど、4月10日の山下達郎「サンデー・ソングブック」で「春(4月)の歌」特集では「(バカラックがアレンジしてるディオンヌ盤は)アレンジが古いから、パーシー・フェイス盤のほうが好きだけど」と言いながらだけど、ディオンヌ版の「幸せはパリで」が放送されました。(かつてバカラック特集の時にはあえてディオンヌの曲ははずされていた)パチパチ。
さらに曲紹介後、自らギターで転調の凄さを実演してました。あるでおさんがブログで転調の特徴を解説したように。
あるでおさんの転調の解説はまるで音楽的素養のない私にはよくわからないけれど、何やら作曲の凄さは伝わってきます。ますますバカラックの深さが味わえます。

これからもバカラックを楽しむ参考書として、いえいえ教科書としてディオンヌのアルバム紹介を楽しみにしています。

ずずさん、こんにちは。
あるでおです。
コメントを下さりどうもありがとうございます。

私の場合、ディオンヌの歌を初めて聴いたのは1980年代に入ってから…。単なる女性シンガーの一人として、ディオンヌが当時在籍していたアリスタ作品の新譜をレンタルして聴いたのが最初でした。そのうち、レコード屋さんでふと目にした「恋はさようなら」&ディオンヌ・ワーウィックの文字。音楽カセットの棚だったのですが、そのカセットを手に取ってみてびっくり。私が中学時代の掃除時間に聴いたバカラック作品の曲名がズラリ。それで初めてバカラックとディオンヌが結びつきました。そのカセットを即座に買ったのは言うまでもありません。

4月10日サンデー・ソングブックでのディオンヌ 「 幸せはパリで 」、私も聴きましたです! ギター弾き語りの “ 転調解説 ” は目からウロコでした。何故なら、それまで私はあれを転調だと認識していなかったからです^^;。

CM7(9) - FM7 - E7sus4 - E7 - Cm onE♭ - D7(♭9) - CM7(9)

達郎さんがギターで弾いた部分のコードです(身近にあった楽譜から拾ったので、キーはCメジャーですが)。変なコード進行だと認識していた程度で、これが転調とは認識していませんでした。いやいや、勉強になりました。

というわけで、ディオンヌのセプター時代のアルバムはあと残り僅かになってしまいましたが、そのあともワーナー~アリスタと、わかる範囲でディオンヌのアルバムを紹介していきます。よろしくお願い致します。

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    バカラックさんをこよなく愛するまったりさんのブログです。バカラックファンとして大先輩でブログの師匠さんでもあります。
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