« THE WINDOWS OF THE WORLD/Dionne Warwick (1967年) | トップページ | DIONNE WARWICK in Valley of the Dolls/Dionne Warwick (1968年) »

2016年3月20日 (日)

REACH OUT/Burt Bacharach (1967年)

バート・バカラックがA&Mとアーティスト契約を結んで最初にリリースしたアルバムです。

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいきませんが^^;)
R5321651239442175jpeg_2 R5321651294112107jpeg_2
Original LP front cover/back cover

Img156aa_2 Img156bb_2
所有CDのジャケット表/ケース裏

1. REACH OUT FOR ME
2. ALFIE
3. BOND STREET
4. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL)
5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
6. THE LOOK OF LOVE
7. A HOUSE IS NOT A HOME  M (ボーカルはバカラック自身)
8. I SAY A LITTLE PRAYER
9. THE WINDOWS OF THE WORLD
10. LISA  FM
11. MESSAGE TO MICHAEL

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Famale-女性)、または M (Male-男性) と表記

所要時間約34分


バート・バカラックがA&Mとアーティスト契約を結んで最初にリリースしたアルバムです。

1965年にKAPPから出したファースト・アルバム 『 HIT MAKER! 』 に続き、バカラック名義のオリジナルアルバムとしては2作目にあたる作品。バカラック自伝によると、『 HIT MAKER! 』 の3,000枚に対して、本アルバムは9ヵ月で135,000枚も売り上げたそうです(米国内売上での比較)。

LPジャケットの裏に Derek Taylor 氏がライナーノーツを寄せていますが、そのなかでバカラックを紹介している箇所の一部を超意訳して引用します。 ─  バート・バカラックは、恥ずかしがり屋で、若くて、ハンサムで、礼儀正しく、ニューヨーカーで、ジャーナリストの息子で、女優と結婚し、そしてより適切に言うならば、エキサイティングな60年代の音楽シーンにおける燃えるような複雑な要素なのです。 ─  下手くそな訳で申し訳ありませんが、“ 熱さ ” を感じる文面です。

全11曲のうち、9曲は各アーティストへの提供曲。それぞれのオリジナル・アーティストは、ディオンヌ・ワーウィック (T-4. 「 アー・ユー・ゼア 」、T-8. 「 小さな願い 」、T-9. 「 世界の窓と窓 」 )、ルー・ジョンソン (T-1. 「リーチ・アウト」 )、シラ・ブラック (T-2. 「 アルフィー 」 )、ジャッキー・デシャノン (T-5. 「 世界は愛を求めてる 」 )、ダスティ・スプリングフィールド (T-6. 「 恋のおもかげ 」 )、ブルック・ベントン (T-7. 「 ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 )、ジェリー・バトラー (T-11. 「 マイケルへのメッセージ 」 )。

R746283114419787728753jpeg_4R746283114419787723423jpeg自身名義で発表した曲のセルフ・カヴァーが、T-3. 「 ボンド・ストリート 」。
映画 『 007 カジノ・ロワイヤル 』 のなかの 「 ジェームズ、我が家へ急げ 」 を再録音して、 「 ボンド・ストリート 」 という曲名で1967年4月にシングル・リリース(A&M 845)。それをそのまま本アルバムに収録しています。なお、シングルのカップリングはT-2. 「 アルフィー 」 でございました。

そして、まっさらの新曲がT-10. 「 リーザ 」。バカラックの作品らしくない、オールド・ファッションな3拍子の曲。“ あなたは愛されずにどうしてそんなに美しくなれるの?  リーザ ” と男女コーラスがしんみりと歌います。実は、1967年にバカラックとアンジー・ディキンソンとの間に生まれた “ Nikki (ニッキー) ” のために書いた曲なんですね。ニッキーのための曲といえば、そのものズバリ 「 NIKKI 」 という曲が有名です。じゃあ、どうして 「 LISA 」 なんでしょうか?   ニッキーの名前は正式には “ Leah Nikki (リー・ニッキー、Lea Nikki という説もある) ” というそうで、最初は素直に 「 LEAH 」 という曲名にしようとしたんですが、ロイ・オービソンの同名曲がすでにあったため 「 LISA 」 という曲名にしたんだとか。

インストルメンタル曲が多くしかも全体的にアレンジが軽いので、イージーリスニング的な雰囲気を感じるのは否めません。そんななかで、印象に残る曲をいくつか。

本アルバムで一番印象に残る曲は、やはりT-2. 「 アルフィー 」 でしょう。イントロからエンディングまでの約8割程度で聴こえる細かい刻みのハイハットがたまりません。トランペットやストリングスが奏でる旋律は軽やかで、オリジナルのシラ・ブラックとはかなり曲調が異なる、独創的なアレンジです。最近のバカラック爺のライブではこのアレンジは聴かれずもっぱら爺のピアノ弾き語りですが、1971年の日本公演でのライブ録音盤では本アルバムのアレンジをステージ上で再現していて、唸っちゃいます。

それから、なんとT-7. 「 ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 ではピアノ弾き語りでバカラックが歌っています。歌う作曲家、ここに誕生!  なかなか演出の効いた歌いっぷりです、パチパチ。途中からオケが入ってドラマチックになり、最後はトランペットのメロディで静かに終わる…。現在でもライブではこのアレンジですからねー。そういう意味では、T-6. 「 恋のおもかげ 」 なんかもそうだったりします。

あと、個人的にちょっと疑問なのが、T-8. 「 小さな願い 」。いえ、別にここが嫌だとかあそこが変だとか、そういうことではありません。“ テンポ ” です。オリジナルであるディオンヌ版のテンポは♩≒146。対して、バカラック版のテンポはというと、これまた♩≒146。同じでいいじゃないかって? いえいえ、同じでは辻褄が合わないんです。ディオンヌの 「 小さな願い 」 が収録されたアルバム 『 THE WINDOWS OF THE WORLD 』 で触れたように、バカラックはディオンヌ版のテンポが速すぎたと後悔していたんですから…。それがディオンヌ版と同じテンポじゃ変でしょ? ぶつぶつ…

最後はバカラックにいちゃもん付けちゃいましたが、先行した英国に続き米国でもバカラック人気が高まってきた頃にリリースされた本アルバム、勢いを感じます。


【データ】
『 REACH OUT 』 (邦題:リーチ・アウト)
Burt Bacharach

LP:1967年10月リリース (所有CDは、1995年5月25日リイシューの日本盤。ライナーノーツは渚十吾氏)
レーベル:A&M (所有CDは、ポリドール)
番号:SP 4131 (所有CDは、POCM-2011)

Composed and Produced by Burt Bacharach
Arranged & Conducted by Burt Bacarach
Engineered by Phil Pamone (T-1,2,3,6,7,10,11),  Henry Lewy (T-4,5,8,9)

« THE WINDOWS OF THE WORLD/Dionne Warwick (1967年) | トップページ | DIONNE WARWICK in Valley of the Dolls/Dionne Warwick (1968年) »

バート・バカラックのアルバム」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/591595/63341328

この記事へのトラックバック一覧です: REACH OUT/Burt Bacharach (1967年):

« THE WINDOWS OF THE WORLD/Dionne Warwick (1967年) | トップページ | DIONNE WARWICK in Valley of the Dolls/Dionne Warwick (1968年) »

★ リンク ★

  • くう・ねる・時々・じゃず
    とても凛としていて、でも柔らかい歌声が魅力のジャズ・シンガー、三善香里さんの公式ブログです。
  • My Willful Diary
    shoppgirlさんが、「心に留めておきたい音楽とあれこれ」をたおやかな言葉で綴っていらっしゃる、素敵なブログです
  • バカラックマジックでまったりと
    バカラックさんをこよなく愛するまったりさんのブログです。バカラックファンとして大先輩でブログの師匠さんでもあります。
2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ

最近のトラックバック