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2016年4月

2016年4月27日 (水)

I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN/Dionne Warwick (1970年)

ディンヌ・ワーウィックの13作目のスタジオ録音アルバムです。バカラック作品を7曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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Original LP front cover/back cover

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所有CDのケース表/ケース裏

全10トラック中、バカラック作品は7トラック

1. THE WINE IS YOUNG
2. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
3. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
4. LONELINESS REMEMBERS WHAT HAPPINESS FORGETS
5. SOMETHING
6. PAPER MACHE
7. KNOWING WHEN TO LEAVE
8. LET ME GO TO HIM
9. DIDN'T WE?
10. MY WAY

収録時間約30分


ディオンヌ・ワーウィックの13作目のスタジオ録音アルバムです。

1969年3月リリースの前作アルバム 『 SOULFUL 』 は、バカラック&デイヴィッドの手を離れてメンフィスでレコーディングされたものでした。その前作から1年、再びバカラック&デイヴィッドがプロデュースしたアルバムです。

アルバム・リリースの少し前(1970年2~3月)、バカラックは、ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 のオリジナル・キャスト・アルバムでグラミー賞を受賞し、映画 『 明日に向って撃て! 』 ではアカデミー賞(劇・喜劇映画音楽賞、歌曲賞)とグラミー賞(映画・テレビサウンドトラック部門)を獲得するなど、絶頂期にありました。本アルバムは、その直後のリリースだったんですね。

全10曲中、バカラック&デイヴィッド作品は7曲。そのうち4曲が書き下ろしです。

T-1. 「 ワイン・イズ・ヤング 」 : ディオンヌがオリジナル。シングル 「 ペイパー・マシェ 」 のカップリング曲となりました(SCE 1285、B面)。ゆったりしたミディアム・テンポのしっとりしたメロディに、ふんわりとした転調。ワインが若い?とかいうタイトルですが、いやいやどうして、熟成したワインのような芳香を感じます。数例しかカヴァーがない超レア曲ですが、もっと評価されてよい曲だと思います。

T-2. 「 恋よ、さようなら 」 : ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 からディオンヌは前々作 『 PROMSES, PROMSES 』 で3曲カヴァーしていましたが、これは4曲目のカヴァーとなります。本アルバムに先駆けて1969年12月にシングルをリリース(SCE 12273、A面)。クリスマスの2日後に全米6位となり、アダルト・コンテンポラリー部門(当時はイージー・リスニング部門)ではディオンヌ初の1位にもなりました。他のカヴァーではボビー・ジェントリー版が1969年10月に全英1位になったのが有名ですが、USではシングルを出さなかったみたいです。
それにしても、ディオンヌの歌はなんて素晴らしいんでしょう。失恋から立ち直って前向きにすすもうとしている感じをふわっとした軽やかな歌唱でうまく表現していると思います。バカラックによる、自身のセルフ・カヴァーと基本的に同じながらもより洗練されたアレンジもいい感じです。ディオンヌを代表する1曲であることに間違いはないですね。

T-3. 「 雨にぬれても 」 : オリジナルは言わずと知れたB.J.トーマス。ディオンヌがワーナーに移籍した後の1972年5月、突然シングル化されました(SCE 12346、A面)。オリジナルよりスローなテンポのしっとりしたカヴァーです。でも、あまりパッとしません。あの特徴的なアウトロも(敢えてでしょうけど)ありませんし。

T-4. 「 ロンリネス・ハッピネス 」 : ディオンヌがオリジナル。シングル 「 レット・ミー・ゴー・トゥー・ヒム (恋に生きて) 」 のカップリング曲でした(SCE 1276、B面)。2分少々の短い曲ですが、アップテンポで疾走感があるナンバー。カヴァーは少なく、1971年のリズ・ダモンズ・オリエント・エクスプレス、1975年のステファニー・ミルズなど片手くらいかな。(※)

T-6. 「 ペイパー・マシェ 」 : ディオンヌがオリジナル。「 レット・ミー・ゴー・トゥー・ヒム (恋に生きて) 」 に続くシングルとして1970年7月にリリース(SCE 12285、A面)。全米43位の中ヒットを記録しています。マリンバによるイントロがなんともおしゃれなこの曲、メロディも可愛らしいですが、独特な音色のオルガンやオカリナを隠し味的に使うバカラックのアレンジが素敵です。地味ですがディオンヌのバカラック作品のなかで私が好きな曲のうちのひとつです。カヴァーは少ないですが、リタ・ライスヨンジン永山マキなど、クセのあるアーティストがこの曲を取り上げているのが面白いです。

T-7. 「 去りし時を知って 」 : ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 からの5曲目のカヴァーでございます。1970年9月に 「 MAKE IT EASY ON YOURSELF (涙でさようなら) 」 のライブ・バージョン(アルバム 『 VERY DIONNE 』 収録)がシングル・リリースされた時のカップリング曲となりました(SCE 1294、B面)。「 恋よさようなら 」 と同様、バカラックのセルフ・カヴァーをベースとしたアレンジなんですが、ディオンヌの歌唱はなんだか平板的でイマイチです。

T-8. 「 レット・ミー・ゴー・トゥー・ヒム (恋に生きて) 」 : ディオンヌがオリジナル。「 恋よさようなら 」 に続くシングルとして1970年3月にリリース(SCE 12276、A面)。全米32位となりました。ミディアム・テンポの3拍子曲ですが、サビあたりではディオンヌの歌唱もソウルフルだったりします。ディオンヌ版しか聴いたことがない超レア曲でございます。

バカラック作品以外では、ビートルズのT-5. 「 サムシング 」 が印象に残りました。

所有CDのライナーによると、本アルバムの何曲かは、ディオンヌ/バカラック/デイヴィッドによる東海岸での最後のレコーディングだとか。映画のレコーディングのため、バカラック&デイヴィッドはカリフォルニアにいることが多かったらなんですって。この頃、ディオンヌはますますセプター・レーベルに不満を抱くようになります。レコード・セールスについてちゃんとした説明がないし、自分のレコードがあまりプロモーションされなくなってきたんじゃないかと…。そんな経緯から、ディオンヌは次作を最後にセプターを離れワーナーに移籍することになります。

本アルバムを聴いていてもそんなこと全然感じないんですけどねー。ジャケット写真はもうちょっとどーにかならんかったか…とは思いますけれど^^;。

※ 2019年3月3日 アップデート


【データ】
『 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 』 (邦題:恋よ、さようなら)
Dionne Warwick

LP:1970年4月リリース (所有CDは、2014年リリースのEU盤)
レーベル:SCEPTER RECORDS (所有CDは、Edsl/Rhino)
番号:SP 581 (所有CDは、EDSK 7053)

Produceed by Burt Bacharach and Hal David
Arranged by Burt Bacharach (T-1,4,6,7,8.)、Burt Bacharach and Larry Wilcox (T-2,3,5.)、Larry Wilcox (T-9,10.)
Conducted by Burt Bacharach

 

 

 

2016年4月22日 (金)

TRUST/Alfie Boe (2013年)

英国の歌手、アルフィー・ボーが2013年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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全12トラック中、バカラック作品は1トラック

6. GOD GIVE ME STRENGTH (6:38)


英国の歌手、アルフィー・ボーが2013年にリリースしたアルバムです。

今年(2016年)2月にWOWOWで放送されブルーレイも発売された 『 BURT BACHARACH A LIFE IN SONG/バート・バカラック ライブ・イン・ロンドン 2015 』 を観るまで、アルフィー・ボーの存在を知りませんでした。アルフィーはそのライブのゲスト・シンガーのひとりだったのですが、彼が歌った 「 イフ・アイ・クッド・ゴー・バック 」 の見事な歌いっぷりに感嘆し、強く印象に残りました。

拙ブログのその記事に 『 アルフィー・ボー 日本私設ファンサイト 』 のakkoさんがコメントをくださいまして。ファンサイトにお邪魔してアルフィーのプロフィール・ディスコグラフィなど拝見しましたが、英国ではすごく有名なシンガーなんですね~。詳細については是非ファンサイトをご覧くださいませ。akkoさん、ありがとうございました!

そのファンサイトでアルフィーが以前バカラックの曲をカヴァーしていたことを知り、本アルバムを購入したワケでございます。

アメリカ民謡のT-7. 「 リパブリック賛歌 」 やアイルランド民謡のT-12. 「 ダニー・ボーイ 」 などのトラディショナル・ソング。キャロル・キングのT-3. 「 君の友だち 」 やボブ・ディランのT-9. 「 いつまでも若く 」 などのフォーク/ロック。加えてスタンダード曲のT-8. 「 我が心のジョージア 」 等々、私でも知ってるポピュラーな曲を多くチョイスしたアルバムです。全体的なテイストは、落ち着いた淡い暖色系の色合い。アルフィーの歌唱は、そんな楽曲及びアレンジのテイストに合わせた柔らかい肌触り ~ 曲によってシルクになったりカシミアウールになったり ~ のしっとりしたものです。てっきりエネルギッシュなミュージカル系の楽曲&テイストの曲が多いのかなぁと身構えていたのですが(笑)、予想は外れました。ファンサイトのアルバム紹介には、 ─  これまでとひと味違うノスタルジックな味わい  ─  と書かれています。きっと、アルフィーにとっても新しい方向性を持ったアルバムだったのでしょう。

さて、そんなアルバムの中にバカラック・カヴァーが1曲。T-6. 「 ゴッド・ギヴ・ミー・ストレングス 」 です。バックの演奏はバンド+ストリングス。オルガンの音色がグッときます。アルフィーの歌唱は実に丁寧なもの。前半は抑制気味に、でも2コーラス目のあとのブリッジ部分や3コーラス目の山場では落ち着いた中にも感情をほとばしらせていて、表現の幅が広いなぁと感じました。本家のエルヴィス・コステロとはかなり肌触りが異なりますが、アルフィー流の解釈で歌いこんでいますねー。素晴らしいカヴァーだと思います。

それにしても、“ アルフィー ” という名前を聞くと、どうしても映画 『 アルフィー 』 (1966年版) でマイケル・ケインが演じた主人公 “ アルフィー ” が頭をよぎります。映画の主人公は様々な女性を渡り歩く女ったらしですからね~。akkoさんによれば、アルフィー・ボーも女性にモテるけど奥様にゾッコンだそう。ちょっと安心しました^^;。アルフィー・ボーが 「 アルフィー 」 をどんな風に歌うか? いつかカヴァーしないかなぁ…


【データ】
『 TRUST 』
Alfie Boe

CD:2013/11/11リリース
レーベル:DECCA
番号:3744298

Produced and arranged by Larry Klein
- Musicians -
Drums & Percussion:Jay Bellerose
Organ:Booker T. Jones
Electric Guitar:Dean Parks
Piano:Matt Rollings
Bass Guitar:Leland Skla
Guitar, Mandolin & Cuatro:Fred Tackett
Horn arranged by Jery Hey
Strings arranged by Vince Mendoza
Backing Vocals:Alfie Boe, Maxine Waters, Julia Tillman Waters

Recorded at The Village Studio, LA

 

2016年4月17日 (日)

BUTCH CASSIDY AND THE SUNDANCE KID/O.S.T. (1969年)

バカラックが音楽を担当した米映画 『 明日に向って撃て! 』 のサウンドトラック・アルバムです。

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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Original LP front cover/back cover

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所有CDのジャケット表/ケース裏

1. THE SUNDANCE KID
2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD ~ B.J. Thomas ~ M
3. NOT GOIN' HOME ANYMORE
4. SOUTH AMERICAN GETAWAY
5. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (Instrumental)
6. ON A BICYCLE BUILT FOR JOY ~ B.J. Thomas ~ M
7. COME TOUCH THE SUN
8. THE OLD FUN CITY (N.Y. Sequence)
9. NOT GOIN' HOME ANYMORE REPRISE

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

所要時間約28分


バカラックが全編で音楽を担当した米映画 『 明日に向って撃て! 』 のサウンドトラック・アルバムです。有名ですので、映画そのものの解説は割愛させていただきますm(__)m。

バカラック自伝によると、監督のジョージ・ロイ・ヒルから声がかかり、撮り終えたばかりの映画(ラフ編集版)を観てスコアの仕事を引き受けたんだそう。

ジョージは、映画のメイキングで、音楽に関して以下のように語っています。
─  脚本に3カ所、音楽のみのシーンを挿入した。エッタ(キャサリン・ロス)の場面を増やしたかったんだ。画面では音楽だけを聞かせて3人の主人公にアドリブで自由に演技させた。彼女はとてもうまい。音楽がセリフより雄弁にエッタの人柄 男達との関係を語ってる。 ─
─  NYからボリビアへの旅にも音楽を入れた。この場面はオープニング同様セピア色に仕上げた。 ─
─  ボリビアの銀行強盗シーンにも音楽を入れた。エッタとの別れのシーン以外に会話を入れたくなかったんだ。 ─
─  音楽はバート・バカラック。彼には現代的な音楽を作ってもらった。映画自体も現代的な作りだ。登場人物の気質も時代背景より現代的だ。脚本が洗練されていたから、古い西部劇調の音楽にだけはしたくなかったのだ。 ─


実際、オープングとエンド・クレジットを除いた映画本編の中で音楽があるシーンは、本当に3カ所だけなんですね! 映画のDVDを改めて観て確認した結果を↓図にまとめました。
Photo

映画のオープニング、カラカラ回る映写機の音とセピア色の映像のバックで、この映画のテーマともいえるメロディがポツンポツンと静かにゆったり流れます。このメロディは、ボリビアへ旅するシーンやエンド・クレジットでも別アレンジで流れますが、サントラにはオープニングの音楽に該当する曲は見当たりません。↑図に出てこないサントラ収録曲では、T-3. 「 捨てた家 」 と T-7. 「 太陽をつかもう 」 が、このテーマのメロディのアレンジ違い。懐かしい感じのするメロディですよね。

あの有名な自転車のシーンで流れる曲が、T-6. 「 二人の自転車 」 。

─  レコーディングの時点では咽頭炎を患っていたものの、B.J.はまさにわたしが希望していた通りのフレージングでうたってくれた。全部で5テイク録り、わたしは最高の曲ができたと思っていた。 ─

バカラックが自伝で語っているように、確かにB.J.トーマスの歌声はちょっと苦しげです。この曲のシングル用バージョンがT-2. 「 雨にぬれても 」 。別のタイミングでレコーディングされたこちらのバージョンの歌声はT-6. ほど苦しげではありません。それに、大好きなあのアウトロが聴けるのはこちらだけですしね。インスト版のT-5. 「 雨にぬれても 」 はイージーリスニング的な雰囲気ですが、アウトロのメロディがT-2. やT-6. と違っていてこれもまたいいんですよね~。気が付いたら口ずさんでいる、そして口ずさんでいると楽しくなる曲です。

ちなみに、私が最初に知ったバカラックの曲が 「 雨にぬれても 」 でした。小学4年の頃(1973年頃)、当時習ってたエレクトーンで弾きました。よく覚えてるのが、左手鍵盤がひたすら “ タンタ、タンタ、タンタ、タンタ ” というシャッフル形の和音を弾くアレンジだったこと。当時、オート・リズム機能が付いたエレクトーンはまだ少なかったので、左手鍵盤と足鍵盤はでリズムを刻む必要があったんですね。弾いてると左手が疲れてきてテンポがだんだん遅くなっちゃうんです。まぁ、自分がヘタクソだっただけですが(>_<)。

NY~ボリビアへ旅するシーンの曲が、T-8. 「 オールド・ファン・シティー 」 。バカラック特有の “ ズンッチャッチャ ” リズムの曲。これまでバカラックが手掛けてきた映画音楽の流れを汲んでますよね。ブラスが活躍するコミカルな雰囲気がたまりません。途中、 “ ズンチャズンチャ ” のラグタイムのリズムに。後半はこの映画のテーマのメロディに変わりますが、これがまた遠くに来た感を醸し出していて、うまいなぁと思います。

ボリビアの銀行強盗のシーンが、T-4. 「 自由への道 」 。でも、なんでこのシーンでダバダバの曲調なのか…。バカラックの頭の中はいったいどうなってるんでしょうねー。

エンド・クレジットでは、またこの映画のテーマのメロディが流れます。楽器はピアノとチェンバロでしょうか。T-9. 「 捨てた家 」 (リプライズ)がサントラでは該当します。

残った1曲、T-1. 「 サンダンス・キッド 」 は映画に全然出てきませんでした。…と思ったら、DVDの特典映像にあった “ もうひとつのエンド・クレジット ” の音楽がズバリこの曲でした。もうひとつのエンド・クレジットって、いったい何なんでしょう。どなたか教えてください~。

ところで、今回DVDとCDを比較視聴して初めて気が付きました。T-8. 「 オールド・ファン・シティー 」 、T-4. 「 自由への道 」 、T-9. 「 捨てた家 」 は、映画とサントラでは演奏が違っていることに。テンポはサントラの方がほんの少し遅くて、演奏も味付けやフレージングなどが異なっています。キーは全く同じだしアレンジそのものほぼ同じなので、楽譜は同じでテイクが違うのか、あるいはアルバム用に再レコーディングしたかのどちらかなんでしょう。

“ 捻挫したふぉりおまへっ ” … 「 雨にぬれても 」 をしょっちゅう聴かされてきた私の子供たちは、小さい頃にはこの曲の冒頭部分を耳で覚えてこのように歌ってました。子供たちからは、「 ふぉりおまさんという人が捻挫したんでしょ? 」  とよく訊かれたものです。でも、子供たちは成長してもいまだに “ 捻挫したふぉりおまへっ ” 。これじゃ、英語の成績が悪いワケですね…。


【データ】
『 BUTCH CASSIDY AND THE SUNDANCE KID 』 (邦題:明日に向って撃て!)
O.S.T.

LP:1969年11月リリース (所有CDは、1993年10月1日リリースの日本盤、解説:宮本 啓)
レーベル:A&M (所有CDは、ポリドール)
番号:SP 4227 (所有CDは、POCM-1907)

Original score composed and conducted by Burt Bacharach
T-2,5,6 written by Burt Bacharach and Hal David

 

2016年4月10日 (日)

MAKE IT EASY ON YOURSELF/Burt Bacharach (1969年)

バート・バカラックのA&M移籍後2作目となるアルバムです。

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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Original LP front cover/back cover

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所有CDのジャケット表/ケース裏

1. PROMISES, PROMISES
2. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN    F
3. KNOWING WHEN TO LEAVE
4. ANY DAY NOW
5. WANTING THINGS    F
6. WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU
7. MAKE IT EASY ON YOURSELF    M (ボーカルはバカラック自身)
8. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
9. PACIFIC COAST HIGHWAY
10. SHE'S GONE AWAY
11. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Famale-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約37分


バカラックがA&Mに移籍して2作目となるスタジオ録音アルバム。KAPP時代を含めると、バカラック名義としては3作目にあたるアルバムです。

前作の 『 リーチ・アウト 』 から1年8ヵ月。その間の大きな仕事といえば、ブロードウェイ・ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 の楽曲づくりと上演に向けた準備作業。本作の全11曲のうち、その 『 プロミセス・プロミセス 』 から5曲をセルフ・カヴァーしています。T-1. 「 プロミセス・プロミセス 」 、T-2. 「 恋よさようなら(もう恋なんてしない) 」 、T-3. 「 去りし時を知って(もうさようならの時) 」 、T-5. 「 ウォンティング・シングス(欠けているもの) 」 、T-6. 「 永遠の誓い(あなたはあなた) 」 …、選りすぐりの5曲ですねー。

他の6曲のうち、4曲は各アーティストへの提供曲。オリジナルのアーティストは、チャック・ジャクソン(T-3. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 )、ジェリー・バトラー(T-7. 「 涙でさようなら(メイク・イット・イージー・オン・ユアセルフ) 」 )、ディオンヌ・ワーウィック(T-8. 「 サン・ホセへの道 」 )、ハーブ・アルパート(T-11. 「 ディス・ガイ 」 )。「 涙でさようなら(メイク・イット・イージー・オン・ユアセルフ) 」 ではバカラック自身がリード・ボーカルを担当。

残るT-9. 「 パシフィック・コースト・ハイウェイ 」 、T-10. 「 シーズ・ゴーン・アウェイ 」 の2曲は、まっさらの新曲でございます。

ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 用の音楽制作が終わった後、くたくたに疲れたバカラックは妻子と一緒にカリフォルニアのパームスプリングスで二ヵ月以上のんびり過ごしたそうです。静養から戻ってきて取り組んだのが、前々回の記事で触れた映画 『 THE APRIL FOOLS (幸せはパリで) 』 の主題歌作りと、本アルバムの制作でした。

『 プロミセス・プロミセス 』 から取り上げた5曲の中で個人的に最も印象深いのは、T-1. 「 プロミセス・プロミセス 」 。前回記事で紹介したとおり、この曲をエレクトーンで弾く際の参考にしようと寝る間を惜しんで(嘘です)繰り返し聴きましたからね。ボーカル無しのインスト物ですが、オリジナル・キャスト版のテンポ(♩≒156)よりも一段と速い♩≒170というテンポは、切れのあるアレンジ&演奏と相まってとても爽快です。

もうひとつ、このアルバムの中で私が好きなのは、新曲のT-9. 「 パシフィック・コースト・ハイウェイ 」 。空いてるハイウェイをゆったりクルージングしているようなクールなインスト曲。それまでのバカラックの作風とはかなり違うのですが、メロディそのものよりもオカリナにメロディを吹かせる意表を突いたアレンジにやられました。ピッチが揺れるオカリナの音色は、たなびく風を表現しているかのよう。オープンカーをイメージしているのでしょうか。

T-10. 「 シーズ・ゴーン・アウェイ 」 も新曲ですが、こちらはあまりパッとしない曲です。ちなみに、カヴァーがとても少ない超レアなこれら2曲をカヴァーした唯一の方が前田憲男さん。1970年にリリースしたバカラック・カヴァー・アルバムの 『 イージー・リスニング・ジャズ★★バート・バカラックの素晴らしき世界 』 で取り上げています。前田さんって、とってもマニアックな方なんですね(^^)。

全体的には、アレンジ面でバカラックらしい特徴的な楽器の使い方が見られます。もはやバカラック・サウンドの定番となった薄いフリューゲルホルンやミュート・トランペットをはじめ、T-3. 「 去りし時を知って 」 でのオーボエやT-8. 「 サン・ホセへの道 」 でのマリンバなど。前作  『 リーチ・アウト 』 よりもイージーリスニング的な雰囲気が強くなってるように感じるのですが、それはアレンジのせいなのかも知れません。


【データ】
『 MAKE IT EASY ON YOURSELF 』 (邦題:メイク・イット・イージー・オン・ユアセルフ)
Burt Bacharach

LP:1969年6月リリース (所有CDは、1995年5月25日リリースの日本盤)
レーベル:A&M (所有CDは、ポリドール)
番号:SP 4188 (所有CDは、POCM-2012)

Producer: Burt Bacharach & Phil Ramone
Arranged & conducted by Burt Bacharach

2016年4月 3日 (日)

PROMISES, PROMISES/Original Broadway Cast Album (1968年)

ブロードウェイ・ミュージカル、『 プロミセス・プロミセス 』 のオリジナル・キャスト・アルバムです。全編、バート・バカラック&ハル・デイヴィッドによる作品!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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Original LP front cover/label

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所有CDのジャケットの表/ケースの裏

1. OVERTURE  ~ Orchestra ~
2. HALF AS BIG AS LIFE  ~ Jerry Orbach ~
3. UPSTAIRS  ~ Jerry Orbach ~
4. YOU'LL THINK OF SOMEONE  ~ Jerry Orbach & Jill O'Hara ~
5. OUR LITTLE SECRET  ~ Jerry Orbach & Edward Winter ~
6. SHE LIKES BASKETBALL  ~ Jerry Orbach ~
7. KNOWING WHEN TO LEAVE  ~ Jill O'Hara ~
8. WANTING THINGS  ~ Edward Winter ~
9. TURKEY LURKEY TIME  ~ D. Mckechnie & M. Sappington & B. Lee ~
10. A FACT CAN BE A BEAUTIFUL THING  ~ Jerry Orbach & Marian Mercer ~
11. GRAPES OF ROTH  ~ Orchestra ~
12. WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU  ~ Jill O'Hara ~
13. WHERE CAN YOU TAKE A GIRL?  ~ P. Reed & N. Shelly & V. O'Brien & D. O'neill ~
14. CHRISTMAS DAY  ~ E.Winter & K. Oslin & R.O'Connor & J. Stites & N. Jones ~
15. A YOUNG PRETTY GIRL LIKE YOU  ~ Jerry Orbach & A. Larry Haines ~
16. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Jill O'Hara & Jerry Orbach ~
17. PROMISES, PROMISES  ~ Jerry Orbach ~

所要時間約45分


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バート・バカラック&ハル・デイヴィッドのコンビが全編ミュージカル・ナンバーを書いたブロードウェイ・ミュージカル、『 プロミセス・プロミセス 』 のオリジナル・キャスト・アルバムです!

バカラック&デイヴィッドが初めて手掛けたこのミュージカルは、映画 『 アパートの鍵貸します 』 を基にニール・サイモンが脚本を手掛けたもの。ブロードウェイのシューバート劇場で1968年12月1日の初日から1972年1月1日まで1,281回続演するヒット作になりました。

バカラック・ファンの先輩で同志のまったりさんが、ブログ 『 バカラックマジックでまったりと 』 でこのアルバムの全曲を動画付きで詳しく解説なさっています。私がグダグダ説明をするよりもそちらをご覧いただいたほうがよくわかると思いますので、今回は全面的にまったりさんのブログのお世話になろうと決意いたしました! まったりさん、どうかよろしくお願いします。

2012年3月24日~4月28日まで、全7回シリーズの力作! リンク先はその第1回です。
バカラックマジックでまったりと ~ 祝!!「プロミセス・プロミセス」上演!!

ここまでサボってしまうとちょっと後ろめたい気もします^^;。ということで、ちょいとオマケを…。

バカラックは変拍子好きで有名ですが、そのバカラックが鬼のように変拍子を駆使した楽曲がT-17. 「 プロミセス・プロミセス 」 。バカラック自身も自伝でこう語っています。 ─  あのショウには簡単にうたいこなせない曲がいくつかふくまれていたが、なかでも一番の難曲は、まちがいなく 「 プロミセス・プロミセス 」 だったはずだ。 ─   このあと、何拍子から何拍子になって…と説明していくのですが、曲を聴いてもどーなってんだかよくわからないんですよね…。

とゆーことで、楽譜付きでこの曲を紹介します。♩≒172とテンポも速いですし、リピート記号があって戻ったりします。しっかり目で楽譜を追ってくださいませ。4分の3拍子、8分の3拍子、4分の4拍子、4分の5拍子、4分の6拍子が登場しますよ!



えー、エレクトーンはむかし私が弾いて録音したもの。演奏ヘタクソでスミマセン。公開するようなレベルじゃないんですが、拍子がどーなってるかはわかっていただけたかと。

ただし、本アルバムの 「 プロミセス・プロミセス 」 とはイントロのフレーズや拍子が異なっています。この楽譜は、バカラックがセルフ・カヴァーしたバージョン( 『 メイク・イット・イージー・オン・ユアセルフ 』 に収録)を基にしたアレンジなんです。その点ご留意ください。

ちなみに、ピットの中にマイクを立ててミキシング・コンソールでミキシングする手法をブロードウェイ・ミュージカルに持ち込んだのは、バカラックが初めてなんですって。バカラック自伝にもその話が出てきますが、アルバム 『 THE BURT BACHARACH ALBUM “BROADWAY SINGS THE BEST OF BACHARACH ” 』 のライナーでプロデューサーのブルース・キンメルが、そのことを熱く語っています。

◆◆ Promises, Promises アルバム一覧 ◆◆ <2019/6/23追記>
1968 デモ録音集
1968 Original Broadway Cast Recording ← 本作
1969 Original London Cast Recording
1969 Aimi Macdonald and Ronnie Carroll (London Studio Cast)
1970 SPAAK - DORELLI (Italian Stage Cast)
2002 Italian Stage Cast
2010 New Broadway Cast Recording


【データ】
『 PROMISES, PROMISES 』 (邦題:プロミセス・プロミセス)
Original Broadway Cast Album

LP:1968年12月リリース (所有CDは、1999年8月11日リリース。輸入盤仕様/日本語ライナー対訳&帯付き)
レーベル:United Artists (所有CDは、RYKODISC(米)/ビデオアーツ・ミュージック)
番号:UAS 9902 (所有CDは、RCD 10750/VACK-3028)

Album produced by Henry Jerome
Associate Producer - Ohil Ramone
All songs by Burt Bacharach, Hal David
Recorded at A&R Studios, New York City

 

 

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