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2016年4月10日 (日)

MAKE IT EASY ON YOURSELF/Burt Bacharach (1969年)

バート・バカラックのA&M移籍後2作目となるアルバムです。

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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Original LP front cover/back cover

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所有CDのジャケット表/ケース裏

1. PROMISES, PROMISES
2. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN    F
3. KNOWING WHEN TO LEAVE
4. ANY DAY NOW
5. WANTING THINGS    F
6. WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU
7. MAKE IT EASY ON YOURSELF    M (ボーカルはバカラック自身)
8. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
9. PACIFIC COAST HIGHWAY
10. SHE'S GONE AWAY
11. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Famale-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約37分


バカラックがA&Mに移籍して2作目となるスタジオ録音アルバム。KAPP時代を含めると、バカラック名義としては3作目にあたるアルバムです。

前作の 『 リーチ・アウト 』 から1年8ヵ月。その間の大きな仕事といえば、ブロードウェイ・ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 の楽曲づくりと上演に向けた準備作業。本作の全11曲のうち、その 『 プロミセス・プロミセス 』 から5曲をセルフ・カヴァーしています。T-1. 「 プロミセス・プロミセス 」 、T-2. 「 恋よさようなら(もう恋なんてしない) 」 、T-3. 「 去りし時を知って(もうさようならの時) 」 、T-5. 「 ウォンティング・シングス(欠けているもの) 」 、T-6. 「 永遠の誓い(あなたはあなた) 」 …、選りすぐりの5曲ですねー。

他の6曲のうち、4曲は各アーティストへの提供曲。オリジナルのアーティストは、チャック・ジャクソン(T-3. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 )、ジェリー・バトラー(T-7. 「 涙でさようなら(メイク・イット・イージー・オン・ユアセルフ) 」 )、ディオンヌ・ワーウィック(T-8. 「 サン・ホセへの道 」 )、ハーブ・アルパート(T-11. 「 ディス・ガイ 」 )。「 涙でさようなら(メイク・イット・イージー・オン・ユアセルフ) 」 ではバカラック自身がリード・ボーカルを担当。

残るT-9. 「 パシフィック・コースト・ハイウェイ 」 、T-10. 「 シーズ・ゴーン・アウェイ 」 の2曲は、まっさらの新曲でございます。

ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 用の音楽制作が終わった後、くたくたに疲れたバカラックは妻子と一緒にカリフォルニアのパームスプリングスで二ヵ月以上のんびり過ごしたそうです。静養から戻ってきて取り組んだのが、前々回の記事で触れた映画 『 THE APRIL FOOLS (幸せはパリで) 』 の主題歌作りと、本アルバムの制作でした。

『 プロミセス・プロミセス 』 から取り上げた5曲の中で個人的に最も印象深いのは、T-1. 「 プロミセス・プロミセス 」 。前回記事で紹介したとおり、この曲をエレクトーンで弾く際の参考にしようと寝る間を惜しんで(嘘です)繰り返し聴きましたからね。ボーカル無しのインスト物ですが、オリジナル・キャスト版のテンポ(♩≒156)よりも一段と速い♩≒170というテンポは、切れのあるアレンジ&演奏と相まってとても爽快です。

もうひとつ、このアルバムの中で私が好きなのは、新曲のT-9. 「 パシフィック・コースト・ハイウェイ 」 。空いてるハイウェイをゆったりクルージングしているようなクールなインスト曲。それまでのバカラックの作風とはかなり違うのですが、メロディそのものよりもオカリナにメロディを吹かせる意表を突いたアレンジにやられました。ピッチが揺れるオカリナの音色は、たなびく風を表現しているかのよう。オープンカーをイメージしているのでしょうか。

T-10. 「 シーズ・ゴーン・アウェイ 」 も新曲ですが、こちらはあまりパッとしない曲です。ちなみに、カヴァーがとても少ない超レアなこれら2曲をカヴァーした唯一の方が前田憲男さん。1970年にリリースしたバカラック・カヴァー・アルバムの 『 イージー・リスニング・ジャズ★★バート・バカラックの素晴らしき世界 』 で取り上げています。前田さんって、とってもマニアックな方なんですね(^^)。

全体的には、アレンジ面でバカラックらしい特徴的な楽器の使い方が見られます。もはやバカラック・サウンドの定番となった薄いフリューゲルホルンやミュート・トランペットをはじめ、T-3. 「 去りし時を知って 」 でのオーボエやT-8. 「 サン・ホセへの道 」 でのマリンバなど。前作  『 リーチ・アウト 』 よりもイージーリスニング的な雰囲気が強くなってるように感じるのですが、それはアレンジのせいなのかも知れません。


【データ】
『 MAKE IT EASY ON YOURSELF 』 (邦題:メイク・イット・イージー・オン・ユアセルフ)
Burt Bacharach

LP:1969年6月リリース (所有CDは、1995年5月25日リリースの日本盤)
レーベル:A&M (所有CDは、ポリドール)
番号:SP 4188 (所有CDは、POCM-2012)

Producer: Burt Bacharach & Phil Ramone
Arranged & conducted by Burt Bacharach

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バート・バカラックのアルバム」カテゴリの記事

コメント

アルデオさんこんにちは。
これは中学1年の時に初めて聴いたバカラックのレコードなのです。何かいい事ないか子猫ちゃん他を小学生の時に聴いてましたが。父が海外出張のお土産で1番売れているレコードとして買ってきてくれました。聴き始めたら、インストゥルメンタルだと思ったら、歌がちょこっと入ったり最初から最後まで歌、それが女性、今度は男性。このバカラックって歌手?指揮者?作曲家?という不思議な印象でした。その中でも気になったのが、調子っぱずれのオカリナをフィーチャーしたパシフィック・コースト・ハイウェイ。女性コーラスとスティックをカチッと鳴らすイントロで始まり、オカリナ登場。途中盛り上がってサックスが主となる部分が、日本の歌謡曲っぽく聞こえてイヤだったんですが、当時の日本が真似していたのでしょうね?バカラック・サウンドと言ってましたから。

1曲目プロミセズ・プロミセズ。ブラスの華やかなファンファーレ、ピアノ、女性コーラス、ストリングスなど次から次へと音楽が変化していくのに驚き、変拍子だとは分からず、テンポは変わらないのに激しくなり、あっという間に畳み掛けるように終わり、呆気に取られました。2曲目恋よさようなら、当時の日本で流行っていたベッティ&クリス風のフォーク風で始まり、1曲目のアグレッシブな始まりとは大違い。中学の放送委員会で流す曲をチェックする顧問に聞かせたら、この歌手声量なくて下手くそだなぁと言ったので、こういう歌い方が良いんです!と反論。3曲目の去りし時を知って、はフリューゲルから始まりオーボエが可愛らしく出て来て、盛り上がりに弦楽器が入り、楽器編成が室内楽風のアンサンブルから管弦楽に変化するのが不思議でした。盛り上がりは当然トランペットとストリングスが主体で低音もしっかりサポート。エンディングはオーボエに導かれてミュートをつけたトランペットが遠くに誘うようにフェイドアウト。余韻に浸っていたら、次はドンパ・ドドンパの単純なリズムに乗って、クラリネットがちんどん屋風に登場←中学1年の感想、4曲目のエニー・デイ・ナウです。大嫌いでした。エレピによる旋律の後に続く女声のアハンのエッチな合いの手、間奏部分のストリングスが歌謡曲そのものに聞こえ恥ずかしいと思え←中学1年の感想。この曲になったら宿題やってました。でもリバイバルでロニー・ミルサップが歌ったのを聴くとカラッとしてて良い曲で、歌詞の意味が諦めが良くて共感でき、好きな曲になりました。←30代以降の感想、A面の最後はウォンティング・シングス。これは印象の薄い曲。エンディングが大袈裟だなぁ、と思いましたが、次の曲との繋がりでそうしたのかと。それとなんでこの曲は三拍子なのか?と。B面に裏返すと永遠の誓い。これは好きでしたね。トランペットが管弦楽を従えてカッコいいソロで始まり、コーラスがクライマックスを築き、バカラックのピアノ・ソロが少し出たらエッチなサックスが艶かしく奏で、そしたら健全なストリングスか子供は見ちゃダメよと、そしてトランペットとピアノが余韻を奏でる、チェレスタが場面を繋ぎ、最近アナタの目が冷たく感じると女性が歌ったら、16分音符を刻むワイヤーブラシに乗ってピアノと弦楽器が。この曲のオーケストレーションに私は感動してしまいました。バカラックの曲で涙を流したのは初めでした。そんなに多くの種類の楽器を使っていないし、編成も大きくないのに、僅か3:29の長さの中にスケールの大きいドラマが表現されていると思いました。心地よい雰囲気の次はバカラックの声でかき消されます。涙でさようならは、私の中ではイマイチでした。歌詞を後で訳してみるとジーンとなりましたが、エンディングの女性コーラスのIt’s so hard to do は好きでした。サンホセへの道はポップで好き。マリンバが木琴じゃないけどガイコツっぽくユーモアがあり、リズミカルに聴こえ、あんなに売れた曲なのにサラッとした小品で控えめな表現しているのが好きでした。パシフィックは最初に書いた通りです。次のシーズ・ゴーン・アウェイは中々好きになれませんでしたが、この三拍子の最後陽が落ちるような展開は好きでした。これも下校放送の音楽にしたかったんですが最後の所は夕陽がマッチしますが、冒頭部分は、はぁ今日もクラスで失敗した俺ダメだぁ、なんて感じ。この曲がドラマチックに終わったあとは、ピアノをちょっと弄っている弾き語りにヴォーカルも入るディスガイ。クライマックスも築きながら、バカラック本人のスキャットも入り、ハープ・アルバートが風呂に入りながら、気持ち良く歌っているヒット曲がバートでアルバム最後を飾るに相応しく料理されていて、好きでした。今でもごくたまに、カラオケで歌います。苦笑

ところでバカラックのレコードでA面の最後の曲が全部三拍子なのではないか?と思うんですが。リーチ・アウトの愛を求めて、このLPはウォンティング・シングス、3枚目は美しき人々、リビング・トゥゲザーはバランス・オブ・ネイチャー、明日に向かって撃て、は自由への道。

四拍子系だと落ち着いてしまうけど、三拍子だとまだ先に行こうとするから、バカラックはA面からB面に行かせようとして、A面の最後は絶対に3拍子の曲‼️と決めでいたのでしょうかね?と疑問が。
それとバカラックの三拍子の曲ってラブソングじゃないなぁと。
愛を求めては、世界が今必要としているのは?
美しき人々は、あらゆる人種の人が協力して、
バランス・オブは自然の摂理?
Be Aware これも冒頭は三拍子で、自分は満ち足りているけど、世の中にはそうではない人が、と警告している歌詞

ウォンティング・シングスは例外、苦笑
自由への道は歌詞無し。
長々と失礼しました。

The World Is a Circle世界は丸い、も三拍子でしたね。

gordontetsuyaさん、こんばんは!
いつもいつもコメントありがとうございます。
あの〜、私の代わりにブログを書いてくださいませんか?(お給料は出せませんけど^^;)

横着して2曲しか感想書いてない私とは違って、各曲についてのgordontetsuyaさんならではの解説、興味深く拝読しました。もう50年以上も前の感想をよく覚えておいでですね、初めて聴いたバカラックさんのレコードだからってゆーのもあるんでしょうか。お父様が海外出張のお土産で1番売れてるレコードを買ってきてくれた…というのもすごい話で。だって1ドル=360円の時代ですよね!

目から鱗だったのが「バカラックのレコードでA面の最後の曲が全部三拍子なのではないか?」のくだり。実は私が所有しているバカラックさんのアルバムは全てCDなのでA面ラストというのがピンと来なかったのですが、Discogsで『 Reach Out 』(1967)、『 Make It Easy On Yourself 』(1969)、『 Burt Bacharach 』(1971)、『 Living Together 』(1973)、それぞれLPの曲順を確認して「ほんまや〜!」。しかもその理由を考察している箇所を読んで「ガッテン!」となりました。三拍子は先に行こうとするから…、なるほどワルツにはそんな感覚ありますもんね。

とても勉強になりました〜。
ではでは

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