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2016年7月10日 (日)

FRIENDS/Dionne Warwick (1985年)

ディオンヌ・ワーウィックがアリスタでリリースした7作目のスタジオ録音アルバムです。バカラック作品を5曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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全10トラック中、バカラック作品は5トラック

1. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR (featuring Elton John, Gladys Night and Stevie Wonder)
2. WHISPER IN THE DARK
3. REMEMBER YOUR HEART
4. LOVE AT SECOND SIGHT
5. MOMENTS AREN'T MOMENTS

6. STRONGER THAN BEFORE
7. STAY DEVOTED
8. NO ONE THERE (TO SING ME A LONG SONG)
9. HOW LONG?
10. EXTRAVAGANT GESTURES

収録時間約43分


ディオンヌ・ワーウィック、アリスタでの7作目となるオリジナル・アルバムです。

前作 『 FINDER OF LOST LOVES 』 では、ディオンヌとバカラックのコラボレーションが約13年ぶりに復活しました。バカラック作品がアルバムの半数を占める本作は、前作の流れをさらに発展させたものと言えます。アルバムはヒットして全米アルバムチャート12位を記録しました。同時に、ディオンヌにとっての最後のTOP40アルバムともなりました(まだTOP40を生む可能性は残っていますが…)。

バカラック作品は5曲で、プロデュースとアレンジも二人が手掛けています。モチロン5曲全てバカラック&セイガーの作品。書き下ろしの3曲よりも、2曲あるカヴァーの方が目立っています。

T-1. 「 愛のハーモニー 」 : カヴァーです。オリジナルはロッド・スチュアート。1982年の映画 『 NIGHT SHIFT (ラブ IN ニューヨーク) 』 の主題歌でした。バカラック自伝によると、本アルバム用にとバカラックがこの曲を選んでディオンヌに聴かせたところ、気に入ってくれたのでレコーディングすることになったんだとか。当初は、ディオンヌ、グラディス・ナイト、スティーヴィー・ワンダー、ルーサー・ヴァンドロスによるコラボレーションだったそう。しかし、ルーサーの歌が噛み合っていないと判断したバカラックは、ルーサーを外し、代わりにエルトン・ジョンを起用して完成させました。

歌入れしたのにボツになったルーサーは、本気で傷ついたそうです。彼のアルバム 『 GIVE ME THE REASON 』 の記事で言及したように、ルーサーにとってディオンヌは歌の世界で生きていくことを決断させてくれた特別の存在でした。1983年にはディオンヌのアルバム 『 HOW MANY TIMES CAN WE SAY GOODBYE 』 を全面プロデュースしてもいます。そんな経緯があるのに…ですよ。ルーサーの心中、察するに余りあります。

閑話休題、この曲はアルバムと同じ1985年11月に Dionne & Friends 名義でシングル・リリースされ(AS1-9422、A面)、米国AIDS研究財団のチャリティ・ソングとして大ヒット。米国ではポップ、R&B、ACの全てで№1となりました。

ちなみに、シングルB面は 「 TWO SHIPS PASSING IN THE NIGHT (あなたに抱かれて) 」 という曲。コレ、なんとディオンヌの自作曲なんです。意外に(失礼^^;)まともな曲で、前述した1983年のアルバム 『 HOW MANY TIMES CAN WE SAY GOODBYE 』 に収録されていたもの。ルーサーがプロデュースしたアルバムからカップリング曲を選んだのは、A面曲から外してしまったルーサーに対する気遣いだったんですかねぇ…。

T-6. 「 愛は果てしなく 」 : カヴァーです。5曲あるバカラック作品のうち、これだけはブルース・ロバーツも加えた3者による共作。オリジナルはキャロル・ベイヤー・セイガーで、セイガー3枚目のアルバム 『 SOMETIMES LATE AT NIGHT 』 に入っていました。ディオンヌ版は、楽器の使い方からオブリガードに至るまでセイガー版のほぼコピーといった印象。デイヴィッド・フォスターが編曲したセイガー版のアレンジが完璧だったということでしょうね。自分のアレンジに拘ることが多いバカラック御大にとっては、珍しいことかな…と。

T-7. 「 優しさいつまでも 」 : ディオンヌがオリジナル。ミディアム・テンポで明るめの4拍子曲。特徴のない曲かと思いきや、小節数が独特です。1コーラスの構造は “ A-B-A-B-サビ ” ですが、小節数は “ 9-6-9-6-7 ” という変則的なもの。不自然に聴こえないところは、さすがバカラックです。

T-9. 「 ハウ・ロング? 」 : ディオンヌがオリジナル。スロー・テンポのしっとりした4拍子曲。ところどころに変拍子(2拍子)が入ります。本アルバムの中では一番目立たない曲でしょうか。

T-10. 「 愛のとまどい 」 : ディオンヌがオリジナル。本アルバムからのセカンド・シングルT-2. 「 ウィスパー・イン・ザ・ダーク 」 のカップリング曲でした(AS1-9460、B面)。ミディアム・スローな4拍子のバラード曲ですが、高低差があるメロディ、場面転換的な転調、頻繁にみられる変拍子…など、バカラック色の濃い曲です。ディオンヌだから歌いこなせるけど、普通の歌手なら嫌がるでしょうね~。

バカラック作品以外では、デイヴィッド・フォスター作編曲&プロデュースのT-4. 「 ラヴ・アット・セカンド・サイト 」 と、スティーヴィー・ワンダー作編曲&プロデュースのT-5. 「 モーメンツ・アーント・モーメンツ 」 が、曲もプロデュースも良い出来です。

円熟期を迎えたディオンヌの歌唱も素晴らしく、バカラック作品と他の作品が高い次元でバランスした良質なアルバムだと思います。


【データ】
『 FRIENDS 』 (邦題:フレンズ)
Dionne Warwick

LP/CD:1985年11月25日リリース
レーベル:Arista
番号:AL8-8398/ARCD-8398

Produced and arranged by Burt Bacharach and Carole Bayer Sager (T-1,6,7,9,10.)
Produced and arranged by Albhy Galuten for Tsuami Productions (T-2,3.)
Produced and arranged by David Foster (T-4.)
Produced and arranged by Stevie Wonder (T-5.)
Produced by Barry Manilow and arranged by Barry Manilow and Artie Butler from an original arrangement by Narada Michael Walden (T-8.)
Exective Producer: Clive Davis

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