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2016年7月

2016年7月29日 (金)

Broadway for Orlandoの話題 & Rumer 新アルバムについて

最近知った話題をふたつほど…


★ Broadway For Orlando が民主党大会でパフォーマンス ★

7月6日に紹介した“ Broadway for Orlando ” が、今週開かれていたアメリカ民主党大会の3日目(7/27)に登場。「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE(世界は愛を求めている) 」 を歌いました。

歌っている動画付きのニュース記事をリンクします。 → こちら

大統領候補に指名されるヒラリー・クリントン氏の応援に、40人を超えるブロードウェイ・スターが参加したんだとか。動画を観ても誰が誰なのかさっぱりわかりませんが…coldsweats01


★ Rumer が10月にバカラック・カヴァーアルバムをリリース ★

ルーマーは、バカラックも絶賛する女性シンガー。これまでに拙ブログでは彼女のアルバムを2枚紹介しています。 『 SEASONS OF MY SOUL 』 『 B Sides & Rarities 』

そのルーマーが10月21日にバカラック・カヴァーアルバム 『 This Girl's In Love 』 をリリースするようです。最初にシングルカットされるのは 「 (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU (遥かなる影) 」 。

<曲目リスト> ※追記 2016/8/1
1. The Look of Love
2. Balance of Nature
3. One Less Bell to Answer
4. Are You There (With Another Girl)
5. (They Long to Be) Close to You
6. You'll Never Get to Heaven (If You Break My Heart)
7. Land of Make Believe
8. A House Is Not a Home
9. Walk On By
10. The Last One to Be Loved
11. This Girl's in Love with You
12. What the World Needs Now Is Love


「 遥かなる影 」 PV付きのニュース記事をリンクします。 → こちら

今から楽しみです~happy01

2016年7月27日 (水)

BRENNA WHITAKER/Brenna Whitaker (2015年)

米女性シンガー、ブレナ・ウィテカーのデビュー・アルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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全12トラック中、バカラック作品は2トラック

10. ANYONE WHO HAD A HEART (3:08)
12. A HOUSE IS NOT A HOME (3:50)


米女性シンガー、ブレナ・ウィテカーのデビュー・アルバムです。

ブレナは、バカラックと同じカンザスシティ生まれ。ジャズ・シンガーに憧れて歌いはじめ、11歳でプロとしてステージ・デビュー。LAのホテルのバーのレギュラー・バンドとして活動しているとき、デイヴィッド・フォスター(Verve会長だったんですね、知らなかった^^;)に見初められ、Verveからデビュー。フォスターが発掘~育成~プロデュースまで全面的に関わる新人は、マイケル・ブーブレ以来のこと。ちなみに、マイケル・ブーブレの 「 Haven't Met You Yet 」 は大好きな曲です。

収録12曲のうち約3分の2はカヴァー曲。1940年代から2008年の曲までとカヴァーの幅は広いです。フォスターは、古い曲はそれらしい雰囲気で且つゴージャスに、新しい曲はコンテンポラリーな味付けでプロデュースしています。ブレナの歌唱はジャズというよりポップス寄りなので、古い曲も現代風なアレンジの方が彼女らしさが出るんじゃないかなぁと感じました。

さて、バカラック・カヴァーは2曲。T-10. 「 恋するハート 」 はオリジナルのディオンヌ・ワーウィック版をベースに、よりゴージャズなサウンド。そのゴージャスなサウンドに合わせたようにブレナも歌い上げていますが、ちょっと古臭くて中途半端な印象を受けます(あくまで私の感覚)。

一方、T-12. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 は、イントロ抜きにいきなり始まるブレナの表情豊かな歌声にうっとりします。ピアノ・トリオ+ストリングス+シンセのシンプルな演奏をバックに、ブレナはしっとりとそしてじっくりとこの歌の世界を表現しています。「 恋するハート 」 よりもこちらの方がはるかに良い出来だと思います。

まぁ、まだデビューしたばかりですからね。これからの活躍を期待したいです。


【データ】
『 BRENNA WHITAKER 』
Brenna Whitaker

CD:2015年11月6日リリース
レーベル:Verve
番号:B0023849-02

Produced and Arranged by David Foster
Co-produced and Mixed by Jochem van der Saag
T-10. 「 ANYONE WHO HAD A HEART 」
  Strings Arranged by David Foster and Dan Higgins
  Keyboards: David Foster
  Guitars: Michael Thompson
  Bass: Carlitos Del Puerto
  Drums: Lyndon Rochelle
  Synths, programming and sound design by Jochem van der Saag
T-12. 「 A HOUSE IS NOT A HOME 」
  Strings Arranged by David Foster and Chris Walden
  Keyboards: David Foster
  Bass: Carlitos Del Puerto
  Drums: Lyndon Rochelle
  Synths, programming and sound design by Jochem van der Saag

2016年7月24日 (日)

DIONNEDIONNE/The Dionne Farris Charlie Hunter Duo (2014年)

女性シンガーのディオンヌ・ファリスとギターのチャーリー・ハンターのデュオによる、ディオンヌ・ワーウィック・トリビュート集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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全9トラック中、バカラック作品は7トラック

1. ALFIE
2. WALK THE WAY YOU TALK
3. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
4. DON'T MAKE ME OVER
5. WIVES AND LOVERS
6. LONELINESS REMEMBERS WHAT HAPPINESS FORGETS
7. Déjà Vu
8. WALK ON BY
9. You're Gonna Need Me

収録時間約34分


米女性シンガーのディオンヌ・ファリスが米男性ギタリストのチャーリー・ハンターとのデュオで2014年にリリースした、ディオンヌ・ワーウィックのトリビュート集です。

二人とも全く存じ上げなかったので、Wikiなどで調べてみました。

ディオンヌ・ファリス : 1969年ニュージャージー州生まれ。1994年にColumbiaから初めてのアルバムをリリース。1995年から1997年の間にシングルをリリースしたり、サウンドトラックに参加したりしたようですが、その後レコーディング・アーティストとしての活動から遠ざかります。2011年に自身のレーベル Free & Clear Records を立ち上げ、本作がそのレーベル3枚目のアルバムとなります。

チャーリー・ハンター : 1967年ロードアイランド州生まれ。ジャズ・ギタリストとして1993年に初リーダー・アルバムをレコーディング。1995年からはブルーノートと契約し、リーダー・アルバムを多数リリースすると共に多くのアルバムにも参加しているようです。彼は、カスタムメイドの7弦あるいは8弦ギターを操る名手なんだとか。

Img249cc 紙製のダブルジャケットを開くと、お二人の写真とともにファリス自身のコメントが載っていました。その一部を、私の超々意訳でご紹介します。

─  これらは、バート・バカラック、ハル・デイヴィッド、ホーランド=ドジャー=ホーランド、アイザック・ヘイズといった巨匠による本当に素晴らしい曲です。このプロジェクトは、ディオンヌ・ワーウィックに敬意を払うチャンスであるのと同時に、私がディオンヌのような歌手になろうと育った証でもあります。よく知られた曲、聴いたことがない曲、いずれも取り上げようと思いました。古い世代には新鮮に聴いてもらえるでしょうし、新しい世代にはこれらの曲を知ってもらえるとといいですね。 ─

アルバム・タイトルの 『 DIONNEDIONNE 』 は、さしずめ “ DIONNE による DIONNE トリビュート ” てな意味合いでしょうか。N の字が左右反転してる意味はよく分かりませんけれど^^;。

バックはチャーリー・ハンターの7弦ギターのみ。ハンターは、1本のギターでベースと普通のギターの2役をこなしています。どうやって弾いているのでしょう? とってもブルース・フィーリングに溢れたギターで、テンポも全体的にゆったりめです。ファリスは、歌声を聴く限り基本的にはソウル/R&B系のシンガーじゃないかと思うのですが、細かくビブラートさせるなどギターと同じブルース・フィーリングを携えて歌っています。

バカラック作品の7曲は、全てバカラック&デイヴィッドによるもの。カヴァー定番曲に混ざって、レア曲も取り上げています。T-2. 「 ウォーク・ザ・ウェイ・ユー・トーク 」 は1970年のアルバム 『 VERY DIONNE 』 に収録されている曲。T-6. 「 ロンリネス・ハッピネス 」 は1970年のアルバム 『 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 』 に収録されている曲。どちらもカヴァーは数例ほど。ファリスのこだわりが窺えますね。

T-4. 「 ドント・メイク・ミー・オーヴァー 」 、T-8. 「 ウォーク・オン・バイ 」 は、どちらもブルース・フィーリングのアレンジとのマッチングが良くて、良い出来だと思います。それ以上に唸ったのがT-2. 「 ウォーク・ザ・ウェイ・ユー・トーク 」 。ディオンヌのオリジナルはミディアム・テンポ(♩≒118)のスタイリッシュな曲なのですが、♩≒84くらいまでテンポを落として見事に渋~い曲に変身。ファリスもエモーショナルに歌っています。

ゆったりめの曲が多い中で、T-6. 「 ロンリネス・ハッピネス 」 はディオンヌのオリジナルとほぼ同じ軽快なテンポで、ファリスは楽しそうに歌っています。間奏では口笛(たぶんハンターの)も聴こえ、いい雰囲気。2分少々の短い曲ですが、ブルース色が濃い本アルバムの中で唯一ポップスの雰囲気が感じられて、印象に残ります。

可笑しいのがT-3. 「 愛の思い出(オールウェイズ・サムシング・ゼア・トゥ・リマインド・ミー) 」 。リズムがなんとなく 「 ○○音頭 」 っぽく聴こえるんです。なんか変(笑)。T-1. 「 アルフィー 」 とT-5. 「 素晴らしき恋人たち 」 は肩に力が入りすぎてる感じ。何か違和感あります。もうちょっとシンプルなアレンジでも良かったような…。

バカラック作品以外は、アイザック・ヘイズ作のT-7. 「 デ・ジャヴ 」 と、ホーランド=ドジャー=ホーランド作のT-9. 「 幸せの時 」 。どちらも良い出来に仕上がっていると思います。

ディオンヌ・ファリスがディオンヌ・ワーウィックに敬意を払い ‟ やりたいようにやった ” 本アルバム。万人受けはしないでしょうが、その心意気や良し!


【データ】
『 DIONNEDIONNE
The Dionne Farris Charlie Hunter Duo

CD:2014年9月2日リリース
レーベル:Free & Clear Records
番号:FCR-004072014

Produced by
Dionne Farris - Vocals & Artwork
Charlie Hunter - Guitar & Arrangements
Anthony Creamer - Executive Producer

2016年7月20日 (水)

Burt Bacharach Jazz Tribute/Giuseppe Milici (2007年)

伊太利亜のジャズ・ハーモニカ奏者、ジュセッペ・ミリッシによるバカラック・カヴァー集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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全13トラック中、バカラック作品は10トラック

1. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
2. THE LOOK OF LOVE
3. I SAY A LITTLE PRAYER
4. ALFIE
5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
6. WIVES AND LOVERS
7. ANYONE WHO HAD A HEART
8. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
9. A HOUSE IS NOT A HOME
10. PROMISES, PROMISES
11. Palma di Montechjaro
12. Terra Madre
13. Vice


収録時間約50分


イタリアのジャズ・ハーモニカ奏者、ジュセッペ・ミリッシがカルテット編成で2007年にレコーデイングしたバカラック・カヴァー集です。

Giuseppemilici_a聞いたことない名前なので 、ネットでちょっと調べてみました。1964年、イタリアはシチリア島パレルモの生まれ。1983年よりハーモニカ奏者として活動しているようです。彼の公式サイトをリンクしておきます。 → こちら

ディスコグラフィを見ると、ビートルズのトリビュート集やマイケル・ジャクソンのトリビュート集も出してるみたいです。けっこうミーハーなのかしらん。コラボレーション・リストの中には、ハーモニカの巨匠トゥーツ・シールマンスや、マット・ビアンコの名前も見えます。

Img246cc_2Img247gg_2 本作は、彼のハーモニカにピアノ・トリオを加えたカルテット編成。13曲中、10曲がバカラック・カヴァーです。

2007年のリリース時はMP3ダウンロードのみで、2015年暮れになってオンデマンドCD仕様でリリースされたようですね。届いたディスクは、レーベル面は普通のCDっぽく丁寧にプリントされているのですが、記録面は青味がかっていて紛れもないCD-Rでした。

基本、ハーモニカがリードを取っています。ハーモニカというと、特有の哀愁感を漂わせた演奏を想像しがちです。でも、そういうことはなくて、曲によって熱くなったり抒情的になったりと演奏はとても表情豊か。気軽に楽しんで聴けるカヴァー集となっています。

T-1. 「 遥かなる影 」 は、スウィングのリズム。1コーラス目にハーモニカがメロディを吹いた後、ピアノ(32小節)、ハーモニカ(32小節)、ベース(16小節)のアドリヴがそれぞれ入ったジャズとして真っ当な安定感ある演奏。冒頭のこの曲が、アルバム全体の印象を表していると思います。

T-4. 「 アルフィー 」 やT-7. 「 恋するハート 」 では、アドリヴは入れずにハーモニカが奏でるメロディをじっくり聴かせます。一方、8分弱とアルバム中もっとも尺が長いT-2. 「 恋のおもかげ 」 では、ゆったりしたテンポのなか、ハーモニカが40小節、ピアノが48小節、ベースが24小節とたっぷりアドリヴを披露してくれます。

最もオリジナリティを感じたのはT-6. 「 素晴らしき恋人たち 」 。ゆったりしたリズムで最初ベースが、続いてピアノがリードを取ります。2コーラス目からはテンポアップ。ハーモニカとピアノのアドリヴも素晴らしい。最後はまたゆったりしたリズムに戻ってハーモニカとベースがユニゾンでメロディを奏でて終わります。ジャズ・ワルツのこの曲はもともとジャズと相性が良いのですが、独自の世界観をもった演奏だと思います。

バカラック・カヴァー10曲中、T-10. 「 プロミセス・プロミセス 」 だけはハーモニカとピアノのデュオ。オリジナル(♩≒156)よりも相当速い♩≒200くらいのテンポでピアノを伴奏にハーモニカがメロディを吹きます。2分少々なのですぐ終わってしまいますが^^;。

なお、バカラック・カヴァーじゃないT-11~13. の3曲は、全てピアノだけのソロ。ジュセッペ・ミリッシさんの演奏じゃないはずですが、何もクレジットがないのでさっぱりわかりません(>_<)。

ということで、無理にCD購入しなくても、気に入った曲だけMP3ダウンロードすればよろしいかと。


【データ】
『 Burt Bacharach Jazz Tribute 』
Giuseppe Milici, Mauro Schiavone, Bill Moring, Eliot Zigmund

MP3:2007年5月22日リリース (所有CDは、2015年12月27日リリースのオンデマンドCD)
レーベル:Undamaris (所有CDも、Undamaris)
番号:なし? (所有CDも、番号なし)

Giuseppe Milici: ARMONICA (HARMONICA)
Mauro Schiavone: PIANOFORTE (PIANO)
Bill Moring: CONTRABBASSO (DOUBLEBASS)
Eliot Zigmund: BATTERIA (DRUMS)

… Musician以外は一切クレジット記載なし(怒)

2016年7月17日 (日)

RESERVATIONS FOR TWO/Dionne Warwick (1987年)

ディオンヌ・ワーウィックがアリスタでリリースした8作目のオリジナル・アルバムです。バカラック書下ろし作品を3曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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Original LP front cover/back cover

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所有CDのジャケット表/ケース裏

全10トラック中、バカラック作品は3トラック

1. LOVE POWER (Duet with Jeffrey Osborne) (4:32)
4. IN A WORLD SUCH AS THIS (4:16)
8. HEARTBREAK OF LOVE (Duet with June Pointer) (3:53)


ディオンヌ・ワーウィック、アリスタでの8作目となるオリジナル・アルバムです。

1985年の前作 『 FRIENDS 』 から1年半ちょっと過ぎた1987年7月にリリース。前作でアルバムの半数をプロデュースしていたバカラック&セイガーは、本作では3曲をプロデュース。他には、ジェリー・ナイト&アーロン・ジグマンが3曲、カシーフが2曲、スモーキー・ロビンソンが1曲、バリー・マニロウが1曲をプロデュースしています。本作の特徴は、デュエット曲が5曲もあること。お相手はすべて違ってるんです。なんて贅沢な! 本アルバムはそれほどヒットしなかったようで、全米56位にとどまりました。

ちなみに、私が所有しているCDは当時購入した日本盤。まだ数枚しかCDを持っていなかったこともあり、何度も繰り返し聴いたものです。

バカラック作品は3曲で、すべて書き下ろし曲。

T-1. 「 ラブ・パワー 」 : ディオンヌがオリジナル。アルバムに先行して同年6月にシングルリリースされ(AS1-5967、A面)、全米12位、R&Bで5位、AC(アダルト・コンテンポラリー)ではなんと1位に! パチパチ。ディオンヌにとって、この曲が最後のTOP40シングルになってしまいました(とWikiに書かれてます)。ミディアム・テンポ(♩≒116)の曲で、リズムはシンプルで力感ある8ビート。デュエットのお相手はジェフリー・オズボーンという1982年にA&Mからデビューした米男性シンガー。ジェフリーの歌声は若干高く張りがあって、太くて低めの歌声のディオンヌとハモッたときのバランスが良いです。

ライナーによると、当時この曲はコスモ石油のTV-CFイメージ・ソングだったそうで、なんとディオンヌ本人もCFに出演していたんだとか! 私は全く記憶がないんですけど…(+_+)。 しかも、 一部の歌詞を日本側の要請で書き換え再録音したものなんですって(日本盤CDに収められているのもその再録音版)。TV-CFに使う上でなにか問題があったのでしょうかねぇ…。

T-4. 「 イン・ア・ワールド・サッチ・アズ・ジス 」 : ディオンヌがオリジナル。T-1. 「 ラブ・パワー 」 のカップリング曲でした(AS1-5967、B面)。バカラック&セイガーにブルース・ロバーツを加えた3人の共作ナンバーで、♩≒114のミュディアム・テンポの8ビート曲。デュエット曲ではありませんが、「 ラブ・パワー 」 とテンポも曲調も似ているためか私の頭の中で時々この2曲がごっちゃになります(^^;)。

T-8. 「 こわれたハート 」 : ディオンヌがオリジナル。バカラック&セイガーにダイアン・ウォーレンを加えた3人の共作曲です。♩≒102くらいのミディアム・テンポのナンバー。リズムは、最初はミディアム・バラード調で、曲の半ばからはポップな8ビートになります。デュエットのお相手は、なんと女性! ポインター・シスターズのジューン・ポインターです。二人の声質はとても似ていて、これならわざわざデュエットにしなくてもええやんか! と突っ込みたくなるのは私だけ?(笑)

本アルバムの他の曲では、カシーフがプロデュースした2曲が好印象です。


【データ】
『 RESERVATIONS FOR TWO 』 (邦題:ラブ・パワー)
Dionne Warwick

LP/CD:1987年7月30日リリース (所有CDは、1987年リリースの日本盤。ライナー担当:水野佐智子氏)
レーベル:Arista (所有CDは、日本フォノグラム)
番号:AL-8446/ARCD 8446 (所有CDは、32RD-94)

Produced by Burt Bacharach & Carole Bayer Sager (T-1,4,8.)
Produced by Jerry Knight & Aaron Zigman for Aaronight Music (T-2,5,7.)
Produced by Smokey Robinson (T-3.)
Produced by Kashif (T-6,9.)
Produced by Barry Manilow (T-10.)
T-1. 「 LOVE POWER 」
  Written by Burt Bacharach and Carole Bayer Sager
  Keyboards: Greg Phillinganes
  Synthesizer: David Foster
  Added Synthesizer: Robbie Buchanan, Burt Bacharach
  Synthesizer Programming: David Boruff
  Guitar: Dann Huff
  Bass: Nathan East
  Drums: Carlos Vega
  Alto Saxophone Solo by Kenny G
  Background Vocals: Tim Feehan, Joe Pizulo
T-4. 「 IN A WORLD SUCH AS THIS 」
  Written by Burt Bacharach, Carole Bayer Sager and Bruce Roberts
  Keyboards: Randy Kerber
  Synthesizers: Michael Boddicker, Burt Bacharach
  Guitar: Dann Huff
  Bass: Neil Stubenhaus
  Drums: John "J.R." Robinson
  Saxophone Solo by David Borruff
  Background Vocals: Tim Feehan, Joe Pizulo
T-8. 「 HEARTBREAK OF LOVE 」
  Written by Burt Bacharach, Carole Bayer Sager and Diane Warren
  Keyboards: Greg Phillinganes
  Synthesizer: Randy Kerber
  Guitar: Dann Huff
  Bass: Nathan East
  Drums: Carlos Vega
Exective Producer: Clive Davis

2016年7月13日 (水)

EMERGENCY/Melissa Manchester (1983年)

メリサ・マンチェスターが1983年にリリースしたアルバムです。バカラックの書き下ろし作品を1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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Original LP front cover/back cover

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所有CDのジャケット表/ケース裏

全10トラック中、バカラック作品は1トラック

10. TIME (4:25)


米国の女性シンガー、メリサ・マンチェスターが1983年にリリースしたアルバムです。

メリサ・マンチェスターは1951年生まれ。1971年からベット・ミドラーのバック・コーラスを務め、1973年にAristaからデビューしたポップ・シンガーです。1975年の 「 MIDNIGHT BLUE 」 が全米6位のヒットを記録し、その曲が入った同年のアルバム 『 MELISSA 』 も全米12位になりました。以後もコンスタントに活動。本作が11枚目のオリジナル・アルバムでして、10作目の 『 HEY RICKY 』 に引き続きアリフ・マーディンが全編プロデュースを担当しています。

実は、メリサ・マンチェスターのデビュー当時からキャロル・ベイヤー・セイガーは彼女に作品を提供してきました。例えば、前述したアルバム 『 MELISSA 』 全10曲のうち 「 MIDNIGHT BLUE 」 を含めた4曲はメリサとセイガーの共作ですし、1978年に全米10位になった 「 DON'T CRY OUT LOUD (哀しみは心に秘めて) 」  もセイガーの作品です (こちらはピーター・アレンとの共作。邦題は、のちにリタ・クーリッジが歌った時の 「 あなたしか見えない 」 の方が日本では有名ですネ)。

バカラック&セイガーがメリサに曲を提供することになったのは、ごく自然な流れと言えましょう。

その曲がT-10. 「 TIME 」 。バカラック&セイガーにメリサを加えた3人の共作で、♩≒58という非常にゆったりしたテンポのスロー・バラード。エレピの装飾音、ストリングスのオブリガートなどいかにも的バラード・アレンジに乗っかって、メリサがじっくり歌い上げます。このあたり、アリフ・マーディンが手堅くアレンジ&プロデュースしています。

Time_3 でも、聴いていてなんだか落ち着きません。なぜだろう…と何度も繰り返し聴いて考えました。

左図をご覧ください。この曲の構造図みたいなものです。メロディをざっくり3種類(Aメロ、Bメロ、サビ)に分類しました。あと、つなぎ的なメロディが2種類(つなぎA、つなぎB)。最上段の数字は小節数を示しています。

パッと見てすぐ気が付くのは、8小節単位のまとまりが皆無なこと。単純な1番 - 2番という構造にもなっていなくて、いつ終わるのか予想できないこと。特につなぎAは曲者で、あたかもBメロが始まるのかと思わせる1小節なんですね。今度はBメロになるだろうと思っていたらまたAメロかよ…となるわけです。

普通の楽曲は大体8小節単位で構成されています。ですから、この曲の構造は相当変わっていると言えます。だから聴いていて落ち着かないんだろうな…と。素人の解釈ですが^^;。

バカラックがキャロル・ベイヤー・セイガーと曲作りをするようになって約3年。キャロルからは 「 シンプルな曲作りを!」 と常々言われてきたはず。にもかかわらずコレですからね。バカラックは一筋縄ではいかない人なんだなぁ…と妙に感心(?)してしまった あるでお でした。

本アルバム、他にもう1曲バラードがある以外は、モダン・ポップというか打ち込み系のダンス・チューンばかり。個人的にはちょっと敬遠したくなるアルバムです。ちなみに、Tom Snow作のT-1. 「 I DON'T CARE WHAT PEOPLE SAY(街のうわさ) 」 は、ディオンヌ・ワーウィックの1982年のアルバム 『 FRIENDS IN LOVE 』 に収録されていた 「 MORE THAN FASCINATION(モア・ザン・ファッシネイション) 」 という曲が改題されたものです。


【データ】
『 EMERGENCY 』
Melissa Manchester

LP:1983年11月リリース (所有CDは、2006年リイシューの米国盤)
レーベル:Arista (所有CDは、Wounded Bird Records/SONY BMG(NY))
番号:AL 8-8094 (所有CDは、WOU 8094)

Produced by Arif Mardin
T-10. 「 TIME 」
  Music & words by Melissa Manchester, Carole Bayer Sager & Burt Bacharach
  Arranged by Robbie Buchanan & Arif Mardin
  Carlos Vega: drums
  Robbie Buchanan: electric piano
  Robbie Buchanan & Michael Boddicker: synthesizers
  Dean Parks: guitar
  Nathan East: bass
  Savid Lasley, Arnold McCuller & Joanne Harris: background vocals

2016年7月10日 (日)

FRIENDS/Dionne Warwick (1985年)

ディオンヌ・ワーウィックがアリスタでリリースした7作目のスタジオ録音アルバムです。バカラック作品を5曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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全10トラック中、バカラック作品は5トラック

1. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR (featuring Elton John, Gladys Night and Stevie Wonder)
2. WHISPER IN THE DARK
3. REMEMBER YOUR HEART
4. LOVE AT SECOND SIGHT
5. MOMENTS AREN'T MOMENTS

6. STRONGER THAN BEFORE
7. STAY DEVOTED
8. NO ONE THERE (TO SING ME A LONG SONG)
9. HOW LONG?
10. EXTRAVAGANT GESTURES

収録時間約43分


ディオンヌ・ワーウィック、アリスタでの7作目となるオリジナル・アルバムです。

前作 『 FINDER OF LOST LOVES 』 では、ディオンヌとバカラックのコラボレーションが約13年ぶりに復活しました。バカラック作品がアルバムの半数を占める本作は、前作の流れをさらに発展させたものと言えます。アルバムはヒットして全米アルバムチャート12位を記録しました。同時に、ディオンヌにとっての最後のTOP40アルバムともなりました(まだTOP40を生む可能性は残っていますが…)。

バカラック作品は5曲で、プロデュースとアレンジも二人が手掛けています。モチロン5曲全てバカラック&セイガーの作品。書き下ろしの3曲よりも、2曲あるカヴァーの方が目立っています。

T-1. 「 愛のハーモニー 」 : カヴァーです。オリジナルはロッド・スチュアート。1982年の映画 『 NIGHT SHIFT (ラブ IN ニューヨーク) 』 の主題歌でした。バカラック自伝によると、本アルバム用にとバカラックがこの曲を選んでディオンヌに聴かせたところ、気に入ってくれたのでレコーディングすることになったんだとか。当初は、ディオンヌ、グラディス・ナイト、スティーヴィー・ワンダー、ルーサー・ヴァンドロスによるコラボレーションだったそう。しかし、ルーサーの歌が噛み合っていないと判断したバカラックは、ルーサーを外し、代わりにエルトン・ジョンを起用して完成させました。

歌入れしたのにボツになったルーサーは、本気で傷ついたそうです。彼のアルバム 『 GIVE ME THE REASON 』 の記事で言及したように、ルーサーにとってディオンヌは歌の世界で生きていくことを決断させてくれた特別の存在でした。1983年にはディオンヌのアルバム 『 HOW MANY TIMES CAN WE SAY GOODBYE 』 を全面プロデュースしてもいます。そんな経緯があるのに…ですよ。ルーサーの心中、察するに余りあります。

閑話休題、この曲はアルバムと同じ1985年11月に Dionne & Friends 名義でシングル・リリースされ(AS1-9422、A面)、米国AIDS研究財団のチャリティ・ソングとして大ヒット。米国ではポップ、R&B、ACの全てで№1となりました。

ちなみに、シングルB面は 「 TWO SHIPS PASSING IN THE NIGHT (あなたに抱かれて) 」 という曲。コレ、なんとディオンヌの自作曲なんです。意外に(失礼^^;)まともな曲で、前述した1983年のアルバム 『 HOW MANY TIMES CAN WE SAY GOODBYE 』 に収録されていたもの。ルーサーがプロデュースしたアルバムからカップリング曲を選んだのは、A面曲から外してしまったルーサーに対する気遣いだったんですかねぇ…。

T-6. 「 愛は果てしなく 」 : カヴァーです。5曲あるバカラック作品のうち、これだけはブルース・ロバーツも加えた3者による共作。オリジナルはキャロル・ベイヤー・セイガーで、セイガー3枚目のアルバム 『 SOMETIMES LATE AT NIGHT 』 に入っていました。ディオンヌ版は、楽器の使い方からオブリガードに至るまでセイガー版のほぼコピーといった印象。デイヴィッド・フォスターが編曲したセイガー版のアレンジが完璧だったということでしょうね。自分のアレンジに拘ることが多いバカラック御大にとっては、珍しいことかな…と。

T-7. 「 優しさいつまでも 」 : ディオンヌがオリジナル。ミディアム・テンポで明るめの4拍子曲。特徴のない曲かと思いきや、小節数が独特です。1コーラスの構造は “ A-B-A-B-サビ ” ですが、小節数は “ 9-6-9-6-7 ” という変則的なもの。不自然に聴こえないところは、さすがバカラックです。

T-9. 「 ハウ・ロング? 」 : ディオンヌがオリジナル。スロー・テンポのしっとりした4拍子曲。ところどころに変拍子(2拍子)が入ります。本アルバムの中では一番目立たない曲でしょうか。

T-10. 「 愛のとまどい 」 : ディオンヌがオリジナル。本アルバムからのセカンド・シングルT-2. 「 ウィスパー・イン・ザ・ダーク 」 のカップリング曲でした(AS1-9460、B面)。ミディアム・スローな4拍子のバラード曲ですが、高低差があるメロディ、場面転換的な転調、頻繁にみられる変拍子…など、バカラック色の濃い曲です。ディオンヌだから歌いこなせるけど、普通の歌手なら嫌がるでしょうね~。

バカラック作品以外では、デイヴィッド・フォスター作編曲&プロデュースのT-4. 「 ラヴ・アット・セカンド・サイト 」 と、スティーヴィー・ワンダー作編曲&プロデュースのT-5. 「 モーメンツ・アーント・モーメンツ 」 が、曲もプロデュースも良い出来です。

円熟期を迎えたディオンヌの歌唱も素晴らしく、バカラック作品と他の作品が高い次元でバランスした良質なアルバムだと思います。


【データ】
『 FRIENDS 』 (邦題:フレンズ)
Dionne Warwick

LP/CD:1985年11月25日リリース
レーベル:Arista
番号:AL8-8398/ARCD-8398

Produced and arranged by Burt Bacharach and Carole Bayer Sager (T-1,6,7,9,10.)
Produced and arranged by Albhy Galuten for Tsuami Productions (T-2,3.)
Produced and arranged by David Foster (T-4.)
Produced and arranged by Stevie Wonder (T-5.)
Produced by Barry Manilow and arranged by Barry Manilow and Artie Butler from an original arrangement by Narada Michael Walden (T-8.)
Exective Producer: Clive Davis

2016年7月 6日 (水)

WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE/Broadway for Orlando (2016年)

米オーランドでの銃乱射事件を受けて、ブロードウェイ・ミュージカルのスターたちが結集してレコーディングしたチャリティ・シングルです。

Broadway_for_orlando

ミュージック・ビデオを貼り付けました。歌が始まるのは2分過ぎです。



“ Broadway for Orlando ” は、去る 6月12日 に起きた米フロリダ州オーランドでの銃乱射事件における被害者や負傷者に敬意を表すとともに周辺コミュニティを支援するために立ち上げられました。

事件の3日後に “ Broadway for Orlando ” が歌った曲は 「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (世界は愛を求めている) 」 。バート・バカラックとハル・デイヴィッドによる名曲です。オリジナルはジャッキー・デシャノンで、1965年に歌って全米7位を記録。その後も沢山のカヴァーがあるのは皆さんご存知のとおり。

ニュース記事などによると、キャロル・キング、ネイサン・レイン、イディナ・メンゼル、グロリア・エステファン、サラ・ジェシカ・パーカー、ウーピー・ゴールドバーグ、オードラ・マクドナルド、サラ・バレリス、ロージー・オドネル、リン・マニュエル・ミランダ、バーナデット・ピーターズ、ブライアン・ストークス・ミッチェルほか多数が “ Broadway for Orlando ” に参加。

上記以外では、ブロードウェイ・ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 の2010年再演版で主人公チャック役を演じたショーン・ヘイズも映っていますね。動画の最後に流れるクレジットを読んだところ、拙ブログでもご紹介したことのあるアン・ハンプトン・キャラウェイとリズ・キャラウェイの姉妹 (紹介記事はこちら) も参加しているようです。

CD媒体ではリリースされていません。MP3データだけのようで、iTunes でダウンロードできます。売り上げは全て、“ GLBT Community Center of Central Florida ” の支援に充てられるとのこと。さっそく私もiTunesでダウンロードしました。只今ヘビロテ中です。


【データ】
『 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 』 - Single -
Broadway for Orlando

Downloard:2016年6月20日リリース
レーベル:Broadway Records
番号: -

Produced by Seth Rudetsky, James Wesley and Van Dean of Broadway Records
Recording  at Avatar Studios
Recording date: June 15, 2016

Written by Burt Bacharach & Hal David

2016年7月 3日 (日)

FINDER OF LOST LOVES/Dionne Warwick (1985年)

ディオンヌ・ワーウィックがアリスタでリリースした6作目のオリジナル・アルバムです。約13年ぶりにバカラック書下ろし作品を1曲レコーディング!

(画像は全てクリックすると大きくなります。PC以外では上手くいかないかも^^;)
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Original LP front cover/back cover

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所有CDのジャケット表/ケース裏

全10トラック中、バカラック作品は1トラック

4. FINDER OF LOST LOVES (Duet with Glenn Jones) (4:39)


ディオンヌ・ワーウィック、アリスタでの6作目となるオリジナル・アルバムです。

アリスタ移籍以降、本アルバムまでのオリジナル・アルバム(ライヴアルバムは含まず)を表にまとめてみました。
Dionne_arista_album_list

1~5作目まで全て違うプロデューサーを起用。ジェイ・グレイドンの3作目はAOR、バリー・ギブの4作目はビージーズの世界、ルーサー・ヴァンドロスの5作目はソウル系と、いずれも聴き応えのあるアルバムに仕上がってました。本アルバムでは、メイン・プロデューサーのバリー・マニロウに加えて、スティーヴィー・ワンダー、バカラック&セイガー、リチャード・ランディスがプロデュースした曲も収録。このプロデューサー陣、豪華ですよね~。チャート的にはイマイチでしたが…。

そのバカラック&セイガーがプロデュースした1曲がT-4. 「 FINDER OF LOST LOVES 」 。勿論、バカラック&セイガーによる作品です。1972年1月にワーナーからリリースしたアルバム 『 DIONNE 』 を最後に、ディオンヌはバカラックの新曲をレコーディングしていませんでした。ですから、約13年ぶりとなる “ コンビ復活 ” です。

この 「 FINDER OF LOST LOVES 」 は、米ABCが1984年9月~1985年4月に放映(全23話)した同名TVドラマ・シリーズの主題歌でした。

─  1984年、アーロン・スペリングからキャロルとわたしに、『 ファインダー・オブ・ロスト・ラヴズ 』 というTV番組の主題歌を書いてほしいという依頼があった。曲を聞かせると、すっかり気に入った彼が 「 どうだろう、ディオンヌにうたわせてみたら? 」 と言いだした。わたしは 「 アローン、彼女とはもう10年間しゃべってないんだ 」 と答えた。 (中略) ディオンヌと和解するために、わたしたちはセプター時代にいっしょにやった曲を彼女に返却し、そのおかげで彼女はずいぶん潤っていた。それでもディオンヌともう一度仕事をするのは、まだあまり気が進まなかったのだが、キャロルは大乗り気でわたしをせっついた。そこでディオンヌに電話をかけ、「 やあ、バートだけど 」 と切り出すと、「 バートって? 」 と訊き返された。ディオンヌはベヴァリーヒルズに住んでいたので、彼女の家を訪ねた。「 こういう曲があるんだ。話ができないか? 」 と言うと、「 いいわ 」 。そこでわたしはピアノに向かい、演奏を聞いた彼女は大いに気に入ってくれた。ディオンヌとグレン・ジョーンズのデュエットでレコーディングした 「 心の冒険者(FINDER OF LOST LOVES) 」 は、残念ながら不発に終わったが、これでディオンヌとのコンビが復活した。 ─ (バカラック自伝より)

いろいろあったみたいですが、復活して良かった良かった(^^)。

ミディアム・スローなバラード曲ですが、歌い出しからいきなり A♭ ↘ A♭ ↗ A♭ A♭ ↘ A♭ とメロディがオクターブ上下します。いかにも歌いにくそうなメロディですが、ディオンヌはさらっと歌っていてさすがです。バカラックが挨拶代わりに設けたハードルを、ディオンヌが軽く越えていった…といった感じでしょうか。変拍子は見られませんが、転調が多いのもバカラックらしいと思います。デュエットのお相手、グレン・ジョーンズは1983年にデビューした男性R&Bシンガー。息の合った掛け合いを聴かせてくれます。

この曲、本アルバムからのファースト・シングルとして、アルバムと同じ1985年1月にリリースされました(AS1-9281、A面)。全米チャートには入りませんでしたが、R&Bチャートで47位、ACチャートで12位という記録が残っています。

バカラック作品以外では、スティーヴィーが提供&プロデュースしたT-6. 「 IT'S YOU 」 とT-9. 「 WEAKNESS 」 が光っています。いずれも彼が音楽を担当した1984年の米映画 『 THE WOMAN IN RED (ウーマン・イン・レッド) 』 からのもの。主題歌の 「 I JUST CALL TO SAY I LOVE YOU (心の愛) 」 があまりにも有名なこの映画のサントラに、ディオンヌも参加しました。ソロで1曲、スティーヴィーとのデュエットで2曲歌っていて、そのデュエット・ナンバーを本アルバムに収録したワケです。

所有CDは2014年にリイシューされたものですが、未発表曲やシングル・バージョンなどが入ったボーナス・ディスク(CD2と称します)がついていました。このCD2に、「 FINDER OF LOST LOVES 」 の別バージョンが入っていました。

[CD2]
3. FINDER OF LOST LOVES (Duet Version with Luther Vandross) (5:03)
4. FINDER OF LOST LOVES (Dionne Solo Version with Luther Vandross Background Vocals) (4:41)

[CD2]T-3. は、ルーサー・ヴァンドロスとのデュエット版。バックの演奏トラックは一緒ですが、ディオンヌのヴォーカル・トラックは後半相違点があります。編集段階で切り貼りしたのかもしれません。ルーサーはちょっと元気がないというか、物足らない印象。一方、[CD2]T-4. はディオンヌのソロにルーサーがバック・シンガー的に絡むバージョン。T-3. と打って変わって、ルーサーの歌唱はエモーショナルでセクシー。3バージョンあるなかで、このバージョンが私的には一番好きです。

ちなみに、欧州/南米では、T-2. 「 WITHOUT YOUR LOVE 」 がアルバムのタイトルに使われています。日本盤の邦題も 『 ウィズアウト・ユア・ラブ 』 だったようです。「 WITHOUT YOUR LOVE 」 は大した曲じゃないんですけどね…。それに、バリー・マニロウがプロデューした6曲がMOR系の作品で退屈な曲が多いんです。全米チャートに入らなかったのも致し方ないかな…と。


【データ】
『 FINDER OF LOST LOVES 』 (邦題:ウィズアウト・ユア・ラヴ)
Dionne Warwick

LP/CD:1985年1月24日リリース (所有CDは、2014年にボーナス・ディスク付きでリイシューされた米国盤)
レーベル:Arista (所有CDは、funkytowngrooves/Arista/Sony Music)
番号:AL8-8262/ARCD-8262 (所有CDは、FTG-393)

T-4. & [CD2]T-3,4. 「 FINDER OF LOST LOVES 」
  Produced by Burt Bacharach and Carole Bayer Sager
  Written by Burt Bacharach and Carole Bayer Sager
  Guitar: Dean Parks
  Piano: Greg Phillinganes
  Bass: Neil Stubenhaus
  Drums: Carlos Vega
  Synthesizer: Robbie Buchanan
  Engineer: John Guess
  Assistant Engineer: Steve Schmitt
  Concert Master: Endre Granate
  Music Coordinator: Frank DeCaro
  Recording at Lionshare Recording Studio, Los Angeles

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