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2017年1月 1日 (日)

PROMISES, PROMISES/The New Broadway Cast Recording (2010年)

ブロードウェイ・ミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 2010年再演版のキャスト・レコーディング・アルバムです!

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1. OVERTURE  ~ Orchestra ~
2. HALF AS BIG AS LIFE  ~ Sean Hayes
3. GRAPES OF ROTH  ~ Orchestra ~
4. UPSTAIRS  ~ Sean Hayes
5. YOU'LL THINK OF SOMEONE  ~ Kristin Chenoweth, Sean Hayes
6. IT'S OUR LITTLE SECRET  ~ Sean Hayes, Tony Goldwyn
7. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Kristin Chenoweth
8. SHE LIKES BASKETBALL  ~ Sean Hayes
9. KNOWING WHEN TO LEAVE  ~ Kristin Chenoweth
10. WHERE CAN YOU TAKE A GIRL?  ~ Brooks Ashmanskas, Peter Benson, Seán Martin Hingston, Ken Land
11. WANTING THINGS  ~ Tony Goldwyn
12. TURKEY LURKEY TIME  ~ Megan Sikora, Mayumi Miguel, Cameron Adams, Ensemble
13. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Kristin Chenoweth
14. A FACT CAN BE A BEAUTIFUL THING  ~ Sean Hayes, Katie Finneran
15. WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU  ~ Kristin Chenoweth
16. CHRISTMAS DAY  ~ Orchestra Voices ~
17. A HOUSE IS NOT A HOME (Reprise)  ~ Sean Hayes
18. A YOUNG PRETTY GIRL LIKE YOU  ~ Sean Hayes, Dick Latessa
19. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Kristin Chenoweth, Sean Hayes
20. PROMISES, PROMISES  ~ Sean Hayes
21. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN (Reprise)  ~ Kristin Chenoweth, Sean Hayes

収録時間約56分


1968年初演のミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 は、40年以上経った2010年にブロードウェイで再演されました。その再演版のキャスト・レコーディング・アルバムです。

主要キャスト(本作で歌声が聴ける面々)は以下の通り。

Chuck Baxter  チャック・バクスター  -  Sean Hayes
Fran Kubelik  フラン・キューブリック  -  Kristin Chenoweth
J.D. Sheldrake  シェルドレイク  -  Tony Goldwyn
上司4人組
  Mr. Dobitch  ドービッチ  -  Brooks Ashmanskas
  Mike Kirkeby  カークビー  -  Peter Benson
  Mr. Eichelberger  アイケルバーガー  -  Seán Martin Hingston
  Jesse Vanderhof  バンダーホフ  -  Ken Land
OL3人組
  Miss Polansky  ミス・ポランスキー  -  Megan Sikora
  Miss Wong  ミス・ウォング  -  Mayumi Miguel
  Miss Della Hoya  ミス・デラ=ホヤ  -  Cameron Adams
Marge MacDougall  マージ  -  Katie Finneran
Dr. Dreyfuss  ドレイファス医師  -  Dick Latessa

Img328_4 2012年12月、この2010年再演版と同じ構成で日本版 『 プロミセス・プロミセス 』 が上演され、私も観に行きました。その日本版のパンフレットに、初演版に加えて2010年再演版についても詳しい説明が載っていました。とても参考になりますので当該部分を引用します。

─  2010年4月、NYのブロードウェイ劇場で、初のリバイバル版が開幕した。フランは 『 ウィキッド 』 のグリンダ役で絶賛を浴びたブロードウェイの歌姫、クリスティン・チェノウェス。TVドラマ 『 ふたりは友達!? ウィル&グレイス 』 で知られる人気俳優ショーン・ヘイズが、チャック役でブロードウェイデビューを果たした。正直、ヘイズがバカラックの曲をどこまで表現できるのか、と思っていたが、蓋を開けてみれば、せりふと歌の上手さ、全身で悲哀とユーモアの両方を感じさせるチャックに圧倒されるばかり。同年のトニー賞主演男優賞にノミネートされる出来ばえだった。対するチェノウェスも独特のハイトーンボイスでフランを体現して魅せた。演出・振付は現在ブロードウェイで上演中の 『 ハゥ・トゥー・サクシード 』 のロブ・アシュフォード。ダンサー出身なだけに、冒頭から保険会社の男女がオフィスで斬新なダンスを繰り広げるなど、カラフルな舞台にぐいぐいと引き込まれた。ちなみに、リバイバル版ではフランのソロが2曲追加されている。1幕目の 「 小さな願い 」 と 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 で、いずれもバカラック&デイヴィッドによる既成のヒット曲。人気スター、チェノウェスのソロを増やしたい製作者側の意向とも読み取れるが、フランの心情をより際立たせたのは間違いない。 ─

なるほど、初演版から2曲追加された理由はそうゆうことだったのか! なお、この公演は同年のトニー賞4部門ノミネートのうち、助演女優賞(Katie Finneran  ケイティ・フィナラン)を獲得し、2011年1月にクローズしました。

追加された2曲を含めて、各曲がどんな場面で使われたのかをご紹介します↓。(日本版上演に先立ち2012年5月9日に行われたコンサート 『 PROMISES,PROMISES in Concert 』 のパンフレットより)

                 --  *  --  *  --  *  --  *  --
ACT Ⅰ
T-1. 「 序曲 」
高らかなトランペットの音から始まる華やかで軽やかなオープニング。バカラックならではの予測のつかないメロディー展開と拍子の変化、きらめくサウンドに冒頭からノックアウトされる。

T-2. 「 僕は半人前 (半人前の僕) 」
保険会社の社員で独身男のチャックが、なかなか出世できずにいる自分への苛立ちと希望を歌うナンバー。「 たくさん夢があったのに 」 と、あれやこれやと考えをめぐらす様子がテンポ良く綴られる。

T-3. 「 グレイプス・オブ・ロス 」
チャックの行きつけのバーの名前。クールなホーンセクションに女性コーラス、軽快なドラムスの音が重なっていくノリのいいナンバー。

T-4. 「 二階の僕の部屋 」
会社での勤務評価を上げてもらうことを交換条件に、上司たちの不倫用に自分のアパートの部屋を貸しているチャックのソロ。ちょっとスリリングな自らの日常をユーモラスに歌いながら紹介していく。

T-5. 「 誰かいるさ 」
チャックは会社のカフェで働くフランに想いを寄せていた。人生のパートナーに出会えない不安を吐露するフランに 「 誰かいるさ 」 とチャック。洒落たデュエットから 「 誰か=僕がいる 」 という彼の恋心が伝わってくる。

T-6. 「 二人の小さな秘密 」
チャックに部屋を借りていた上司の1人シェルドレイクが、独占的に部屋を使用させてくれれば、彼の出世を約束すると申し出る。秘密を共有し、利害が一致したそれぞれの喜びが感じられる陽気なデュエット。

T-7. 「 小さな願い 」
フランが職場のガールフレンド達に、秘密の男から花束をもらったことを告げるソロ。若い女性の恋に憧れる想い、ささやかな願いが、情感豊かなバカラックサウンドによって綴られていく。

T-8. 「 バスケットボールがお好き 」
シェルドレイクからバスケットの試合のチケットをもらい、これをきっかけにフランをデートに誘い胸を躍らせるチャック。彼のはやる気持ちがシンプルな歌詞と3拍子で見事に表現されている。

T-9. 「 去りし時を知って (もうさようならの時) 」
実はフランはシェルドレイクの不倫相手だった。別れたいフランを引き止めるシェルドレイク。同じフレーズの繰り返しによって、今の関係を終わりにしたいという、彼女の強い意志が表現されたパワフルなソロ。

T-10. 「 どこに女がいる? (どこに彼女を連れていく?) 」
シェルドレイクからの申し出を受けたチャックは、部屋を二度と貸さないと他の上司たちに宣言。それを聞いた上司たちがうろたえて歌うコミカルな曲。彼らの慌てぶりが軽快なリズムを通して伝わってくるよう。

T-11. 「 ウォンティング・シングス (欠けているもの) 」
シェルドレイクのバラード。フランから別れを切り出されたのをきっかけに、「 なぜ不倫に溺れてしまうのか 」 と自分に問いかける。ロマンチックでしっとりとした曲調が、複雑な彼の心の中を浮かび上がらせていく。

T-12. 「 ターキー・ラーキー・タイム 」
場面は変わり、保険会社のクリスマスパーティーのシーンへ。仕事の憂さを晴らすように、歌って踊って大いに楽しむ社員達。間奏部分ではラテンテイストも感じられる。賑やかでとことん陽気なナンバー。

T-13. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム (一人ぼっちの部屋)」
シェルドレイクの女性秘書に彼の最も新しい不倫相手になったことを告げられたフランが、切なさを胸に歌うソロ。同時に、彼女がシェルドレイクの不倫相手だとチャックが知ったところで1幕は終わる。

ACT Ⅱ
T-14. 「 事実は美しいはずなのに 」
クリスマスイブ。フランとの一件で気落ちしたチャックはバーへ。そこでマージに出会う。淋しい者同士、意気投合する2人。酔っていい気持になっていく様子がバカラック特有の転調で見事に表現されている。

T-15. 「 あなたはあなた (あなたはもういない/永遠の誓い) 」
同じ頃、チャックの部屋にいたフランは、シェルドレイクからクリスマスは家族と過ごすと告げられる。傷ついた彼女は…。極限状態に陥ったフランの気持ちがドラマチックなメロディーに込められていく。

T-16. 「 クリスマス・デイ 」
マージを連れて部屋に戻ったチャックは、睡眠薬を多量に飲んだフランを発見。彼は隣部屋のドレイファス医師を呼び、おかげでフランは一命を取り留めた。クリスマスの日、美しいメロディーが彼らを優しく包み込む。

T-17. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム (一人ぼっちの部屋)」 (リプライズ)

T-18. 「 可愛い女の子 (若くてかわいい女の子) 」
フランの自殺未遂から数週間が経ち、チャックとドレイファス医師が、回復してきた彼女のために歌う。明るく陽気なナンバー。「 笑って欲しい、元気になって欲しい 」 と願う男2人の優しさが伝わってくる。

T-19. 「 恋よさようなら (もう恋なんてしない) 」
命を救ってささえてくれたチャックに、フランが今の気持ちを語り出す。ギターの調べから始まるシンプルなサウンドが嘘のない彼女の気持ちを伝え、やがてチャックが寄り添っていく。2人の心が近づく瞬間をとらえた曲。

T-20. 「 プロミセス・プロミセス 」
フランを大晦日を過ごすため、部屋を貸して欲しいというシェルドレイクを断り、職場を去るチャック。フランはチャックこそが自分のパートナーだと気づくのだった。2人を祝福するかのようにホーンが鳴り始め、一気にバカラックの魅惑のサウンドが炸裂する、最高のラスト。

T-21. 「 恋よさようなら (もう恋なんてしない) 」 (リプライズ)

                 --  *  --  *  --  *  --  *  --

本アルバムは、初演版にあったフレーズの粘っこさ/リズムのねちっこさ/金管のテンションの高さがあまり見られず、全体的にスッキリしています。初演版の時はバカラックが指揮していましたが、本アルバムの場合バカラックは全く関与していませんからねー。指揮の違いは大きいなぁ…と思います。

T-1. 「 序曲 」 のなかに 「 小さな願い 」 が組み込まれたり、T-9. 「 去りし時を知って 」 でサビの繰り返しが多かったり、T-19. 「 恋よさようなら 」 のキーが2度低かったりと、楽曲のアレンジ面でも初演版と細かな違いはありますが全体を通して聴いている分には気になりません。

クリスティン・チェノウェスは米ドラマ 『 グリー 』 のエイプリル役で初めて知り、そのネコのような声が印象に残っていたのですが、フラン役とのマッチングという意味ではイマイチのような気がします。一方、チャック役のショーン・ヘイズは特徴的な細かーいビブラートが意外にチャックの性格に合ってる感じがして、違和感なく聴けました。あくまで個人的な感想ですけれど。

このミュージカルはクリスマスシーズンxmasの物語。本当は12月25日までに本アルバムを取り上げたかったのですが、バタバタしてるうちに年が明けてしまいましたcoldsweats01。 ─ ともあれ、2017年もよろしくお願いいたします。


【データ】
『 PROMISES, PROMISES 』
The New Broadway Cast Recording

CD:2010年6月21日リリース
レーベル:MASTERWORKS BROADWAY (US)
番号:88697 73495 2

Produced for records by David Caddick & David Lai
Recorded and mixed by Todd Whitelock
Recorded at MSR Studios, NYC, May 10, 2010
Conductor: Phil Reno
Associate conductor: Mat Eisenstein
Reeds (4), Trumpets (4), Trombone (1), Drums (1), Bass (1), Guitar (1), Percussion (1), Concertmaster (1), Violin (1), Viola (1), Cello (1), Keyboard (2), Synthesizer programmer (1)

Originally produced for the broadway stage by David Merrick
Book by Neil Simon, Music by Burt Bacharach, Lyricks by Hal David

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