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2017年9月17日 (日)

ウィップ! ヒップ・バカラック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ヒップ編>/V.A. (1997年)

MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<ヒップ編>です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. WIVES AND LOVERS  ~ Christopher Scott ~
2. THE LOOK OF LOVE  ~ Ahmad Jamal ~
3. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Ray Bryant ~
4. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ The Dells ~  M
5. BABY IT'S YOU  ~ Smith ~  F
6. DON'T GO BREAKING MY HEART  ~ Bossa Rio ~  FM
7. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Ramsey Lewis ~
8. NIKKI  ~ Vincent Bell ~
9. THE LOOK OF LOVE  ~ Bill Plummer ~
10. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Woody Herman ~
11. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Ramsey Lewis ~
12. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ The Unifics ~  M
13. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ The Dells ~  M
14. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Shirley Scott ~
15. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Gabor Szabo ~
16. ALFIE  ~ The Soulful Strings ~
17. TRIBUTE TO BURT BACHARACH AND HAL DAVID  ~ The New Direction ~  FM
  (1) I SAY A LITTLE PRAYER
  (2) WALK ON BY
  (3) (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
  (4) YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)
  (5) WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
  (6) THE WINDOWS OF THE WORLD
  (7) TRAINS AND BOATS AND PLANES
  (8) DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
  (9) ALFIE


※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約65分


MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月21日にMCAビクターより同時リリースされた2部作のうちの<ヒップ編>です。

─ 同時発売の 『 バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』 (長門芳郎氏監修)で歴史的、資料的に重要な作品が紹介されているので、こちらはワクに捕われず好き勝手に選曲させてもらえることが出来、CREPAXのジャケットも本人の御好意によりすんなりOKが出て幸いでした。 ─ (ライナーノーツより ~ 監修&選曲:坂口修氏のコメント)

ABC、ABC/ダンヒル、ブルー・サム、カデット、デッカ、インパルス、キャップ、ネプチューンの1960年代後半の音源を中心に17トラックがコンパイルされているのですが、①オリジナル物が一切ない、②殆どがアルバムのみの曲、③インスト物しかもソウル/ファンキーなジャズ系が多い… ってなセレクション。確かに好き勝手に選んだ感がありありです。

CREPAXとはイタリア人漫画家グイド・クレパックス氏(Guido Crepax: 1933年-2003年)のこと。ネットで彼の作品をチラ見しましたが、独特のタッチで大人のエロさがムンムン。“ WHIP ” とは、辞書によれば (…を)むち打つ・(子供などを)折檻(せっかん)する という意味。 flair だからジャケットがむち打つボンデージのお姉サマなんだっ! CD購入して20年、初めて知りましたcoldsweats01

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他のコンピ集で見かけないアーティストが多いわりにライナーノーツに個々のアーティストの説明がありません。ですから、今回はライナーノーツ風に書くことにしました。ついでに収録元アルバムのジャケット(シングルがあればそれも)を載せちゃいましょう。

T-1. 「 素晴らしき恋人たち 」/クリストファー・スコット
謎の人物、クリストファー・スコットによるカヴァーで、1969年リリースのバカラック・カヴァー集 『 Switched-On Bacharach 』 に収録。モーグ・シンセサイザーのピコピコ音に脱力します。
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T-2. 「 恋のおもかげ 」/アーマッド・ジャマル
アーマッド・ジャマル(1930年-)は米国の男性ジャズ・ピアニスト。ピアノ・トリオ編成ですが、ジャズ・ファンクのリズムでテンポも速く(♩≒152)とってもハードな演奏です。1曲目で脱力させておいて2曲目で鞭打つ本コンピ集の作戦だったりしてhappy02。1968年リリースの 『 Tranquility 』 に入ってます。
ここからはオマケ。このアルバムではもう1曲バカラックの 「 小さな願い 」 (2:27) を取り上げていて、私はMP3でその音源を所有しています。「 恋のおもかげ 」 と違いこちらは薄口のスウィング。でもサビの部分はちょっとハード且つ少しファンキーでカッコイイ。個人的には好きなバージョンです。
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T-3. 「 小さな願い 」/レイ・ブライアント
レイ・ブライアント(1931年-2011年)も米国の男性ジャズ・ピアニスト。ピアノ・トリオ編成で、スタイルとしてはソウル・ジャズ系。ノリの良い演奏です。それでいてこの曲の特徴である変拍子はキチッと押さえていて流石です。1968年リリースの 『 Up Above The Rock 』 に収録。
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T-4. 「 恋のとまどい 」/ザ・デルズ
ザ・デルズはシカゴの男性ソウル・グループ。1972年リリースのディオンヌ・ワーウィック・ヒット集 『 The Dells sing Dionne Warwicke's greatest hits 』 に収録。7分近い長い曲ですが、とってもファンキーな仕上がりです。プロデューサー兼アレンジャーの Charles Stepney(チャールズ・ステップニー)がホントいい仕事してます。
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T-5. 「 ベイビー・イッツ・ユー 」/スミス
スミスは米国の5人組ロック・バンド。リード・ヴォーカルのみ女性です。結成は1969年で、2年後の1971年には早くも解散。でも、このカヴァーはシングル・リリースされて全米5位を記録します。実は 『 バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』 にも入ってました。重複させるくらいなら他の曲を入れて欲しいっす。1969年リリースの 『 A Group Called Smith 』 に収録。
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T-6. 「 ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート(私を悲しませないで) 」/ボサ・リオ
ボサ・リオは、セルジオ・メンデスがプロデュースしたブラジル'66の弟分的バンド。曲の印象としてはロジャニコ版をもう少し明るく、もう少しアップテンポに、もう少しボサノヴァのフレーバーをまぶした感じでしょうか。セルメンと同じA&Mに所属していましたが、1970年にブルー・サムに移籍。同年リリースした 『 Alegria! 』 に収録。
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T-7. 「 マイケルへのメッセージ 」/ラムゼイ・ルイス
ラムゼイ・ルイス(1935年-)は米国の男性ジャズ・ピアニスト。この曲はピアノ・トリオにホーンやフルートが加わった編成で、ソウル・ジャズ系のサウンド。1966年リリースの 『 Wade In The Water 』 に収録されています。ちなみにドラムスはのちにEW&Fを結成するモーリス・ホワイト。この頃~1970年までモールリス・ホワイトはラムゼイ・ルイス・トリオのドラマーをやっていたんですねー。そんな縁もあってか1970年代以降のラムゼイ・ルイスはフュージョン、ソウル/R&B、イージー・リスニングなどジャズに留まらない幅広いジャンルで活躍しています。
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T-8. 「 ニッキ 」/ヴィンセント・ベル
ヴィンセント・ベル(1935年-、別名Vinnie Bell)は米国のセッション・ギタリスト。Wikiによれば、ポップ音楽における電子的エフェクトの先駆者だそう。「 ニッキ 」 はバカラック自身がオリジナル・アーティストで1966年にシングルをリリース。のちにバカラックは1971年のアルバム 『 BURT BACHARACH 』 でリメイクしていますが、ヴィンセント・ベルはその前年(1970年)にカヴァー。このヴィンセント・ベル版はABCテレビの映画番組のテーマソングに選ばれたそうで、シングルもリリースされました(チャートは圏外)。構成やアレンジは基本的にバカラック版のコピー。いろんな楽器がメロディをつないでいくのですが、キーボードやギターがメロディを弾く際に音が震えるような効果を付加しています。1970年リリースのアルバム 『 Airport Love Theme 』 に収録。
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T-9. 「 恋のおもかげ 」/ビル・パーマー
ビル・パーマー(1938年-)は米国のベーシスト&シタール奏者。いきなりシタールびんびんで始まるイントロにまず面喰います。ハープシコードやタブラを始めとした多彩な打楽器などが彩る演奏はサイケデリックな趣き。1968年リリースの 『 Bill Plummer And The Cosmic Brotherhood 』 に収録。ジャケット裏面では彼がシタールを弾いてます。
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T-10. 「 小さな願い 」/ウッディー・ハーマン
ウッディー・ハーマン(1913年-1983年)は米国のジャズ・クラリネット&サックス奏者。と同時にビッグ・バンドのバンド・リーダーでもありました。ラテンのリズムでイントロからノリの良い金管がバリバリ吹きまくります。中間部のサックスのアドリヴはウッディー・ハーマンでしょうか。踊りたくなる 「 小さな願い 」 です。1969年リリースの 『 Light My Fire 』 に収録。なお、このアルバムは1969年にグラミー賞の Best Jazz Performance - Large Group (Instrumental) にノミネートされました。(受賞は逃す)
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T-11. 「 サン・ホセへの道 」/ラムゼイ・ルイス
ラムゼイ・ルイスが再び登場。ピアノ・トリオにストリングスや女性コーラスまで加わった陽気な演奏。2コーラス目で聴けるピアノのアドリヴはファンキー色の濃いものです。1968年リリースの 『 Maiden Voyage 』 に収録。尚、このアルバムもドラムスはモーリス・ホワイトが叩いています。
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T-12. 「 ディス・ガイ 」/ザ・ユニフィックス
ザ・ユニフィックスは米国ワシントンD.C.で結成された男性4人組ソウル・グループ。ビッグ・バンドにストリングスやホルンまで加わった演奏はとてもゴージャス。コーラス・ワークはちょっと不安定なところがありますが、若々しい感じ。彼ら唯一のアルバム、1968年リリースの 『 Sittin' In At The Court Of Love 』 に収録。
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T-13. 「 汽車と船と飛行機と 」/ザ・デルズ
ザ・デルズも再び登場。T-4. 「 恋のとまどい 」 ほどファンキーではありませんが、程よくソウルっぽいアレンジ。T-4. と同じく1972年リリースの 『 The Dells sing Dionne Warwicke's greatest hits 』 に収録。

T-14. 「 世界は愛を求めてる 」/シャーリー・スコット
シャーリー・スコット(1934年-2002年)は米国の女性ジャズ・オルガニスト。オルガン(たぶんハモンドでしょう)、ベース、ドラムスによるトリオ。ベースはあのロン・カーターです。彼女のオルガン、特にアドリヴはソウルっぽさムンムンでいい感じ。1966年リリースの 『 On A Clear Day 』 に収録。
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T-15. 「 遥かなる影 」/ガボール・ザボ
ガボール・ザボ(1936年-1982年)はハンガリーの男性ジャズ・ギタリスト。ブダペスト生まれで、20歳のときにハンガリー動乱が起きて米国に渡ったそう。彼のギター、ベース、ドラムスにコンガ、ヴィブラフォン、キーボード、ストリングスが加わった編成で、全編ギターがリードを取っています。イージーリスニング然とした仕立てで、ソウルやファンキー色の強い本コンピ集ではあまり目立ちません^^;。1970年リリースの 『 Magical Connection 』 に収録。シングルもリリースされたみたいです。
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T-16. 「 アルフィー 」/ザ・ソウルフル・ストリングス
ザ・ソウルフル・ストリングスはシカゴ・ソウルのアレンジャー、Richard Evans(リチャード・エヴァンス)によるプロジェクト。カデット・レコードのミュージシャンを集めて1966年~1970年の間に計7枚のアルバムをリリースしています。ストリングス&ヴィブラフォン、サックス、ギター等による演奏は、基本イージーリスニング。本コンピ集の中ではちょっと退屈で眠くなりますが、クレジットに Organ, Vibraphone - Charles Stepney と書いてあって目が覚めました(笑)。1967年リリースの 『 Groovin' With The Soulful Strings 』 に収録。
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T-17. 「 トリビュート・トゥ・バート・バカラック・アンド・ハル・デイヴィッド 」/ザ・ニュー・ダイレクション
ザ・ニュー・ダイレクションについては詳しいこと全く判りません。1970年リリースの 『 The New Direction 』 に収録されているのですが、ジャケットを見る限り4人組(一人は女性)のグループなんでしょうねー。約8分間、9曲のメドレー。楽器はピアノ、ベース、ドラムスだけ。基本は女性が歌い、所々で男性が加わりデュエットします。本コンピ集の坂口修さんはこの曲をオマケと書いてらっしゃいますが、なかなかどうして聴き応えがあります。 (3). 「 愛の思い出(恋のウェイト・リフティング) 」 での輪唱?や、女性の熱唱とクラシカルなピアノが融合したこのメドレーで一番の大作 (9). 「 アルフィー 」 は特に好き勝手やってる感がスゴいです。
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拙い解説にお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m。


【データ】
『 ウィップ! ヒップ・バカラック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ヒップ編> 』
V.A.

CD:1997年5月21日リリース、ライナーは坂口修氏
レーベル:MCAビクター (JP)
番号:MVCE-22004

Ⓒ1997 & Ⓟ1997,1971,1970,1969,1968,1967,1966 MCA Records, Inc.
This Compilation Ⓒ1997 MCA Victor, Inc.

Supervised and compiled by SAKAGUCHI, osamu 坂口修 (ASH&D)
Thanks: HOUGADOH, HIRI TANAKA, HITOSHI OKAMOTO and Mr. BURT BACHARACH
Manufactured and Distributed by MCA Victor, Inc., Japan

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