« 2017年9月 | トップページ | 2017年11月 »

2017年10月

2017年10月29日 (日)

Close To You ~ Burt Bacharach Song Book/Nicki Parrott (2017年)

歌う女性ベーシスト、ニッキ・パロットによるバカラック・カヴァー集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img011aaa Img011bbb

1. WALK ON BY
2. ALFIE
3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
5. WISHIN' AND HOPIN'
6. A HOUSE IS NOT A HOME
7. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)
8. WIVES AND LOVERS
9. THE APRIL FOOLS
10. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
11. MAKE IT EASY ON YOURSELF
12. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
13. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU
14. I SAY A LITTLE PRAYER
15. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE

収録時間約53分


歌う女性ベーシスト、ニッキ・パロットによるバカラック・カヴァー集。今月(2017年10月)リリースしたてのホヤホヤspaです。
Img011ggg Img012aaa

ニッキさんはこれまでもちょくちょくバカラック作品を歌っておいでで、拙ブログでも2015年に一度取り上げています。簡単なプロフィールなどもその記事に載せていますのでよかったら参照ください。 → こちら

そしていよいよバカラック集をレコーディング! ボーカル&ベースのニッキさんに、ドラムス、ピアノ、テナー・サックス、ギターのクインテット編成。収録された15曲は全てバート・バカラック&ハル・デイヴィッド作品でカヴァー定番曲ばかり。15曲もあれば少しはレアな曲もあるかな?と期待しましたが、意表を突く選曲は無くてチト残念。

全体的にはわりと真っ当なジャズかな~という印象。でも、畏まって聴く感じではなくて、ニッキさんの若干ハスキーでまろやかな歌声に合わせてバックの演奏は全体的に暖色系で角が丸く、リラックスして聴けるアルバムです。

クィンテット編成は5曲だけで、曲によってピアノのみ、ピアノトリオ、ギタートリオ、ギター抜きカルテット、サックス抜きカルテットという風に変化をつけています。ニッキさんはそれほど声量がないこともあって、クィンテット編成などの賑やかな演奏には押されてしまってる感があります。ピアノのみやトリオ編成くらいの方が歌と演奏のバランスが取れててニッキさんの持ち味が発揮できるのかなぁと思います。

私のイチオシgoodは、T-9. 「 エイプリル・フール(幸せはパリで) 」 。バックはピアノのみ。リリカル且つシンプルなピアノが素晴らしく、イントロとアウトロも素敵です。丁寧に感情を込めて歌っているニッキさんも素敵。この曲だけを何度も繰り返し聴きたくなります(事実繰り返し聴いてます)。同じくピアノのみをバックに歌うT-7. 「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン(遠い天国) 」 やT-13. 「 ディス・ガール(貴方に恋して) 」 なども味があってレコメンド。“ 歌う女性ベーシスト ” の肩書はこの際忘れましょうcoldsweats01

ピアノトリオのT-6. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 、クィンテット編成で渋いバラードにアレンジされたT-1. 「 ウォーク・オン・バイ 」 あたりもレコメンドにしときます。ここまでピックアップした5曲は全てバラード曲。ニッキさんはバラードがしっくりくるなーと感じました。

R969257714848559505806jpeg ここからはオマケです。MP3データしか所有していないバカラック作品をご紹介。

これはニッキ・パロットが昨年(2016年)リリースした 『 Yesterday Once More ~ The Carpenters Song Book 』 というアルバム。タイトルが何だか似てますがそれはこの際置いといてsmile、そのアルバムの中で 「 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 」(3:50) と 「 (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 」(4:43) を取り上げて歌っています。どちらも賑やかで楽しいボサノヴァ風アレンジ。こういうアレンジだとリズムに乗って軽やかに歌ってほしいところですが、なんか乗り切れてないような感じを受けます。やっぱりニッキさんはバラード曲の方がお似合いなんじゃないかなぁ~。


【データ】
『 Close To You ~ Burt Bacharach Song Book 』 (邦題:遥かなる影~バート・バカラック・ソング・ブック)
Nicki Parrott

CD:20.17年10月18日リリース
レーベル:ヴィーナス・レコード(日本)
番号:VHCD-1222

Produced by Tetsuo Hara
  Nicki Parrott - vocals & bass
  John Di Martino - piano
  Paul Meyers - guitar
  Harry Allen - tenor sax
  Alvin Atkinson - drums
Recorded at Trading 8's Studio in NY on July 4, 5 & 6, 2017
  T-1,3,5,10,12,15. ~ b,p,d,g,ts
  T-2,14. ~ b,p,d,ts
  T-4. ~ b,p,d,g
  T-6,8. ~ b,p,d
  T-11. ~ b,d,g
  T-7,9,13. ~ p

2017年10月22日 (日)

野宮真貴、ホリデイ渋谷系を歌う。/野宮真貴 (2017年)

冬の名曲スタンダードをカヴァーした野宮真貴 “ 渋谷系を歌う ” シリーズ第5弾! バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img010aaa Img010bbb

全12トラック中、バカラック作品は1トラック

3. THE BELL THAT COULDN'T JINGLE (2:53)  ~ Duet with 渡辺満里奈 feat. Smooth Ace ~


Img010gggピチカート・ファイヴのヴォーカリスト、元祖渋谷系のディーヴァの野宮真貴が2017年(今年)にリリースしたアルバムです。

2014年11月リリースの 実況録音盤!『 野宮真貴、渋谷系を歌う。~Miss Maki Nomiya Sings Shibuya-kei Standards~ 』 を皮切りに、2015年11月 『 世界は愛を求めてる。~野宮真貴、渋谷系を歌う。~ 』、2016年8月 『 男と女 ~野宮真貴、フレンチ渋谷系を歌う。 』、2017年5月 『 野宮真貴、ヴァカンス渋谷系を歌う。 』 とリリースしてきたシリーズの第5弾!

前作 『 …バカンス系 』 が夏向けだったのに対し、本作は冬の名曲スタンダードをカヴァー。とは言っても、全12トラックのうち半数(T-7~12.)はボーナストラック。ミニ・アルバムと呼んだ方がしっくりします。

T-2. 「 Winter's Tale ~冬物語~ 」 は高野寛、T-4. 「 おもて寒いよね Baby, It's Cold Outside 」 は横山剣、T-6. 「 冬がはじまるよ 」 は鈴木雅之とのコラボ。

そしてバカラックの数少ないのクリスマス・ソング、T-3. 「 ザ・ベル・ザット・クドゥント・ジングル 」 は渡辺満里奈とのデュエットでカヴァー。日本のアーティストがこの曲をレコーディングしたのはこれが初めてでしょう。しかも、小西康陽氏による日本語詞で歌っています。

小西氏の訳詞に接して初めて、この曲の世界観を理解することができました。著作権の関係でそのまま載せるとマズいので、私なりに英語詞を超意訳したのがこちら↓。

クリスマスのベルが泣いている ジングルが鳴らないよ~って
サンタはすぐにその理由がわかった 鈴が入ってないからさ

「 わたしがクリスマスの贈り物をあげよう イヴには鳴るようになる 」 とサンタは言った
そうしたら霜の妖精が涙を凍らせ 鈴に変わったんだ
壊れたベルは直り ジングルはいつまでも鳴り続けた


壊れたベルがサンタのおかげでジングルを鳴らせるようになった…というなんとも心温まるお話(歌詞)だったんですねー。

ところどころ満里奈さんがユニゾン/ハモリ/あるいは輪唱で絡んでくるのですが、真貴さんがヴォーカルを多重録音してるんじゃ?と思うほど真貴さんと満里奈さんの声質はよく似ています。男女2人によるバック・コーラスも含めて、ウキウキする大人のポップス…といった感じのアレンジもいいですねー。アニタ・カー・シンガーズのバージョン(1969年)をパクったとも言えますが、まぁそれはご愛敬ということでcoldsweats01。そーゆー意味では同じアレンジで英語詞版も聴いてみたいです。ボーナストラックでいいから収録して欲しかったです~。


【データ】
『 野宮真貴、ホリデイ渋谷系を歌う。 』
野宮真貴

CD:2017年10月18日リリース
レーベル:ユニバーサル・ミュージック
番号:UICZ-4406

Produced by 坂口修
Arrangement & All Programming by Ryosuke Imai
Vocal, Chorus: 野宮真貴
Guest Vocal: 高野寛(T-2.), 渡辺満里奈(T-3.), 横山剣(M-4.), 鈴木雅之(T-6.)

"Les Romantiques"
  Organ, Keyboards, Percussion, Chorus: スパム春日井
  Piano, Organ, A.Guitar: 真藤敬利
  Bass: 石田純
  Drums: 平里修一
  Guitar: 末松一人

"Smooth Ace"
  Chorus: 重住ひろこ・岡村玄

Trumpet:佐々木史郎
Saxophone: 庵原良司

Acoustic Guitar: 古後敦史, 島周平

2017年10月15日 (日)

CALIFORNIA HERE I COME/Bill Evans (1982年)

ビル・エヴァンスの1967年ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ録音盤です。バカラック作品を1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
R564601614817254877147jpeg R21388801266110843jpeg
Original LP front cover/back cover

Img006aaa Img006bbb
所有CDのジャケット表/ケース裏

全15トラック中、バカラック作品は1トラック

11. ALFIE (5:12)


Img006sssジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンスの1967年 NY ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ録音盤です。

ビル・エヴァンスは1929年ニュージャージー州生まれ。白人モダン・ピアノの最高峰と呼ばれました。彼は1980年に51歳で永眠したのですが、その直後から日米で追悼作のムーブメントが起こります。本アルバムはそれらの追悼作のひとつで、没後2年の1982年に米国でリリースされたものです。

エディ・ゴメス(ベース)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ドラムス)とのピアノ・トリオ編成。全15曲で75分。LP2枚組でリリースされました。

先月、ビル・エヴァンスのアルバム 『 ANOTHER TIME 』 を取り上げた際にエヴァンスの 「 アルフィー 」 は三種類ある…と書きました。でも、自分が知らないだけでもしかしたら他にも録音が残ってるんじゃないか?と思いDiscogs 等で調べたところ、見つかる見つかるsign01 これまで紹介済みのバージョンを含めて九種類もsign03 こんなに有るとは思っていませんでしたcoldsweats01

聴いたことがない 「 アルフィー 」 六種類のうち、どれかCD買おうと思って本アルバムを選択。他は曲単体をMP3で入手した次第。

全九種類の 「 アルフィー 」 を表にまとめてみました。録音日順に、共演者、演奏時間、オリジナル・アルバム、ライヴorスタジオ録音、録音場所を記しています。ついでにアルバム・ジャケットも載せておきます。このうち、本アルバムは②でございます。

Bill_evanss_alfie_recording_list

Bill_evanss_alfie_original_album_co


1966年11月の ①~ 1974年1月の ⑨ まで計九種類、共通点は以下の通り。
・編成=ピアノ・トリオ
・録音=ライヴ録音
・演奏上の構成が同じ
・リードを取るのはエヴァンスのピアノだけ

演奏上の構成はすべて、前半(1コーラス目)バラード ⇒ 中盤(2コーラス目の最初~サビ手前まで)アドリヴ ⇒ 後半(2コーラス目のサビ~エンディング)またバラード というもの。

ただ、③~⑨に共通している “ 2コーラス目導入部の駆け上がるようなフレーズ ” と “ エンディング ” は、①・②と明確に異なります。

クルマに譬えると、③ でマイナーチェンジしたような感じ。また、①はまだ手探り状態なのかぼやっとした演奏なのですが、②では細かい表現に神経が行き届いていて輪郭がクッキリした印象です。①は量産前の試作車で、②で量産開始した…といったところでしょうか。

③~⑨は少なくともエヴァンスのピアノに関してはほぼ一緒。テンポの速い/遅い、アドリヴの違い、ベースやドラムスの演奏の違いなど、クルマに譬えるとグレードやオプションによる差ですかねー。 エヴァンスにとって 「 アルフィー 」 の完成形なんだと思います。そのなかでは、ドラムス・ベース共にピアノに寄り添ってる感がより感じられる③がオススメです。

最後に、過去に紹介したアルバムの記事をリンクしておきます。
『 ANOTHER TIME 』
『 MONTREUX Ⅱ 』
『 the magic of Burt Bacharach 』 … バカラック物コンピ集


【データ】
『 CALIFORNIA HERE I COME 』  (邦題:ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード・セッション'67)
Bill Evans

LP:1982年リリース (所有CDは、2016年6月29日リリースの日本盤)
レーベル:Verve (所有CDは、ユニバーサル・ミュージック)
番号:VE2-2545 (所有CDは、UCCU-5572)

Produced by Helen Keane
The Bill Evans Trio:
  Bill Evans, piano
  Eddie Gomez, bass
  "Philly" Joe Jones, drums
Recorded at The Village Vanguard
August 17,18, 1967.

2017年10月 8日 (日)

Lullaby Girl/Lisa Loeb (2017年)

米女性シンガーソングライターのリサ・ローブが一昨日リリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録! (CD無し/デジタル配信のみ)

(画像は全てクリックすると大きくなります)
7180154efc49b8d21d942518db15367f9f7

全13トラック中、バカラック作品は1トラック

11. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (2:56)


米女性シンガーソングライターのリサ・ローブが一昨日(2017年10月6日)リリースしたアルバムです。Amazon Music のデジタル配信のみで、Prime会員なら無料! 私は会員なのでラッキーでした(^^)。

リサ・ローブは1枚だけアルバム持ってます。1995年リリースの 『 TAILS 』 で、全米1位になった 「 STAY 」 が入ってるヤツです。彼女のことは全く知らなかったのですが、当時雑誌のレコード評を読んで買ったんじゃないかなぁ。あまりピンと来なかったので数回聴いただけですけど^^;。

さて本作。もともと子供向けの子守歌アルバムとして企画されたものの、レコーディングの過程で子供だけではなく大人向けのアルバムになると確信。子供にも大人にも聴いてもらえる、気持ちを和らげるララバイ/リラックス・ソング集として製作されたんだとか。

収録曲は 「 BE MY BABY 」、「 DREAM A LITTLE DREAM 」、「 TOMORROW 」 などカヴァーがメイン。オリジナルも2曲あるそうなんですがクレジットが無くてどれがそうなんだかわかりません。全体的にアコースティックで優しいサウンド。バックの演奏は、ピアノトリオ、アコギが中心の編成、ヴィブラフォンやグロッケンなどが入った子守歌仕様の編成など、曲によって変化を持たせています。

バカラック・カヴァーはT-11. 「 世界は愛を求めてる 」 。アコギ、ヴィブラフォン、グロッケン、ダブル・ベース、エレピ、鈴、時折女性のバック・コーラスも加わり、アルバムの中では賑やかめの演奏。♩≒110のテンポはオリジナルのジャッキー・デシャノン版(♩≒106)より心持ち速めでしょうか。リサ・ローブの歌唱はニュートラルでバックの演奏になじんでいます。聴いてるとほっこりしますね。個人的な好みでいえば、もう少し歌にメリハリつけたいところですが。

ここから、ちょいと時事ネタです。

前回シーラ・Eの記事で 「 世界は愛を求めてる 」 のカヴァーが最近多いと感じてる…と書きましたが、その直後の10月2日(現地時間10月1日の夜)に米ラスベガスで銃乱射事件が発生! 昨年(2016年)の米オーランド銃乱射事件の時の Broadway for Orlando ほどではないものの、事件後に Damon Elliott (デーモン・エリオット:ディオンヌ・ワーウィックの次男)A Las Vegas high school choir (ラスベガス高校合唱団) がこの曲を歌っています。また、Twitterでは 「 世界は愛を求めてる 」 の歌詞や動画を #PrayForLasVegas などのハッシュタグを添えてツイートする事例がたくさん見受けられました。

そして今回リサ・ローブが! でも、当然のことながらレコーディングはもっと前ですし、アルバムの趣旨からして政治的な意図は無いでしょうね~。


【データ】
『 Lullaby Girl 』
Lisa Loeb

MP3:2017年10月6日リリース
レーベル:Furious Rose Productions
番号:不明

クレジット不明 ^^;

2017年10月 1日 (日)

Iconic: Message 4 America/Sheila E. (2017年)

シーラ・Eが2017年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img005aaa Img005bbb

全15トラック中、バカラック作品は1トラック

15. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (4:46)


シーラ・Eが2017年9月にリリースしたカヴァー・アルバムです。

─  私の新しいアルバムIconicは、このような時代だからこそ製作されました。自分の国、そして皆さんのために貢献する責任があると私は信じているのです。私が知ってる最高の方法で。そう、音楽で。 ─


シーラ・E公式サイトでのアルバム紹介コメントを引用して紹介します。(翻訳ソフトで訳した文面を手直ししたもの)

─  このアルバムは、私たちが立ち上がり、私たちの自己利益以上の何かを立てるよう求めるものです。このアルバムでは、私が住んでいるこの混乱する時代に語りかけるために過去の素晴らしい音楽をカヴァーしました。アルバムの各曲は、最大の抗議と革命の歌の一部であり、今の時代にフィットするよう手を加えています。 ─

もともと2016年にダンス・アルバムを製作する予定だったそうですが、プリンスの死とトランプ大統領の誕生により方針転換。シーラ・Eの祖父はメキシコからの移民だそうで、トランプ大統領に怒ってる…とあるインタビューで語っています。政治的なメッセージを含んだ曲をカヴァーし、アメリカを団結させたいとの思いで本アルバムを制作したんだとか。最初は目障りに感じたジャケット写真のボーダー柄も星条旗の赤白ボーダーをオーバーレイしたものなんですねー、納得。

プリンスを始め、ビートルズ、ジェームス・ブラウン、スライ&ザ・ファミリー・ストーンなどのカヴァーを収録。そして、リンゴ・スターやフレッド・ストーン(スライ・ストーンの弟)、キャンディ・ダルファーなど錚々たるミュージシャンがゲスト参加しています。

全体的にはファンクだったりソウル/R&Bあたりのテイストに仕立てられています。冒頭いきなりT-1. 「 Funky National Anthem (ファンキーなアメリカ国歌) 」 からスタート。T-7. 「 James Brown Medley 」 もファンキーです。そうかと思えば、ビートルズのカヴァーT-8. 「 Blackbird 」 はピアノを中心としたアコースティックなサウンド。どこのジャズ・シンガーが歌ってるんだ?って思うほどの渋い歌いっぷりに目が点。ちなみに、「 Blackbird 」 が黒人女性の人権擁護や解放について歌ってるってこと、今回初めて知りました。

さて本題。バカラック・カヴァーはT-15. 「 世界は愛を求めてる 」 。ファンキーにやるんじゃ?という予想は外れてブルースっぽいジャズ・ワルツ仕立て。オルガン(たぶんハモンドでしょう)、ブラス、ギター、エレピのいずれの音色もブルージー。シーラ・Eの歌唱は歌い上げるわけではなく淡々としたもの。でも、バックの演奏にマッチしていてとってもいい感じ。派手さはありませんが好カヴァーだと思います。

アルバム全体を通して、ファンキーな曲もそうでない曲も通奏低音のようにシーラ・Eの思いや熱意が感じられます。ただ楽譜の音符をなぞるだけの音楽じゃない、彼女の強い意志が込められたアルバムでしたgood

それにしても、拙ブログでシーラ・Eを取り上げることになるなんて。1984年の 「 グラマラス・ライフ 」 のヒットはよく覚えています。当時私は二十歳で、人生の中で最も洋楽(ミーハーなヤツ)を聴いていた頃。パーカッションを叩きながら歌う彼女のMVを何度観たことか…。わからないもんですね~。

61vbggohsjl_sl1200_ここからはオマケです。MP3しか所有してないバカラック・カヴァーをご紹介。
昨年、米国で Broadway for Orlando が歌ったあたりから 「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (世界は愛を求めてる) 」 をカヴァーする例が目立つなぁ…と感じています。今年2月リリースの Andra Day もそうですし、この The Isley Brothers & Santana 版 (5:29) もそう。
サンタナとアイズレー・ブラザーズ、二つのグループがコラボしたアルバム 『 Power of Peace 』 (2017年8月リリース) の中の1曲。原曲は3拍子ですが4拍子のR&B(若干ゴスペルも入ってる?)にアレンジ。ロナルド・アイズレーの熱く粘っこいヴォーカルとカルロス・サンタナの泣きギターが絡まりあうパフォーマンスは一聴の価値ありです。

412bdv7nylその少し前に Dwight Trible (ドゥワイト・トリブル)もカヴァー (5:47) 。Dwight Trible with Matthew Halsall 名義のアルバム 『 Inspirations 』 (2017年6月リリース)に収録されてます。
ドゥワイト・トリブルはLAの男性ジャズ・シンガー。スピリチュアル・ジャズ方面の方らしいのですが、スピリチュアル・ジャズが何なのかよくわかりません^^;。タイトでハードなジャズ・ワルツのリズムでかなりメロディをフェイクして歌っています。Matthew Halsall (マシュー・ハルソール)のトランペットは野太い音色で音数少なめのアドリヴを披露。このカヴァーは個人的にあまり好みではありませんが、その熱意は伝わってきました。

やはりトランプ大統領に反抗するメッセージなのか…。しばらく注目していきたいと思います。


【データ】
『 Iconic: Message 4 America 』
Sheila E.

CD:2017年9月1日リリース
レーベル:StilettoFlats Music, inc.
番号:無し

Produced by Sheila E.
Executive Producers, Sheila E., Gilbert Davison
Arrangements: Sheila E. & The Sheila E. Band
The Band
  Sheila E. - lead & bg vocals, drums, percussion
  Wesley McVicker - drums, drum pad, percussion
  Raymond Mckinley - bass
  Mychael Gabriel - guitar, protools
  Bertron Curtis - keys, organ
  Lynn Mabry - lead & bg vocals, tambourine
  Eddie M - saxophone, lead & bg vocals
  Joel Behrman - trumpet, horn & string arrangements
  Jeanne Geiger - trombone
  Jaymes Silver - keyboard program, keys
Spesial Guests: Ringo Starr, George Clinton, Boosty Collins, Freddie Stone, Israel Houghton, Pete Escovedo, Angela Davis, Dolores Huerta, Candy Dulfer, etc.

Recordrd at Pacifique Studios, North Hollywood, CA
Blue 52 Lounge Studios, Tarzana, CA

« 2017年9月 | トップページ | 2017年11月 »

★ リンク ★

  • くう・ねる・時々・じゃず
    とても凛としていて、でも柔らかい歌声が魅力のジャズ・シンガー、三善香里さんの公式ブログです。
  • My Willful Diary
    shoppgirlさんが、「心に留めておきたい音楽とあれこれ」をたおやかな言葉で綴っていらっしゃる、素敵なブログです
  • バカラックマジックでまったりと
    バカラックさんをこよなく愛するまったりさんのブログです。バカラックファンとして大先輩でブログの師匠さんでもあります。
2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ

最近のトラックバック