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2018年4月 1日 (日)

Kiss Me/Moon (2018年)

韓国の女性ジャズ・シンガー、Moon のソロ・デビュー・アルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全10トラック中、バカラック作品は1トラック

1. THE APRIL FOOLS (5:11)


今日は4月1日、エイプリルフール(英語: April Fools' Day)ですね。

英語の April Fool は直訳すると4月ばかですが、エイプリルフールのいたずらにかつがれる人を指すんだそう。今回辞書を引くまで知らなかったです。カトリーヌ・ドヌーブとジャック・レモンが共演した映画 『 The April Fools 』 は複数形だから4月ばか達…ということになりますか。映画の主題歌である 「 THE APRIL FOOLS (エイプリル・フール) 」 の歌詞にもこんなくだりがあります。

─ 私たち二人はまわりの障害に気付かない4月ばかね かつがれていたとしてもかまわないわ 二人の愛は本物なんだから ─ (歌詞の一節を要約)

この映画の邦題 『 幸せはパリで 』 は含蓄ある素敵なタイトルですが、4月ばかの二人というニュアンスまでは表現できてないですからねー。原題タイトルの意味にやっと気付いたあるでおですcoldsweats01

Img051sssImg051ddd さて、今回紹介するアルバムは、「 エイプリル・フール 」 のカヴァーが収録されているアルバム。韓国のジャジー・ポップ・ユニット、WINTERPLAYの元ヴォーカリストで現在はソロとして活動するヘウォンが Moon 名義で今年2月にリリースしたソロ・デビュー・アルバムです。

1984年、韓国の全州市生まれ。中学生の頃シンガーを目指すようになり、大学でジャズに目覚めて2007年にWINTERPLAYの前身となるバンドに参加。韓国はもとよりアジア各国で人気となるも2016年末に脱退して2017年よりソロ・シンガーとして始動。かねてから日本での活動を希望しており、原田知世のプロデュース・ワークで知られるギタリスト/作曲家の伊藤ゴロー氏をプロデュース&アレンジに迎えて制作したのが本作というわけです。

CDパッケージに貼られていた宣伝ステッカーにも原田知世の推薦コメントが…。そういえば、以前ご紹介した原田知世のアルバム 『 恋愛小説 』 も伊藤ゴロープロデュースでした。

ライナーは英語によるクレジット&歌詞のみ。日本語ライナーノーツを期待してD/LではなくCDを購入したのですが、その点はガッカリ。音質にこだわりなければD/Lでもよろしいかと…。プロフィールその他は ユニバーサル・ミュージックのアルバム紹介 および CDジャーナルのインタビュー記事 を参考にしました。詳しい情報はリンク先を参照ください。

ピアノトリオ+ギターのカルテットを基本として曲によりゲスト・ミュージシャンが加わります。収録されているのは10曲。基本的に歌ってみたかった曲を集めたそう。ジャズ・スタンダードは2曲のみ(T-6,7.)で、あとはロック/ポップスをカヴァーしています。

まずはバカラック・カヴァーから。T-1. 「 4月ばかの二人 」 …じゃなくて 「 エイプリル・フール 」 はアコースティックな肌触りでジャズとアダルト・コンテンポラリーの融合といった仕立て。アグレッシヴなイントロでつかみはOK。オリジナルのディオンヌとは違うことヤルよ!っていう意気込みが伝わってきます。声量はありませんが透明感のあるMoonの歌声はクールな伴奏ともうまく溶け合い、愛し合ってるけれどちょっと不安…というこの曲の微妙なニュアンスもちゃんと伝わってきます。

CDジャーナルのインタビューでは曲ごとにMoonがコメントしてるのですが、残念ながら 「 エイプリル・フール 」 は取り上げられていません。この曲をチョイスしたのはMoon/プロデューサーどちらなのか? Moonのチョイスだとしたら曲に対する想いを知りたかったんですけどねー、残念。

それにしても、ロック/ポップスのカヴァーはなかなかユニークな曲が揃っています。

T-5. 「 キス・ミー 」 はシックスペンス・ノン・ザ・リッチャーの曲。軽いシャッフルのアレンジが新鮮。意外やこの曲では声質がシックスペンス~のヴォーカル、リー・ナッシュに似てるんすょ。Moon、ポップ路線もイケますね。ホール&オーツがオリジナルのT-9. 「 プライベート・アイズ 」 はボサノヴァ風アレンジに乗せたクールなエレピ&ギターが心地良い。Moonのヴォーカルもノリが良くこちらも好カヴァーです。T-8. 「 恋のひとこと 」 はオリジナルのシナトラ父娘版と同じテイストのカヴァー。デュエットしてるTOKUとの相性も良さげです。

他のカヴァーも、T-2. 「 ブラザシア 」 (Yutaka~ブラジル)、T-3. 「 キス・オブ・ライフ 」 (シャーデー)、T-4. 「 クァンド、クァンド、クァンド 」 (トニー・レニス~イタリア)、T-10. 「 絆 」 (橋幸夫!) とバラエティ豊か。因みに、「 絆 」 だけ韓国語で歌っているのですが、全く韓国語に聴こえないのが不思議。

ジャズ・アルバムという触れ込みですが、どちらかといえばアダルト・コンテンポラリーのアルバムと捉えたほうがイメージ合ってるかも。

実は最初 「 エイプリル・フール 」 だけダウンロードしたのですが、なかなか良かったので他の曲も試聴したところ興味が膨らんでアルバムを購入した次第。聴く度にじわっと味が染み出るアルバムだと思います。


【データ】
『 Kiss Me 』
Moon

CD:2018年2月7日リリース
レーベル:Verve / Universal Music LLC (Japan)
番号:UCCJ-2151

Produced by 伊藤ゴロー
Arranged by 伊藤ゴロー (T-1~5,7~9.), 小沼ようすけ (T-6.), ハクエイ・キム (T-10.)
Recorded at STUDIO Dede, Universal Music Studio Tokyo, Ninho do Barata

<参加ミュージシャン>
  Moon - vocals
  伊藤ゴロー - classical, acoustic & electric guitars
  佐藤浩一 - acoustic piano, Fender Rhodes (T-1,2,4,5,7,8.)
  坪口昌恭 - acoustic piano, Fender Rhodes (T-3,9.)
  鳥越啓介 - acoustic bass (T-1,3,4,8.)
  Jrge Helder (ジョルジ・エルデル) - acoustic & electric bass (T-2,7,9.)
  みどりん (SOIL&"PIMP"SESSIONS) - drums (T-1,3,4,8.)
  Rafael Barata (ハファエル・バラータ) - drums, percussion (T-2,7,9.)
Guests:
  太田 剣 – alto saxophone (T-1,2.)
  小沼ようすけ - classical guitar (T-6.)
  TOKU – vocal, flugelhorn (T-8.)
  ハクエイ・キム – acoustic piano (T-10.)

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