ニュー・サウンズ・イン・ブラス '97/東京佼成ウィンドオーケストラ (1997年)
吹奏楽のポップス曲集シリーズ、『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス 』 の第25集です。バカラック作品を1曲収録!
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全10トラック中、バカラック作品は1トラック
9. ALFIE (3:48)
今年(2018年)第46集がリリースされた吹奏楽ポップス曲集シリーズ、『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス 』 の第25集です(1997年リリース)。
バカラック作品は、1972年にリリースされた第1集に4曲が収録されただけでその後は取り上げられてこなかったと思ってました。ところが、本作に 「 アルフィー 」 が収録されていることをごく最近知りまして…。速攻、中古CDを購入した次第です。
岩井直溥さん指揮、日本を代表するプロ吹奏楽団である東京佼成ウィンドオーケストラ(TKWO)による演奏。このシリーズはヤマハから楽譜が出版されていて、レコード/CDはその模範演奏的な役割も担っています。私も第1集〜第7集の曲はレコードを何度も聴き、そして色々演奏しました。その頃と同じ岩井さんとTKWOの組み合わせを見ただけで中学〜高校時代にタイムスリップするんですよねぇ。あぁ懐かしや 。
本作の曲目リストを眺めてみましょう。T-3. 「シャル・ウィ・ダンス? 」 やT-4. 「 恋のマカレナ 」 あたりは前年(1996年)のヒットを受けての選曲だし、T-2. 「 古畑任三郎のテーマ 」だったりT-5. 「 SMAPメドレー 」 の各楽曲も当時の人気曲。一転、T-1,6〜10. の洋楽曲はスタンダードといっていい曲たちなのですが、T-9. 「 アルフィー 」 だけは前年のTBS系TVドラマ 『 協奏曲 』 でバカラック作品が全面的にフューチャーされヴァネッサ・ウィリアムスが歌った 「 アルフィー 」 がヒットしたことによるものでしょう。
「 アルフィー 」 の吹奏楽アレンジは真島俊夫さん。フリューゲルホルンがメロディのほとんどをソロで吹き、バックの演奏はしっとりマッタリ系でサビでは音を厚くして盛り上げます。一部でバラード系8ビートを刻むほかはリズムも無し。この曲の王道アレンジとも言え、イージーリスニングのオケがやりそうな演奏です。実際トニー・ハッチ&ヒズ・オーケストラは同じような感じ。これまで吹奏楽版 「 アルフィー 」 は2種類ご紹介していますが、英国王立海兵隊音楽学校軍楽隊もトロンボーン・ソロで同傾向のアレンジでした。
同じ吹奏楽でも航空自衛隊航空音楽隊の 「 アルフィー 」 はユニークで、なんとマーチ風アレンジ。意外にもこれが結構楽しくてさすがは岩井直溥さんのアレンジだなと。『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス 』 シリーズの1曲であれば、何かチャレンジングなアレンジを期待したかったです。まぁ、無い物ねだりかもしれません。バカラック作品を取り上げてくれただけで嬉しいです、ハイ。
ここからはオマケです。MP3でしか所有していないバカラック作品をご紹介。
『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス 』 シリーズでは実はもう1曲バカラック作品が取り上げられています。
1990年リリースの第18集 『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス '90 』 に 「 カーペンターズ・フォーエバー 」(6:26) というカーペンターズ6曲のメドレー・ナンバーがあるのですが、その4曲目が 「 遥かなる影 」。正味1分。トランペットがソロを吹いています。メドレーの中では箸休め的な存在かと…。
本当にオマケでした![]()
【データ】
『 ニュー・サウンズ・イン・ブラス '97 』
東京佼成ウィンドオーケストラ
CD:1997年4月28日リリース
レーベル:東芝EMI
番号:TOCZ-9284
プロデュース:佐藤浩士(東芝EMI)、長尾美樹(ヤマハミュージックメディア)
指揮:岩井直溥(いわい なおひろ)
演奏:東京佼成ウィンドオーケストラ
編曲:岩井直溥(T-1,8,10.)、真島俊夫(T-2,9.)、宮川彬良(T-3.)、明光院正人(T-4.)、佐橋俊彦(T-5.)、星出尚志(T-6.)、上柴はじめ(T-7.)
録音:1997年1月30,31日
T-9. 「 アルフィー 」 フリューゲルホルン・ソロ:数原 晋
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