« 2018年8月 | トップページ | 2018年10月 »

2018年9月

2018年9月30日 (日)

AT LAST/Cyndi Lauper (2003年)

シンディ・ローパーが2003年にリリースした7枚目のスタジオ・アルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると別ウィンドウで大きくなります)
Fullsizeoutput_501 Fullsizeoutput_503

全13トラック中、バカラック作品は1トラック

2. WALK ON BY (4:34)


今年は週一回、毎週日曜日の更新を目標に頑張ってきました。しかし、不覚にも先週穴を開けてしまいました。来年また目標達成に向け頑張ります!

さて、今週は米女性シンガーのシンディ・ローパーが2003年にリリースした7枚目のスタジオ・アルバム。これって、彼女初となる全曲カヴァーのアルバムなんですね。

─  このCDに入ってる曲たちを聴いて私は育ったの。私に夢と希望を与えてくれたテラスハウスの全ての人々にこのCDを捧げるわ。 ─
(CDライナーより、私の超意訳で)

彼女はNYのクイーンズで生まれ育ちました。住んでいたテラスハウス(いわゆる長屋)はドイツ人、イタリア人、ロシア人、アフリカンアメリカンなどが暮らす人種の坩堝。彼女は様々な音楽を聴いて育ったそうです。

このアルバムで彼女はT-4. 「 バラ色の人生 」、T-5. 「 アンチェインド・メロディ 」、アレサ・フランクリンのT-7. 「 待ちこがれて 」、T-10. 「 悲しき願い 」、T-12.「 愛の讃歌 」など様々なジャンルのスタンダード、名曲をカヴァーしています。表現の幅が広がった彼女の歌声にまずびっくりしました。ファースト・アルバム(1983年)を出した頃のはっちゃけたイメージが強かったものですから

アップテンポの曲や陽気なラテンアレンジの曲もありますが、多くはスローでアコースティックなジャズ・テイスト。大人な世界でなんとも渋い!

んで、バカラック・カヴァーはT-2. 「 ウォーク・オン・バイ 」。北欧を思わせる冷んやりした空気感のスロー・バラード風アレンジ。テンポは♩≒65〜70あたりで揺らいでます。バックはピアノとベースがメインで、ドラムス、シンセ、フルートが控えめにサポート。歌い出しのなんとまぁ繊細なこと。こんなに優しく歌われる「 ウォーク・オン・バイ 」も珍しい。後半はエモーショナルになりますが、イントロと同じ静謐な空気に包まれて終わります。いいですねー。

「 ウォーク・オン・バイ 」以外の私的レコメンドは、ちょっとファンキーなT-7. 「 待ちこがれて 」、静かなバラードに生まれ変わったスモーキー・ロビンソン&ミラクルズのT-11. 「 リアリー・ガット・ア・ホールド・オン・ミー 」あたり。でも、捨て曲なしですよ、このアルバムは。

地味だけど、シンディー・ローパーの思い入れがしっかり感じられる好カヴァー・アルバムでした。

ここからはオマケ情報。実はシンディー・ローパーはもう一曲バカラックをカヴァーしています。2006年にディオンヌのアルバム『 MY FRIENDS & ME 』に参加して「 マイケルへのメッセージ 」をデュエット。ま、ゲストとしてなんで “ 半分、カヴァー ” ですけど。


【データ】
『 AT LAST 』
Cyndi Lauper

CD:2003年11月18日リリース
レーベル:Epic/Daylight (US)
番号:EK 90760

Produced by Russ Titelman & Cyndi Lauper
Piano & Vocal Arrangements:Cyndi Lauper and Steve Gaboury except T-4,12.:Cyndi Lauper, Steve Gaboury and Russ Titelman
T-2. 「 WALK ON BY 」
  Guitar:Kat Dyson
  Piano & Keyboards:Steve Gaboury
  Bass:Ben Street
  Drums:Sammy Merendino
  Flutes:Aaron Heick
  Flute Arrangement:Steve Gaboury

 

2018年9月16日 (日)

The Carnival/The Carnival (1969年)

米国のヴォーカル・グループ、カーニヴァルが残した唯一のアルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

(画像は全てクリックすると別ウィンドウで大きくなります)
Fullsizeoutput_439 06301656_5956042cf189f
Original LP front cover/back cover

Fullsizeoutput_3d2 Fullsizeoutput_3db
所有CDのジャケット表/ケース裏

全12トラック中、バカラック作品は2トラック

7. WALK ON BY (2:27)
10. REACH OUT FOR ME (2:40)


米国西海岸の男女混成4人組ヴォーカル・グループ、カーニヴァルが1969年にリリースした唯一のアルバムです。

Img097メンバーは男女2人ずつ。ジャケット写真の後ろがベーシストのトミー・ニール、センターがパーカッショニストのホセ・リアレス。左の女性がテリー・フィッシャーで、右で腕を腰に当ててるのがジャニス・ハンセン。このうち、ホセとジャニスは元セルジオ・メンデス&ブラジル'66のメンバーでございます。

プロデュースは、フィフス・ディメンションやアソシエーションのプロデュースで知られるボーンズ・ハウ。バック・ミュージシャンはウエスト・コーストの一流どころと若手の混成メンバーだそうで、クレジットにはドラムスのハル・ブレインやエレピを弾いているピート・ジョリーなど、私でも知ってる名前が載ってます。

サンバのリズムでメロディなしのT-1.とがっつりボサノヴァなT-2.はブラジル色が前面に出ているものの、3曲目以降は基本ポップでAメロやBメロだけうっすらボサノヴァ風味があるかなぁという程度。アレンジも洗練されていて、全体的な音楽性はフィフス・ディメンションのテイストにブラジルのスパイスをまぶしたものと言えます。ヴォーカルは女性2人のユニゾンが主体で、その辺りはセルメン&ブラジル'66っぽいですが。

オリジナルはT-1.だけであとは全てカヴァー曲。そのうち2曲がバカラック・カヴァーです。T-7.「 ウォーク・オン・バイ 」はポップな仕上がり。間奏でのファンキーなオルガンがいいですねー。T-10.「 リーチ・アウト・フォー・ユー 」は原曲の持ち味に近いアレンジですが、ボサノヴァっぽいリズムが涼しげです。ただ、バカラック・カヴァーのこの2曲、アルバムの中では少々地味かと…。

レコメンドは、4人のハーモニーが美しく疾走感のあるT-6.「 HOPE」、テンポに緩急をつけたアレンジがいかにもソフト・ロックなT-11.「 LOVE SO FINE 」、これまた疾走感あるアレンジが心地よいT-12.「 THE WORD 」の3曲でしょうか。サウンドにしつこさが無いので、アルバム・リピートで何回も聴けるアルバムだと思います。


【データ】
『 The Carnival 』(邦題:カーニヴァル)
The Carnival

LP:1969年リリース (所有CDは、2000年3月15日リイシューの日本盤、ライナーは関美彦氏)
レーベル:World Pacific (US) (所有CDは、Vivid Sound)
番号:WPS-21894 (所有CDは、VSCD-582)

Production and Sound by Bones Howe for Mr.Bones Productions
Arranged by The Carnival with Bob Alcivar, Bill Holman, Bones Howe (and John Andrews Tartaglia on "Walk On By" and "Reach Out For Me")
The Carnival
  Tommy Neal - vocal, bass
  Jose Soares - vocal, percussion
  Terry Fischer - vocal
  Janis Hansen - vocal
Musicians
  drums:Hal Blaine, Ron Pelletier, John Guerin
  bass:Joe Osborne, Steve LaFever
  guitar:Tom Tedesco, Dennis Budimir, Mike Deasy
  piano:Jimmy Rowles, Larry Knechtel
  electric piano:Larry Knechtel, Pete Jolly
  organ:Danny Kurtzman, Larry Knechtel
  percussion:Larry Bunker

2018年9月 9日 (日)

ALFIE/Bobby Caldwell (1981年)

ボビー・コールドウェルが1981年にリリースしたシングルです。ディスコ・アレンジの「 アルフィー 」にびっくり!

(画像は全てクリックすると別ウィンドウで大きくなります)
Fullsizeoutput_443 Fullsizeoutput_444

A. ALFIE (3:00)
B. TAKE ME BACK TO THEN (3:30)


米国男性シンガーのボビー・コールドウェルは、1951年マンハッタンの生まれのマイアミ育ち。1978年、最初のアルバム『 Bobby Caldwell(イブニング・スキャンダル)』から「 WHAT YOU WON'T DO FOR LOVE(風のシルエット)」が大ヒット。このアルバムや1980年リリースのセカンド・アルバム『 Cat In The Hat(ロマンティック・キャット)』は私もLPをレンタルしてよく聴きました。因みに、彼は日本ではAORですが米国他ではR&BやSmooth Jazzに括られているようです。サウンド的には確かにそうですね。

1981年に所属するT.K. recordsが倒産。その後Polydorと契約して1982年にサード・アルバムをリリースするのですが、倒産する前にT.K. 傘下のMarlinからリリースしたシングルがこのバカラック・カヴァーの「 アルフィー 」でした。

ごく最近このドーナツ盤を入手したのですが、針を落として耳に飛び込んできたのはディスコのリズム。♩≒124のミディアム・テンポでブラスとストリングスが安直なリフを聴かせる70年代ディスコっぽいイントロは、セカンド・アルバムまでのアーバンで大人なサウンドとは明らかに別物。何かの間違いなんじゃなかろうか? …でも、8小節のイントロのあと聴こえてきたのは確かにボビー・コールドウェルの歌声。オー・マイ・ガッ!

メロディは原曲の1小節を2小節にストレッチ。ボビー・コールドウェルは頑張って随所にフェイクを入れて歌っています。バックの女性コーラスもばっちりソウル。なんとかR&B/Soulなフィーリングを出そうとしたのかもしれませんが…。「 アルフィー 」のR&Bやソウル・カヴァーはたくさんあれど、ここまでノリの軽い「 アルフィー 」は聴いた事がありません。

それまでの2枚のアルバムで全て自作曲を歌い2枚目ではプロデュースも手がけた彼が他人の曲をカヴァーしてプロデュースもしていない…ということは、レコード会社から無理やり押し付けられた企画だったのでしょう。(因みに、B面曲は1枚目のアルバム収録曲。紛うかたない彼のサウンドです。)

私の知る限り、数多あるバカラック物コンピ集には収録されていないようです。珍カヴァーには違いないんですけどねー。YouTube にはアップされていますので、興味ある方はどうぞ。

R854908514638426197877jpegここからはオマケです。MP3でしか持っていないバカラック・カヴァーをご紹介。

ボビー・コールドウェルは1995年にリリースした8枚目のアルバム『 Soul Survivor(ソウル・サヴァイヴァー)』で「 ウォーク・オン・バイ 」(4:08) をカヴァー。収録曲は半分以上がカヴァーというこのアルバムの冒頭を飾っています。スムース・ジャズのテイストでカッコよくスタイリッシュなカヴァーなんですが、印象にはあまり残りません。それまでのボビー・コールドウェルとのギャップが大きい「 アルフィー 」の方がインパクトありますもん(笑)。


【データ】
「 ALFIE 」
Bobby Caldwell

7" Single:1981年リリース
レーベル:Marlin (US) (T.K. Productions のサブ・レーベル)
番号:MARX-3349

Produced by Clarence Reid, Freddy Stonewall

※ 日本の Amazon での取り扱いは無し

2018年9月 2日 (日)

BURT BACHARACH & HAL DAVID the songbook collection/V.A. (2004年)

EMIの音源からコンパイルされた欧州編集のバカラック物コンピ集です。

(画像は全てクリックすると別ウィンドウで大きくなります)
Fullsizeoutput_3ae Fullsizeoutput_3af

1. WIVES AND LOVERS  〜 Julie London 〜  F
2. ALFIE  〜 Cilla Black 〜  F
3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  〜 Matt Monro 〜  M
4. WALK ON BY  〜 Helen Shapiro 〜  F
5. TRAINS AND BOATS AND PLANES  〜 Billy J. Kramer and The Dakotas 〜  M
6. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  〜 Jackie DeShannon 〜  F
7. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  〜 Bobbie Gentry 〜  F
8. THE LOOK OF LOVE  〜 Shirley Bassey 〜  F
9. THE STORY OF MY LIFE  〜 Michael Holiday 〜  M
10. MAGIC MOMENTS  〜 Ronnie Hilton 〜  M
11. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  〜 Des O'Connor 〜  M
12. REACH OUT FOR ME  〜 Nancy Wilson 〜  F
13. A HOUSE IS NOT A HOME  〜 Lulu 〜  F
14. LONG AFTER TONIGHT IS ALL OVER  〜 Irma Thomas 〜  F
15. 24 HOURS FROM TULSA  〜 Vince Hill 〜  M
16. ME, JAPANESE BOY I LOVE YOU  〜 Bobby Goldsboro 〜  M
17. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  〜 The Johnny Mann Singers 〜  FM
18. ANYONE WHO HAD A HEART  〜 Vikki Carr 〜  F
19. MESSAGE TO MARTHA  〜 Adam Faith 〜  M
20. THAT'S THE WAY I'LL COME TO YOU  〜 Bobby Vee 〜  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間約57分


EMIの音源からコンパイルされた欧州編集(おそらく英国編集)のバカラック物コンピ集です。2004年リリース。
Fullsizeoutput_3bd

同じくEMI系のコンピ集としては日本編集の『 ~Alfie~ バート・バカラック・ラヴ・ソングブック 』が1997年にリリースされてます。そのコンピ集との重複は、シラ・ブラックのT-2.「 アルフィー 」、ジャッキー・デシャノンのT-6.「 世界は愛を求めてる 」などド定番の4曲だけ。英国のアーティストが半数を超えており、CD後半には他のバカラック物コンピ集では見かけない超レア物が6トラックも収められています。

それら超レア物の中では、ルルのT-13.「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」がレコメンド。アイドルとして1964年に15歳でデビューしたルルは、この曲をレコーディングした1969年にはユーロビジョンで優勝。もうアイドルじゃないわよ…てな感じの堂々たる歌いっぷりもGoodですが、ポイントはアレンジです。バカラックが1967年のアルバム『 REACH OUT 』でセルフ・カヴァーしたバージョンをベースにしてるんですね。単なるコピーではなく、特に前半部分の繊細で柔らかいオーケストレーションは素晴らしいと思います。それともう1曲、男女コーラスのハーモニーが美しいジョニー・マン・シンガーズのT-17.「 サン・ホセへの道 」もレコメンド。この手のイージー・リスニング系コーラス物にはハイッ一丁上がり的なチープな物が多いのですが、これはそれらとは一線を画す出来。バックの演奏はまぁ平凡ですが、フルートのオブリガートなどキラッと光る部分もあります。

超レア物以外では、シャーリー・バッシーのT-8.「 恋のおもかげ 」、ナンシー・ウィルソンのT-12.「 リーチ・アウト 」などの好カヴァーもレコメンド。ヘナチョコなメロディの超レア曲T-20.「 ザッツ・ザ・ウェイ・アイル・カム・トゥ・ユー 」が聴けるのも嬉しいです。

どうにもサエないジャケットのデザインはまぁアレとして、意外とマニアックなコンピ集だと思います。


【データ】
『 BURT BACHARACH & HAL DAVID the songbook collection
V.A.

CD:2004年5月17日リリース
レーベル:EMI gold / EMI Records (EU)
番号:7243 5 77320 2 4

Concept and compilation by Kelly Gateson
(P) 2004 The copyright in this compilation is owned by EMI Records Ltd.
©️ 2004 EMI Records Ltd.

 

« 2018年8月 | トップページ | 2018年10月 »

★ リンク ★

  • くう・ねる・時々・じゃず
    とても凛としていて、でも柔らかい歌声が魅力のジャズ・シンガー、三善香里さんの公式ブログです。
  • My Willful Diary
    shoppgirlさんが、「心に留めておきたい音楽とあれこれ」をたおやかな言葉で綴っていらっしゃる、素敵なブログです
  • バカラックマジックでまったりと
    バカラックさんをこよなく愛するまったりさんのブログです。バカラックファンとして大先輩でブログの師匠さんでもあります。
2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
無料ブログはココログ

最近のトラックバック