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2019年5月

2019年5月26日 (日)

The Crooner Sings Bacharach/Richard Poon (2014年)

フィリピンの男性シンガーソングライター、リチャード・プーンが唄うバカラック・カヴァー集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
2. THE LOOK OF LOVE
3. A HOUSE IS NOT A HOME
4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
5. ALFIE
6. WALK ON BY
7. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)
8. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
9. SAY A LITTLE PRAYER
10. DON'T MAKE ME OVER
11. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)
12. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU

収録時間約43分


フィリピンの男性シンガーソングライター、リチャード・プーンが2014年にリリースしたバカラック・カヴァー集です。

リチャード・プーンは1973年フィリピン生まれ。ジャケ写からもわかるように中国系のお方です(ご両親は香港と台湾の出身)。

本作、Amazon での取り扱いはMP3のみでCDは無し。元々MP3は購入していたのですが、今回記事を書くにあたりCD購入できないかとネットで検索。日本でフィリピンのCD/DVDを販売しているオンラインショップ MIA MUSIC&BOOKS があることを知り、CDをゲットできました。

早速CDのライナーをめくったら、リチャード・プーン自筆のサイン付きでコメントが載ってました。

─ 6回のグラミー賞を受賞したバート・バカラックの不滅の作品のうち12曲をレコーディングするチャンスを与えられるのは、息をのむようで怖い機会です。60年以上にわたる米国と英国での彼のチャートトップヒット125曲は、非常に多くの優れたカヴァーがすでに世界的に有名なアーティストによって行われてきました。しかし、私たちは心から願っています。それぞれの曲によく合うようにアレンジを考えた我々チームの努力が、あなたの耳に新鮮に届いてこのアルバムに愛情を持ってもらえることを。どうか楽しんで! ジャズのタッチと品格を持って、大いなる愛をあなたに。リチャード・プーン ─

拙い意訳でスミマセン。それでも、なんとなく彼の意気込みは伝わってくるかと思います。

オンラインショップ MIA MUSIC&BOOKS のアルバム紹介ページにショップからの “ 一口メモ ” が書いてありました。リチャード・プーンの略歴等にも触れていて大変参考になる内容でしたので、誠に勝手ながらこそっと転載させていただきます。MIA MUSIC&BOOKS さん、ごめんちゃい m(__)m

─ MCA musicからフィリピンの国内レーベル Universal records へ移籍して2枚目となるRichard Poonの最新アルバムです。今回のアルバムはバートバカラックのヒット曲をリメイク。MCA時代はずっとスイングジャズをやっていた彼ですが、Universal 移籍後の第一弾アルバムではポップスに戻った(ソロ(MCA時代)の前はU-TurnというM.Y.M.Pに似たポップバンドのボーカルでした)Richard、今回のアルバムもジャジーなアレンジとポップなアレンジが混在している作りになっています。アーバンポップスに仕上げたトラック02の Look Of Love やトラック06の Walk On By、ラストの Close To You など大人の男の色気を感じさせるクールなトラックは最高! ポップスへの転向は正解だったと改めて思った1枚です。 ─

ということで、おしまい。…イヤイヤ、それじゃぁあまりに手抜きだろっ。

全12曲は見ての通りバカラックの代表曲ばかり。T-1.「 愛の想い出 」とT-11.「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」はビッグバンドによるスイングで、T-8.「 雨にぬれても 」もブラスをフィーチャーしたスイング風。もともとスイングジャズをやってたからでしょう、安定感があります。この3曲の中ではT-11.が一番ノリがいいかな。

ラテン調アレンジのT-9.「 小さな願い 」、T-10.「 ドント・メイク・ミー・オーバー 」。しっとり系アレンジのT-3.「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」、T-4.「 世界は愛を求めている 」、T-5.「 アルフィー 」、T-7.「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」、T-12.「 遥かなる影 」。確かにバラエティ豊かだし、アレンジもなかなか良いです。そう言えば以前、フィリピン人女性がいるスナックで「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」を歌ったら、その女性から “ この曲はフィリピンでも人気あるのょ ” と言われたのを思い出しました。

閑話休題、本題に戻ります。でもですね、このアルバムでレコメンドなのはアーバン・アダルト・コンテンポラリー的なT-2.「 恋のおもかげ 」とT-6.「 ウォーク・オン・バイ 」。一口メモ氏と同じになってしまいましたが、感じたからにはそう書かざるを得ない訳で。特に間奏やオブリガートでアコギがクールな演奏を聴かせるT-6.がイチオシです。

適度にヴィブラートした歌声はcroonerと呼ぶのに異論はありませんが、これと言った特徴がないことと高音域がちょっと細いのが弱点。曲によってはそれが気になるんですよねー。それがなければ自信を持ってオススメするのですが…。

Official Album Preview が YouTube に上がってましたので埋め込んでおきます。全曲のダイジェストが聴けます。ご参考まで。



【データ】
『 The Crooner Sings Bacharach 』
Richard Poon

CD:2014年10月リリース
レーベル:Universal records (Philippine)
番号:CDP-94,1579

Produced by Richard Poon and Ito Rapadas
Executive Producer:Kathleen Dy-Go
Music Arrangement by Mel Villena (T-1,11), Bob Aves (T-2,8,9,10), Jimmy Antiporda (T-3,7), Arnold Buena (T-4), Bobby Velasco (T-5), Marlon Oliveros (T-6), Fred Garcia (T-12)
Backup Vocal Arrangement by Ito Rapadas (T-6)

Live Big Band Music by The Amp Big Band (T-1,11)
Guitar Tracks by Janno Queyquep (T-3,5,7,8,9,10,12), Gigi Arcay (T-4,6)
Bass Guitar by Joshua Royeca (T-2,9), Richard Poon (T-6,12)
Drums by Karmi Santiago (T-6)
Flugelhorn by Robert "Cocoy" De Pano (T-2)
Muted Trumpet by Robert "Cocoy" De Pano (T-9)
Backing Vocal Tracks by Cataran (T-6)
Additional Orchestral Tracks by Bobby Velasco (T-1,3,11)
Additional Brass Tracks by Willy Villa (T-8)
Additional Brass and Wurlitzer Tracks by Richard Poon (T-10)
Additional Piano and Soft Pad by Espie Estanislao (T-12)

※ 日本の Amazon での取り扱いはMP3のみ

2019年5月19日 (日)

Bacharach goes Latin/Peter Nieuwerf (1970年?)

オランダの男性ジャズ・ギタリスト、ペーター・ニューヴェルフによるラテン・アレンジのバカラック・カヴァー集です。

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A1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
A2. THE LOOK OF LOVE
A3. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
A4. ALFIE
A5. PAPER MACHE
A6. A HOUSE IS NOT A HOME
B1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
B2. THE WINDOWS OF THE WORLD
B3. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
B4. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
B5. TRAINS AND BOATS AND PLANES
B6. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE

収録時間約33分


オランダの男性ジャズ・ギタリスト、ペーター・ニューヴェルフによるラテン・アレンジのバカラック・カヴァー集です。

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ペーター・ニューヴェルフは、1938年オランダのハーグ生まれ(2015年没、享年76歳)。写真は晩年のもので、若かりし頃の画像は拾えませんでした。Wikipediaによれば、アストラッド・ジルベルト、ディジー・ガレスビー、スタン・ゲッツ、トゥーツ・シールマンス、リタ・ライス、クリス・ヒンゼ等と共演したそうです。

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LPジャケットの表はどこか異国でマラカスを演奏している男性のイラスト。裏返せば、曲目リストと他アルバムの紹介だけで、解説はおろか演奏者や録音データなどのクレジットもありません。体裁から推察するにイージー・リスニング物としてリリースされたアルバムのようですね。

リリース年は不明。収録曲の中で最も新しい「 PAPER MACHE 」はディオンヌ・ワーウィックがオリジナルで1970年4月リリースのアルバム『 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 』が初出(同年7月にシングル・カットされ全米43位)ですから、本作のリリースは早くても1970年の後半でしょう。イージー・リスニングは鮮度も重要ですから、ちゃっちゃと録音してバカラック人気が旬のうちにリリースしたんじゃないでしょうか。てなことから、拙ブログでは1970年リリースとさせていただきました(100%の確信はないので?マーク付きで…)。

メロディを奏でるのは全編アコースティック・ギター。他にEベースと多様な打楽器という編成。ペーター・ニューヴェルフによるラテン・アレンジは、曲によってリズムが異なります。キューバ系のルンバ(A4,A5,A6,B2,B3,B5)、チャチャチャ(A1)に、ブラジル系のボサノヴァ(A2,B1,B6)、サンバ(A3,B4)といった具合。ラテン音楽には詳しくないのでリズムはあくまで私の感覚によるものです、悪しからず。

セルジオ・メンデス版ほどの疾走感はないもののサンバのリズムが軽快なA3.「 世界は愛を求めている 」、ゆったりルンバのまったり感が心地よいA4.「 アルフィー 」とA6.「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」とB5.「 汽車と船と飛行機と 」あたりがユニークでレコメンド。対照的に、A5.「 ペイパー・マシェ 」やB2.「 世界の窓と窓 」、B6.「 サン・ホセへの道 」などはオリジナルのディオンヌ・ワーウィック版に極く近い平凡なアレンジ。そこがちょっと残念なところです。


【データ】
『 Bacharach Goes Latin, Peter Nieuwerf Plays The Bacharach Hits 』
Peter Nieuwerf

LP:1970年?リリース
レーベル:Imperial / JK Productions (Holland)
番号:5C 052-24520

Arranged and Conducted by Peter Nieuwerf

※ 日本の Amazon での取り扱いは無し

2019年5月12日 (日)

祝 バカラック爺 91歳!

バカラック爺、91歳の誕生日おめでとうございます!

5月12日は誕生日記念で何か企画を…と考えていたのですが良案なく困っていました。そんな折、5月9日深夜(5月10日未明)にNHK『 ラジオ深夜便 』でバート・バカラック特集がありまして。聴いたところ、バカラック爺の91歳を祝っての企画だったようです。NHKも粋なことするなぁ。渡りに船ということで、文字起こしして紹介することにしました。聴き逃しサービスの対象外ですしね。他人の褌で相撲を取るようでいささか後ろめたい気もしますが、気にせずパァ〜っといってみましょう!


NHK ラジオ第一/NHK FM 『 ラジオ深夜便 』
2019年5月10日 2:05〜3:00
[ロマンチック・コンサート]
ポピュラー名曲アルバム:バート・バカラック作品集

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バート・バカラックは、メロディ・メーカーとして、ポップス・シーンのクリエイターとして、大きな功績を残してきました。5月12日に91歳の誕生日を迎えるバカラックの曲を、今夜はたっぷりとご紹介します。

1曲めは、日本でも大ヒットした映画『 明日に向って撃て!』の主題歌、B.J.トーマスの「 雨にぬれても 」です。アメリカでは既に有名だったバート・バカラックの名前が世界中に広まるきっかけになった作品、となりました。作詞はハル・デイヴィッド。作曲家バート・バカラックにとって、ベスト・パートナーとも言える存在の作詞家です。1969年の曲、B.J.トーマスで、「 雨にぬれても 」。〜 ♫ 〜 B.J.トーマス、「 雨にぬれても 」でした。

続いては、ビートルズ「 ベイビー・イッツ・ユー 」。この曲のオリジナルは、ガールズ・グループのシュレルズ。ビートルズは、デビュー・アルバム『 プリーズ・プリーズ・ミー 』でこの曲をカヴァーしています。1963年発表、ビートルズで、「 ベイビー・イッツ・ユー 」。〜 ♫ 〜 ビートルズで「 ベイビー・イッツ・ユー 」でした。

バート・バカラックは、数多くの映画音楽を担当しました。次にご紹介する「 恋のおもかげ 」は、映画『 007/カジノ・ロワイヤル 』の挿入歌に使用されました。最初はインストルメンタルとして作られたそうですが、ハル・デイヴィッドが詞を書いてダスティ・スプリングフィールドが歌いヒットしました。1967年、ダスティ・スプリングフィールドで、「 恋のおもかげ 」。〜 ♫ 〜 ダスティ・スプリングフィールドで「 恋のおもかげ 」をお聴きいただきました。

続いては、「 ディス・ガイ 」。ハーブ・アルパートです。ハーブ・アルパートは、「 蜜の味 」「 ティファナ・タクシー 」など、日本でも親しまれているティファナ・ブラスのリーダーです。この曲は、ハーブ・アルパートがソロ名義で1968年にリリースしてヒットしました。ちなみに、翌年1969年にはディオンヌ・ワーウィックが「 ディス・ガール 」とタイトルを変えてリリースしています。ハーブ・アルパートで、「 ディス・ガイ 」。〜 ♫ 〜 ハーブ・アルパートで「 ディス・ガイ 」でした。

次は、アレサ・フランクリンの「 アイ・セイ・ア・リトル・プレイヤー/小さな願い 」です。この曲は、ディオンヌ・ワーウィックのオリジナルをソウル・シンガーのアレサ・フランクリンがカヴァーし、ミリオン・セラーとなった曲です。1968年、アレサ・フランクリンで、「 アイ・セイ・ア・リトル・プレイヤー 」。〜 ♫ 〜 アレサ・フランクリンで「 アイ・セイ・ア・リトル・プレイヤー/小さな願い 」でした。

この時間は、メロディ・メーカー、バート・バカラックの作品集をお送りしています。
次の曲は、カーペンターズです。カーペンターズ初めての全米1位に輝いた出世作「 クロース・トゥ・ユー/遥かなる影 」。今もなお多くのアーティストにカヴァーされるスタンダード・ナンバーであり、カーペンターズの代表的な1曲です。1970年の曲、カーペンターズで、「 クロース・トゥ・ユー 」。〜 ♫ 〜 カーペンターズで「 クロース・トゥ・ユー 」でした。

続いては、「 リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー/愛の仲間達 」、フィフス・ディメンションです。フィフス・ディメンションのコーラス・ワークとバカラックの曲が見事に溶け合った1曲です。「 リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー/愛の仲間達 」、フィフス・ディメンション、1973年発表の曲です。〜 ♫ 〜 フィフス・ディメンションの「 リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー/愛の仲間達 」でした。

続いては、スタイリスティックスの「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」です。スタイリスティックスは、甘く洗練されたスウィート・ソウルが持ち味の黒人ソウル・コーラス・グループです。この曲のオリジナルは、1964年にディオンヌ・ワーウィックが歌いヒットしました。1973年発表の、スタイリスティックスの「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」をお聴きください。〜 ♫ 〜 スタイリスティックスの「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」でした。

次の曲は、リタ・クーリッジの「 ウィッシン&ホーピン 」。こちらも原曲はディオンヌ・ワーウィックです。バカラック・サウンドをレゲエ風にアレンジして、心地よく耳に馴染むものにしています。1981年発表の「 ウィッシン・アンド・ホーピン 」、歌はリタ・クーリッジです。〜 ♫ 〜 リタ・クーリッジの「 ウィッシン・アンド・ホーピン 」でした。

この時間は、メロディ・メーカー、バート・バカラックの作品集をお送りしています。
続いては、クリストファー・クロスのバラード、「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ/アーサーのテーマ 」です。コメディ映画『 ミスター・アーサー 』の主題歌に起用され、クリストファー・クロスの歌で全米1位、更にアカデミー賞で主題歌賞も受賞しました。1981年の曲、クリストファー・クロス、「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ/アーサーのテーマ 」。〜 ♫ 〜 クリストファー・クロスで「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ/アーサーのテーマ 」でした。

この時間は、バート・バカラックの作品集をお送りしています。
最後にご紹介するのは、ディオンヌ&フレンズの「 愛のハーモニー 」です。原曲は、映画『 ラブ IN ニューヨーク 』でロッド・スチュアートが歌っています。ディオンヌ&フレンズ名義でカヴァーされ、グラミー賞ポップ・パフォーマンス賞、最優秀楽曲賞を受賞しました。ディオンヌ・ワーウィックがスティービー・ワンダー、エルトン・ジョン、グラディス・ナイト等をパートナーに迎えて、エイズ基金チャリティ・レコードとして発表したものです。1986年の曲で、ディオンヌ&フレンズの「 愛のハーモニー 」をお聴きください。〜 ♫ 〜 ディオンヌ&フレンズの「 愛のハーモニー 」をお聴きいただきました。

今夜の2時台は、、ロマンチック・コンサート、ポピュラー名曲アルバム:バート・バカラックの作品集をお送りしました。(了)


<あるでおの感想>
全11曲。バカラックのアイコンたる「 雨にぬれても 」を最初に流して “ つかみ ” はバッチリ、あとは年代順に代表曲を並べる…というコンセプトでしょうか。直球(定番曲の定番バージョン)ばかり…というわけではなく、ビートルズの「  ベイビー・イッツ・ユー」、フィフス・ディメンションの「 リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー 」、スタイリスティックスの「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」、リタ・クーリッジの「 ウィッシン&ホーピン 」のような変化球を混ぜてるのは、選者のコダワリか? ちょっとマニアックですねー。

反面、「 アルフィー 」「 世界は愛を求めている 」「 サン・ホセへの道 」「 恋よさようなら 」など日本でも人気の高い曲が外れました。時間の制約から致し方のないところですが、もし私が選者なら「  ベイビー・イッツ・ユー」の代わりにベタですが1965年のジャッキー・デシャノン「 世界は愛を求めている 」を、「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」の代わりにこれもベタだけど1966年のシラ・ブラック「 アルフィー 」を、「 ウィッシン&ホーピン 」の代わりに同じ1981年のルーサー・ヴァンドロス「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」をチョイスします。深夜という放送時間帯にもマッチするし。まぁ、趣味の問題ですが。

「 リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー 」の邦題が「 愛の仲間達 」というのは知りませんでした。調べたら、フィフス・ディメンション版の邦題がそうなんですね。勉強になりました。

<オマケ情報>
ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、バカラック爺の近況を伝える記事が英国の新聞“ガーディアン”のサイトに出ていました。5月10日付けのインタビュー記事です。米国の某大統領に怒ってること(2005年のアルバム『 AT THIS TIME 』を思い出します)、曲にまつわる思い出、および新曲「 LIVE TO SEE ANOTHER DAY 」「 WITH A VOICE 」について爺が語っています(なお、新曲の前者は昨年配信ではリリースされています→こちら)。7月にロンドンでジョス・ストーンとのコンサートがあることにも触れています。
爺が元気で何よりです!!

2019年5月 5日 (日)

Instrumental Music From The Ross Hunter Production LOST HORIZON And Other Selections/101 Strings (1972年)

映画『 失われた地平線 』の曲をフィーチャーした101ストリングス・オーケストラのアルバムです。

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全10トラック中、バカラック作品は7トラック

A1. LOST HORIZON
A2. THE WORLD IS A CIRCLE
A3. LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER
A4. I COME TO YOU
A5. JACARANDA
B1. SHARE THE JOY
B2. QUESTION ME AN ANSWER
B3. REFLECTIONS
B4. FRIDAY STREET
B5. JUST FRIENDS

収録時間約29分


バカラックが音楽を担当した映画『 LOST HORIZON(失われた地平線) 』の曲をフィーチャーした101ストリングス・オーケストラ(以下、101ストリングス)のアルバムです。

101ストリングスは、レコーディングのためのオーケストラとして1957年にドイツのハンブルクで結成。1964年からイギリスのロンドンに本拠地を移しました。これまでに150タイトル以上のアルバムをリリースしており、世界的に有名なイージーリスニング・オーケストラの一つです。その名の通り、弦楽器が101人もいるのが特徴。クラシックのオーケストラは4管編成の場合通常約100人でそのうち弦楽器は60人程度ですから、101ストリングスの大編成ぶりがわかります。ちなみに、弦楽器101人の内訳は、第1バイオリン30、第2バイオリン26、ヴィオラ20、チェロ18、コントラバス7、だそうです。

本作は、映画(1973年2月公開)やサントラ盤(1973年1月リリース)に先立って、1972年にリリースされました。

─ 映画『 失われた地平線 』は本質的にミュージカルではありません。 それは音楽のあるドラマです。この101ストリングスのプレゼンテーションにおける『 失われた地平線 』のスコアは、今日アメリカでナンバーワンのソングライター、バート・バカラックとハル・デイヴィッドによって書かれました。Jack Dorsey自身により巧妙にアレンジ&編成され、そしてマエストロDorsey指揮の下壮大な101ストリングスによって録音された魅力的な『 失われた地平線 』インストゥルメンタルはとても楽しめるものとなりました。本作を完成させるために、3つの想像力豊かなオリジナル曲を含めました。本作は、世界中の何百万人もの101ストリングス・ファンに多くの喜びをもたらすものと確信しています。 ─   (裏ジャケのライナーより)

この映画関連では、エド・エイムスのアルバム『 SONGS FROM "LOST HORIZON" AND THEME FROM OTHER MOVIES 』、トニー・ベネットのシングル「 LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER 」あたりも公開前にリリースされたクチ。プロモーションの一環として映画製作サイドから依頼したのか、映画の人気(というかバカラック人気?)を当て込んでアーティストが独自にレコーディングしたのか、そのどちらかなのでしょう。まぁ、映画が大コケして目論見は外れたようですが…。

ちなみに、本作のジャケットは映画の一場面。ヒマラヤの山中をシャングリラへ向かって歩く主人公たちを描いています。シャングリラでの楽しそうなシーンの方が良かったんじゃないかと思うんですけどねー。

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収録された10曲のうち、7曲が映画『 失われた地平線 』からの選曲。なかなか巧みな編曲で、どの曲でも流麗で豊かなストリングスを聴くことができます。また、ストリングスだけではなく、木管楽器、金管楽器、打楽器等もそれぞれ楽器の特色を生かしたアレンジを施しています。本家のショボいショーン・フィリップス版よりよっぽど映画のオープニングにふさわしい壮大なアレンジのA1.「 失われた地平線(ロスト・ホライズン)」、木管楽器や打楽器が明るく弾むアレンジが素敵でテンポが速まるエンディングも印象的なA2.「 ザ・ワールド・イズ・ア・サークル(地球はまるい)」、35秒に及ぶ情感のこもったイントロのあとオーボエ(コーラングレか?)とストリングスが哀愁込めてメロディを奏でるA4.「 アイ・カム・トゥ・ユー 」、色々な楽器を駆使してユーモラス且つゴージャスに仕上げたB2.「 クエスチョン・ミー・アン・アンサー 」あたりが個人的なレコメンド。

とにかく充実した内容で、他のバカラック&デイヴィッド作品と併せてCDリイシューしたらいいのに…と思うほど。実際、CD化はされてませんがMP3ではそういうアルバムが出てるんですよねー。以下、オマケとして紹介するのが、私が購入・ダウンロードした『 101 Strings Presents Best of: Burt Bacharach as Classical 』。
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このアルバムには、本作の7曲が丸々入ってるほか、以下9曲がコンパイルされています。
「 サン・ホセへの道 」「 恋のおもかげ 」「 ディス・ガイ 」… アルバム『 Million Seller Hits Of Today 』(1968年)より
「 恋よさようなら 」… アルバム『 Million Seller Hits Of 1969 』(1969年)より
「 サンダンス・キッド 」… アルバム『 Hit Songs From Hit Movies 』(1970年)より
「 雨にぬれても 」「 遥かなる影 」… アルバム『 More Million Seller Hits 』(1971年)より
「 何かいいことないか子猫チャン 」… 収録元アルバム不明
「 カジノ・ロワイヤル 」… 収録元アルバム不明
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色々アレンジも工夫されていてそれなりの出来ですが、聴き比べてみて本作の7曲が出色だと思いました。視聴できますので是非お確かめください。尚、原曲のほぼコピーでストリングスが全く聴こえない「 カジノ・ロワイヤル 」はコンパイル上のミスでしょうね、たぶん。


【データ】
『 Instrumental Music From The Ross Hunter Production LOST HORIZON And Other Selections 』
101 Strings Jack Dorsey Conducts

LP:1972年リリース
レーベル:Alshire (US)
番号:S-5280

Jack Dorsey Conducts
101 Strings

※ 日本のAmazonでは取り扱いなし

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