コーナー・トップ/清水信之(1980年)
編曲家の清水信之がキーボード奏者として1980年にリリースしたフュージョン系のアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!
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所有リイシューCDのジャケット表/ケース裏
全11トラック中、バカラック作品は1トラック
5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (5:07)
編曲家の清水信之がキーボード奏者として1980年にリリースしたフュージョン系のアルバムです。
清水信之は1959年12月生まれ。4歳よりピアノを習い、高校に入ると後輩のEPOらとバンドを始めます。17歳以降いろんなバンドを転々する傍らスタジオミュージシャンとしても活動し、竹内まりやのバックも務めたとか。1980年EPOのデビューアルバム『 DOWN TOWN 』にアレンジャーとして参加。デビュー曲「 DOWN TOWN 」は林哲司との共同アレンジでしたが、アルバム楽曲の約半分のアレンジを手掛けたんだそう。以降、J-Popのアレンジャーとして活躍しておられます。
─ さて、ここに登場するのは《フュージョン・ミュージック界切っての天才キーボード・プレイヤー、弱冠19歳の新感覚派キーボード奏者》という折り紙付きの - 清水信之 - ─ (リリース時のライナーより/ライナー執筆日は1979年11月)
彼にとって初のリーダー作は、プロデュース、アレンジも全て自身によるもの。それもスゴイけど、錚々たるミュージシャンの参加もスゴイ。主な名前を挙げると…ギター:是方博邦、大村憲司、青山 徹/ベース:小原 礼、桜井哲夫/ドラムス:渡嘉敷裕一、村上(ポンタ)秀ー、上原 裕/トランペット:数原 晋/パーカッション:斎藤伸夫(斉藤ノヴ)/コーラス:EPO、竹内まりや…。ホントに豪華な面々!
T-1,2,10.あたりはフュージョン・サウンドですが、T-6.はホーン入りのソウル/ファンク調だし、T-7,8.はシティポップ風(しかもT-7.ではお世辞にも上手とは言えないヴォーカルを披露)、T-3.はバラードといった具合に間口が広い(というか節操がない?)アルバムです。インタールードの2曲(T-4,9.)を除いた9曲のうち7曲は自作曲で、作曲の腕もなかなかのもの。んで、2曲あるカヴァーのうち1曲がバカラック作品のT-5.「 世界は愛を求めている 」でございます。
1979年のバカラックといえば自身が悪夢と振り返るアルバム『 WOMAN 』をリリースした年。当時誰からも見向きされなくなっていたバカラックをカヴァーするとはっ!? フュージョン系のアルバムでバカラックっていうのも珍しいし、その上あの「 世界は愛を求めている 」を♩≒126のポップ・サンバ調にアレンジ!? この曲でサンバっぽいカヴァーは他にセルジオ・メンデス&ブラジル'66版(1969年)くらいしか思い浮かびません。ノリが良く、特にギターのアドリヴが素晴らしい。途中8ビート調になって変化をつけてまた最後はサンバに戻るという具合に、聴く人を飽きさせない工夫も光ります。
本作は今年(2019年)春にアナログ盤LPが復刻されてます。実は名盤なのかなぁ。
【データ】
『 コーナー・トップ 』
清水信之
LP:1980年リリース (所有CDは、1994年2月5日リイシュー盤)
レーベル:Bill Box (所有CDは、キングレコード)
番号:SKS 103 (所有CDは、KICS 8014)
Sound Produced by 清水信之
All Arrangement by 清水信之
Strings Arrangement by 清水信之
Horn Arangement by 清水信之
All Keyboards:清水信之
T-5.「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 」
Drums:村上(ポンタ)秀ー
Bass:小原 礼
Guitar:大村憲司、是方博邦
Pec:ペッカー&清水信之
リンク先消滅したためリンク貼り直し(2024/1/20)
Amazonリンク(リイシューCD)
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