Come Alive!/Joanie Sommers (1966年)
米女性アイドルのジョニー・ソマーズが米コロンビアに残した唯一のアルバムです。リイシューCD(日本盤)のボーナストラックとしてバカラック作品を3曲収録!
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Original LP front cover
所有リイシューCD(日本盤)ジャケットの表/裏
オリジナル盤:11トラック中、バカラック作品はなし
リイシューCD日本盤(+5):16トラック中、バカラック作品は3トラック
14. ALFIE (3:05)
15. IT DOESN'T MATTER ANYMORE (2:04)
16. TAKE A BROKEN HEART (2:26)
米女性アイドルのジョニー・ソマーズが米コロンビアに残した唯一のアルバムです。
ジョニー・ソマーズは1941年ニューヨーク州バッファロー生まれ。1955年に一家でカリフォルニア州に移住後、高校時代にバンドで歌っていたときに作編曲家トミー・オリバーに見出されてワーナーと契約。1962年に8枚目のシングル「 JOHNNY GET ANGRY(内気なジョニー)」が全米7位になるなど人気を博し、歌手及びタレントとしてTV番組に出演します。そんな彼女のアイドル人気に目をつけたのがペプシ・コーラ。保守路線のコカ・コーラに対抗して若さをアピールすべく彼女をCMのシンガーに起用。キャンペーン・ソング「 Now It's Pepsi, For Those Who Think Young 」を、1963年からは「 Come Alive! You're in the Pepsi Generation 」を歌いました。
本作は、アルバム・タイトルからも分かるように前述したペプシのキャンペーン「 Come Alive! 〜 」とタイアップしたもの。T-2.「 いそしぎ 」、T-4.「 ガール・トーク 」、T-7.「 コール・ミー 」、T-8.「 ウォッチ・ホワット・ハプンズ 」など今ではスタンダードとなった曲などをカヴァーしています。全11曲のいずれもアレンジ/演奏/歌唱のクォリティが高く、アイドルというよりもジャズ歌手的な印象を受けます。
リイシューCDの日本盤には、コロンビア在籍時にリリースしたシングル全3枚 <いずれも1966年。A面/B面でリリース順にT-12/13、T-14(B面はT-6)、T-15/16の計5曲> をボーナストラックとして収録。そのうちT-14〜16.の計3曲がバカラック作品でございます。
まずT-14.「 アルフィー 」。1966年の英国同名映画の主題歌でオリジナルはシラ・ブラック。同年8月の米国公開時はシェール版が主題歌になりましたが、その時点で米国では6つのバージョンがシングルリリースされてたそうです。トニー・マーチン、ジャック・ジョーンズ、ビリー・ヴォーン(ここまで男性)、シェール、カーメン・マクレエ、そしてジョニー・ソマーズ。かなり早い時期にカヴァーしてたことになります。ジョニー版はオケのアレンジがとてもゴージャス(特にイントロ)なのが特徴で、さすがColumbiaって感じ。ジョニーの歌唱も大袈裟になりすぎず好感が持てます。プロデュースはアレン・スタントン、編曲と指揮はモート・ガーソンで、どちらも本作と同じ。ナルホドね、納得。
T-15.「 気にしないさ 」とT-16.「 涙のブロークン・ハート 」は、バカラックが全面的に楽曲を提供してジョニー・ソマーズとリック・ネルソンが共演したTVミュージカル『 オン・ザ・フリップ・サイド 』の曲。サントラは拙ブログでも紹介しています(当該記事 → こちら)。両曲ともリック・ネルソンが歌っていたので、ジョニーがカヴァーしたワケですね。ただ、なんて言うんですか、アレンジ変えてはいるものの印象としてはほぼコピーって感じで、ジョニーの歌唱も平板だしあまり印象に残りません。─ シングル盤(#43950)としてリリースされたはずだが、アメリカのジョニー・ファンは実物を見たことがないという。店頭に並ばなかったのか、DJ盤だけ出回ったのか?販売されたとしても極めて少なかったのだろう ─ ライナーノーツにあるコメントですが、確かにDiscogsを検索してもこのシングル盤は見つかりません。なんだかなぁ〜。
ここからはオマケ。
『 Come Alive! 』のリイシューCDには、Columbiaでの未リリース曲など更に7曲が追加されたUS盤もあります。そのうち2曲はバカラック 作品ということで、MP3で所有しています。T-17.「 TRY TO SEE IT MY WAY(涙のアドヴァイス)」(2:15) はT-15,16.と同様『 オン・ザ・フリップ・サイド 』の曲。サントラではジョニーのソロとジョニー&リックのデュエットの2バージョンが収録されてる曲です。サントラのジョニー版と比べてテンポは若干速め、基本ほぼ同じアレンジでオカズ少なめのあっさりした演奏。もしかしたらサントラのアウトテイクかも知れません。もう1曲はT-22.「 ALFIE(アルフィー)」(3:08) でT-14.のイタリア語モノバージョンです。バックトラックは全く同じでヴォーカルが違うだけでした。
【データ】
『 Come Alive! 』
Joanie Sommers
LP:1966年リリース (所有CDは、2013年9月25日リイシューの日本盤)
レーベル:Columbia (US) (所有CDは、SSJ / Sony Music Direct (Japan) Inc.)
番号:CS 9295 (所有CDは、XQAM-1071)
Produced by Allen B. Stanton
Arranged and Conducted by Mort Garson
リンク先消滅したためリンク貼り直し(2024/1/20)
Amazonリンク(日本盤リイシューCD)(US盤The Complete Columbia RecordingリイシューCD)
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