2020年3月12日 NHK FM『 リトグリのミューズノート 』映画音楽とBurt Bacharach
本題に入る前に…
LAタイムズ 3/11付け バカラック爺インタビュー記事
Burt Bacharach, 91, would love to collaborate with Billie Eilish. Who says no?
記事後半、4月の日本ツアー検討中との記述があります。「 どうなるか想像できません。全員がマスクなんて望ましくありません。」
Billboard Live 3/14付け 謹告
2月28日(金)~ 3月24日(火)までの公演中止に関するお知らせ
3月25日(水)以降の公演について「 店内での感染症予防対策を十分に行ったうえで、公演の実施に向けて準備を進めてまいりますが、政府発表や出演アーティストの意向を考慮し、急遽中止させて頂くことがありますこと、ご了承の程宜しくお願い致します。」
来月 4月1日(水)〜 4月15日(水)Billboard Live 大阪/東京/横浜でのバカラック公演、どうなるんでしょう。
バカラック爺の発言からは、キャンセルに傾いてるニュアンスを感じます。一方、Billboard Live としては横浜の柿落としアーティストでもある目玉のバカラック公演はなんとか実現したいところ…。
中止の覚悟はできてます。バカラック爺、無理しないでくださいね。
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さて、3日前の2020年3月12日(木)夜、NHK FM『 リトグリのミューズノート 』という番組でバカラックが取り上げられました。文字起こししたので、聴き逃した方は(聴かれた方も)興味ありましたらご覧ください。この番組は Radiko タイムフリーの対象外ですからねぇ。
M1. SEND IN THE CLOWNS ~ Frank Sinatra ~ (1973)
M2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD ~ B.J.Thomas ~ (1969)
M3. ALFIE ~ Laura Fygi ~ (1998)
M4. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR ~ Dionne & Friends ~ (1985)
M5. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO) ~ Christopher Cross ~ (1981)
M6. ECHO ~ Little Glee Monster ~ (2019)
ナビゲーターは、日本の女性ボーカルグループ Little Gree Monster の manaka さん。
放送時間のうちバカラックに言及した部分のみ文字起こししました。序盤の最近観た映画の話題、中盤リスナーからのメールに応える部分、それに終盤部分は割愛します、あしからず。
文字色がパープルなのは manaka さんのメンバーカラーが紫だから。
リンク先は拙ブログの過去記事です、ご参考まで。
***** 文字起こし開始
(前略)さて、映画音楽と言えば、作曲家バート・バカラックが有名ですよね。10代、20代のリスナーさんだと、そんな方まだ知らないってゆう方も沢山いらっしゃると思いますし、私自身もまだ聴いたことある曲はあるけどバート・バカラックさん自身のことはまだ詳しくないので、今回この回を通して詳しく知れたらな…と思っています。
すごくね沢山の曲を残されているので、耳にしたことがある曲あると思います。まずは聴いてください。1969年の西部劇映画『 明日に向って撃て!』より、B.J.トーマスで「 雨にぬれても 」。
M2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (雨にぬれても) ♪
聴いていただいたのは、B.J.トーマスで「 雨にぬれても 」でした。もぅ一度はこの曲ぜっったい聴いたことあると思うんですけど、この曲を作曲したのがバート・バカラックなんですよね。私もあの、あぁそうなんだってこの回でそうなりましたね。曲自体は耳に絶対したことあるので、なんかすごい不思議ですよね。どこで聴いたかはわかんないけど歌えちゃうってゆうのが、やっぱり名曲なんだなって思いました。
で、この曲なんですけども、デパートなんかで雨が降り始めたりすると店内BGMがこれに替わったりするってゆう話があるそうで、なんかそれすごい粋ですよね。だから、店員さんだけがわかる、その、ね、なんて言うんですか、暗号?みたいな(笑)。この曲が流れたら「あっ、雨大丈夫でしたか?」って言えちゃうってことですよね、外を見なくても店員さんはお客さんに。そういうのすごいいいなって思います。
私もなんか誰かとそうゆうの欲しいですね。リトグリ内で、欲しいですねそうゆう、暗黙のなんかこう合図みたいななんか。でも、一緒にいると不思議なんですけど、目で会話できますよね。なんかきっと、それは学校だったり職場だったりとか家族だったりとか、すごい仲がいい人とは目で会話できるっていうのわかるーって思ってくれてる人もいると思うんですけれど、リトグリは目で会話できます。例えば、なんかぁ、普通にまぁ一緒にいて「あれよろしくな」とかそーゆうなんて言うんですか「あれは違うよな」とかも目でなんかこうホントに言葉にも動きにも出さないけど、目で「わかるわかるわかる、わかるょ」みたいな、そーゆー会話はできます。だから、なんかありますよね目で会話できるのは、なんか一緒にいる時間が長い人としか出来ないことなのかなぁ~って、自然とやってる時に「はっ、これ多分誰とも出来ひんなぁ」みたいな感じになりますね。
で、そんなねバカラックの曲はですね、メロディはキャッチーだけど実は複雑ってゆーことがポイントらしく、だから譜面とかに起こすとあっ結構複雑なことされているんだなという事とかがわかるみたいなんですけど、そーですねでもこの曲以外にもホント沢山の曲があると思うので、なんか一杯聴いてる中でまた、すごい実は複雑だなぁと思う事とか沢山あるのかなぁとか思います。なのでそこら辺も注目しながら聴いてみたいと思います。
で、しかもですね、もぅこの曲50年以上前の曲だそうで、なんかビックリですよね。50年以上も前の曲だけど、今私2000年生まれの私も、きっと多分私より年下の中学生だったり小学生の方だったりも、絶対この曲知ってると思うんですよ。なんか、何十年も愛されてて知らん間に歌えるってすごい曲だなって思います。そんな曲を作ったバート・バカラックさんのことを今日は深く知れていけたらいいなと思います。
この曲とですね映画のサントラでバカラックはですね、アカデミー賞とグラミー賞をダブルで受賞するという快挙を成し遂げているそうです。すごいですよね。なんか、それだけでもなんか、今この時代も歌える人が沢山いるっていうこと、のなんかこう、納得というか。アカデミー賞とグラミー賞ダブルで受賞ってホントすごいなと思います。それではですね、そんなバート・バカラックですけれども、えー私自身もホントに先ほども言いましたがまだまだ知れてないこと沢山あるので今日を通して一緒に勉強していけたらなと思います。
バカラックが作る曲といえば、聴きやすくキャッチーなメロディ、そして転調や変拍子を使った意表を突くアレンジ、思いもよらない楽器の使い方、ホントにね沢山あると思うんですけど、観客をねすごくワクワクさせるような映画やったりミュージカルだったりとかそういう曲にねすごくぴったりだなって思います。
そんなバカラックはですね、1928年カンザスシティでドイツ系ユダヤ人の家系に生まれました。皆さん、1928年生まれって普通に言いましたけど、びっくりですよね、フフッ。今バカラックは91歳ということで、ホントに、すごいなぁ今年で92歳! まだ、色んなお話を訊けるじゃないですか、ご本人に色んなことを、っていうのがすごいなぁって思います。小さい頃にニューヨークへ引っ越ししたバカラックはお父さんに連れて行ってもらったジャズクラブで音楽の虜になり、やがて作曲家に。そして1957年に作詞家ハル・デイヴィッドと出会い、この黄金コンビは’60年代に大ヒットを連発しました。ん~、日本でもね、あのー松本隆さんと細野晴臣さんだったり、ま、いろいろなまぁ黄金コンビ沢山いますけど、すごいかっこいいですよね、なんか。こう、自分のまぁ相棒みたいな人見つけて一緒にすごいいいものを残していくっていうのにも憧れますね。
では、次の曲はそんな2人が作った1966年の映画『 アルフィー 』のエンディング曲「 アルフィー 」です。こちらはですね、バカラックが自分のライヴで「 この曲はハル・デイヴィッド、作詞家のハル・デイヴィッドの最高傑作だ 」と語るほどの名曲です。今でも多くのアーティストの方がカヴァーされています。そして今回はオランダの女性シンガー、ローラ・フィジィが歌うバージョンでお届けします。では聴いてください。ローラ・フィジィで「 アルフィー 」。
M3. ALFIE (アルフィー) ♪
Little Glee Monster manaka がお送りしている『 ミューズノート 』。今夜は、映画音楽と作曲家バート・バカラックを特集しております。聴いていただいたのは、ローラ・フィジィで「 アルフィー 」でした。すごい、なんか心地いいなんかこう曲やなぁて思ぅたんですけど、でも、そうですね、結構高低差激しい部分もありますし、歌ってると難しいのかな…とか。なんか、普段は「 実は難しいんですよぉ 」って言う側ですけど、やっぱ聴く側になると、すごいこう、なんて言うんですかね「 気持ちよさそうに歌ってるなぁー 」って言う気持ちですけど、確かに歌うってなったら、難しいのかなぁとか思いましたねぇ。
そんなこの曲なんですけども、日本ではヴァネッサ・ウィリアムスが歌ったバージョンが1996年にドラマの主題歌になり流行しました。このドラマはですね、全編にわたってバカラックの曲がサントラとしても使用されたそうで、当時バカラック・ブームがこのドラマをきっかけに少しあの出たってことですよね。すごいですよねーなんか、多分なので1996年のこのドラマを観てたなぁって思った人は、この曲も聴いたことあるなって思った方ももしかしたらいらっしゃるのではないかと思います。
さて、前半も終わったところなんですけれども、この辺でリスナーのみなさんからいただいたメールを読んでいきたいと思います。(中略)
さて、Little Glee Monster manaka がお送りしている『 ミューズノート 』。再び今夜の特集、映画音楽と作曲家バート・バカラックに戻りましょう。1961年、作曲家バート・バカラックと作詞家ハル・デイヴィッドの黄金コンビは、彼らの作品に欠かせない存在となる歌手に出会います。それがディオンヌ・ワーウィックです。彼女のシルキーでマイルドな歌声は、バカラック・サウンドの魅力を最大限に引き出しました。そして次々とヒットを生み出す3人は、人々から「 ゴールデン・トライアングル・チーム 」と呼ばれるようになります。すごいですよねぇ。なんかこう、更に、最強の2人がひとりの女性歌手ディオンヌ・ワーウィックのおかげでもっともっと最強になるという。ディオンヌはですね、現在までに1億5000万枚以上のセールスとグラミー賞を5冠も獲得しているそうで、すっごいですよねぇ。なんかこう、1億5000万枚以上のセールス、なんかこう夢みたいな現実的に想像できないので、すごいなとしか言いようがないんですけど、目が点ですよね。ホントにさっきからこうバート・バカラックのお話してると、感想がすごいしかこう出てこないんですけど、でも本当にそのぐらいなんか私にとってはやっぱりもう桁違いというか、1億5000万枚ってゆう以上のセールスを、こう、読んだことも無かったので文字として。ホントにすごいゴールデン・トライアングル・チーム、すごいんだなあって、またまた言っちゃいましたが。
え~次の曲にいきたいと思います。1982年の映画『 ラヴ・IN・ニューヨーク 』より「 愛のハーモニー 」です。この曲はですね、映画でのオリジナルはロッド・スチュアートが歌っています。1985年にディオンヌ・ワーウィックが、スティーヴィー・ワンダー、グラディス・ナイト、エルトン・ジョンと、すごいメンバーですね、と共演したカヴァー・バージョンが大ヒットして全米シングルチャート1位となりました。今日はそのディオンヌたちが歌うバージョンをお聴きください。ディオンヌ&フレンズで「 愛のハーモニー 」。
M4. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR (愛のハーモニー) ♪
聴いていただいたのは、ディオンヌ&フレンズで「 愛のハーモニー 」でした。なんか、おんなじ曲でもやっぱり4人いると全然聴こえ方が違うんだなぁということをすっごい感じて。でも普段はあまりこういうこう曲調というか、のものをあまり聴かないので、すごい新鮮だなという気持ちもあってすごい楽しめました。
こうしてバカラックの作る音楽は今も多くの歌手に愛され歌い継がれています。ここに一覧がね、あるんですけど資料に。「 雨にぬれても 」は東京スカパラダイスオーケストラ、そして倍賞千恵子さん。そして「 アルフィー 」という曲は、椎名林檎さん、そして手嶋葵さんなどがカヴァーされております。1967年の映画『 007/カジノロワイヤル 』の挿入歌「 恋のおもかげ 」は松田聖子さんが歌われていたり、なんかホントに沢山の方に歌われているんだなということもわかりますし、きっと知らぬ間に聴いていたのが「 あっ、これもバート・バカラックが実は作ってたんだな 」って曲とかもなんかこんなに沢山こうあったらなんか一つぐらいは耳にしているものであるんじゃないかなとか思ってすごい面白いなって思います。
なんかリトグリもね、是非なんかいつかバカラックの曲、挑戦してみたいなと思います。
そして、次の曲はですね、1981年のコメディ映画『 ミスター・アーサー 』の主題歌「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」です。こちらはですね、クリストファー・クロスが歌って大ヒットして、その年のアカデミー賞最優秀歌曲賞に輝きました。か・きょ・く・賞、難しいですね。作詞作曲はバカラック だけでなく、クリストファー・クロス、ピーター・アレン、キャロル・ベイヤー・セイガーとの共作だそうです。では、聴いてください。クリストファー・クロスの「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」。
M5. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO) (ニューヨーク・シティ・セレナーデ) ♪
聴いていただいたのは、クリストファー・クロスで「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」でしたぁ。聴いて、この曲知ってる!ってすぐなったんですけど、この「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」はナント日本語タイトル、まぁ邦題なんですよね。原題は「 アーサーのテーマ 」。今ってそう言えばまぁ邦題ってすごく少ないというか、見ないですよね新曲で邦題が付いているってゆー曲がね。私たちはあまり見ないなぁって思うんですけど、昔はこう邦題の曲沢山、邦題がついてる曲沢山ありましたし、で、その話を打ち合わせでしてたら、レコード会社の人がナントその邦題決めてることを知って、私、センスある人じゃないと嫌ですよねー。なんか、全然意図と違うすっごいダッサい言葉組み合わせられて、なんか、全然違うこぅ意図のことが伝わっちゃうことになったらすっごい残念じゃないですか。だから、カッコいいタイトル付けてくれてたらメチャメチャ嬉しいですけど、そこはちょっと運ですよね。これは私がもし当時のアーティストになったならば、メチャメチャセンスのある人頼みますよっていう気持ちになっちゃうなって、打ち合わせでお話してて思いました(笑)。
そしてですねぇ、やっぱりあのー、すごい曲もいいですしやっぱ声もいいですし、この曲を作ってるのがバート・バカラックだったということも初めて知れたので、それもやっぱりすごい「 あっ、そうなんや !」ってなりました。
というわけでですね、今回は映画音楽と作曲家バート・バカラックを特集しましたが、この1時間ですごいバート・バカラックがどんな人でこんな曲も書いていてそれでなんかそういう色んなことをバート・バカラック自身のことをすごい丸々お勉強させてもらえたなぁっていう回だったので、きっと同世代の方も聴いてくれてると思うんですけど、私と同じように全然名前聞いても「 誰だろう 」って感じだったけど「あっ、この曲聴いたことある!」ってなってるリスナーの方も多いと思います。これからねなんかまた色々調べていきたいなぁって思いました。
では最後に私たちリトグリの曲を聴いていただきながらお別れです。(後略)
***** 文字起こし終了
オマケ情報:MC中にBGMとして小さく流れていたバカラック作品は以下の通り。なかなか良いチョイスです。
I SAY A LITTLE PRAYER (小さな願い) 〜 アレサ・フランクリン 〜 (1968)
(THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU (遥かなる影) 〜 カーペンターズ 〜 (1970)
THE LOOK OF LOVE (恋のおもかげ) 〜 セルジオ・メンデス&ブラジル'66 〜 (1968)
THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU (ディス・ガイ) 〜 ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス 〜 (1968)
ON MY OWN (オン・マイ・オウン) 〜 パティ・ラベル&マイケル・マクドナルド 〜 (1986)
DON'T MAKE ME OVER (ドント・メイク・ミー・オーヴァー) 〜 シビル 〜 (1989)
manaka さんは弱冠19歳。番組スタッフによるバックアップがあったにせよ、若い女性によるバカラック談義はとても新鮮で嬉しくなりました。manaka さんが放送中でも触れていたように、バート・バカラックに興味を持ってくれるリスナーが少しでも増えてくれれば良いな…と思いました。
そして、Little Gree Monster のバカラック挑戦を首を長くして待ってます!
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