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2020年8月

2020年8月30日 (日)

DON’T YOU BELIEVE IT/Jackie Trent & Tony Hatch (1969年)

ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1969年にリリースしたシングルです。A面が超レアなバカラック曲のカヴァーです。

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A. DON'T YOU BELIEVE IT  〜 Jackie Trent & Tony Hatch 〜 (3:06)
B. CRANES FLYING SOUTH  〜 Jackie Trent & Tony Hatch 〜 (3:19)


ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1969年にリリースしたシングルです。A面が超レアなバカラック曲のカヴァーです。

2人のプロフィールについては前回記事(2人が1971年にリリースしたアルバム『 WORDS AND MUSIC 』)で紹介していますので、今回は割愛します。その『 WORDS AND MUSIC 』でも2人はバカラックの超レア曲「 TRY TO SEE IT MY WAY(涙のアドヴァイス)」をカヴァーしていましたが、今回の「 DON'T YOU BELIEVE IT 」はそれ以上にレアかもしれません。

「 DON'T YOU BELIEVE IT 」のオリジナルはアンディ・ウィリアムス。1962年9月にシングルA面(Cplumbia 42523)としてリリース。なんと全米チャートでも39位になったそう。バカラックとボブ・ヒリアードによる作品で、♩≒82のユルいシャッフル調リズム(ズン・チャッチャって感じ)の曲。中間部ではセリフも入るし。所々で男性ヴォーカルとハモりますが、本人の多重録音かも?。う〜ん、本当にこんなのが全米40位以内に入ったの?と思ってしまいます。拙ブログで過去ご紹介したアルバムの中では、バカラック物コンピ集『 The Rare Bacharach 1 』に収録されていました。

さて、本カヴァーの出来は?
リズム自体はシャッフルのままですが、オリジナルよりかなりテンポアップ(♩≒120)してポップな印象。全編で2人仲良くハモっております。アコーディオンやフルートによる洒落たオブリガートなど、オケのアレンジ面でも工夫が見られます。もちろん、アンディ版にある中間部のダッサいセリフもカットされています。いい感じのカヴァーになってると思います。

ただ、何故2人がこの曲をカヴァーしたのか? しかもシングルA面で…。
アンディ版は英国でもシングル・リリースされたようですがチャートアクションは皆無でしたし、他にヒットしたカヴァー・バージョンがあった訳でもありません。謎だ………

B面曲は2人の共作で優雅なバラード曲。こちらも2人で仲良く歌ってらっしゃいます。


【データ】

『 DON'T YOU BELIEVE IT / CRANES FLYING SOUTH 』
Jackie Trent & Tony Hatch

7"Single:1969年リリース
レーベル:Pye Records (UK)
番号:7N.17789

Produced by Tony Hatch
A. Written by Burt Bacharach and Bob Hilliard
B. Written by Jackie Trent and Tony Hatch

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年8月23日 (日)

WORDS AND MUSIC/Jackie Trent and Tony Hatch (1971年)

ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1971年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

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全14トラック中、バカラック作品は1トラック

B3. TRY TO SEE IT MY WAY  〜 Jackie Trent 〜 (3:23)


ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1971年にリリースしたアルバムです。

ジャッキー・トレントは英イングランドのニューカッスル=アンダー=ライムで1940年に生まれました(2015年没、享年74歳)。トニー・ハッチが1939年生まれなので1歳違い。因みに1940年生まれのディオンヌとは同い年になります。歌手として1962年に初めてのシングルをリリースし、1965年にはトニー・ハッチと共作した「 WHERE ARE YOU NOW(愛は何処へ)」で全英1位に。ソングライターとしてもトニー・ハッチとのコンビで曲を提供するようになり、1966年ぺトゥラ・クラークに提供した「 I COULDN'T LIVE WITHOUT YOUR LOVE 」は全英6位/全米9位に。1967年に2人は結婚(当時のニュース映像)。以後、デュオ及びソングライターチームとして2人で長く活動を続けました。(その後1995年に別居、2002年に離婚)

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裏ジャケにはトニー・ハッチ自身による解説が! でも収録曲についての説明は皆無で、ジャッキー・トレントとの馴れ初めから共作してヒットを飛ばすまでの経緯を延々と…。本作について語ってる場面のみ意訳して引用しますが、コレってのろけですよね〜。 ─ このアルバムは本当に私たちすべてのことを語っていると思います…私たちの “ 言葉と音楽 ” そのものです。今、私たち2人はかつてないほど寄り添ってると思います。 ─

全14曲中、10曲が2人の共作曲。その他は、ジミー・ウェッブ作品の疾走感あふれるA1.「 EVERYBODY GETS TO GO TO THE MOON(ムーン)」、トニー・ベネットなどにカヴァーされてスタンダードとなったメキシコの作曲家アルマンド・マンザネロのB2.「 YESTERDAY I HEARD THE RAIN(雨のつぶやき)」、ジャッキー・トレントとHolding(誰?)の共作A5.「 AFTER THE HILL 」、残る1曲がバカラック・カヴァーです。

んで、本題。そのバカラック・カヴァーはB3.「 涙のアドヴァイス 」。1966年のTVミュージカル『 オン・ザ・フリップ・サイド 』用にバカラック&デイヴィッドが提供した曲の一つで、そのサントラにはジョニー・ソマーズのソロ版とソマーズ&リック・ネルソンのデュエット版の2バージョンが収録されていました。本作リリースの1971年時点ではスー・レイニー(1966年)とペギー・マーチ(1968年)のカヴァーがあるだけの超レア曲です。何故この曲を取り上げたのか知りたいところですが、前述の通りライナーノーツにはその辺りの説明が全くなくてなんとも残念!

さて、2人は「 涙のアドヴァイス 」をどんな風に料理したのか? アレンジ、歌唱共にポップ且つお洒落な味付けで美味しゅうございました。テンポはオリジナルの♩≒116にに対して♩≒120と若干速め、Aメロ出だしの音はオリジナルのC#に対して二度低いB。これだけだとあまり変わらないように思えますが違うんです。イントロのトランペットは、オリジナルのメロディを生かしつつオシャレにアレンジした上、薄めの音色でバカラックっぽさを演出。本編では、いいところで加わる女性バックコーラスや流麗なストリングスのオブリガート、サビでのゴージャスなオケアレンジなど。聴く人の心を躍らせるトニー・ハッチの演出、流石ですネ。ジャッキー・トレントの歌唱もメリハリがありアレンジに合ってました。

10曲ある2人の共作曲、過去提供した曲のセルフカヴァーが多いのかな?と想像してたのですが、どうやら全て新曲みたいですね。ドラマチックな曲、しっとりした曲、ほのぼのした曲、カントリー調、ノリノリのPop曲など、バラエティに富んでいて佳曲揃い。やっぱトニー・ハッチはできる男なんだぁ〜。


【データ】
『 WORDS AND MUSIC 』
Jackie Trent and Tony Hatch

LP:1971年リリース
レーベル:Columbia (UK)
番号:SCX 6473

Arranged and Produced by Tony Hatch
Artists:Jackie Trent (A1,A3〜5,A7,B2〜3,B5〜6), Jackie Trent & Tony Hatch (A2,A6,B1,B4,B7)

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年8月16日 (日)

BLUE UMBRELLA/Burt Bacharach and Daniel Tashian (2020年)

バカラック爺がダニエル・タシアンと共作した新曲5曲を収めたデュオ名義のEP(ミニアルバム)です。YouTube及びサブスク等による配信のみのリリース。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. BELLS OF ST. AUGUSTINE (3:30)
2. WHISTLING IN THE DARK (3:23)
3. BLUE UMBRELLA (4:19)
4. MIDNIGHT WATCH (4:09)
5. WE GO WAY BACK (3:17)

収録時間約19分


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このところ更新をサボっておりました。

前回記事をアップしたのが6月21日なので、約2ヶ月ぶりです。この間のトピックといえば、なんといってもバカラック爺とダニエル・タシアンとのコラボEPが7月31日にリリースされたことでしょう。
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ということで、ご紹介するのはバカラック爺がダニエル・タシアンと共作した新曲5曲を収めたデュオ名義のEP(ミニアルバム)でございます。

タシアン(1974年コネチカット州生まれ)は、米テネシー州ナッシュビルを拠点に活動するシンガーソングライター/プロデューサー。音楽一家(両親はフォーク/ロック・デュオの Barry and Holly Tashian)に育ち、ソロ活動や他アーティストに曲を提供する傍らポップロックバンド The Silver Seas を率いるなどマルチに活動。最近では、2019年2月にグラミー賞の最優秀アルバム賞(アルバム・オブ・ザ・イヤー)を受賞したケイシー・マスグレイヴス(Kacey Musgraves)のアルバム『 Golden Hour 』をプロデュースしたことで注目を集めました。そして、バカラック爺もタシアンに注目したひとりだったんですね。

バカラック爺とタシアンは2019年グラミー受賞式の翌日にカリフォルニア州にあるバカラックの自宅で初めて会い、コラボレーションを開始。作曲は主にバカラック爺が、作詞は主にタシアンが担当していますが、互いに相手のアドヴァイスも取り入れて共作したそうです。

同年6月にナッシュビルのスタジオでレコーディング。バカラック爺がピアノを、タシアンはヴォーカルを担当。その他、ナッシュビルのスタジオミュージシャンたちがバックに加わりました。
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本作、ネットのニュース記事等では “バカラック 15年ぶりの新曲” という紹介をされていました。でも、それは誤り。
“バカラック 15年ぶりにアルバムをリリース” が正しい紹介かと。だって、ここ数年だけでもバカラック名義で新曲をリリースしていますから(基本誰かとのコラボ名義ですが、それは今回タシアンとのコラボも同じ)。
  2018年9月、シングル:「 LIVE TO SEE ANOTHER DAY 」/Burt Bacharach & Rudy Pérez
  2020年1月、シングル:「 BRIDGES 」/Melody Federer & Burt Bacharach
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5年の『 AT THIS TIME 』以来、自身名義では15年ぶりのアルバムですし…ネ。

EPの5曲はいずれもミディアムテンポの4拍子曲。タシアンのヴォーカルは若干だみ声ですが高い音も地声でこなし殆どノンビブラートでストレートな歌い方。意識してそう歌ってるのかな? 曲には馴染んでると思います。以下簡単ですが曲ごとにコメントします。
※ 各曲名のリンク先はYouTubeのMV

T-1.「 BELLS OF ST. AUGUSTINE 」(テンポ:♩≒71)
6月12日に先行してリリース。5曲のうち最もテンポの遅いバラード曲で、A-B-A-B-ブリッジ-Bという構成。地味な印象の曲ですが、Bパートでのコード進行、ブリッジ〜Bパートに移る2小節の別世界感、Aメロ中のオクターヴの飛躍にバカラックを強く感じます。

T-2.「 WHISTLING IN THE DARK 」(♩≒85)
イントロ冒頭のシュールなピアノがとても印象的なメロディ・構成とも独特の曲。本編と関係ないストリングスによる緊張感ある30秒間のエンディングも独特。

T-3.「 BLUE UMBRELLA 」(♩≒97)
ほのぼのした曲調がEPの中では異色(笑)。飄々としたメロディラインや8小節という単位に収まらない小節数のフレージングにバカラックらしさが感じられます。

T-4.「 MIDNIGHT WATCH 」(♩≒96)
7月10日に第2弾として先行リリース。何かこねくり回して作られたように感じて、私にはピンと来ませんでした。

T-5.「 WE GO WAY BACK 」(♩≒80中心に揺れる)
装飾音に特徴があるバカラック爺のピアノをバックにタシアンが淡々と歌う美しい曲。間奏で時折ハーモニカがオブリガートを吹きますが、この曲はバカラック爺とタシアンのデュオと言っていいと思います。

個人的なレコメンド曲は…T-3とT-5ですかね。2人の共作曲は既にフルアルバムをリリースできるだけのストックがあるようで、コロナ禍が落ち着いた後のレコーディング&アルバムリリースを期待しましょう。


【データ】
『 BLUE UMBRELLA 』
Burt Bacharach and Daniel Tashian

MP3:2020年7月31日リリース
レーベル:Big Yellow Dog Music
番号:不明

Daniel Tashian(vocal)
Burt Bacharach(piano)
Dennis Crouch (bass)
Fred Eltringham (drums)
Tom Bukovac (guitar)
Jim Hoke (harmonica) ...他のミュージシャンは不明
Recorded at Nashville’s Sound Emporium Studios in June 2019

※ 日本のAmazonでの取り扱いは、「 BELLS OF ST. AUGUSTINE 」と「 WE GO WAY BACK 」のみ。EPとしては取り扱ってないようですねぇ。

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