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2021年5月 2日 (日)

Coming Home/Tomi Malm (2020年)

フィンランド出身のキーボード奏者/サウンド・クリエイター、トミ・マルムのセカンド・アルバム。バカラックの未発表曲1曲を発掘 → レコーディングして収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全17トラック中、バカラック作品は1トラック

14. LEAVE IT TO THE GIRLS  〜 Feat. Ashton Moran 〜 (4:28)


─ ソロ・デビュー作1枚で北欧AORシーンのトップ・アクトに分け入ったフィンランド出身のキーボード奏者/サウンド・クリエイター、トミ・マルムの待望セカンド・アルバム降臨。リード・ヴォーカルにビル・キャントス、マリリン・スコット、ランディ・グッドラム、オーレ・ブールドに故ウォーレン・ウィービー他。演奏陣にも前作からの豪華L.A.ミュージシャンに加え、タイトル曲にはスティーヴ・ルカサーの名も。期待を微塵も裏切らない、鉄壁のAORチューン満載。日本盤でしか聴けないボーナス/差替トラックも収録。 ─ (金澤寿和氏、日本盤CDの帯より)

ソロ・デビュー作、参加ミュージシャン、日本盤のみのボーナス/差替トラック等については、日本盤CDの帯↓をご覧くださいませ。ついでに、ブックレットにあったトミ・マルムの近影も載せておきます。ちなみに、レーベル Contante & Sonante のYouTube公式チャンネルにあるティザー動画(2分弱)ではフィーチャーしたリード・ヴォーカリストの面々が紹介されてます。
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SNSで “ バカラック作品の未発表曲収録 ” と知って本アルバムを注文したのですが、届いたCDの帯にそんな記述は見当たらず…。ちょっと不安になりましたが、ブックレットのクレジットを見てT-14.「 LEAVE IT TO THE GIRLS 」がバカラックとトニオ・Kの共作曲であることを確認。よかったぁ😃。そして、日本語ライナーノーツを読んでトミ・マルムがこの曲を取り上げた経緯を知ることができました。

─ 14. Leave It To The Girls   偉大なるポップ・マエストロ、バート・バカラックの未発表曲。共作者トニオKは、クリケッツとの共演歴もあるベテランのロックン・ローラーで、78年にソロ・デビューし、ソングライターとしても活躍している。Contante & Sonanteでは、17年にバカラックとトニオKの共作デモ集を発表した。「 あの時のアウトテイクではなく、私がこの新作に取り組み出したばかりの頃に見つけた曲。恐れ多くも、それをレコーディングする機会を得ました。まさにバカラックとしか言い様のない曲。アシュトン・モーランのヴォーカルがピッタリです。私はこの曲を子供の頃に聴いたバカラック・ソングの数々と同じように仕上げたいと思いました。この曲のヴァイブスが大好きなんです!」 アシュトンは前作にも参加していた米国人ヴォーカリスト。サックスのニック・ヴィンスケヴィッチはロシア人で、18年にビル・チャンプリンも参加したUS録音のリーダー作を出している。 ─ (金澤寿和氏、日本盤CDのライナーノーツより。「 」はトミ・マルムのコメント。

バカラックとトニオ・Kの共作デモ集『 Original Demos 』のライナーを見返してみたら、Thank You's (P.14) の後半部分にこんな記述を発見! ─ (略)An extra special thanks to Scott Gross, Morten Hansen, Harald Wessel, Tomi Malm and Tommaso Dorliguzzo, and…(略) ─ トミ・マルムもあのアルバムに関わってたんですねぇ。

T-14.「 LEAVE IT TO THE GIRLS 」はスローテンポ(♩≒65)のバラード曲。16ビートバラードのリズムやキラキラしたキーボードの音色など、アレンジはまさしくAOR的(アダルト・コンテンポラリー的)な印象。サビでもあまり盛り上がらない(褒めてる)メロディラインはバカラックらしいと思いますが、変拍子もなく楽節も一般的な2, 4, 8小節単位ですから全体として楽曲自体のバカラック風味は薄いかな…。トミ・マルムの言う “ まさにバカラックとしか言い様のない曲 ” “ 子供の頃に聴いたバカラック・ソングの数々と同じように仕上げたい ” というのは'80年代〜'90年代のバカラック曲をイメージしてるんですかねぇ…。であれば、乾いた歌声の “ アシュトン・モーランのヴォーカルがピッタリ ” なのは全く同意するところです。

『 バート・バカラック自伝 ザ・ルック・オブ・ラヴ 』の巻末付録 Burt Bacharach Composition:Song List には、この「 LEAVE IT TO THE GIRLS 」が「 COUNT ON ME 」「 IN MY DREAM 」とともに [unreleased demo] として載ってました。これらの3曲はいずれもバカラックとトニオ・Kの共作曲で、2001年11月に Todd Herzog という男性シンガーによってデモ録音されたもの。発掘してくれたトミ・マルムには感謝です。「 COUNT ON ME 」はその後2003年ロナルド・アイズレーが歌っています。残る1曲「 IN MY DREAM 」も聴いてみたいなぁ。



【データ】
『 Coming Home 』(邦題:カミング・ホーム)
Tomi Malm

CD/MP3:2020年10月15日リリース (所有CDは、2021年1月20リリースの日本盤、監修・解説:金澤寿和氏)
レーベル:CONTANTE & SONANTE (España) (所有CDは、P-Vine Records)
番号:CSCD-0120 (所有CDは、PCD-94013)

All Produced, Arranged and Mixed by Tomi Malm
except T-2,5 Mixed by Mikko Raita at Studio Kekkonen, Helsinki, Finland

Executive Producer:Gabriel Raya for CONTANTE & SONANTE
Mastered by Svante Forsbäck at Chartmakers Oyorsbäck, Helsinki, Finland

T-14.「 LEAVE IT TO THE GIRLS 」
  (Burt Bacharach / Tonio K.)
  Lead Vocals:Ashton Moran
  Keyboards:Tomi Malm
  Bass:Lars-Erik Dahle
  Drums:John Hammond

  Guitars:James Harrah and Tomi Malm
  Percussion:Carlos Merino and John Hammond
  Alto Saxophone:Nick Vintskevich
  Background Vocals:Ashton Moran, ZoSia, Jeri Lynne, Sunho Lim and Tomi Malm

リンク先消滅したためリンク貼り直し(2024/1/14)
Amazonリンク(CD)(日本盤CD


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