YS&H/Young, Shy & Handsome (2008年)
スウェーデンのジャズ・バンド、Young, Shy & Handsome が2008年にリリースした初めてのアルバム。半数の4曲がバカラック作品!
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所有CDの紙ケース表/ケース裏
所有CDの紙ケース内側見開き
全8トラック中、バカラック作品は4トラック
1. MANTECA (5:47)
2. THE LOOK OF LOVE (4:14)
3. SOMEDAY (4:05)
4. PENSATIVA (5:01)
5. LADY IN CEMENT (4:10)
6. UPSTAIRS (4:37)
7. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (4:11)
8. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE (5:18)
スウェーデンのジャズ・バンド、Young, Shy & Handsome が2008年にリリースした初めての(そして現時点で唯一の)アルバムです。
─ Young, Shy & Handsome は、現代のジャズからインスピレーションを得ながら、「スウィングする 60 年代」に片足を踏み入れています。 バンドのレパートリーには、あらゆる時代 (特に 60 年代) の映画、ポップス、ジャズが含まれています。 ─ (プロフィール:公式サイトから引用 )
ピアノトリオ+ホーン4人(トランペット、トロンボーン、バス・トロンボーン、アルト・サックス)の7人編成。メンバーは全員スウェーデン人ですが、気になるのはそのバンド名。2008年時点で年齢は28〜35歳ですからまぁ若い(young)のは認めます。はにかみ屋さん(shy)かどうかは置いといて、ハンサム(handsome)ってのはどーなんでしょうかねぇ。CDケースの裏を眺めてもピンとこないんですが…😅
さて、本作は全8曲収録。ディジー・ガレスピーのT-1.「 マンテカ 」、ジョージ・デュークのT-3.「 サムデイ 」、クレア・フィッシャーのT-4.「 ペンサティヴァ 」、ウーゴ・モンテネグロのT-5.「 セメントの女 」(1968年の米映画『 セメントの女 』テーマ曲) という選曲は、ラテンジャズ、フュージョン、映画音楽という具合に彼らのプロフィール通り。…んで、残り半分の4曲がバカラック作品なんですねぇ。
T-2.「 恋のおもかげ 」はライトなボサノヴァのゆったりアレンジ。T-7.「 世界は愛を求めている 」はジャズワルツ(所々5拍子)でホーンのハモリが気持ちいい。T-8.「 サン・ホセへの道 」はノリの良いボサノヴァ。いずれもメロディやアドリヴの主役はホーン達で、特にトロンボーンのアドリヴはセンスいいなぁと思います。
そしてT-6.「 UPSTAIRS(二階の僕の部屋)」。ブロードウェイ・ミュージカル『 PROMISES, PROMISES(プロミセス・プロミセス)』の1曲なんですが、単体でのカヴァー※が極めて少ないとてもマニアックな曲。(※ 単体でのカヴァー例は、スウェーデンのジャズ・ピアニストであるベンクト・ハルベルクの『 Plays Bacharach 』(1971)、ジャズ・クルセイダーズの『 Powerhouse 』(1969) くらいでしょうか…) 演奏は、ジャズ・クルセイダーズ版をベースとして♩≒166 から♩≒124 にぐっとテンポを落としたもの。まぁパクリっちゃあパクリなんですが、まったりしたトロンボーンのアドリヴは私好みだし、何よりこの曲を取り上げてくれたことが嬉しいのです。
半数がバカラック作品だし、何か思い入れでもあるんじゃ…とライナーノーツを期待してCD購入したものの、なぁんにも書いてなくて残念…。なのでCDわざわざ買う必要はありません。サブスクにありますし、YouTubeでも全曲フルサイズで聴けますから…(こちら)。
ついでに「 サン・ホセへの道 」のライヴ演奏動画もリンク貼っておきます(こちら)。
ここからはオマケとして、MP3で所有しているバカラック・カヴァーをご紹介。
前述した通り、The Jazz Crusaders は1969年リリースのアルバム『 Powerhouse 』で「 UPSTAIRS(二階の僕の部屋)」(3:12) を取り上げています。ここまでしなくてもいいのに…って言うくらい速いテンポ(♩≒166)なんですが、テナー・サックスとピアノのアドリヴも含めて破綻なくプレイしているのは流石ジャズ・クルセイダーズ!って思います。
なお、このアルバムではもう1曲「 Promises, Promises 」(6:13) も取り上げていて、こちらも超速いテンポで演奏しています。拙ブログではバカラック物コンピ集『 BLUE BACHARACH 』(1997) でちょろっと触れておりますです。
【データ】
『 YS&H 』
Young, Shy & Handsome
CD:2008年12月16日リリース
レーベル:D-Disk (Sweden)
番号:CD-101
Produced by Daniel Agurén
Nils Janson (b. 1978) - Trunpet, Flügelhorn
Daniel K Johansson - Trombone
Staffan Findin - Bass Trombone
Linus Lindblom (b. 1977) - Alto Saxophone
Daniel Agurén (b. 1973) - Piano, Arrangements
Svante Söderqvist (b. 1980) - Bass
Calle Rasmusson (b. 1978) - Drums, Percussion
Recorded by Lennart Ström at OAL Studio on May 26, 2008
©️/(P) D-Disk 2008
リンク先消滅したためリンク貼り直し(2024/1/14)
Amazonリンク(MP3)
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