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2023年4月16日 (日)

The Moment Of Truth / Everybody's Talkin' About Salena Jones/Salena Jones (1969年/1970年)

サリナ・ジョーンズが1969年および1970年にリリースしたアルバムです。それぞれバカラック・カヴァーを1曲ずつ収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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『 The Moment Of Truth 』Original LP front cover/back cover

全12トラック中、バカラック作品は1トラック

4. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU (2:57)

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『 Everybody's Talkin' About Salena Jones 』Original LP front cover/back cover

全12トラック中、バカラック作品は1トラック

11. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN (3:17)

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所有リイシューCD(2 in 1)のジャケット表/ケース裏


米国の女性ジャズ・シンガー、サリナ・ジョーンズが1969年および1970年にリリースしたアルバムです。

彼女は1938年1月29日のヴァージニア州ニューポート・ニューズの生まれ。15歳までにはクラブで歌い始めます。16歳で家族とともにニューヨークに移り、アポロ劇場のコンテストで1位になってプロに。当時はジョーン・ショウ(Joan Shaw)という名前で歌っており、さまざまなレーベルからシングルを、Epic(1961年)とSue(1964年)から各1枚ずつアルバムをリリース。ちょうどソウルが流行りだした頃のアメリカでスタンダード歌いの若い黒人歌手はなかなか難しかったようです。サリナ・ジョーンズ(Salena Jones)と改名し、1966年からは英国を拠点に活動することに。CBS(UK)で3枚、RCA(UK)で2枚、DJM(UK)で1枚のアルバムをリリースした後、1978年に日本を初訪問して以降はビクター(JVC)と契約して多数のアルバムをリリース。1981年の『 MY LOVE 』は優秀録音盤として話題となり、当時私も聴きました。のちにリイシューCDも購入。久々に再生しましたが「 マイ・ラブ 」「 レイトリー 」などやっぱいいですねー。


今回ご紹介するアルバムは、CBS(UK)からリリースされたサリナ・ジョーンズとしての1stアルバムと2ndアルバム。BBCを中心にテレビ番組のテーマミュージックやライブラリー作品を数多く手がけた英国の作編曲家 Keith Mansfield(キース・マンスフィールド)がプロデュースしています(この方、2009年にサリナと結婚しちゃいます)。ビッグバンド+ストリングスの賑やかな演奏をバックにサリナもノって歌ってます。

1969年の『 The Moment Of Truth 』で取り上げてるバカラック・カヴァーはT-4.「 ディス・ガール 」。スウィングのリズムに分厚いブラスが印象的で、サリナの歌唱よりもバックの演奏の方に耳がいってしまいます。ドスが効いたサリナの歌唱も味があっていいんですけどもう少し軽やかに歌ってくれた方がいいかなぁと。ちなみにこの曲、ソニー・レコード(昔のColumbia)のカタログの中から選曲した英国編集のバカラック物コンピ集『 Easy Listening BACHARACH 』(1996年)にコンパイルされてます。

本アルバムの中では他にT-3.「 FOR ME 」が個人的にはレコメンド。疾走感あふれるAメロとスキップしてるようなサビの対比がグッときます。世間一般ではLPではB面トップのT-7.「 RIGHT NOW 」がソウルフルで評判高いみたいですが。

1970年の『 Everybody's Talkin' About Salena Jones 』に入ってるバカラック・カヴァーはT-11.「 恋よさようなら 」。ユニークなアレンジがレコメンドです。ウォーキングベースのソロから始まる♩≒140の軽快なラテン調スウィングのビッグバンド・サウンド。しかも2コーラス目のAメロは♩≒152にテンポアップして4つ刻みだったウォーキングベースも8つ刻みに。サウンドに切れがあって盛り上がります。こんな速いテンポでもサリナの歌声は相変わらず腰が据わっていてパワフルでございます。このバージョン、2023年3月24日(金)19時〜 YouTubeで配信された 爆クラ in DOMMUNE <第104夜> Presents バート・バカラック追悼記念番組「 世界は愛を求めている 」のDJタイムで小西さんが回してたレコードのうちのひとつ。それまで私はこのバージョン知りませんでした。まだまだ修行が足らんです😅。

本アルバムはT-1.「 AM I THE SAME GIRL 」、T-5.「 SPINNING WHEEL 」、T-8.「 MY CHERIE AMOUR 」などポップス系のカヴァーが多く、曲によっては男女バックコーラスもフィーチャーされてます。ソウル/ポップ寄りと言えます。


さて、ここからはオマケ。MP3で所有しているサリナ・ジョーンズのバカラック・カヴァー4曲をご紹介。
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サリナは1998年にミントジャム/日本クラウンから『 Making Love 』をリリース。ハリウッド映画の主題歌をイギリスのミュージシャンとロンドンのアビー・ロード・スタジオ/ペントハウスで録音したアルバムです。その中で「 MAKING LOVE(メイキング・ラヴ)」(3:09)をカヴァー。バックはピアノトリオ+フルート+ギターというアコースティックでシンプルなもの。オリジナルのロバータ・フラック版よりキーが4度低いこともあってか、より落ち着いた雰囲気。サリナもしっとり丁寧に歌っています。
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サリナは2008年にビクター(JVC)から『 Love & Inspiration 』をリリース。万感の思いで“あまねく愛”を伝えるアルバムなんだそう。そのアルバムで「 THIS GIRL'S IN LOVE(ディス・ガール)」(2:55)、「 THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR(愛のハーモニー)」(4:13)、「 ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME(愛の想い出)」(3:52)の3曲をカヴァーしています。バックはビッグバンド編成+ヴィブラフォンやギターなど。サリナは70歳くらいのはずですが若い頃と何ら変わらない歌声。決して悪くはないんですが、バックの演奏(アレンジ)がなぁんかステレオタイプで…全体としてあまり印象に残らないんですよね。お勧めしないでおきます。


【データ】
①『 The Moment Of Truth 』/ ②『 Everybody's Talkin' About Salena Jones 』
Salena Jones

LP:① 1969年リリース / ② 1970年リリース (所有CDは、2006年12月9日リリース)
レーベル:CBS (UK) (所有CDは、VOCALION (UK))
番号:① 63613 / ② 63901  (所有CDは、CDSML 8422)

Produced by Keith Mansfield

Arranged by Keith Mansfield, Eddie Harvey (①)
Arranged by Keith Mansfield, David Gold (②)
With The Keith Mansfield Orchestra (①)
Remastered by Michael J Dutton

リンク先消滅したためリンク貼り直し(2024/1/13)
Amazonリンク(リイシューCD


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