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2023年8月13日 (日)

Pavane/Louis Van Dyke (1969年)

オランダの男性ジャズ・ピアニスト、ルイス・ヴァン・ダイクが1969年にリリースしたトリオ編成のアルバムです。バカラック作品を1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全9トラック中、バカラック作品は1トラック

9. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (3:01)


オランダの男性ジャズ・ピアニスト、ルイス・ヴァン・ダイクが1969年にリリースしたトリオ編成のアルバムです。

ルイス・ヴァン・ダイクは1941年11月オランダのアルステルダム生まれ(2020年4月没、享年78歳)。7歳からピアノを始めアムステルダム音楽院でクラシック・ピアノとオルガンを習い、教会でピアノを弾くうちにジャズに興味を持ち1961年ルースドリヒト・ジャズ・コンテストで優勝。1964年にはオランダの音楽界で最高に名誉あるエディソン賞に輝き一躍人気に。トリオ等の活動の他に、アン・バートンの名作『 Blue Burton 』『 Ballads & Burton 』をはじめアストラッド・ジルベルトやサリナ・ジョーンズ等の伴奏での名演も多いそうです。彼はクラシックとジャズを独自のアレンジでミックス、特にバッハにインスピレーションを受けてきたんだとか。(所有CDの解説やDiscogsのプロフィールより抜粋・要約)

尚、名前は本来 Louis Van Dijk ですが、トリオ等では Louis Van Dyke のスペルが多いようです。

─ 本アルバムは、1969年に発表されたジャック・ショールス(b)、ジョン・エンゲルス(ds)のトリオで当時の割合と新しいヒット・ソングをクラシック出身らしい華麗なピアノで聴かせるものだ。  ─ (所有CDの解説より)
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アルバムタイトルにもなっているT-1.「 パヴァーヌ 」はフォーレ:パヴァーヌ Op.50 の変奏?バージョン。ミッシェル・ルグランのT-3.「 風のささやき 」、グラン・キャンベルのT-4.「 恋はフェニックス 」、ビートルズのT-5.「 フール・オン・ザ・ヒル 」等のヒット曲や、映画『 シェルブールの雨傘 』の主題歌T-7.「 アイ・ウィル・ウェイト・フォー・ユー 」も取り上げています。彼のピアノはリリカルで、アドリヴはクラシックの “変奏” 的なものやアルペジオが多く、いかにもクラシック出身らしい感じ。

んで、バカラック作品はアルバムを締めくくるT-9.「 世界は愛を求めている 」。原曲と同じ3拍子、テンポも至って常識的な♩≒122。凝ったところがなく肩肘張らずに聴けるのはいいんですが、ピアノのメロディ&アドリヴは凡庸で中途半端な印象。中盤ちょっと盛り上がりはしますけど…。アルバムを最初から聴いた流れで、もっとリリカルな演奏を想像してたんですけどねー、ちょっとがっかり
…。まぁこの辺は好みの問題かな。

因みに、ルイス・ヴァン・ダイクは同じオランダのジャズ・ピアニスト Pim Jacobs とのデュオで「 遙かなる影 」をレコーディングしています(1985年のアルバム『 FACE TO FACE 』に収録)。が、私は未聴。いつか聴きたいです。


ここからはオマケ。MP3やCDで所有しているピアノ・トリオの「 世界は愛を求めている 」をご紹介!
と言っても少ないですが…。この曲、ジャズヴォーカル版は数多ありますし、インストでもホーン入りの編成だったりビッグバンドやオーケストラ物が多くてピアノ・トリオはあまり見かけません。私のリサーチ不足もあるんでしょうけど。尚、リンク先は拙ブログの過去記事です。

① George Shearing Trio (1973):アルバム『 Number 1 』より
英国のジャズ・ピアニスト、ジョージ・シアリング(p), Andy Simpkins(b), Harvey Mason(ds)のトリオによる演奏(3:05)。3拍子で、テンポは♩≒128。全編に亘りピアノの左手が “おっとっとっ” のリズムを刻んでるのが特徴的で面白い。アドリヴも軽めですがファンキー。フェードアウトしてるのが惜しいです(ジャズは終止形じゃないとね)。
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② Peter Nordahl Trio (2004):アルバム『 My Rubber Soul 』*より
スウェーデンのジャズ・ピアニスト、ペーター・ノーダール(p), Hampus Lundgren (b), Harry Wallin (ds)のトリオによる演奏(5:56)。3拍子で、テンポは♩≒162と軽快。ピアノのソウルフルでファンキーなアドリヴがイイですねー。私的レコメンドです。 *日本では1曲入れ替えジャケットも変えて
『 ザ・ナイト・ウィ・コールド・イット・ア・デイ 』というタイトルでリリース。
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David Hazeltine Trio (2006):アルバム『 Alfie Burt Bacharach Song Book 』より
米国のジャズ・ピアニストのトリオによる演奏(6:22)。4拍子(6/8ブルース)にアレンジ、テンポは♩≒96。中間部(2分過ぎから約2分弱)のアドリヴはカッコいいですが、前半と後半がダレてしまいます。惜しい。

New Roman Trio (2008):アルバム『 Bacharach Jazz 』より
松本茜(p), 山下弘治(b), 松尾明(ds)のトリオによる演奏(4:56)。サビは5拍子にアレンジ(他は3拍子)。テンポアップ(♩≒202)と相まって聴く人の高揚感を誘っています。キラキラしたピアノのアドリヴやベースのアドリヴもゴキゲンで楽しく聴けます。



【データ】
『 Pavane 』(邦題:パヴァーヌ)
Louis Van Dyke

LP:1969年リリース (所有CDは、2014年9月24日リイシューの日本盤。解説:高田敬三氏)
レーベル:CBS (Netherlands) (所有CDは、Sony Music Labels Inc.)
番号:S7-63811 (所有CDは、SICP 4225)

Produced by John J. Vis
Louis Van Dyke (piano)
Jacques Schols (bass)
John Engels (drums)
録音:1969年

リンク先消滅したためリンク貼り直し(2024/1/13)
Amazonリンク(リイシューCD


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