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2023年12月の5件の記事

2023年12月31日 (日)

Lawrence Welk Presents The Now Sound of Sandi & Salli/Sandi & Salli (1970年)

米国のTV番組“ローレンス・ウェルク・ショー”から登場した人気コンビ Sandi & Salli 唯一のアルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全10トラック中、バカラック作品は2トラック

A2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (2:23)
B1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN (2:25)


米国のTV番組“ローレンス・ウェルク・ショー”から登場した人気コンビ Sandi & Salli 唯一のアルバムです。

Sandi & Salli(サンディ&サリー)のプロフィールついては前回記事を参照いただければと思いますが、Lawrence Welk(ローレンス・ウェルク)がホストを務める米国のミュージカル・バラエティTV番組“ローレンス・ウェルク・ショー”(1951年〜1982年放送)に1968年1月から出演して一躍人気となった女性デュオです。

1967年から1968年にかけて3枚シングルをリリースした後、ローレンス・ウェルクとDotレコード社長の Randy Wood(ランディ・ウッド)が設立したレーベルの Ranwood から1970年に本アルバムをリリースしました。レコードのタイトルからして Lawrence Welk Presents ですから、番組の人気にあやかってのリリース。ちなみに、レコードジャケットの左がサンディで右がサリーでございます。

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ギターやキーボード主体のバンド形式、バンドにブラスが加わった編成、ストリングスが加わった編成など曲によって演奏形態は異なりますが、総じて軽くて能天気な演奏(能天気は語弊があるかもしれません😅)。サンディ&サリーは基本ユニゾンで歌っているようで、時折ハモるのは女性バックコーラスだと思います。明るくブライトな2人の歌声は瑞々しく元気。“ローレンス・ウェルク・ショー”で2人が歌っている動画がいくつかYouTubeに上がってますが、派手ではないもののお揃いの衣装を纏ったお嬢さん的な印象。そういったビジュアルも含めてウケたんじゃないかなぁ。双子じゃないけどザ・ピーナッツに近しいものを感じます。

バカラック・カヴァーはA2.「 雨にぬれても 」とB1.「 恋よさようなら 」。「 雨にぬれても 」はあくまで元気で明るくがコンセプト。2コーラス目のサビで2小節だけ追っ掛けする場面があり、そこはちょっとエモいです。「 恋よさようなら 」もやっぱり元気で明るくがコンセプト(笑)。2人のうち一方がソロで歌う場面もありますが、それはAメロの一部のみ。
これら2曲を含めほとんどの曲が終止形で終わっています。TVショーで歌うことを考慮して終止形が多いんじゃないかな。

他の曲では、Tom Jones(トム・ジョーンズ)の原曲よりも思い切り能天気なB2.「 HELP YOURSELF 」、Timi Yuro(ティミ・ユーロ)がオリジナルでノリが良いB5.「 I CAN'T STOP RUNNING AWAY 」あたりが良さげです。本作、YouTubeにフル・アルバムがUPされています(サムネイルのジャケ写がちょっと違うのが気になりますが)。興味がありましたら是非。

ここからはオマケ。“ローレンス・ウェルク・ショー”でサンディ&サリーが「 サン・ホセへの道 」を歌っている動画がYouTubeに上がってました。2種類見つかったのですがどちらも寸劇になっていてちょっと笑っちゃいます。こっそりリンクを貼っておきますね。(バイクバージョン)(ガソリンスタンドバージョン


【データ】

『 Lawrence Welk Presents The Now Sound of Sandi & Salli 』
Sandi & Salli




LP:1970年リリース
レーベル:Ranwood (US)
番号:RLP 8069

Produced by George Cates

Arranged by Frank Scott (except A3.)
Arranged by Bob Smale (A3.)
Recorded at Annex Studios - Hollywood, Calif.

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2023年12月24日 (日)

DON'T COUNT THE DAYS/Sandi & Salli (1968年)

米国の女性デュオ、Sandi & Salliが1968年にリリースしたシングルです。B面がバカラック超レア曲のカヴァーです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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B面

A. IN THIS FOR-THE-MOMENT WORLD (2:15)
B. DON'T COUNT THE DAYS (2:37)


米国の女性デュオ、Sandi & Salliが1968年にリリースしたシングルです。

Sandi & Salli(サンディ&サリー)は、Sandi Griffiths(サンディ・グリフィス:1946年8月1日LA生まれ)とSally Flynn(サリー・フリン:1946年7月23日オレゴン州オンタリオ生まれ)のガールデュオ。ユタ州にあるBrigham Young University(ブリガム・ヤング大学)でクラスメイトだった2人はコンビを組み、ビッグバンド・リーダーのLawrence Welk(ローレンス・ウェルク)がホストを務める米国のミュージカル・バラエティTV番組“ローレンス・ウェルク・ショー”(1951年〜1982年放送)に1968年1月から出演して一躍人気となります。1972年後半、サリーはソロキャリアを追求するためショーを去りデュオは解散。サンディはそのあと1980年までショーに出演を続けました。

Discogsによればサンディ&サリーはシングルを3枚リリース(1967年と68年にCapitolから2枚、1968年にRanwoodから1枚)。Ranwoodはローレンス・ウェルクと Dotレーベル社長のRandy Wood(ランディ・ウッド)が1968年に設立したレーベルなんですが、本シングルリリース時はRanwood設立前だったのかしらん。それともCapitolとの契約が残っていたのかな? まぁどっちでもいいかっ😄

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んで、本シングルのB面がバカラック超レア曲「 DON'T COUNT THE DAYS 」のカヴァーでございます。マリリン・マイケルズが1968年秋にリリースしたシングルがオリジナル(拙記事参照)。すぐにカヴァーしたってことになりますね。オリジナル(♩≒144)よりゆったり目のテンポ(♩≒124)でキーは半音低く、よく動くベースでウキウキ感を出しヴィブラフォンやオーボエのオブリガートでドリーミーな雰囲気を醸し出すアレンジはよく練られてると思います。2人は基本ユニゾンで歌っています。サビでハモってるのはバックコーラスではないかと…。決して歌唱力は高くはないのですが、そのフワッとした歌唱はアレンジによくマッチしてますねー。YouTubeにもアップされていますので要チェックです(ちなみに上の画像はその動画のサムネイルをスクショしたものです。サンディ<左>&サリー<右>)。

この曲は他にLisa Carroll(リサ・キャロル)が1969年7月にカヴァー(拙記事参照)。マリリン版がアイドル風、リサ版はポップス風、そしてサンディ&サリー版はドリーミー、私はいずれも好きです。が、それ以降カヴァーが無いんですょ〜。誰かこの曲をカヴァーしてくんない?…と思う2023年の年の瀬です。


【データ】
IN THIS FOR-THE-MOMENT WORLD/DON'T COUNT THE DAYS 」
Sandi & Salli

7"Single:1968年リリース
レーベル:Capitol (US)
番号:2089 (所有シングルは、P 2089 … プロモーションレコードは頭にPが付く)

Produced by Alexis de Azevedo
Arranged By Gene Page
A.「 IN THIS FOR-THE-MOMENT WORLD 」
    (Billy Page)
B.「 DON'T COUNT THE DAYS 」
    (B.Bacharach - H. David)

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2023年12月17日 (日)

ライブの感想 Yammy* sings Burt Bacharach Dec. 16, 2023

14年目の Yammy* sings Burt Bacharach!(以降 YsBB)

2023年12月16日(土) 18:00開場 19:00開演
Restaurant Bar & New York Sound Live ROYAL HORSE
Yammy*(Vo)、Sasapong(P)、堂地誠人(Soprano Sax)

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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昨年に引き続き年末恒例のYsBBを聴きに梅田のロイヤルホースへ!
コロナ5類以降後初めてのYsBB。昨年は店のエントランスにあった『 感染症対策認証飲食店/ワクチン・検査パッケージ制度登録店 』認定証 も今年は見当たらず…。とはいえ(インフルが流行しコロナも下火にはなってないので)マスク着用して店内へ。
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私が初めてYsBBを聴いたのが2013年12月15日、ここロイヤルホースでした。ちょうど10年前かぁ。その時は“38th”だったステージバックのタペストリーも“48th”になっとる(当たり前ですが)。この10年の来し方が走馬灯のように思い出されます(なんてのはウソ。ホント思い出せなくて…😅)。お店の方による注意事項(写真はOKですが動画撮影はご遠慮ください〜etc.)の後、いつものトリオよるYsBBが始まりました。

Yammy*さんはMCでYsBBは今年が13年目と仰ってましたが、初回は2010年なので今年は13周年=14年目になるんじゃ? ライヴの事前告知でプロデューサー廣瀬氏も確か14年目と書いておられましたし。ま、事実は変わらないのでどっちでもええんですが。

<1st stage> 19:08〜19:58
1. THE WINDOWS OF THE WORLD 世界の窓と窓
2. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 世界は愛を求めている(愛をもとめて)
3. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO) ニューヨーク・シティ・セレナーデ
4. DON'T MAKE ME OVER ドント・メイク・ミー・オーヴァー
5. ANYONE WHO HAD A HEART 恋するハート
6. THE LOOK OF LOVE 恋の面影
7. WALK ON BY ウォーク・オン・バイ
8. ALFIE アルフィー

<2nd stage> 20:23〜21:10
1. BELLS OF ST. AUGUSTINE ベルズ・オブ・セント・オーガスティン
2. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU ディス・ガイ
3. A HOUSE IS NOT A HOME ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム … w/Sasapong
4. I STILL HAVE THAT OTHER GIRL アイ・スティル・ハヴ・ザット・アザー・ガール … w/Sasapong
5. ONE LESS BELL TO ANSWER 悲しみは鐘の音と共に
6. COUNT ON ME カウント・オン・ミー
7. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 遙かなる影
8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 恋よさようなら

<Encore> 21:15〜21:25
1. I SAY A LITTLE PRAYER 小さな願い
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今年も昨年同様、アンコール含めオール・バカラック・プログラム(Yammy*さん手書きのセットリストは廣瀬さんよりいただきました。感謝!)。ライヴ途中でYammy*さんも仰ってましたが、全体的に円熟味が増すと共に演奏面・歌唱面共にブラッシュアップされていたのが印象的でした。「 初回(13年前)と同じキーで歌ってるけれど、キーが高くてキツい 」とYammy*さんは謙遜しておられましたが、全然そんなことなかったです。

1nd Stage は1-1.「 世界の窓と窓 」から1-2.「 世界は愛を求めている 」に繋ぐメドレーでスタート。この形はルーサー・ヴァンドロスの十八番ですが、ソウルフルなYammy*さんが聴けて嬉しかったです。続く1-3.「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」でも感じたのですが、今回Sasapongさんのピアノが以前より柔らかい音色に聴こえたこと。いい雰囲気です。ブルースっぽいピアノで始まった1-4.「 ドント・メイク・ミー・オーヴァー 」はこれまでも2015年や2018年のYsBBで披露しているのですが、初めて取り上げたんじゃ?と思ったくらい新鮮に聴こえました(私の記憶力低下も多分にありますが😅)。

2nd Stage は2020年ダニエル・タシアンとバカラックが共作した2-1.「 ベルズ・オブ・セント・オーガスティン 」でスタート。Yammy*さんはノン・ビブラートで歌っていましたが、タシアンに寄せていたんでしょうか。心に響く歌唱でした。2-6.「 カウント・オン・ミー 」での堂地さんのソプラノサックスは本当にYammy*さんの声と同化していて心地よかったです。アップテンポの2-8.「 恋よさようなら 」で締めて、アンコールは「 小さな願い 」。SasapongさんもYammy*さんも踊る踊る! 気分高揚してライヴは終了しました。
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Yammy*さんは来年2024年の1〜3月にほぼ毎週末ギター弾き語りのライヴを予定しとられます(京都、大阪、奈良)。興味ある方はYammy*さんの公式サイトを参照ください!

2023年12月10日 (日)

DON'T COUNT THE DAYS/Lisa Carroll (1969年)

米国の女性歌手、リサ・キャロルが1969年に英CBSよりリリースしたシングル。B面が超レアなバカラック・カヴァーです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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B面

A. YOU MADE ME WHAT I AM (2:08)
B. DON'T COUNT THE DAYS (2:48)


米国の女性歌手、リサ・キャロルが1969年に英CBSよりリリースしたシングルです。

彼女は1930年、米ノースダコタ州生まれ。若い頃('50年代)はFay Morleyという名前で映画やテレビに出演。初めての映画出演はマリリン・モンロー主演の西部劇『 RIVER OF NO RETURN(帰らざる河)』(1954年) で、ダンスガールを演じたそう。ですがあまり成功を収めることはできず、英国に渡ってクルーズ船で歌ったりBBCの番組で3年間ホスト役をしたり英CBSで録音しています。同時期に彼女は名をLisa Carrollに変えており、本シングルはこの渡英時代のものかと。その後米国に戻った彼女はナイトクラブやラスベガスでパフォーマンス。70歳の頃と思われる映像がありましたのでYouTubeのリンクを貼っておきます。

Discogsにあった彼女の画像を拝借しました。モノクロですからねぇ…、いつ頃だろ?
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さてこのシングル、B面で超レアなバカラック曲「 DON'T COUNT THE DAYS 」をカヴァーしています(オリジナルはマリリン・マイケルズで1968年にシングルリリース)。軽快なテンポ(♩≒144)で元気良かったマリリン版と較べるとちょっと趣が違うようで…。テンポは落ち着きのある♩≒126、キーも長三度低く、少しばかり鼻にかかったリサの歌声はとても表情豊か。バックの演奏もマリリン版のコピーではなく、分厚いブラスによる合いの手、フルートのオブリガートなど一味加えたアレンジが光ってます。リサはこの時39歳。マリリン版がアイドル風、リサ版はポップス風と言ったら違いがわかりますでしょうか。

高低差のある歌いにくい音程のメロディ、Bメロで半音上がる転調、ユニークな楽節の数。これら原曲の持つバカラックらしさは健在で魅力的なのは変わりません。
聴いててクセになりますね〜この曲は。実は先日の『 NHK-FM一日バカラック三昧 』で私がリクエストした3曲のうち1曲はこの曲(マリリン版)だったんです。採用されませんでしたが…。
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このスリーヴもレーベル所属アーティストがプリントされていていいですねー。(レーベルはA面です)

この記事を書くためにリサのことを調べていたら面白い情報を発見。リサは結婚したことはないようですが、デートした男性はいらしたようで、なかでもバカラックさんとは特別な関係だったと…。

─ It seems she had a special relationship with songwriter Burt Bacharach, as attested by this funny quote:
“It was my first release. They presented the song to me and, for the b-side, anything written by Burt Bacharach would have to be a success, especially since his parents were my dearest friends. I think it sold well. That was a funny situation as [Burt’s parents] were always trying to fix me up with their son between his many marriages, but it never worked out. They wanted me for a daughter-in-law. Every time he got divorced, they would ring me and say, “Now’s the time!” But by then, I’d be off singing somewhere.” ─ (obscureactresses.wordpress.comより、PRIVATE LIFE のおしまいの辺り)

バカラックの両親はリサのお友達。両親はリサのことを気に入ってたようで、バカラックが離婚するたびにリサとを引っ付けさせようとしたとか(もちろんそれは叶わなかったのですが)。確かに1928年生まれのバカラックと1930年生まれのリサは年齢的に釣り合ってるけど。この話ホントかなぁ😅


【データ】



YOU MADE ME WHAT I AMDON'T COUNT THE DAYS 」
Lisa Carroll

7"Single:1969年7月25日リリース
レーベル:CBS (UK)
番号:4428

Arrange and Produced by Keith Mansfield
A.「 YOU MADE ME WHAT I AM 」
    (J. Trent / T. Hatch)
B. 「 DON'T COUNT THE DAYS 」
    (B. Bacharach)  注:なぜか作詞 Hal David の名はクレジットされていません。可哀相なハルさん…

U.K. Production
(P) 1969

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

 

2023年12月 3日 (日)

THE BELL THAT COULDN'T JINGLE/The Baby Dolls (1964年)

英国の姉妹デュオ、ベイビー・ドールズが1964年にリリースしたシングル。A面がバカラックの代表的なクリスマス・ソング「 THE BELL THAT COULDN'T JINGLE 」のカヴァーです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A. THE BELL THAT COULDN'T JINGLE (2:23)
B. WE'RE NO ANGELS (2:16)


バカラックさんが亡くなってから10ヶ月近く…。今年ももう12月、早いですねぇ。前から欲しかったシングルをやっと入手しました。それが
英国姉妹デュオのベイビー・ドールズが1964年にリリースしたこのシングル。A面がバカラックの代表的なクリスマス・ソング「 THE BELL THAT COULDN'T JINGLE 」のカヴァーです。

─ One - off sisters' duo comprised of Angela Maberley and Hillary Maberley, from London U.K. At the time of their single release they were 11 and 12 years old respectively. 英国ロンドン出身のアンジェラ・マーバリーとヒラリー・マーバリーからなる一度限りの姉妹デュオ。シングルリリース当時、彼女らはそれぞれ11歳と12歳でした。 ─ (Discogsより、機械訳です悪しからず)

あらまぁ、ベイビー・ドールズはこの曲だけの即席デュオだったのね。どんなお嬢さんだったんでしょう? …ということで、Shutterstockのリンク(こちら:このシングル盤を持ってニッコリ)と、Getty Imagesのリンク(こちら:フウセン割れそうで耳を塞いでる)を貼っておきます。どちらの画像もお揃いの服を着ておしゃまな雰囲気っすね。
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Shutterstockの画像には手元にスリーブも写ってます。当時から60年近く経ったこの色褪せ感がたまらんですなぁ。

「 THE BELL THAT COLDN'T JINGLE 」はポール・エヴァンスが1962年12月にリリースしたのがオリジナル。拙ブログで紹介した際(2017年12月24日の記事)、この曲のカヴァーをリリース順に並べてグルーピングしたのですが、このときは1964年リリースのボビー・ヴィントン版を最初のカヴァーとしていました。しかしベイビー・ドールズ版も1964年リリース。もしかしたらこちらの方が初めてのカヴァーだったのかもしれません(知らんけど)。

Aメロ9〜12小節で女性コーラスが歌う “ パンパパン、パパン ” のフレーズをそのままイントロに持ってきてるのはオリジナルのポール・エヴァンス版と違うところですが、この方が子供にとっては歌いやすいのかな? んで、歌唱は明らかに素人の子供のソレ。とても元気なのはいいんですが、勢い余って前につんのめってるところが所々あります。アウトロで笑い声が入ってるのは微笑ましくて私は好きなんですけどねー。どうせディレクターの指示であざといとは思うけど😅

どなたかがYouTubeに上げてますので興味があれば是非。


ここからはオマケです。ここ数年で知った
この曲の好カヴァーをいくつかご紹介。
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ロサンゼルスを拠点に活動する俳優、作家、ソングライター、レコーディング、ボイスアーティストのAshley Fox Lintonが、2020年リリースのアルバム『 Christmas Will Keep Us Warm 』で「 THE BELL THAT COULDN'T JINGLE 」(2:05)をカヴァー。ブライトな歌声にピアノやグロッケンをフィーチャーした軽快な伴奏も相まって、キラキラで楽しいカヴァーです。YouTubeに動画上がってます。
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ニューヨーク/ニュージャージー地域の主要なプロの金管楽器とパーカッション奏者からなるGramercy Brass Orchestra of NYが2022年のアルバム『 A Gramercy Brass Christmas 』にクリスマスソング4曲をメドレーした「 Christmas Celebration 」(7:40)を収録しているのですが、そのメドレーの最初の曲が「 THE BELL THAT COULCN'T JINGLE 」(約2分間)です。巧みなアレンジで、最初は柔らかく途中からウキウキするサウンドを展開しています。遙か昔にちょろっとトロンボーンを吹いた経験のある私がまた吹いてみたいと思った魅力的な演奏でした。レコメンドです。これもYouTubeに上がってますね。



【データ】
「 THE BELL THAT COULDN'T JINGLE 」/「 WE'RE NO ANGELS 」
The Baby Dolls with Geoff Love and His Orchestra

7"Single:1964年リリース
レーベル:Columbia (UK)
番号:DB 7432

Recording first published 1964
A.「 THE BELL THAT COULDN'T JINGLE 」
    (Bacharach - Kusik)
    BATON MUSIC LTD.
B.「 WE'RE NO ANGELS 」
    (Ponte - Johnson)
    PONTE-OATES MUSIC WESTSIDE MUSIC
MADE IN GT. BRITAIN

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し



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  • カヴァーアルバム
    ★バカラック・カヴァー曲が主体でBacharach をアルバムのタイトルやサブタイトルに入れているアルバム ★収録曲のうち半分以上がバカラック・カヴァーのアルバム ★複数アーティストによって新たにカヴァーしたアルバム ★複数アーティストによるトリビュートコンサートのライブアルバム
  • コンピレーションアルバム
    ★複数アーティストのバカラック作品を集めたいわゆる編集盤
  • シングル
    ★シングル
  • ディオンヌ・ワーウィックのアルバム
    ★新作主体/カヴァーアルバム/コンピ集を問わず、ディオンヌ名義のアルバム
  • バカラックの曲がちょっと入ったアルバム
    ★バカラックの曲がちょっと入ったアルバム
  • バカラック関連ネタ
    ★バカラック作品は入っていないがバカラックと何らかの関連があるアルバム ★アルバムやシングル以外のこと。本、コンサート、ライヴ、TV、Radio、告知、独り言、イベントなどなど
  • バート・バカラックのアルバム
    ★メインのアーティストがバカラックとなっているもの ★バカラックが音楽を担当した映画等のオリジナル・サウンドトラック ★ ○○ with Bacharach のようなアルバムは含めない
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    ★『 バート・バカラックのアルバム 』と『 ディオンヌ・ワーウィックのアルバム 』以外で、バカラックが新作を多数(およそ半数以上)提供したアルバム

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