GYPSY BELLS Columbia Recordings 1967/Lou Christie (2024年)
米国男性歌手、ルー・クリスティのColumbiaレーベル在籍時のコンプリート集です。バカラック・カヴァーを1曲収録!
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全24トラック中、バカラック作品は1トラック
14. HOW MANY DAYS OF SADNESS (3:10)
米国男性歌手、ルー・クリスティのColumbiaレーベル在籍時のコンプリート集です。
ルー・クリスティ( Lou Christie、1943年2月19日 - )は、アメリカ合衆国の男性歌手、シンガーソングライター。1960年代前半〜中盤にかけて、ファルセットが特徴的な楽曲を複数ヒットさせています。私は彼を本アルバムで初めて知ったど素人。…ということでディスクユニオンさんのサイトに載ってた本アルバムの “商品詳細情報” をそっくり引用させていただきます。
─ 一聴して彼とわかる4オクターブの歌声で多くのヒットをとばしたルー・クリスティ。全米1位を獲得した66年「Lightnin' Strikes」を初めヒットを連発し人気絶頂の中、マネージャーのスタン・ポリーはMGMからコロンビアへの移籍を画策し、レコーディングを行いました。67年当時すでに大物プロデューサー兼アレンジャーのチャーリー・カレロはそれまでヒットを凌駕することを狙い数枚のシングルを制作するも全国的なヒットにはつながらず、アルバム制作に至らないまま残された音源はその後日の目を見ることがありませんでした。今回コロンビアの倉庫に秘められたそれらの音源がついにリリースとなります。不気味な「Don't Stop Me」、進歩と平等を訴える軽快な「Self Expression」、クラシック・クリスティといえる「Yellow Lights Say」と「Gypsy Bells」、予想外に生々しい「Paper And Paste」、そして特にフック満載な「Holding On For Dear Love」、ツィラ・ハーバートと共作した「Blue Champagne」は「Escape」をも凌駕し、ジョビンの「Meditation」、バカラック&デヴィッドの「How Many Days Of Sadness」、カール・フィッシャー/ビル・キャリー「You've Changed」では、これまでに聴いたことのない彼の声を聴けます。ここに収録された楽曲の幅広さは、彼がいかに様々音楽から影響を受け、それらの要素を巧みに取り入れて、豊かでかつ極めてユニークなものを作り上げていたことを記しています。 ─ (ディスクユニオンさんのサイトより)
彼は、コロムビアではシングルを3枚リリースしただけでブッダ・レコードに移籍してしまいます。英ACEから先々月リリースされたばかりの本アルバムはそれらシングル3枚に未発表音源を全て収めたコロムビア・イヤーの作品集という訳です。
さて、上述の通りバカラック・カヴァーはT-14.「 HOW MANY DAYS OF SADNESS(悲しみの日々)」。オリジナルはディオンヌ・ワーウィックで、1964年10月にリリースしたシングル「 REACH OUT FOR ME(リーチ・アウト)」のカップリング曲でした。その後、1965年2月リリースの4thアルバム『 THE SENSITIVE SOUND OF DIONNE WARWICK 』に収められます。そうそう、フランス語バージョンもリリースしています(2018年のアルバム『 ODDS & ENDS SCEPTER RECORDS RARITIES 』参照方)。ディオン版と比べてキーは長三度高くテンポはディオンヌ版(♩≒82)より若干遅め(♩≒77)ですが、基本的にディオンヌのバージョンとほぼ同じアレンジ。高音域の馬力はディオンヌに負けるものの、高低差があってクセのあるメロディをルー・クリスティはしっかり歌っています。好カヴァーと思います。
それにしてもこの曲、ルー・クリスティ以外にカヴァーを聴いたことがありません。そんなレア曲をなぜ彼は歌ったんでしょう?
─ Memories. Lou Christie played the Dionne Warwick original (flip-side of 'Reach Out For Me') over and over on a battery-powered phonogragh with tour bus companion Diana Ross during the Dick Clark Caravan Of Stars, 14 November-6 December 1964. 思い出。 ルー・クリスティは、1964年11月14日から12月6日まで行われたディック・クラーク・キャラバン・オブ・スターズの間、ツアーバスの同行者であるダイアナ・ロスとともに電池式蓄音機でディオンヌ・ワーウィックのオリジナル曲(「リーチ・アウト・フォー・ミー」の裏面)を何度も繰り返し聴いた。 ─ (ライナーノーツより、Google翻訳付き)
なるほど…、ルー・クリスティにとって思い出の曲なんですねぇ。そういえば、X(エックス)にこのライナーノーツの内容がポストされていたのですが、そこにはダイアナ・ロス&ルー・クリスティが車の中?で寝ている写真が添えられていました。当時のツアー中のものなのかなぁ。( → こちら )
ここからはオマケです。ルー・クリスティによる他のバカラック・カヴァーをご紹介!
彼は1966年リリースのアルバム『 Lightnin' Strikes 』で「 (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME(愛の思い出)」をカヴァー。拙ブログでは既にバカラック物コンピ集の中で紹介していますので詳細は割愛します。…と言っても特段触れてないんですけど💦。( → コンピ集『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.3 』,『 LIPPY LIP BACHARACH 』)
他にも、Jack JonesやBobby Veeが歌った「 THAT'S THE WAY I'LL COME TO YOU 」をルー・クリスティが1963年にカヴァーした…というネット情報もあるのですが、確認出来ておりません。悪しからず。
【データ】
『 GYPSY BELLS Columbia Recordings 1967 』
Lou Christie
CD:2024年2月23日リリース
レーベル:Ace Records (UK)
番号:CDTOP 1601
Tracks 7-19,21 & 24 previously unreleased
Stereo except 1-8
T-14.「 HOW MANY DAYS OF SADNESS 」
(Burt Bacharach, Hal David)
CO 92284
Produced & Arranged by Charles Calello
Recorded 17 July at Columbia's studio at 207 East 30th Street
Choral overdub 22 August
Vocal overdub 13 September
Compiled by Harry Young with Mick Patrick
Note by Harry Young with Introduction by Bob Stanley
This compilation (P) and ©️ 2024 Ace Records Ltd
Made in the EU
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