Digits/David Benoit (1983年)
米ジャズ・フュージョンピアニスト、デヴィッド・ベノワが1983年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!
(画像は全てクリックすると大きくなります)
Original LP front cover/back cover
所有リイシューCDのジャケット表/ケース裏
全8トラック中、バカラック作品は1トラック
4. ARTHUR'S THEME (4:07)
米ジャズ・フュージョンピアニスト、デヴィッド・ベノワが1983年にリリースしたアルバムです。
デヴィッド・ベノワは1953年8月18日米国カリフォルニア州ベイカーズフィールド生まれ。18歳からミュージシャンとして始動。契約したAVIレコードから1977年にアルバム『 Heavier Than Yesterday 』でデビューし、以降アルバムを定期的にリリース。1987年にGRPに移籍、アルバム『 Freedom at Midnight 』を発表するとタイトル曲が大ヒット。それ以来、L.A.(西海岸)スタイル・フュージョンを代表するピアニストとして活躍しているお方だそう。私はお名前しか知らなかったのですが😅。
本作はAVIでの4枚目のアルバム。全8曲はT-6.を除いてインスト・ナンバー。曲によってテイストが違っていて、アルバム全体の印象は "AORチックなフュージョン"。'80年代前半の空気感も漂ってますねー。ドライブ中のBGMにいいんじゃないでしょうか。ただ、バカラック・カヴァー(T-4.)も含めて曲目リストには楽曲の作者情報が全く載ってなくて…。誰の曲なのかさっぱりわからん💦。
そのくせ、ミュージシャンや楽器は各曲ちゃんとクレジットされています。演奏メンバーや編成は様々で、ピアノソロ(T-8)、4人(T-2,4,7)、5人(T-3)、6人+ホーン(T-1)、4人+オケ(T-5)、6人+オケ+男性ヴォーカル(T-6)という具合。デヴィッド・ベノワは、Fender Rhodes/Synthesizer/Pianoを弾き分けています。
んで、バカラック・カヴァーはT-4.「 ARTHUR'S THEME(ニューヨーク・シティ・セレナーデ)」。キーはクリストファー・クロスが歌うオリジナルと同じくAメロがAmで、サビがA。イントロ〜1コーラス目のサビ手前まではピアノソロでとてもリリカル。サビからベース&ドラムスが、2コーラス目からはシンセとラテン系パーカッションも加わります。主メロは基本ピアノで、オリジナルではサックスが吹く中間部8小節のアドリヴもピアノ。軽く崩して弾くメロディは都会的な香りがしますね。このあとサビをリピートしてフェードアウトするのかと思ったら、Emに転調してAメロを4小節 → 更にキーが半音下がってAメロを4小節 → その後にイントロを4小節再現して終止形で終わる… とゆー他のカヴァーではみられないアレンジに胸がキュンとなりました。この展開はレコメンドです。曲全体としては聴き心地がよいフュージョン(今でいうスムーズジャズ)ってところでしょうか。
ここからはオマケ。私がMP3で所有している楽曲のうち、デヴィッド・ベノワと同時期にジャズ系ミュージシャンがカヴァーしたインスト物の「 ARTHUR'S THEME 」をご紹介!(イージーリスニング系のインスト物は1982年を中心に結構リリースされていますが、ここでは対象外といたします。また、Super Guitar Duo(1983年)などジャズ系インストカヴァーは他にもありますがMP3データ無く対象外です。)
デヴィッド・ベノワより前に、スウェーデンのジャズ・ギタリスト、Rune Gustafsson(ルネ・グスタフソン)が1982年のアルバム『 La Musique 』で「 ARTHUR'S THEME 」(3:15)をカヴァーしています。ナイロン弦のギター、ベース、ヴィブラフォンというユニークなトリオ編成。ギター、ヴィブラフォンがそれぞれ軽快なアドリヴを披露し、ベースもよく動きます。フュージョンではなくジャズの範疇だと思いますが、聴き心地良く好印象です。
実は、それ以前にも米国のプロデューサー/編曲家/指揮者/ピアニストのAl De Lory(アル・デロリー)が1980年のアルバム『 Somebody's Knockin' 』で「 ARTHUR'S THEME 」(3:59)をカヴァー。ピアノをメインとしたバンド形式。おとなしいフュージョンというか、イージーリスニングとの境界スレスレで紹介するの躊躇しましたが、ジャケットで情けないポーズをしてるアル・デロリーに免じて紹介した次第😅。DiscogsやWikiには1980年リリースとなっていて、あれっ? オリジナルのクリストファー・クロスが1981年夏にリリースした曲を1980年にカヴァーできる訳ないやん🤔…とツッコミを入れつつ。
【データ】
『 Digits 』
David Benoit
LP:1983年リリース (所有CDは、1990年リイシューのUS盤)
レーベル:AVI Records (US) (所有CDは、Bluemoon (US))
番号:AVI-6183 (所有CDは、R2 79159)
Produced by Laurin Rinder and W. Michael Lewis
Synthesizer Programming - W. Michael Lewis
T-4.「 ARTHUR'S THEME 」
David Benoit: Piano, Synthesizer
Bobbye Hall: Percussion
Wade Short: Bass
Gary Ferguson: Drums
(R)1983 AVI Record Productions ©️1990 Mesa/Bluemoon Rcordings, Ltd.
Marketed by Mesa/Bluemoon Rcordings, Ltd.
Licensed and Distributed by Rhino Records, Inc.
Amazonリンク(リイシューCD)
最近のコメント