Papier Mâché/Pilar Tomas (1970年)
フランスの女性歌手、ピラール・トーマスが1970年にリリースしたシングルです。A面でバカラックの「 ペイパー・マシェ 」をカヴァー!
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しっかりした紙製ジャケットの表/裏
A. Papier Mâché (PAPER MACHE) (2:52)
B. La Golondrina (3:07)
フランスの女性歌手、ピラール・トーマスが1970年にリリースしたシングルです。
ピラール・トーマスについては前回記事『 Pilar Tomas 』(1969年)をご覧ください。…と言っても、詳しい情報ではありませんが…😅。
彼女がカヴァーしたバカラック曲はA面の「 Papier Mâché 」。オリジナルはディオンヌ・ワーウィックの「 PAPER MACHE(ペイパー・マシェ)」で、1970年の4月リリースのアルバム『 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 』に収録、同年7月にシングルカット(全米43位)されました。ピラール・トーマスはこの曲をフランス語詞で歌っています。
paper mache を英和辞典で引いてみたのですが、見出し語にズバリそのものは載っておらず…
papier-mâché n. [U] 混凝紙[張り子細工用]; 張り子 ─adj. 1 混凝紙で作った 2 模造の; 欺まん的な [<F chewed paper <paiper paper +mâché chewed] (出典:旺文社英和中辞典©️1975、発音記号は省略)
語感から薄々感じてはいましたが、元々フランス語なんですねー。混凝紙とはパルプ、紙片、布片などと糊を混ぜたもの。“こんくりがみ”と読み、混凝はコンクリートを意味するんだそう。知らんかったー。Hal David が作詞した原曲の歌詞を読んでみましたが、張り子で作られた世界を歌っていて消費文明をチクリと皮肉ってる感じも受けます。
さて本題。ピラール・トーマスのカヴァーは、キー(歌い出しの音:F)とテンポ(♩≒130)いずれもディオンヌ版と同じ。曲全体の構成も同じだし、イントロのマリンバのリフ、アコギのリフ、サビ部分の歌唱ハモリ、トランペットのオブリガートなど主要なアレンジも同じ。所謂完コピってヤツですね(原曲にあるオカリナのオブリガートなど一部のオカズは省略されてますが)。ピラール・トーマスの歌唱はその特徴である細かいビブラートが曲にマッチしているようで、軽く歌っているディオンヌとどっこいどっこいと言ったところ。ただ、こうなると本家に勝るものはないんですよねー。
B面はドリーミーな曲ですが、彼女の細かいビブラートの歌声は曲にあまりマッチしてない気がします。
ここからはオマケ。MP3で所有している「 ペイパー・マシェ」のうち1970年にリリースされたカヴァーをご紹介!
ピラール・トーマスと同じ1970年、Sylvia Vrethammar(シルヴィア・ヴレタマー)というスウェーデンの女性ポップ/ジャズ・シンガーが「 PAPER MACHE 」をスウェーデン語詞でカヴァーしています。2ndアルバム『 Sylvia 』に収録されていて、曲名は「 På En Öde Ö 」(2:54) 。どういう風に読むんでしょうか🤔。キーは同じでテンポは♩≒132とほんの少し速いだけ。オカリナのオブリガートもきっちり入ってて、アレンジはピラール・トーマス版以上に完コピです。シルヴィアの歌唱はディオンヌよりも骨太な印象を受けます。
他に1970年にリリースされた「 ペイパー・マシェ 」のカヴァーは、Peter Nieuwerf 版、Sir Christopher Scott 版、The Carmen Cavallaro Camp 版、Floyd Cramer 版がありますが、いずれもインスト物でそれぞれ紹介ずみでございます。
えぇい、ついでだ! シルヴィア・ヴレタマーの他のバカラック・カヴァーも紹介しちゃえ!
彼女は1969年にリリースした1stアルバム『 Tycker Om Dej 』で「 世界は愛を求めている 」と「 アルフィー 」の2曲をカヴァー。やはりスウェーデン語詞で歌っていて、曲名は「 Vad Världen Behöver Är Kärleken 」(3:36) と「 Alfie 」(2:53) 。どちらの曲も、豊穣なストリングスを軸にしたゆったりアレンジ。彼女の歌声はメリハリがあって上手いなぁと思います。
もぅ一丁ついで!
シルヴィア・ヴレタマーは2019年にリリースしたジャズのアルバム『 Vortex 』で「 THE LOOK OF LOVE(恋の面影)」(3:28) をカヴァー。アルバムジャケットのお姿はとても50年経ったようには見えません。テンポの速いウォーキングベース&キレのあるピアノをバックに英語詞のまま歌っています。メリハリのある歌唱も変わっておらず素敵です。
【データ】
「 Papier Mâché 」/「 La Golondrina 」
Pilar Tomas
7"single:1970年リリース
レーベル:CBS (FR)
番号:5257
Orchestre, direction:Jean Claudric
A.「 Papier Mâché 」(French version of PAPER MACHE)
B.Bacharach - E. Marnay - Hal David
B.「 La Golondrina 」
Arranged By Jean Claudric - E. Marnay
※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し
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