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2024年6月の4件の記事

2024年6月30日 (日)

This Is Time 5/タイムファイブ (1970年)

男性5人組コーラス・グループ、タイムファイブのデビュー・アルバムです。バカラック・カヴァーを3曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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Original LP front cover/back cover
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所有リイシューCDのジャケット表/ケース裏

全12トラック中、バカラック作品は3トラック

3. THE LOOK OF LOVE (3:17)
5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU (4:04)
9. THE WINDOWS OF THE WORLD (4:00)


男性5人組コーラス・グループ、タイムファイブが1970年にリリースしたデビュー・アルバムです。

タイムファイブは、─ 同志社大学軽音楽部出身の男性5人(田井康夫、野口鎮雄、勅使河原貞昭、吉村晴哉、杉江浩平)で1968年に結成されたグループ。当時、ハワイでヒットしていたコーラスグループ「INVITATIONS」の曲「ナニワイメア」を歌って大学対抗バンド合戦で優勝。結成50年を超えてメンバーは一度も変わったことがない。大学対抗バンド合戦に優勝後上京、プロとして活動を開始以来、楽器を演奏しながらコーラスするというスタイルと、テンションを駆使した高度なハーモニーをグループのカラーとして、コンサート・ライブ、テレビ、ラジオに出演。1000本以上に及ぶコマーシャル音楽の制作に携わる。  ─ (Wikipediaより)

詳細な経歴は公式サイトの「 タイムファイブとは 」を参照されたし。(こちら

これまで私はタイムファイブを単なるコーラス・グループだと思ってました。最近たまたまYouTubeで「 WALK ON BY(ウォーク・オン・バイ)」の動画を見つけて、“ えっ⁉️  楽器演奏しながら歌うの❓ カッケ〜😳 ” となった次第。今頃気が付くなんて…何ともお恥ずかしい😅。尚、この動画は概要欄に “ Walk On By -TIME FIVE ('75) ” と書かれており画面右上にtbsロゴがあることから当時彼らがレギュラー出演していたTBS『 サウンド・イン“S” 』のものと思われます。

本アルバムについてはCD帯の紹介文をご覧ください(私から付け加えることは何もございません😓)。─ 同志社大学のコーラス・グループとして学生時代から評判を呼んでいた5人組のデビュー作。<日本のフォー・フレッシュメン>の鳴り物入りで発表されたこの作品は、噂にたがわず素晴らしいハーモニーと、自分たちで全ての楽器も手がける、まさに日本のフォー・フレッシュメン(こちらは5人組だが)ぶりが大きな話題を呼んだ。スマートなコーラスと洒落たセンスの演奏。日本ではこれ以前にほとんどなかったこのスタイル。以後も成功した例がないことから、彼らの存在は貴重といえる。スタンダードとポップスから選ばれた曲も趣味がいい。  ─ (小川隆夫氏、リイシューCDの帯より)
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本作では3曲のバカラック・カヴァーを取り上げています。
T-3.「 THE LOOK OF LOVE(恋のおもかげ)」は♩≒116のライトなボサノヴァ・アレンジ。トランペットのオブリガートや2コーラス目のサビのコーラス・ワークにはアニタ・カー・シンガーズ版(1969年)との近似性を感じます。
あのオブリガートは元々ディオンヌ・ワーウィック版(1969年)でストリングスが奏でていたものですけれど。一方、ラストのコーラス&トランペットは彼ら独自のものかと。演奏している楽器はドラムス、トランペット、ベース、オルガン、ヴィブラフォン。シンプルで気持ちいいカヴァーですね。
T-5.「 THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU(ディス・ガイ)」は♩≒84のシャッフルでオリジナルと同等。Aメロは楽器演奏のみでメロディはトランペット。Bメロ前半4小節はフルートのメロディ+コーラスでハミング。Bメロ後半4小節〜サビはコーラスが主旋律をハモって歌います。2コーラス目はフルートがAメロを吹き、Bメロ〜サビはコーラスが主旋律をハモリます。楽器はドラムス、トランペット、ベース、ピアノ、フルート/ヴィブラフォン。「 恋のおもかげ 」よりも更にシンプルなアレンジかな…と思います。
T-9.「 THE WINDOWS OF THE WORLD(世界の窓と窓)」はディオンヌの原曲(♩≒92)よりゆったり目な♩≒88のシンプルな8ビート。リードヴォーカルもコーラスのハーモニーも実に美しく、途中の転調(B♭→C)も印象的。楽器はドラムス、トランペット、ベース、ピアノ、フルート。全編にわたってピアノがキラキラしたオカズを弾き、トランペットとフルートがハモってオブリガートを吹くのがエモいです。3曲の中ではこれが最も魅力的かなぁ。

アルバム全体では、T-7.「 CALL ME(コール・ミー)」がライトなサンバ・アレンジにコーラス&楽器演奏とも軽快且つお洒落でレコメンド。

YouTubeには「 ウォーク・オン・バイ 」の他に「 THE LOOK OF LOVE(恋のおもかげ)」の動画も上がっています。メンバーの風貌から近年の演奏と思われますが、ジャズロック風な8ビートでより洗練されたサウンド&コーラスを聴くことが出来ます。ドラムスとベースはサポート・ミュージシャンのようですが、出来としてはこの動画の方が今回紹介したアルバム(1970年版)よりも素敵ですね。
YouTubeにはもう1曲、女性コーラス・グループEVEとの共演で「 SOUTH AMERICAN GETAWAY(サウス・アメリカン・ゲッタウェイ)」の動画もありました。あのダバダバの曲です。メドレーの最初の1分20秒程と最後の1分少々ですが、一度こーゆーの生で聴いてみたいものです。

さて、ここからはオマケ。タイムファイブのメンバーが大好きな米国の男性ヴォーカル・グループThe Four Freshmen(フォー・フレッシュメン)のバカラック・カヴァーをご紹介!
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フォー・フレッシュメンは1968年のアルバム『 Today Is Tomorrow! 』で「 WALK ON BY(ウォーク・オン・バイ)」(2:12) をカヴァー。ファンキーなアレンジで、コーラス・ワークも要所でポルタメントを入れてファンキーっぽく。間奏のトランペットのアドリヴもカッコイイし、エンディングのコーラスもエモすぎる〜。フュージョンタッチのタイムファイブ1975版とは全くスタイルが違いますが、甲乙つけ難し…です。
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1972年には The Four Freshmen With Stan Kenton And His Orchestra 名義のライヴ録音アルバム『 Live At Butler University 』で再び「 WALK ON BY(ウォーク・オン・バイ)」(2:07) をカヴァー。1968年のスタジオ録音と同じアレンジですが、演奏が荒っぽいけど勢いがあります。でもまぁスタジオ録音の方がいいかな。


【データ】
『 THIS IS TIME 5 』(LP帯:ディス・イズ・タイム・ファイブ)
タイムファイブ (英:TIME FIVE)




LP:1970年リリース (所有CDは、2018年12月5日リリースのリイシュー盤)
レーベル:King Records (JP) (所有CDは、同じくKing Records)
番号:SKK 3002 (所有CDは、KICJ 2625)

プロデュース:不明
編曲:吉村晴哉

タイムファイブ
  田井康夫:ドラムス、ウクレレ/リード・ヴォーカル
  勅使河原貞昭:トロンボーン、トランペット、フリューゲルホーン/2ndテナー
  野口鎮雄:ベース/2ndテナー
  吉村晴哉:ピアノ、オルガン/バリトン
  杉江浩平:ヴィブラフォン、フルート/バス
Recorded by Fontaine Tokyo, Japan

Amazonリンク(1970年LP)(2007年リイシューCD)(2012年リイシューCD) (2018年リイシューCD

2024年6月16日 (日)

ライヴの感想 Something nice June 15, 2024

谷岡久美さんと龍尺千秋さんのお二人が主催するライヴ『 Something nice 』を聴いてきました。友情出演の伊田恵美さんがバカラック・カヴァー1曲を歌唱!

2024年6月15日(土)
  12:15  受付開始
  12:30  開場
  13:00過ぎ  開演 → 約10分の休憩を挟み、15:30過ぎに終演
@高円寺  Studio K  2F-スタジオ2
Something nice 10  〜 なにかいいこと!〜  10回目ありがとう公演!


JR総武線高円寺駅南口から東に徒歩7分。環七通りに突き当たって右に見える茶色いビルの2階にありました、Studio K。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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私が参戦したのは6月14〜16日計5公演のうち2公演目。受付して1ドリンク+お菓子2袋をチョイスしたあと、しばし待機。12:30に開場し、会場真ん中あたりの端っこに座りました。座席は100席弱。最終的にほぼ満席となりました。前説の方が「 公演始まると行きづらいので今のうちにトイレへ 」と再三申し訳なさそうに頼んでいたのが可笑しかったです。

13:00ちょっと過ぎに開演。出演者及びセトリは当日配られたパンフレット ↓ を参照ください。
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最初のMCで、谷岡久美さん(ピアノ&作曲)が “ サムシング ”、龍尺千秋さん(ボーカル&作詞&脚本&演出)が “ ナイス ”、二人合わせて “ サムシングナイス ” …という説明がありました。そーゆーことかと納得。お二人を軸にゲストの方やコントの方が入れ替わり立ち替わり、歌、踊り、歌語り、シュールコントを次々に披露していく、そんな楽しい公演でした。

最初に龍尺さんが3曲歌い、コントの乱入(セトリにはありません)があった後、「 久々の復活、北のディーヴァ 伊田恵美!
」というMCに導かれてお目当ての伊田恵美さんが登場!

伊田恵美(いだめぐみ)さんは北海道在住(BARKSサイトのプロフィールにリンク)。ゲームに疎い私は知らなかったのですが、ファイナルファンタジーⅣ 愛のテーマ「 月の明り 」を歌ったスゴいお方。その伊田さんはバカラックさんが亡くなったことを昨年暮れに知り、X(旧Twitter)で回ってきた「 アルフィー 」を弾き語りするバカラックさんの動画に感動してバカラックさんの歌を歌い継いでいこうと思われたんだそうです。さっそく今年3月には「 雨にぬれても 」をピアノで弾き語りしてYouTubeにアップしとられます。


拙ブログも覗いてくださり、SNSでやりとりさせていただくなかで本公演を知った次第。

今回歌ってくださったバカラック・カヴァーは
「 CLOSE TO YOU(遥かなる影)」。登場時に両手に抱えていたバカラックさんのLPや自作の推しうちわをピアノの前に捧げてから歌いはじめました。バックの演奏は、ピアノ(谷岡さん)、バイオリン(多ヶ谷樹さん)、ドラムス(鈴木淳一さん)のトリオ。伊田さんのこだわりで、アレンジのベースはシャッフルのカーペンターズ版ではなく4つ刻みのバカラック版。ピアノのイントロから始まったので、イントロのない1971年リリースのアルバム『 BURT BACHARACH 』『 LIVE IN JAPAN 』ではなく、イントロのある最近のライヴを参考にしたんでしょう(音源としては2008年リリースのアルバム『 LIVE AT THE SYDNEY OPERA HOUSE 』あたりかと)。
伊田さんの歌声は若干ハスキー。派手さはありませんが、実に情感のこもった、たおやかな歌唱でした。アウトロのハミングも素敵でしたねー。バカラック愛をひしひしと感じました。柔らかいタッチの谷岡さんのピアノはバカラックさんのピアノをより膨らませたものでしたし、バイオリンのオブリガートも素敵でした。この曲もぜひYouTubeにアップして欲しいナ…と思いました。

…と思っていましたら、伊田さんより「 動画を YouTubeに公開しました 」との連絡が届きました! 私が参戦した2日目昼公演ではなく、3日目夜の最終公演のパフォーマンスです。伊田さん、最後の最後に初めて “おおきに” と言えたそうです(何のことかわからない方は『 LIVE IN JAPAN 』の「 雨にぬれても 」を聴くとよろし)。サムネイルも凝ってますね〜。バカラックさんのネタがいくつも散りばめられています。推しが尊い! …ということで、動画を埋め込みました。伊田さん、ありがとうございました! ※2


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公演後、初めて伊田さんとご対面。わざわざ北海道から持参されたLPレコード3枚を見せていただきました。バカラックさんの『 BURT BACHARACH 』『 LIVE IN JAPAN 』とカーペンターズの『 Close to You(遥かなる影)』※1 で、3枚とも帯付きのむちゃ綺麗な日本盤。今回は持参されなかったけど『 LIVE IN JAPAN 』はマトリックス4ch版のLPもゲットされたとか。スゴいっす。お土産として1998年ライノ3枚組コンピデザインの絵葉書まで頂いて…どうもありがとうございました!
しばしバカラック談義に花を咲かせましたが、「 バカラックさん生誕100周年の時には素敵なイベントができるといいですね 」とおっしゃってたのが印象的でした。4
年後かぁ、それまで元気でいなければ!
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※1 2024/6/19 伊田さんからの情報で訂正。
※2 2024/6/26 ライヴ動画を埋め込み!

2024年6月 9日 (日)

Mystical Soul/John Blair (1971年)

米国のジャズ・バイオリニスト、John Blair(ジョン・ブレア)が1971年にリリースしたヴォーカル・アルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全6トラック中、バカラック作品は1トラック

A3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN (6:22)


米国のジャズ・バイオリニスト、John Blair(ジョン・ブレア)が1971年にリリースしたヴォーカル・アルバムです。

ジョン・ブレアはアメリカのジャズ・バイオリニスト。1943年11月オハイオ州トレド生まれ(2006年6月NYC没、享年62歳)。彼はバイオリンとギターのアコースティックコンビネーションであるVitar(Wikipedia)の演奏家としてもよく知られているんだそう。自身の3枚のアルバム以外にも、多くのジャズファンク系レコーディングに参加していたようです。本作ジャケ裏のライナーによれば、この時点でアイザック・ヘイズ、ハリー・ベラフォンテ、サミー・デイヴィスJr、ジェームズ・ブラウン、リッチー・ヘヴンズ等のレコーディングに参加したとありますし、兵役に就いた際は空軍Strolling String SymphonyのメンバーとしてJ.F.ケネディ大統領とジョンソン大統領の前で演奏したんだそう。

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本作はジョン・ブレアの1stアルバム。収録されている6トラック/7曲のうちA2, B2, B3.の3曲は自作曲で、その他4曲はカヴァー。A1.はビートルズ「 ゴールデン・スランバー 」とファイヴ・ステアステップス「 ウー・チャイルド 」のメドレー…ってゆーかマッシュアップ。ディオンヌ・ワーウィックやボビー・ジェントリーのヒットA3.「 恋よ、さようなら 」。そしてブラザーフッド・オブ・マンのヒットシングル「 UNITED WE STAND(二人だけの世界)」のB面曲であるB1.「 SAY A PRAYER 」。取り上げたカヴァーはいずれも1969〜1970年頃の曲ですね。

各曲の曲調はバラード
〜ジャズ・ファンクまでと幅広いのですが、アルバム全体の印象はクールなソウル。若干しゃがれ声の男性ヴォーカルは彼自身によるもので、決して下手ではないけれどヴォーカリストとしてはあまり印象に残りません。それよりもバックトラックの手の込んだアレンジの方が印象的です。…とジャケットを確認したところ、アレンジはボブ・ジェームスとクレジットされていました。そっかそっかと納得。CTIレーベルに所属して様々なレコーディングにプレーヤーとして参加してた頃、こんなアレンジの仕事もしていたんですね。

さて、バカラック・カヴァーはもちろんA3.「 恋よ、さようなら 」。ディオンヌ版(1969/12:US#6,♩≒138)やボビー・ジェントリー版(1969/8:UK#1,♩≒114)とは全く異なり、グッと落ち着いた♩≒80のスローテンポ。8小節あるイントロは
「 恋よ、さようなら 」がこれから始まるとは全く予想できない爽やかなメロディ&コード進行。んで、ジョン・ブレアがAメロを歌い始めるとソウルバラード調に。ギターとベースがオクターヴで爪弾くオブリガートがなんとも素敵です。サビではホルンやオルガンも加わり16ビートのファンクになるんですがこれがまた渋い! 4分ほどして一旦休止し、Aメロを1回リプレイした後(歌はココでおしまい)イントロのフレーズを繰り返すんですが、ジョン・ブレアによる緊張感あるバイオリン・ソロが加わり不思議な盛り上がり?を見せてフェードアウトして終わります。
他に類を見ない「 恋よ、さようなら 」の歌ものカヴァーだと思います。掛け値なしにレコメンドっす!

さて、ココからはオマケ。
私がこのジョン・ブレアのカヴァーを知ったのは、Radio France の『 Repassez-moi l'standard 』という約1時間の番組。その2024年4月14日の放送回が「 "I'll Never Fall in Love Again" composer Burt Bacharach & lyricist Hal David (1968) 」でして、「 恋よ、さようなら 」のオリジナルとカヴァーを次々紹介するというプログラムでした。オンエアされたのは計13曲。1. ジル・オハラ&ジェリー・オーバック、2. ディオンヌ・ワーウィック、3. シャーリー・バッシー、4. ボビー・ジェントリー、5. カーペンターズ、6. Wilson Simonal(ウィルソン・シモナール)、7. John Blair(ジョン・ブレア)、8. グラント・グリーン、9. アイザック・ヘイズ、10. ザ・デルズ、11. リーグモル・グスタフソン、12. Tok Tok Tok、13. Noël Akchoté …このうち私が聴いた事なかったのが 6.と7. でした。MP3が見当たらなかったため本LPをDiscogsでゲットしたワケです。

その放送回は こちら で聴く事ができます。また、リンク先ページを下の方にスクロールすると各曲のYouTubeも貼ってあります(12.と13.を除く)。よろしければ是非!。


【データ】
『 Mystical Soul 』
John Blair

LP:1971年リリース
レーベル:A&R (US)
番号:ARL 7100/002

Produced by Pete Spargo
Arranged and Conducted by Bob James
Engineer:Dave Greene
Violin Solos:John Blair
Recorded at A&R Studios, New York

A&R Records New York
Manufactured and Distributed by Mercury Records Productions, Inc.

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2024年6月 2日 (日)

WHAT THE WORLD NEEDS NOW/José Calvário (1978年)

ポルトガルのピアニスト/ソングライター/指揮者、ホセ・カルヴァリオが1978年にリリースした12"シングルです。両面に亘ってバカラック・カヴァー8曲をディスコでメドレー!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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Original 12"single front cover/back cover
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 ↓ 12"シングル盤のレーベル面の表記
A.
WHAT THE WORLD NEEDS NOW
RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
DO YOU KNOW THE WAY TO ST. JOSE (← ST. は SAN JOSE の間違いですね…)
I SAY A LITTLE PRAYER
THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
B.
THE LOOK OF LOVE
CLOSE TO YOU
I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN

収録時間  A. 7:09, B. 4:29


ポルトガルのピアニスト/ソングライター/指揮者、ホセ・カルヴァリオが1978年にリリースした12"シングルです。

ホセ・カルヴァリオは1951年1月、ポルトガルのポルト生まれ(2009年6月没、享年58歳)。幼少の頃からピアノを習い、わずか10歳でポルト交響楽団と共演したそう。ポップソングの作曲、アニメのサントラのレコーディング、ポルトガルの多くのフェスティバルの指揮、1972年から1988年の間に5回ユーロビジョン・ソング・コンテストのポルトガル代表に作曲家・編曲家・指揮者として参加、1990年代にはオーケストラの指揮・レコーディング…など、ポルトガルで活躍した指揮者・編曲家でございます。↓ の写真はDiscogsからパクったものです、悪しからず。それにしてもジャケ写の女性は一体誰なんだ? サングラスは米国国旗を模したものでしょうし、左袖のワッペンは 1969-70 AMERICAN BOWLING CONGRESS LEAGUE CHA…(米ボウリング会議リーグチャ…)と書かれています…。謎だ🙄

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そんなホセ・カルヴァリオは1977年〜1979年にかけてディスコにハマっていたようで、1977年に『 The Best Disco In Sound 』というディスコのアルバムを、1979年にはヴィヴァルディの四季をディスコにアレンジしたアルバム『 A Love In Four Seasons 』をリリース。その流れの中で1978年…27歳の時にリリースしたのがこの12"シングル「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW 」でございます。

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ジャケットには「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW 」としか書かれていませんが、レーベル面には、A面で5曲、B面には3曲、バカラックカヴァー定番曲が書いてあります。トラック数はA面/B面ともに1トラックずつで、どちらの面もレコード盤内周までレコード溝が刻まれています( ↑ の画像をクリックして拡大すればわかると思います)。特にB面は4分半しか収録されてないのに…。12インチで45回転の場合11分程度は録音可能と言われているので、溝が広く余裕を持ってカッティングされてることが窺えます。だからと言ってカッティングレベルは決して大きくないんですけどね😅。

A面にレコード針を落とすと、いきなり聴こえるのはバスドラのアップテンポ(♩≒138)な4ビート。時折
アナログシンセのピコピコ効果音や女性コーラスのオカズが入り、34秒経ったところで女性が “ Do you know what the world needs now ” と囁きます。ココまでがイントロでして、37秒から A(1).「 世界は愛を求めている 」がスタートします。テンポは若干落ち着いて♩≒135となりますが、バスドラの4ビートはこのテンポのままB面ラストまで続いてます。メドレーの流れを表形式にまとめましたのでクリックしてご覧ください。
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Eギター、アナログシンセ、エレピ、ベース、ドラムス、ストリングスやブラス等によるバックトラックはまさしくディスコ調。女性ソロ、男性ソロ、2人のシンガー共歌いっぷりはファンキーで、それは男女コーラスも同様。A面最後の A(7).「 恋の面影 」はフェードアウト後、B(1).「 恋の面影 」にフェードインして続いてます。ですから、A〜B面が連続してトータル11分間半のメドレーになってるワケですね。ホセ・カルヴァリオはアレンジを担当したのかな? クレジットは何も書かれてないのでわかりません。それにしてもポルトガルで1978年にこんなバージョンがあったなんてっ⁉️

このシングルのタイトルになっている「 世界は愛を求めている 」は何度も出てきます。それから、A(1)〜(5).と同じ曲順で B(4)〜(8).でも短くメドレー。
アレンジ上では、テンポは同じままメロディを倍の長さでゆったり歌う手法を多用しているのが特徴的。B(3).「 恋よ、さようなら 」では4倍の長さで歌ったりもしています。メロディのフェイクも多彩ですし、聴いてて踊りたくなっちゃいますネ💃🕺。

この “ バカラック定番曲8曲のディスコメドレー ”、YouTubeにはどうやら上がってなさそうです。皆さんに聴いていただきたかったのに…、残念です。


【データ】
「 WHAT THE WORLD NEEDS NOW 」
José Calvário

12"single:1978年リリース
レーベル:orfeu (Portugal)
番号:SS AT 1

クレジット全く不明

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

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カテゴリー

  • カヴァーアルバム
    ★バカラック・カヴァー曲が主体でBacharach をアルバムのタイトルやサブタイトルに入れているアルバム ★収録曲のうち半分以上がバカラック・カヴァーのアルバム ★複数アーティストによって新たにカヴァーしたアルバム ★複数アーティストによるトリビュートコンサートのライブアルバム
  • コンピレーションアルバム
    ★複数アーティストのバカラック作品を集めたいわゆる編集盤
  • シングル
    ★シングル
  • ディオンヌ・ワーウィックのアルバム
    ★新作主体/カヴァーアルバム/コンピ集を問わず、ディオンヌ名義のアルバム
  • バカラックの曲がちょっと入ったアルバム
    ★バカラックの曲がちょっと入ったアルバム
  • バカラック関連ネタ
    ★バカラック作品は入っていないがバカラックと何らかの関連があるアルバム ★アルバムやシングル以外のこと。本、コンサート、ライヴ、TV、Radio、告知、独り言、イベントなどなど
  • バート・バカラックのアルバム
    ★メインのアーティストがバカラックとなっているもの ★バカラックが音楽を担当した映画等のオリジナル・サウンドトラック ★ ○○ with Bacharach のようなアルバムは含めない
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    ★『 バート・バカラックのアルバム 』と『 ディオンヌ・ワーウィックのアルバム 』以外で、バカラックが新作を多数(およそ半数以上)提供したアルバム

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