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2025年6月 1日 (日)

ベスト・オブ・バート・バカラック/ユニオン・オール・スターズ (1970年)

 1970年にテイチク傘下のユニオン・レコードからリリースされたイージーリスニングのバカラック集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
A2. ANY DAY NOW
A3. MESSAGE TO MICHAEL
A4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
A5. WALK ON BY
A6. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
B1. I SAY A LITTLE PRAYER
B2. DON'T MAKE ME OVER
B3. THE WINDOWS OF THE WORLD
B4. WISHIN' AND HOPIN’
B5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
B6. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN

収録時間約36分


1970年にテイチク傘下のユニオン・レコードからリリースされたイージーリスニングのバカラック集です。

アーティスト名義はユニオン・オール・スターズ。ユニオン・レコードのオールスターって誰? …演奏者についての解説・クレジットは一切ありません。常識的に考えるとスタジオ・ミュージシャンの寄せ集めでしょうね。ストリングス、金管、サックス(持ち替えでフルートやオーボエ)、ギター、Eベース、ドラムス、ヴィブラフォン、ピアノが鳴っています。女性コーラスも入ってますし、時折チェンバロやハモンドオルガンっぽい音も聴こえます。

一方、編曲者は2名クレジットされています。池田 孝氏は、'60年代後半〜'70年代前半にかけて大映レコードや東宝レコードからリリースされた俳優(勝新太郎、松方弘樹等)のレコードや、東芝やRCAやテイチク/ユニオンからリリースされた歌謡曲の編曲者として名前が見つかります。利根常昭氏は、同じく'60年代後半〜'70年代前半あたりのGS/歌謡曲系のソングライター&編曲者。ザ・サベージの「 この手のひらに愛を 」で作詞・作曲・編曲を、ザ・スパイダース「 太陽の翼 」では作詞・作曲を担当しているお方です。


収録されている全12曲はカヴァー定番曲ばかり。ボブ・ヒリアードと組んだA2.「 エニィ・デイ・ナウ 」を除く11曲がバカラック&デイヴィッドコンビの作品です。ライナーノーツの曲目解説の日付が1970年4月8日と記されていることから、本作は1970年春〜夏頃のリリースと思われます。従ってカーペンターズがヒット(1970年6月全米1位)させた「 遥かなる影 」は入っておりません。

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聴いてみますと…これといった売りの無い凡庸なイージーリスニングでございました。A1.「 雨にぬれても 」は映画『 明日に向って撃て! 』サントラのインスト版のコピーですし、A3.「 マイケルへのメッセージ 」とB3.「 世界の窓に光を(世界の窓と窓)」はバカラックのアルバム『 Reach Out 』の演奏を、A2.「 エニィ・デイ・ナウ 」とA6.「 ディス・ガイ 」とB5.「 サン・ホセへの道 」は同じくアルバム『 Make It Easy On Yourself 』の演奏をベースとしたアレンジ。完コピならよく再現したじゃねぇか!…という評価もできますが、完コピでもなくかといって新鮮味があるわけでなく…。その他の曲もディオンヌ・ワーウィックなどヒットしたバージョンを下敷きにしたもの。よく知ってるアレンジの無難なイージーリスニング物バカラック集といった感じなんですよねぇ。ミュージシャンの名誉のために言っておきますが、演奏自体の出来はいいんです。プロデュース/コンセプトの問題でしょう。

そんな中身とは対照的にライナーノーツは充実! 1ページ目では “バート・バカラックとはどんな男か” と題してバカラックの人となりや経歴を細かい字で詳しく紹介しているのですが、本人になりきった口調(文体)がユニークで面白いです。また、ライナーノーツの3〜4ページ目では “バカラック・サウンドを解剖する” と言うタイトルに相応しく各曲ごとに作曲面からアレンジ、プロデュース面まで含めてその特徴を分析&解説しているのですが、これまた内容・文体ともユニークなのです。B5.「 サン・ホセへの道 」で、曲作りを家作りに例えて  ─ 普通のヒット・メイカーは土台より上の部分だけで勝負しているのです。(中略)そこでバカラックの家はと言うと、土台付きの家を売っているのです。  ─ と解説しているくだりは思わず “ほぉ〜っ” と唸ってしまいました。(当時 ─ バカラックという音楽家が、そうとう厚ぼったい音楽的教養の上に、どっかと座っていることが感じられたからである。 ─ と雑誌に書いた方がいましたが、似たこと言ってるなぁ…と。→ こちら 参照)

こーゆー解説をしたかったから、本アルバムは “
バカラックがアレンジやプロデュースまで手掛けたバージョン” ベースのアレンジ&演奏にしたのかもしれません。知らんけど😅

そのライナーノーツを4ページ全て載せました。クリックして拡大すればなんとか読めると思います。興味ありましたら是非!

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【データ】
『 ベスト・オブ・バート・バカラック 』(英題:Salute to BURT BACHARACH)
ユニオン・オール・スターズ(UNION ALL STARS)

LP:1970年リリース
レーベル:ユニオン・レコード(発売元:テイチク)
番号:UPS-67-J
定価:¥2,000


編曲:池田 孝 / 利根常昭

<ライナーノーツ執筆者>
P1. バート・バカラックとはどんな男か:?(記載なし)
P2. 曲目解説:1970年4月8日、中部日本放送 片岡功氏
P3〜4. バカラック・サウンドを解剖する:ラジオ関西 井上正之助氏


<参考> 曲数・曲順・音源が同じ、キューピット・シリーズ『 ザ・ベスト・オブ・バート・バカラック 』/ユニオン・オール・スターズ(ユニオン、CJP-1026、¥1,000)もリリースされています。リリース年は不明。

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

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