カヴァーアルバム

2020年10月 4日 (日)

Beatles, Bach, Bacharach Go Bossa/Alan Moorhouse (1971年)

ビートルズ、バッハ、バカラックを軽いボサノヴァ・タッチで演奏したイージーリスニングのアルバムです。

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全12トラック中、バカラック作品は5トラック

A1. FOOL ON THE HILL
A2. SOMETHING
A3. AIR ON A G STRING
A4. TRAINS AND BOATS AND PLANES
A5. YESTERDAY
A6. MINUET IN G
B1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
B2. WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS
B3. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
B4. I SAY A LITTLE PRAYER
B5. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
B6. MUSETTE IN D

所要時間約31分


ビートルズ、バッハ、バカラックを軽いボサノヴァ・タッチで演奏したイージーリスニングのアルバムです。英国mfpレーベル(いわゆる廉価盤専門レーベルの類い)からのリリース。

カップルがイチャイチャしてるいかにもイージーリスニングって感じのジャケットには、どこにもアーティスト名が書かれてません。クレジットされているのはアレンジャーのみで、ミュージシャンは一切無し。っつーことで、アレンジャー兼ディレクターの Alan Moorhouse(アラン・ムーアハウス)をアーティストとしました。Discogsも同じように扱ってますしネ。

ビートルズ4曲/バッハ3曲/バカラック5曲をチョイスしたのは、Alan Moorhouse とライナーノーツを書いてる Bill Wellings(ビル・ウェリングス)。

─ アランは、これらの有名な曲をいくつかの新しい方法で表現した。…フルート、フリューゲルホーン、女声を融合して生み出される美しくまろやかで魅惑的なサウンド:テナーサックスによるメインテーマのソフトな即興演奏:電気ハープシコードによるこれまで聴いたことがない新鮮な音色:そしてもちろん、聴いてて思わず脚が弾む躍動的なリズムセクション。もしパーティーが途中で中だるみしてきたら、ボッサ・ビートのビートルズ、バッハ、バカラックに切り替えて、パーティーを盛り上げよう! ─ (By Bill Wellings:ライナーノーツより、私の超意訳で)

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フルート、フリューゲルホーン、サックス、女性コーラス、ハモンド系オルガン、電気ハープシコード/エレピ、ピアノ、アコースティックギター、ウッドベース、ドラムス、ヴィブラフォン、ラテンパーカッション等による演奏。軽いボサノヴァ・タッチと紹介しましたが、ハーブ・アルパート&ティファナ・ブラスをもっと軽くした感じ…といった方が近いかもしれません。アレンジにも工夫がみられ、パーティが盛り上がるかはともかくシラけて盛り下げることは無さそうです(たぶん)。

前述の通りバカラック作品は5曲。カヴァー定番曲の4曲以外にA4.「 汽車と船と飛行機と 」がチョイスされているのは英国ならでは(バカラック自身のバージョンがUKチャート4位になるなど米国よりも英国でヒットした曲なので)。①とにかく軽快なアレンジ、②いろんな楽器が入れ替わり立ち替わりメロディを担当、これら2点は5曲に共通します。加えて、B3.「 ディス・ガイ 」ではフルートが、B5.「 恋よさようなら 」ではサックスがちょろっとアドリヴを吹いていて、これが良い塩梅のスパイスになってます。


イージーリスニングとしては出来の良い方じゃないですかねー。


【データ】
『 Beatles, Bach, Bacharach Go Bossa 』
Alan Moorhouse

LP:1971年リリース

レーベル:mfp (UK) / Manufactured by EMI
番号:MFP 5206

Arranged and directed by Alan Moorhouse
A BWD Production

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年9月20日 (日)

Bacharach Baroque/The Renaissance (1973年)

男女ダバダバコーラスが全編にわたってフィーチャーされたイージーリスニング・バカラック集です。

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A1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
A2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
A3. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
A4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
A5. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
A6. BLUE ON BLUE
B1. I SAY A LITTLE PRAYER
B2. THE LOOK OF LOVE
B3. WALK ON BY
B4. ALFIE
B5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE

収録時間約24分


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昨日(日本時間2020/9/19)、インスタグラムでワシントン・ポストの男性記者とバカラック爺のリモート・トークライヴがありました。トークライヴは約1時間弱。TOEIC300点台の英語力しかない私には辛いものがありましたが、時折ピアノ弾き語りを交えつつしっかりと話す爺は本当にお元気そうでした。

未視聴の方はインスタグラム/ワシントン・ポストのアカウント(@washingtonpost)でどうぞ!
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今回ご紹介するのは、男女ダバダバコーラスが全編にわたってフィーチャーされたイージーリスニング・バカラック集です。『 Bacharach Baroque 』というタイトルこそ前回ご紹介したアルバムと同じですが、中身は全く別物です。

演奏してるのはザ・ルネサンス。メンバーのクレジットもなくリリースしたレコードは本作だけというイージーリスニングによくある一度だけの即席グループなんですが、バロックを演奏するのがルネサンス??? ルネサンス音楽(15世紀〜16世紀)とバロック音楽(17世紀初頭〜18世紀半ば)は時代が違うじゃん。…このへんのテキトーさは如何にもイージーリスニングって感じ(笑)。


混成4部コーラス。女声・男声ともメロディ以外に伴奏パートも積極的に分担。主体はダバダバですが、Wow〜、ルル〜、ボンボン〜なども駆使した変幻自在のコーラスアレンジはなかなかのもの。コーラス陣のパフォーマンスもGood jobです。

バックの編成はチェンバロ、フルート、ストリングス、ベース、ドラムスといったところ。アレンジ上の1番の特徴はチェンバロやストリングスのアルペジオ。バロックっぽく聴こえるのはコレのせいです。ウォーキングベースの多用も特徴的ですね、バロックとは無関係ですが。

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全11曲はバカラック・カヴァーの定番曲ばかり。1973年リリースなのでA2.「 遥かなる影 」やA3.「 雨にぬれても 」も取り上げてます。

全体的にかなり速めのテンポ(B4.「 アルフィー 」を除いて)で気持ちが良いです。軽快なアレンジが曲にマッチしているA1.「 恋よさようなら 」、アウトロのダバダバ攻撃が耳に残るA2.「 遥かなる影 」、トリルのような高速ダバダバと間奏部のバロック風アンサンブルが素敵なB3.「 ウォーク・オン・バイ 」あたりが私のレコメンド。

イージーリスニング物でよく感じるチープさもありません。ただ、残念なのは『 バカラック ・バロック 』というタイトルとあのジャケットです。軽快なダバダバコーラスがイメージできるタイトル&ジャケットにして欲しかったですね〜。


【データ】
『 Bacharach Baroque 』
The Renaissance

LP:1973年リリース
レーベル:Finger Records (Germany)
番号:2396 105

Producer:Garrett Music EnterPrises - "Snuff" Garrett
Arrangements:Al Capps
Recorded At:Devonshire Studios - North Hollywood

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年9月13日 (日)

Bacharach Baroque/The 18th Century Corporation (1969年)

バロック風味のイージーリスニング・バカラック集です。

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※ US盤のジャケット

A1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
A2. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
A3. PROMISES, PROMISES
A4. I SAY A LITTLE PRAYER
A5. WALK ON BY
A6. CASINO ROYALE
B1. REACH OUT FOR ME
B2. WISHIN' AND HOPIN'
B3. MESSAGE TO MICHAEL
B4. ALFIE
B5. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL)
B6. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE

収録時間約25分


バロック風味のイージーリスニング・バカラック集です。アルバムの存在自体は20年以上前から知っていたのですが、最近ようやく手に入れました。

演奏している The 18th Century Corporation は、LPのライナーノーツで次のように紹介されています。 ─ 現代音楽(またはその逆)にクラシック効果を与えることを専門とする有能なミュージシャンのグループであり、このアルバムでバカラックのベスト曲を使って信じられないほどの仕事をしています。 ─ (機械訳です悪しからず)

メンバーはジャズ系又はクラシック系のドイツ人ミュージシャン10名。コンサートギター(クラシックギター)、ヴィオラ、フルート、ハープシコード(チェンバロ)、バッハ・トランペット(ピッコロトランペット)などクラシック系楽器に、ドラムス、Eベースを加え、更に女性ヴォーカルを加えた独特の編成です。ただ、女性ヴォーカルの参加はA6とB2,4,6の4曲のみでラララorダバダバとしか歌いません。このグループのアルバムは本作だけみたいで、イージーリスニングによくある一度だけの即席グループなんでしょう。

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全12曲はバカラックのカヴァー定番曲ばかり。1968年録音なので1969年以降のヒット曲「 雨にぬれても 」「 遥かなる影 」「 エイプリル・フールズ 」なんかは入ってませんが。

聴いてみると、バロックの雰囲気は出ているものの基本はイージーリスニング。そのバロックの雰囲気も、クラシック系楽器をバロックぽくアレンジして弾かせときゃそれらしく聴こえるだろ、まーいいんじゃね?イージーリスニングだし…的な安直なアレンジが散見されます。でもまぁ、バロック云々は置いといてラウンジミュージックとしては肩肘張ってなくてイイかも。

『 バカラック・バロック 』というタイトルからもっとバロック寄りの内容を期待していた私には落差が大きかっただけです…(涙)。

そんな中で個人的なレコメンド曲はA3.「 プロミセス・プロミセス 」。バッハ・トランペットを上手く活かした出来の良いアレンジ。バロック風味もいい感じでそれらしいと思います。その他ちょいレコメンドな曲は、バラエティ豊かなアレンジのA1.「 サンホセへの道 」、現代音楽っぽい前半が素敵なB1.「 リーチ・アウト・フォー・ミー 」、コンサートギターとフルートと女性ヴォーカルのハーモニーが美しいA6.「 世界は愛を求めている 」あたりです。

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※ 所有LPはUS盤ですが、ドイツ盤(左)や英国盤(右)はジャケットが全く違います。ちなみに1971年リリースの日本盤はドイツ盤と同じジャケットのようです。


【データ】
『 Bacharach Baroque 』
The 18th Century Corporation

LP:1969年リリース
レーベル:Unites Artists Records
番号:UAS 6697

Produced by Hans Bradtke - CITY MUSIKPRODUKTION
Musician

  Concert guitar – Siegfried Schwab
  Viola d'amore – Joe Slabyhoudek
  Flute, bass flute – Adie Feuerstein
  Harpsichord – Manfred Huebler
  Vocals – Rosy
  Bach-trumpet – Winfried Rotzoll
  Drums, percussion – Dai Bowen / Heinz Niemeyer
  Electric bass – Heinz Cramer / Juergen Ehlers
Recorded:March 1968 at AUDIO-TONSTUDIO and December 1968 at SONOPRESS-STUDIO, Berlin (Germany)

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年4月26日 (日)

THE HITS OF BACHARACH/The Singers & Chorus of Manhattan (1972年)+α

シンガーズ&コーラス・オブ・マンハッタンが1972年にリリースしたヴォーカル入りバカラック集です。

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A1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  M
A2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  F
A3. I SAY A LITTLE PRAYER  M
A4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  F
A5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  F
A6. ALFIE  F
B1. MAKE IT EASY ON YOURSELF  M
B2. A HOUSE IS NOT A HOME  F
B3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  F
B4. WALK ON BY  F
B5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  M
B6. I'M A BETTER MAN (FOR HAVING LOVED YOU)  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間約38分


シンガーズ&コーラス・オブ・マンハッタンが1972年にリリースしたヴォーカル入りバカラック集です。

数年前、1970年前後の“イージーリスニング物バカラック集”探しに没頭していた時期がありまして。Discogsで検索すると聞いたことも無いオケや楽団のバカラック集がワンサカと。ジャケットのセンス、レア曲が入ってるか、できれば歌入り…の観点で絞り込み、何枚か購入したLPの一つが本作です。ジャケットのお馬さんは謎ですが、1曲だけマイナーなB6.「 ベター・マン 」が入ってたのとグループ名からして歌入りに違いない…と思ったことが購入に踏み切った理由です。

んで、聴いてどうだったか。う〜ん、なんとかギリギリ紹介できるレベルかと(苦笑)。

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全12曲。基本的には、よく知られたバージョンを再現するスタイル。ただ、そのよく知られたバージョン(元曲)のチョイスがちょっとクセ球でして。具体的には、A1.「 雨にぬれても 」の元曲はサッシャ・ディステル版、A3.「 小さな願い 」はバカラックのセルフ・カヴァー版、B3.「 恋よさようなら 」はボビー・ジェントリー版、B4.「 ウォーク・オン・バイ 」はアイザック・ヘイズ版と言った感じ。本作は名前にマンハッタンが入ってるのでてっきりUS盤だと思ってたのですが、実は英国盤なんですね。それなら納得です。英国で「 雨にぬれても 」と言えばB.J.トーマス(全英38位)じゃなくてサッシャ・ディステル(全英10位)ですからねー。他の元曲も英国人の好みを考慮したチョイスなんでしょう。

全曲で男性または女性がリードヴォーカルをとっているのですが、おざなりではなく結構しっかり歌唱している点は評価できます。一方、所々で聴こえる男女コーラスは可もなく不可もなくですし、バックの演奏も元曲の6〜7掛け程度のクオリティです。

ちなみに、Discogsを見ても The Singers & Chorus of Manhattan のレコードは本作しか見当たりません。でも、同じタイミングで購入した The Tony Dillon Orchestra and Singers の『 The Greatest Hit Songs of Burt Bacharach 』が1曲を除いて全く同じ内容だったんですよ。わたしゃ唖然としましたね。

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A1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  M
A2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  F
A3. I SAY A LITTLE PRAYER  M
A4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  F
A5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  F
A6. ALFIE  F
B1. MAKE IT EASY ON YOURSELF  M
B2. A HOUSE IS NOT A HOME  F
B3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  F
B4. WALK ON BY  F
B5. SUNSHINE DAY  M
B6. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  M

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ノルウェーのEuronettというレーベルから同じく1972年にリリースされたもの。本作からB6.「 ベター・マン 」を外し、バカラック作品じゃない「 SUNSHINE DAY 」とやら(駄曲でした)を加えた代物です。その「 SUNSHINE DAY 」が未知のバカラック作品じゃないかと期待して購入したんですけどねー、トホホ。

ちなみにちなみに、Discogsによれば The Tony Dillon Orchestra and Singers もレコードはこれだけ。結局、The Singers & Chorus of Manhattan と The Tony Dillon Orchestra and Singers はどちらも架空のグループと思われます。イージーリスニングの世界ではよくあることと頭ではわかってるんですが、騙されたようでなんかクヤシイ!


【データ】
『 THE HITS OF BACHARACH 』
The Singers & Chorus of Manhattan

LP:1972年リリース
レーベル:WINDMILL RECORDS (UK)
番号:WMD 122

詳細なクレジット記載なし


『 The Greatest Hit Songs of Burt Bacharach 』
The Tony Dillon Orchestra and Singers

LP:1972年リリース
レーベル:Euronett (Norway)
番号:EURO 103

Produced by Tony Eyers
Hensley Music Productions
B5.「 SUNSHINE DAY 」written by Sacker (Hensley Music Ltd.)

※ いずれも、日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年3月 8日 (日)

Hits From Burt Bacharach With Love/The Tony Mansell Singers(1971年)

英国のトニー・マンセル・シンガーズが1971年にリリースしたバカラック集です。

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全11トラック中、バカラック作品は9トラック

A1. THIS GUY’S IN LOVE WITH YOU
A2. I SAY A LITTLE PRAYER
A3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
A4. WHAT MADE YOU GO
A5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
B1. THE LOOK OF LOVE
B2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
B3. A VERY GOOD YEAR FOR YOUNG LOVE
B4. TRAINS AND BOATS AND PLANES
B5. I’LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
B6. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE

収録時間約32分


英国のトニー・マンセル・シンガーズが1971年にリリースしたバカラック集です。

─ これが今日の音なのだ。ロンドンでこれまでに制作された最高のボーカルアンサンブル・ポップアルバムの1つです。バート・バカラックとハル・デイヴィッドの大ヒット曲がオリジナルの曲調で録音されていますが、加えてロマンチックな色とスイング・ビートの新しい深みがあります。トニー・マンセルは、英国シーンで最高の声を集めて、ポップでありながら上品なブレンドを生み出しました。このグループは、“ロンドン・ウィークエンド”などのテレビ局で何百万人もの人々に親しまれており、世界有数のアーティストと共演もしています。これらの素晴らしい曲は、スタジオで「Tops in His Bag」と称されるデレク・コックスによってトニー・マンセル・シンガーズのために特別に編曲されました。 ─ (裏ジャケの解説を意訳。最後の2文は割愛)

トニー・マンセルをネットで検索してもよくわからなくて…。拠り所はこの解説だけです^^;。

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全11曲のうちバカラック&デイヴィッドの曲は9曲(A4,B3はバカラックの曲ではありません)。チョイスされたのはカヴァー定番曲ばかりですが、B4.「 汽車と船と飛行機と 」が入ってるのが英国らしいところかと。

時折ハモンドがファンキーなプレイをする以外はオーソドックスなアレンジでごく控えめな演奏をバックに、男女コーラス隊が前面に出て歌っています。ユニゾン(男女なのでオクターブ)で歌ってるところとハモってるところが半々くらいでしょうか。出来がいいのは、ハモリ部分の多いA1.「 ディス・ガイ 」、コーラスに厚みがありハモンドが活躍するB1.「 恋のおもかげ 」、こちらもコーラスの厚みがあるB4.「 汽車と船と飛行機と 」あたりですかねー(出来がいいと言っても他曲との差はそれほどありません)。

ハーモニーはそこそこ美しいですし確かに上品。イージーリスニング物として鑑賞に耐えるアルバムだと思います。とはいえ、CDリイシューされるほどじゃないってのもわかりますが(苦笑)。


【データ】
『 Hits From Burt Bacharach With Love 』
The Tony Mansell Singers

LP:1971年リリース
レーベル:STEREO GOLD AWARD
番号:MER 349

Musical arrangements and band direction:Derek Cox
Music by Burt Bacharach & Hal David (exept A4,B3)、L. Muller (A4,B3)
Recording Director:D. L. Miller
Audio Mix:David Hunt
A Damil U.S.A. Production
Made in U.S.A.

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年3月 1日 (日)

The Best Of Burt Bacharach/RTE Concert Orchestra, Richard Hayman (1995年)

アイルランドのオーケストラがナクソスからリリースしたバカラック・カヴァー集です。

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1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
2. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
4. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
5. THE LOOK OF LOVE
6. WIVES AND LOVERS
7. LOST HORIZON
8. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR
9. BOND STREET
10. THE APRIL FOOLS
11. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)
12. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
13. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
14. MAKE IT EASY ON YOURSELF
15. WALK ON BY / I SAY A LITTLE PRAYER
16. ALFIE

収録時間約55分


アイルランドのオーケストラがナクソスからリリースしたバカラック・カヴァー集です。

1995年にこんなCDが出てたなんて今年まで知らず、最近ゲットしたものです。Naxos(ナクソス)はクラシックの廉価盤レーベルとして有名ですが、本作はNaxos International(ミュージカルやポップスなどをコレクションしたNaxosのサブレーベル)からのリリースです。

RTE(正しくはRTÉ:アイルランド語でRaidio Teilifís Éireann)とはアイルランド放送協会のこと。アイルランドにおける公共放送機関で、日本だとNHKに相当するようです。演奏しているRTE Concert Orchestra(RTEコンサート・オーケストラ)は、RTEに所属する2つのオーケストラのうちのひとつ。RTE National Symphony Orchestra(アイルランド国立交響楽団)がクラシックのフル編成オーケストラなのに対し、RTEコンサート・オーケストラは中編成でクラシックからポピュラー、ビッグバンドまで幅広い音楽を演奏してるんだそう。

ちなみに、現在のRTEコンサート・オーケストラの団員構成は以下表の通り約40名。アイルランド国立交響楽団のおよそ半分の規模で、弦楽器と木管楽器が少ないです。
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全16トラック/17曲は、バカラックのカヴァー定番曲ばかり。1995年(録音は1993年)の作品ということもあって、T-8.「 愛のハーモニー 」やT-11.「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」もチョイスされています。曲によってドラムス、E.ベース、ギターも加わりますが、基調としてはクラシック寄りのオーケストラ・サウンドです。

でもですね、聴き始めてすぐ「 えっ、なんかコレ聴いたことあるぞ(T-1.)」「 あれっ、コレもじゃね?(T-2.)」となりまして。アーサー・フィードラー/ボストン・ポップスのバカラック集のパクリっぽいぞ…と。んで、『 What The World Needs Now 』/Arthur Fiedler and the Boston Pops(1972年)と聴き比べたところ、本作の6曲(T-1,2,4,9,12,14.)がほぼ同じアレンジと判明!
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確認したところ、本作で指揮・アレンジを担当したリチャード・ヘイマンはボストン・ポップスのアレンジャーだったんですねー。自身のアレンジを再利用したワケで。それをパクリと言っちゃ失礼ですな、ゴメンなさい。

アレンジャーとして別の方がクレジットされている2トラック(T-8,15)を含めて、アレンジは(安直ではないものの)全体的にありきたりな感じです。イージーリスニングとして及第点だとは思いますし、楽しいアレンジのT-9.「 ボンド・ストリート 」やT-12.「 雨にぬれても 」、しっとり丁寧なアレンジのT-10.「 エイプリル・フール 」などは好きですが。

そんな中で突然変異と言っていいのがT-7.「 ロスト・ホライズン 」。これは素晴らしい! 最初の2分弱は、原曲とは全く関係なくどこぞの管弦楽曲あるいは交響詩から引用したのか?と思えるようなクラシカルで描写的な音楽なんですねー。2分ほど経ってやっと本編のメロディが流れてきます。その本編部分のオーケストレーションも独自のオブリガートが美しくクライマックスでの盛り上がりも十分。この調子で他の曲もアレンジしてくれたら良かったのに…と思ってしまいました。本作の白眉だと思います。

参考までに、ナクソス・ジャパンの公式サイト NAXOS Music Library で全曲試聴できるようですょ。


【データ】
『 The Best Of Burt Bacharach 』
RTE Concert Orchestra, Richard Hayman

CD:1995年リリース(ナクソス・ジャパンのサイトによれば1996年8月リリース)
レーベル:Naxos International
番号:8.990051

Producer:Chris Craker
Arr. John Tatgenhorst (T-8,15)
Recorded at RTE Studio 1, Dublin, from 5th to 7th January and on 6th and 7th April, 1993.
(P) 1995 HNH International Ltd.
(C) 1995 HNH International Ltd.

2020年2月16日 (日)

"Close To You" and nine other hits by BACHARACH and DAVID/The Longines Symphonette (1972年)

米国のイージーリスニング・オケ、ロンジン・シンフォネットが1972年にリリースしたバカラック集です。

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A1. WINDOWS AND DOORS
A2. MY LITTLE RED BOOK
A3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
A4. I CRY ALONE
A5. WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU
B1. PROMISES, PROMISES
B2. I WAKE UP CRYING
B3. A HOUSE IS NOT A HOME
B4. THE WINDOWS OF THE WORLD
B5. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME

収録時間約30分


米国のLongines Symphonette Societyという直販レーベルから1972年にリリースされたイージーリスニング・オケ、ロンジン・シンフォネットのバカラック集です。

1970年前後には全世界でイージーリスニング物のバカラック集がたくさんリリースされました。Discogs(音楽データベースとマーケットプレイスのサイト)で検索するとその手の中古LPがたくさん網に掛かります。聞いたこと無い名前のオケ/グループが大半なのですが、数ドル(或いは数ユーロ)から売ってるので送料(米国で$20〜25、欧州で€8〜15)込みでも¥2,000〜3,000くらい払えば手に入ります。ジャケットで判断して少しずつ買ったものの、ハズレが多くって…。

そんなこんなで最近このジャンルは敬遠してたのですが、数週間前に届いたハイファイ・レコード・ストアさんのメールマガジンに今回ご紹介するアルバムが載ってました。

─ 渋い選曲も魅力のバカラック・カヴァー集。安易な企画もののようでいて実は手の込んでアレンジ。タイトルからお察しの通り、全曲バカラック作品。ロンジン社のオーケストラ専門レコーディングスタジオの設備と録音の良さをアピールするためのシリーズです。「Close To You」「A House Is Not A Home」にはコーラスも登場。「I Wake Up Crying」など渋い選曲もあって大満足です。¥2,750+送料 ─ (ハイファイ・レコード・ストアさんのレコード評)

実はこのアルバム、以前Discogsを漁ってたときに購入を見送ったヤツなんですょ。改めてDiscogsを覗いたら値段は$2少々〜。ハズレの疑いもありましたが思い切ってハイファイさんで購入! レコード評通り魅力的なアルバムでございました^^。ハイファイさんを信じてヨカッタ。(過去にハイファイさんには一杯食わされたことがあったので^^;)

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魅力その1:レア曲の多さ

全10曲中3割がレア曲。なかなかイージーリスニング物では見られない選曲です。A1.「 ウィンドウズ・アンド・ドアーズ 」、A4.「 I CRY ALONE(ひとり泣く) 」、B2.「 アイ・ウェイク・アップ・クライング 」の3曲がそれ。なかでも、「 ウィンドウズ・アンド・ドアーズ 」はオリジナルのジャッキー・デシャノン版(1966年)布施明版(1971年)しか聴いたことない超レア曲。デシャノン版はシングルが全米108位にはなってますが、それにしても…ねぇ。

魅力その2:様々なスタイルのアレンジ

これがロンジン・シンフォネットだと言えるようなはっきりした特徴はありません。でも、曲ごとに様々なスタイル且つ上質で楽しいアレンジが施されてます。ハープや打楽器も含めフルオーケストラ+バンドという編成。金管とストリングスによるスウィング調のA2.「 マイ・リトル・レッド・ブック 」、コーラングレがソロを吹くゆったりバラードのA4.「 ひとり泣く 」、豊穣なストリングス+フリューゲルホルン・ソロのA5.「 あなたはあなた 」、'70年代歌謡曲っぽいサウンドのB2.「 アイ・ウェイク・アップ・クライング 」、木管アンサンブル+テナーサックスやトロンボーンのソロが光るB4.「 世界の窓と窓 」。A3.「 遥かなる影 」とB3.「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」では男女コーラス隊がメロディを歌います。ハイ一丁!的に作られたハズレ物とは一線を画した出来です。

レコメンドは3曲

まずA2.「 マイ・リトル・レッド・ブック 」。他では聴いたこともない唯一無二のスウィング調アレンジ。♩≒114という(この曲にしては)ゆったりしたテンポで、流麗なストリングスとトランペット/トロンボーン/サックスの厚みあるビッグバンドが融合したサウンドはもう堪りません。それからA4.「 ひとり泣く 」。オリジナルはディオンヌ・ワーウィックで、1stアルバム『 PRESENTING DIONNE WARWICK 』に収録された6/8拍子のバラード曲。それをゆったりした8ビートバラードにアレンジ。フルートとストリングスとヴィブラフォンの牧歌的なイントロに続いてコーラングレがメロディを奏でます。時折聴こえるフルートのオブリガートは小鳥の囀りのよう。もひとつB4.「 世界の窓と窓 」。イントロと間奏部におけるクラシカルな木管アンサンブルがまず印象的です。そのメロディが本編のメロディには全く無いフレーズなんですよ。これら木管楽器は本編でも素敵なオブリガートを吹いてくれます。後編でのトロンボーン・ソロとオーケストラの盛り上がりも素晴らしい。いやもうアレンジャーのセンス、凄すぎ。

逆にツマンナイのがA3.「 遥かなる影 」。男女コーラスがメロディを歌ってることもあり凝ったアレンジは避けたみたいですね。本アルバムのタイトルにして、更にジャケットでは「 遥かなる影 」の歌詞(なぜかしら/急に小鳥たちが姿を見せるわ…)を表現したのに、ねぇ^^;。


【データ】
『 "Close To You" and nine other hits by BACHARACH and DAVID 』
The Longines Symphonette

LP:1972年リリース
レーベル:Longines Symphonette Society (US)
番号:LS-216-C(SYS 5428/LWS 740/LS216U)

Performed by The Longines Symphonette and The Symphonette Choraliers
その他クレジットは一切なし

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年2月 9日 (日)

MORE SWITCHED ON BACHARACH/Sir Christopher Scott (1970年)

モーグ・シンセサイザーにより奏でられる、脱力系バカラック・カヴァー集の第2弾!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
A2. WISHIN' AND HOPIN’
A3. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
A4. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
A5. EVERYBODY'S OUT OF TOWN
B1. PAPER MACHE
B2. MESSAGE TO MICHAEL
B3. I’LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
B4. REACH OUT FOR ME
B5. PROMISES, PROMISES
B6. TRAINS AND BOATS AND PLANES

収録時間約33分

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公開中の映画『 9人の翻訳家 囚われたベストセラー 』。バカラックの「 世界は愛を求めている 」が使われてると聞き、観てきました。みんなで歌う場面が2回と劇伴のピアノソロが1回だったかな。クリスマス時期、曲の持つメッセージ性…ナルホドでした。映画の舞台はフランス、仏語の小説を訳すために選ばれた🇷🇺🇬🇧🇪🇸🇩🇰🇮🇹🇩🇪🇨🇳🇵🇹🇬🇷の翻訳家たち…。そんなシチュエーションでこの曲を英語詞のまま(歌詞カードも見ずに)翻訳家たちみんなが歌って…欧米ではこの曲スタンダードなんですねー。あっ、映画そのものも良作でした。

ネタをもう一つ。昨年7月、ロンドンでのバカラック爺コンサートのライヴ録音を🇬🇧BBCのサイトで聞くことができます(ただし、2月末までの期間限定)。約1時間55分。映像はないですが、アンコールの「 雨にぬれても 」までフルで聴けます。ゲストシンガーはジョス・ストーン。興味ある方はお早めに…。
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さて、今回ご紹介するのは…前年(1969年)リリースの『 SWITCHED-ON BACHARACH 』に続く、モーグ・シンセサイザーによる脱力系バカラック・カヴァー集の第2弾です。

アーティスト名義は第1弾の Christopher Scott から Sir Christopher Scott に進化。クリストファー・スコットになったのか? 胡散臭いと思って調べたところ、どうやらクリストファー・スコットは編曲&指揮でクレジットされているDave Mullaney(デイヴ・ミュレイニー)の別名らしい。それがわかった時の脱力感といったら…(苦笑)

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全11曲中、約半分が第1弾以降のヒット曲。B.J.トーマスのA1.「 雨にぬれても 」とA5.「 アウト・オブ・タウン 」、カーペンターズのA4.「 遥かなる影 」、ミュージカル『 プロミセス・プロミセス 』のB3.「 恋よさようなら 」とB5.「 プロミセス・プロミセス 」の5曲がそれ。世のバカラック人気に乗っかって売ってやろうという魂胆でしょう。

第1弾と同様、モーグはメロディ(及びオブリガート)のみで、他はリアル楽器(ギター、ベース、ドラムス等)による演奏。加えて、今回は男女コーラスまで参加しています。歌詞は歌わず“ウゥ〜”とか“ワァ〜”と唸ってるだけですが、曲中の一部でメロディや和音を担当(A2,3,4.)するのみならず、A1.「 雨にぬれても 」とB3.「 恋よさようなら 」では全編に渡りメロディを担当。その分、第1弾よりもイージーリスニングに寄ってる感じ。第1弾のリスナーから苦情でもあったんでしょうか、“ピコピコが耳障りだっ、もっと聴きやすくしろっ”とか(笑)。

メロディのとぼけた音色と強めのポルタメントが曲のイメージに合ってるA5.「 アウト・オブ・タウン 」はモーグで演奏する意味を感じるけど、他の曲はねぇ…。CDリイシューされた第1弾以上に脱力感を感じる本作、リイシューされない理由がなんとなくわかりました^^;


【データ】
『 MORE SWITCHED ON BACHARACH 』
Sir Christopher Scott

LP:1970年リリース
レーベル:Decca
番号:DL 75243

Arranged and Conducted by Dave Mullaney
Production Co-ordinator: Harry Meyerson
Performed on the Moog Synthesizer by Sir Christopher Scott

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し


 

2019年9月29日 (日)

TO BRASIL AND BACHARACH/Mary D'Orazi with Marcos Silva (2016年)

米国の女性ジャズ・シンガー、マリー・ドラジが2016年にリリースしたブラジル音楽とバカラックへのトリビュート・アルバムです。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全12トラック中、バカラック作品は5トラック

1. Chico Hipocondria
2. I SAY A LITTLE PRAYER
3. Fotografia
4. Coração Vira Lata
5. A HOUSE IS NOT A HOME
6. Da Licença
7. WALK ON BY
8. ALFIE
9. Meu Canário Vizinho Azul
10. Vieste
11. Barra-Joá
12. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU

収録時間約54分


米国の女性ジャズ・シンガー、マリー・ドラジが2016年にリリースしたブラジル音楽とバカラックへのトリビュート・アルバムです。

マリー・ドラジはカリフォルニア州オークランド生まれ(生年不詳)。両親はイタリアからの移民。子供の頃ピアノのレッスンを8年間受け、思春期には様々な合唱団に参加したものの音楽で身を立てるつもりは無かったそう。30代半ばになって個人的な音声レッスンを受け始め、ジャズに興味を持っていた彼女はオークランド・ジャズ合唱団などを経てソロ歌手に。サンフランシスコのベイエリア周辺で活動してるんだとか。

本作リリースの10年ほど前、リオ生まれのピアニスト/作曲家マルコス・シルヴァと出会ったマリーは、彼の指導のもとブラジル音楽に傾倒していきました。本作でも、ジョビンのT-3、ブラジルのポップ・シンガー Aecio Flavio  作のT-1,4、マルコス・シルヴァの手によるT-11など計7曲のブラジル音楽を取り上げています。リズム感が良くまっすぐでケレン味の無いマリーの歌声はボサノヴァとの相性バツグン! 美しく流れるようなマルコス・シルヴァのアレンジも相まって、極上の歌を聴かせてくれます。

一方、バカラックはカヴァー定番曲ばかり5曲。これらも全てマルコス・シルヴァがアレンジしています。先の7曲と比べるとボサノヴァ風味は薄めのようですが、洗練され且つとても心地よいアレンジです。T-2.「 小さな願い 」は中間部でのピアノ・アドリブも含めてクールな仕上がり。T-5.「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」とT-8.「 アルフィー 」はどちらもストリングス入りのバラード・アレンジですが、ほぼノン・ビブラートで強弱をあまりつけないマリーの歌い方だとちょっと物足りない感じ。T-12.「 遥かなる影 」は、イントロでのクールなメロディや中間部でアドリブを吹くフリューゲルホルンが印象的。

バカラック・カヴァー5曲のうち、私のレコメンドはT-7.「 ウォーク・オン・バイ 」。ノリが良く、マリーのクールでストレートな歌唱とソフトなフリューゲルホルンの対比も素晴らしい。コードをところどころ変えたアレンジも見事。

デジタル配信もしていますので、気になる方は是非試聴を!

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【データ】
『 TO BRASIL AND BACHARACH: A Tribute 』
Mary D'Orazi with Marcos Silva

CD:2016年2月2日リリース
レーベル:Mary D'Orazi
番号:なし

Musical Director/Producer - Marcos Silva
Executive Producer - Mary D'Orazi
  Mary D'Orazi - vocals
  Marcos Silva - piano, synthesizer, guitar, percussion, vocals
  Scott Thompson - electric bass
  Greg German - drums (T-3,5,7,8,10,12)
  Phil Thompson - drums (T-1,2,4,6,9,11)
Special guests:
  Erik Jekabson - flugelhorn (T-7,12)
  Harvey Wainapel - alto sax (T-4,11)
  Colin Hogan - accordion (T-3,10)
  Edgardo Cambón - congas (T-11)
  Ian Faquini - acoustic guitar (T-3)
  Hande Erdem - violin (T-5,8)

2019年9月15日 (日)

Plays the best of Bacharach/APOLLO (1998年)

英国のAPOLLOというグループが1998年にリリースしたジャズのバカラック・カヴァー集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
2. A HOUSE IS NOT A HOME
3. THE STORY OF MY LIFE
4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
5. THIS GUY’S IN LOVE WITH YOU
6. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
7. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF
8. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
9. WIVES AND LOVERS
10. TRAINS AND BOATS AND PLANES

収録時間約39分


英国のAPOLLOというグループが1998年にリリースしたジャズのバカラック・カヴァー集です。

ライナーノーツに書かれているバイオグラフィーを読むと、バッハ「 主よ、人の望みの喜びよ 」をインスト・ロックにアレンジした最初のシングル「 JOY 」が1972年1月に全米6位になったこと、プロデューサーがMiki DallonでアレンジャーはTom Parkerであること…などが書かれています。でも、これらは全てAPOLLO 100という英国のインスト・バンドのこと。1971年にTom Parkerがスタジオ・ミュージシャンと結成した6人組バンドで、key.,guitarx2,bass,drums,perc.という編成。1973年に解散したそうです。

翻って本作はというと、ジャンルで言えばジャズ。クレジットにメンバーが書かれてないので確たることはわかりませんが、聴く限りピアノ、ドラムス、ウッドベース、サックス(フルート持ち替え)3人、トランペット1人という編成。裏ジャケにTom Parkerの顔写真が載ってはいるものの、APOLLO 100とは全く違うグループと思われます。

ということで、APOLLOについては謎のままです。あしからず。

全10曲。T-3.「 ストーリー・オブ・マイ・ライフ 」を除いてカヴァー定番曲ばかり。バラードのT-2.「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」を別とすると、テンポ速めでホーンがブイブイ吹きリズム隊もゴリゴリくる感じの元気な演奏が多いです。聴いてて楽しくなります。こういうのばかりだと聴いてて疲れちゃう…という方にはオススメ致しかねますが。(私がそうなんですけどね)

そんななか、私のレコメンドはT-9.「 素晴らしき恋人たち 」。ハードな演奏の本編とは対照的に、3本のフルートが極上の和音で奏でるイントロ35秒間が素晴らしいです。ジャズワルツの曲なのに何故かこのイントロだけゆったりした4拍子で、しかもフェードアウトしてるんです。編集で後からイントロだけ追加したのかもしれませんね。


【データ】
『 Plays the best of Bacharach 』
APOLLO

CD:1998年リリース
レーベル:SUCCEES (UK)
番号:16313CD

Produced by Miki Dallon
Original Recordings
Tom Parker was the original arranger on the great majority of the Apollo recordings.
This Compilation (P) 1998, Elap Music Ltd.
A division of Carlton Home Entertainment (UK) Ltd.

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