カヴァーアルバム

2017年7月30日 (日)

Johnny Mathis sings the music of Bacharach & Kaempfert/Johnny Mathis (1970年)

ジョニー・マティスが1970年にリリースした、バカラックとケンプフェルトの作品集です。

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ジャケット裏側の中央右、"25"と書いてあるのはシールです。剥がそうとしましたがビリビリになりそうで断念しました^^;

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LPダブルジャケット見開き状態

LP2枚組: 1枚目(SIDE1/SIDE2)はBert Kaempfert集で、2枚目(SIDE3/SIDE4)がBurt Bacharach集。

SIDE3
1. WALK ON BY
2. THE LOOK OF LOVE
3. I SAY A LITTLE PRAYER
4. HEAVENLY
5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
SIDE4
1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
2. ALFIE
3. ODDS AND ENDS
4. FAITHFULLY
5. DON'T GO BREAKING MY HEART

収録時間約32分 (2枚目のみ)


米国の男性ポピュラー・シンガー、ジョニー・マティスが1970年にリリースした、バカラックとケンプフェルトの作品集です。以下、2枚目のバカラック集のみ言及してまいります。

ジャケット見開きにジョニー・マティスが本アルバムに寄せたコメントが載ってまして、その一端をわたくしめの超意訳でご紹介。

─ 作曲家シリーズのアルバムを作ろうというアイディアを思い立った時、私はどこから始めたらよいかという難題に直面した。 … バート・バカラックとベルト・ケンプフェルトを取り上げたらどうだろう? 悪い考えじゃないぞっ!
 ニューヨークのイーストサイドにあるアパートで、あれは確か晴れた日の午後だったかな、バート・バカラックと故シドニー・ショウが 「 HEAVENLY 」 を作ってくれたんだ。(そういえば、バートは大型のボクサー犬を飼ってたな) 「 HEAVENLY 」 は、アルバムのコンセプトを発展させてくれた素晴らしい曲だった。その後、「 FAITHFULLY 」 、「 WARM AND TENDER 」 、 「 WALK ON BY 」 、「 ALFIE 」 、「 THE LOOK OF LOVE 」 、「 RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD 」 、そして最近ではアルバム 「 CLOSE TO YOU 」 のタイトル曲なんかを歌ってきた。いずれもとても楽しい経験だったょ。 (以降略)  ─


ジョニー・マティスが歌ったバカラック作品リスト(対象期間 : 1956年~1995年)がこちら↓
Photo

ご覧の通り、本アルバムはそれまでに歌ってきたバカラック作品(OriginalやCover)のなかから10曲をコンパイルした編集盤なんですね。アルバムの存在は知っていたのでCD化されるのをず~っと待っていたのですが、我慢できず中古LPを購入した次第。Amazonのマーケットプレイスに出品されていたのを今月たまたま発見! 見るとお店は英国。LPだし途中で割れないかなぁ~と若干心配だったのですが10日ほどで無事届きました。良かった良かったhappy01

コンピ集CDに入ってたりMP3をダウンロードしたりして知ってる曲もありますが、半数の5曲は初めて聴く曲でした。せっかくなので、全10曲、元々の収録アルバムを年代順に辿りながら紹介して参ります。

『 Heavenly 』、1959年8月リリース (CS 8152)
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彼がライナーで書いてる通り、SIDE3-4. 「 HEAVENLY 」 を収録。
バカラックが書下ろしたスローでしっとりした4ビートの曲。年代が年代だけに、メロディ他作曲面でバカラック臭は殆ど感じられません。アレンジ&指揮はグレン・オサー。ストリングスを中心としたオケとピアノ・トリオによるバックの演奏はオールドファッション且つ流麗そのもの。ジョニー・マティスの評価は悪くなかったワケで、職業作曲家として依頼された仕事を頑張ってこなしてたんだろーな…としばし想像。

『 Faithfully 』、1959年12月リリース (CS 8219)
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前作 『 Heavenly 』 に続くアルバムで、SIDE4-4. 「 FAITHFULLY 」 を収録。
これも書下ろし曲。韻を踏んでいる曲名やスローでしっとりした曲調も含めて 「 HEAVENLY 」 とは兄弟曲って感じ。さりげなく転調するところはちょっぴりバカラック臭がしますが。

以上2曲はどちらもカヴァーを一度も聴いたことがない超レア曲です。

『 Love Is Blue 』、1968年3月リリース (CS 9637)
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SIDE3-1. 「 WALK ON BY 」 、SIDE3-2. 「 THE LOOK OF LOVE 」 、SIDE3-3. 「 I SAY A LITTLE PRAYER 」 、SIDE4-5. 「 DON'T GO BREAKING MY HEART 」 の4曲を収録。
「 WALK ON BY 」 は、短いイントロのあとジョニーがラララ~とメロディをハミングで歌うのに意表を突かれます。が、その部分も実はイントロで、転調して半音下がってからようやく1コーラス目が始まります。それ以外はディオンヌ版の焼き直しです。「 THE LOOK OF LOVE  」 は、途中までは平凡なカヴァーなのですが、エンディングでメロディをフェイクしてまったりとフェードアウトするところは印象的。「 I SAY A LITTLE PRAYER 」 もイントロの独特なフレーズや間奏やちょっとした対旋律など洒落たアレンジが好印象。反面、ジョニーの歌唱は印象薄いんですが。「 DON'T GO BREAKING MY HEART 」 はロジャニコ版とクリソツで可もなく不可もなくといったところ。

『 Those Were The Days 』、1968年11月リリース (CS 9705)
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SIDE3-5. 「 THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU 」 を収録。
以前ジョニー・マティスの1996年のアルバム 『 ALL ABOUT LOVE 』 を紹介した際取り上げましたので、ここでは割愛します。

『 Love Theme From "Romeo And Juliet" (A Time For Us) 』、1969年7月リリース (CS 9909)
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SIDE4-1. 「 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 」 を収録。
1コーラスめはアコギ主体の伴奏。一部女性ヴォーカルとのハモりもあってミュージカル 『 プロミセス・プロミセス 』 でチャック役が歌ったバージョンと似ています。転調後の2コーラスめはストリングスやピアノにグロッケン、それに女性コーラスなんかも絡んできて賑やかに。アウトロではストリングスが小粋なフレーズを奏でます。こういう曲にジョニー・マティスのまったりした声質は合ってるかも。
この曲はシングルでもリリースされました(1969年、4-44837)。カップリングは同じく 『 プロミセス・プロミセス 』 から 「 WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU 」 。この 「 WHOEVER ~ 」 はシングル・オンリーで収録アルバムは見当たらないんですよねー。聴いてみたいなぁ。

『 Raindrops Keep Fallin' On My Head 』、1970年2月リリース (CS 1005)
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SIDE4-2. 「 ALFIE 」 、SIDE4-3. 「 ODDS AND ENDS 」 を収録。
「 ALFIE 」 はオケが奏でるゴージャスなバックと較べてジョニーの歌はちょっと軽い感じ。エンディングの手前、 “ アルフィー ” のところを長~く伸ばして歌うなど頑張ってるんですけどね。一方の 「 ODDS AND ENDS 」 は、ピアノが奏でる雨だれのような可愛らしいイントロをはじめとした軽快なオケストレーションにジョニーのまったりした歌唱が良くマッチしてます。
アルバムのタイトル曲 「 RAINDROPS KEEP FALLIN' ON THE HEAD 」 は、残念ながら本アルバムには未収録。これも聴きたかったなぁ…。

評価は曲によってバラツキ大ですが、安価でしたら中古LP購入オススメします。


【データ】

『 Johnny Mathis sings the music of Bacharach & Kaempfert 』
Johnny Mathis

LP:1970年Autumn リリース
レーベル:Columbia
番号:CG 30350

Produced by Robert Mersey, except SIDE4-2 by Jack Gold
Arranged and conducted by Robert Mersey (SIDE3-1,2,3, SIDE4-1,5)
Arranged and conducted by Glenn Osser (SIDE3-4, SIDE4-4)
Arranged and conducted by D'Arniell Pershin (SIDE3-5)
Arranged and conducted by Ernie Freeman (SIDE4-2,3)

Written by Burt Bacharach & Hal David (except SIDE3-4, SIDE4-4)
Written by Burt Bacharach & Sidney Shaw (SIDE3-4, SIDE4-4)

2017年7月12日 (水)

In Love Again - Bacharach's songs/Alessandro Pitoni (2017年)

イタリアの男性シンガー、アレサンドロ・ピットーニのバカラック・カヴァー集です! リリースしたてのホヤホヤ!

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1. THE LOOK OF LOVE
2. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)
3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
4. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
6. ANY DAY NOW
7. ON MY OWN
8. MAGIC MOMENTS
9. A HOUSE IS NOT A HOME
10. WIVES AND LOVERS
11. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
12. PLEASE STAY
13. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
14. WALK ON BY
15. ALFIE

収録時間約50分


イタリアの男性シンガー、アレサンドロ・ピットーニのバカラック・カヴァー集です!

リリース日は先月6月30日。リリースしたてのホヤホヤです。今のところAmazonではイタリア本国も含めてMP3のみですが、ディスクユニオンさんのサイトには “ CD 8月下旬入荷予定 ” との情報が! 私は待ちきれなくてダウンロードしちゃいました^^;

ジャケットには、アレサンドロ・ピットーニの名前の上に小さく “ papik presents ” と書かれています。papik とは、ローマの作編曲家である Nerio Poggi が立ち上げた音楽プロジェクトのこと。平たく言うとバンドみたいなものか? ともあれ、本アルバムはその papik がプロデュース&バックアップしたもののようです。

アレサンドロ・ピットーニ本人は、1990年からグループやソロで活動してるロック/ポップ系のシンガーらしいっす。でも詳しいことはよくわかりません。彼の公式サイトを開いて(勿論イタリア語)バイオグラフィをGoogleで日本語に翻訳してみたんですけど、なんとも理解困難で…。

収録曲はバカラック作品ばかり15曲。カヴァー定番曲が多いですが、全米1位になったT-7. 「 オン・マイ・オウン 」 、古いT-8. 「 マジック・モーメンツ 」 、R&BのT-12. 「 プリーズ・ステイ 」 など有名だけどあまりカヴァーされない曲も取り上げています。

全体的な印象はコンテンポラリーでポップ。元曲にこだわらず、新鮮なアレンジを施したものが多いです。クラブ風のT-1. 「 恋のおもかげ 」 、ボサノヴァ風のT-2. 「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」 、アイザック・ヘイズ版っぽい8ビートのT-3. 「 遥かなる影 」 、静かに始まるものの女性シンガーとソウルフルなデュエットを聴かせるT-7. 「 オン・マイ・オウン 」 、スチール・ギターをフィーチャーしたちょっぴりハワイアンなT-8. 「 マジック・モーメンツ 」 、ハモンドの和音が懐かしいブリティッシュ風味の T-9. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 、4拍子のジャズ・バラード仕立てにしたT-10. 「 素晴らしき恋人たち 」 、コンテンポラリー・ロック調のT-14. 「 ウォーク・オン・バイ 」 など、色々と工夫が見られます。

一方、奇を衒わずに心を込めて歌うT-13. 「 世界は愛を求めてる 」 、ピアノだけをバックに歌い上げるT-15. 「 アルフィー 」 も悪くないです。アレサンドロのしゃがれた声は渋味も感じられて、こういったシンプルな歌もそれなりに聴かせます。

気軽に聴けてしかもアレンジに工夫がみられるこのアルバム、けっこう掘り出し物かと。


【データ】
『 In Love Again - Bacharach's songs 』
papik presents Alessandro Pitoni

MP3:2017年6月30日リリース
レーベル:Irma La Douce / Irma Records (IT)
番号:IRM 1603

Guest female singer: Ely Bruna (T-7.)

2017年7月 9日 (日)

CLOSE TO YOU - Tribute to Burt Bacharach/Iva Stanič & Gregor Ftičar trio (2015年)

スロベニアの女性ジャズ・シンガー、イヴァ・スタニックによるバカラック・カヴァー集です。

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1. WALK ON BY
2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
3. TRAINS AND BOATS AND PLANES
4. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
5. A HOUSE IS NOT A HOME
6. THE LOOK OF LOVE
7. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
8. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)  (Instrumental)

収録時間約33分


スロベニアの女性ジャズ・シンガー、イヴァ・スタニックによるバカラック・カヴァー集です。

スロベニアは旧ユーゴスラビア最北端の国。西はイタリア、北はオーストリアと国境を接している…と言えばなんとなく場所おわかりでしょうか。私自身はそういう説明だけじゃピンと来なくて地図みてようやく認識できたんですけどね^^;。

146ff32c6490956d92aa74e548c1a68b_5300x300_2Staniciva_3イヴァさんは、スロベニアの首都リュブリャナの生まれ。 残念ながら生年は不詳。 ネットで画像拾ってみました。お美しい方ですね。 2005年にデビュー。スロベニア国内のジャズ・シーンで歌ってきた方だそうです。

2011年、そんな彼女が Best of Burt Bacharach プロジェクトを発表。以来、バカラックの曲をライヴなどで歌っているみたい。YouTube で彼女の名前を検索すると、2013年にライヴ録音された 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 や 「 ウォーク・オン・バイ 」 が見つかったりします。そのプロジェクトの中から8曲セレクトして2015年にリリースされたのが本アルバムというワケです。

取り上げられた8曲は、ちょっとマイナーなT-3. 「 汽車と船と飛行機と 」 を除くと有名曲ばかり。バックを務めるのは2013年のライヴでも演奏していた Gregor Ftičar トリオで、 ピアノの Gregor Ftičar はアレンジも担当。曲によりゲスト・ミュージシャンも参加しています。

イヴァさんはちょっと低めでザクッとした肌触りの声の持ち主。パワフルさ/繊細さどちらも適度に備えてらっしゃいます。バックもそうですが、あまり凝ったことはせず個々の楽曲の持ち味をシンプルに引き出そう…という意図を感じます。印象に残ったのは、R&B感が心地よいT-1. 「 ウォーク・オン・バイ 」 、男性シンガーとデュエットして楽しい雰囲気のT-4. 「 ディス・ガイ 」 、リズムが少し凝ってるT-7. 「 雨にぬれても 」 あたり。ラストのT-8. 「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」 はピアノトリオだけの演奏で、前半はイージーリスニング的で退屈なのですが後半のピアノとドラムスのアドリヴには心躍りました。

本アルバム、CDはスロベニアだけでリリースされたらしく、日本のAmazonはもとよりスロベニアの隣国イタリアのAmazonでさえMP3しか購入できません。あしからず。


【データ】
『 CLOSE TO YOU - Tribute to Burt Bacharach 』
Iva Stanič & Gregor Ftičar trio

CD:2015年リリース (所有MP3は、2017年3月13日リリース)
レーベル:ZKP RTV SLO (Slovenija)
番号:113949

Arranged by Gregor Ftičar
Iva Stanič - vocal
Gregor Ftičar trio:
  Gregor Ftičar - piano
  Aleš Avbelj - bass
  Ante Žurbi - drums
Guest soloists:
  Adam Klemm - tenor sax (T-1.)
  Tomai Gajšt- flugelhorn (T-2,6.)
  Blaž Vrbič - male vocal (T-4.)

↓ Amazonでは購入できるのはMP3のみ

2017年5月21日 (日)

残念なバカラック・カヴァー集 アレコレ

所有しているバカラック・カヴァー集の中から、おススメしない残念なアルバムをまとめて蔵出し!

2013年1月に拙ブログを開設して以来、カヴァーアルバム、バカラックの曲がちょっと入ったアルバム、ディオンヌやバカラックのアルバムなどをご紹介してまいりました。

ですが、これまで敢えて紹介してこなかったカヴァーアルバムがございまして。今回記事のタイトル通り、残念なヤツらです。このまま放っておくつもりだったのですが方針転換! 間違っても手を出さないように…との願いを込めて、今回まとめて蔵出しすることにしました。

手間を省くため曲名リストは割愛します。確認したい方はジャケ写の画像をご覧ください(クリックすると拡大します)。Amazonのリンクも省きます。


『 the music of BURT BACHARACH 』
The Starshine Orchestra and Singers
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全18トラック(全18曲)、収録時間約53分
CD:1995年リリース(と思われる)
レーベル:Hallmark / Carlton Home Entertainment (England)
番号:301552

イージーリスニングです。アレンジはオリジナルまたはヒットしたバージョンがベースなのですが、ストリングスやブラスがシンセの曲が多く演奏レベルも水準以下。特にメロディを奏でる楽器がアッサリしすぎで、聴いてて 「 もうちょっとしっかりやれ! 」 と突っ込みたくなります。18曲中、7曲は何故かフルートが全編メロディを吹きます。Singers なのに、歌声が聴こえるのは女性シンガーが歌う 「 アルフィー 」 、男女コーラスがパヤパヤ歌う 「 サン・ホセへの道 」 、ごく一部にコーラスが入る 「 オン・マイ・オウン 」 の3曲しかありません。あと、音質面も低レベルで、歪は多いし音域レンジやダイナミックレンジも狭いです。

ツマんなくて最後までCD聴くのがツラかった…。


『 The Starlite Orchestra plays BURT BACHARACH 』
The Starlite Orchestra

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全13トラック(全13曲)、収録時間約41分
CD:1994年リリース(と思われる)
レーベル:MADACY MUSIC GROUP (Canada)
番号:SH-2-8314

イージーリスニングです。アレンジはオリジナルまたはヒットしたバージョンがベース。アレンジに独自性がみられるのは 「 雨にぬれても 」 くらい。ストリングスとブラス、それにハーモニカやドラムスなども全編に亘ってシンセ。一体どこがオーケストラやねん。コーラスは全く入らず、インスト・オンリーでとってもチープなサウンドです。

買うんじゃなかった~と後悔しました。


『 The Burt Bacharach Story - The Look of Love
The Gary Tesca Orchestra

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全10トラック(全10曲)、収録時間約33分
CD:1994年リリース(と思われる)
レーベル:TRC Music (Netherlands) / Sound Solutions (Canada)
番号:MIRAGE 9202613

1曲目を聴いてデ・ジャヴを感じた私。前述の The Starlite Orchestra 1曲目と全く同じなんです。まさか?と曲目リストを確認。全10曲のうち8曲が Starlite~ と重複していて、それら全て同じ音源でした。チックショ~

得体の知らないアーティストのCDは金輪際買わないぞ!と心に決めたのでした。(15年以上前にネット通販で購入。当時は試聴できませんでしたから…)


『 Thomas Stafford Sings Bacharach/David 』
Thomas Stafford

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全11トラック(全11曲)、収録時間約38分
CD:2007年リリース
レーベル:TMSOriginals Records(自主制作盤)
番号:なし

コレは論外。自宅で多重録音したものと思われますが、演奏・歌・録音ともにとても売り物のレベルではありません。ジャケットはペラペラの普通紙にインクジェットプリンタで印刷したチープなものですし、ディスクもCD-Rです。コレを売る神経が私には理解できません。今回記事を書くにあたり上の3枚のCDは聴いたのですが、コイツだけは聴きませんでした。

以上4枚は間違っても買わないように!
  

2017年5月 7日 (日)

simplythesongs of burt bacharach/V.A. (2008年)

英国の Union Square Music が企画したバカラック・カヴァー集です。CD4枚組、全60曲収録!

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パッケージ外箱の表/裏

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CD4枚組で、1枚ずつ標準サイズのCDケース入り

Disc 01
1. WALK ON BY  ~ Charlie Green ~  F
2. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Savannah Love ~  F
3. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ Lance Pierce ~  M
4. THE LOOK OF LOVE  ~ Saskia ~  F
5. PROMISES, PROMISES  ~ Joanna Eden ~  F
6. PLEASE STAY  ~ Maurice Cannon ~  M
7. WISHIN' AND HOPIN'  ~ Natasha Gelston ~  F
8. THE STORY OF MY LIFE  ~ Martin Eaton ~  M
9. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)  ~ Georgie Smit ~  F
10. HERE WHERE THERE IS LOVE  ~ Vicky Calver ~  F
11. THIS EMPTY PLACE  ~ The Puddles ~  M
12. REACH OUT FOR ME  ~ Andi Hopgood ~  F
13. THE WINE IS YOUNG  ~ Carla Jones ~  F
14. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Jacqui Hicks ~  F
15. CASINO ROYALE  ~ The John Bob Brass ~

Disc 02
1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Jacqui Hicks ~  F
2. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Charlie Green ~  F
3. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Maurice Cannon ~  M
4. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ Saskia ~  F
5. MAGIC MOMENTS  ~ Martin Eaton ~  M
6. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL)  ~ Joanna Eden ~  F
7. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Julie Dubroff ~  F
8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Lance Pierce ~  M
9. BABY IT'S YOU  ~ Natasha Gelston ~  F
10. (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE  ~ Vince Copper ~  M
11. TEARS AT THE BIRTHDAY PARTY  ~ Savannah Love ~  F
12. THE WINDOWS OF THE WORLD  ~ Andi Hopgood ~  F
13. ANY DAY NOW  ~ Maurice Cannon ~  M
14. LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER  ~ The John Bob Singers ~  FM
15. GOD GIVE ME STRENGTH  ~ Georgie Smit ~  F

Disc 03
1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Andi Hopgood ~  F
2. WIVES AND LOVERS  ~ Lance Pierce ~  M
3. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Savannah Love ~  F
4. DON'T MAKE ME OVER  ~ Joanna Eden ~  F
5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Lance Pierce ~  M
6. TOLEDO  ~ Natasha Gelston ~  F
7. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Martin Eaton ~  M
8. BLUE ON BLUE  ~ Alex Carson ~  F
9. LET THE MUSIC PLAY  ~ Maurice Cannon ~  M
10. MAKING LOVE  ~ Georgie Smit ~  F
11. THE WORLD IS A CIRCLE  ~ Vicky Calver ~  F
12. DREAM SWEET DREAMER  ~ Carla Jones ~  F
13. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR  ~ Savannah Love and Natasha Gelston ~  F
14. THE BLOB  ~ The Puddles ~  M
15. NIKKI  ~ The John Bob Brass ~

Disc 04
1. ALFIE  ~ Joanna Eden ~  F
2. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Jacqui Hicks ~  F
3. 24 HOURS FROM TULSA  ~ Vince Copper ~  M
4. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Alex Carson ~  F
5. ONLY LOVE CAN BREAK A HEART  ~ Martin Eaton ~  M
6. DON'T GO BREAKING MY HEART  ~ Saskia ~  F
7. LONG AFTER TONIGHT IS ALL OVER  ~ Natasha Gelston ~  F
8. MEXICAN DIVORCE  ~ Maurice Cannon ~  M
9. FOREVER MY LOVE  ~ Savannah Love ~  F
10. TOWER OF STRENGTH  ~ Lance Pierce ~  M
11. ODDS AND ENDS  ~ Carla Jones ~  F
12. MY LITTLE RED BOOK  ~ The Puddles ~  M
13. TO WAIT FOR LOVE  ~ Martin Eaton ~  M
14. WHOEVER YOU ARE, I LOVE YOU  ~ Vicky Calver ~  F
15. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ Savannah Love ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間
Disc 01 約44分
Disc 02 約52分
Disc 03 約50分
Disc 04 約47分


英国の Union Square Music(以降USMと表記) が企画したバカラック・カヴァー集です。

USMはリイシューやコンピレーション物を主体とするレコード会社なのですが、オリジナル・アルバムの制作も行っていて本アルバムはUSMが企画・制作したバカラック・カヴァー集。英国のジャズ・ピアニストであるクリス・インガムがプロデュースとアレンジを担当して2007年~2008年にかけてレコーディング。2008年6月にリリースされました。

英国を中心に19組のアーティストが参加。名前を見ただけではサッパリの方ばかりですが、調べましたら、Jacqui Hicks (ジャッキー・ヒックス) はシャカタクの最近のレコーディングやライヴにコーラス等で参加してる方ですし、Saskia ( = Saskia Bruin サスキア・ブルーイン) は日本でも知られた女性ジャズ・シンガーだそうです。その他、【データ】にわかる範囲で記載&リンクしておきました。

CD4枚組で全60曲。2曲を除いて58曲は歌入りです。さしずめ、“ バカラック作品集が欲しいんだけどさ/曲数はなるべく多く/それも歌入りでね/でも安くなきゃ買わねーからなっ! ” という層に向けた企画盤ってとこかな?

殆どがオリジナル或いはヒットしたバージョンをベースにしたアレンジ。歌い手の皆さんも、個性を余り表に出さず無難に歌ってる感じ。想定する購買層の方々のニーズを考えたら妥当なところなんでしょう。軽いボサノヴァ調のDisc 01 T-9. 「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」 あたりが、本アルバムで最も冒険した曲でしょうかね。

演奏はバンド+シンセによるオケ。いかにもシンセストリングス、いかにもシンセブラス、といった音色なのでチープさが見え隠れするのは致し方ありません。ま、新品でも2,000円前後で買える代物ですからね、コストは掛けられない…^^;。とはいえ、曲ごとの演奏レベルはそれほどバラつきなく一定水準にあり、チープながらも安定感があります。また、ライナーに1曲ずつ丁寧な解説文が記されてる点はバカラック初心者にとって良心的かと。(あっ、モチロン英語ですょ)

それより何よりこのカヴァー集がユニークなのは、あっと驚く (゜o゜) 超レア曲をカヴァーしてる点にあります。
Disc 01 / T-10. 「 ヒア・ホエア・ゼア・イズ・ラヴ(愛の街角) 」 : ディオンヌがオリジナルで、アルバム 『 HERE WHERE THERE IS LOVE 』 に収録。他のカヴァーは知りません。/ T-13. 「 ワイン・イズ・ヤング 」 : ディオンヌがオリジナルで、アルバム 『 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 』 に収録。他のカヴァーは一例しか知りません。
Disc 02 / T-11. 「 ティアーズ・アット・ザ・バースデイ・パーティ 」 : バカラック&コステロの曲。 『 PAINTED FROM MEMORY 』 収録。他のカヴァーはビル・フリーゼルしか知りません。
Disc 03 / T-6. 「 トレド 」 : バカラック&コステロの曲。同じく 『 PAINTED FROM MEMORY 』 収録。他のカヴァーはビル・フリーゼルとGrant Geissman(インスト)しか知りません。/ T-12. 「 ドリーム・スウィート・ドリーマー 」 : ディオンヌがオリジナルで、シングルのみ。アルバム 『 PROMISES, PROMISES 』 リイシューCDのボーナス・トラックに収録。他のカヴァーは知りません。
Disc 04 / T-9. 「 フォエヴァー・マイ・ラヴ 」 : オリジナルはジェーン・モーガンで、1962年同名映画の主題歌でした。ディオンヌがカヴァーして、アルバム 『 THE SENSITIVE SOUND OF DIONNE WARWICK 』 に収録。他のカヴァーは知りません。

AmazonにはMP3版もあり試聴可能です。超レア曲だけでもお聴きになってはいかがでしょう?


Saskia_bruin_2ここからはオマケです。MP3で所有しているバカラック・カヴァーをご紹介。
本アルバムに3曲参加した Saskia Bruin (サスキア・ブルーイン) ですが、2009年にリリースしたアルバム 『 STEP INSIDE LOVE 』 で、本アルバムでも歌った 「 THE LOOK OF LOVE 」 (3:56) をカヴァーしています。バックは、ピアノトリオ+ギターのカルテット編成で、彼女の歌唱はよりジャジーな印象を受けます。キーが低い(本アルバムのGmに対してこちらはFm)ことや、録音がクリアなことも影響してるかもしれません。本アルバムでは敢えて軽めに歌ってたんだなぁ…ということがよくわかります。
尚、英国で2009年にリリースされたこのアルバムは日本でも話題となり、2011年にはボーナストラックを追加した(ジャケ写も変更)日本盤がリリースされてます。


【データ】
『 simplythesongs of burt bacharach 』
V.A.

CD:2008年6月10日リリース
レーベル:Simply / Union Square Music (UK)
番号:SIMPLYCD056

Produced and arranged by Chris Ingham   HP
Artists : ファースト・ネームのアルファベット順に記載
  Alex Carson (2曲)
  Andi Hopgood (3曲)  英国のジャズ・シンガー  HP
  Carla Jones (3曲)
  Charlie Green (2曲)  英国のシンガー
  Georgie Smit (3曲)  英国のシンガー
  Jacqui Hicks (3曲)  英国のシンガー、英国のフュージョン・バンドSHAKATAKのヴォーカリスト  FB
  Joanna Eden (4曲) 英国のジャズ・シンガー  HP
  Julie Dubroff (1曲)
  Lance Pierce (5曲)
  Martin Eaton (5曲)
  Maurice Cannon (5曲)  英国ドリフターズのメンバー  HP
  Natasha Gelston (4曲)  英国のセッション・シンガー  HP
  Saskia (3曲)  Saskia Bruin(サスキア・ブルーイン)、オランダ出身、英国で活動してるジャズ・シンガー  HP
  Savannah Love (5曲)  英国のシンガー  FB
  Savannah Love & Natasha Gelston (1曲)
  The John Bob Brass (2曲)
  The John Bob Singers (1曲)
  The Puddles (3曲)
  Vicky Calver (3曲)
  Vince Copper (2曲)

↓リンクはCD版ですが、そこからデジタルミュージック(MP3ダウンロード)版に飛べば試聴できます。

2017年5月 3日 (水)

The Best of BURT BACHARACH & HAL DAVID/Symphonette Society (2003年)

生オーケストラと混声合唱によるバカラック・カヴァー集です。

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1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  FM
2. WALK ON BY  FM
3. DON'T GO BREAKING MY HEART
4. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  FM
5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  FM
6. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
7. ANYONE WHO HAD A HEART
8. MESSAGE TO MICHAEL  FM
9. ALFIE
10. I SAY A LITTLE PRAYER  FM

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約31分


生オーケストラと混声合唱によるバカラック・カヴァー集です。

“ シンフォネット・ソサエティ ” ← コレを一応アーティスト名としましたが、実態は謎です。CDジャケットやライナーを捜してもこの名前はジャケット左上のロゴマークに見えるだけ。調べたところ、1997年~2003年の間にイージーリスニング系のアルバムをたくさんリリースしてる事までは確認できました。それにしても何なんですかね、このジャケット。楽譜がいくつか並んでるだけのチープなデザイン。その楽譜も、タイトルこそバカラック&デイヴィッドの曲名になってるけど音符はデタラメで曲にすらなってない代物。この手のデザインのジャケット、シンフォニエット・ソサイエティの他のアルバムでも散見されます。イージーリスニング的やっつけ仕事の典型例ですね~(笑)。

生オーケストラは、弦楽器・木管楽器・金管楽器にバンド(Eギター・Eベース・ドラムス・鍵盤楽器)を加えたもの。鍵盤楽器はピアノやオルガンだけで、シンセ系の音色は聴こえてきません。録音があまり明瞭でないことも加味すると、リリース時点よりもかなり昔の音源のように感じられます。ライナーに Compilation の記述があることからも新録じゃなく編集盤みたいですが、確たることはわかりません^^;

混声合唱は、女声2部と男声2部。生オケ+合唱という組合せのバカラック・カヴァー集は他に知りません。コーラスものでは THE ANITA KERR SINGERSNOVI SINGERS のカヴァー集がありますが、いずれも数人規模のコーラスですからねー。

タイトルの通り、収録されてる10曲は全てバカラック&デイヴィッド作品で、カヴァー定番曲ばかり。このうち、混声合唱がメイン・ボーカルを担うのは6曲だけで(T-1,2,4,5,8,10.)、残り4曲はオケのみです(T-3,6,7,9.)。

全体的に明るい色調のイージーリスニングなのですが、聴いててそれほど退屈せずに済むのはオケのアレンジの巧みさ故でしょう。派手な部分は少ないものの、各所で工夫が見られるアレンジは意外と新鮮に聴こえたりして。例えばT-3. 「 ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート 」 。1分間あるイントロでの物悲しいヴァイオリン・ソロはとても美しく、エンディングでは再び登場のヴァイオリンに加えてオーボエも美しいソロを吹きます。こんなに美しかったっけ?と、この曲を見直したほどです。続くT-4. 「 何かいいことないか子猫チャン 」 は猫の鳴き声のようなヴァイオリンとバスクラリネットの掛け合いが楽しい。T-7. 「 マイケルへのメッセージ 」 ではフルートがイントロやオブリガートで意外な活躍を見せます。ストリングスだけで奏でられるT-9. 「 アルフィー 」 はクラシカルなアレンジがなんとも優美です。

他にも、オブリガートやオカズのメロディも独自のものが多いです。そういった辺りもアレンジを新鮮に感じた理由のひとつかもしれません。混声合唱のアレンジやパフォーマンスはそれほど印象に残らなかったのですが、イージーリスニングとすれば良いのかもしれません。

曲数少な目だしジャケットはトホホですが、ユニークなバカラック・カヴァー集でした。安価なら手を出してみる価値あると思います。


Lovin_in_the_70sここからはオマケです。MP3で所有しているバカラック・カヴァーをご紹介。
シンフォネット・ソサエティの1998年リリース 『 Lovin' in The '70s 』 には、バカラック&デイヴィッド作品が4曲収録されています。「 THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU 」 (3:59)、「 (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 」 (3:09)、「 ONE LESS BELL TO ANSWER 」 (3:07) の3曲が混声合唱入りで、「 THE LOOK OF LOVE 」 (2:53) はオケのみの演奏。「 ディス・ガイ 」 や 「 恋のおもかげ 」 は'60年代でしょ?と突っ込みたくなりますが^^;
全体の傾向は本アルバムと同様です。この4曲のなかでは、「 ONE LESS BELL TO ANSWER (悲しみは鐘の音とともに) 」 の合唱アレンジがとても素敵で印象に残りました。


【データ】
『 The Best of BURT BACHARACH & HAL DAVID 』
Symphonette Society

CD:2003年10月10日リリース
レーベル:Flashback Records / Rhino (US)
番号:R2 75455

Compilation Produced for Release by Mark Pinkus
その他、詳細クレジット無し

2017年3月22日 (水)

Playing Bacharach/Aisha Ruggieri quartet (2010年)

伊太利亜の女性ジャズ・ピアニスト、アイシャ・ルジェリによるバカラック集です。

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全10トラック中、バカラック作品は8トラック

1. A HOUSE IS NOT A HOME
2. MAGIC MOMENTS
3. THANATOS
4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
5. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR
6. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
7. AFRODITA'S DINNER
8. THIS EMPTY PLACE
9. WALK ON BY
10. CASINO ROYALE

収録時間約53分


伊太利亜の女性ジャズ・ピアニスト、アイシャ・ルジェリによるバカラック集です。(ラスト・ネームはラッギーリと読む事例もあるようですが、本記事ではルジェリとしておきます)

Img355cc_2Img355dd_2Aisharuggieri_jazzitsett2010_2 アイシャ・ルジェリはイタリア北部ヴェネト州パドヴァ(Padova, ヴェネツィアの西あたり)の出身。最初はクラシックを弾いていたそうですが、17歳の時に2枚のレコード(ジョン・コルトレーンとビル・エヴァンス)を聴いて衝撃を受けジャズをやることに決めたんだとか。

2005年に最初のアルバムをリリース。本アルバムは3枚目のアルバムにあたります。写真のうち2枚は紙ジャケを開いたところにあったもの。残りの1枚はネットから拾ったもので、本アルバムのチラシのようです。

ピアノ、ドラムス、ベースに、ジャンルカ・カローロのトランペット/フリューゲルホーンをフィーチャーしたカルテット編成。ストレートでコンテンポラリーなジャズです。この手のジャズが苦手な人にはちょっと敷居が高いかもしれません。ですが、本気で曲に向き合ってる感じが伝わってきて好感が持てます。ネットでアイシャのことを調べていたら、本アルバムに対する彼女の思いが窺える記述がありました。私のテキトーな訳でどうぞ。

─  大きな尊敬の念をもってこの作曲家(訳者注:バカラックのこと)を読み込まなきゃいけないと思ったし、過去の2枚のアルバムとは違うものにしたかったの。ブリリントな音色のジャンルカ・カローロ、加えて二人の優れたミュージシャンのサポートもあって、私は自分の好きな曲を自由にアレンジすることができたわ。ただひとつ気を配ったのは、リスナーが最初から我々の世界に入ってこれるよう、メロディを尊重したことかしら。 ─ (2012年の彼女のインタビュー記事より抜粋)

全10曲のうち8曲がバカラック作品ですが、そのうちT-8. 「 ディス・エンプティ・プレイス 」 とT-10. 「 カジノ・ロワイヤル 」 はジャズでは殆どといっていいほど取り上げられてこなかった曲です。アイシャ、けっこうチャレンジャーですね~。

演奏は全体的に硬派。各曲でのアドリヴ、特にトランペット/フリューゲル・ホーンのプレイは時に激しく時に甘くソフトに…メリハリが利いてます。リズムも凝ってる曲が多いです。アルバム冒頭のT-1. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 、4/4拍子のこの曲を7/8拍子(或いは倍テンポで4/4拍子+3/4拍子か?)で演奏したのには、いきなりで面食らいました。軽いボサノヴァに仕上げたT-5. 「 愛のハーモニー 」 ぐらいですかね、肩の力を抜いて聴けるのは。

特徴的だなぁと感じるのが、イントロでピアノが独自のフレーズを提示してそれを間奏部やアウトロでも差し込んでくる点。T-1.「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 、T-5. 「 愛のハーモニー 」 、 T-8. 「 ディス・エンプティ・プレイス 」 、T-10. 「 カジノ・ロワイヤル 」 あたりで見られるのですが、強い印象をリスナーに与えます。アイシャは意識してアレンジしたのだと思います。先に紹介した彼女のコメント ─ リスナーが最初から我々の世界に入ってこれるよう、メロディを尊重したことかしら ─ の一端でしょうか。

因みに、T-3.とT-7. はアイシャの自作曲。この2曲は、なんでもバカラックにインスパイアされて作曲したものだとか。出来はともかく、その心意気や良し!

本アルバム、Amazon/iTunesで視聴できます。気になる方はぜひご試聴を!


【データ】
『 Playing Bacharach 』
Aisha Ruggieri quartet featuring Gianluca Carollo

CD:2010年9月13日リリース
レーベル:GECO RECORDS (ITALY)
番号:100/005

All tracks composed by Burt Bacharach except T-3,7. composed by Aisha Ruggieri
All arrangements are written by Aisha Ruggieri
Musicians
  Aisha Ruggieri - piano, arrangements
  Gianluca Carollo - trumpet, flugelhorn
  Edu Hebling - doublebass
  Mauro Beggio - drums
Recorded in Calliano (AT) live recording at Studiottanta, mixered and mastered by Massimo Visentin December, 2009

2017年3月19日 (日)

WE ALL LOVE BURT BACHARACH/Massimo Colombo (2016年)

伊太利亜の男性ジャズ・ピアニスト、マッシモ・コロンボによるバカラック・カヴァー集です。(CD無し/デジタル配信のみ)

Photo

1. THE LOOK OF LOVE
2. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
3. ALFIE
4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
5. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)
6. GOD GIVE ME STRENGTH
7. GO ASK SHAKESPEARE
8. I SAY A LITTLE PRAYER
9. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
10. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU
11. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
12. WALK ON BY
13. A HOUSE IS NOT A HOME

収録時間約57分


伊太利亜の男性ジャズ・ピアニスト、マッシモ・コロンボによるバカラック・カヴァー集です。

670_0_4557283_58097 彼は1961年ミラノ生まれ。ピアニストであると同時に作曲家/編曲家でもあり、作曲した作品は700曲もあるそうです。

本アルバムは、彼の24作目のリーダー・アルバムに当たります。写真は本アルバムのレコーディング時のもので、右から3人目がマッシモ・コロンボです。

演奏は、ピアノ、ベース、ドラムス、トランペットのカルテットが基本。半数以上の曲に女性ヴォーカルがフューチャーされ、曲によってはサックスやバス・クラリネットも加わります。バス・クラリネットなんてジャズでは珍しいですよね~。因みにさきほどの写真には、左端にドラムスのピーター・アースキン(元ウェザー・リポート)、その右にヴォーカルのキャスリーン・グレイス、右端にベースのダレク・オレスが写っています。キャスリーン・グレイスは、USC(南カリフォルニア大学)で教鞭を取り、L.A.を拠点に活動する女性ジャズ・シンガーだそうです。

全13曲すべてバカラック作品。カヴァー定番曲が並ぶなか、異色なのはT-7. 「 ゴー・アスク・シェイクスピア 」 。バカラック2005年のアルバム 『 AT THIS TIME 』 に収録されているこの曲、カヴァーされるのは本アルバムのバージョンが初めてじゃないでしょうか。

ジャズではありますが、ハードで難解なアドリヴは少なめであまり肩に力を入れることなく聴けます。一番ハードなのはT-11. 「 世界は愛を求めている 」 かな? T-4. 「 雨にぬれても 」 中間部の間奏が5拍子だったり、T-8. 「 小さな願い 」 のイントロのピアノのフレーズがやけに神妙だったり、T-9. 「 遥かなる影 」 がラテンのモントゥーノっぽいリズムだったり、T-13. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 の冒頭1分弱が無伴奏で歌われたり…といったところが印象に残りました。

でも、聴いていてあまり心に響かないんです。ミュージシャンはテクニックもあるし演奏は上手いのですが、何て言うんですかねー仕事で演ってる感が強くって。言い換えると、バカラックへのリスペクトをあまり感じないと言うか。あくまでも私個人の感覚なので、決してけなしているわけではありませんよ^^;。

YouTubeに本アルバムのPVが上がっています。ご参考まで。 → こちら


【データ】
『 WE ALL LOVE BURT BACHARACH 』
Massimo Colombo

MP3:2016年11月4日リリース
レーベル:PLAY & Oracle Records Ltd
番号:無し

Produced by Giampaolo Pasquile and Michele Garruti
Arrangements - Massimo Colombo
Musicians
  Massimo Colombo - piano
  Darek 'Oles' Oleszkiewicz - double bass
  Peter Erskine - drums and percussion
  Michael Stever - trumpet and flugelhorn
  Kathleen Grace - vocals (T-1,2,4,6,8,10,12,13.)
  Bob Mintzer - tenor sax (T-3.) / bass clarinet (T-5,11.)
  Aaron Serfaty - percussion (T-2.)
Recorded at Tritone Recording Studios, Los Angeles (California)

2017年3月12日 (日)

RAINDROPS/Lisbet Guldbaek (2012年)

デンマーク出身のシンガー、Lisbet Guldbaek のバカラック・カヴァー集です。(CD無し/デジタル配信のみ)

Raindrops

1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN
2. WALK ON BY
3. ONE LESS BELL TO ANSWER
4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD
5. ALFIE
6. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
7. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
8. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
9. WIVES AND LOVERS
10. I JUST HAVE TO BREATHE

収録時間約32分


デンマーク出身の女性シンガー、Lisbet Guldbaek のバカラック・カヴァー集です。彼女の名前の読み方がわからず原語のままです。ご勘弁を~m(__)m

彼女は1970年デンマークのオールボー生まれ。11歳の時にミュージカル 『 アニー 』 で主役を務めたそう(デンマーク上演の際だと思います)。その後1990年代の早い時期にパリに移り、ミュージカルに出演したりアニメーション映画の劇中歌を吹き替えで歌ってきたそうです。

最近ではソロ・シンガーとしての活動に重きを置いているようで、自主制作ではありますが自身初のアルバムとなったのが本作でございます。2009年にレコーディングして2012年にデジタル配信のみでリリースされました。

332183_9_2Lisbet_guldbaek_3 バックはアコースティック・ギターとダブルベースだけのシンプルなもの。彼女の声はブライトでハスキー。ミュージカルを歌ってきた方にしては大げさな表現は見られず、チャーミングな印象です。間奏ではギターやベースのアドリヴも入りますし、曲の後半では彼女もメロディをフェイクして歌ったりしています。ポップスではなくてジャズ寄りですかね。

収録曲はバカラック&デイヴィッド作品ばかり10曲。軽快なボサノヴァにアレンジしたT-1. 「 恋よさようなら 」、ブルース調のT-2. 「 ウォーク・オン・バイ 」、イントロが雨粒っぽいT-4. 「 雨にぬれても 」、スウィングにアレンジしたT-7. 「 愛の思い出 」、大胆にもAメロを3拍子にアレンジしたT-8. 「 遥かなる影 」 などが印象に残ります。

そんなアルバムの中で異彩を放っているのがT-10. 「 アイ・ジャスト・ハフ・トゥ・ブリーズ 」 。この曲だけ超レア曲ですし、バックがギターのみのシンプルなパフォーマンスってのもこの曲だけ。思いのこもった彼女の歌い方も素晴らしいです。彼女にとって何かしら思い入れのある曲なんでしょうか。

YouTubeに本アルバムと同じメンバーによるライヴ動画が上がっていて、その中で本アルバム収録曲を5曲ほどダイジェスト的に聴くことができます。「 雨にぬれても 」 「 世界は愛を求めている 」 「 ワイヴズ・アンド・ラヴァーズ 」 「 恋よさようなら 」 、観客の反応と他の曲を挟んでラストが 「 アルフィー 」 。その動画はこちら   猫顔のキュートな方ですね~。


Lisbet_guldbaek_beautifulここからはオマケです。
Lisbet Guldbaek は 『 RAINDROPS 』 のあと、2015年に 『 The beautiful 』 というアルバムをリリース。そのなかで、「 GOD GIVE ME STRENGTH 」 (4:47) をカヴァーしています。
バンド+ストリングスをバックに丁寧に歌っているのですが、声量があまりないせいかサビの歌い上げる部分で盛り上がりが不足気味なのがちょっと残念なところです。オリジナリティのあるイントロ、ドラムスとともにリズムを刻むアコギ、ストリングスのピチカート、ちょっと変わったベースの動き等々、あちこちに工夫がみえるアレンジは好印象なんですけどねー。


【データ】
『 RAINDROPS 』
Lisbet Guldbaek, Bonfils & Bongarçon

MP3:2012年リリース
レーベル:無し
番号:無し

Musicians
  Vocal - Lisbet Guldbaek
  Guitar - Bruno Bongarçon
  Bass - Tony Bonfils (except T-10.)
Recorded in 2009

2017年2月19日 (日)

Full Circle - Back to Bacharach/Debbie Fleming (2016年)

トロント在住の女性シンガー、デビー・フレミングによるバカラック・カヴァー集。掘り出し物です!

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1. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU
2. ALFIE
3. THE LOOK OF LOVE
4. A HOUSE IS NOT A HOME
5. I SAY A LITTLE PRAYER
6. ANYONE WHO HAD A HEART
7. PROMISES, PROMISES
8. WALK ON BY
9. ONE LESS BELL TO ANSWER
10. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)
11. THE WINDOWS OF THE WORLD / SHINE* / WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE

* Written by Debbie Fleming

収録時間約53分


カナダはトロント在住の女性シンガー、デビー・フレミングによるバカラック・カヴァー集です。

─  デビー・フレミングは若い時にバート・バカラック&ハル・デイヴィッドの音楽を学びました。'60年代、ディオンヌ・ワーウィックは彼女のアイドルで、トロントのミュージック・シーンにおいてまだ駆け出しの女性歌手だったデビーは本CDに収めたような曲をたくさん歌ったのです。バカラック&デイヴィッドは20世紀で最も旋律的で美しい音楽を書いたソングライター・チームのひとつ。デビーは、私たちの歴史に彼らが大きな貢献をしたことを称賛する時が来たと感じました。詳しくは、公式サイトの “ Deb's blog ” をご覧ください。 ─

Photo これは、アルバムのライナーに書かれていたメッセージを意訳したもの。彼女の公式サイトの “ Deb's blog ” には、Full Circle – Back to Bacharach – The Process というタイトルの記事があって、本アルバムの制作経緯がとても詳しく綴られています。拙ブログも最大限参考にさせていただきました。ちなみに、こちらの彼女の画像は公式サイトから拝借したものです。

彼女は首都オタワ生まれのトロント育ち。セッション・シンガー或いはライヴのバックアップ・ヴォーカルとしてキャリアを積む一方、ジャズ・ヴォーカル・グループや合唱団の一員としても活動してきました。ソロやジャズ・ヴォーカル・グループでアルバムも複数リリース。地元愛は相当なものらしく、本アルバムもトロント最高のミュージシャンと一緒に作り上げたそうです。

収録曲は全てバカラック&デイヴィッド作の有名曲ばかり。ただし、メドレー(T-11.)の2曲めだけはデビー・フレミングの自作曲。彼女はソングライターでもあるんですねー。2015年秋にまずR&Bテイストで6曲(T-2,4,6,8,10,11.)をレコーディング。クリスマス・シーズンを挟み、2016年1月にメンバーを少し入れ替えジャズで5曲(T-1,3,5,7,9.)をレコーディング。CDは奇数トラックがジャズ、偶数トラックがR&Bという風に交互に並んでいます(最終トラックのT-11.は除く)。この並び順が絶妙で、曲調の違いを一層際立たせる効果を生んでいます。

まずジャズの5曲。バックの演奏はピアノトリオ+ギターのカルテットで、曲によってゲストが加わります。T-1. 「 遥かなる影 」 は、終盤でコーラスが加わりますが、実にジャズしてます。ゲストのコーラスはハンプトン・アヴェニュー4 という男女4人のジャズ・ヴォーカル・グループで、リーダーはデビーだそうです。T-3. 「 恋のおもかげ 」 はセルジオ・メンデス'66のバージョンをベースとしたアレンジ。この曲でも、コーラスのハンプトン・アヴェニュー4を多用した独特のアレンジが光ります。T-5. 「 小さな願い 」 も見事にジャズしてますし、変拍子もちゃんとやってくれてます。トランペットとサックスのホーン・アレンジもなかなか渋いです。T-7. 「 プロミセス・プロミセス 」 は涼しげなラテン・ジャズ風のアレンジ。中間部でのフリューゲルホルンのアドリヴが短いけれど印象的でクールです。T-9. 「 悲しみは鐘の音とともに 」 もまさしくジャズでデビーの歌唱もジャズっぽい。繊細なドラムスや中間部でのピアノのアドリヴも素敵です。

R&Bテイストの6曲はどうでしょう? T-2. 「 アルフィー 」 はわりとオーソドックス。1コーラス目はしっとりと、中間部でのサックスのアドリブを挟み2コーラス目からはエモーショナルに歌い上げます。T-4. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 はルーサー・ヴァンドロス版を下敷きにしたアレンジで、本家ほどではありませんがそれでも7分に迫ろうかという長尺曲。デビーは、ルーサーを変に真似ることなくしっかりと自分のものにして歌っています。T-6. 「 恋するハート 」 はR&B色の濃い、熱い演奏が素晴らしい。T-8. 「 ウォーク・オン・バイ 」 は意表を突いて6/8拍子のR&Bにアレンジ。ブルース・フィーリング溢れる演奏とパワフルなデビーの歌唱がうまくブレンドされています。T-10. 「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」 はこれまた意表を突いてミディアム・テンポのポップなボサノヴァにアレンジ。金管の演奏もノリがよくデビーも楽しそうに歌っています。個人的にはトロンボーンのアドリヴが聴けるのが嬉しい!

大トリのT-11. は 「 世界の窓と窓 」(約2分) ~ 彼女の自作曲 「 SHINE 」(約45秒) ~ 「 世界は愛を求めている 」(約2分弱) ~ 「 世界の窓と窓 」(約30秒)という4曲メドレー。「 世界の窓と窓 」 はエレピのイントロから始まるゆったりしたR&Bバラードにアレンジ。アレンジも素敵だし、感情を込めて歌うデビーは本アルバム中の白眉かも。「 SHINE 」 はゴスペル調ですがメドレーでここに入っても全く違和感がありません。続く 「 世界は愛を求めている 」 はオーソドックスなアレンジですが、金管やサックスの和音がいい感じ。リプライズとなる 「 世界の窓と窓 」 のバックはエレピではなくピアノ。ここでも感情を込めて歌うデビー。余韻が残るエンディングです。素晴らしいっ!

「 世界の窓と窓 」 ~「 世界は愛を求めている 」 のメドレーといえばルーサー・ヴァンドロス版が本家で、あちらもエンディングはリプライズで 「 世界の窓と窓 」 ですよね。そのルーサー版をリスペクトしつつも、彼女は自分なりのアプローチで素晴らしいメドレーを創り上げました。お見事!

─  私は、これらの曲に何か新しいひねりを加えたいと思っていたの。 ─  公式サイトのブログ記事より引用した言葉ですが、そんな彼女のこだわりが十分感じられるアルバムでした。

ただ、ちょっと惜しいのはデビーの声が高音域で弱いところ。低中音域にくらべて線が細くて音程も安定性に欠ける面があるんですね。年齢的に厳しいからだと思うのですが、それでもメロディをフェイクしてごまかす…なんてことは一切しないその姿勢に拍手を送ります。パチパチ

アルバムのタイトル 『 Full Circle 』 は、彼女のルーツである'60年代にもこれらの曲を歌っていてまた戻ってきた…ということを意味してるそう。ジャケット左側のモノクロ写真は1968年のもので、ジャケットでも同じことを表現したかったんですねー。

そして、アルバムのサブ・タイトルは Back to Bacharach 。拙ブログでは、これまで Back to Bacharach というタイトルの付いたアルバムを3枚紹介しています。
  BACK TO BACK BACHARACH/CASINO ROYALE (1999年)
  BACK TO BACHARACH/Michael Ball (2007年)
  BACK TO BACHARACH/Steve Tyrell (2008年)

それぞれ特徴あるバカラック・カヴァー・アルバムですが、デビー・フレミングのアルバムはそれらに勝るとも劣らない思いのこもったアルバムでした。CD番号もない自主制作盤ですが、これぞまさしく掘り出し物sign01 MP3でも配信されています。興味ありましたら試聴だけでも是非!


【データ】
『 Full Circle - Back to Bacharach 』
Debbie Fleming

CD:2016年4月16日リリース
レーベル:℗2016 Debbie Fleming
番号:-

Executive producer: Debbie Fleming
Arranger: Debbie Fleming (T-2,3,4,7,8,10,11)、Mark Kieswetter (T-1,5,6,9)
Arranger of strings and horns: Mark Kieswetter (T-2.)
Recording engineer, mixing and mastering: Bernie Cisternas
Musicians:
  Debbie Fleming - Vocals
  Mark Kieswetter - Piano and keyboards
  Ross MacIntyre - Bass ~ upright and electric
  Charlie Cooley - Drums (T-2,4,6,8,10,11.)
  Ben Riley - Drums (T-1,3,5,7,9.)
  Peter Mueller - Guitar (T-2,4,6,8,10,11.)
  Ted Quinlan -  Guitar (T-1,3,5,7,9.)
  John MacMurchy - Saxes (T-2,4,5,7,8,10,11.)
  Chase Sanborn - Trumpet and Flugel (T-5,7,10,11.)
  Russ Little - Trombone (T-10.)
  Arturo Avalos - Percussion (T-3,7.)
  The Hampton Avenue 4 <Debbie, Suba Sankaran, Dylan Bell, Tom Lillington> - Vocals (T-1,3.)
  Choria - Background vocals (T-6,8,10,11.)

より以前の記事一覧

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