バカラックの曲がちょっと入ったアルバム

2019年3月17日 (日)

I Feel For You/Chaka Khan (1984年)

米女性R&Bシンガー、チャカ・カーンが1984年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

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全10トラック中、バカラック作品は1トラック

2. STRONGER THAN BEFORE (4:21)


米女性R&Bシンガー、チャカ・カーンが1984年にリリースしたアルバムです。

Fullsizeoutput_25d61953年イリノイ州生まれのチャカは1973年ファンクバンド Rufus(ルーファス)のヴォーカルとしてデビュー。ソロとしても1978年にデビューし、1982年にルーファスが解散してからはソロに専念。本アルバムはソロでの6枚目にあたります。

メインのプロデューサーはアリフ・マーディン。全米3位/R&B1位になったプリンス作のアルバム・タイトル曲T-6.「 フィール・フォー・ユー 」をはじめ、ダンス/ファンク・チューンの曲がアルバムの大半を占めます。そんな中でバカラック・カヴァーのT-2.「 愛は果てしなく 」は明らかにテイストが違います。

オリジナルはキャロル・ベイヤー・セイガー(1981年のアルバム『 SOMETIMES LATE AT NIGHT 』に収録)。同年シングル・カットされ全米30位になりました。3年も経ってチャカ・カーンがカヴァーしたのは何故なんだろう? オリジナルをアレンジしたのがT-8.「 スルー・ザ・ファイア 」の作者であるデヴィッド・フォスターなんですが、彼がチャカに薦めたんじゃないかなぁ…と勝手に想像しています。

キーは2度高いけれど♩≒80のミディアム・テンポはオリジナルとほぼ同じ。オリジナルがAOR風だったのに対しこちらは若干R&B寄りでしょうか。エフェクトのかかったドラム、フェアライトや各種シンセ(絶対にヤマハDX7を使ってると思う)の音色はいかにも80年代中盤っぽい。チャカの歌唱は余裕を持ってパワフルに歌っていて、中間部やエンディングでのシャウト(ここはオリジナルと大きく違う点です)は流石です。

ここからはオマケ。MP3でしか所有していないバカラック・カヴァーをご紹介。
AmazonやiTunesでチャカ・カーンの「 STRONGER THAN BEFORE 」を検索するとライヴ音源(2:45) が見つかります。例えば画像のようなコンピ集です。
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でも、しかし、これが、どう逆立ちしてもチャカ・カーンの歌声に聴こえない…。MORの女性シンガーっぽいんですよねー。演奏もオリジナルのほぼ完コピみたいですし…。
これ誰なんだろう?と色々と音源を聴き比べました。そしてようやく、Marie Osmond(マリー・オズモンド)のライヴ音源と一致することを確認! コンパイルする際、音源を間違えたんでしょう。もー、人騒がせな(怒)。
オズモンズ・ファミリーの彼女は Donny & Marie Osmond 名義での活動が有名なお方。上記ライヴ音源が入ってるコンピ集(MP3のみ)はその名も『 Stronger Than Before (Live) 』でございます。
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【データ】
『 I Feel For You 』(邦題:フィール・フォー・ユー)
Chaka Khan

CD:1984年10月1日リリース (所有CDは、1997年リイシューの日本盤)
レーベル:Warner Bros. (所有CDは、Warner Bros./wea Japan)
番号:9 25162-2 (所有CDは、WPCR-1008)

Executive Producer:Arif Mardin for Deniz Productions
Produced by Arif Mardin, Russ Titelman, John Robbie, David Foster, Humberto Gatica, Robbie Buchanan, Hawk, Joe Mardin
T-2. 「 STRONGER THAN BEFORE 」
  Written by Burt Bacharach, Carole Bayer Sager & Bruce Roberts
  Produced by Arif Mardin & Robbie Buchanan
  Arrangement:Robbie Buchanan & Arif Mardin
  Robbie Buchanan:All Keyboards & Synthesizers
  J.R. Robinson:Drums
  Nathan East:Bass
  Dan Huff:Guitar
  Craig Siegel:Fairlight Programming

2019年3月10日 (日)

Genesis/Delaney & Bonnie (1971年)

デラニー&ボニーが1971年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

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Original LP front cover/back cover

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所有リイシューCDのジャケット表/ケース裏

全12トラック中、バカラック作品は1トラック

1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (2:45)


米国の男女ロック・デュオ、デラニー&ボニーが1971年にリリースしたアルバムです。

A3916731239220030jpeg デラニー・ブラムレット(1939年ミシシッピ州生まれ、2008年没)とボニー・レイン(1944年イリノイ州生まれ)の2人が1967年にロサンゼルスで出会って結婚。1969年から1972年にかけて Delaney & Bonie 或いは Delaney & Bonnie & Friends 名義でアルバムやシングルをリリース。エリック・クラプトンに見染められ、大きなバックアップを受けて世界的なデュオに。1973年以降はそれぞれソロ活動に専念していきました。

リリースは1971年ですが、レコーディングは1964〜65年及び1967年だそう。デュオ名義なのに全12曲のうちデュエットしてるのは3曲のみで他はデラニーのソロ。プロデューサーは2人いて、T-1,2,5のデュエット曲がレオン・ラッセルのプロデュース、ソロ曲のうちT-3,4,6,10,11,12の6曲はジャッキー・デシャノンのプロデュースです。

昨年末、このアルバムにバカラック・カヴァーのT-1.「 世界は愛を求めている 」が入ってることを知りリイシューCDを購入。でも、CD再生して聴こえてきたファンファーレ調のイントロは野宮真貴の「 世界は愛を求めている 」じゃないですかっ⁉︎  ディスクを間違えたのかと思いましたょ、マジで。それ位そっくり。…と言うか、野宮真貴版はデラニー&ボニーの完コピだったんですねー(エンディングだけは違いますが)。

元々3拍子のこの曲を4拍子のソウル・ロックにアレンジ。♩≒128のリズムもカッコイイです。金管にストリングスも加わった熱く分厚いバックの演奏に、デラニーとボニーのソウルフルで骨太な歌声がジャストフィット。スケールの大きなカヴァーです。素晴らしいっ! プロデュースはレオン・ラッセルで、アレンジもそうなのでしょう。この曲を最初に歌って1965年に全米7位になったジャッキー・デシャノンがプロデュースしたバージョンも聴きたかったですが。

他の曲では、やはりソウル・ロック風にカヴァーしたT-2.「 ふられた気持 」、ジャッキー・デシャノンの曲でジャッキーがプロデュースしたT-12.「 ユー・ハブ・ノー・チョイス 」あたりがノリ良く印象的でした。


【データ】
『 Genesis 』
Delaney & Bonnie

LP:1971年リリース (所有CDは、1991年リイシューの日本盤)
レーベル:GNP Crescendo (所有CDは、キング・レコード)
番号:GNPS 2054 (所有CDは、KICP 2168)

Produced by Leon Russell (T-1,2,5.)
Produced by Jackie DeShannon (T-3,4,6,10,11,12.)
Artists:Delaney & Bonnie (T-1,2,5.), Delaney Bramlett (except T-1,2,5.)
Jackie DeShannon or Leon Russell produced and arranged the "dates" featuring the top Hollywood studio musicians, among them Glen Cambell, Billy Strange, Hal Blaine, Al Casey and James Burton.

2019年3月 3日 (日)

Vol. II/Liz Damon's Orient Express (1971年)

ハワイのグループ、リズ・ダモンズ・オリエント・エクスプレスが1971年にリリースしたアルバムです。超レアなバカラック・カヴァーを2曲収録!

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全10トラック中、バカラック作品は2トラック

A2. WALKING BACKWARDS DOWN THE ROAD (2:59)
A5. LONELINESS REMEMBERS WHAT HAPPINESS FORGETS (2:02)


コーラスワークが素晴らしいハワイのグループ、リズ・ダモンズ・オリエント・エクスプレスが1971年にリリースしたアルバムです。

ホノルルはヒルトン・ハワイアン・ヴィレッジにあるバーのハウスバンドだったグループで、メンバーはリード・シンガーのリズ・ダモンと2人の女性シンガー、あと男性コーラスも含むバンドもそうなのかしらん? 1970年代に5枚アルバムをリリースしていて、本作は2枚目に当たります。

Fullsizeoutput_2740Fullsizeoutput_273a 収録曲は全てカヴァー。有名曲はローラ・ニーロのA3.「 TIME AND LOVE 」、キャロル・キングのB3.「 WHERE YOU LEAD 」フランシス・レイのB4.「 ある愛の詩 」あたり。 半分は私にとって聴いたことない曲でしたが、そのコーラス・ワークの素晴らしさの前では曲を知ってるかどうかなんて関係ないですねー。

リズ・ダモンを軸に、男女コーラスがユニゾンしたりハモったり、ホントに心地よいコーラスを聴かせてくれます。効果的に使われるヴィブラフォンや柔らかなトランペットなど、アレンジと演奏もソフトタッチでドリーミーです。

んで、2曲入ってるバカラック・カヴァー(というよりディオンヌ・カヴァーでしょうけど)は超レアなもの。

A2.「 ウォーキング・バックワーズ・ダウン・ザ・ロード(私が歩む世界)」のオリジナルはディオンヌ1968年のアルバム『 DIONNE WARWICK in Valley of the Dolls 』に収録。カヴァーは本作だけだと思います。キーやアレンジの基本形はディオンヌ版と同じ。メロディのほとんどは女性コーラスがユニゾンで歌い、所々で男女コーラスがハモります。ディオンヌ版(♩≒98)より幾分速いテンポ(♩≒104)とソフトで明るい声質もあり、聴いててウキウキ楽しい雰囲気になります。

A5.「 ロンリネス・ハッピネス 」のオリジナルはディオンヌ1970年のアルバム『 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 』に収録。カヴァーの数は本作を入れても片手くらいですかね。キーとテンポはディオンヌ版と同じですが、イントロやオブリガートなど独自のアレンジを施されていてもっと軽やかな印象。そしてコーラスの素晴らしさ! メロディは最初から最後まで男女コーラスが歌っていて、しかもほとんどがハモリ。何回聴いても飽きないです。この曲はシングル・カットされて1972年にUS ACチャートで29位を記録しています。

私が所有しているLPは Anthem盤ですが、同年同じ内容で Delilah Records からジャケット違いの『 Try A Little Tenderness 』がリリースされています。
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Discogsで購入する際迷ったのですが、ジャケットに惹かれて『 Vol. II 』を購入。だってセンスが全然違うんだもん

ここからはオマケとして、MP3で所有しているバカラック・カヴァーをご紹介。
リズ・ダモンズ・オリエント・エクスプレスは1970年リリースのファースト・アルバム『 Liz Damon's Orient Express 』で「 遥かなる影 」(3:24)をカヴァー。可愛らしいカヴァーです。メロディをほとんどユニゾンで歌っているのがちょっと残念。
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また、1973年リリースのサード・アルバム『 Me Japanese Boy (I Love You) 』ではアルバム・タイトルにもなった「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」(2:27)をカヴァー。歌ってるのはリズ・ダモンとキッズ・コーラスのみで、大人のハーモニーは聴けず。アレンジもなにやらチープでちょっと期待外れかなぁ。
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【データ】
『 Vol. II 』
Liz Damon's Orient Express

LP:1971年リリース
レーベル:Anthem (US)
番号:ANS-5900

Produced by George P. Chun
Arranged and Conducted by Joe Eich

※ 日本の Amazon での取り扱いは無し

2019年2月24日 (日)

Tribute/Melissa Manchester (1989年)

メリサ・マンチェスターが1989年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

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全10トラック中、バカラック作品は1トラック

5. WALK ON BY (3:46)


米国の女性シンガーソングライター、メリサ・マンチェスターが1989年にリリースした13枚目のオリジナル・アルバムです。

メリサ・マンチェスターについては11作目のアルバム『 EMERGENCY 』をご参考ください。

Fullsizeoutput_22abアルバム・タイトルのとおり本作はトリビュート・アルバム … いわゆるカヴァー・アルバムです。

─ これは私がずっと長い間作りたかったアルバムよ。一周して元に戻り、ジュディ、エラ、エディット、バーブラ、ビリー、イーディー、ロージー、サラ、そしてディオンヌにお礼を言わなくちゃって気付いたの。 ─ (ライナーより)

具体的な曲名とトリビュートする女性シンガーはライナーの曲目リスト(画像)の通り。T-10.のみ自身のリメイクです(キャロル・ベイヤー・セイガーとメリサの共作曲)。

プロデュースとアレンジは1曲を除いて彼女自身とピーター・マッツによるもの。T-1,3,4,6,7,10の6曲はオケ中心のアレンジでゴージャスにしっとり聴かせます。ビッグバンド・アレンジの3曲は派手で楽しいT-2,8とゆったりバラードのT-9。いずれの曲でもメリサは表現力たっぷりに歌い上げています。

んで、バカラック・カヴァーはディオンヌ・ワーウィック・トリビュートのT-5.「 ウォーク・オン・バイ 」。この曲だけはロン・ネヴィソンのプロデュースで演奏はバンド形式。テンポは♩≒83、どことなくアイリッシュな雰囲気のポップ・バラードに仕立てられていて、要所でオブリガードを吹くサックスにはスムーズ・ジャズっぽさも感じます。メリサの歌唱は肩の力が抜けていていいですね〜。曲の後半、" Walk on 〜〜〜〜〜 " と13秒間ブレスなしで歌うところはグッときます。

本アルバムからはこの「 ウォーク・オン・バイ 」だけがシングル・カットされました。US ACチャートで6位という記録が残っています。

思いがしっかり伝わってくる中身のあるカヴァー・アルバムだと思います。


【データ】
『 Tribute 』
Melissa Manchester

CD:1989年リリース
レーベル:MIKA Records / Polydor
番号:841 273-2

Produced and Arranged by Melissa Manchester and Peter Matz
Orchestrated and Conducted by Peter Matz

T-5.「 WALK ON BY 」
Produced by Ron Nevison
Arranged by Melissa Manchester, David Paich & Ron Nevison

2019年2月17日 (日)

Today/The Dudley Moore Trio (1972年)

英国出身の俳優ダドリー・ムーアが1972年にリリースしたピアノ・トリオのアルバムです。バカラック作品を1曲収録!

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Original LP front cover/back cover

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所有リイシューCDのジャケット表/ケース裏

全8トラック中、バカラック作品は1トラック

4. THE LOOK OF LOVE (6:29)


英国出身の俳優ダドリー・ムーアが1972年にリリースしたピアノ・トリオのアルバムです。

どこかで聞いた事がある名前です。そう、バカラックが音楽を担当した1981年公開の米映画『 ARTHUR(ミスター・アーサー) 』で主演を務めたあのダドリー・ムーアです。大富豪の御曹司アーサー・バックに扮し、ゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞。アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされました。

─ 結婚披露パーティーではアーサーが白いピアノに向い「 サンタが街にやってくる 」(この歌は入浴中にも口ずさむ)や「 ブルー・ムーン 」を歌う場面がありピアニストとしても名高いダドリー・ムーアの本領を垣間見せてくれました。 ─

引用したのは『 ミスター・アーサー 』サントラ日本盤の解説の一節。ですからピアノが弾ける俳優さんなんだ〜という認識はありました。でも、ここまで本格的なプロのジャズ・ピアニストだったとは! 

ダドリーは1935年生まれ(2002年没)。俳優、コメディアン、ジャズ・ピアニスト、作曲家という4つの顔を持っていました(詳しくはウィキペディアを参照ください)。ジャズ・ピアニストとしては、自身のトリオを組んで『 Plays The Theme From Beyond The Fringe & All That Jazz 』(1962年)、『 The Other Side Of Dudley Moore 』(1965年)、『 Genuine Dud 』(1966年)、『 The Dudley Moore Trio 』(1969年)といったアルバムをリリース。本作はそれに続くアルバムでございます。

Fullsizeoutput_2369 ─ 『 Today 』は、シドニー、メルボルン、ブリスベン、アデレード、キャンベラでのコンサートを含むオーストラリアの3週間のツアーで大成功を収めた1971年に録音された。ダドリーは、頑強なドラマーのクリス・カランと、新しくメンバーとなったベースのピーター・モーガンを伴っていた。このトリオが完全な表現を見つけたことをダドリーが書いた5曲を通して説明しよう。 魅惑的な「 THE STAIRCASE 」、美しく揺れる「 WATERLOO 」、優雅で内省的な「 BEFORE LOVE WENT OUT OF STYLE 」、卑猥に聴こえる「 ROBIN’S BLUES 」、(バート・バカラックの「 恋のおもかげ 」における迷宮のような熟考は言うまでもない)、そしてダドリーが最初の妻である女優Suzy Kendall(スージー・ケンドール)へのオマージュとして書いたトップ10シングル、キャッチーなスキャットスタイルの「 SONG FOR SUZY 」。 ─ (リイシューCDのライナーノーツより、私の超意訳で)

ダドリーが書いた5曲は全くライナーノーツの通り。それぞれ魅力的な曲で作曲家としての才能もなかなかのもの。

バカラック作品のT-4.「 恋のおもかげ 」は♩≒104の幾分ファンキーな8ビート仕立て。他では聴けない特徴的で怪しげなイントロ&エンディング、ピアノのファンキーなアドリヴ、メリハリの効いたノリの良いベース…。いやホントにびっくりです。下手なピアノ・トリオの演奏より全然イイッ! 惜しいのはドラムスの音色が硬くてメリハリもなく平板なところかなぁ(他の曲でも言えることですが)。

ちなみに、本作の前年(1971年)に「 SONG FOR SUZY 」がオーストラリアでシングル・リリースされてまして、そのカップリング曲が「 恋のおもかげ 」でした。

本作はMP3で聴けますので興味がありましたら是非! なお、LPのアルバム・ジャケットはオーストラリア盤のものを拾いました。リイシューCDはUK盤のジャケットを再現しているようです。


【データ】
『 Today 』
Dudley Moore

LP:1972年リリース (所有CDは、2017年リイシューのUK盤)
レーベル:Atlantic (所有CDは、el in association with Cherry Red Records)
番号:SD-1000 (所有CDは、ACMEM332CD)

Dudley Moore:piano
Peter Morgan:bass
Chris Karan:drums
Written by Dudley Moore (T-2,3,5,7,8.)
Recorded at United Sound Studios, Sydney

2019年2月 3日 (日)

"LIVE" IN TOKYO/Ramsey Lewis (1968年)

ラムゼイ・ルイス初来日時のライヴ録音盤です。バカラック作品を1曲収録!

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Original LP front cover/back cover

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所有リイシューCDジャケットの表/裏

全9トラック中、バカラック作品は1トラック

4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (4:38)


米男性ジャズ・ピアニストのラムゼイ・ルイスが初来日したのは1968年9月。その時のライヴ録音盤です。(ラムゼイ・ルイスのプロフィールは前々回記事を参照ください)

この時にラムゼイ・ルイス・トリオは主要都市で6公演したそうです。
9月11日 東京・サンケイホール
   13日 大阪フェスティバル・ホール
   15日 広島市公会堂
   16日 神戸国際会館
   17日 東京・サンケイホール
   20日 名古屋市公会堂
入場料(東京公演)S¥2,300、A¥1,800、B¥1,400、C¥1,000

本アルバムのクレジットには1968年9月にサンケイホールにて録音…とだけ記載されていて、11日/17日どちらの公演なのか、あるいはいいとこ取りをしたのか、その辺りはわかりません。日本のみでリリースされ、以降も日本では何度かリイシュー。私が所有しているのは2004年のリイシューCDです。

聴衆のお目当てはやっぱりT-1.「 ジ・イン・クラウド 」やT-9.「 ウェイド・イン・ザ・ウォーター 」でしょう。どちらもラムゼイ・ルイスの代表曲で、聴衆の手拍子も一段と大きいです。それとT-5.「 ソング・フォー・マイ・ファーザー 」の中間部、ドラムスのアドリヴでカリンバも演奏するところはモーリス・ホワイトの面目躍如! 聴衆にもウケてました。

そんな中で演奏されたバカラック作品がT-4.「 世界は愛を求めてる 」。テンポ♩≒148のジャズワルツ。1コーラス演奏した後、1:30頃から始まるピアノのアドリヴが素晴らしい! だんだん激しくファンキーに。徐々にテンポアップしてベースとドラムスもそれに応えて熱い熱い演奏になっています。このノリはやはりラムゼイ・ルイスならでは。最後、我に返って消え入る様に終わるところもイイですねー。

ちなみに、私が聴いたことあるラムゼイ・ルイスのバカラック作品は6曲。
1966年「 マイケルへのメッセージ 」…『 Wade In The Water 』こちらで紹介済み
1967年「 恋のおもかげ 」「 アルフィー 」…『 Up Pops Ramsey Lewis 』
1968年「 サン・ホセへの道 」…『 Maiden Voyage 』こちらで紹介済み
1968年「 世界は愛を求めてる 」… 本アルバム
1983年「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」…『 Les Fleurs 』

R4042771334488855jpeg今回オマケとしてご紹介するのがMP3でしか所有していない「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」(6:09) 。画像はアルバム『 Les Fleurs 』のジャケットでございます。アルバムのタイトルはフランス語で花という意味。ジャケット見てもそんな感じしませんけど…。
ピアノ、アコースティックベース、チェロによる演奏なのですが、ほぼラムゼイ・ルイスのピアノ・ソロといった感じでベースとチェロはバックグラウンド的位置付け。リリカルで情熱的、そしてちょっとアヴァンギャルド。
こんな感じなのですが、イメージ湧きますかね?

R1227285715365037681264jpegR1227285715365037802648jpegそして、今回記事を書くにあたりDscogsを調べて見たらもう1曲「 恋のおもかげ 」の録音を発見!
日本でのみリリースされたアルバム『 ENCORE! / RAMSEY LEWIS IN TOKYO(ラムゼイ・ルイス・イン・東京 / アンコール!  』がそれ。1968年10月18日、東京サンケイ・ホールでの実況録音盤で、LPレーベル面にはVol.2の文字が…。初来日からわずか1ヶ月後に再度来日したのでしょうか。MP3は存在せず聴いたことないのですが、このアルバムが国立国会図書館に所蔵されていることを確認! 聴きたいなぁ。


【データ】
『 "LIVE" IN TOKYO 』 (当時の邦題:ラムゼイ・ルイス・イン・東京)
Ramsey Lewis

LP:1968年リリース (所有CDは、2004年1月28日リイシュー盤、解説は児山紀芳氏)
レーベル:Globe (Japan) (所有CDは、CADET/ユニバーサル・ミュージック)
番号:SMJ-7501 (所有CDは、UCCC-9072)

Ramsey Lewis - piano
Cleveland Eaton - bass
Maurice White - drums
Recorded September, 1968, live at Sankei Hall, Ohtemachi, Tokyo
(1968年9月、東京大手町サンケイホールでの実況録音)

2019年1月27日 (日)

Carpenters With The Royal Philharmonic Orchestra/Carpenters (2018年)

カーペンターズとロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、奇跡の共演!! バカラック作品を2曲収録!

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全18トラック中、バカラック作品は2トラック

10. BABY IT'S YOU (3:12)
11. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU (3:41)


Fullsizeoutput_1e20_2 リチャード・カーペンターがオーケストラアレンジを書き直し、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を自ら指揮、ロンドンのアビーロード・スタジオで録音したアルバムです。

発売元のユニバーサルミュージックは、これまでにロイ・オービソン、エルビス・プレスリー、アレサ・フランクリン、ビーチ・ボーイズ…といったアーティスト達のヒット曲から歌声部分を取り出し、ロイヤル・フィルよる新たな伴奏と組み合わせる企画アルバムを手がけています(アレサ版はこちらで紹介済み)。

しかし、本作はそれらと大きな違いがあります。それは製作の主導権をリチャード自身が握ったこと。ストリングスとの相性を考慮した選曲、カレンの歌声の魅力を最大限に活かしたリアレンジ、オリジナル録音時のノイズや微妙なピッチのズレ等の修復など、リチャードが自分で納得いくまでやりたかったんだと思います。

2018年12月、リリースに合わせて来日したリチャードは多くのメディアから取材を受けました(以下主だった記事をリンク)。読むとリチャードのこだわりがよく伝わってきます。
発売記念イベント@山野楽器銀座本店/BARKS
カーペンターズのリチャードに聞く(上)新作を作った理由/産経ニュース
カーペンターズのリチャードに聞く(下)人生はこれから/産経ニュース
リチャード・カーペンター、オーケストラ・サウンドを加えヒット曲に新しい息吹/BARKS
カーペンターズ、今も色褪せぬ名曲 リチャード「カレンは天才だった」/ミュージックヴォイス

T-1.「 OVERTURE(オーヴァーチュア) 」〜 T-2.「 YESTERDAY ONCE MORE(イエスタデイ・ワンス・モア) 」〜 T-3.「 HURTING EACH OTHER(ハーティング・イーチ・アザー) 」は曲間をつないで各曲のオケ・アレンジにもちょっぴりスパイスがかかっています。元の曲の雰囲気は変えずにうまくお化粧し直した印象なのですが、それは本アルバム全体の印象でもあります。

バカラック作品は2曲。T-11.「遥かなる影」があるのは当然として、嬉しいことにT-10.「ベイビー・イッツ・ユー」も入ってました。 ─ シングル盤にはならなかったけれど、私のお気に入りの曲にも光を当てました。「ベイビー・イッツ・ユー」「マスカレード」など。 ─ (リチャード談) へぇ〜、そうだったんだ! いずれもセカンドアルバム『 CLOSE TO YOU(遥かなる影)』からのチョイスです。

「 ベイビー・イッツ・ユー 」のイントロは元々のピアノ2小節からオケ8小節に変わっていますが違和感はありません。本編ではオケのアレンジにちょっと手を加えていて、所々に追加されたオブリガートが新鮮に聴こえます。

一方の「 遥かなる影 」は、音の “ ざらつき ” が取れてクリアになりヴォーカルが前に出てきた以外は変わってないんじゃない?って感じ。何もいじる必要がないくらい元の「 遥かなる影 」の完成度が高かったってことなんでしょう。本アルバムの他の曲とは違ってオケのアレンジは変わってないようですが、ハープやストリングスの表現は抑えめでカレンの歌声を最大限活かそうというリチャードのこだわりが伝わってきます。

リチャードがインタビューで語っていた様に、本アルバムはシャッフルせずに曲順どおりにゆったり聴くのが良いと思いました。曲間繋がってる所が多いですから。


【データ】
『 Carpenters With The Royal Philharmonic Orchestra 』
Carpenters

CD:2018年12月7日リリース
レーベル:A&M
番号:B0029419-02 (所有CDはCanada盤 B002914002)

Produced by Richard Carpenter
Associate Producer:Nick Patrick
Arranger:Richard Carpenter (Except T-7.), Paul Riser (T-7.)
Vocal Arranger:Richard Carpenter (T-7.)
Orchestra performed by The Royal Philharmonic Orchestra
Conducted by Richard Carpenter
The Royal Philharmonic Orchestra recorded by Haydn Bendall at Abbey Road Studio 2, London, U.K.

↓左:US盤、右:日本盤(ボーナストラック付き T-19.)

2019年1月20日 (日)

Up Pops Ramsey Lewis/Ramsey Lewis (1967年)

ラムゼイ・ルイスが1967年にリリースしたアルバムです。バカラック作品を2曲収録!

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全10トラック中、バカラック作品は2トラック

A2. THE LOOK OF LOVE (4:22)
B3. ALFIE (2:45)


米国の男性ジャズ・ピアニスト、ラムゼイ・ルイスが1967年にリリースしたアルバムです。

ラムゼイ・ルイスは1935年シカゴ生まれ。自身のトリオを結成して1956年に最初のアルバムをリリース。1965年リリースの『 The In Crowd(ジ・イン・クラウド)』は100万枚以上のセールスを記録しグラミーも受賞。EW&Fのモーリス・ホワイト、フィリップ・ベイリー、ヴァーダイン・ホワイトが参加した1974年のアルバム『 Sun Goddess(太陽の女神)』はソウル・チャートとジャズ・チャートの両方で全米1位になりました。そのファンキーなピアノ・スタイルから “ ジャズ・ファンクのゴッドファーザー ” の異名をとるお方でございます。

私がラムゼイ・ルイスを初めて聴いたのは1980年代前半。1980年リリースのアルバム『 Routes 』で、モーリス・ホワイト、アル・マッケイ、ラリー・ダン、フィリップ・ベイリー、フレッド・ホワイトといったEW&Fメンバーの多くが参加したフージョン・タッチのアルバム。その後しばらく私はラムゼイ・ルイスをフュージョン界の人だと思ってましたねー

1967年当時のラムゼイ・ルイス・トリオは、ラムゼイ本人(ピアノ)、クリーヴランド・イートン(ベース)、それにモーリス・ホワイト(ドラムス)。本作はそのピアノ・トリオにホーン群やギター、パーカッションが加わって編成となっています。

Fullsizeoutput_1747Fullsizeoutput_174d全10曲のうち7曲がソウル/R&B/ポップのヒット曲。サム&デイヴのA1、ダスティ・スプリングフィールドのA2、アレサ・フランクリンのA3、スティーヴィー・ワンダーのB2、ステイプル・シンガーズのB4(ここまでが1967年のヒット)、シラ・ブラック/シェールのB3(1966年)、リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズのA4(1964年)…。アルバム・タイトルのとおりポップスを取り上げたアルバムなんですねー。

演奏のメインはピアノ・トリオ。メロディやアドリヴはピアノの独壇場。ホーン群も時折メロディを吹きますが、殆どは伴奏といった感じで持続音または刻みの和音を吹いてます。全体的な印象は、オケのアレンジ&指揮を担当しているリチャード・エヴァンス作の3曲を含めて “ 歌のないSOUL/R&Bアルバム ” といった感じです。

バカラック作品は2曲。A2.「 恋のおもかげ 」はR&Bのリズム(原曲は軽いボサノヴァ)にゆったりめのテンポ(原曲の♩≒98に対して本作は♩≒86)。1コーラス目はピアノ・トリオ主体でまったり妖しげな雰囲気。2コーラス目以降はねちっこく吹くホーン群とピアノのファンキーなアドリヴでゴージャスになります。なかなかユニークな演奏かと。一方B3.「 アルフィー 」は本作の中では最もR&B色の薄いアレンジ。イントロのクラリネットが意表を突きます。ホーン群がかなり出張っていてビッグ・バンドによるジャズ・バラードといった感じです。ちなみに「 恋のおもかげ 」は翌1968年にシングル・カットされました(Cadet 5593、B面曲は「 BEAR MASH 」)。

特別ファンキーでもないし、選曲的にも企画色が濃い本作。リイシューCDも出てないですし、ラムゼイ・ルイスのアルバムの中では人気ないんでしょうね…。

オマケとして内袋(CADETのジャズ・アルバムのカタログになっています)の画像を置いていきます。CADETはシカゴのR&B系レーベルであるチェス・レコードの傘下だったわけですが、こうして眺めるとなるほどCADETはファンキーなジャズ・ミュージシャンが多かったことがわかります。
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【データ】
『 Up Pops Ramsey Lewis 』
Ramsey Lewis

LP:1967年リリース
レーベル:CADET
番号:LPS-779

Produced by Richard Evans
Arranged by Ramsey Lewis and orchestrated by Richard Evans (A1,2.)
All others arranged and orchestrated by Richard Evans
Ramsey Lewis - piano
Cleveland Eaton - bass
Maurice White - drums
augmented by orchestra conducted by Richard Evans

Recorded:July & October, 1967, at Ter Mar Studios, Chicago

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2019年1月13日 (日)

Love Is Lainie/Lainie Kazan (1968年)

米国の女優&歌手、レイニー・カザンが1968年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを4曲収録!

(画像はクリックすると別ウィンドウで大きくなります)
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全11トラック中、バカラック作品は4トラック

A1. A HOUSE IS NOT A HOME (3:08)
A2. THE LOOK OF LOVE (3:12)
B1. THEY DON'T GIVE MEDALS (TO YESTERDAY'S HEROES) (3:07)
B4. THE WINDOWS OF THE WORLD (3:46)


米国の女優&歌手、レイニー・カザンが1968年にリリースしたアルバムです。

レイニーは1940年NY生まれ。ディオンヌ・ワーウィックとは同い年。1961年にブロードウェイ・デビューして、1964年のミュージカル『 ファニーガール 』では主演バーブラ・ストライザンドの代役も務めたとか。映画(1968年〜)、TV(1962年〜)にも数多く出演。今でも現役のようです。

歌手としてはMGMから1966年にアルバムやシングルをリリース。本作は4枚目のアルバムになります。バックは優しい響きのオーケストラ(詩を朗読してるみたいなB5.だけはギターのみ)で、3人のアレンジャーを使い分けています。レイニーの歌声はバーブラ・ストライザンドって感じ。押し出しの強さやブリリアントさバーブラほどではありませんが、さすが代役するだけはありますねー。

Fullsizeoutput_1701Fullsizeoutput_1706バカラック・カヴァーは4曲で、全てパット・ウィリアムスのアレンジ。前回ご紹介したレスリー・アガムスのアルバムでもいい仕事してましたが、このアルバムでもオヤッと思うアレンジがあちこちあってレコメンドです。

まずA2.「 恋のおもかげ 」。イントロのメロディは聴いたことないフレーズですし、Aメロが始まってから4ビートで刻むピアノのブロックコードも新鮮。2コーラス目サビの半音ずつ高くなる転調にはグッときました。B.4「 世界の窓と窓(世界の窓に光を)」は4拍子の原曲をしっとりした曲調の8分の6拍子にアレンジ。でもこれが実にマッチしてまして、全く違和感がありません。素敵なアレンジです。A1.「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」はリズム無しストリングスのみのアレンジ。イントロだけ聴いたらとてもこの曲だとわからないでしょうね。レイニーの歌もぴったりで映画のワンシーンを見ているよう。

以上3曲はバカラックのカヴァー定番曲ですが、B1.「 悲しきイエスタデイ・ヒーロー 」はちょっとレアな曲。1966年のTVドラマ『 オン・ザ・フリップ・サイド 』でリック・ネルソンが歌ったのがオリジナル。同年ベン・E・キングがカヴァー。翌1967年にはチャック・ジャクソン、ルー・ロウルズ、ウォルター・ジャクソン、Rufus Lumleyがカヴァーしています。そして初めてカヴァーした女性がレイニーなのでございます。原曲よりもゆったりしていて、テンポは十数曲あるこの曲のカヴァーの中で最も遅い♩≒84。しかもエンディング近くでさらに遅くなります。う〜ん、なんともドリーミー!

ちなみに、「 悲しきイエスタデイ・ヒーロー 」はA面でシングル・リリースされています(MGM K13943)。どうしてこんな地味な曲をシングルにしたんでしょうね…。

バカラック・カヴァー以外では、ジャズ・タッチで後半弾けるA4.「 サニー 」や、ヤング・ラスカルズのカヴァーでゆったりゴージャスなB2.「 高鳴る心 」あたりが良かったです。

いいアルバムなのに、CD化もMP3化もされないなんてどうかしてます。ジャケットも素敵ですしね。加えて内袋も洒落てます↓。
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ここからは、オマケとしてMP3でしか持ってないバカラック・カヴァーをご紹介。
R505558113832982158242jpegレイニー・カザンは、1998年リリースのアルバム『 In The Groove 』で再度「 恋のおもかげ 」(4:40) をカヴァーしておいでです。
今度はオケではなく、ピアノ・トリオ+パーカッション+女性バックコーラスというコンテンポラリー・ジャズ仕立てのサウンド。年齢を重ねたからか、ドスの効いた歌声になっていてもうバーブラとの近似性は感じません。これはこれで魅力的なカヴァーです。
でも、なんていうですかねぇ、ポップス・アレンジの妙とジャケットの魅力で個人的には1968年のカヴァーに軍配を上げてしまいます。


【データ】
『 Love Is Lainie 』
Lainie Kazan

LP:1968年リリース
レーベル:MGM
番号:SE-4496

Produced by Pete Spargo
Arranged and Conducted by Pat Williams (A1,2,5, B1,4.)
Arranged by Claus Ogerman, Conducted by Peter Daniels (A3.)
Arranged and Conducted by Bob Florence (A4,6, B2,3.)
Accompanied on guitar by Tommy Tedesco (B5.)

Recording date
Oct. 16, 1967 (A4, B3.)
Feb. 26, 1968 (A6, B2.)
Feb. 27, 1968 (A2, B1,4.)
Feb. 28, 1968 (A1,5, B5.)
Unknown (A3.)

※ 日本のAmazonでは取り扱い無し

2019年1月 6日 (日)

What's An Uggams?/Leslie Uggams (1968年)

米国の女優で歌手、レスリー・アガムスが1968年にリリースしたアルバム。バカラック・カヴァーを4曲収録!

(画像は全てクリックすると別ウィンドウで大きくなります)
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全10トラック中、バカラック作品は4トラック

A1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (2:46)
A2. ANY OLD TIME OF THE DAY (3:35)
A3. IN THE LAND OF MAKE BELIEVE (2:59)
A4. LET THE MUSIC PLACE (2:25)


今年(2019年)のブログ “ 書初め ” はこのアルバム! レスリー・アガムスが1968年にリリースしたアルバムです。

レスリーは1943年ニューヨークのハーレム生まれ。ブロードウェイ・ミュージカル『 Hallelujah, Baby! 』で1968年トニー賞(ミュージカル主演女優賞)を受賞したり、1977年の米TVドラマ『 Roots(ルーツ) 』で主人公クンタ・キンテの娘キジー役を演じてエミー賞にノミネートされるなど、女優として多方面で活躍。

一方、9歳でアポロ劇場に出演し1950年代後半にはミッチ・ミラーのレコード『 Sing Along with Mitch 』シリーズのレコーディングに参加するなど、早くから歌手としても活躍。1960年代前半のTV番組『 Sing Along with Mitch(ミッチと歌おう)』へのレギュラー出演と並行して、Columbiaからアルバムやシングルもリリース。1965年にAtlanticと契約、同レーベル2枚目のアルバムが本作でございます。

Fullsizeoutput_16ce_2Fullsizeoutput_179d収録曲10曲の内訳は、バカラック&デイヴィッド作品4曲、リーバー&ストーラー作品3曲、アービン・ドレイク作品2曲、バリー&グリーンウィッチ&スペクター作品1曲。バックの主体はポップス・オーケストラで、編曲はパット・ウィリアムス、ジャック・コートナー、ピーター・マッツの3人が担当。プロデュースはリーバー&ストーラーで、ポップスを軸にR&Bやジャズまでバラエティに富んでいます。

バカラック&デイヴィッド作品の4曲は全てカヴァー。どれも味があるアレンジでレコメンドです。中でもA2.「 エニィ・オールド・タイム・オブ・デイ 」が素晴らしい! この曲は以前ご紹介したコンピ集『 アトランティック・バカラック・コレクション 』にも入っていまして、その時私はこう書いてます。 ─  ドリーミーなレズリー・アガムスの「 エニィ・オールド・タイム・オブ・デイ 」 はこのレア曲のカヴァーとしてよく出来てます。アトランティックっぽさは殆どみられませんが(>_<)。 ─  具体的には、木管楽器(バリトンサックス?やフルート)による軽妙なオカズを筆頭に、ふわっとした柔らかな音色で奏でられる金管楽器やストリングスのオブリガート、艶やかでメリハリの効いたレスリーの歌唱…。ホント素晴らしいカヴァーです!

A1.「 世界は愛を求めている」は “ 頭サビ ” の曲ですが、イントロ無しでBメロからか始まります。ピアノだけをバックにジャズっぽく歌うこの冒頭部分にグッときます。本編はジャッキー・デシャノン版に近いテイストですが、ゴージャス感があっていい感じ。A3.「 イン・ザ・ランド・オブ・メイク・ビリーブ 」も柔らかい音色の金管楽器やストリングスが素敵で、全体的に軽めで「 エニィ・オールド・タイム・オブ・デイ 」ほどではありませんがドリーミーな雰囲気。A4.「 レット・ザ・ミュージック・プレイ 」はR&B色が感じられるアレンジ。ここまでの3曲とはアレンジャーが違うからでしょうかねー。随所で聴こえる木管楽器の “ オカズ ” がユニークで楽しいです。

バカラック作品以外について少々。アイク&ティナ・ターナーのカヴァーであるA5.「 RIVER DEEP, MOUNTAIN HIGH 」は、本家には負けるけれどソウルフルな歌唱です。B1.「 イズ・ザット・オール・ゼア・イズ(IS THAT ALL THERE IS?)」は、翌1969年にペギー・リーがカヴァーしてグラミーを受賞(最優秀女性ポップ・ボーカル賞)してますが、このレスリー版がオリジナルでございます。大人のペギー・リー版よりも軽いタッチですが私はレスリー版も悪くないと思います。B3.「 SOME CATS KNOW 」も1975年にペギー・リーがカヴァーしてますが、こちらはセクシーなペギー・リー版の方がいいかなぁ。

CD化はおろかMP3にもなっていない本作、バカラック・ファンにとって魅力的なアルバムなんですけどねー。

オマケとして内袋の画像を置いておきます。見てるだけで楽しいです。
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【データ】
『 What's An Uggams? 』
Leslie Uggams

LP:1968年リリース
レーベル:Atlantic
番号:SD 8196

A LEIBER - STOLLER PRODUCTION
Arranged by Pat Williams (A1〜3, B1〜3.), Jack Cortner (A4,5.), Peter Matz (B4,5.)

※ 日本のAmazonでの取り扱い無し

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