バカラックの曲がちょっと入ったアルバム

2020年10月11日 (日)

Love is Forever/Cliff Richard (1965年)

英国の男性歌手、クリフ・リチャードが1965年にリリースしたアルバムです。バカラックの書き下ろし曲を2曲収録!

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全14トラック中、バカラック作品は2トラック

A1. EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE (2:15)
B2. THROUGH THE EYE OF A NEEDLE (2:42)


英国の男性歌手、クリフ・リチャードが1965年にリリースしたアルバムです。

─ 彼はイギリス人ですが、生まれたのはインドです。1940年10月14日、インドのラックノウに生まれました。小さい頃から大の音楽好きで、もう3つの頃から、蓄音機(今でいうステレオ装置)につきっきりで、熱心に音楽にきき入っていたそうです。イギリスに帰ったのは8才の時で、彼の両親と共にです。学校に通い出した彼の音楽好きは、相変わらずでしたが、小学校から中学校、そして高校へと進むにつれ、スポーツと演劇に熱中しはじめました。しかし彼の本命はやはり音楽でありました。ふとしたチャンスに歌ったのが大変に受けたのです。そこで気の合った仲間とバンドを結成して本格的に歌稼業に乗り出したのです。このバンドはドリフターズと命名されましたが、今日皆さんが良くご存じの通り、クリフと絶妙のティームワークぶりを発揮するシャドウズと後に名前が変わっています。このバンドはやがてEMI(オデオン)レコードの優れたA&Rマン、ノリー・パラマー(彼自身オーケストラ・リーダーとして著名)の目にとまるところとなったのです。こうして彼はレコードを通じて、世界のファンを相手にする、まったくめざましい活躍が開始されたのです。彼のデビューから、爆発的な人気を博すまでは、今日のビートルズにも似て、実に見事なものでありました。早速1958年からはTVシリーズ『 オー・ボーイ 』そして有名な『 土曜の夜のパラディアム 』に出演し、間もなくして彼をホストとしたTVシリーズ『 サタディ・スペクタクラー 』が組まれるほどの人気をあげたのです。こうして彼はイギリスのナンバー・ワン・スターから、世界のナンバー・ワン・スターにとバク進しました。ちなみに米ビルボード誌による1965年度のインターナショナル・アーティストのランキングを見てみますと、クリフはエルヴィス・プレスリーをぬいて、ソロ・シンガーとして第1位にあります。 ─ (1965年日本盤のライナーノーツより、原文ママ)

─ この最新アルバムは、彼のその好調ぶりを示したものです。また曲目もラヴ・バラッドを中心としたものだけに、このレコードを通して、彼の人気がまたグーンと高まることでしょう。クリフの歌を1度でも耳にした人は、誰もが口をそろえて、彼の歌のうまさ、きき手のハートをしっかりつかんでしまう、そんな彼の歌の魅力を、たたえています。まったく彼の歌は素晴らしいものです。男性歌手として、世界のトップにある彼ならではの、キュートな魅力があるのです。わが国においても、クリフ・リチャードのファンが日増しに増えているのも、彼の実力、チャームを雄弁に物語っています。そしてそのカーヴが着々と上昇しているということは、何とも力強い限りです。ともかくこのアルバムは、クリフのファンはいわずもがな、まだクリフの歌をおききになっていない方々に、まずきいていただきたいと思います。そんなあなたはキット彼の素晴らしい魅力の虜になってしまうことでしょう。 ─ (1965年日本盤のライナーノーツより、原文ママ)

私が所有してるのはUK盤なのですが、Discogsで日本盤ジャケットを見つけてライナーノーツをパクっちゃいました。いささか冗長のきらいはあるものの当時のクリフ・リチャードの人気ぶりがリアルに伝わるんじゃないかな…と。

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全14曲。バラード、ポップからロックンロール調まで、幅広いジャンルの曲が入ってます。A5.「 フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン 」、A6.「 夏の日の恋 」、B1.「 愚かなりわが心 」といった有名曲のカヴァー以外は知らない曲ですけどね。

バカラック作品は2曲。作詞は勿論ハル・デイヴィッド。2曲ともクリフへの書き下ろし曲なんですが、いずれも超のつくレア曲! 私もこのアルバムで初めて聴くことができました。

A1.「EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE(愛する人を)」は、ミディアムテンポ(♩≒104)で跳ねるようなリズム(シャッフル)の曲。高低行ったり来たりのメロディ、半音ずつ上がったり下がったりする転調、4小節/8小節という単位に収まらない変則的な小節数…。変拍子こそありませんが、バカラックらしさ満載の曲です。クリフも音程バッチリで難なく歌っています。

もう1曲、B2.「 THROUGH THE EYE OF A NEEDLE(針の目を通して見れば)」は♩≒90のバラード。イントロなしでいきなり歌い始めるこの曲、変則的な小節数だったり風変わりなコード進行はあるものの、A1.と較べたらバカラック色は薄めだと思います。若干憂いを帯びたクリフの歌声はバラードに合いますね。米国では「 WIND ME UP (AND LET ME GO) 」のカップリングでシングル・リリースされたようですが鳴かず飛ばずだったみたいです。

尚、邦題は1965年日本盤に書かれていたものです。その日本盤には全曲目解説が載ってました。バカラック作品2曲だけ紹介しますと…。

─ 「 愛する人を 」: まずミディアム・スローのテンポにのって、美しいラヴ・バラードが歌われます。誰だって愛し、愛されたいものです。そんなところうまく歌い恋人にささげています。「 針の目を通して見れば 」: 針の目を通して見れば、大きな家は小さく、高い山も低く見えるもの。だからボクたちの大ゲンカなんてとるにたりないもの。さあボクの恋人、早く帰ってきて……というチャーミングな歌です。しかしこれを歌うとなるとなかなかムツカシイと思われますが、そこはクリフのこと、実にスマートに歌っています。 ─ (1965年日本盤の曲目解説より、原文ママ)

1965年の日本じゃ流石にバカラックのバの字も出てきませんね〜。歌詞中心に説明してるのはまぁ良しとして、「 愛する人を 」が美しいラヴ・バラードってぇのはちょっと違うんでないかい?


【データ】
『 Love is Forever 』
Cliff Richard

LP:1965年11月リリース
レーベル:Columbia (UK)
番号:33SX 1769 (MONO)

Produced by Bob Morgan (A1,B2)
Produced by Billy Sherrill and Bob Morgan (B6)
Artist credit
  Criff Richard (Recorded in Nashville) (B6)
  Criff Richard Arr. & Conducted by Gary Sherman (Recorded in New York) (A1,B2)
  Criff Richard Arr. & Conducted by Ken Woodman (A2,A6,B1,B4)
  Criff Richard with The Norrie Palamor Orchestra (A5)
  Criff Richard with The Norrie Palamor Orchestra and The Mike Sammes Singers (A3,A7,B3,B7)
  Criff Richard with The Shadows (B5)
  Criff Richard with The Shadows, The Norrie Palamor Strings and The Mike Sammes Singers (A4)

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年8月23日 (日)

WORDS AND MUSIC/Jackie Trent and Tony Hatch (1971年)

ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1971年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

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全14トラック中、バカラック作品は1トラック

B3. TRY TO SEE IT MY WAY  〜 Jackie Trent 〜 (3:23)


ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1971年にリリースしたアルバムです。

ジャッキー・トレントは英イングランドのニューカッスル=アンダー=ライムで1940年に生まれました(2015年没、享年74歳)。トニー・ハッチが1939年生まれなので1歳違い。因みに1940年生まれのディオンヌとは同い年になります。歌手として1962年に初めてのシングルをリリースし、1965年にはトニー・ハッチと共作した「 WHERE ARE YOU NOW(愛は何処へ)」で全英1位に。ソングライターとしてもトニー・ハッチとのコンビで曲を提供するようになり、1966年ぺトゥラ・クラークに提供した「 I COULDN'T LIVE WITHOUT YOUR LOVE 」は全英6位/全米9位に。1967年に2人は結婚(当時のニュース映像)。以後、デュオ及びソングライターチームとして2人で長く活動を続けました。(その後1995年に別居、2002年に離婚)

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裏ジャケにはトニー・ハッチ自身による解説が! でも収録曲についての説明は皆無で、ジャッキー・トレントとの馴れ初めから共作してヒットを飛ばすまでの経緯を延々と…。本作について語ってる場面のみ意訳して引用しますが、コレってのろけですよね〜。 ─ このアルバムは本当に私たちすべてのことを語っていると思います…私たちの “ 言葉と音楽 ” そのものです。今、私たち2人はかつてないほど寄り添ってると思います。 ─

全14曲中、10曲が2人の共作曲。その他は、ジミー・ウェッブ作品の疾走感あふれるA1.「 EVERYBODY GETS TO GO TO THE MOON(ムーン)」、トニー・ベネットなどにカヴァーされてスタンダードとなったメキシコの作曲家アルマンド・マンザネロのB2.「 YESTERDAY I HEARD THE RAIN(雨のつぶやき)」、ジャッキー・トレントとHolding(誰?)の共作A5.「 AFTER THE HILL 」、残る1曲がバカラック・カヴァーです。

んで、本題。そのバカラック・カヴァーはB3.「 涙のアドヴァイス 」。1966年のTVミュージカル『 オン・ザ・フリップ・サイド 』用にバカラック&デイヴィッドが提供した曲の一つで、そのサントラにはジョニー・ソマーズのソロ版とソマーズ&リック・ネルソンのデュエット版の2バージョンが収録されていました。本作リリースの1971年時点ではスー・レイニー(1966年)とペギー・マーチ(1968年)のカヴァーがあるだけの超レア曲です。何故この曲を取り上げたのか知りたいところですが、前述の通りライナーノーツにはその辺りの説明が全くなくてなんとも残念!

さて、2人は「 涙のアドヴァイス 」をどんな風に料理したのか? アレンジ、歌唱共にポップ且つお洒落な味付けで美味しゅうございました。テンポはオリジナルの♩≒116にに対して♩≒120と若干速め、Aメロ出だしの音はオリジナルのC#に対して二度低いB。これだけだとあまり変わらないように思えますが違うんです。イントロのトランペットは、オリジナルのメロディを生かしつつオシャレにアレンジした上、薄めの音色でバカラックっぽさを演出。本編では、いいところで加わる女性バックコーラスや流麗なストリングスのオブリガート、サビでのゴージャスなオケアレンジなど。聴く人の心を躍らせるトニー・ハッチの演出、流石ですネ。ジャッキー・トレントの歌唱もメリハリがありアレンジに合ってました。

10曲ある2人の共作曲、過去提供した曲のセルフカヴァーが多いのかな?と想像してたのですが、どうやら全て新曲みたいですね。ドラマチックな曲、しっとりした曲、ほのぼのした曲、カントリー調、ノリノリのPop曲など、バラエティに富んでいて佳曲揃い。やっぱトニー・ハッチはできる男なんだぁ〜。


【データ】
『 WORDS AND MUSIC 』
Jackie Trent and Tony Hatch

LP:1971年リリース
レーベル:Columbia (UK)
番号:SCX 6473

Arranged and Produced by Tony Hatch
Artists:Jackie Trent (A1,A3〜5,A7,B2〜3,B5〜6), Jackie Trent & Tony Hatch (A2,A6,B1,B4,B7)

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年6月14日 (日)

Raindrops Keep Fallin' On My Head/Mel Tormé (1970年)

米男性ジャズシンガーのメル・トーメが1970年にリリースしたアルバムです。アルバムタイトルのバカラック・カヴァーを1曲収録!

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全10トラック中、バカラック作品は1トラック

B4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (2:19)

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6月12日、バカラックがダニエル・タシアンとコラボしてシングルをリリースしました。
「 BELLS OF ST. AUGUSTINE 」/Burt Bacharach & Daniel Tashian


2人は7月31日に5曲入りEP(ミニアルバム)『 Blue Umbrella 』をリリースする予定で、その先行シングルとのこと。
LAタイムズの記事(2020/6/11)
MusicRow Magazineの記事(2020/6/13)

EPリリース時に改めて取り上げます〜。
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さて、今回ご紹介するのは…
米男性ジャズシンガーのメル・トーメが1970年にリリースしたアルバムです。

メル・トーメは1925年シカゴ生まれのロシア系ユダヤ人(1999年没/享年73歳)。バカラックの3歳上ですね。今回記事を書くにあたりネットで調べて初めてジャズシンガーだと知りました。大御所歌手だとは知ってましたが
アンディ・ウィリアムス、トニー・ベネット、ペリー・コモ等とはちょっとジャンルが違うんですねー、思いっきり認識違ってました…--;。

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1969年にヒットした曲を中心にポップ/R&B/ロックの曲をチョイス。所謂ジャズ・スタンダードの曲はありません。バックの演奏は基本ビッグバンドですが、エレキギター、エレピ、オルガン、フルートなども駆使して曲に合わせてうまくアレンジ。メル・トーメは甘いソフトな歌声で余裕の歌唱を聴かせます。

バカラック・カヴァーはアルバムタイトルにもなっているB4.「 雨にぬれても 」。まだB.J.トーマス版がヒットチャートを駆け上がってる1969年12月にレコーディング。キャピトル仕事早っ!

─ メル・トーメは、20世紀半ばの最高の作家が生み出した曲に身を包み、ポップでフレッシュなサウンドを取り入れている。例えばバート・バカラックとハル・デイヴィッドが作った「 雨にぬれても 」に、メル・トーメは甘い歌唱スタイルと、クールでいて「 雨なんかへっちゃらさ。心配ないよ 」とゆー呑気なイメージをもたらせた。 ─
 (ライナーノーツより抜粋。あるでおによる超意訳で)

B.J.トーマスのオリジナルとは明らかにテイストが異なります。まずリズム。オリジナルの跳ねるようなシャッフルのリズムじゃなくて8ビートなんですね、これが。ライナーノーツにあった“クールで呑気なイメージ”はこのリズムのおかげかと。テンポがオリジナル(♩≒108)より遅く(♩≒96)、キーが二度低いことも要因でしょうが。独自フレーズのイントロ、洒脱なオブリガート、控えめだけど分厚いブラス、独自のアウトロ、そしてフェードアウトせず終止形で気持ちよく終わります。やっぱり大御所には有能なアレンジャーがつくんだなぁと改めて思いました。

このメル・トーメ版「 雨にぬれても 」の個人的なツボはイントロ。いろんなバージョンの「 雨にぬれても 」約200曲をチェックしたところ、イントロは約3割がオリジナルのイントロを引用(A)、約1割がサビ後のフレーズを引用(B)、約1割が曲中のその他のフレーズを引用し、残り約5割が独自のフレーズでした。メル・トーメ版イントロは独自フレーズ物で、スネアが2拍叩いたあとエレピによる2小節の独自フレーズ2回繰り返し。コードは全てオリジナル・キー(in F)に揃えました。
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このイントロの何が
ツボなのかというと、私がバカラックを知ったきっかけのアルバム:航空自衛隊航空音楽隊の『 ダイナミック・マーチ・イン・バカラック 』(1972年リリース)に収録されてる「 雨にぬれても 」のイントロにそっくりなんです。偶然とは思えません。『 ダイナミック〜 』の編曲者:故岩井直溥さんは当時本アルバムを聴いたに違いない! あの世で岩井さんに会ったら訊いてみようっと。

他の曲では、リリカルで心地よいClassics IVのカヴァーA2.「 TRACES 」、Blood, Sweat & TearsのオリジナルよりスローでブルージーなA5.「 スピニング・ホイール 」あたりがレコメンドです。


【データ】
『 Raindrops Keep Fallin' On My Head 』
Mel Tormé

LP:1970年リリース
レーベル:Capitol
番号:ST-80430 (所有LPは、同年リイシュー盤のST-430)

Produced by David Cavanaugh
Arranged and Conducted by Jimmy Jones
Recorded:December 1-23, 1969

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年6月 7日 (日)

Warm & Wild/Sandra Alexandra (1968年)

米女性R&Bシンガー、サンドラ・アレキサンドラの1stアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

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全11トラック中、バカラック作品は1トラック

A3. I SAY A LITTLE PRAYER (3:09)

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先週の日曜5/31深夜(6/1早朝)のTBSラジオ『 オーディナリーミュージック 』がオール・バカラック・プログラムでして。しかも…

─ '80年代以降の曲を中心に、バカラックAOR時代と言いますか、なんとなくクリスタルな世界観と言いますか、いわゆるベスト盤にはなかなか入ってこない曲も多いかと思いますがそれでもすごくいい曲ばかりだぞ、というのをお送りしたいと思います。(略)最後の「 アルフィー 」は、なんだかんだで僕すごく一番好きな曲なので入れさせていただきました。 ─ (ナビゲーター&選曲:ヨシザワ"MAURICE"マサトモ 〜 YOUR SONG IS GOOD)

というセレクション。こんな切り口のプログラムはそうそう聴けるもんじゃありません。折角なのでオンエア曲一覧を記しておきます。大ヒットしたM5〜7.以外はなんともマニアック。リンクは収録アルバムの過去紹介記事に繋がってますんでよろしかったら是非! あっ、今日いっぱいはradikoで聴けまっせ!

M1. STRONGER THAN BEFORE  〜 Carole Bayer Sager 〜 (1981)
M2. LOVE ALWAYS  〜 El DeBarge 〜 (1986)
M3. ME BESIDE YOU  〜 Neil Diamond  〜 (1986)
M4. IN MY REALITY  〜 Natalie Cole 〜 (1987)
M5. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR  〜 Dionne Warwick & Friends 〜 (1985)
M6. ON MY OWN  〜 Patti LaBelle & Michael McDonald 〜 (1986)
M7. ARTHUR'S THEME  〜 Christopher Cross 〜 (1981)
M8. THE LOVE TOO GOOD TO LAST  〜 Pointer Sisters 〜 (1980)
M9. DON'T SAY GOODBYE GIRL  〜 Tevin Campbell 〜 (1993)
M10. TWO HEART  〜 Earth Wind & Fire 〜 (1993)
M11. ALFIE  〜 Rumer 〜 (2010)
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さて、今回ご紹介するのは…
米女性R&Bシンガー、サンドラ・アレキサンドラが1968年にリリースした1stアルバムです。

サンドラはカリフォルニア州オークランド生まれ(生年不詳)。翌1969年に2ndアルバムを出した後、1970年にはなんと日本で『 サンドラと12人の侍たち 』をリリース。これは川口真、浜口庫之助、筒美京平、中村八大といった当時の歌謡界を代表するヒットメイカー12人の楽曲を歌った日本独自企画盤だそう。1974年には映画『 Street Sister 』にも女優として出演しているみたい。21世紀になり本名のCissandra Durkin名義で2002年、2014年にアルバムをリリース。ジャズシンガー/ピアニストとして現在でも活動中のようです。

─ サンドラ・アレキサンドラの感動的なスタイルは、ブルース、ポップ、クラシックのブレンドにあります。彼女の驚くべき声質は、彼女が豊富に持っている音楽的特質の1つにすぎません。彼女は素晴らしいミュージシャンであり、ソングライターでもあります。彼女の音楽性は17年間弾いたクラシックピアノに基づいています。しかし彼女はクラシック縛りから脱却し、R&B、ポップ、ジャズまで音楽の範囲を広げました。本作ではローラ・ニーロの「 ウェディング・ベル・ブルース 」、アレサ・フランクリンの「 小さな願い 」、グレン・キャンベルの「 恋はフェニックス 」等をドラマティックでパーソナライズしたスタイルでカヴァー。すべて自分のものにしています。 ─ (ライナーノーツを要約、あるでおの超意訳で)

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前述の他にもサム&デイヴのA4.「 ホールド・オン 」、ダスティ・スプリングフィールドのB4.「 ジャスト・ア・リトル・ラヴィン 」などソウル〜ポップの有名曲をチョイス。アレンジとバックの演奏もチャレンジングで、サンドラの鼻にかかった歌声と相まって独特の雰囲気が漂います。

んで、バカラック・カヴァーのA3.「 小さな願い 」なんですが、これが超ユニーク。ピアノソロによるゆったりめのイントロ(元ネタはディオンヌ版)の後、Aメロは♩≒62という超スローテンポになりドラムスのブラシワーク、ギター、フルートと吐息まじりの歌声に悩殺されます。サビは一転、♩≒134でバックの演奏も含めてアレサ版の雰囲気に。ただし、このサビ部分は女性バックコーラスに任せきりでアレサのようにサンドラがシャウトすることはありません。2コーラスめも1コーラス目と同様の展開。エンディングのAメロはまたスローテンポになり、フェードアウトせずスッと終止形で終わります。私もこれまで「 小さな願い 」の様々なカヴァーを聴いてきましたが、こんなアレンジは他にないんじゃないですかねぇ。

YouTubeに本アルバムがFullでアップされています。A3.「 小さな願い 」は4:34〜です。
興味がありましたら是非!


さて、ここからはオマケ。スローテンポな「 小さな願い 」ってどんなのがあったっけ?
①歌モノ、②テンポ♩<90、を条件に所有音源をチェックしたところ、
全編スローなもの、1コーラス目だけスローで2コーラス目からテンポアップするもの、2種類見つかりました。
前者で見つかったのがValerie Joyce。2007年にカヴァー。テンポは♩≒82ですから超スローってところまではいかないですが、全編ずっとこのテンポは聴いてて結構ダレる(笑)。
後者は2曲見つけました。まずSilvana Stievano。2008年のカヴァーで、1コーラス目がスロー(♩≒74)で2コーラス目以降少しテンポアップ(♩≒92)。軽いボサノヴァで涼しげなカヴァーです。
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Kirk Detweilerという男性シンガーが2000年(MP3のみリリース)のアルバム『 Random White Boy 』で「 小さな願い 」(3:59)をカヴァーしていますが、これも
後者の仲間。1コーラス目とエンディングが超スロー(♩≒68)で2コーラス目が倍テンポ(♩≒138)というもの。
…というわけで、“Aメロがスローでサビがテンポアップする”サンドラのアレンジは唯一無二のようですねぇ〜。


【データ】
『 Warm & Wild 』
Sandra Alexandra

LP:1968年リリース
レーベル:UNI Records (US)
番号:73039

Produced by Calvin Carter
Arranged by Arthur Wright

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年5月31日 (日)

The Vi Velasco Album/Vi Velasco (1965年)

米女性シンガー、ヴァイ・ヴェラスコが1965年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを2曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全12トラック中、バカラック作品は2トラック

B5. THAT'S NOT THE ANSWER (2:15)
B6. REACH OUT FOR ME (2:59)


米女性シンガー、ヴァイ・ヴェラスコが1965年にリリースしたアルバムです。

─ フィリピン人の親を持つ彼女は、カリフォルニア州サンディエゴ生まれ。ロサンゼルスのシティカレッジ在学中に地元テレビ番組のタレントコンテストで優勝して歌手/女優の道に進むことを決意しました。ミュージカル『 Flower Drum Song 』(1958年)、『 Kicks And Co. 』(1961年) で経験を積み、ブロードウェイの『 No Strings 』(1962年) でトップの役を掴みます(あるでお注:主役の代替要員だったみたいですが)。その後、ラスベガスのフラミンゴに出演するとともにVee-Jayと専属契約しました。 ─ (ライナーノーツ後半部分を要約&補足、私の超意訳で)

ヴァイをフィリピン生まれと表記するサイト等もありますが、ライナーノーツの ─ Vi was born in San Diego of Philippine parentage. ─ に基づいて上記の訳としました。

彼女は1962年にColpixから1stアルバム『 Cantando Bossa Nova 』をリリースしています。ズート・シムズのバンドと共にボサノヴァを歌った名盤だそうで、CD化/MP3化されています。で、1965年にVee-Jayからリリースした2ndアルバムが本作でございます。(こちらは未だCD化されてません)
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米ビルボード誌1965年4月10日号の30ページ ALBUM REVIEWS に取り上げられていました。折角なので紹介します。 ─ ヴァイの才能はまだ全国的に伝わっていません。アルバムから抜粋された彼女のニューシングル「 ユー・アー・マイ・サンシャイン 」は、ラジオ局のプログラマーや業界から熱狂的な反響を受けています。彼女の絹のようでよくコントロールされた声は、大きくてブルースがかったアレンジメントと、柔らかくてロマンチックなバラードとともに浮かんでいます。 ─ (機械翻訳のまま)

ライナーノーツによれば、Vee-Jayからの初シングル「 I DON'T WANT TO GO ON 」c/w「 YOU ARE MY SUNSHINE 」(VJ-655) の評判の高さを受け、その2曲のアレンジャーであるチャーリー・カレロを迎えて本アルバム用にセッションした…とのこと。

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ガールポップ風から今でいうソフトロック風までポップにバランス良くまとめたアルバムです。中でも収録曲のうち他と一線を画す出来なのがジャズバラードアレンジのA6.「 ユー・アー・マイ・サンシャイン 」。♩≒72のゆったりしたテンポで、ピアノだけから徐々に伴奏の楽器が増えていきます。ヴァイは過度な演出は避けつつも感情表現豊かに歌い上げていて素晴らしいです。

さて、2曲あるバカラック・カヴァーのうち注目はなんと言ってもB5.「 ザット・ノット・ジ・アンサー 」。ディオンヌの4thアルバム『 THE SENSITIVE SOUND OF DIONNE WARWICK 』(1965年2月リリース) に収録されてるのがオリジナルで、カヴァーは本作のヴァイ・ヴェラスコ版だけという超レア曲なんですねー。ズンチャチャ・リズムの曲で、♩≒127のディオンヌ版に対しキーは半音低いものの心持ち速い♩≒134のテンポで軽快な印象。ディオンヌ版にはないストリングスが加わりゴージャスさもあります。張りのある歌声のディオンヌに対しヴァイは若干鼻にかかってハスキーですが歌いっぷりは互角でしょうか。ヴァイ版で最も特徴的なのはイントロや間奏部分で独自のフレーズを可愛らしく元気に歌う女性コーラス。これがウキウキしていいんです。私はヴァイ版に軍配をあげますね。

ちなみにこの「 ザット・ノット・ジ・アンサー 」、同年リリースした2枚目シングル(VJ-690)のA面曲。ディオンヌ版はB面も含めてシングル・リリースされてないのに…。タイミング的にディオンヌのアルバムリリース後直ぐにレコーディングしたはずですし、プロデューサーか本人がこの曲をとても気に入ったとしか思えませんね。


もう一つのバカラック・カヴァーはB6.「 リーチ・アウト・フォー・ミー 」。ディオンヌ版と同じキーでアレンジも基本一緒。ディオンヌ版の♩≒113に対し♩≒117とわずかに速いものの感覚的にはテンポもほぼ一緒ですね。最後のサビ以降転調して半音キーを上げてる点が唯一の独自アレンジなんですが、高音域あまり得意じゃないらしく却って逆効果
。こちらはディオンヌ版に軍配を上げましょう。

ピックアップしたナンバーは YouTube にアップされています。気になったら Vi Velasco で検索!


【データ】
『 The Vi Velasco Album 』
Vi Velasco

LP:1965年リリース
レーベル:Vee-Jay Records
番号:VJS-1135(ジャケット表面)/VJLP-1135(ジャケット裏面)/VJLPS 1135(レーベル面)
なんで各々の番号表記が違うの? 当時はこんなもんなの? いい加減だなぁ(笑)
ちなみに記号の意味は、VJ:Vee-Jay、LP:まんま、S:Stereo だそう

Produced by Al Kasha
Arranged & Conducted by Charles Calello

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年5月17日 (日)

FOUNTAINS FREE/Taja Sevelle (1991年)

米国の女性R&Bシンガーソングライター、タジャ・シヴィルが1991年にリリースした2ndアルバムです。1曲をバカラックと共作!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全12トラック中、バカラック作品は1トラック

6. THE POWER OF YOUR LOVE (YOU AND I) (4:29)

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遅ればせながら💦…    バカラック爺 92歳❗

ここ数年はお祝い記事をちゃんと当日UPしてきたのに…。

爺の誕生日(5月12日)前後は公私ともペースが乱れに乱れまして。14日頃になってようやくネット上の “バカラック祭り” を追体験するのがやっと。おうち時間がたっぷりあったGWの頃からお祝い記事を書いとけばよかったのに…と、多分そうお思いで。わかっちゃいるんですが、“今日できることは明日に延ばしちゃえ” てな性分なもんで😵。

それはともかく。
Billboard Live JAPAN 経由で届いたバカラック爺のビデオメッセージ。お元気そうで本当に良かった。メッセージのラストは " Please remember me " 。忘れるわきゃないでしょうが! きっとまた爺に会える日が来ると信じています。

エルヴィス・コステロが公式サイトに載せたメッセージは爺への感謝と愛情が溢れていました。デズモンド・チャイルドも爺と共作した頃一緒に写った写真を添えて、人生を変えるようなコラボだった/バカラックは my songwriting hero だとツイート。他にポール・アンカやヴァン・ダイク・パークスもツイートしてましたね。

パフォーマンスでは、マイケル・マクドナルドが「 世界は愛を求めている 」のライヴ音源をリリースするとともにYouTubeにもMVをUP。ダイアナ・キングはTwitterで「 小さな願い 」のAメロを歌った後 " Happy 92nd birthday, B.B.! " と。歌ってる時の愛嬌ある表情が面白かったなぁ(笑)。

印象に残った海外アーティストのみ取り上げました。以上!
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今回ご紹介するのは、米国の女性R&Bシンガーソングライター、タジャ・シヴィルが1991年にリリースした2ndアルバムです。

タジャは1962年、ミネアポリス生まれ。プリンスの Paisley Park レーベルと契約し、1987年に1stアルバムをリリース。チャートインした「 LOVE IS CONTAGIOUS 」などシングルも4枚リリース。しかしプリンスとの関わりは(シーラ・E等と比べ)希薄だったようで、Reprise レーベル移籍後の1991年10月に本作をリリースしました。

全12曲。1曲ごとにプロデューサーが異なり、R&B/ダンス系:バラード系 = 2:1 くらいのバランス。バラード系の中の1曲がバカラック&キャロル・ベイヤー・セイガーと共作したT-6.「 THE POWER OF YOUR LOVE (YOU AND I) 」でございます。勿論書き下ろしの新曲です。ゆったりした♩≒57の16ビートバラード。Aメロには4拍子/2拍子/3拍子の変拍子が見られます(Bメロやサビには無し)。Aメロ→Bメロ、Bメロ→サビ、その他転調も頻繁にしてるようですし、メロディ展開は小刻みで高低差もありクセが強い感じです。とはいえ、サビで盛り上がるかというとそんな感じでもないし。この時期のバカラックっぽい曲だと思います。

タジャの歌唱は、クールでブライトだけど高音域は若干ファニー。歌い上げる感じではなく割と淡々と歌っています。まぁ、R&B/ダンス系の曲はそれなりに気張って歌っておいでですが。ヴォーカリストとしてのウリがちょっと見えない感じがしますね。全12曲のうち1曲を除いて彼女はソングライティングしてますし、シンガーよりもソングライター寄りなのかもしれません。

なお、「 THE POWER OF YOUR LOVE (YOU AND I) 」のソングライティング自体は1990年。バカラックは1991年にキャロル・ベイヤー・セイガーと離婚してソングライターチームも解消しますが、味をしめた?
バカラックはタジャとこの後も2曲共作しています(いずれもデニス・リッチを加えた3人での共作)。デンマークの女性シンガー、シュス・フェンガーに提供した「 I ET KORT SEKUND 」の原曲「 STROKE OF LUCK 」。それと、米女性シンガー、マリリン・スコットに提供した「 LET ME BE THE ONE 」。それぞれ過去記事にリンクしてます。ご参考まで。

タジャは現在でも音楽活動をしているようです。人道主義者としての活動も活発みたいですが。公式サイトはこちら



【データ】
『 FOUNTAINS FREE 』
Taja Sevelle

CD:1991年10月リリース
レーベル:Reprise Records
番号:9 26724-2

Executive Producers:Benny Medina, Michael Ostin
Producers:Chico Bennett (T-4,5,10,11), Ian Prince (T-1,9,12), Robert D. Palmer (T-2), David Pack (T-3), Burt Bacharach & Carole Bayer Sager (T-6), Thom Bell (T-7,8)
T-6.「 THE POWER OF YOUR LOVE (YOU AND I) 」
  Written By Burt Bacharach, Carole Bayer Sager, Ms. Taja Sevelle
  Arranged By Randy Waldman and Burt Bacharach
  Synthesizers:Randy Waldman
  Guitar:Dean Parks
  Background Vocals:Portia Griffin, Jessica Williams

2020年5月10日 (日)

Your Eyes/Nancy Wilson (1983年)

ナンシー・ウィルソンが1983年に日本限定でリリースしたミニアルバムです。バカラック作品を1曲を収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全4トラック中、バカラック作品は1トラック

A1. YOUR EYES (3:51)
A2. OUR LOVELY DAYS (5:12)
  F. Audat - B. Bacharach  New Hidden Valley Music
B1. CLOUDY WINDOWS (4:01)
B2. EVERYTHING MUST CHANGE (5:47)


ナンシー・ウィルソンが1983年に日本限定でリリースしたミニアルバムです。

ナンシー・ウィルソンは1937年米オハイオ州生まれの米国女性ジャズ/ソウル・シンガー。1960年レコードデビュー以降'70年代前半にかけて多くのアルバムをリリース。TV番組にも多く出演し、'60年代後半にはTVショーの番組も持っていたとか。'70年代中盤以降もコンスタントにアルバムを発表していましたが、1982年を最後に米国でのレコーディング活動を停止しました(5年後の1987年に米国レコーディング再開)。

そんな頃、ナンシーは1983年3月27日に日本武道館で開催された第12回東京音楽祭に出場。本ミニアルバム『 Your Eyes 』はその参加曲「 YOUR EYES(ユア・アイズ)」を収録したもので、1982年12月〜1983年1月に東京のスタジオでレコーディング。12インチ45回転、A面2曲+B面2曲の計4曲入り、価格は1,500円でした。
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帯にも書かれている通り、A1.「 ユア・アイズ 」は山下達郎のカヴァー。1982年1月リリースのアルバム『 FOR YOU 』に収録されていたアラン・オデイ作詞による英語詞の曲。ナンシー版は薄くストリングスやホーンも入った大陸的なアレンジ。メロディを若干フェイクしたナンシーの歌唱はジャスっぽさを感じます。ただ、コードを結構変えていてかなり違和感あり。私がオリジナルを聴きすぎたせいかもしれませんが…。東京音楽祭では、最優秀歌唱賞(グランプリではない)、作曲賞(山下達郎)、ベストコスチューム賞を受賞しました。

んで本題。A2.「 アワ・ラヴリー・デイズ 」がバカラック作品でございます。

「 アワ・ラヴリー・デイズ 」は後述する当山ひとみ版しか知らず、ナンシー版は聴いたことありませんでした。拙ブログをご覧になったTさんからこの曲のオリジナルがナンシー・ウィルソンだと最近教わり、速攻で本ミニアルバムを購入した次第(Tさんありがとうございました!)。確かに『 バート・バカラック自伝 』のソングリストはナンシー版が初出となってますし、私が時々お世話になってるバカラック資料本『 SONG BY SONG 』もナンシーがオリジナルと書いてありました。

…ところが、今回記事を書くにあたり確認したところ、当山ひとみのシングルは1982年7月、同曲収録のアルバム『 Next Door 』も1983年2月のリリース。ナンシー版は1983年3月リリースなので、当山ひとみのシングルより半年以上も遅いリリースとなります。帯裏面を眺めると⚫︎絶賛発売中‼︎に当山ひとみのアルバムもありますし…。
この曲のオリジナルは当山ひとみ、ナンシー版はカヴァー、で間違いないかと。
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それでは聴いてみましょう。♩≒106、8ビートのミディアム・コンテンポラリー。A1.「 ユア・アイズ 」と同様、バックは佐藤允彦(key.)、土方隆之(g.)、高水健司(b.)、村上"ポンタ"秀一(dr.)、鳴島英治(per.)のコンボにストリングス、ホーンを加えた編成。1コーラス目はAメロ-Aメロ-サビ-サビ。2コーラス目もAメロ-Aメロ-サビ-サビでその後サビをフェイクしながら繰り返しフェードアウト。13小節という中途半端な小節数とニョロニョロしたメロディラインのAメロにはバカラックらしさを感じますが、サビはオーソドックスに8小節ですしそれなりにキャッチー。全体的にはやっぱり'80年代のバカラックって感じ。ナンシーの歌唱はとても品があります。前半は抑えめで、若干熱を帯びてくる2コーラス目サビ以降が一番の聴きどころでしょうか。35秒余りある長めの間奏はクール且つゴージャスで、ピアノのアドリヴもいい感じです。

この曲、'80年代にもかかわらず作詞はキャロル・ベイヤー・セイガーではありません。クレジットによれば作詞は F. Audat(Discogsは Fatz Audat、『 バート・バカラック自伝 』は Fat Audat と表記)。この方が一体誰なのか検索してもさっぱりわからず。何か理由(権利上の問題?)があって著名な作詞家が別名を使ったのかしらん。…と思って色々調べたら謎が解けました。オマケで種明かしします。


ここからはオマケ。MP3で所有しているバカラック作品をご紹介。
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こちらは当山ひとみの4thアルバム『 Next Door(ネクスト・ドア) 』。前述の通りオリジナルの「 アワ・ラヴリー・デイズ 」(4:17)を収録しています。ナンシー版がジャズ寄りなのに対し、こちらは良質なシティ・ポップスといった感じ。テンポは♩≒112。彼女の歌声にはハリとソウルフィーリングがあり、バックの演奏もタイトで女性のバックコーラスもそれらしい。ナンシー版よりもこの曲の良さが出ていると思います。
私は全く記憶にないのですが、彼女のこの曲は日立製作所TV-CMイメージソングとして採用され(YouTubeで聴くことができます)、FM番組『 日立ミュージック・イン 』のオープニングでは違うアレンジのインスト版が使われたそう(これもYouTubeで聴けます)。当時にタイムスリップしたいですねー。
そしてお待ちかね、謎の作詞家 F. Audat の正体は?… ─ ── そのあとが『 NEXT DOOR 』(1983年)ですね。 ペニー:これもほんとは『 GIRL NEXT DOOR 』だったの。実は前のアルバムがそんなに話題にならなかったみたいで、やっぱり自分たちの路線に戻しましょってことで。ここから少しずつ話題になっていったの。「 Our Lovely Days 」が大きかったかもしれない。 ──バート・バカラックが書いてる曲ですね。 ペニー:そう。私もよくわからないんだけど、コロンビアから日立のCMが決まったから、曲はまだ決まってないけども、って。英語の曲だからってのもあったみたい。歌詞を書かせてほしいなって思ったんだけど、それは日本に住んでる別の方が書いたみたい。 ─(引用元:BARKS 2019年2月21日記事〜【インタビュー】当山ひとみ、これまでのキャリアを振り返る
なるほど、覆面作詞家かぁ。検索しても出てこないわけだ^^;。
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1993年に当山ひとみはPenny名義でアルバム『 Lovers In New York 』をリリース。その中で「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」(4:33)と「 愛のハーモニー 」(4:54)をカヴァーしています。「 ニューヨーク… 」はアレンジの構成はオリジナルに近く、バックはピアノ中心にピコピコ打ち込みリズム+シンセストリングス+女性バックコーラス。「愛のハーモニー」もアレンジの基本構成はオリジナルに近いです。バックはピコピコ打ち込みリズムを中心にエレピ+シンセベース+シンセストリングス+女性バックコーラス。両曲とも彼女はハリのある声でしっかり歌っていますが、どこか淡々としていてあまり気持ちが入ってないよう。歌は上手なんですが、イマイチかなと。

もいっちょオマケ。
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ナンシー・ウィルソンは1968年のアルバム『 Easy 』(画像左)で「 恋のおもかげ 」(2:24)をカヴァー。軽いボサノヴァ調のアレンジ。流麗なストリングスやクールなフルートのオブリガートに惹かれます。ナンシーのメリハリのある歌唱もいい感じ。ラストはテンポを落としてアンニュイな雰囲気で終わるのがミソ。
また、1970年のアルバム『 Can't Take My Eyes Off You 』(画像右)では「 雨にぬれても 」(2:58)をカヴァー。この曲としては珍しくスローなジャズ・バラードに料理していてとてもユニーク。アレンジに合わせてナンシーも気怠く歌っています。イントロのリリカルなピアノがレコメンドです。 
なお、ナンシー・ウィルソンは他にも1964年の『 Today, Tomorrow, Forever 』で「 素晴らしき恋人たち」、1965年の『 Today - My Way 』で「 リーチ・アウト・フォー・ミー 」、1967年の『 Just For Now 』で「 アルフィー 」をカヴァーしています。これらは各バカラック物コンピ集で紹介済みですのでここでは割愛します。


【データ】
『 Your Eyes 』(ユア・アイズ)
Nancy Wilson

12" Mini Album:1983年3月リリース
レーベル:Shan-Shan/日本コロムビア Nippon Columbia (JP)
番号:YW-7414

Produced by Kiyoshi Ito
Arranged and Conducted by Masahiko Sato 佐藤允彦
Musicians
  Masahiko Sato 佐藤允彦:Steinway Piano, Rhodes Piano, Mini-Moog
  Takayuki Hijikata 土方隆行:Guitars
  Kenji Takamizu 高水健司:Bass
  Shuichi "Ponta" Murakami 村上"ポンタ"秀一:Drums
  Eiji Narusima 鳴島英治:Congas, Percussion
Strings 〜割愛〜
Horns 〜割愛〜
Recorded and Mixed at Nippon Columbia Studios, Tokyo in December, 1982  and in January, 1983
(P) 1983.3 NIPPON COLUMBIA CO, LTD.

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年5月 3日 (日)

MOTHER POPCORN/Vicki Anderson (2004年)

米女性R&Bシンガー、ヴィッキー・アンダーソンのアンソロジーです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全17トラック中、バカラック作品は1トラック

17. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE (3:12)


米女性R&Bシンガー、ヴィッキー・アンダーソンのアンソロジーです。

1939年テキサス生まれ。ソロシンガーとしては、Vicki Anderson 名義で1964~1972年と1981年、本名の Myra Barnes 名義で1970年、Momie-O 名義で1975年に各々シングルをリリース。一方で、1965〜1967年及び1969〜1972年にかけてキング・オブ・ソウルこと御大ジェームス・ブラウン(JB)のバックヴォーカルとしても活動し、JBとの名義でも何枚かシングルをリリース。そのうち1967年のT-8.「 Think 」が全米100位を記録し、彼女唯一のチャートヒットとなりました。

私はJBのことはほぼ無知です(ゲロッパなど歌ってる映像などはモチロン観た事ありますが)。JBファミリーの歌姫は彼女の他にリン・コリンズ、マーヴァ・ホイットニー、アナ・キング等いたそうですが、そのうちヴィッキーだけアルバムリリースがなかったんだとか。可哀想なヴィッキー…。

本作はそんな彼女のアンソロジー。英国編集で、1966〜1975年及び1996年リリース(T-9.)のシングルから計17曲をコンパイルしたものです。約3分の2はファンク調、ずっと聴いてると踊り疲れた感覚になります(踊らないけど^^;)。なので、スローな6/8拍子のソウルバラード(T-14.「 YOU SEND ME 」やT-15.「 I'LL WORK IT OUT 」あたり)が聴こえてくるとホッとしますね。

本題のバカラック・カヴァーはT-17.「 世界は愛を求めている 」。1968年リリースのシングル(T-16.「 YOU'VE GOT THE POWER 」with JB)のカップリング曲でした(KING K6152、B面)。アンソロジーの中では唯一の3/4拍子(ワルツ)で、シンプルなワルツのリズムにバックもソフトなブラス&ストリングス。ファンク曲とのギャップが激しいっすね〜。でも、ヴィッキーの歌唱はダイナミック。それでも最初は抑え気味。徐々に熱を帯びてきます。ハイライトはエンディング。サビをリピートしながらフェードアウトするのですが、ヴィッキーのシャウトのまぁパワフルなこと。JBファミリーの面目躍如って感じです。

実はJBも1976年に「 世界は愛を求めている 」をカヴァーしています(こちらのコンピ集を参照方。各種JBファミリーのカヴァーも盛り沢山)。JBは4/4拍子のディスコ調にアレンジ。時代なんでしょう、全体的に軽め。シャウトの迫力はヴィッキーの完勝ですね。

また、リン・コリンズも1974年シングルのカップリングで「 世界は愛を求めている 」をカヴァー。音源(シングル盤/MP3)未所有ですが、YouTubeで聴きました。ヴィッキー版と同じく3/4拍子のワルツ・アレンジ。しかしギターやフルートそれにストリングスやブラスのオブリガートが小粋でおしゃれ。リン・コリンズもシャウトを封印して軽く歌っていてこれはこれで好カヴァー。シングル安かったら買うのになぁ。


【データ】
『 MOTHER POPCORN  VICKI ANDERSON ANTHOLOGY
Vicki Anderson

CD:2004年12月27日リリース
レーベル:Soul Brother Records (UK)
番号:CD SBPJ 24

(C) 2004 Passion Music Ltd.
Made in England

2020年4月19日 (日)

Love Music/Sergio Mendes & Brasil '77(1973年)

セルジオ・メンデス&ブラジル'77が1973年にリリースしたアルバムです。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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所有 Original LP front cover/back cover

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所有リイシューCDのジャケット表/ケース裏

全10トラック中、バカラック作品は1トラック

B3. WALK THE WAY YOU TALK (3:30)


1971年頃にブラジル'66からブラジル'77に改名したセルジオ・メンデス&ブラジル'77が1973年にリリースしたアルバムです。

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─ 長年に亘って在籍したA&Mレーベルを離れ、Bellレーベルに移籍してリリースした第1弾作品。フィフス・ディメンションの音作りを手がけたボーンズ・ハウをプロデューサーに迎え、メロウ・ボッサの極致というべき世界を届ける。タイトル曲におけるキーボード・プレイの美しさも絶品。ジェイムス・テイラーの「 寂しい夜 」やロバータ・フラックの「 やさしく歌って 」などカヴァー曲も出色だ。 ─ (リイシューCDの帯より)

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アルバムの全体的な印象はボサノヴァとポップの中間あたりってところ。全10曲あるうち半数はちょっと軽めなボッサ。くっきりボサノヴァ・アレンジに仕上げてるのはA1.「 ホエア・イズ・ザ・ラヴ 」、A5.「 ラヴ・ミュージック 」らへん。一方でA4.「 やさしく歌って 」やB4.「 愛は夢の中に 」あたりはポップで、セルメンというより(男性のいない)フィフス・ディメンションですね。さすがはボーンズ・ハウ!

有名曲を色々カヴァーしているこのアルバムでセルメンがチョイスしたバカラック・ナンバーは超レアなB3.「 ウォーク・ザ・ウェイ・ユー・トーク 」。曲名聞いてもピンときませんでした💦。が、聴いて“ああこれかっ”となりました。

オリジナルはディオンヌで、1970年のアルバム『 VERY DIONNE 』に収録されてる曲。1973年にはバカラックがアルバム『 LIVING TOGETHER 』でセルフ・カヴァー(インストで)。今回改めてディオンヌ版とバカラック版を聴いたのですが、いずれもボサノヴァのリズムなんですね。(The Dionne Farris Charlie Hunter Duoも2014年にカヴァーしてますが、ボサノヴァ感はゼロ)

テンポは♩≒120でディオンヌ版、バカラック版とほぼ同じ。キーもディオンヌ版とは全く同じ。なんですが、セルメン版はこの曲の持つボサノヴァ・フィーリングをより引き出したものになっています。フルートやトランペットによる涼しげなオブリガート、バカラック的装飾音もあしらったセルメンのピアノ、Bメロ2拍目のぶっ放し、いずれも素晴らしいのひとこと。ボサノヴァ感溢れるパーカッションや2人の女性ヴォーカルもクールだし。この曲のベスト・トラックは間違いなくセルメン版でしょう。

だからセルメンはこの曲をカヴァーしたのかな? “オレだったらもっとボサノヴァっぽく演ったるぜ!” と…。


さて、ここからはオマケ。MP3でしか持ってないセルジオ・メンデス&ブラジル'77のバカラック・カヴァーをご紹介。
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1973年来日公演のライヴ盤『 LIVE 』。同年日本でリリースされたこの2枚組LPアルバムに「 恋のおもかげ 」(5:30) が収録されています。もちろんブラジル'66時代の1968年に全米4位となったアレンジでの演奏です。ただ、ライヴだからかテンポが速目(スタジオ録音版の♩≒116に対して♩≒124)。トラックの後半はメンバー紹介となっています。


【データ】
『 Love Music 』
Sergio Mendes & Brasil '77

LP:1973年リリース (所有CDは、2017年リイシューの日本盤。解説:金澤寿和氏)
レーベル:Bell (所有CDは、Sony Music)
番号:Bell 1119 (所有CDは、SICJ-313)

Production and sound by Bones Howe
The Rhythm section arrangements are by Bob Alcivar and Sergio Mendes.
The Vocal arrangements are by Bob Alcivar.
Tom Scott arranged the strings and horns on A2,A5,B4 and the woodwinds and horns on B1,B3.
Bob Alcivar arranged the strings and woodwinds on A1,A4,B2 and the strings on B1.
Sergio Mendes:Piano, Electric Piano
Bonnie Bowden & Gracinha Leporace:Vocals
Oscar E. Neves:Acoustic Guitar, Electric Guitar
Sebastian Neto:Bass
Claudio Slon:Drums
Ludir Oliveira:Congas, Triangle, Percussion
Paulp da Costa:Bongos, Congas, Percussion

2020年3月22日 (日)

Pleasant Time/上長根明子Trio (2019年)

女性ジャズピアニスト、上長根明子(かみながね・あきこ)のデビュー・アルバム。バカラック・カヴァーを1曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全13トラック中、バカラック作品は1トラック

13. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU (4:41)


女性ジャズピアニスト、上長根明子のデビュー・アルバムです。

─ 東京ミュージック&メディアアーツ尚美 電子オルガン学科を卒業後、ジャズピアノへ転向。国立音楽院に入学しジャズピアノを今田勝氏、トム・ピアソン氏に師事。 常に音を楽しみ笑顔の溢れる演奏をモットーに愛を込めて活動中。現在は自身のピアノトリオ「上長根明子Trio」の他、ジャンルを問わず様々な編成でのライブを各地で行なっている。 ─ (Amazonの紹介コメント冒頭部分を引用)

ちょっと堅苦しいので他にないかとネットを検索。彼女のブログから自己紹介の一部を引用します。

─ 楽しくやわらかく、笑顔がこぼれる演奏がモットー。とにかく優しくて、あったかくて、ご機嫌。そんな音楽を愛してます。 現在は自身のピアノトリオ「上長根明子Trio」の他、様々な編成でのライブを日々行なっております。 ─

お気に入りの音楽はミシェル・ペトルチアーニ、ラーシュ・ヤンソン、キース・ジャレット、ビル・エヴァンス、セザル・カマルゴ・マリアーノ…とジャズ・ピアニスト5人を挙げておられます。2人めと5人めのピアニストは初めて知りました。東京を拠点に活動されてるようです。
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本アルバムは彼女自身のトリオでの録音。全13曲中バカラック・カヴァーを除く12曲が自作曲なんですが、いやいや彼女は相当なメロディ・メーカーだと感じました。バップからバラードまでジャンル広く、決してメロディアスとかそういう訳ではないのですがメロディに魅力を感じる曲が多くって。それに、演奏面でも音色が明るく生き生きしてるというか。彼女の自己紹介通りでした。

─ この曲を嫌いな人はあまりいないんじゃないかと思います。カーペンターズの歌で有名ですが、私は中学生の頃に初めてこの曲を聴いて、一瞬でこの曲に恋しました。美しい曲です。今回は都会的ブラジル風にアレンジしています。 ─ (CDのライナーより)

T-13.「 遥かなる影 」に対する彼女のコメントです。♩≒120の軽快なテンポにクール&ポップなライトサンバのリズム。ふむふむ、都会的ブラジル風ってこーゆーことなのね。ベース、ピアノと続くアドリヴもカッコイイし、何より肩に力が入ってないのが良いです。しっかり聴けるしBGMにもなる好カヴァーです。数日間、通勤のクルマ運転中に1曲リピートで50回位聴きましたが飽きませんでした(笑)。

自作曲の中では、その名の通りポップなバップのT-2.「 POP BOP 」、どこかにモンクを感じるT-4.「 PLEASANT TIME 」が個人的なレコメンド。あと、音圧が高くて程良い残響…録音も素晴らしいです。


【データ】
『 Pleasant Time 』
上長根明子Trio

CD:2019年2月27日リリース
レーベル:Cadenza(カデンツァ) by T-TOC Records(ティートックレコーズ)
番号:CADE-0032

Executive Produced, Recorded, Mixed, Mastered by 今野貴明(T-TOC Records)
Recordrd at T-TOC STUDIO
all songs composed by 上長根明子 (except T-13.)
上長根明子 (Piano)
吉川大介 (bass)
原島燎平 (drums)

↓ あっそうそう、Amazon では『 プレント・タイム 』になってますね。正しくは『 プレント・タイム 』なのに。

より以前の記事一覧

★ リンク ★

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