シングル

2020年10月25日 (日)

EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE/Nick Palmer (1968年)

米男性シンガー、ニック・パーマーによる1968年のシングル。B面が超レアなバカラック・カヴァーです。

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B面

A. DID I EVER REALLY LIVE? (2:26)
B. EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE (2:10)


米男性シンガー、ニック・パーマーによる1968年のシングル。

ポップシンガーらしいのですが、詳しいことはよく分かりません。Discogsによれば、1966〜1969年にかけてRCAからアルバム2枚、シングル7枚をリリースしているようです。1967年5月にリリースされた彼のファーストアルバムのジャケットがこちら。
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20代? いや、30代? う〜ん、年齢不詳だ…。

本題に戻ります。バカラック・カヴァーは本シングルのB面。前回ご紹介したドナ・マリーの「 THROUGH THE EYE OF A NEEDLE(針の目を通して見れば)」と同様、クリフ・リチャード1965年のアルバム『 Love is Forever 』に入っていた「 EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE(愛する人を)」のカヴァーです。オリジナルがクリフ・リチャード、カヴァーはニック・パーマーだけという超レア曲です。

クリフ版(♩≒104)より早いテンポ(♩≒112)と明るい曲調のアレンジ。リズムはクリフ版同様シャッフルなんですが、クリフ版が全体的に “おっとり” してるのに対して、ニック版には独特の “とぼけた” 味わいがあります。イントロのメロディもクリフ版とは変えていて、曲の冒頭から味わいが違うんです。ニックや男女バックコーラスもどこか楽しげに歌ってますし。私はニック版の方が好きなんですけどねぇ。

何故3年も経ってこの曲をシングルB面で取り上げたのか…。その点は謎なんですが、詮索するのはやめました。どーせわっかんねぇだろーし😞💦

ここからはオマケとして、MP3で所有しているバカラック・カヴァーをご紹介。
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ニック・パーマーは1967年11月リリースのセカンド・アルバム『 Turns It On 』でバカラックナンバーの「 アルフィー」(3:35)をカヴァーしています。ストリングス主体のオケ、ピアノ、ヴィブラフォン等をバックにジャズのテイストでしっとり歌っています。このセカンド・アルバムはビッグバンドをバックにノリノリで歌う曲が多いのですが、こうしてみるとニックはなんでもこなせるセッションシンガー的な存在だったのかもしれません。よくは分かりませんが。


【データ】
DID I EVER REALLY LIVE?/EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE 」
Nick Palmer

7"Single:1968年リリース
レーベル:RCA
番号:47-9698

Producer:Jim Foglesong
Arranged and Conducted by Ray Ellis

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年10月18日 (日)

THROUGH THE EYE OF A NEEDLE/Donna Marie (1967年)

米国の女性歌手、ドナ・マリーが1967年にリリースしたシングル。B面がバカラック・カヴァーです。

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B面

A. THE WHOLE WIDE WORLD IS WATCHING US (2:34)
B. THROUGH THE EYE OF A NEEDLE (2:40)


米国の女性歌手、ドナ・マリーが1967年にリリースしたシングルです。

ドナ・マリーは、1950年6月28日ニュージャージー生まれ。米国人(父)とスペイン人(母)の混血だそう。13歳の時、Gateway から Marie La Donna の名前でデビュー。2年後ドナ・マリーに改名して Columbia から数枚のシングルを発表。Columbiaを離れた後、1970年には The Archies のヴォーカルとしてシングル2枚のレコーディングに参加しました。その後は表舞台から姿を消していましたが、2005年に Karen G とコラボしてクリスチャンミュージックのCDをリリースしたそうです。

因みに、Columbia 在籍時のお姿はこんな感じ。撮影年は分かりませんが、この写真は大人っぽいですねー。
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B面がバカラック・カヴァー。前回ご紹介したクリフ・リチャードのアルバム収録曲「 THROUGH THE EYE OF A NEEDLE(針の目を通して見れば)」のカヴァーです。オリジナルがクリフ・リチャード、カヴァーはドナ・マリーだけという超レア曲です。

ドナ版のアレンジはクリフ版のほぼコピー。テンポもクリフ版(♩≒90)とほぼ同じ(♩≒92)。ですが、歌のキーが1オクターヴ近く高いことと打楽器の様に使う女性バックコーラスのおかげで、ドナ版の方が軽快に聴こえます。若干憂いを帯びたクリフの歌声に対して、ドナの歌唱はアイドルっぽさがまだ残ってる感じ。なんてったって、♪ドナはまだ 17だから〜。【 追悼 筒美京平さん… 】

どうしてドナがこの曲をカヴァーしたのか? クリフと同じ Columbia だったとはいえ、若い女性向けの曲とはお世辞にも言えないし…。何か事情があったとは思うのですが…。ま、いいや(笑)。



【データ】
THE WHOLE WIDE WORLD IS WATCHING US/THROUGH THE EYE OF A NEEDLE 」
Donna Marie

7"シングル:1967年リリース
レーベル:Columbia
番号:4-44015

Arranged & Produced by Charles Calello

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し



2020年9月 6日 (日)

THE WORLD IS A CIRCLE/Jackie Trent (1973年)

ジャッキー・トレントが1973年にリリースしたシングルです。A面がバカラック曲のカヴァーです。

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A. THE WORLD IS A CIRCLE  〜 Jackie Trent 〜 (3:47) 
B. I CAN'T GET ALONG WITHOUT YOU 〜 Jackie Trent & Tony Hatch 〜 (2:47)


英国の女性シンガー、ジャッキー・トレントが1973年にリリースしたシングルです。

ジャッキーは前々回(アルバム『 WORDS AND MUSIC 』)、前回(シングル「 DON'T YOU BELIEVE IT 」)に続き、3回連続の登場です。彼女のプロフィール等は前々回の記事を参照ください。

さて、シングルA面がバカラック曲のカヴァー、米コロンビア映画『 LOST HORIZON(失われた地平線)』の挿入歌「 THE WORLD IS A CIRCLE(世界はまるい)」でございます。映画ではリヴ・ウルマンが野外の学校で子供たちと歌い踊る、8分の6拍子の明るく楽しい曲(リヴ・ウルマンのパートは Diana Lee という方が歌唱)。途中でちょっとだけボビー・ヴァンも歌っています。

ジャッキー版はどうでしょうか? テンポは映画のサントラと全く同じで、ジャッキーと子供たちによる元気の良い歌唱もサントラに引けを取りません。キーだけはサントラより短3度低いものの、全体の雰囲気はほぼ一緒ですね〜。バックのオーケストラも、4小節のイントロが追加されたこととオブリガートに少し工夫が見られることくらいかな、違いは。当然、公私ともパートナーであったトニー・ハッチによるアレンジ&プロデュース。でも、彼だったらもっと独自のアレンジを施しそうなんですけどね…。

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所有シングルはプロモ盤。このプロモ盤のレーベル表記は "Columbia" のみですが、紙製内袋には "Columbia" と "EMI" のロゴが併記されていました。EMIは1931年に英コロムビアと英グラモフォンが合併して設立されたレコード会社。米コロンビア・レコードとも関係あったんでしょうね。レーベル面の (P)1972 表記からすると、リリースはともかく録音は1972年に行われたはず。映画の公開は1973年なので、映画公開前に英国でプロモーションするためのシングルだったと思われます。そういう事情があったとすれば、トニー・ハッチがサントラのイメージに近い仕上がりにしたのも頷けます。

B面はジャッキーとトニー・ハッチの共作による軽快なカントリー調の曲。2人名義で、デュエットしてるようです。


【データ】
『 THE WORLD IS A CIRCLE/I CAN'T GET ALONG WITHOUT YOU 』
Jackie Trent/Jackie Trent & Tony Hatch

7"シングル:1973年リリース(Discogs情報)
レーベル:Columbia/EMI (UK)
番号:DB 8941

Arranged & Produced by Tony Hatch
A. Written by Burt Bacharach and Hal David
B. Written by Jackie Trent and Tony Hatch

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年8月30日 (日)

DON’T YOU BELIEVE IT/Jackie Trent & Tony Hatch (1969年)

ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1969年にリリースしたシングルです。A面が超レアなバカラック曲のカヴァーです。

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A. DON'T YOU BELIEVE IT  〜 Jackie Trent & Tony Hatch 〜 (3:06)
B. CRANES FLYING SOUTH  〜 Jackie Trent & Tony Hatch 〜 (3:19)


ジャッキー・トレントとトニー・ハッチが1969年にリリースしたシングルです。A面が超レアなバカラック曲のカヴァーです。

2人のプロフィールについては前回記事(2人が1971年にリリースしたアルバム『 WORDS AND MUSIC 』)で紹介していますので、今回は割愛します。その『 WORDS AND MUSIC 』でも2人はバカラックの超レア曲「 TRY TO SEE IT MY WAY(涙のアドヴァイス)」をカヴァーしていましたが、今回の「 DON'T YOU BELIEVE IT 」はそれ以上にレアかもしれません。

「 DON'T YOU BELIEVE IT 」のオリジナルはアンディ・ウィリアムス。1962年9月にシングルA面(Cplumbia 42523)としてリリース。なんと全米チャートでも39位になったそう。バカラックとボブ・ヒリアードによる作品で、♩≒82のユルいシャッフル調リズム(ズン・チャッチャって感じ)の曲。中間部ではセリフも入るし。所々で男性ヴォーカルとハモりますが、本人の多重録音かも?。う〜ん、本当にこんなのが全米40位以内に入ったの?と思ってしまいます。拙ブログで過去ご紹介したアルバムの中では、バカラック物コンピ集『 The Rare Bacharach 1 』に収録されていました。

さて、本カヴァーの出来は?
リズム自体はシャッフルのままですが、オリジナルよりかなりテンポアップ(♩≒120)してポップな印象。全編で2人仲良くハモっております。アコーディオンやフルートによる洒落たオブリガートなど、オケのアレンジ面でも工夫が見られます。もちろん、アンディ版にある中間部のダッサいセリフもカットされています。いい感じのカヴァーになってると思います。

ただ、何故2人がこの曲をカヴァーしたのか? しかもシングルA面で…。
アンディ版は英国でもシングル・リリースされたようですがチャートアクションは皆無でしたし、他にヒットしたカヴァー・バージョンがあった訳でもありません。謎だ………

B面曲は2人の共作で優雅なバラード曲。こちらも2人で仲良く歌ってらっしゃいます。


【データ】

『 DON'T YOU BELIEVE IT / CRANES FLYING SOUTH 』
Jackie Trent & Tony Hatch

7"Single:1969年リリース
レーベル:Pye Records (UK)
番号:7N.17789

Produced by Tony Hatch
A. Written by Burt Bacharach and Bob Hilliard
B. Written by Jackie Trent and Tony Hatch

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年6月21日 (日)

LONDON LIFE/Anita Harris (1965年)

英国の女性シンガー/女優、アニタ・ハリスが1965年にリリースしたバカラック書き下ろしのシングルです。

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A. LONDON LIFE (2:47)
B. I RUN TO HIDE (2:54)


英国の女性シンガー/女優、アニタ・ハリスが1965年にリリースしたシングルです。

アニタ・ハリスは1942年英国イングランド生まれ。Wikiによれば、タレントとしてTVに出演しつつ、レコードも出して1960年代後半には何曲かのヒットを放っています。後年にはミュージカルにも多数出演したそうです。

アニタはバカラック作品とは結構縁がありまして。まず1965年に「 TRAINS AND BOATS AND PLANES 」をカヴァーしてシングル・リリース。それから、1968年〜1969年あたりにレコーディングしたと思われるバカラック・カヴァー18曲を収めたアルバム『 This Girl's In Love With You 』をMP3ダウンロードのみで2011年にリリース。このアルバム、独創的なアレンジで内容の濃いカヴァーが目白押し。興味がありましたら是非!

そして今回ご紹介するのが1965年10月にリリースしたシングルで、なんとA面の「 ロンドン・ライフ 」はバカラック書き下ろし! この曲は1965年に創刊された雑誌 “ London Life ” の宣伝ソングだったそうなんです。つまり雑誌の名前が曲名になってるワケ。最初はルルが歌う事になっていたようですが、予定が合わずアニタになったそう。まったりさんのブログ『 バカラックマジックでまったりと 』のロンドンとバカラックさん、ユキエさんのブログ『 昼下りのジョージィ2 』のUK 60年代の雑誌 [4]:その雑誌にバカラックは曲を贈った〜London Lifeでそれぞれ動画とエピソードを交えてこの曲が紹介されています。是非覗いてみてください。

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センターの穴が小さいので見た目は7"33回転のEP盤っぽいですが、れっきとした7"45回転のシングル盤でございます。レーベル面には作者としてバカラックしかクレジットされていませんが、作詞は勿論ハル・デイヴィッド。これがもろロンドン讃歌の歌詞なんですねー。 ─ パリが寝ている間も ロンドンはスウィングし続けている 世界が歌っている全ての曲は 英国ロンドンで生まれてるんだ ─ どんよりして雨の多い気候も前向きな内容に。 ─ 冷たい雨の中傘をさして 男の子と女の子は体を寄せて暖め合う ─ いやいや、そこまでポジティブに表現しなくてもよくない?(笑) まぁ宣伝ソングだからいいか^^;

曲調も実に陽気。テンポは♩≒120でリズムは軽いシャッフル。イントロ-A-B-A-B-サビ-A-B-アウトロという構成。高低行ったり来たりするメロディ、変なコード進行、一般的じゃない小節数(A:10小節、B:9小節、サビ:12小節)とバカラック節てんこ盛り! サビとアウトロはテンポアップしてアレンジもワチャワチャ感を演出。アニタのハスキーでブライトでビブラートの効いた歌声は曲にベストマッチ、とは言い難いですが曲の魅力が優ってます。隠れた名曲ですねー、誰もカヴァーしてないのが不思議なくらい。

プロデュースはマイク・マーゴリスで、ミュージック・ディレクター(アレンジも兼ねてる?)はデヴィッド・ウィティカー。いずれもバカラックは関わっていませんが Good Job だと思います。

因みにB面曲はマイク・マーゴリスとアニタ・ハリスの共作。実はこの2人、1973年に結婚するんですね。その後どうなったかは知りませんが。

もひとつ因みに、雑誌 “ London Life ” は1965年10月創刊の週刊誌。翌1966年クリスマスに廃刊となるまでのわずか1年3ヶ月足らずでしたが、スウィンギング'60年代の典型だったんだそう。こちらのサイトで創刊号〜最終号までの表紙を見ることができます。その中で気になったのが1966年5月28日号(下の画像)。表紙にはキルト衣装に身を包んだウルスラ・アンドレスが…。もしかしたら映画『 カジノ・ロワイヤル 』撮影がらみの記事があったんじゃないか。あ〜気になる。
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【データ】
「 LONDON LIFE 」
Anita Harris

7"Single:1965年10月15日リリース
レーベル:Pye Records (UK)
番号:7N.15971

Produced by Mike Margolis
Musical Direction by David Whittaker (A.), Kenny Salmon (B.)
A.「 LONDON LIFE 」written by Burt Bacharach & Hal David
B.「 I RUN TO HIDE 」written by Mike Margolis & Anita Harris

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2020年1月26日 (日)

BRIDGES/Melody Federer & Burt Bacharach (2020年)

米国の女性シンガーソングライター、メロディ・フェデラーがバカラック爺と共作した新曲のシングルです!(配信のみ/CD無し)

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1. BRIDGES (3:31)


米国の女性シンガーソングライター、メロディ・フェデラーがバカラック爺と共作した2人名義のシングルです。一昨日(1/24)リリースされたばかりの新曲!

メロディ・フェデラーはテキサス生まれ(生年不詳)で、現在はシアトルを拠点に活動。ポップからエレクトロまで様々なジャンルの様々なミュージシャンと仕事をするとともに、自身でもソロでアルバム1枚と多数のシングル曲(配信のみ)をリリース。何曲か聴きましたが、アコースティックでフォーキーなポップという印象です。

フェデラーとバカラック爺は共通の知人を介して知り合いました。彼女のソングライティングと歌唱に触れたバカラック爺は ─ 彼女は本当に素晴らしいソングライターであり、パフォーマーになるために必要なものを持っている ─ と感じ、これまでに5曲を共作。彼女のFBによれば、昨年(2019年)12月のビバリーヒルズでのバカラック爺のコンサートに呼ばれて2曲歌ったみたいですよ。
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「 BRIDGES 」のMVはYouTubeの Melody Federer チャンネルにアップされてます。しかし、”限定公開”のため彼女のTwitter → smartURL からのリンクじゃないと視聴できない模様。代わりに Melody Federer トピック にあるMVを貼り付けておきます。


詞をフェデラー、曲をバカラック爺が担当。変拍子/難しい転調は無く、変なコード進行/高低差のあるメロディもそれほど見られません。つまり作曲面での所謂バカラックらしさは希薄です。でもでも、ミディアムテンポでポップな曲調には多幸感を感じます。ここ数年の新曲たちは重い(「 DANCING WITH YOUR SHADOW 」,「 LIVE TO SEE ANOTHER DAY 」)或いは渋い(コステロのアルバム曲)のどちらかでしたから…。

フェデラーの歌声は艶やかで力強く魅力的です。2人名義ということでバカラック爺はピアノを弾いてるんだと思いますが、4拍目の裏から次の小節の1拍目にかけての装飾音的な16符音符はいかにもバカラック節。演奏面ではらしさが出てます(笑)

メジャーレーベルでちゃんとプロモーションすればヒットしそうな気がするんですけどねー。


【データ】
「 BRIDGES 」
Melody Federer & Burt Bacharach

MP3:2020年1月24日リリース
レーベル:Melody Federer
番号:─

Produced by Daniel Tashian
Written and Performed by Melody Federer and Burt Bacharach
Engineered by Mike Poole
Mixed by Jason Lehning
Master by Greg Calbi
Piano, Bass, Drums, Guitar:Daniel Tashian
Strings Arranged and Engineered by Jordan Lehning
Cello:Austin Hoke
Violin:Kristin Weber
Violin:Russel Durham
Viola:Lydia Luce

※ 2020/3/14 クレジット判明したので追記

2020年1月19日 (日)

TRAINS AND BOATS AND PLANES/Joanie Sommers (1967年)

ジョニー・ソマーズが1967年にリリースしたシングル。A面がバカラック・カヴァーです!

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A. TRAINS AND BOATS AND PLANES (3:00)
B. YESTERDAYS MORNING (2:20)

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バカラック爺、4月のビルボードライブ情報が1/16に発表されました。事前情報(1/11拙記事)通り4/1〜15、大阪/東京/横浜で9公演! 1/20から横浜公演、2/5から大阪/東京公演の予約受付開始! Twitterでも話題になってましたね、チケ代が高いだの高齢でちゃんとパフォーマンスできるのか?だの。そんな輩は今すぐトウフの角にでもアタマをぶつけてほしいですな。問題は箱が小さいのでチケット取れるかどうか…です。ゲットできたら拙ブログで報告しまーす。

そして同じ1/16、女優の清原果耶さんが「雨にぬれても」を歌う京王電鉄のテレビCMが放映開始されました(プレスリリース)。素朴でストレートな歌声が良くって。メイキングではナレーション抜きでもう少し長く歌声聴けます(雨にぬれても篇 30秒雨にぬれても篇 メイキング)。
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さて、今回のお題はジョニー・ソマーズ。米国'60年代前半の女性アイドルシンガーのひとり。デビュー以来在籍していたワーナーからColumbiaに移籍して1966年にアルバム1枚とシングル3枚(前回記事で略歴含め紹介)をリリース。その後すぐCapitolに移籍して1967年にリリースしたのがこのシングルでございます。

バカラック・カヴァーはA面の「 汽車と船と飛行機と 」。オリジナルはバカラックで、1965年にファースト・アルバム『 HIT MAKER! 』の先行シングルとしてリリースされ全英4位に。同年、英国のビリー・J・クレイマー&ダコタス(全英12位、全米47位)、同じく英国のアニタ・ハリス(チャートなし)、フランスのクロード・フランソワ(仏語詞、チャート不明)、ドイツのファイヴ・トップス(独語詞、チャート不明)がシングルをリリース。翌1966年にはディオンヌ・ワーウィック(全米22位)がシングルをリリースしたり、スウェーデンのギャルズ&パルズがバカラック集の中でカヴァーしています。

ジョニー・ソマーズがこの曲を1967年になってシングル・リリースしたのは、1966年のTVミュージカル『 ON THE FLIP SIDE(オン・ザ・フリップ・サイド) 』でバカラック曲に触れて目覚めたからだ…と勝手に思ってます。よくはわかりませんけど。

ジョニー版の特徴は、イントロでのR&B調のメロディとリズム。それまで、この曲のイントロはAメロを流用したものばかりでしたからとても新鮮に聴こえるんですね。グルーヴを感じます。
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本編に入るとR&B色は薄まりますが、シロフォンの刻みとか中間部ブリッジでのストリングスの盛り上がりなど、オケのアレンジも細かい配慮が効いてます。ディオンヌ版を普段着とすると、ジョニー版はちょっとオシャレした普段着といった印象です(どう違うのか突っ込まないでくださいね、あくまでイメージなので…)。ジョニーの歌唱も表現力があってなかなか好印象です。

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ちなみに、上の表は「 汽車と船と飛行機と 」のオリジナルが世に出た1965年から1967年までのカヴァー曲とそのイントロについてまとめたものです。1966年までイントロのメロディはオリジナルを真似た “ Aメロ流用 ” ばかりで、1967年に入るとバリエーションが出てきたことがわかります。面白いですね。

B面はバカラック曲じゃないし聴いてもいないので割愛します、あしからず。


【データ】
「 TRAINS AND BOATS AND PLANES 」
Joanie Sommers

7" Single:1967年リリース
レーベル:Capitol
番号:5936

Producer – Nick Venet
Arranged By, Conductor – James E. Bond, Jr.

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2019年4月14日 (日)

LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER/Tony Bennett With The Mike Curb Congregation (1972年)

トニー・ベネットが1972年にリリースしたシングルです。バカラックが音楽を担当した映画『 失われた地平線 』の曲をカヴァー!

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A. LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER (3:19)
B. THE GOOD THINGS IN LIFE (3:25)


トニー・ベネットが1972年にリリースしたかなりレアなシングルです。

トニー・ベネットは米国の大御所男性歌手のひとり。1926年生まれなのでバカラック(1928年生まれ)より2歳上。ジャズ・スタンダードからポップスまで守備範囲の広いお方で、いわゆるクルーナーの代表的存在でもあります。最近では多様なアーティストとのデュエットで存在感を示していて、特にレディー・ガガとのデュエットは話題を呼びましたね。

1972年、トニー・ベネットはそれまで長く在籍していたコロンビアからMGMに移籍。10月には移籍後初のアルバム『 The Good Things In Life 』をリリースします。そして同時期にリリースしたシングルのA面がこの「リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー」でございます(ただしアルバムには未収録)。ちなみに↓は billboard 1972年11月4日号25ページに掲載されたMGM/Verveの全面広告。こう書いてあります。 ─  A new album by Tony Bennett is one of the good things in life. Plus a great new single - "Living Together, Growing Together" "The Good Things In Life"  ─
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ご承知の通りこの曲はバカラックが音楽を担当した1973年3月公開(日本では同年7月公開)の米ミュージカル映画『 LOST HORIZON(失われた地平線)』の中で歌われた曲の一つ。コロンビア映画の作品だったのでお世話になったコロンビアに忖度してカヴァーしたのかもしれませんね。

アレンジは映画およびそのサントラ盤をベースにしたもの。トニー・ベネットは軽くヴィブラートを効かせ、サビではメロディちょっぴりフェイクなんかしちゃったりして余裕の歌唱といったところ。歌い出しは彼のソロですが、男性コーラス、女性コーラス、キッズコーラスが次々に重なっていきます。この大人子供混成のコーラスは1960年代にマイク・カーブが中心となって結成されたコーラス・グループのThe Mike Curb Congregation(マイク・カーブ・コングリゲイション)によるものです。ちなみにマイク・カーブは当時MGMレコードとヴァージンレコードの社長さんでした。

このトニー・ベネット版は全米チャートで1972年12月に111位を記録しています。「 リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー 」最大のヒットはフィフス・ディメンション版ですが、1972年12月のリリースで全米チャート32位を記録したのは1973年1月でした。つまり、チャート上ではフィフス・ディメンションよりも先だったんですね。いやいや、意外でした。

ここからはオマケです。
トニー・ベネットはコロンビア時代にバカラックをちょくちょくカヴァーしています。
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1969年のアルバム『 I've Gotta Be Me 』で「 アルフィー 」「 世界は愛を求めている 」「 あなたはあなた 」、同じく1969年のアルバム『 Tony Sings the Great Hits of Today 』で「 恋の面影 」、1970年のアルバム『 Tony Bennett's Something 』で「 涙でさようなら 」というように(リンク先はコロンビアのバカラック物コンピ集)。いずれもゴージャスで凝ったアレンジなのですが、片や「 リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー 」はオリジナルほぼ完コピのアレンジ。コロンビアだったらどんな風にカヴァーしたのか…ちょっと気になるあるでおでした。


【データ】
「 LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER 」
Tony Bennett With The Mike Curb Congregation

Single:1972年10月リリース
レーベル:MGM / Verve
番号:MV 10690

Produced by Mike Curb and Don Costa
Arranged by Don Costa

※ 日本の Amazon での取り扱いは無し

2019年4月 7日 (日)

STRONGER THAN BEFORE/Just Friends (1981年)

正体不明のユニット?、Just Friends が1981年にリリースしたバカラック・カヴァーのシングルです。

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A. STRONGER THAN BEFORE (3:30)
B. STRONGER THAN BEFORE (3:30)  ← プロモ盤なのでA面と同じ曲


米国のヒップホップ/ソウル系レーベル、Sugar Hill Records から1981年にリリースされたシングルです。

バカラック作品の中ではそれほどカヴァーされていない「 STRONGER THAN BEFORE(愛は果てしなく)」。そのカヴァーを連続で紹介する企画の第4弾。ネタが尽きて今回がラストです。

オリジナルはキャロル・ベイヤー・セイガー。1981年にリリースしたサード・アルバム『 SOMETIMES LATE AT NIGHT(真夜中のくちづけ)』の収録曲で、シングルは全米30位を記録しました。オリジナルと同じ1981年にカヴァーされたのは本作の Just Friends だけです。

メイン・ヴォーカルは男性1人、サブとして女性1人も歌っています。男性は裏声で歌っていて女性と音程が同じ。声質もよく似ています。Just Friends はこの2人のユニット名と思われますが、色々調べたものの結局正体はわかりませんでした。アレンジはオリジナルのセイガー版のコピーですが、サウンドの厚みと密度が全然違っていて本作は至って質素な仕上がり。

実は、キャロル・ベイヤー・セイガーのアルバム『 真夜中のくちづけ 』には「 JUST FRIENDS 」という曲が入ってます。マイケル・ジャクソンがバック・コーラスで参加した曲なのですが、本作のアーティスト名はその曲と関係があるんじゃないかと睨んでいます。マイケル・ジャクソンとキャロル・ベイヤー・セイガーが「 愛は果てしなく 」をデュエットしたらどうなるか、パロディで誰かがやったのかなぁ…と。ま、私の妄想ですが。

あと、細かい指摘をひとつ。この曲はバート・バカラック、キャロル・ベイヤー・セイガー、ブルース・ロバーツの3人による共作曲なのですが、レーベル面のクレジットにはブルース・ロバーツの表記がありません。あぁ、なんて可哀想なブルース・ロバーツ💦。

ここからはオマケです。MP3で所有している「 愛は果てしなく 」のカヴァーをご紹介。
Keys Toni Cecil
まずは B. Judahl Keys。2013年?のアルバム『 Evolution of the SoulQuarian 』でカヴァー(5:32)。チャカ・カーン版をベースにしたヒップポップ風アレンジ。この方は男性アーティストのようですがちゃんと歌ってるのはAメロとBメロの一部とアドリヴ風のフェイクくらいでサビは女性バック・コーラスが主役。サウンド的にはとっても今風です。

続いて Toni Redd。米国アトランタの女性R&Bシンガーで、2015年のアルバム『 Her Reddness 』でカヴァー(4:48)。アレンジはチャカ・カーン版のほぼコピーですが、ベースの動きがチャカ版よりもカッコイイです。Toni Redd の歌唱はソウルフルですがそれほど印象には残りません。

最後に Cecil Ramirez。2015年?のアルバム『 Party in the Back 』でカヴァー(4:09)。スムーズ・ジャズ系のインスト物で、メロディを奏でるのはピアノ。1コーラス目は普通に、2コーラス目からはアドリヴも交えてきます。このアドリヴがなかなかクールで気持ちいいです。エンディングがフェードアウトじゃなく終止形なのは個人的にポイント高いです。


【データ】
「 STRONGER THAN BEFORE 」
Just Friends

シングル:1981年リリース
レーベル:Sugar Hill Records(US)
番号:SH-761

Produced by Joey Robinson, Jr. Productions
Recorded at Sweet Mountain Studio

※ 日本のAmazonでの取り扱いは無し

2019年3月24日 (日)

STRONGER THAN BEFORE/Joyce Kennedy (1984年)

米女性シンガーのジョイス・ケネディが1984年にリリースしたシングルです。A面がバカラック作品のカヴァー!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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A. STRONGER THAN BEFORE (3:59)
B. CHAIN REACTION (3:40)


米女性R&B/ソウル・シンガーのジョイス・ケネディが1984年にリリースしたシングルです。
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ジョイスは1948年米国ミシシッピ州生まれ。1963〜65年にかけてシングルを数枚リリースするもローカル・ヒットのみ。その後、1972年にジョージア州アトランタで結成されたR&B/ファンク・バンド Mother's Finest(マザーズ・ファイネスト)の女性リード・ヴォーカルとして活動します。1984年にバンドを脱退しA&Mと契約。リリースした初のソロ・アルバム『 Lookin( For Trouble 』からの第2弾シングルがバカラック・カヴァーのA.「 愛は果てしなく 」でした。

前回ご紹介した通り、チャカ・カーンがこの曲をカヴァーしたのも1984年。チャカは10月リリースですがジョイスのリリース月は調べても判らず。どっちが先なんでしょうねぇ…。

テンポ(♩≒80)&キー共にオリジナルのキャロル・ベイヤー・セイガー版と同じ。バックの演奏は割りとオリジナルに近いのですが、イントロだけは独自のアレンジでギター・リフがカッコイイです。ジョイスの歌唱は1コーラス目こそノーマルなものの2コーラス目からメロディをかなりフェイクして、エンディングではチャカに負けず劣らずシャウト! 歌声は力とハリがあり素晴らしいです。80年代中盤の雰囲気を感じるのはサウンド含めチャカ版でしょうけど、こと歌唱に関してはジョイス版の方がグッ✊ときます。

全米チャートには縁がなかったものの、US R&Bチャートは30位。MP3音源にはなってないようですが YouTube で聴くことができます。TV番組『 Soul Train 』で歌ってる動画もありますょ、口パクですけど💦。


【データ】
「 STRONGER THAN BEFORE 」
Joyce Kennedy

Single:1984年リリース
レーベル:A&M
番号:AM-2685

Produced by Jeffrey Osborne for Jay Oz Inc. (A面)

※ 日本の Amazon での取り扱いは無し

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