カテゴリー「コンピレーションアルバム」の53件の記事

★複数アーティストのバカラック作品を集めたいわゆる編集盤

2024年12月15日 (日)

ラヴ・サウンズ・スタイル <バート・バカラック作品集>/V.A. (2014年)

キングレコードが持つジャズ、イージーリスニング系音源からコンパイルされたバカラック物コンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)

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1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  〜 レオン・ポップス 〜
2. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  〜 斎藤英美プラス・リズム・セクション 〜
3. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU  〜 伊東ゆかり 〜  F
4. KNOWING WHEN TO LEAVE  〜 猪俣猛とサウンド・リミテッド 〜
5. THE APRIL FOOLS  〜 レオン・ポップス 〜
6. PACIFIC COAST HIGHWAY  〜 斎藤英美プラス・リズム・セクション 〜
7. BOND STREET  〜 猪俣猛とサウンド・リミテッド 〜
8. PROMISES, PROMISES  〜 斎藤英美プラス・リズム・セクション 〜
9. ALFIE  〜 スクリーン・ポップス 〜
10. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  〜 レオン・ポップス 〜
11. THE LOOK OF LOVE  〜 ザ・ピーナッツ 〜  F
12. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  〜 斎藤英美プラス・リズム・セクション 〜
13. MEXICAN DIVORCE  〜 猪俣猛とサウンド・リミテッド 〜
14. (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE  〜 スクリーン・ポップス 〜
15. I SAY A LITTLE PRAYER  〜 斎藤英美プラス・リズム・セクション 〜
16. THE WINDOWS OF THE WORLD  〜 タイム5 〜  M
17. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  〜 スウィフト・ファイヴ・プラス・フォー 〜
18. SOUTH AMERICAN GETAWAY  〜 斎藤英美プラス・リズム・セクション 〜
19. TO WAIT FOR LOVE (今日、今、この時)  〜 布施明、A&Mオールスターズ 〜  M
20. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  〜 レオン・ポップス 〜

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記


収録時間約60分


キングレコードが持つジャズ、イージーリスニング系音源からコンパイルされたバカラック物コンピ集です。

─ 「 Love Sounds Style 」シリーズは、レコード会社各社に残された膨大なカタログのなかから、主に1960〜70年代にかけて制作された、国内録音によるイージーリスニング・アルバムより選曲・構成された作品集で、2004年に複数のレコード会社から全6タイトルが発売されました。それから10年を経て、今回はキングレコードに残された膨大なカタログのなかから、カテゴリごとに構成した5タイトル(各盤20曲、合計100曲)を発売します。
1960〜70年代は、こうしたインストゥルメンタルやイージーリスニング・ヴォーカルの企画盤が定期的に制作されており、そこでは映画音楽や海外のポピュラー・ヒットの数々が洒脱なアレンジを用いてカヴァーされていました。時期的にステレオ装置の一般家庭への普及と重なることから、それらはリスナーに好意的に受け入れられ、常に安定したセールスを記録していたといいます。とりわけサックス、ピアノ、ギターなどの楽器をフィーチャーした作品が人気を博し、由紀さおりの「 夜明けのスキャット 」のヒット以降は、スキャットを意欲的に採用したアルバムが多数制作されました。
ところが、そのあまりに膨大なタイトル数から再編に着手するのが困難で、さらに極めて匿名性の高いアーティスト表記などからも、これらが顧みられる機会はなかなか訪れませんでした。現に、本シリーズに収録された楽曲の大半が初CD化となるものです。しかし、お聴きになればおわかりのように、ここに収録された楽曲は、時を経てもなお色褪せぬ魅力を備えた楽曲が揃っており、今こそ聴き返される時期なのではないでしょうか。贅を尽くしたオーケストラ演奏から、気心の知れたミュージシャンによる気ままなセッションまで、我が国のポピュラー史を彩った名曲・名演の数々をお楽しみください。  ─ (ライナーより、本シリーズについて)

本コンピ集はキングレコードからリリースされたシリーズ5タイトルのうちの1タイトル。 ─ 20世紀を代表する作曲家にして、もはや“バカラック”というジャンルを確立したと言っても過言ではない偉大な音楽家バート・バカラック。キングレコードに残された数多くの録音のなかから、さまざまなアーティストがカヴァーしたバカラック作品だけで構成したオリジナル編集盤。ジャズ、イージーリスニングの企画盤を中心にベテラン歌手が歌った楽曲など20曲を収録‼︎ ─ (CDの帯より) でございます。
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丁寧なコンパイルは濱田高志さんのお仕事。ライナーには収録元アルバムの情報がほぼ網羅されてました。それらの情報を整理して、全20曲を収録元アルバムのリリース順に並べたものがこちら👇。(レオン・ポップスのT-10.「 雨にぬれても 」だけは収録元アルバム不明、残念!😅) 
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約半数の9曲は拙ブログで既に紹介済みでして、ここでは簡単に紹介します。リンクから過去紹介記事に跳びます。なお、ジャケ写は収録元アルバムのものです。

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伊東ゆかりのT-3.「 ディス・ガール 」はサラッとした歌唱でセンスを感じます。アレンジもストリングスやフルートのオブリガートがとっても素敵。→ 2014年の編集盤『 ルック・オブ・ラヴ 』の記事で紹介

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ザ・ピーナッツのT-11.「 恋のおもかげ 」はハープのアルペジオやオルガンのオカズなど独自のアレンジが光ります。ザ・ピーナッツの息の合ったハモリも流石。→『 フィーリング・グッド!~ピーナッツの新しい世界~ 』

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男性5人組コーラス・グループ、タイム5(タイムファイヴ)のT-16.「 世界の窓と窓 」はリードヴォーカル&コーラスのハーモニーが美しい。途中の転調(B♭→C)も印象的です。→『 THIS IS TIME 5 』

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斎藤英美プラス・リズム・セクションの6曲(T-2,6,8,12,15,18.)はちょっとマニアックなエレクトーンもの。ただし、アルバム名義どおり斎藤英美(エレクトーン)+ リズム・セクション(E.G, E.B, Dr)なのはT-2,6,15.の3曲だけ。そのうちT-6.「 パシフィック・コースト・ハイウェイ 」は原曲を再現しつつもアドリブの独自性が光っていてレコメンド。一方、エレクトーン経験者の私としては、エレクトーンだけで演奏しているT-8,12,18.の3曲を興味深く聴きました。テンポが速く和音でリズムを刻み続けるT-8.「 プロミセス・プロミセス 」は弾くの大変だったと思いますし、エレクトーンによる忠実な原曲の再現に挑戦したT-18.「 自由への道 」は力作で且つ熱の入った演奏です。どちらもミスタッチが多くて一般リスナーにはレコメンドではないかも知れませんが、私としては超レコメンドです。→『 プレイ・バカラック 』

残り11曲は私もこのコンピ集で初めて聴きました。

T-17.「 何かいいことないか仔猫チャン 」を演奏しているスウィフト・ファイヴ・プラス・フォーは、ジャズギタリストで企画物のイージーリスニング・レコードを多く残している沢田駿吾をリーダーとするユニット。1966年(原曲の翌年)にシングル盤をリリースするとは! 原曲ベースのアレンジです。

T-1,5,10,20,の4曲を演奏しているレオン・ポップスは、石川皓也(名前はあきらと読むそう)がアレンジ&指揮をしたキングレコードのセッション・オーケストラ。T-1.「 サン・ホセへの道 」はボサ・リオ版ベース、T-5.「 エイプリル・フール 」はパーシー・フェイス版(日本のチャートで最高66位)を軸にディオンヌ版(同99位)も少し取り入れて、T-10.「 雨にぬれても 」はバカラックのインスト版ベース、T-20.「 遥かなる影 」はカーペンターズ版ベースのアレンジ。4曲ともステレオタイプなイージーリスニングの雰囲気です。

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T-9,14.の2曲を演奏しているスクリーン・ポップスは、匿名のレコーディング用オケ。収録元アルバムのジャケットにも表記ないですし(見開きジャケットの内面とレーベル面には表記あるようですが)。T-9.「 アルフィー 」はバカラック版のほぼコピー、T-14.「 リバティ・バランスを射った男 」はオリジナルのジーン・ピットニー版ベースのアレンジ。レオン・ポップスよりも更にステレオタイプなイージーリスニングです。

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布施明のT-19.「 今日、今、この時 」は、同日(1970/10/1)リリースのバカラック・カヴァーアルバム『 布施明がバカラックに会った時 』でもカヴァーした「 TO WAIT FOR LOVE(トゥ・ウェイト・フォー・ラヴ)」の日本語詞版(訳詞:安井かずみ)。バックトラックはアルバムの英語詞版と同じ(ギターとドラムスがよく聴こえるなど楽器のバランスは若干異なる)。英語詞だろうと日本語詞だろうと、持ち前のハリのある美声は変わらず流石の歌唱です。

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T-4,7,13.は、つい先日(2024/10/4)お亡くなりになった名ジャズ・ドラマーの猪俣猛が1969年暮れに結成した猪俣猛とサウンド・リミテッドによるジャズ・ロックの演奏。T-4.「 去りし時を知って 」は比較的ノーマル。T-7.「 ボンド・ストリート 」はズンチャチャの原曲に対しズンチャチャとリズムが跳ねているのが特徴で、ギターのアドリヴも渋い。T-13.「 恋するメキシカン 」ではジャガジャ〜ンやギュイ〜ンといったギターがロックしてます。

日本人による'60年代後半〜'70年代前半のバカラック・カヴァーを集めたバカラック物コンピ集は他にもあります。
『 バカラック スタイル 』by 東芝EMI (1995年)
『 バート・バカラック・オン・ジャパニーズ・レア・グルーヴ 』by テイチク (1998年)
今回の記事を書きながら、ビクターやコロムビアあたりからも出ないかなぁ…と思った次第。是非お願いしたいところです。


【データ】
『 ラヴ・サウンズ・スタイル <バート・バカラック作品集> 』 英語タイトル『 Love Sounds Style BURT BACHARACH SONG BOOK 』
V.A.

CD:2014年6月18日リリース
レーベル:King Record (JP)
番号:KICS-3055

Produced, Compiled & Linernots:Takayuki Hamada 濱田 高志


This Compilation (P)2014 King Record Co., Ltd. Japan

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2024年10月20日 (日)

THE SONGS OF BURT BACHARACH/V.A. (2013年)

英国の'50〜'60年代再発専門レーベル Not Now Music が2013年にリリースした英国編集の60曲入りCD3枚組バカラック物コンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)

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Disc 1
1. DON'T MAKE ME OVER  〜 Dionne Warwick 〜  F
2. (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE  〜 Gene Pitney 〜  M
3. Rosanne  〜 Burt Bacharach 〜
4. DON'T YOU BELIEVE IT  〜 Andy Williams 〜  M
5. UNINVITED DREAM  〜 Peggy Lee 〜  F
6. THE ANSWER TO EVERYTHING  〜 Del Shannon 〜  M
7. WAITING FOR CHARLIE (TO COME HOME)  〜 Jane Morgan 〜  F
8. MANPOWER  〜 The Exotics 〜  M
9. BOYS WERE MADE FOR GIRLS  〜 Everit Herter 〜  M
10. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS  〜 Helen Shapiro 〜  F
11. JOANIE'S FOREVER  〜 Buddy Clinton 〜  M
12. INDOOR SPORT  〜 Jo Stafford 〜  F
13. YOU'RE FOLLOWING ME  〜 Perry Como 〜  M
14. COME COMPLETELY TO ME  〜 Steve Rossi 〜  M
15. DON'T, UNLESS YOU LOVE ME  〜 Paul Hampton 〜  M
16. IN TIMES LIKE THESE  〜 Gene McDaniels 〜  M
17. THE MIRACLE OF ST. MARIE 〜 The Four Coins 〜 M
18. HEAVENLY  〜 Johnny Mathis 〜  M
19. ANY DAY NOW  〜 Chuck Jackson 〜  M
20. ONCE IN A BLUE MOON  〜 Nat 'King' Cole 〜

Disc 2
1. TOWER OF STRENGTH  〜 Gene McDaniels 〜  M
2. PLEASE STAY  〜 The Drifters 〜  M
3. DREAMIN' ALL THE TIME  〜 Jack Jones 〜  M
4. CRAZY TIMES  〜 Gene Vincent 〜  M
5. FEELIN' NO PAIN  〜 Paul Evans 〜  M
6. FAITHFULLY  〜 Johnny Mathis 〜  M
7. DEEPLY  〜 The Shepherd Sisters 〜  F
8. WITH OPEN ARMS  〜 Jane Morgan 〜  F
9. TAKE ME TO YOUR LADDER (I'LL SEE YOUR LEADER LATER)  〜 Buddy Clinton 〜  M
10. THESE DESPERATE HOURS  〜 Mel Tormé 〜  M
11. LOVE BANK  〜 Bob Manning 〜  M
12. HOW ABOUT  〜 Della Reese 〜  F
13. IT SEEMED SO RIGHT LAST NIGHT  〜 Mary Mayo 〜  F
14. TWO HOUR HONEYMOON  〜 Paul Hampton 〜  M
15. I'LL BRING ALONG MY BANJO  〜 Johnnie Ray 〜  M
16. YOU'RE ONLY YOUNG ONCE (Yeh Yeh Yeh)  〜 The Avons 〜  M
17. KEEP ME IN MIND  〜 Patti Page 〜  F
18. DREAM BIG  〜 Sonny James 〜  M
19. YOUR LIPS ARE WARMER THAN YOUR HEART  〜 Rosemary June 〜  F
20. IT'S LOVE THAT REALLY COUNTS (IN THE LONG RUN)  〜 The Shirelles 〜  F

Disc 3
1. MEXICAN DIVORCE  〜 The Drifters 〜  M
2. SOMEBODY ELSE'S SWEETHEART  〜 The Wanderers 〜  M
3. YOU DON'T HAVE TO BE A TOWER OF STRENGTH  〜 Gloria Lynne 〜  F
4. SITTIN' IN THE TREE HOUSE  〜 Marty Robbins 〜  M
5. LITTLE BETTY FALLING STAR  〜 Gene Pitney 〜  M
6. WRITE ME  〜 Paul Hampton 〜  M
7. THREE WHEELS ON MY WAGON  〜 Dick Van Dyke 〜  M
8. A GIRL LIKE YOU  〜 Larry Hall 〜  M
9. PICK UP THE PIECES  〜 Jack Jones 〜  M
10. CLOSE  〜 Keely Smith 〜  F
11. SATURDAY NIGHT IN TIAJUANA  〜 The Five Blobs 〜
12. THE BREAKING POINT  〜 Chuck Jackson 〜  M
13. BEAUTY ISN'T EVERYTHING  〜 June Valli 〜  F
14. OUT OF MY CONTINENTAL MIND (Live)  〜 Lena Horne 〜  F
15. I CRY MORE  〜 Alan Dale 〜  M
16. THIRTY MILES OF RAILROAD TRACK  〜 The Hammond Brothers 〜  M
17. CREAMS  〜 Paul Hampton 〜
18. Ten Thousand Years Ago  〜 Rusty Draper 〜  M
19. I SMILED YESTERDAY  〜 Dionne Warwick 〜  F
20. Searching Wind  〜 Burt Bacharach 〜

※ メイン・ボーカル入りの曲は、
F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間(Disc 1/2/3)約53分/約47分/約50分


英国の'50〜'60年代再発専門レーベル Not Now Music が2013年にリリースした英国編集の60曲入りCD3枚組バカラック物コンピ集です。

─ 永遠のヒットメーカー、バカラックの3枚組初期作品集:数多くのアーティスト達に楽曲を提供しヒット・ソングを生み出した永遠のヒットメーカー、バート・バカラック。彼が50〜60年代に手掛けた作品の数々を集めた豪華3枚組コレクション。ペギー・リー、ジョー・スタッフォード、ドリフターズ、ディオンヌ・ワーウィック他、豪華な顔触れによる全60曲を一挙収録! ─ (当時リリースされた日本盤の帯より)

日本盤の帯に書いてあるようにバカラックの “初期作品集” です。本作タイトル『 THE SONGS OF BURT BACHARACH 』だけを見てベスト盤かな?と誤解する人いるんじゃないですかねぇ。一般的に知られているヒット曲は皆無ですから、そういう意味でこの日本盤の帯は親切だと思います。それさえ分かっていれば、60曲で¥825(リリース翌月の2013年8月に新品で購入。証拠として…購入時の注文書 ↓ )というお値段はコスパ抜群かと。解説はバカラックのバイオ+初期キャリアの概説だけ( ↓ )とショボく同様コンセプトの他コンピ集とバッティングする曲も多いのですが…。今の円安下でもAmazonで新品が¥980(送料別)で購入できますょ。サブスク時代の今じゃあまり関係ないか😅。
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収録されているのはリリース年が'52〜'62年の曲。バカラック作品でレコーディングされたことが確認できている最初の音源であるナット・キング・コールのDisc1-20.「 ワンス・イン・ア・ブルー・ムーン 」から、ディオンヌ・ワーウィックのデビューシングル盤であるDisc3-19.「 昨日のほほえみ 」c/w Disc1-1.「 ドント・メイク・ミー・オーヴァー 」まで…。バカラックのキャリアのうちディオンヌ・ワーウィック登場までのコンピ集ということになります。バカラックが作曲していない2曲(Disc1-3.とDisc3-20.)とジェーン・モーガンのDisc1-7.「 ウェイティング・フォー・チャーリー 」を除く57曲は全てオリジナル・アーティストのバージョンばかり。以下、他のバカラック物
コンピ集(私が所有しているものに限りますが)に入ってない8曲を中心にコメントしていきます。

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<Disc1>
🔸ジョー・スタッフォードのDisc1-12.「 インドア・スポーツ 」。作詞は、Frederick K. Tobias。チャチャチャのリズムによるコミカル・ソングで、水泳、サッカー、ボクシング、ポロ、闘牛、野球、テニス、釣り、スキーの全てのプレー要件と、必要な屋内スポーツをリストアップしてるんだそう。訳わからん😅。バカラックはTobiasと他にも2曲共作したそうですが、世に出たのはこの曲だけだったそう。(YouTube
🔸ポール・ハンプトンのDisc1-15.「 ドント・アンレス・ユー・ラヴ・ミー 」。ポール・ハンプトンは作詞も担当しており、ズンチャチャ・リズムの凡庸な曲です。バカラックは彼と計4曲を共作。いずれも彼が歌唱していて、本コンピ集にも4曲全て収録されています。ハンプトンは俳優でもあったのですが、バカラックは “彼と一緒に書くのは大変だった” と述懐しています。(YouTube

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<Disc2>
🔸ポール・エヴァンスのDisc2-5.「 フィーリング・ノー・ペイン 」。作詞はBob Hilliard。3拍子の賑やかで楽しい曲で、エヴァンスは酔っ払って歌ってるかのよう。のちの「 何かいいことないか子猫チャン 」に雰囲気が似ています。なお、米国ではチャートと無縁でしたが、カナダチャートでは1962年8月に最高23位になったそう。(YouTube
🔸ジョニー・マティスのDisc2-6.「 フェイスフリー 」。作詞はSydney Shaw。以前ジョニー・マティスのバカラック・カヴァー集を紹介した際、この曲も取り上げています。(→ こちら)(YouTube
🔸バディ・クリントンのDisc2-9.「 テイク・ミー・トゥ・ユア・ラダー
 」。作詞はBob Hilliard。宇宙船の梯子を使って月に昇る?てなことを歌うズンチャチャ・リズムのコミカル・ソング。当時米国で人気のあったブライアン・ハイランドの「 ビキニスタイルのお嬢さん 」みたいな甲高い女性コーラスをイントロ初っ端からフィーチャーしています。(YouTube
🔸ジョニー・レイのDisc2-15.「 アイル・ブリング・アロング・マイ・バンジョー 」。作詞はNorman Gimbel。ジョニー・レイは'50年代に米国で人気のあった歌手。アップテンポなカントリー調の曲で、全編でバンジョーの音が聴こえます。(YouTube

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<Disc3>
🔸ポール・ハンプトンのDisc3-6.「 ライト・ミー 」。ポール・ハンプトンは作詞も担当。ゆったりした凡庸な曲です。(YouTube
🔸リナ・ホーンのDisc3-14.「 アウト・オブ・マイ・コンチネンタル・マインド 」。作詞はSydney Shaw。リナ・ホーンは'40年代から活躍する歌手で俳優さん(バカラック・カヴァーも3曲あります。→ こちら)。1961年にバカラックが彼女のために書き下ろした曲で、ビッグバンド+ストリングスというゴージャスな演奏をバックに軽快にシャウトしながら歌ういかにもジャズといった曲。バカラックらしさは皆無ですねー。ライヴ録音です。*他のバカラック物コンピ集にも入ってますが取り上げました。(YouTube
🔸ディオンヌ・ワーウィックのDisc3-19.「 昨日のほほえみ
 」。作詞はもちろんHal David。ディオンヌのデビューシングルA面曲です(B面はDisc1-1.「 ドント・メイク・ミー・オーヴァー 」)。ディオンヌのファースト・アルバムに収録していまして、以前の記事で紹介しています。(→ こちら)(YouTube

ここからはオマケ。所有MP3の中から、本コンピ集に収録されている曲の意外なカヴァーをご紹介!
まずはDisc1-12.「 インドア・スポーツ 」のカヴァーを。
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米国のジャズ/キャバレー歌手の Sandy Stewart(サンディ・スチュワート)が1961年にシングルA面でカヴァー (2:52) 。チャチャチャのリズムは変わらず、ホイッスル等の効果音を散りばたスポーツ寄りの演出が面白いです。(注)MP3は無くYouTubeで視聴
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大西洋を渡り、英国の歌手 Petula Clark(ペトゥラ・クラーク)が1961年にフランス語版「 Le Tu Sais Quoi 」(2:29) をフランスでリリース。EPおよびシングル(B面)がありました。フランス語だと英語よりコミカルに感じます。なぜでしょう?(YouTube
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ペトゥラ・クラーク版がヒットしたのか、フランス語版が1961年にフランスで
立て続けにカヴァーされます。①フランスの女性デュオ Betty Et Suzy(ベッティ&スージー)がEPの1曲としてカヴァー(2:35) 。二人のハモリ歌唱のバックでフルート2本のオブリガートもハモっていてほのぼのした雰囲気が良きです。(YouTube
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②フランスの女優/歌手 Doris Marnier(ドリス・マルニエ)がやはりEPの1曲としてカヴァー (2:18) 。コミカル度強めの歌唱、バックの軽やかなシロフォン、おどけたブラスの組み合わせがとっても楽しいです。(YouTube
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③フランスのラテンジャズ楽団 Pepe Luiz Et Son Orchestre がEPの1曲としてカヴァー (2:33) 。何かの試合の歓声をバックにイントロがスタートします。男女コーラスによるハモリ歌唱、ブラスが入ったオケ共にノリがよく、ライヴを聴いてるかのよう。(YouTube

続いて、Disc2-9.「 テイク・ミー・トゥ・ユア・ラダー 」のカヴァーを。
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イタリアの作曲家 Pino Donaggio(ピノ・ドナッジオ)が1963年にシングルA面でカヴァー (2:35) 。イタリア語詞で
曲名は「 La Scaletta 」… ストレートに “梯子” という意味。画像はスリーヴの表/裏で、表は歌詞の世界観を表現したイラスト(たぶん🤔)、裏の体育座りの男性が本人です。イントロ頭4小節にオリジナルにない可愛らしいフレーズが加わった以外、アレンジはオリジナルをほぼ完コピ。歌ってるのは本人なのかなぁ、よーわからん。(注)MP3は無くYouTubeで視聴


【データ】
『 THE SONGS OF BURT BACHARACH 』 (邦題:バート・バカラック・ソングブック)
V.A.

CD:2013年7月9日リリース
レーベル:Not Now Music (UK)
番号:NOT3CD117

<非バカラック曲>
Disc1-3. Mannung/Osser/Osser
Disc3-20. Young/Heyman

Sleeve notes by Helen Akitt
(P)&©️ 2013 Not Now Music Limited.
Distributed by Not Now Music Limited.
Made in The E.U

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2024年7月14日 (日)

Close To You - Songs Of Burt Bacharach/V.A. (2013年)

2013年に米国でリリースされた米国編集のバカラック物コンピ集です!

(画像は全てクリックすると大きくなります)

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全21トラック中、バカラック作品はT-12を除く20トラック

1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  〜 Ace Cannon 〜  
2. THE LOOK OF LOVE  〜 Arthur Lyman 〜
3. ALFIE  〜 Arthur Lyman 〜
4. DON'T MAKE ME OVER  〜 Barbara Jean English 〜  F
5. THIRD WINDOW FROM THE RIGHT  〜 Dean Barlow 〜  M
6. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  〜 Don Williams 〜  FM
7. YOU DON'T HAVE TO BE A TOWER OF STRENGTH  〜 Gloria Lynne 〜  F
8. THE LOOK OF LOVE  〜 Hampton Hawes Trio 〜
9. WALK ON BY  〜 Jimmy Caravan 〜
10. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  〜 
Lionel Hampton 〜  F
11. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  〜 Maurice Williams & The Zodiacs 〜  M
12. HERE I AM  〜 Page Cavanaugh 〜  M
13. THE LOOK OF LOVE  〜 Sam Fletcher 〜  M
14. MAKE IT EASY ON YOURSELF  〜 Sonny Til 〜  M
15. A LIFETIME OF LONELINESS  〜 Steve Alaimo 〜  M
16. I WON'T BREAK  〜 Steve Lawrence 〜  M
17. I SAY A LITTLE PRAYER  〜 The Afro Blues Quintet (feat. Rene Bloch)〜
18. WALK ON BY  〜 The Afro Blues Quintet Plus One 〜
19. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  〜 The Moments 〜  ML
20. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  〜 Burl Ives 〜  M
21. THE LOOK OF LOVE  〜 Vic Damone 〜  ML

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記
 L はライヴ録音

収録時間約74分


2013年に米国でリリースされた米国編集のバカラック物コンピ集です!

本コンピ集、最初はMP3でリリースされました。レアなカヴァーが多そうなのでどうしようか思案していたところ、およそ半年後にCDリリースされまして。それなら…とCDを購入した次第です。

でも届いたらこれがちょっと酷い代物で…。曲名とアーティスト以外の情報は皆無だし、ジャケットのバカラックさんのお顔は真っ白だし(わかってたけど)、1曲コンパイルミスがあってT-12.「 HERE I AM 」がバカラックさんの楽曲じゃない同名異曲だったり…。特にコンパイルミスはイカンでしょ、CDリリースまでの半年間に気づかんかったんかいっ!😡 リリース元のEssential Media Groupはフロリダで2007年に設立された昔の音源を多く保有するレーベル。MP3ファイルでのリリースが主体で、CDでもオンデマンドCD(CD-R使用)が多いようです。このコンピ集はCDでしたが…。RhioやAce、そして日本のコンピ集にみられる “コンパイルに対するこだわり” が全く感じられません。大手レーベルのカタログから漏れた音源を所有し、既存のバカラック物コンピ集に取り上げられていないものをコンパイルしたんでしょう。
このCDがトラウマになって、バカラック物コンピ集をCDで買わなくなったんですよね〜自分。必要な曲だけダウンロードすりゃいいや…と。

話を戻して…。いつものように表にまとめました。
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収録されているバカラック作品20トラックのうち、16トラックは他のコンピ集に入ってないレアなカヴァー。殆どはカヴァー定番曲ですが、T-16.「 I WON'T BREAK(愛のアレンジメント)」はキャロル・ベイヤー・セイガーが1981年にリリースしたアルバム『 SOMETIMES LATE AT NIGHT(真夜中のくちづけ)』の2曲めで、
他に誰もカヴァーしてないレア曲です。…表を眺めて感じるのは、あまり聞いたことないマイナーレーベルが多く、同様によく知らないアーティストが多いこと。そんなに詳しくなくても良いので簡単な解説や基本的なクレジットを載せて欲しいところですね、いやホント。

個々のバージョンについての特記事項はリストの脚注をご覧ください。以降、個人的なレコメンド曲を紹介します。

🔸ドン・ウィリアムスのT-6.「 愛のウェイト・リフティング(愛の思い出)」:実はPozo Seco(当時ドン・ウィリアムスがメンバーだった男女フォーク・デュオ)によるカヴァー。フォーキーな味わいがなんとも心地よいです。
🔸ハンプトン・ホーズ・トリオによるT-8.「 恋の面影 」:1970年のスタジオ録音で、とってもファンキーな演奏が堪りません。ハンプトン・ホーズ、1976年リリースのアルバム『At Montreux』のオマケで紹介しています。
🔸スティーヴ・ローレンスのT-16.「 I WON'T BREAK(愛のアレンジメント)」:この曲のカヴァーがあったなんて! しかもクルーナー・タイプの男性ベテランシンガーによるロマンチックな歌唱で! 録音がもう少しクリアだったらもっと良かったのに。
🔸アフロ・ブルース・クインテット・プラス・ワンのT-18.「 ウォーク・オン・バイ 」:ソウルジャズというかラテンジャズというか、ヴィブラフォンとフルートのアドリヴがご機嫌なノリの良いカヴァーです。尺も長くて5:17あります。

尚、ザ・モーメンツのT-19.「 遥かなる影 」はアルバム『 Live At The Miss Black America Pageant 』の記事で紹介しております。

ここからはオマケ。所有MP3の中から、本コンピ集のアーティストによる他のバカラック作品をご紹介!
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モーリス・ウィリアムズ&ザ・ゾディアックスは、2000年にリリースしたアルバム『 Back To Basics 』で「 ANY DAY NOW(エニィ・デイ・ナウ)」(3:40)をカヴァー。実にオーソドックスなカヴァーです。
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スティーヴ・アライモは、1963年のアルバム『 Every Day I Have To Cry 』で「 I WAKE UP CRYING(アイ・ウェイク・アップ・クライング)」(1:58)をカヴァー。オリジナルのチャック・ジャクソン版と比べて若干テンポが速く、金管楽器のオカズが良いアクセントになってます。
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アフロ・ブルース・クインテットは1960年代後半にカリフォルニアを拠点に活動したラテン/ソウル/ジャズ・インスト・グループ。本コンピ集の「 I SAY A LITTLE PRAYER 」が入っている1968年リリースのアルバム『 The Afro Blues' Next Album 』では、他にも「 THE LOOK OF LOVE(恋の面影)」(2:18)もカヴァーしています。クールなフルートを吹いているのはフューチャリングされているReno Blochと思われます。
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大物男性歌手のヴィック・ダモンは、1958年リリースのシングル「 Forever New 」(非バカラック曲)のB面曲として、「 OOOOH, MY LOVE 」(1:45)をレコーディング。書き下ろし曲でヴィック・ダモンがオリジナル。朴訥とした4拍子の曲です。また、1963年にシングルA面で「 WIVES AND LOVERS(素晴らしき恋人たち)」(2:25)をカヴァー。オリジナルのジャック・ジョーンズ版(♩≒130)より遅め(♩≒120)の落ち着いたアレンジで大人の歌唱を聴かせます。オリジナル版はオケの指揮が別の人なのに対し、ヴィック・ダモン版はバカラック自身がオケを指揮している点がポイントかと。
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スティーヴ・ローレンスは、1959年にシングルB面用に「 LOVING IS A WAY OF GIVING 」を提供するなどバカラックにとって旧知の仲。奥様のイーディ・ゴーメとのデュエット(Steve & Eydie名義)でも活躍。Steve & Eydieとして1990年にリリースしたアルバム『 Alone Together 』で「 THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR(愛のハーモニー)」(3:59)をカヴァー。仲睦まじいデュエットを聴くことができます。尚、他にもソロあるいはデュエットで多数バカラック・カヴァーを録音していますがMP3化されていないため割愛いたします。


【データ】
『 Close To You - Songs Of Burt Bacharach 』
V.A.

MP3,CD:MP3 2013/3/12リリース、CD 2013/9/4リリース
レーベル:MMXI Essential Media Group (US)
番号:-

(p)&©️ MMXI Essential Media Group LLC.
This copyright in these remasters & the resotored album art is owned by Essential Media Group LLC.
その他詳しいクレジットは無し。

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2024年5月12日 (日)

バカラック・ベスト~バート・バカラック・ソングブック/V.A. (2012年)

バカラック5度目の来日公演を記念して2012年にユニバーサルからリリースされた、日本編集のCD2枚組バカラック・コンピ集です!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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Disc 1
1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  〜 Jack Jones 〜  M
2. DON'T MAKE ME OVER  〜 Patti LaBelle 〜  F
3. WALK ON BY  〜 Smokey Robinson & The Miracles 〜  M
4. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  〜 Frankie Valli 〜  M
5. I SAY A LITTLE PRAYER  〜 Martha Reeves & The Vandellas 〜  F
6. WISHIN' AND HOPIN'  〜 The Merseybeats 〜  M
7. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  〜 Julius Wechter & The Baja Marimba Band 〜  M
8. ONE LESS BELL TO ANSWER  〜 McCoy Tyner 〜
9. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  〜 Jimmie Rodgers 〜
10. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  〜 Bossa Rio 〜  FM
11. ANYONE WHO HAD A HEART  〜 Dusty Springfield 〜  F
12. MAGIC MOMENTS  〜 Ronnie Aldrich 〜
13. THE STORY OF MY LIFE  〜 Connie Francis 〜  F
14. TOWER OF STRENGTH  〜 Frankie Vaughan 〜  M
15. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  〜 Richard Chamberlain 〜  M
16. FOR THE CHILDREN  〜 Burt Bacharach 〜  M
17. FALLING OUT OF LOVE  〜 Burt Bacharach 〜  F
18. WHO'LL SPEAK FOR LOVE  〜 Burt Bacharach 〜  F
19. THE LOOK OF LOVE  〜 Chris Montez 〜  F
20. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)  〜 Michael Ball 〜  M
21. Hallo, Pussycat (WHAT'S NEW PUSSYCAT?)  〜 Gus Backus 〜  M

Disc 2
1. THE APRIL FOOLS  〜 Vanessa Williams 〜  F
2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  〜 The Dells 〜  M
3. WIVES AND LOVERS  〜 Rita Reys 〜  F
4. ALFIE  〜 Dee Dee Warwick 〜  F
5. A HOUSE IS NOT A HOME  〜 Julie Rogers 〜  F
6. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR  〜 Paul Mauriat 〜
7. ANY DAY NOW  〜 Bill Medley 〜  M
8. US  〜 Tom Jones 〜  M
9. HE WHO LOVES  〜 Lenny Welch 〜  M
10. WAITING FOR CHARLIE (TO COME HOME)  〜 Marlena Shaw 〜  F
11. PROMISE HER ANYTHING  〜 Tom Jones 〜  M
12. WHO'S GOT THE ACTION?  〜 Phil Colbert 〜  M
13. SAY GOODBYE  〜 Pat Boone 〜  M
14. ROME WILL NEVER LEAVE YOU  〜 Richard Chamberlain 〜  M
15. BLUE GUITAR  〜 Richard Chamberlain 〜  M
16. THAT'S THE WAY I'LL COME TO YOU  〜 Jack Jones 〜  M
17. DREAMIN' ALL THE TIME  〜 Jack Jones 〜  M
18. FORGIVE ME  〜 Babs Tino 〜  F
19. PICK UP THE PIECES  〜 Jack Jones 〜  M
20. TEN THOUSAND YEARS AGO  〜 Rusty Draper 〜  M
21. WITH OPEN ARMS  〜 Jane Morgan 〜  F
22. PARADISE ISLAND  〜 The Four Aces 〜  M
23. LOVING IS A WAY OF LIVING  〜 Steve Lawrence 〜  M
24. HOT SPELL  〜 Margaret Whiting 〜  F
25. THESE DESPERATE HOURS  〜 Mel Tormé 〜  M
26. KEEP ME IN MIND  〜 Patti Page 〜  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間(Disc1/2)約75分/約75分


❗️バカラックさん生誕96年🎊 今日(5月12日)はバカラックさんの誕生日ということで、お祝いムードが何処となく感じられるアルバムを取り上げます。5度目の来日公演を記念して2012年にユニバーサルからリリースされた、日本編集のCD2枚組バカラック・コンピ集です!

─ ユニバーサル ミュージックの著名なアーティスト陣によるバカラック・カヴァーで2008来日公演を再現! スペシャル・トラックとしてバカラック本人演奏の最新曲「 FOR THE CHILDREN 」収録!! さらに、知られざるレアなユニバーサル オリジナル音源を集大成!!! ─ (CDの帯より)

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裏ジャケやCDの帯を見て何かデジャヴ(既視感)を感じませんか?
本コンピ集の英題は The Universal Sound Of Burt Bacharach Vol.2 。そうです、本作は2008年リリースのバカラック・コンピ集『 バカラック・ベスト〜生誕80年記念スペシャル(英題:The Universal Sound Of Burt Bacharach)』の第2弾でございます。デザインそっくりですもんね🤗。

…てことは、選曲&監修は日本におけるバカラック研究の第一人者である坂口修さん。なかなか他のコンピ集では見られないバージョンを丁寧に選んでコンパイルしとられます。坂口さん自身による解説はもとより、歌詞と対訳が載ってるのも嬉しいですね(Disc2-9 と Disc2-13 の2曲を除く)。


─ 彼のソロとオリジナル・アーティストによるヒット曲を1971年初来日公演の曲順で並べ、小倉智昭氏がCX「とくダネ!」で紹介して下さり好評だった前作(あるでお注:前述した2008年リリースのバカラック・コンピ集)に引き続き、今回は著名なユニバーサル アーティスト陣の華麗なるカヴァー・ヴァージョンで前回2008年のステージをダイジェスト的に再現してみた。 さらにボーナスとして、知らざれるBacharachのレアなユニバーサル オリジナル音源を集大成。 豊富な音源を誇るユニバーサル ミュージックだからこそ実現したBurt Bacharach究極の作品集Part 2である。  ─ (解説より、坂口修氏)

収録全47曲の構成は以下の通りです。
Disc 1  1〜21. A Tribute to Burt Bacharach Japan Tour 2008 [Part 1]

Disc 2  1〜7.   A Tribute to Burt Bacharach Japan Tour 2008 [Part 2]
           8〜26. Rare Tracks

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─ 本CDの目玉は、なんと言ってもBurt Bacharachの最新曲「 FOR THE CHILDREN 」を収録できたこと。日本公演直前の2008年1月31日にシドニー・オペラハウスで行われたオーストラリア公演で録音された物だが、「 FALLING OUT OF LOVE 」と「 WHO'LL SPEAK FOR LOVE 」の3曲はアルバム『 Live At The ydney Opera House 』(UCCV-1119)には収録されていない。オーストラリア&ニュージーランドのみでリリースされた2枚組デラックス・エディションでやっと日の目を見たが、そこに収録された「 FOR THE CHILDREN 」は3分21秒に編集されたショート・ヴァージョンだった。10分56秒にも及ぶフル・サイズを堪能できるのはこれしかない!  ─ と坂口さんも興奮気味に解説しとられます。

その2枚組デラックス・エディションですが、拙ブログの紹介記事でも書いたように ─  「 FOR THE CHILDREN 」は、<CD2> のT-11.「 ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム  」の後半 ~ T-12.に跨って収録されています。CD編集時にチャプターマークをつけ間違えたようです。惜しいです。まぁ、続けて聴く分には支障ないですけれど。  ─ でして、編集したショート・ヴァージョンではありません。そのことだけ申し添えておきます。

あと、フランキー・ヴァリのDisc 1-4.「 ディス・ガイ 」マッコイ・タイナーのDisc 1-8.「 悲しみは鐘の音とともに 」マイケル・ボールのDisc 1-20.「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」は、それぞれ収録アルバムの拙ブログ紹介記事にリンクしておきます。


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Disc 2 の8トラック目からのRare Tracksは、Disc 2-10.を除いて全てオリジナル・アーティスト。曲順が進むごとに時代が遡るっていうところにも坂口さんの拘りを感じます。

ヴァネッサ・ウィリアムスのDisc 2-1.「 エイプリル・フール 」ザ・デルズのDisc 2-2.「 雨にぬれても 」リタ・ライスのDisc 2-3.「 素晴らしき恋人たち 」は、それぞれ収録シングル/アルバムの拙ブログ紹介記事にリンクしておきます。

当初本コンピ集は2012年9月の来日公演に合わせてリリースする予定が、諸事情により発売が大幅に遅れてしまたそうです。そこで追記として『 Billboard Live news 』2012年11月号に掲載したLive Reportを2ページ強にわたって再録くださっています。引用は差し控えますが、バカラックファンに寄り添う坂口さんには本当に感謝の念しかありません。こんなに手の込んだ本コンピ集が税抜き価格¥3,048だなんて、安すぎる! 坂口さんありがとうございますです。


【データ】
『 バカラック・ベスト~バート・バカラック・ソングブック 』(英題:The Universal Sound Of Burt Bacharach Vol.2)
V.A.

CD:2012年12月26日リリース
レーベル:USM JAPAN (JP)/Universal Music (JP)
番号:UICZ-1454~5

This Compilation (P)&©️ 2012 USM JAPAN, a division of UNIVERSAL MUSIC LLC
Marketed & Distributed UNIVERSAL MUSIC LLC
Supervised & Compiled by Osamu Sakaguchi 坂口 修 (O.S.T. INC.)
ライナーノーツ:坂口 修
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2024年4月21日 (日)

Burt Bacharach Long Ago Last Summer 1959-61/V.A. (2012年)

作曲家バート・バカラック、1959年〜1961年の作品ばかりを集めた英国編集のコンピ集です。2012年リリース、マニア向け。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. DREAM BIG  〜 Sonny James 〜  M
2. LOVING IS A WAY OF LIVING  〜 Steve Lawrence 〜  M
3. MAKE ROOM FOR THE JOY  〜 Jack Jones 〜  M
4. PARADISE ISLAND  〜 The Four Aces 〜  M
5. MOON MAN  〜 Gloria Lambert 〜  F
6. THE HANGMAN (Inspired By the Film "The Hangman")  〜 John Ashley 〜  M
7. THE NET  〜 John Ashley 〜  M
8. WITH OPEN ARMS  〜 Jane Morgan 〜  F
9. FAKER, FAKER  〜 The Eligibles 〜  M
10. IN TIMES LIKE THESE  〜 Gene McDaniels 〜  M
11. A GIRL LIKE YOU  〜 Larry Hall 〜  M
12. YOUR LIPS ARE WARMER THAN YOUR HEART  〜 Rosemary June 〜  F
13. TWO HOUR HONEYMOON  〜 Paul Hampton 〜  M
14. CREAMS  〜 Paul Hampton 〜
15. YOU'RE ONLY YOUNG ONCE (Yeh Yeh Yeh)  〜 The Avons 〜  M
16. CLOSE  〜 Keely Smith 〜  F
17. LONG AGO LAST SUMMER  〜 Diana Trask 〜  F
18. BOYS WERE MADE FOR GIRLS  〜 Everit Herter 〜  M
19. I COULD MAKE YOU MINE  〜 The Wanderers 〜  M
20. JOANIE'S FOREVER  〜 Buddy Clinton 〜  M
21. THREE WHEELS ON MY WAGON  〜 Dick Van Dyke 〜  M
22. AND THIS IS MINE  〜 Connie Stevens 〜  F
23. MOON GUITAR  〜 The Rangoons 〜
24. LOVE IN A GOLDFISH BOWL  〜 Tommy Sands 〜  M
25. I WAKE UP CRYING  〜 Chuck Jackson 〜  M
26. THE ANSWER TO EVERYTHING  〜 Del Shannon 〜  M
27. DEEPLY  〜 The Shepherd Sisters 〜  F
28. YOU DON'T HAVE TO BE A TOWER OF STRENGTH  〜 Gloria Lynne 〜  F
29. YOU'RE FOLLOWING ME  〜 Perry Como with The Ray Charles Singers  〜  M
30. THE BREAKING POINT  〜 Chuck Jackson 〜  M
31. THE MIRACLE OF ST. MARIE  〜 The Four Coins 〜  M
32. SOMEBODY ELSE'S SWEETHEART  〜 The Wanderers 〜  M
33. BABY IT'S YOU  〜 The Shirelles 〜  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間約79分


作曲家バート・バカラック、1959年〜1961年の作品ばかりを集めた英国編集のコンピ集です。

…バカラック物コンピレーションアルバムを取り上げるのは『 WIR LIEBEN BACHARACH 』(2012年) 以来、およそ3年ぶり。紹介していないアルバムがまだ5タイトル残ってるのに、リスト作成が面倒臭くてず〜っとサボっておりました。古い音源はサブスク等でいつでも聴ける時代になりコンピ集紹介する意味あんのかなぁ、などと思ったりもして…。拙ブログもほぼネタが底をつき、ヨッコラショとようやく重い腰を上げたワケです💦。

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─ バカラック初期作品集第2弾。50年代後半から60年代前半に作られた貴重なトラック全33曲。バカラック・マジックに彩られたドリーム・ポップ・ワールド ─

私が所有するCDは輸入盤に日本語の帯が付いた所謂 <国内仕様輸入盤> で、上記はその帯に書かれていたPR文。シリーズ第1弾の『 Burt Bacharach The First Book of Songs 1954-58 』(2009年)は輸入盤を買ったのですが、日本語解説のある国内仕様にしとけば良かった…と後悔したことを思い出して第2弾ではこの国内仕様輸入盤を購入いたしました。

収録曲をいつものようにリスト化してみます。大きくしてご覧くださいませ。
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収録されてる全33曲は1959年〜1961年にリリースされた曲ばかり。この3年間にリリースされたバカラック楽曲はおよそ60曲ありますので、約半数に当たります。
この3年間でヒットしたバカラック作品というと、「 PLEASE STAY(プリーズ・ステイ)」〜 The Drifters:US#14、「 TOWER OF STRENGTH(タワー・オブ・ストレングス)」〜 Gene McDaniels:US#5/Frankie Vaughan:UK#1、「 BABY IT'S YOU(ベイビー・イッツ・ユー)」〜 シレルズ:US#8 等がありますが、収録されたのはT-33.「 ベイビー・イッツ・ユー 」のみ。ヒットした曲よりレア曲を優先している感じです。他のバカラック物コンピ集(私が所有しているものに限りますが)では見かけない曲も5曲あります。作詞家はやはりハル・デイヴィッドが19曲と多いですね。ボブ・ヒリアードが6曲、ポール・ハミルトンが3曲と続きます。

そして33曲全てがオリジナル・アーティストのバージョン。つまりオリジナル率100%。これまでご紹介してきたバカラック物コンピ集では初の快挙! …まぁ、この頃のレア曲はそもそもカヴァーされることが少ないしなぁ。実際、33曲のうちカヴァーが存在するのは11曲(T-8,10,11,16,19,21,25,26,29,30,33.)だけと、3分の1しかありません。

まだバカラックの曲と明確にわかる曲は少ないですが、可笑しな曲はそれなりにあります。T-6.「 ザ・ハングマン 」とT-7.「 ザ・ネット 」は同じシングルのA,B面で、どちらも映画に引っ張られた奇妙な雰囲気の曲。自動車事故とカエルの鳴き声で始まりサックスのハーレム調メロディが印象的なT-13.「 トゥ・アワ・ハネムーン 」とミュート・トランペットが剽軽な
T-14.「 クリームス 」は、どちらもドラマのダイアログ風。

本コンピ集のタイトルにもなっているT-17.「 ロング・アゴー・ラスト・サマー 」について少々。この曲は、米国の作家テネシー・ウィリアムズが書いた同名戯曲を映画化した1959年公開の米/英映画『 SUDDENLY, LAST SUMMER(去年の夏 突然に)』の宣伝ソング。ストリングス/男声コーラス/ホルンが奏でる弾むようなリフが古風な印象を与えます。麗しい歌声のダイアナ・トラスクは1940年オーストラリア生まれの女性シンガー。1959年に渡米して1962年までColumbiaレーベルでポップシンガーとして活動。この曲はColumbiaで2枚目のシングル曲でした。テレビ番組にも多数出演。のちに1968年〜1981年にかけて18枚のシングルを米国のカントリーチャートに送り込んでます。

…はぁ、リスト作るのに草臥れたので曲に関するコメントはこの辺でやめときます😅。興味ありましたらサブスク等でお聴きになってみてください。

英文ライナーノーツは個別の楽曲紹介は無く、概説風で所々曲のコメントもあるというもの。
折角ですからその日本語訳の一部を引用しましょう。
─ このコレクションでは、既に一連の奇妙な例外的なサウンドや、その後のBacharachサウンドの萌芽というべきものが見られるのだ。60年代中期には英国全体があの Bacharach サウンドに感染していた。(略)Bacharach 特有の手法の中でも、ニューヨークの香り豊かなストリングスの豊かな響き、そして分厚いヴォーカルが際立っており、さらに大西洋(Atlantic)のようにブルーで、分厚いコードが聴かれるのだ。Bacharachの音楽は、親しみやすいスナップ・ショットという趣の「 MAGIC MOMENTS 」から Connie Stevens による手触りのT-22.「 AND TIME IS MINE 」に至るまで常に野心的であり、その究極が Dionne Warwick の数々のアルバムに於ける豪華なサウンドなのだ。Gene McDaniels のT-10.「 IN TIME LIKE THESE 」は一聴の価値がある。それはスタンダードなカクテル・ラウンジのバッキングと天使の様な女性コーラスをあしらい、'50年代後期の雰囲気満点だが、和音の展開が意表をつくもので、気持ちをグッと掴まれるのだ。  
 (Bob Stanley, Highgate, May 2012/翻訳:栗船主税)

なんかよくわかりませんね…。まぁいいや😅。(投げやり)


【データ】
『 Burt Bacharach Long Ago Last Summer 1959-61 』(邦題:バート・バカラック ロング・アゴー・ラスト・サマー 1959-61)
V.A.

CD:2012/6/19リリース (所有CDは、国内仕様輸入盤で2012/8/18リリース)
レーベル:Él in association with Cherry Red Records(UK) (所有CDは、Solid Records / ULTRA-VYBE (JP))
番号:ACMEM233CD (所有CDは、CDSOL-7763)

Recording dates:T-1-10. 1959、T-11-20. 1960、T-21-33. 1961
Liner Notes - Bob Stanley
(C)2012 Cherry Red Records

Amazonリンク(CD)(国内仕様輸入盤CD

2021年5月 9日 (日)

WIR LIEBEN BACHARACH!/V.A. (2012年)

ドイツ・ユニヴァーサル編集のバカラック物コンピ集です。1965年〜1973年にドイツでリリースされた、ドイツ語歌詞で歌ってる又はドイツ人アーティストの音源をコンパイル!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. Heiß Ist Der Kaffee In San José (DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE)  〜 Corry Brokken 〜  F
2. Doch Täglich Liebe Ich Sie Mehr (I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN)  〜 Bata Illic 〜  M
3. THE LOOK OF LOVE  〜 Roberto Delgado 〜  
4. Ein Rosarotes Himmelbett (PAPER MACHE)  〜 Ramona 〜  F
5. So Wie Ich (CLOSE TO YOU)  〜 Karel Gott 〜  M
6. Hallo, Pussycat (WHAT'S NEW PUSSYCAT?)  〜 Gus Backus 〜  M
7. CASINO ROYALE  〜 Horst Jankowski 〜  
8. In Gedanken Bin Ich Bei Dir (TRUE LOVE NEVER RUNS SMOOTH)  〜 Die Carawells 〜  F
9. Wenn Ich Nur Wüßt' Was Ich Tu' Ohne Dich (I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF)  〜 Waltraud Dirks 〜  F
10. Mach Dich Schön (WIVES AND LOVERS)  〜 Peter Beil 〜  M
11. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  〜 Peter Thomas Sound Orchester 〜  
12. Leben Kann Jeder Mensch Allein (THE GREEN GRASS STARTS TO GROW)  〜 Helena 〜  F
13. Ich Wünsche Mir So Viel Von Dir (I SAY A LITTLE PRAYER)  〜 Bata Illic 〜  M
14. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  〜 Henry Arland 〜  
15. Mitternacht (HASBROOK HEIGHTS)  〜 Ireen Sheer 〜  F
16. Ich Glaube An Die Menschlichkeit (THE WINE IS YOUNG)  〜 Ramona 〜  F
17. ALFIE  〜 Heinz Schachtner 〜  
18. Ein Haus Ist Kein Zuhaus (A HOUSE IS NOT A HOME)  〜 Corry Brokken 〜  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間約52分


2012年にリリースされたドイツ・ユニヴァーサル編集のバカラック物コンピ集です。ドイツ語のアルバム名は英語で We Love Bacharach! の意味。ジャケットの絵柄そのものです。

ドイツ・ユニヴァーサルからは2001年に『 BURT BACHARACH - LOUNGE LEGENDS 』というバカラック物コンピ集が出ていますが、それと重複する音源はありません。『 … LOUNGE LEGENDS 』がグローバルにコンパイルしていたのに対し、本アルバムは1965年〜1973年にドイツでリリースされたドイツ語歌詞又はドイツ人アーティストの曲をコンパイルしているのが特徴です。

収録曲をいつもの様にリスト化してみました。

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コンパイルされた18曲は全てカヴァー。そして歌入りの13曲は全てドイツ語歌詞。知らないアーティストばかりなので色々ネットで調べてカタカナ表記しました(合ってるか自信はありません💦)。ライナーノーツに収録元アルバムorシングルのデータ(ジャケ写 ↓ 含めて)がしっかり載っていたので表の右側を埋めるのは楽だったんですけど…。ただし、T-14.のジャケ写は載ってなかったのでDiscogsから画像を借用しました。
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T-1.「 サン・ホセへの道 」はディオンヌ・ワーウィック版のほぼコピー。コーリー・ブロッケンはオランダ人の女性シンガーです。T-2.「 恋よ、さようなら 」もディオンヌ版のほぼコピー。歌ってるバタ・イリックはユーゴスラビア出身でドイツで活躍した男性シンガー。野口五郎に似てると思ったのは私だけ?  T-3.「 恋のおもかげ 」はセルメン版の完コピに近いインスト物。ロベルト・ベルガードはドイツの男性バンド・リーダー Horst Wende の別名だそう。T-4.「 ペイパー・マシェ 」はディオンヌがオリジナルのレア曲で、そのほぼコピー。歌ってるラモナはドイツの女性シンガー。のちに Ramona Wulf 名義でディスコを歌って活躍したとか。T-5.「 遙かなる影 」を歌ってる男性シンガーはチェコ人のカレル・ゴット。チェコで最も成功した大御所男性歌手だそう。カーペンターズ版ベースですがストリングス主体の落ち着いた演奏をバックに朗々と歌い上げています。T-6.「 何かいいことないか子猫チャン 」はトム・ジョーンズの完コピと言っていいでしょう。歌ってるガス・バッカスは米男性歌手。兵役駐留先のドイツでソロ歌手として活躍したそうです。

T-7.「 カジノ・ロワイヤル 」はドイツ人の男性ジャズピアニスト/バンドリーダー、ホルスト・ヤンコフスキーによるインスト物。ピアノのアドリブやマシンガンの銃声を入れた演出など、ユニークなカヴァーです。T-8.「 恋は異なもの(苦しい恋こそ真の恋)」は英国の女性ポップ・デュオ、キャラヴェルズによるドイツ語カヴァー。アレンジが可愛らしいです。T-9.「 恋のとまどい 」はダスティ・スプリングフィールド版のカヴァー。歌ってるヴァルトラウト・ダークスはドイツ人女性シンガーです。T-10.「 素晴らしき恋人たち 」はドイツ人男性シンガー、ペーター・バイルによるカヴァー。T-11.「 ディス・ガイ 」はピーター・トーマス・サウンド・オーケストラによるインスト物。ピーター・トーマスはドイツ人男性作編曲家で、TV/映画のサウンドトラックを多く手がけたそう。T-12.「 ほほえみのグリーン・グラス 」はディオンヌがオリジナルのレア曲。歌ってるのはチェコ人の女性シンガー、ヘレーナ。本名の Helena Vondráčková(ヘレーナ・ヴォードラコーワ)名義でも多数リリースしている様です。


T-13.「 小さな願い 」はディオンヌ版ベースのカヴァーで、バタ・イリックが歌ってます。T-14.「 雨にぬれても 」はドイツ人男性クラリネット奏者、ヘンリー・アーランドによるインスト物。T-15.「 ハズブルック・ハイツ 」はバカラックがオリジナルのレア曲ですが、ここではディオンヌ版ベースにカヴァーしています。歌ってるのはイギリス人女性シンガー、アイリーン・シアー。彼女はドイツで活躍した方なんだそう。T-16.「 ワイン・イズ・ヤング 」はディオンヌがオリジナルの超レア曲。ラモナが頑張って歌ってます。T-17.「 アルフィー 」はドイツ人の男性トランペット奏者/バンドリーダー、ハインツ・シャハトナーによるインスト物。ルンバにアレンジした異色なカヴァーです。T-18.「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」はコーリー・ブロッケンが歌うオーソドックスなアレンジのカヴァー。

こうしてみると、歌入りの曲は歌詞をドイツ語にしただけという印象が強いですかねぇ。なので、私のレコメンドはレア曲であるT-4.「 ペイパー・マシェ 」、T-12.「 ほほえみのグリーン・グラス 」、T-15.「 ハズブルック・ハイツ 」、T-16.「 ワイン・イズ・ヤング 」あたり。どうしてこの曲をカヴァーしたんだろう…と興味が湧きます。
インスト曲だと、とてもユニークなT-7.「 カジノ・ロワイヤル 」がイチオシです。


ここからはオマケ。MP3で所有しているバカラック・カヴァーをいくつか紹介します。
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ホルスト・ヤンコフスキーは、1968年にHorst Jankowski Quartett 名義のアルバム『 Piano Affairs 』で「 ディス・ガイ 」(3:14) をカヴァー。彼のピアノが主役のカルテットなんですが、男女バックコーラスが入ったイージーリスニング物でございます。また、1991年のアルバム『 Pop Goes Swing 』では「 愛のハーモニー 」(4:19) をカヴァー。スウィングにアレンジしたビッグバンド演奏で、これは楽しい!
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ヘレーナは、1972年にHelena Vondráčková(ヘレーナ・ヴォードラコーワ)名義でリリースしたアルバム『 Isle Of Helena 』で「 愛の思い出 」(2:49)、「 小さな願い 」(2:56) の2曲をカヴァー。いずれも歌詞は英語のままで、前者はオリジナルのサンディ・ショウ版ではなくディオンヌ版をカヴァー。後者はオリジナルであるディオンヌ版のカヴァーです。



【データ】
『 WIR LIEBEN BACHARACH! 』
V.A.

CD:2012年4月20日リリース
レーベル:Boutique / Universal Music GmbH (Germany)
番号:06007 5332218

This compilation:(P)&(C)2012 Universal Music Classics & Jazz, a Division of Universal Music GmbH
Made in the EU.

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2021年2月21日 (日)

Rare Bacharach The Early Years 1958-1965/V.A. (2009年)

2009年にリリースされた豪州編集のバカラック物コンピ集です。1961〜62年を中心に初期のレア音源を32曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. AND THIS IS MINE  〜 Connie Stevens 〜  F
2. TOO LATE TO WORRY  〜 Richard Anthony 〜  M
3. DON'T ENVY ME  〜 Joey Powers 〜  M
4. DREAMIN' ALL THE TIME  〜 Jack Jones 〜  M
5. WASTIN' AWAY FOR YOU  〜 The Russells 〜  F
6. MANPOWER  〜 The Exotics 〜  M
7. FOREVER MY LOVE  〜 Jane Morgan 〜  F
8. FAKER, FAKER  〜 The Eligibles 〜  M
9. BOYS WERE MADE FOR GIRLS  〜 Everit Herter 〜  M
10. THE HURTIN' KIND  〜 Lonnie Sattin 〜  M
11. SINNER'S DEVOTION  〜 Tina Robin 〜  F
12. HOT SPELL  〜 Ernie Felice 〜  M
13. THE ANSWER TO EVERYTHING  〜 Sam Fletcher 〜  M
14. FOR ALL TIME  〜 The Russells 〜  F
15. WAITING FOR CHARLIE (TO COME HOME)  〜 Jane Morgan 〜  F
16. ERRAND OF MERCY  〜 George Hamilton 〜  M
17. YOU'RE FOLLOWING ME  〜 Jimmy Breedlove 〜  M
18. SOMEBODY ELSE'S SWEETHEART  〜 The Wanderers 〜  M
19. CALL OFF THE WEDDING  〜 Babs Tino 〜  F
20. A LIFETIME OF LONELINESS  〜 Steve Alaimo 〜  M
21. LIVING WITHOUT LOVE  〜 Art Smalley 〜  M
22. MOON GUITAR  〜 The Rangoons 〜
23. DEEPLY  〜 The Shepherd Sisters 〜  F
24. I COULD MAKE YOU MINE  〜 The Wanderers 〜  M
25. THE TIMELESS TIDE  〜 The Freemen 〜  M
26. ALONG CAME JOE  〜 Merv Griffin 〜  M
27. WHO'S GOT THE ACTION?  〜 Phil Colbert 〜  M
28. TO WAIT FOR LOVE  〜 Paul Anka 〜  M
29. THIS EMPTY PLACE  〜 Janie Marden 〜  F
30. THE STORY BEHIND MY TEARS  〜 Vic Dana 〜  M
31. JOANIE'S FOREVER  〜 Buddy Clinton 〜  M
32. COME COMPLETELY TO ME  〜 Steve Rossi 〜  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間約76分


2009年にリリースされた豪州編集のバカラック物コンピ集です。


タイトルは2003年に豪州Ravenから出た『 The Rare Bacharach 1 』と似ていますが、中身は全くの別物です。被りは1曲もありません。

収録曲をいつものようにリスト化してみました。
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その中身は、アルバムタイトル通り1958年〜1965年にリリースされた30曲+2曲のデモ音源。リリース年で分類すると1958年1曲、1959年1曲、1960年4曲、1961年9曲、1962年7曲、1963年3曲、1964年2曲、1965年3曲。1960〜61年を中心に初期のレア音源全32曲が収録されています。全米/全英チャートと無縁のものばかりなのもバカラック物コンピ集としては希少な部類じゃないかなぁ。

他のバカラック物コンピ集では見かけない曲も17曲あります。(私が所有しているバカラック物コンピ集に限った話です。2015年以降にリリースされたバカラック物コンピ集は所有してませんし、50年以上経って著作権切れとなった音源は昨今のサブスク隆盛もあって巷に溢れてますから…。あくまでご参考ということで。)

それなりに知名度がある楽曲でも、ポール・アンカのT-28.「 トゥ・ウェイト・フォー・ラヴ(愛のおとずれ)」やジェイニー・マーデンのT-29.「 ジス・エンプティ・プレイス 」などのカヴァーはレアですしね。どちらも平凡なカヴァーではありますが💦

個人的なレコメンドをいくつか。

🔸ザ・ラッセルズのT-5.「 ウェスティン・アウェイ・フォー・ユー 」:チープだけど軽快なズンチャチャ・ナンバー。ザ・ラッセルズは女性ヴォーカル・グループのようですが、“パンパンパンパン…” とか “ランランランラン…” とかイントロや間奏で楽しげに歌うのがツボです。
🔸アーニー・フェリスのT-12.「 ホット・スペル 」:アーニー・フェリスはベニー・グッドマン楽団で活躍したアコーディオン奏者ですが、この曲ではなんとメインヴォーカル! オリジナルではバックコーラスが “ホット・スペル” と掛け合うところで金管楽器が “パォーン” と鳴るアレンジが面白い、ユニークなカヴァーです。
🔸ジョージ・ハミルトンのT-16.「 エランド・オブ・マーシー 」:メロディがニョロニョロしているズンチャチャ・ソング。以前の記事で取り上げてますので是非 こちら を。
🔸スティーヴ・アライモのT-20.「 ライフタイム・オブ・ロンリネス 」:ジャッキー・デシャノンのカヴァーが有名ですが、実はこれがオリジナル。男性が歌っていたとは意外でした。
🔸フィル・コルバートのT-27.「 フーズ・ガット・ジ・アクションズ? 」:変則的な小節数や音程の取りにくいメロディなど、バカラックらしさが仄かに感じられる曲。1965年リリースですが、1962年の同名映画のプロモーションソングだった模様。

24ページあるブックレットはライナーノーツも充実。“盤起こし” ということも明記してますし、マニア向けとして良心的なコンピ集かと。


ここからはオマケ。T-2.「 トゥー・レイト・トゥ・ウォーリー 」のオリジナルとカヴァーをご紹介。
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オリジナルは①Babs Tino(バブス・ティーノ)で、1962年5月シングルをリリース<Kapp(US)>。チャート・アクションはありませんでした。
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しかし同じ1962年、あの②ソフィア・ローレンが「 Donne-moi Ma Chance 」というタイトルで🇫🇷フランス語カヴァーしてシングルをリリース。その後はこのソフィア・ローレン版「 Donne-Moi Ma Chance 」がカヴァーされていきます。
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すかさず同年、日本で③越路吹雪さんが「 チャンスが欲しいの 」というタイトルでカヴァー(日本語詞は岩谷時子さん)。シングル「 サン・トワ・マミー 」のB面となりました。
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翌1963年に、英語版T-2.を歌った仏男性ポップ・シンガーの④リチャード・アンソニー、カナダ女性ポップ・シンガーの⑤Rosita Salvador、同じく⑥Gloria Lassoが「 Donne-Moi Ma Chance 」をカヴァー。いずれもシングルをリリースしました。
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そして1964年にカナダの男性ヴォーカルグループ⑦Les Classelsが1stアルバム『 Les Classels 』で「 Donne-Moi Ma Chance 」をカヴァー。
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それから半世紀以上経って、ポーランド?の女性シンガーソングライター⑧Natalia Moskalが2020年にリリースしたアルバム『 There Is a Star 』で「 Donne-Moi Ma Chance 」をカヴァーしました。
これらのうち②は以前紹介したバカラック物コンピ集『 LIPPY LIP BACHARACH 』で感想を書いてます。
また①③④⑥⑧はMP3で所有。③越路吹雪さんのカヴァーは粋な日本語歌唱とバックのビッグバンドのアレンジが素敵でレコメンド。⑧Natalia Moskalのカヴァーは昔風だけど今のサウンドっていうんでしょうか、これもレコメンドです。


【データ】
『 Rare Bacharach The Early Years 1958-1965 』
V.A.

CD:2009/10/12リリース
レーベル:Rare Rockin' Records (Australia)
番号:RRR SMS 1027

This Compilation Including Liner Notes and Tracks Compiled and Produced by:Mike Edwards, Robbie Indart and Ash Wells.
A RRR Production 2009.
These recordings have been remastered from original vinyl sources to maintain a dynamic oldies sound.

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2021年2月 7日 (日)

Burt Bacharach The First Book of Songs 1954-58/V.A. (2009年)

作曲家バート・バカラックのキャリア最初期の曲ばかりを集めた英国編集のコンピ集です。マニア向け。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. KEEP ME IN MIND  〜 Patti Page 〜  F
2. THESE DESPERATE HOURS  〜 Mel Tormé 〜  M
3. PEGGY'S IN THE PANTRY  〜 Sherry Parsons 〜  F
4. THE MORNING MAIL  〜 The Gallahands 〜  M
5. I CRY MORE  〜 Alan Dale 〜  M
6. BEAUTY ISN'T EVERYTHING  〜 June Valli 〜  F
7. THE STORY OF MY LIFE  〜 Marty Robbins 〜  M
8. UNINVITED DREAM  〜 Peggy Lee 〜  F
9. LOVE BANK  〜 Bob Manning 〜  M
10. WARM & TENDER  〜 Johnny Mathis 〜  M
11. UNDERNEATH THE OVERPASS  〜 Jo Stafford 〜  F
12. SAD SACK  〜 Jerry Lewis 〜  M
13. WINTER WARM  〜 Gale Storm 〜  F
14. THE STORY OF MY LIFE  〜 Michael Holliday 〜  M
15. MAGIC MOMENTS  〜 Perry Como 〜  M
16. HOT SPELL  〜 Margaret Whiting 〜  F
17. THE NIGHT THAT HEAVEN FELL  〜 Tony Bennett 〜  M
18. THE BLOB  〜 The Five Blobs 〜  M
19. SATURDAY NIGHT IN TIAJUANA  〜 The Five Blobs 〜
20. WENDY WENDY  〜 The Four Coins 〜  M
21. SITTIN' IN THE TREE HOUSE  〜 Marty Robbins 〜  M
22. HUMBLE PIE  〜 The Four Preps 〜  M
23. IT SEEMED SO RIGHT LAST NIGHT  〜 Mary Mayo 〜  F
24. HEAVENLY  〜 Johnny Mathis 〜  M
25. ANOTHER TIME, ANOTHER PLACE  〜 Patti Page 〜  F
26. THAT KIND OF WOMAN  〜 Joe Williams and The Count Basie Orchestra 〜  M
27. SEARCHING WIND  〜 Burt Bacharach 〜
28. ROSANNE  〜 Burt Bacharach 〜

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間約69分


作曲家バート・バカラックのキャリア最初期の曲ばかりを集めた英国編集のコンピ集です。

─ ブライアン・ウィルソンからビル・エバンス、フランク・ザッパまで万人から尊敬を集めたバカラックも、駆け出しの頃はもがき苦しむ妥協の日々でした。このコンピ集は、最初の大ヒット曲「マジック・モーメンツ」「ザ・ストーリー・オブ・マイ・ライフ」が生まれた頃…折衷的な見習い時代を垣間見れる興味深いコレクションです。 ─ (CDケース裏コメント後半部分を私の超意訳で)

収録曲をいつものようにリスト化してみました。
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収録されてる全28曲は1955年〜1959年にリリースされた曲のみ。他のバカラック物コンピ集(私が所有しているものに限りますが)では見かけない曲も9曲あります。そして映画に関係してる曲が9曲も…映画が盛んな時代だったんですね。

聴いてみると、その時代の音楽だなぁとは感じますがバカラックの曲という感じはしません。まだ自分を殺して(or 自分がいいと思う曲を書いても否定されて)その当時のポップ・ソングの単純な文法に則って作曲してた頃ですからねぇ。

─ ハルとわたしはT-3.「 ペギーズ・イン・ザ・パントリー 」やT-11.「 アンダーニース・ジ・オーヴァーパス 」といった、まるで箸にも棒にもかからない曲を共作した。 ─ (バカラック自伝より。トラック番号のみ私が追記)
─ ハルとわたしで書いたT-26.「 ザット・カインド・オブ・ウーマン 」という曲は忘れられない。その曲を送ったA&Rマンは、3小節のフレーズを4小節に変えたら、ジョー・ウィリアムズにうたわせてもいいと言ってきた。わたしはその要求を呑み、ウィリアムズはこの曲をレコーディングしたが、まるっきりものにならなかった。 ─ (同)

バカラック自伝にあったこんな自虐的な記述も、曲を聴けばまぁそうかぁと思ってしまいます💦

尚、T-27.「 SEACHING WIND 」と T-28.「 ROSANNE 」の2曲はバカラック作曲じゃなくて他人の曲。バカラック名義でリリースした初めてのシングル盤A,B面で、どちらもバカラックのピアノ+ストリングス中心のオケという所謂イージーリスニング物です。

細かい文字の長文ライナーノーツは、駆け出しの頃中心にバカラックのキャリアを解説。日本語訳が欲しい! 収録曲に関するアーティスト写真や映画のパンフ等も載ってます。ただし各曲解説は残念ながら無し…。いずれにせよマニア向けのバカラック物コンピ集かと。2012年には続編も出ています。


【データ】
『 Burt Bacharach The First Book of Songs 1954-58 』
V.A.

CD:2009/2/16リリース
レーベル:Él Records(UK) / Cherry Red Records(UK)
番号:ACMEM166CD

Liner Notes - Christopher Evans
(C)2009 Cherry Red Records

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2021年1月17日 (日)

Magic Moments The Definitive Burt Bacharach Collection/V.A. (2008年)

ライノ/ユニヴァーサル・ミュージック・グループ・インターナショナルから2008年にリリースされた英国編集のバカラック物コンピ集です。75曲入りCD3枚組!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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Disc 1
1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  〜 Jackie DeShannon 〜  F

2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 〜 Carpenters 〜 F
3. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD 〜 B. J. Thomas 〜 M
4. REACH OUT FOR ME  〜 Nancy Wilson 〜  F
5. BABY IT'S YOU  〜 The Shirelles 〜  F
6. WALK ON BY  〜 Dionne Warwick 〜  F
7. THE LOOK OF LOVE  〜 Dusty Springfield 〜  F
8. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  〜 Tommy Hunt 〜  M
9. SEND ME NO FLOWERS  〜 Doris Day 〜  F
10. GOTTA GET A GIRL  〜 Frankie Avalon 〜  M
11. WIVES AND LOVERS  〜 Jack Jones 〜  M
12. ALFIE  〜 Cilla Black 〜  F
13. THIS GUY’S IN LOVE WITH YOU  〜 Herb Alpert 〜  M
14. PROMISE HER ANYTHING  〜 Tom Jones 〜  M
15. (IT'S) WONDERFUL TO BE YOUNG  〜 Cliff Richard 〜  M
16. CRAZY TIMES  〜 Gene Vincent 〜  M
17. I LOOKED FOR YOU  〜 Charlie Gracie 〜  M
18. THE BLOB  〜 The Five Blobs 〜  M
19. SO LONG JOHNNY  〜 Jackie DeShannon 〜  F
20. A HOUSE IS NOT A HOME  〜 Shirley Bassey 〜  F
21. NIKKI  〜 Burt Bacharach 〜
22. DON'T YOU BELIEVE IT  〜 Andy Williams 〜  M
23. (THERE GOES) THE FORGOTTEN MAN  〜 Jimmy Radcliffe 〜  M
24. TRAINS AND BOATS AND PLANES  〜 Billy J. Kramer and The Dakotas 〜  M
25. CASINO ROYALE  〜 Herb Alpert & The Tijuana Brass 〜
26. ANYONE WHO HAD A HEART  〜 Dionne Warwick 〜  F
27. THE WINDOWS OF THE WORLD  〜 Bobbie Gentry 〜  F
28. ONCE IN A BLUE MOON  〜 Nat 'King' Cole 〜

Disc 2
1. MAGIC MOMENTS  〜 Perry Como 〜  M
2. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  〜 Dionne Warwick 〜  F
3. I SAY A LITTLE PRAYER  〜 Aretha Franklin 〜  F
4. WISHIN' AND HOPIN’  〜 Dusty Springfield 〜  F
5. MAKE IT EASY ON YOURSELF  〜 The Walker Brothers 〜  M
6. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  〜 Sandie Shaw 〜  F
7. DON'T GO BREAKING MY HEART  〜 Burt Bacharach 〜  F
8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  〜 Dionne Warwick 〜  F
9. PLEASE STAY  〜 The Drifters 〜  M
10. TOWER OF STRENGTH  〜 Gene McDaniels 〜  M
11. THE STORY OF MY LIFE  〜 Marty Robbins 〜  M
12. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  〜 Tom Jones 〜  M
13. THAT'S NOT THE ANSWER  〜 Vi Velasco 〜  F
14. DON'T MAKE ME OVER  〜 Dionne Warwick 〜  F
15. ANY DAY NOW  〜 Chuck Jackson 〜  M
16. (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE  〜 Gene Pitney 〜  M
17. MEXICAN DIVORCE  〜 The Drifters 〜  M
18. THIRD WINDOW FROM THE RIGHT  〜 Dean Barlow 〜  M
19. RAIN FROM THE SKIES  〜 Adam Wade 〜  M
20. HOW ABOUT  〜 Della Reese 〜  F
21. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS  〜 Helen Shapiro 〜  F
22. MADE IN PARIS  〜 Trini Lopez 〜  M
23. IT'S LOVE THAT REALLY COUNTS (IN THE LONG RUN)  〜 The Merseybeats 〜  M
24. MY LITTLE RED BOOK  〜 Manfred Mann 〜  M
25. THIS EMPTY PLACE  〜 The Searchers 〜  M
26. PACIFIC COAST HIGHWAY  〜 Burt Bacharach 〜

Disc3
1. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR  〜 Dionne & Friends 〜  FM
2. GOD GIVE ME STRENGTH  〜 Burt Bacharach & Elvis Costello 〜  M
3. WHAT'S IN GOODBYE  〜 Will Young 〜  M
4. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)  〜 Christopher Cross 〜  M
5. HEARTLIGHT  〜 Neil Diamond 〜  M
6. GO ASK SHAKESPEARE  〜 Burt Bacharach & Rufus Wainwright 〜  M
7. WHO ARE THESE PEOPLE?  〜 Burt Bacharach & Elvis Costello 〜  M
8. SOUTH AMERICAN GETAWAY  〜 Burt Bacharach 〜  FM
9. EVERYBODY'S OUT OF TOWN  〜 B. J. Thomas 〜  M
10. ODDS AND ENDS  〜 Dionne Warwick 〜  F
11. THIRTY MILES OF RAILROAD TRACK  〜 The Hammond Brothers 〜  M
12. LONG AFTER TONIGHT IS ALL OVER  〜 Irma Thomas 〜  F
13. LET THE MUSIC PLAY  〜 The Drifters 〜  M
14. PAPER MACHE  〜 Dionne Warwick 〜  F
15. ONE LESS BELL TO ANSWER  〜 Keely Smith 〜  F
16. LONDON LIFE  〜 Anita Harris 〜  F
17. BLUE GUITAR  〜 Richard Chamberlain 〜  M
18. IN THE LAND OF MAKE BELIEVE  〜 The Drifters 〜  M
19. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  〜 The Stylistics 〜  M
20. JUST FRIENDS  〜 Carole Bayer Sager 〜  F
21. HASBROOK HEIGHTS  〜 Burt Bacharach 〜  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記

収録時間(Disc 1/2/3) 約79分/約70分/約74分


ライノ/ユニヴァーサル・ミュージック・グループ・インターナショナルから2008年にリリースされた英国(ワーナーUK)編集のバカラック物コンピ集です。75曲入りCD3枚組!

ライノから出たCD3枚組コンピと言えば1998年の『 The Look of Love - The Burt Bacharach Collection 』が有名ですが、これは全くの別物でございます。(被ってる曲も多々ありますけど)

収録曲をいつものようにリスト化してみました。ディスクごとに纏めています。
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オリジナル・アーティストの(表の◆印:57曲)比率は76%と高くUS/UKチャート入りした曲も多いのですが、一方で、レアな曲やレアなカヴァー(そのうち、前回紹介した英Ace盤とのダブり曲が10曲程度あり)、近年の作品(バカラックが2005年にリリースしたアルバム『 AT THIS TIME 』収録曲など)もコンパイルされています。

他のバカラック物コンピ集に入ってないのは3曲(表左のマーク)だけと少ないのですが、いずれも個人的にはレコメンド。

🔸ボビー・ジェントリーのDisc1-27.「 世界の窓と窓(世界の窓に光を)」:アコギとウッドベースだけをバックに凛としたボビーの歌唱が沁みます。リストの脚注にも書きましたが、1969年に録音されたもののリリースされず2007年にベスト盤のボーナストラックとして初めて世に出たんだとか。とにかく素晴らしいカヴァーです。
🔸キーリー・スミスのDisc3-15.「 悲しみは鐘の音とともに 」:ヒットしたフィフス・ディメンション版(♩≒66)より幾分速い♩≒74のテンポで、ジャズオーケストラをバックにキーリーは細かいビブラートをかけて歌っています。この曲のオリジナルなのにこのコンピ集を入手するまで聴いたことなくて…。地味なバージョンではあるんですが、初めて聴けた喜びと鐘の音みたいなイントロが新鮮だったのでレコメンド入り。
🔸アニタ・ハリスのDisc3-16.「 ロンドン・ライフ 」:この曲もこのコンピ集で初めて聴いたのですが、とにかくウキウキする曲なんですよね。その後、シングル盤を入手して拙ブログでも取り上げました。よかったらどうぞ → こちら

ブックレットに各曲解説は無くてちょっとショボいですが、エルヴィス・コステロがライナーノーツ(2ページ分)を書いてる点はアピールポイントかと。前半は、バカラック曲に対する印象や子供の頃の実体験等を交えながらバカラックのキャリアを紹介。そして後半は、バカラックと共作した時のエピソードを綴っています。以下引用しますね。機械訳(少し直しましたが)ですので、悪しからず。

─ 1995年から1998年の間に、バート・バカラックと私は12曲を書き、アルバム『 Painted From Memory 』になりました。多くの人は私が作詞家としてのみ行動することを期待していましたが、バートは私たちの音楽コラボレーションのほとんどを共同作曲することに同意してくれて、私の予想をはるかに超えました。彼はまだ新しい挑戦に興味を持っているアーティストです。  ─
─ バートが作曲する様を見て、時にはピアノの椅子に並んで座り、1つの16分音符の配置またはベース音の調和的な選択を考慮したことは
、無意識のマスタークラスであり私の音楽人生におけるの最大の喜びの1つでした。  ─
─ 依然として彼は、午前3時まで起きてメロディーの小さな修正を1つ考えるソングライターであり、フリューゲルホルン奏者に微妙なフレージングのニュアンスを伝えるアレンジャーなのです。これらは五線譜に書かれた音を超えています。  ─
─ バートがアルバム『 At This Time 』で自ら歌詞を書こうとした時、彼は私に「 WHO ARE THESE PEOPLE? 」という曲で世界の方向性に対する特に厳しい批評を歌うよう打診してきました。私はバートにどんな歌なのか教えてくれるようにお願いしました。彼は「 物事は本当に変わる必要があります。さもないと、すべてがめちゃくちゃになります 」と言いました。私が「 どんな歌詞ですか? 」と訊くと、彼は「 それが歌詞なんだ 」と答えました。  ─
─ 世界が今必要としているのは愛ばかりだけでなく、バート・バカラックの曲なのです。おなじみで深く愛され、その上まだ発見されるのを待っている多くの宝石があるのだから。  ─
─ 彼の最高の曲は? それは彼が書く次の曲かもしれません。 エルヴィス・コステロ 2008年9月17日  P.S. Burt and I just wrote two more… ─

コステロのバカラック愛の大きさ・深さを改めて感じました…。

そうそう、このブックレットにはバカラックのコメントも載ってました。短いので全文引用します。
─ 私の音楽を次のレベルに引き上げてくれたすべてのアーティストにとても感謝しています。素晴らしい曲を作れたとしても、アーティストがいなければ本当の意味で作ったとは言えないのです。 バート・バカラック ─ (私の超意訳で)


ここからはオマケ。MP3でしか所有してない曲をご紹介!
ボビー・ジェントリーは、「 世界の窓と窓(世界の窓に光を)」以外にもリリースされなかったバカラック・カヴァーがありました。
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2018年に出たCD8枚組の『 The Girl From Chickasaw County (The Complete Capitol Masters) 』で初めて世に出た「 THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU(ディス・ガール)」(3:12) がソレです。バックはアコギとウッドベースだけなので、「 世界と〜 」と同じく1969年に録音したものでしょう。粋でおしゃれな好カヴァーと思います。



【データ】
『 Magic Moments The Definitive Burt Bacharach Collection 』
V.A.

CD:2018年11月25日リリース
レーベル:Rhino / Universal Music Group International B.V.
番号:2564 69335 9

Compilation produced by Matthias Bauss for Spark Marketing Entertainment Ltd.
This compilation
(P)2008 Warner Music UK Ltd / Universal Music Group International B.V.
(C)2008 Warner Music UK Ltd / Universal Music Group International B.V.

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2021年1月10日 (日)

Always Something There - A Burt Bacharach Collectors' Anthology 1952-1969/V.A. (2008年)

1950〜60年代のレアな作品ばかりを集めた英ACE編集のバカラック物コンピ集です。全26曲収録!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  〜 Lou Johnson 〜  M
2. SO LONG JOHNNY  〜 Jackie DeShannon 〜  F
3. THIRD WINDOW FROM THE RIGHT  〜 Dean Barlow 〜  M
4. IF I NEVER GET TO LOVE YOU  〜 Gene Pitney 〜  M
5. MADE IN PARIS  〜 Trini Lopez 〜  M
6. I WAKE UP CRYING  〜 Del Shannon 〜  M
7. RAIN FROM THE SKIES  〜 Adam Wade 〜  M
8. THAT'S THE WAY I'LL COME TO YOU  〜 Bobby Vee 〜  M
9. MOVE IT ON THE BACKBEAT  〜 Burt and the Backbeats 〜  F
10. YOU'RE TELLING OUR SECRETS  〜 Dee Clark 〜  M
11. THIRTY MILES OF RAILROAD TRACK  〜 The Hammond Brothers 〜  M
12. THE STORY OF MY LIFE  〜 Big Al Downing 〜  M
13. THREE FRIENDS (TWO LOVERS)  〜 The Turbans 〜  M
14. TRUE LOVE NEVER RUNS SMOOTH  〜 Don and Juan 〜  M
15. THEY DON'T GIVE MEDALS (TO YESTERDAY'S HEROES)  〜 Ben E. King 〜  M
16. MORE TIME TO BE WITH YOU  〜 Brook Benton 〜  M
17. DREAM SWEET DREAMER  〜 Dionne Warwick 〜  F
18. THAT'S NOT THE ANWSER  〜 Vi Velasco 〜  F
19. I LOOKED FOR YOU  〜 Charlie Gracie 〜  M
20. SEND ME NO FLOWERS  〜 Doris Day 〜  F
21. HOW ABOUT  〜 Della Reese 〜  F
22. THE LAST TIME I SAW MY HEART  〜 Marty Robbins 〜  M
23. CRAZY TIMES  〜 Gene Vincent 〜  M
24. GOTTA GET A GIRL  〜 Frankie Avalon 〜  M
25. WILD HONEY  〜 Cathy Carr 〜  F
26. ONCE IN A BLUE MOON  〜 Nat 'King' Cole 〜

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記


収録時間約65分


1950〜60年代のレアな作品ばかりを集めた英ACE編集のバカラック物コンピ集です。

─ ナット・キング・コール、ディオンヌ・ワーウィック、ドリス・デイ、ベン・E・キングほか、米国を代表する数多の著名アーティストたちに楽曲を提供、いくつもの名曲を世に送り出してきた作曲家、バート・バカラックの功績を一枚に纏め上げた決定盤。
様々なアーティストたちにカヴァーされ続けてきた愛すべき名曲、チャートを賑わせたヒット曲やその裏の知られざる逸話、さらにはマニア新発見の新発見も織り交ぜながら紡ぎ上げられるバカラック・ストーリー全26話。すべてのポップ・ミュージック・ファンに試してもらいたい珠玉のコンピレーションが遂に登場! ─ 


私が所有するCDは輸入盤に日本語の帯が付いた所謂 <国内仕様輸入盤>。上記はその帯に書かれていたPR文を引用したものです。

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この帯、画像の部分以外に2枚ぶん折り畳まれているんですが、それを開くと計5ページに各曲解説の日本語訳がびっしり印刷されています。収録曲は一般的に知られてない曲目が殆どなので(帯のPR文では触れてませんが💦)、これは嬉しいです。

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全26曲中、有名曲( = カヴァー定番曲)と言えるのはT-1.「 愛の思い出(愛のウェイト・リフティング)」のみ。あと、T-12.「 ストーリー・オブ・マイ・ライフ 」がそこそこ知られてる曲目でしょうか。残り24曲はマニアックな曲目ばかり。


オリジナル・バージョンが20曲(リストの曲名の◆マーク)も入ってますから、コンパイルする上での方針はオリジナル重視と言えます。それに、他のバカラック物コンピ集では見かけず本コンピ集にしか入ってないバージョンがオリジナル/カヴァー合わせて9曲(リスト左側マーク)もあります。貴重な音源が多く、コレクターにはありがたいですねー。

個々のバージョンについての特記事項はリストの脚注をご覧ください。以降、個人的なレコメンド曲を紹介します。

🔸ジャッキー・デシャノンのT-2.「 ソー・ロング・ジョニー 」:ヘンテコリンな曲としてバカラック愛好家の間では有名ですが、本コンピ集の中でもやっぱり目立ってます(笑) 参考記事 → バカラック物コンピ集『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.3 』、ジャッキー・デシャノンのアルバム『 Are You Ready For This? 』
🔸ドン&ファンのT-14.「 恋は異なもの(苦しい恋こそ真の恋)」:この曲のオリジナルなんですが、私は本コンピ集で初めて聴きました。男性デュオによる全編ハモリ曲だったとは! ジーン・ピットニーやペトゥラ・クラークのカヴァーはサビの一部しかハモってないですからねー。
🔸ディオンヌ・ワーウィックのT-17.「 ドリーム・スウィート・ドリーマー 」:ディオンヌが子供を授かった時にバカラックに依頼し、出来上がったのがこの曲だった…ということを本コンピ集で初めて知りました。 参考記事 → ディオンヌ・ワーウィックのアルバム『 PROMISES, PROMISES 』
🔸ヴァイ・ヴェラスコのT-18.「 ザッツ・ノット・ジ・アンサー 」:オリジナルはディオンヌで元々軽快で弾むような曲なんですが、これは更にウキウキする好カヴァーです。 参考記事 → ヴァイ・ヴェラスコのアルバム『 The Vi Velasco Album 』

繰り返しになりますが、貴重な音源が多くコレクターにはありがたいコンピ集であることは間違いありません。でも、本コンピ集の約半数を占める1962年以前の曲には(バカラックらしさという点で)魅力が少ないということも改めて認識しました…。


【データ】
『 Always Something There - A Burt Bacharach Collectors' Anthology 1952-1969 』
V.A.

CD:2008年7月1日リリース (所有CDは、同年8月22日リリースの国内仕様輸入盤)
レーベル:Ace Records (UK) (所有CDは、P-VINE Records (JP))
番号:CDCHD 1195 (所有CDは、PCD-17217)

Compiled by Mick Patrick abd Tony Rounce
Notes by Mick Patrick
This compilation (P)2008 Ace Records Ltd (c)2008 Ace Records Ltd
Made in the EU

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Amazonリンク(Ace(UK)盤)(国内仕様輸入盤

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カテゴリー

  • カヴァーアルバム
    ★バカラック・カヴァー曲が主体でBacharach をアルバムのタイトルやサブタイトルに入れているアルバム ★収録曲のうち半分以上がバカラック・カヴァーのアルバム ★複数アーティストによって新たにカヴァーしたアルバム ★複数アーティストによるトリビュートコンサートのライブアルバム
  • コンピレーションアルバム
    ★複数アーティストのバカラック作品を集めたいわゆる編集盤
  • シングル
    ★シングル
  • ディオンヌ・ワーウィックのアルバム
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