コンピレーションアルバム

2017年12月 6日 (水)

バート・バカラック・オン・ジャパニーズ・レア・グルーヴ/V.A. (1998年)

1970年頃にレコーディングされた日本人アーティストによるインストのバカラック物コンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ 石川晶トリオ ~
2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ 伊集加代子(スキャット) ~
3. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ 福原彰(トランペット) ~
4. REACH OUT FOR ME  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
5. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
6. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  ~ 佐藤允彦(ピアノ) ~
7. WALK ON BY  ~ 川原正美(パーカッション) ~
8. PROMISES, PROMISES  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
9. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL)  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
10. THE LOOK OF LOVE  ~ 宮沢昭、衛藤幸雄(フルート) ~
11. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ 飯吉馨(チェンバロ) ~
12. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ 宮沢昭、衛藤幸雄(フルート) ~
13. ALFIE  ~ ジョー・ヤング(サックス) ~
14. BOND STREET  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
15. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ ロック・アカデミー弦楽四重奏団 ~
16. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ 松本浩(ヴァイブ) ~
17. THE APRIL FOOLS  ~ 伊集加代子(スキャット) ~

収録時間約50分


Img017ggg 1970年頃にレコーディングされた日本人アーティストによるインストのバカラック物を集めたコンピ集です。

─  録音は 「 小さな願い(石川 晶トリオ) 」 を除き全て1970年に行われたもので、世はまさに万博ムード真っ盛り、進歩と調和を願う人々で溢れ返っていた時代の産物である。これは同時に米ビルボード誌に“イージー・リスニング・チャート”が設けられて約10年(設立は1961年)という第二次イージー・リスニング・ブームの到来を告げる年にあたり、ひいてはポピュラー音楽界における転換の時期でもあった。(中略) さて、こうしたイージー・リスニング・ブームの中で特異な存在として注目を集めていたのが、いま挙げたフランシス・レイと本作の主役バート・バカラックの二人である。各々、絶大なファンを持つ作曲家だが、その個性は実に対照的なものであった。(中略) レイの作品(演奏)は実に新鮮で魅力的なものだった。シンプルで親しみ易いメロディとそのムード、目を閉じればそこに映画のワンシーンが浮かんでくる、といった映像との相乗効果が功を奏して、特に女性ファンが逸早く飛びついたのだ。しかし、レイの人気は数年後には一気に下降線を辿り始め、遂には第一線からの離脱を余儀なくされている。その“雰囲気”にのみ支えられていた彼の人気は聴衆を惹き付けるのも早かったが、同時に飽きられるのも早かったのである。一方、バカラックの人気はどうだったのか。1970年6月22日のニューズウィーク誌では“THE MUSIC MAN 1970”と銘打った彼の特集が組まれ、翌年4月には来日コンサートも開催、大盛況のうちに幕を降ろしている。メロディの美しさやアンバランスな構成に加えて、ブラジル音楽のテンポやR&Bの要素、さらにロックやゴスペルに至るあらゆるジャンルを取り込んだ彼の音楽は、ある人々にとってはビートルズの出現よりも衝撃的なものだったようだ。(後略) ─ (ライナーより)

1970年当時、私は小学1年生。盛り上がったというイージー・リスニング・ブーム(バカラック人気も含めて)を実感してない世代です。このライナーは以前ご紹介した辛口の文章と較べるといささかバカラックを持ち上げ過ぎのような気もしますが、私同様当時を知らない方には参考になると思い長々と引用した次第です。

ライナーには収録元アルバムの情報他が詳しく載っていました。それらをまとめたのが以下の表です。左側に収録元アルバムをリリース順で並べ、右側に対応する曲を記しています。(ジョー・ヤングのT-13 . 「 アルフィー 」 だけは収録元アルバム不明)
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『 バック・トゥ・バカラック 』 というバカラック作品集からセレクトされた6曲はどれもレコメンドです。弦楽クァルテット+αの編成で、αの部分は曲によってピアノトリオや木管楽器などがサポートで加わっているのですが、クラシックと多様なポップスをうまく融合させたアレンジがとっても独創的なんです。クァルテットのみの演奏で中間部に現代音楽っぽい変奏がみられるT-9. 「 アー・ユー・ゼア 」 、疾走感とキレのある演奏が魅力のT-14. 「 ボンド・ストリート 」 は現代でも全く古臭くないです。そして極めつけはT-15. 「 世界は愛を求めてる (愛を求めて) 」 。重厚でクラシカルな前半はまぁ想定の範囲内なのですが、後半の4拍子+3拍子のアヴァンギャルドなリズムは想像を超えています。素晴らしい!

フィリップス・ゴールデン・インストルメンタル・シリーズからの各曲はステレオタイプなイージー・リスニング。ただし、『 フルート・デラックス 』 からの2曲は他とは少し違う肌触りで、特にT-10. 「 恋のおもかげ 」 は美しくハモる2本のフルートとともに数々の独創的なオブリガートが強く印象に残ります。編曲はあの筒美京平さん。やっつけ仕事をしないところは流石です。

T-1. 「 小さな願い 」 のアーティスト名は石川晶トリオとなっていますが、演奏自体はストリングスが加わったイージー・リスニング物です。因みに石川晶さんはジャズ・ドラマーで、1972年にビッグ・バンド編成のバカラック作品集をリリースしています。(こちらを参考下さい)

スキャットの女王、伊集加代子さんも2曲入ってるのですが、彼女のスキャットの素晴らしさが私にはあまり感じられません。アレンジの問題だと思うのですが…。

やはりイージー・リスニングの肝はアレンジですね。改めてそれを感じたアルバムでした。

尚、本アルバムのライナーの最終頁に “ 日本人演奏者による 「 バート・バカラック作品集 」 主要アルバム・リスト ” なるものがありまして。大変貴重な資料だと思いますので、情報の共有化ということで拝借して載せることとします。
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【データ】
『 バート・バカラック・オン・ジャパニーズ・レア・グルーヴ 』 (Burt Bacharach on Japanese Rere Groove)
V.A.

CD:1998年10月21日リリース (ライナーは濱田高志氏 from 土龍団)
レーベル:テイチク・レコード (JP)
番号:TECN-18435

All tracks recorded in 1970 except track 1 in 1969
This Compilation Ⓟ & Ⓒ 1998 Licensed from Shinko Music Publishing Co., Ltd.
Manufactured & Distributed by TEICHIKU RECORDS CO.,LTD. Japan    

2017年11月26日 (日)

LIPPY LIP BACHARACH/V.A. (1998年)

ポリグラム・グループ音源のなかから選曲した日本編集のバカラック物コンピ集です!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. TRAINS AND BOATS AND PLANES ~ Astrud Gilberto ~  F
2. DONNE-MOI MA CHANCE (TOO LATE TO WORRY)  ~ Sophia Loren ~  F
3. QUESTO AMORE E' PER SEMPRE (ANY OLD TIME OF THE DAY)  ~ Dalida ~  F
4. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Lou Christie ~  M
5. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Connie Francis ~  F
6. ALFIE  ~ Jerry Butler ~  M
7. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU  ~ Marva Whitney ~  F
8. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Roy Ayers ~
9. MESSAGE TO MICHAEL  ~ James Brown ~
10. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ James Brown ~  M
11. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Willie Bobo ~  M
12. ANY DAY NOW  ~ James Brown ~  M
13. DON'T MAKE ME OVER  ~ Lyn Collins ~  F
14. REACH OUT FOR ME  ~ Lyn Collins ~  F
15. THIS EMPTY PLACE  ~ The Fortunes ~  M
16. WIVES AND LOVERS  ~ Wes Montgomery ~
17. IN THE LAND OF MAKE BELIEVE  ~ Dusty Springfield ~  F
18. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Jimmy Smith ~
19. KEEP ME IN MIND  ~ Patti Page ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約58分


ポリグラム・グループ音源のなかから選曲した日本編集のバカラック物コンピ集です!

日本のバカラック第一人者たる坂口修氏が、マーキュリー、フィリップス、ポリドール、MGMやヴァーヴなどのヴォーカル物を中心にコンパイルしたそうです。(因みに、ポリグラム・グループは1999年にユニヴァーサル・ミュージック・グループに吸収され現在は存在しません)

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─  特に、フランス語やイタリア語で歌われる、一味違った Bacharach カヴァーと、"James Brown"とその仲間によるファンキーなテイク等をお楽しみ頂きたい。 ─ (坂口氏のコメント、ライナーより)

私のレコメンドは、坂口氏のコメントとほぼ同じでございます。

まずはT-2. 「 トゥー・レイト・トゥ・ウォーリー 」 のフランス語版。歌っているのはあのソフィア・ローレン。歌うんだcoldsweats02。陽気でノリが良い金管バリバリのアレンジで、彼女の歌も元気で勢いがあります。この曲のオリジナルはバブス・ティーノ。バカラック研究本の 『 SONG BY SONG 』 にはこの曲のカヴァーとして4バージョンがリストアップされているのですが、全てフランス語バージョン! んで、最初にカヴァーしたのがソフィア・ローレンなんです。

そしてT-3. 「 エニイ・オールド・タイム・オブ・デイ 」 をイタリア語で歌っているのはダリダ。誰だっ?て感じですが、(この際下手なダジャレは置いといて)簡単なプロフィールは上記表の注釈※2をご覧ください。この曲のオリジナルはディオンヌなのですが、ライナーによるとシェイラのフランス語バージョン(先日拙ブログで紹介したヤツ)を基にしてカヴァーしたんだそう。
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これら3作品をリリース順に並べたのがこの表。シェイラ版がディオンヌ版とほぼ同じテンポ&同じキーなのに対して、ダリダ版は速めのテンポでキーもかなり高くなってます。イタリア語特有の巻き舌の発音も加わり、ダリダ版は幾分おてんばな印象を受けます。本来ドリーミーなこの曲に一番マッチしているのはフランス語で歌っているシェイラ版かなぁ。(注:あくまでも、レスリー・アガムズ(こちらで紹介)やスー・レイニー等のとってもドリーミーなバージョンを含めずこの3作品のみで比較した場合の話です)
因みに、ダリダはイタリア語でカヴァーする前の1964年にフランス語でカヴァーしています(注釈※2参照方)。こうなると、そのフランス語バージョンもちょっと聴いてみたいですねー。

アルバムの中盤は “ JBまつり ” 状態です。脇を固めるのはJBファミリーの二人の歌姫。マーヴァ・ホイットニーがT-7. 「 ディス・ガール 」 をファンキーに歌い、リン・コリンズがT-13. 「 ドント・メイク・ミー・オーヴァー 」 をソウルフルに、T-14. 「 リーチ・アウト 」 をメロウに歌っています。御大ジェームス・ブラウンは3曲披露! まずT-9. 「 マイケルへのメッセージ 」 ですが、JBは歌わずオルガンを弾くまくります。腕前は素人に毛が生えた程度でちょっと笑っちゃうんですが、ソウルフルなグルーヴ感は流石です。続くT-10. 「 世界は愛を求めてる 」 は疾走感のあるディスコ調のカヴァー。1976年リリースなのでもうディスコの時代なんですね。T-12. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 は原曲のR&Bフィーリングを生かしたソウル・バージョン。サビの部分でのカッチョいいブラスとJBのシャウトがたまりません。

他に、クールでまったりした歌声が心にしみるアストラッド・ジルベルトのT-1. 「 汽車と船と飛行機と 」 、ラウンジ風なオルガン・プレイが個人的に好きなジミー・スミスのT-18. 「 遥かなる影 」 あたりも個人的にはレコメンドです。

JBファミリーのバカラック・カヴァーは他のバカラック物コンピ集では見かけません。そういう意味で貴重なコンピ集ではないでしょうか?


【データ】
『 LIPPY LIP BACHARACH 』
V.A.

CD:1998年7月15日リリース (ライナーは坂口修氏)
レーベル:POLYDOR K.K.
番号:POCP-1667

THIS COMPILATION Ⓟ1996 POLYDOR K.K.
DISTRIBUTED BY PolyGram K.K.
↓左は所有CD、 右は2007年のリイシュー盤(ユニバーサルからリリース)

2017年11月 5日 (日)

the burt bacharach songbook/V.A. (1998年)

1998年にリリースされた米国編集のバカラック&デイヴィッド作品コンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Jackie DeShannon ~  F
2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Andy Williams ~  M
3. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Della Reese ~  F
4. THE LOOK OF LOVE  ~ Roger Williams ~
5. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Anne Murray ~  F
6. WIVES AND LOVERS  ~ Jack Jones ~  M
7. ONE LESS BELL TO ANSWER  ~ The 5th Dimension ~  F
8. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Dusty Springfield ~  F
9. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Jerry Butler ~  M
10. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Sandie Shaw ~  F
11. ONLY LOVE CAN BREAK A HEART  ~ Gene Pitney ~  M
12. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ The Stylistics ~  M
13. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Maureen McGovern ~  F
14. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Ramsey Lewis ~
15. ALFIE  ~ Dee Dee Warwick ~  F
16. DON'T MAKE ME OVER  ~ Petula Clark ~  F
17. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Lena Horne & Gabor Szabo ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約54分


1998年に米Varèse Sarabande Records(ヴァレーズ・サラバンド・レコーズ) の Varèse Vintage(ヴァレーズ・ヴィンテージ) レーベルからリリースされた米国編集のバカラック&デイヴィッド作品コンピ集です。

編者のひとりであるJim Pierson氏が本コンピ集をライナーでこう紹介しています。私の超意訳でどうそ。 ─ このコレクションは、バカラックが作詞家ハル・デイヴィッドと組んでいた1960~1970年代全盛期に焦点を当てています。二人のパートナー・シップは数多くのヒット曲を生み出し、その多くはディオンウ・ワーウィックによってレコーディングされました。それらのバージョンはディオンヌの多数のリリースや他のバカラック・アンソロジーで既に皆の知られるところとなっているので、我々はヒットはしてないけれど価値あるカヴァーを集めました。いくつかのヒット曲も含んでいますが。 ─

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レーベルの縛りなく集められた全18曲はバカラック&デイヴィッドの代表曲ばかり。ただし、ディオンヌのバージョンやバカラックのセルフ・カヴァー物は一切ありません。そこは徹底していますね~。T-1. とアルバム中程の7曲(T-6~12.)はオリジナルかカヴァーかを問わず有名なバージョンですが、それ以外は結構レアなバージョンを集めています。

本コンピ集で個人的に最もレコメンドなのは、モーリン・マクガバンのT-13. 「 恋するハート 」 。このバージョンが入っていた他のコンピ集でも同様にレコメンドでした。理由については そのコンピ集の記事 を、モーリン・マクガバンについては彼女のアルバム 『 Baby I'm Yours 』 の記事 を参照ください。

本コンピ集以外では見かけないくらいの超レア物に加えて内容的にもレコメンドなのが、流麗なストリングス/ちょっとファンキーなピアノ/パワフルな歌唱が印象に残るデラ・リースのT-3. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 、カントリー風味なアン・マレーのT-5. 「 恋よさようなら 」 、意外と歌声がチャーミングなペトゥラ・クラークのT-16. 「 ドント・メイク・ミー・オーバー 」 の3曲です。

ディオンヌ・ワーウィックの妹であるディー・ディー・ワーウィックが歌うT-15. 「 アルフィー 」 もオケのアレンジが新鮮でレコメンド。一方、彼女の歌は上手いけれど特徴がなくてレコメンドではありません(^^;。

なお、実際のディスクはT-3. とT-5. が入れ替わって収録されています。編集時のミスと思われますが、拙記事ではCDジャケットの曲順通りに紹介しました。あしからず。


【データ】
『 the burt bacharach songbook 』
V.A.

CD:1998年2月24日リリース
レーベル:Varèse Vintage / Varèse Sarabande Records(US)
番号:VSD-5873

Collection Produced by Cary E. Mansfield and Jim Pierson
Sound Produced by Bill Inglot
Note by Jim Pierson

This compilation ⓅⒸ1998 Varèse Sarabande Records, Inc.
Manufactured by Varèse Sarabande Records, Inc.
Distributed by Universal Music and Video Distribution

2017年11月 1日 (水)

BACHARACH & DAVID They Write The Songs/V.A. (1997年)

1997年にリリースされた英国編集のバカラック&デイヴィッド作品のコンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Dionne Warwick ~  F
2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ B. J. Thomas ~  M
3. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Sacha Distel ~  M
4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Jackie DeShannon ~  F
5. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Deacon Blue ~  M
6. 24 HOURS FROM TULSA  ~ Gene Pitney ~  M
7. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Bobbie Gentry ~  F
8. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Sandie Shaw ~  F
9. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Luther Vandross ~  M
10. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Isaac Hayes ~  M
10. ALFIE  ~ Matt Monroe ~  M
11. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ Billy J. Kramer and The Dakotas ~  M
12. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Booker T & The MG's ~
13. ONLY LOVE CAN BREAK A HEART  ~ Timi Yuro ~  F
14. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Cilla Black ~  F
15. TO WAIT FOR LOVE  ~ Sacha Distel ~  M
16. THE LOOK OF LOVE  ~ Shirley Bassey ~  F
17. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約59分


1997年にリリースされた英国編集のバカラック&デイヴィッド作品のコンピ集です。

恋人同士っぽい演出のジャケットからはチープなイージーリスニングを想像してしまいますが、中身は至ってまとも。レーベル系列を越えたコンピレーションでして、英国編集のものでは1988年リリースのConnoisseur盤と同様のコンセプト。実際、本コンピ集全18曲のうち半数の9曲はConnoisseur盤と重複してます。

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レコメンドはそのConnoisseur盤と重複しない残りの9曲に集中!

まずは、なんといってもルーサー・ヴァンドロスのT-9. 「 ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム 」 。デビュー・アルバムの 『 Never Too Much 』 に収録された7分を超えるこのカヴァーは、シングルになってないにも拘らず彼の代表曲のひとつとされています。全くもって素晴らしい! そしてアイザック・ヘイズのT-10. 「 遥かなる影 」 。彼独特の世界観は他の追随を許しません。惜しむらくは約9分のロング・バージョン(アルバム 『 Black Moses 』 収録)じゃなくて4分ほどのショート・バージョンであること。ルーサーと長尺曲対決して欲しかったなぁ…。

また、ストリングスのアレンジと貫禄のヴォーカルが素晴らしいマット・モンローのT-11. 「 アルフィー 」 、妖しげでカッコいいアレンジとパワフルなシャーリー・バッシーの歌唱が魅力のT-17. 「 恋のおもかげ 」 もレコメンドですねー。

アイザック・ヘイズの 「 遥かなる影 」 とシャーリー・バッシーの 「 恋のおもかげ 」 は過去記事でちょろっと言及しています。よろしかったらそれぞれリンクをクリック下さいませ。

一方、レアなカヴァーも2曲。デーコン・ブルーのT-5. 「 マイケルへのメッセージ 」 は1990年にリリースしたバカラック&デイヴィッド作品4曲入りEPからの1曲。なかなかお目にかかれない代物です。それとブッカー・T&ジ・MG'sのT-13. 「 小さな願い 」 。1992年リリースのStax未発表曲集に収められていたもので、こちらも本コンピ集以外では見たことありません。貴重な音源かと…。

尚、1990年に同名タイトルのコンピ集がUKでリリースされてるようですが、ジャケット・収録曲とも全く異なる別物です。お間違えなきよう。


【データ】
『 BACHARACH & DAVID They Write The Songs 』
V.A.

CD:1997年リリース
レーベル:NECTAR(UK)
番号:NTRCD073

This compilation Ⓟ1997 NECTAR Ⓒ1997 NECTAR
NECTAR is a devision of QUALITY SPECIAL PRODUCTS
Made in the UK.

2017年9月27日 (水)

BLUE BACHARACH/V.A. (1997年)

ブルーノートを中心にコンパイルされた英国EMI編集のバカラック物コンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Stanley Turrentine ~
2. WIVES AND LOVERS  ~ Nancy Wilson ~  F
3. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Reuben Wilson ~
4. THE LOOK OF LOVE  ~ The Three Sounds ~
5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Stanley Turrentine ~
6. THEY DON'T GIVE MEDALS (TO YESTERDAY'S HEROES)  ~ Lou Rawls ~  M
7. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Grant Green ~
8. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Richard 'Groove' Holmes ~
9. WALK ON BY  ~ Stanley Turrentine ~
10. PROMISES, PROMISES  ~ The Jazz Crusaders ~
11. KNOWING WHEN TO LEAVE  ~ Ernie Watts Quintet ~
12. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Stanley Turrentine ~
13. WIVES AND LOVERS  ~ Grant Green ~
14. ALFIE  ~ Nancy Wilson ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約64分


ブルーノートを中心にコンパイルされた英国EMI編集のバカラック物コンピ集です。

Blue_bacharach

R948917914814636526388jpeg_2ちなみに、似たようなアルバム 『 BLUE NOTE PLAYS BURT BACHARACH 』 が2004年にリリースされています。米国で編集されたもので全12曲入り。
私は所有していませんが、調べたところ本アルバム 『 BLUE BACHARACH 』 から5曲(T-1,3,6,12,13.)削って、3曲加えた内容のようです。その3曲とは、アール・クルーの素晴らしいギター・ソロ 「 エイプリル・フール 」 (こちらで紹介)、スタンリー・ジョーダンのこちらも渋いギター・ソロ 「 悲しみは鐘の音とともに 」 (こちらで紹介)、ルー・ロウルズの 「 エニィ・デイ・ナウ 」 。ギター・ソロの2曲は掛け値なしにレコメンドでっせ!

脱線しました^^;。本題に戻ります。

全14曲のうち、ヴォーカル物は3曲。ナンシー・ウィルソンの2曲はレコメンドにしときましょう。T-2. 「 素晴らしき恋人たち 」 は良い感じでスウィングしてます。T-14. 「 アルフィー 」 は私の好みからすると若干オーバーアクション気味なところはあるのですが、彼女なりのスタイルで感情込めて歌っています。ルー・ロウルズのT-6. 「 悲しきイエスタデイ・ヒーロー 」 はレアな曲。本来3拍子の曲を4拍子の軽いスウィングにアレンジして、ノリの良いビッグ・バンドをバックに気持ちよく歌っています。

残り歌なしの11曲は、“ ソウル・ジャズ ” や “ ファンキー・ジャズ ”、はたまた “ イージーリスニング・ジャズ ” といったスタイルの演奏が殆どです。それらのなかで印象に残るのは、まずジャズ・クルセイダーズのT-10. 「 プロミセス・プロミセス 」。トロンボーンとテナー・サックスを中心としたクインテットによる演奏ですが、各楽器の疾走感のある熱いアドリヴにシビレます。この曲の特徴である変拍子もきちんとやっています(アドリヴの場面はさすがに4拍子ですが)。

グラント・グリーンのT-7. 「 恋よさようなら 」 はライトなボサノヴァのリズムが涼しげで本アルバムの清涼剤的存在。グラント・グリーンはギター奏者でアドリヴも含めてまったりしたプレイに徹してます。途中で少し聴こえるオルガンのアドリヴもまったりしていてバランスが取れています。これも一応レコメンドかなぁ。

4曲コンパイルされているスタンリー・タレンタインはソウル・ジャズ系のテナー・サックス奏者。T-5. 「 世界は愛をもとめてる 」 は以前紹介したことあります(こちら)が、4曲のなかではこれが一番ジャズっぽいですね。T-1. 「 ディス・ガイ 」 やT-12. 「 愛の思い出(恋のウェイト・リフティング) 」 あたりはストリングスが入る一方アドリヴはほんのちょっとだけと、もはやイージーリスニングですょ…。

なぁんか締まりのない記事になっちゃいました。このまま終えるのもなんなので、オマケとして各曲の収録元アルバムのジャケットを載せておきます。
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あと、どーでもいいことをひとつ。本コンピ集には a cooler shaker というサブタイトルがついています。そういえば、裏ジャケットにシェイカーのイラストが描いてあります。でもそれだけじゃないんです。なんとライナーノーツには2ページにわたりカクテルのレシピ(6種類)がbar。コレ読んでカクテル作るヤツがいるとでも思ってんのかね~。英国人はわからん…coldsweats01


【データ】
『 BLUE BACHARACH  a cooler shaker 』
V.A.

CD:1997年9月1日リリース
レーベル:BLUE NOTE / EMI Records (UK)
番号:7243 8 57749 2 8

Compilation and sleevenotes: Tony Harlow, Dean Rudland

The copyright in those sound recordings is owned by Capitol Records Inc.
Ⓟ 1997 The copyright in this compilation is owned by EMI Records Ltd.
Ⓒ 1997 EMI Records Ltd.

2017年9月24日 (日)

メロウ・バカラック/V.A. (1997年)

WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<メロウ編>です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. THE APRIL FOOLS  ~ Aretha Franklin ~  F
2. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ The Sweet Inspirations ~  F
3. THE LOOK OF LOVE  ~ Vanilla Fudge ~  F
4. ONE LESS BELL TO ANSWER  ~ Dionne Warwick ~  F
5. BABY IT'S YOU  ~ Stacy Lattisaw & Johnny Gill ~  FM
6. MEXICAN DIVORCE  ~ Nicolette Larson ~  F
7. PLEASE STAY  ~ The Drifters ~  M
8. THEY DON'T GIVE MEDALS (TO YESTERDAY'S HEROES)  ~ Ben E. King ~  M
9. MY LITTLE RED BOOK  ~ Love ~  M
10. PLEASE STAY  ~ Elvis Costello ~  M
11. ANY DAY NOW  ~ Percy Sledge ~  M
12. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU  ~ Aretha Franklin ~  F
13. THE LOOK OF LOVE  ~ Morgana King ~  F
14. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Liberace ~
15. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Linda Ronstadt ~  F
16. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)  ~ Christopher Cross ~  M
17. HASBROOK HEIGHTS  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約57分


WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月25日にWEA Japanより同時リリースされた2部作のうちの<メロウ編>です。

ワーナー・ブラザース、そのサブレーベルのリプリーズ、エレクトラ、アトランティック、そのサブレーベルのアトコ及びコティリオンの音源から17トラックをコンパイル。

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前回ご紹介した<スウィート編>と較べて、①1960年代~1990年代までと年代が幅広い、②シングル及びチャートインした曲が多い…といった傾向があります。<メロウ編>の方が若干一般受け狙いでしょうか。

冒頭、いきなりアレサ姐さんのT-1. 「 エイプリル・フール 」。原曲のロマンティックなイメージを突き破ったアップ・テンポでグルーヴィなアレンジとメロディを崩してダイナミックに歌うアレサはインパクト大。ゆったりしたT-12. 「 ディス・ガール 」 とは対照的です。よろしかったら 『 アトランティック・バカラック・コレクション 』 もご覧ください。

オリジナル・バージョンは、全米1位になったクリストファー・クロスのT-16. 「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」 とドリフターズのT-7. 「 プリーズ・ステイ 」 の2曲のみ。どちらもその曲の代表的バージョンですし他のコンピ集でも沢山取り上げられてます。

ディオンヌの2曲は<スウィート編>での2曲と同じくセプターからワーナーに移籍して初めて出したアルバム 『 DIONNE 』 の収録曲。本コンピ集リリース時点(1997年)では世界初CD化でしたが、その後 『 DIONNE 』 もCDリイシューされました。ボブ・ジェームスのアレンジによるクールな雰囲気は独特のものです。

個人的なレコメンドは3曲。

T-8. 「 悲しきイエスタデイ・ヒーロー 」 はTVミュージカル 『 オン・ザ・フリップ・サイド 』 の挿入歌。あまりカヴァーされないレアな曲ですが、本コンピ集のベン・E・キング版はR&Bの味付けがされたアレンジに太く張りのある歌声がマッチした好カヴァー。エルヴィス・コステロのT-9. 「 プリーズ・ステイ 」 は、オリジナルのドリフターズ版(♩≒112)よりかなりテンポを落とした(♩≒72~74)ブルース調のアレンジに抑揚を抑えたコステロの歌唱が見事。愛する女性に “ 行かないで、ここにいて ” “ どうしたら行かないでくれるのか ” と訊く…そんな歌詞に寄り添ってるようにと感じました。ヴァニラ・ファッジのT-3. 「 恋のおもかげ 」 もオルガンの使い方が独特(ライナーノーツの表現を借りるとサイケデリックなアレンジ)で、妖しげでハスキーな女性ヴォーカルも曲のイメージに合ってます。

それにしても、<スウィート編>と<メロウ編>のネーミングはどこから来たのか…。明確な線引きは感じられないし、メロウだろ?と言われてもピンときませんcoldsweats01。両方に登場するアーティストも多いですし、いっそ2枚組にした方がライナーの重複もなくなって合理的だと思うんですけどねー。ま、どうでもいいや(笑)。


【データ】
『 メロウ・バカラック 』 (英題:Mellow Bacharach Heaven)
V.A.

CD:1997年5月25日リリース、ライナーは佐野光彦氏(超詳しい解説です)、英語詞付き
レーベル:WEA Japan/Warner Music Japan (JP)
番号:WPCR-1202

Conceived and Compiled by Yoshi Nagato 長門芳郎 (Believe In Magic Inc.)
Thanks to Michael Rajna (Warner special products), Tom Ardolino (NRBQ) and Bill DeMain (Swan Dive)

Manufactured by WEA Japan, A Warner Music Group Company.
Distributed by Warner Music Japan Inc.
Ⓟ1997 WEA International Inc.

2017年9月20日 (水)

スウィート・バカラック/V.A. (1997年)

WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<スウィート編>です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. MEXICAN DIVORCE  ~ The Drifters ~  M
2. AND THIS IS MINE  ~ Connie Stevens ~  F
3. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ The Everly Brothers ~  M
4. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Jill Jackson ~  F
5. MADE IN PARIS  ~ Trini Lopez ~  M
6. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ Bobby Darin ~  M
7. THE LOOK OF LOVE  ~ Carmen Mcrae ~  F
8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Ella Fitzgerald ~  F
9. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Buddy Greco ~  M
10. I JUST HAVE TO BREATHE  ~ Dionne Warwick ~  F
11. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Aretha Franklin ~  F
12. ALFIE  ~ The Sweet Inspirations ~  F
13. WALK ON BY  ~ Morgana King ~  F
14. PROMISE HER ANYTHING  ~ Marty Paich ~
15. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Tiny Tim ~  M
16. ME, JAPANESE BOY I LOVE YOU  ~ Harpers Bizarre ~  M
17. MEXICAN DIVORCE  ~ Ry Cooder ~  M
18. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Linda Ronstadt ~  F
19. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約57分


WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月25日にWEA Japanより同時リリースされた2部作のうちの<スウィート編>です。

WEA(Warner Bros.、Elektra、Atlanticの頭文字)の名の通り、ワーナー・ブラザース、そのサブレーベルのリプリーズ、エレクトラ、アトランティックの1960年代後半の音源を中心に19トラックがコンパイルされています。

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アレサ・フランクリンのT-11. 「 小さな願い 」 をはじめ、4トラックは前年(1996年)リリースのコンピ集 『 アトランティック・バカラック・コレクション 』 と重複。微妙な曲数だな~^^;。

オリジナル・バージョンの曲は4トラック。ドリフターズのT-1. 「 メキシコでさようなら(恋するメキシカン) 」 はバック・コーラスに参加してたディオンヌ・ワーウィックとバカラックが初めて出会った曲として有名。そのディオンヌのT-10. 「 アイ・ジャスト・ハフ・トゥ・ブリーズ 」 はセプターからワーナーに移籍して初めて出したアルバム 『 DIONNE 』 の収録曲。個人的には好きな曲です。

オリジナル・バージョンの残り2曲は、少なくとも私は他にカヴァーを聴いたことがない超レア曲。コニー・スティーブンスのT-2. 「 アンド・ディス・イズ・マイン 」 は 『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.2 』 で触れてますのでそちらを参照いただくとして、トリニ・ロペスのT-5. 「 メイド・イン・パリ 」 に注目。元気で陽気なズンチャチャ・リズムのこの曲、AメロはそうでもないもののBメロからサビにかけてのメロディ展開&コード進行だったり小節数が不規則な点などバカラック節が満載! 誰もカヴァーしないのが不思議です。パンチがある歌いっぷりのトム・ジョーンズあたりこの曲にピッタリだと思うのですが…。比較的コンピ集に取り上げられる曲ですが本コンピ集のレコメンドとしておきます。

あとの15トラックはカヴァー・バージョン。カントリー系大物アーティストの2曲、ライクーダーのT-17. 「 メキシコでさようなら(恋するメキシカン) 」 とリンダ・ロンシュタットのT-18. 「 恋するハート 」 での揺るがない存在感はさすがと思います。ソフトロック伝説のグループ、ハーパース・ビザールのT-16. 「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」 も重要な1曲。以上3曲は他のバカラック物コンピ集で殆ど取り上げられてないようですので、これらもレコメンドですね。

レコメンドという訳ではないけれど印象に残ったカヴァーが2曲。
Img_0 ジル・ジャクソンのT-4. 「 恋のとまどい 」 はダスティ・スプリングフィールド版のカヴァー(キーも一緒)。ダスティの武骨な歌唱に対して当時22歳のジルはちょっと甘えたような歌い方で、映画 『 ベスト・フレンズ・ウェディング 』 のキャメロン・ディアスを連想しちゃいました。キャメロンみたいに音痴じゃないですけど(笑)。
ネットで日本盤シングルの画像をみつけましたので載せておきます。ジルは黒髪なんですね。金髪のキャメロンとはイメージ違うなー、残念^^;。それにしても、「 どうしたらいいのかしら 」 とはなかなかいい邦題だなと。男性シンガーの場合は使えないでしょうがcoldsweats01

もう1曲はタイニー・ティムのT-15. 「 世界は愛を求めてる 」。全編ヴィブラートで歌うその歌声はいささか気色悪いです。曲後半のクライマックスでは高音をヴィブラートでファルセット。どうやらそれが彼の特徴だったようでインパクト大ではあります。決してオススメはしませんが^^;。


【データ】
『 スウィート・バカラック 』 (英題:Sweet Bacharach Heaven)
V.A.

CD:1997年5月25日リリース、ライナーは長門芳郎氏(超詳しい解説です)、英語詞付き
レーベル:WEA Japan/Warner Music Japan (JP)
番号:WPCR-1201

Conceived and Compiled by Yoshi Nagato 長門芳郎 (Believe In Magic Inc.)
Thanks to Michael Rajna (Warner special products), Tom Ardolino (NRBQ) and Bill DeMain (Swan Dive)

Manufactured by WEA Japan, A Warner Music Group Company.
Distributed by Warner Music Japan Inc.
Ⓟ1997 WEA International Inc.

2017年9月17日 (日)

ウィップ! ヒップ・バカラック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ヒップ編>/V.A. (1997年)

MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<ヒップ編>です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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1. WIVES AND LOVERS  ~ Christopher Scott ~
2. THE LOOK OF LOVE  ~ Ahmad Jamal ~
3. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Ray Bryant ~
4. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ The Dells ~  M
5. BABY IT'S YOU  ~ Smith ~  F
6. DON'T GO BREAKING MY HEART  ~ Bossa Rio ~  FM
7. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Ramsey Lewis ~
8. NIKKI  ~ Vincent Bell ~
9. THE LOOK OF LOVE  ~ Bill Plummer ~
10. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Woody Herman ~
11. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Ramsey Lewis ~
12. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ The Unifics ~  M
13. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ The Dells ~  M
14. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Shirley Scott ~
15. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Gabor Szabo ~
16. ALFIE  ~ The Soulful Strings ~
17. TRIBUTE TO BURT BACHARACH AND HAL DAVID  ~ The New Direction ~  FM
  (1) I SAY A LITTLE PRAYER
  (2) WALK ON BY
  (3) (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
  (4) YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)
  (5) WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
  (6) THE WINDOWS OF THE WORLD
  (7) TRAINS AND BOATS AND PLANES
  (8) DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
  (9) ALFIE


※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約65分


MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月21日にMCAビクターより同時リリースされた2部作のうちの<ヒップ編>です。

─ 同時発売の 『 バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』 (長門芳郎氏監修)で歴史的、資料的に重要な作品が紹介されているので、こちらはワクに捕われず好き勝手に選曲させてもらえることが出来、CREPAXのジャケットも本人の御好意によりすんなりOKが出て幸いでした。 ─ (ライナーノーツより ~ 監修&選曲:坂口修氏のコメント)

ABC、ABC/ダンヒル、ブルー・サム、カデット、デッカ、インパルス、キャップ、ネプチューンの1960年代後半の音源を中心に17トラックがコンパイルされているのですが、①オリジナル物が一切ない、②殆どがアルバムのみの曲、③インスト物しかもソウル/ファンキーなジャズ系が多い… ってなセレクション。確かに好き勝手に選んだ感がありありです。

CREPAXとはイタリア人漫画家グイド・クレパックス氏(Guido Crepax: 1933年-2003年)のこと。ネットで彼の作品をチラ見しましたが、独特のタッチで大人のエロさがムンムン。“ WHIP ” とは、辞書によれば (…を)むち打つ・(子供などを)折檻(せっかん)する という意味。 flair だからジャケットがむち打つボンデージのお姉サマなんだっ! CD購入して20年、初めて知りましたcoldsweats01

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他のコンピ集で見かけないアーティストが多いわりにライナーノーツに個々のアーティストの説明がありません。ですから、今回はライナーノーツ風に書くことにしました。ついでに収録元アルバムのジャケット(シングルがあればそれも)を載せちゃいましょう。

T-1. 「 素晴らしき恋人たち 」/クリストファー・スコット
謎の人物、クリストファー・スコットによるカヴァーで、1969年リリースのバカラック・カヴァー集 『 Switched-On Bacharach 』 に収録。モーグ・シンセサイザーのピコピコ音に脱力します。
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T-2. 「 恋のおもかげ 」/アーマッド・ジャマル
アーマッド・ジャマル(1930年-)は米国の男性ジャズ・ピアニスト。ピアノ・トリオ編成ですが、ジャズ・ファンクのリズムでテンポも速く(♩≒152)とってもハードな演奏です。1曲目で脱力させておいて2曲目で鞭打つ本コンピ集の作戦だったりしてhappy02。1968年リリースの 『 Tranquility 』 に入ってます。
ここからはオマケ。このアルバムではもう1曲バカラックの 「 小さな願い 」 (2:27) を取り上げていて、私はMP3でその音源を所有しています。「 恋のおもかげ 」 と違いこちらは薄口のスウィング。でもサビの部分はちょっとハード且つ少しファンキーでカッコイイ。個人的には好きなバージョンです。
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T-3. 「 小さな願い 」/レイ・ブライアント
レイ・ブライアント(1931年-2011年)も米国の男性ジャズ・ピアニスト。ピアノ・トリオ編成で、スタイルとしてはソウル・ジャズ系。ノリの良い演奏です。それでいてこの曲の特徴である変拍子はキチッと押さえていて流石です。1968年リリースの 『 Up Above The Rock 』 に収録。
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T-4. 「 恋のとまどい 」/ザ・デルズ
ザ・デルズはシカゴの男性ソウル・グループ。1972年リリースのディオンヌ・ワーウィック・ヒット集 『 The Dells sing Dionne Warwicke's greatest hits 』 に収録。7分近い長い曲ですが、とってもファンキーな仕上がりです。プロデューサー兼アレンジャーの Charles Stepney(チャールズ・ステップニー)がホントいい仕事してます。
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T-5. 「 ベイビー・イッツ・ユー 」/スミス
スミスは米国の5人組ロック・バンド。リード・ヴォーカルのみ女性です。結成は1969年で、2年後の1971年には早くも解散。でも、このカヴァーはシングル・リリースされて全米5位を記録します。実は 『 バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』 にも入ってました。重複させるくらいなら他の曲を入れて欲しいっす。1969年リリースの 『 A Group Called Smith 』 に収録。
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T-6. 「 ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート(私を悲しませないで) 」/ボサ・リオ
ボサ・リオは、セルジオ・メンデスがプロデュースしたブラジル'66の弟分的バンド。曲の印象としてはロジャニコ版をもう少し明るく、もう少しアップテンポに、もう少しボサノヴァのフレーバーをまぶした感じでしょうか。セルメンと同じA&Mに所属していましたが、1970年にブルー・サムに移籍。同年リリースした 『 Alegria! 』 に収録。
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T-7. 「 マイケルへのメッセージ 」/ラムゼイ・ルイス
ラムゼイ・ルイス(1935年-)は米国の男性ジャズ・ピアニスト。この曲はピアノ・トリオにホーンやフルートが加わった編成で、ソウル・ジャズ系のサウンド。1966年リリースの 『 Wade In The Water 』 に収録されています。ちなみにドラムスはのちにEW&Fを結成するモーリス・ホワイト。この頃~1970年までモールリス・ホワイトはラムゼイ・ルイス・トリオのドラマーをやっていたんですねー。そんな縁もあってか1970年代以降のラムゼイ・ルイスはフュージョン、ソウル/R&B、イージー・リスニングなどジャズに留まらない幅広いジャンルで活躍しています。
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T-8. 「 ニッキ 」/ヴィンセント・ベル
ヴィンセント・ベル(1935年-、別名Vinnie Bell)は米国のセッション・ギタリスト。Wikiによれば、ポップ音楽における電子的エフェクトの先駆者だそう。「 ニッキ 」 はバカラック自身がオリジナル・アーティストで1966年にシングルをリリース。のちにバカラックは1971年のアルバム 『 BURT BACHARACH 』 でリメイクしていますが、ヴィンセント・ベルはその前年(1970年)にカヴァー。このヴィンセント・ベル版はABCテレビの映画番組のテーマソングに選ばれたそうで、シングルもリリースされました(チャートは圏外)。構成やアレンジは基本的にバカラック版のコピー。いろんな楽器がメロディをつないでいくのですが、キーボードやギターがメロディを弾く際に音が震えるような効果を付加しています。1970年リリースのアルバム 『 Airport Love Theme 』 に収録。
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T-9. 「 恋のおもかげ 」/ビル・パーマー
ビル・パーマー(1938年-)は米国のベーシスト&シタール奏者。いきなりシタールびんびんで始まるイントロにまず面喰います。ハープシコードやタブラを始めとした多彩な打楽器などが彩る演奏はサイケデリックな趣き。1968年リリースの 『 Bill Plummer And The Cosmic Brotherhood 』 に収録。ジャケット裏面では彼がシタールを弾いてます。
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T-10. 「 小さな願い 」/ウッディー・ハーマン
ウッディー・ハーマン(1913年-1983年)は米国のジャズ・クラリネット&サックス奏者。と同時にビッグ・バンドのバンド・リーダーでもありました。ラテンのリズムでイントロからノリの良い金管がバリバリ吹きまくります。中間部のサックスのアドリヴはウッディー・ハーマンでしょうか。踊りたくなる 「 小さな願い 」 です。1969年リリースの 『 Light My Fire 』 に収録。なお、このアルバムは1969年にグラミー賞の Best Jazz Performance - Large Group (Instrumental) にノミネートされました。(受賞は逃す)
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T-11. 「 サン・ホセへの道 」/ラムゼイ・ルイス
ラムゼイ・ルイスが再び登場。ピアノ・トリオにストリングスや女性コーラスまで加わった陽気な演奏。2コーラス目で聴けるピアノのアドリヴはファンキー色の濃いものです。1968年リリースの 『 Maiden Voyage 』 に収録。尚、このアルバムもドラムスはモーリス・ホワイトが叩いています。
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T-12. 「 ディス・ガイ 」/ザ・ユニフィックス
ザ・ユニフィックスは米国ワシントンD.C.で結成された男性4人組ソウル・グループ。ビッグ・バンドにストリングスやホルンまで加わった演奏はとてもゴージャス。コーラス・ワークはちょっと不安定なところがありますが、若々しい感じ。彼ら唯一のアルバム、1968年リリースの 『 Sittin' In At The Court Of Love 』 に収録。
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T-13. 「 汽車と船と飛行機と 」/ザ・デルズ
ザ・デルズも再び登場。T-4. 「 恋のとまどい 」 ほどファンキーではありませんが、程よくソウルっぽいアレンジ。T-4. と同じく1972年リリースの 『 The Dells sing Dionne Warwicke's greatest hits 』 に収録。

T-14. 「 世界は愛を求めてる 」/シャーリー・スコット
シャーリー・スコット(1934年-2002年)は米国の女性ジャズ・オルガニスト。オルガン(たぶんハモンドでしょう)、ベース、ドラムスによるトリオ。ベースはあのロン・カーターです。彼女のオルガン、特にアドリヴはソウルっぽさムンムンでいい感じ。1966年リリースの 『 On A Clear Day 』 に収録。
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T-15. 「 遥かなる影 」/ガボール・ザボ
ガボール・ザボ(1936年-1982年)はハンガリーの男性ジャズ・ギタリスト。ブダペスト生まれで、20歳のときにハンガリー動乱が起きて米国に渡ったそう。彼のギター、ベース、ドラムスにコンガ、ヴィブラフォン、キーボード、ストリングスが加わった編成で、全編ギターがリードを取っています。イージーリスニング然とした仕立てで、ソウルやファンキー色の強い本コンピ集ではあまり目立ちません^^;。1970年リリースの 『 Magical Connection 』 に収録。シングルもリリースされたみたいです。
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T-16. 「 アルフィー 」/ザ・ソウルフル・ストリングス
ザ・ソウルフル・ストリングスはシカゴ・ソウルのアレンジャー、Richard Evans(リチャード・エヴァンス)によるプロジェクト。カデット・レコードのミュージシャンを集めて1966年~1970年の間に計7枚のアルバムをリリースしています。ストリングス&ヴィブラフォン、サックス、ギター等による演奏は、基本イージーリスニング。本コンピ集の中ではちょっと退屈で眠くなりますが、クレジットに Organ, Vibraphone - Charles Stepney と書いてあって目が覚めました(笑)。1967年リリースの 『 Groovin' With The Soulful Strings 』 に収録。
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T-17. 「 トリビュート・トゥ・バート・バカラック・アンド・ハル・デイヴィッド 」/ザ・ニュー・ダイレクション
ザ・ニュー・ダイレクションについては詳しいこと全く判りません。1970年リリースの 『 The New Direction 』 に収録されているのですが、ジャケットを見る限り4人組(一人は女性)のグループなんでしょうねー。約8分間、9曲のメドレー。楽器はピアノ、ベース、ドラムスだけ。基本は女性が歌い、所々で男性が加わりデュエットします。本コンピ集の坂口修さんはこの曲をオマケと書いてらっしゃいますが、なかなかどうして聴き応えがあります。 (3). 「 愛の思い出(恋のウェイト・リフティング) 」 での輪唱?や、女性の熱唱とクラシカルなピアノが融合したこのメドレーで一番の大作 (9). 「 アルフィー 」 は特に好き勝手やってる感がスゴいです。
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拙い解説にお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m。


【データ】
『 ウィップ! ヒップ・バカラック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ヒップ編> 』
V.A.

CD:1997年5月21日リリース、ライナーは坂口修氏
レーベル:MCAビクター (JP)
番号:MVCE-22004

Ⓒ1997 & Ⓟ1997,1971,1970,1969,1968,1967,1966 MCA Records, Inc.
This Compilation Ⓒ1997 MCA Victor, Inc.

Supervised and compiled by SAKAGUCHI, osamu 坂口修 (ASH&D)
Thanks: HOUGADOH, HIRI TANAKA, HITOSHI OKAMOTO and Mr. BURT BACHARACH
Manufactured and Distributed by MCA Victor, Inc., Japan

2017年9月10日 (日)

バート・バカラック・ソングブック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編>/V.A. (1997年)

MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<ポップ編>です。

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1. WIVES AND LOVERS  ~ Jack Jones ~  M
2. SATURDAY SUNSHINE  ~ Burt Bacharach ~  FM
3. WISHIN' AND HOPIN'  ~ Brenda Lee ~  F
4. FORGIVE ME  ~ Babs Tino ~  F
5. I CRY MORE  ~ Alan Dale ~  M
6. WITH OPEN ARMS  ~ Jane Morgan ~  F
7. THE LOOK OF LOVE  ~ Billy Vaughn ~
8. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Ruby & The Romantics ~  F
9. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  ~ Brenda Lee ~  F
10. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Tommy Roe ~  M
11. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS  ~ Babs Tino ~  F
12. WHO'S BEEN SLEEPING IN MY BED  ~ Linda Scott ~  F
13. LOVING IS A WAY OF LIVING  ~ Steve Lawrence ~  M
14. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Xavier Cugat & His Orchestra ~
15. BABY IT'S YOU  ~ Smith ~  F
16. TO WAIT FOR LOVE  ~ Ray Peterson ~  M
17. I CRY ALONE  ~ Ruby & The Romantics ~  F
18. CALL OFF THE WEDDING  ~ Babs Tino ~  F
19. WALK ON BY  ~ Burt Bacharach ~
20. THE BELL THAT COULDN'T JINGLE  ~ Bobby Helms ~  M
21. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Roger Williams ~
22. ALFIE  ~ Jack Jones ~  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約58分


MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月21日にMCAビクターより同時リリースされた2部作のうちの<ポップ編>です。

1997年当時にMCAレコードが擁していたABC、ABC/ダンヒル、ABCパラマウント、コングレス、コーラル、デッカ、ドット、キャップ、ユニの音源から22曲を収録。キャップは、バカラックが初めてシングルT-2. 「 サタデイ・サンシャイン 」 を出し、更には初めてアルバムをリリースしたレーベル。実はそのファースト・アルバムや TVミュージカルのオリジナル・キャスト・アルバム 『 ON THE FLIP SIDE 』 も同じ日にCDリイシューされました。

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こうして曲目リスト(クリックすると大きくなります)を眺めてみて意外に思ったのが、オリジナル・アーティストとなる曲が7曲もあったこと(前述のT-2. 「 サタデイ・サンシャイン 」 を除いて)。年代でいうと1956年~1963年。職業作曲家としていろんな仕事をしていた頃ですね。ジャック・ジョーンズのT-1. 「 素晴らしき恋人たち 」 以外はあまり知られていないレアな曲達です。

バブス・ティーノのT-4. 「 フォーギヴ・ミー 」 のカヴァーは一例しか知りませんし、アラン・デイルのT-5. 「 アイ・クライ・モア 」 も同様です。ジェーン・モーガンのT-6. 「 ウィズ・オープン・アームズ 」 、リンダ・スコットのT-12. 「 ベッドで泣いて 」 、スティーヴ・ローレンスのT-13. 「 ラヴィング・イズ・ア・ウェイ・オブ・リヴィング 」 、バブス・ティーノのT-18. 「 コール・オフ・ザ・ウェディング 」 の4曲はカヴァーを聴いたことがありません(私は…です)。ちなみに、「 ウィズ・オープン・アームズ 」 はバカラック&デイヴィッドにとって初の女性シンガー全米Top 40ヒットなんですって。

T-12. 「 ベッドで泣いて 」 は一聴すると単なる可愛らしい小品といった感じですが、さりげない転調と8小節単位に収まらないメロディの構成が特徴的で個人的に好きな曲。誰かカヴァーしてくれませんかねぇ。

T-13. 「 ラヴィング・イズ・ア・ウェイ・オブ・リヴィング 」 とT-18. 「 コール・オフ・ザ・ウェディング 」 については 『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.2 』 の記事で少しコメントしてます。よろしかったら参照ください。

カヴァー曲の中でレコメンドが2曲。ロック・バンド、スミス('80年代の英国バンドではありません、念のため)によるR&Bテイストのロック・バージョンT-15. 「 ベイビー・イッツ・ユー 」 はオリジナリティがあるし何よりカッコイイです。

レコメンドのもう1曲は、数少ないバカラックのクリスマス・ソングのひとつT-20. 「 ベル・クドゥント・ジングル 」 。オリジナル・シンガーはPaul Evansという方だそうですが私は音源を所有していません。ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスのカヴァーヨンジンのカヴァーはどちらも素敵ですが、この曲のカヴァーは他にあまりCD化されてないようで…。歌ってるボビー・ヘルムスはカントリー系シンガー。メロディを少し変えて歌ったり気に入らないところもあるのですが、まぁ細かいことには目をつぶってとにかくこうしてCD化してくれて感謝です。

アルバム全体としては軽快でポップな感じ。肩肘張らず聴けるコンピ集です。


【データ】
『 バート・バカラック・ソングブック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』
V.A.

CD:1997年5月21日リリース、ライナーは長門芳郎氏、英語詞付き
レーベル:MCAビクター (JP)
番号:MVCE-22003

Ⓒ1997 & Ⓟ1997,1970,1969,1968,1966,1965,1964,1963,1962,1959,1957,1956 MCA Records, Inc.
This Compilation Ⓒ1997 MCA Victor, Inc.

Conceived and compiled by Yoshi Nagato 長門芳郎 (BELIEVE IN MAGIC INC.)
LINER NOTES:Tom Ardolino (NRBQ) and Yoshi Nagato
Thanks to Jun Iwasaki 岩崎淳 (FUJIPACIFIC MUSIC INC.), Osamu Sakaguchi 坂口修 (ASH&D), Tom Ardolino (NRBQ), Terry Adams (NRBQ) and Bill DeMain (SWAN DIVE)

Manufactured and Distributed by MCA Victor, Inc., Japan

2017年9月 3日 (日)

アルフィー / バート・バカラック・ソングブック/V.A. (1997年)

1997年にテイチクからリリースされた日本編集のバカラック物コンピ集です。

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1. ALFIE  ~ Dionne Warwick ~  F
2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ B. J. Thomas ~  M
3. BABY IT'S YOU  ~ The Shirelles ~  F
4. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ Twice As Much ~  M
5. WIVES AND LOVERS  ~ Dionne Warwick ~  F
6. ANY DAY NOW  ~ The Drifters ~  M
7. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  ~ B. J. Thomas ~  M
8. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Helen Shapiro ~  F
9. THE LOOK OF LOVE  ~ Dionne Warwick ~  F
10. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ The Three Degrees ~  F
11. THE BREAKING POINT  ~ Chuck Jackson ~  M
12. EVERYBODY'S OUT OF TOWN  ~ B. J. Thomas ~  M
13. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Dionne Warwick ~  F
14. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS  ~ Helen Shapiro ~  F
15. PLEASE STAY  ~ The Drifters ~  M
16. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Dionne Warwick ~  F
17. WALK ON BY  ~ Janet Lee Davis ~  F
18. LONG AGO TOMORROW  ~ B. J. Thomas ~  M
19. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Helen Shapiro ~  F
20. THE APRIL FOOLS  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約62分


1997年にテイチクからリリースされた日本編集のバカラック物コンピ集です。テイチクの洋楽部門レーベル OVERSEAS RECORDS のマークがCDケース裏の左下に見えます。セプターは日本ではテイチクが扱っていたんですね。そのセプターを中心としたコンピレーションとなっています。

前々回ご紹介したコンピ集 『 ~Alfie~ バート・バカラック・ラヴ・ソングブック 』 の6日後にリリース。タイトルが似てるし、キレイなお姉サマのジャケ写もモロかぶってます。しかもライナー執筆者まで同じ! 前々回、タイトルに “ Alfie ” を入れたのはTVドラマ 『 協奏曲 』 の影響だろうと書きましたが、本アルバムのライナーに以下のような記述が…。

─  今、大手のCDショップへ行くとバート・バカラックのコーナーが軒並み作られている。各社競って再発をしているからだ。その原因のひとつはドラマ 『 協奏曲 』 でバカラック・ナンバーがふんだんに使われ、テーマ・ソングになったヴァネッサ・ウィリアムスの 「 Alfie 」 が日本で大ヒットしたことにある。 ─


やっぱりヴァネッサの 「 Alfie 」 に便乗して売ろうという魂胆だったんだcoldsweats01

Photo

セプターでバカラックといえばディオンヌ・ワーウィックにB.J. トーマス。全20曲のうち半数がこの二人の曲です。

ディオンンヌは6曲入ってますが、T-20. 「 エイプリル・フール 」 以外の5曲はカヴァー。う~ん、ちょっと芯を外してる感じ。「 ウォーク・オン・バイ 」、「 小さな願い 」、「 サン・ホセへの道 」、「 恋よ、さようなら 」 などディオンヌがオリジナルの王道ヒット曲を入れなかったのは何故なんでしょう? ま、取り上げたディオンヌの曲はいずれも定番曲だし流石のクォリティでその点不満はないのですが。

B.J. トーマスは4曲。T-1. 「 雨にぬれても 」 はモチロン入ってますし、T-12. 「 アウト・オブ・タウン 」 、T-18. 「 ロング・アゴー・トゥモロー 」 の2曲が入ってるのが嬉しいですね。この2曲はいずれもバカラックの書下ろし曲。海外のバカラック物コンピ集には時々入ってますが、日本編集盤に入ってるのは珍しいと思います。この2曲は私的レコメンドですっ!

一方、レアなものもありまして。

ヘレン・シャピロは英国の女性シンガー。ライナーによれば3曲とも1991年録音版らしいのですが、バカラック書下ろしのT-14. 「 浮気はダメよ(キープ・アウェイ・フロム・アザー・ガールズ) 」 は明らかに1962年版。ライナーの誤記ですねー。T-8. 「 小さな願い 」 とT-19. 「 恋のとまどい(心乱れて) 」 は確かに'80年代後半っぽいアレンジ。レアなカヴァーだとは思いますが、ちょっと安易でチープな印象。Discogsで調べたら1990年リリースのベスト盤に収録されていましたのでリストには1990年リリースと記入しました。

ちなみに、スリー・ディグリーズのT-10. 「 涙でさようなら 」 も同時期の1989年版で他のコンピ盤には入ってないレアなカヴァーです。ヘレン・シャピロよりはアレンジに工夫がみられますし、気持ちの入った歌唱もなかなか聴き応えあります。

ドリフターズの2曲はライナーによると'70年代の録音。こちらもレアだとは思うのですが、T-6. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 とT-15. 「 プリーズ・ステイ 」 どちらも陳腐なアレンジにチープな演奏にガッカリ (陳腐とチープって発音も意味も近いものがありますね)。リード・ヴォーカルは誰なのかわかりませんが歌もヒドいです。アトランティック時代の 「 プリーズ・ステイ 」 とは月とスッポン。こんなの入れるくらいならディオンヌをもっと入れて欲しかった。

もうひとつ私的なレコメンドは、トワイス・アズ・マッチのT-4. 「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」 。'60年代後半の数年間だけ活動した男性2人組らしいですが、なかなかユニークなカヴァーです。チェンバロのバロック風味、アコーディオンのケルト風味、それに英国ポップスの雰囲気がうまくバランスしています。


【データ】
『 アルフィー / バート・バカラック・ソングブック 』
(英題:ALFIE:BURT BACHARACH SONGBOOK)
V.A.

CD:1997年1月22日リリース  ライナーノーツは佐藤邦彦氏、歌詞付き
レーベル:OVERSEAS RECORDS (JP) / テイチク・レコード (JP)
番号:TECW-20418

Ⓟ1997
Manufactured & Distributed by TEICHIKU RECORDS CO.,LTD. Japan

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