コンピレーションアルバム

2017年9月27日 (水)

BLUE BACHARACH/V.A. (1997年)

ブルーノートを中心にコンパイルされた英国EMI編集のバカラック物コンピ集です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img004aaa Img004bbb 

1. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Stanley Turrentine ~
2. WIVES AND LOVERS  ~ Nancy Wilson ~  F
3. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Reuben Wilson ~
4. THE LOOK OF LOVE  ~ The Three Sounds ~
5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Stanley Turrentine ~
6. THEY DON'T GIVE MEDALS (TO YESTERDAY'S HEROES)  ~ Lou Rawls ~  M
7. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Grant Green ~
8. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Richard 'Groove' Holmes ~
9. WALK ON BY  ~ Stanley Turrentine ~
10. PROMISES, PROMISES  ~ The Jazz Crusaders ~
11. KNOWING WHEN TO LEAVE  ~ Ernie Watts Quintet ~
12. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Stanley Turrentine ~
13. WIVES AND LOVERS  ~ Grant Green ~
14. ALFIE  ~ Nancy Wilson ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約64分


ブルーノートを中心にコンパイルされた英国EMI編集のバカラック物コンピ集です。

Blue_bacharach

R948917914814636526388jpeg_2ちなみに、似たようなアルバム 『 BLUE NOTE PLAYS BURT BACHARACH 』 が2004年にリリースされています。米国で編集されたもので全12曲入り。
私は所有していませんが、調べたところ本アルバム 『 BLUE BACHARACH 』 から5曲(T-1,3,6,12,13.)削って、3曲加えた内容のようです。その3曲とは、アール・クルーの素晴らしいギター・ソロ 「 エイプリル・フール 」 (こちらで紹介)、スタンリー・ジョーダンのこちらも渋いギター・ソロ 「 悲しみは鐘の音とともに 」 (こちらで紹介)、ルー・ロウルズの 「 エニィ・デイ・ナウ 」 。ギター・ソロの2曲は掛け値なしにレコメンドでっせ!

脱線しました^^;。本題に戻ります。

全14曲のうち、ヴォーカル物は3曲。ナンシー・ウィルソンの2曲はレコメンドにしときましょう。T-2. 「 素晴らしき恋人たち 」 は良い感じでスウィングしてます。T-14. 「 アルフィー 」 は私の好みからすると若干オーバーアクション気味なところはあるのですが、彼女なりのスタイルで感情込めて歌っています。ルー・ロウルズのT-6. 「 悲しきイエスタデイ・ヒーロー 」 はレアな曲。本来3拍子の曲を4拍子の軽いスウィングにアレンジして、ノリの良いビッグ・バンドをバックに気持ちよく歌っています。

残り歌なしの11曲は、“ ソウル・ジャズ ” や “ ファンキー・ジャズ ”、はたまた “ イージーリスニング・ジャズ ” といったスタイルの演奏が殆どです。それらのなかで印象に残るのは、まずジャズ・クルセイダーズのT-10. 「 プロミセス・プロミセス 」。トロンボーンとテナー・サックスを中心としたクインテットによる演奏ですが、各楽器の疾走感のある熱いアドリヴにシビレます。この曲の特徴である変拍子もきちんとやっています(アドリヴの場面はさすがに4拍子ですが)。

グラント・グリーンのT-7. 「 恋よさようなら 」 はライトなボサノヴァのリズムが涼しげで本アルバムの清涼剤的存在。グラント・グリーンはギター奏者でアドリヴも含めてまったりしたプレイに徹してます。途中で少し聴こえるオルガンのアドリヴもまったりしていてバランスが取れています。これも一応レコメンドかなぁ。

4曲コンパイルされているスタンリー・タレンタインはソウル・ジャズ系のテナー・サックス奏者。T-5. 「 世界は愛をもとめてる 」 は以前紹介したことあります(こちら)が、4曲のなかではこれが一番ジャズっぽいですね。T-1. 「 ディス・ガイ 」 やT-12. 「 愛の思い出(恋のウェイト・リフティング) 」 あたりはストリングスが入る一方アドリヴはほんのちょっとだけと、もはやイージーリスニングですょ…。

なぁんか締まりのない記事になっちゃいました。このまま終えるのもなんなので、オマケとして各曲の収録元アルバムのジャケットを載せておきます。
Blue_bacharach

あと、どーでもいいことをひとつ。本コンピ集には a cooler shaker というサブタイトルがついています。そういえば、裏ジャケットにシェイカーのイラストが描いてあります。でもそれだけじゃないんです。なんとライナーノーツには2ページにわたりカクテルのレシピ(6種類)がbar。コレ読んでカクテル作るヤツがいるとでも思ってんのかね~。英国人はわからん…coldsweats01


【データ】
『 BLUE BACHARACH  a cooler shaker 』
V.A.

CD:1997年9月1日リリース
レーベル:BLUE NOTE / EMI Records (UK)
番号:7243 8 57749 2 8

Compilation and sleevenotes: Tony Harlow, Dean Rudland

The copyright in those sound recordings is owned by Capitol Records Inc.
Ⓟ 1997 The copyright in this compilation is owned by EMI Records Ltd.
Ⓒ 1997 EMI Records Ltd.

2017年9月24日 (日)

メロウ・バカラック/V.A. (1997年)

WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<メロウ編>です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img003aaa Img003bbb

1. THE APRIL FOOLS  ~ Aretha Franklin ~  F
2. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ The Sweet Inspirations ~  F
3. THE LOOK OF LOVE  ~ Vanilla Fudge ~  F
4. ONE LESS BELL TO ANSWER  ~ Dionne Warwick ~  F
5. BABY IT'S YOU  ~ Stacy Lattisaw & Johnny Gill ~  FM
6. MEXICAN DIVORCE  ~ Nicolette Larson ~  F
7. PLEASE STAY  ~ The Drifters ~  M
8. THEY DON'T GIVE MEDALS (TO YESTERDAY'S HEROES)  ~ Ben E. King ~  M
9. MY LITTLE RED BOOK  ~ Love ~  M
10. PLEASE STAY  ~ Elvis Costello ~  M
11. ANY DAY NOW  ~ Percy Sledge ~  M
12. THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU  ~ Aretha Franklin ~  F
13. THE LOOK OF LOVE  ~ Morgana King ~  F
14. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Liberace ~
15. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Linda Ronstadt ~  F
16. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)  ~ Christopher Cross ~  M
17. HASBROOK HEIGHTS  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約57分


WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月25日にWEA Japanより同時リリースされた2部作のうちの<メロウ編>です。

ワーナー・ブラザース、そのサブレーベルのリプリーズ、エレクトラ、アトランティック、そのサブレーベルのアトコ及びコティリオンの音源から17トラックをコンパイル。

Photo_2

前回ご紹介した<スウィート編>と較べて、①1960年代~1990年代までと年代が幅広い、②シングル及びチャートインした曲が多い…といった傾向があります。<メロウ編>の方が若干一般受け狙いでしょうか。

冒頭、いきなりアレサ姐さんのT-1. 「 エイプリル・フール 」。原曲のロマンティックなイメージを突き破ったアップ・テンポでグルーヴィなアレンジとメロディを崩してダイナミックに歌うアレサはインパクト大。ゆったりしたT-12. 「 ディス・ガール 」 とは対照的です。よろしかったら 『 アトランティック・バカラック・コレクション 』 もご覧ください。

オリジナル・バージョンは、全米1位になったクリストファー・クロスのT-16. 「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」 とドリフターズのT-7. 「 プリーズ・ステイ 」 の2曲のみ。どちらもその曲の代表的バージョンですし他のコンピ集でも沢山取り上げられてます。

ディオンヌの2曲は<スウィート編>での2曲と同じくセプターからワーナーに移籍して初めて出したアルバム 『 DIONNE 』 の収録曲。本コンピ集リリース時点(1997年)では世界初CD化でしたが、その後 『 DIONNE 』 もCDリイシューされました。ボブ・ジェームスのアレンジによるクールな雰囲気は独特のものです。

個人的なレコメンドは3曲。

T-8. 「 悲しきイエスタデイ・ヒーロー 」 はTVミュージカル 『 オン・ザ・フリップ・サイド 』 の挿入歌。あまりカヴァーされないレアな曲ですが、本コンピ集のベン・E・キング版はR&Bの味付けがされたアレンジに太く張りのある歌声がマッチした好カヴァー。エルヴィス・コステロのT-9. 「 プリーズ・ステイ 」 は、オリジナルのドリフターズ版(♩≒112)よりかなりテンポを落とした(♩≒72~74)ブルース調のアレンジに抑揚を抑えたコステロの歌唱が見事。愛する女性に “ 行かないで、ここにいて ” “ どうしたら行かないでくれるのか ” と訊く…そんな歌詞に寄り添ってるようにと感じました。ヴァニラ・ファッジのT-3. 「 恋のおもかげ 」 もオルガンの使い方が独特(ライナーノーツの表現を借りるとサイケデリックなアレンジ)で、妖しげでハスキーな女性ヴォーカルも曲のイメージに合ってます。

それにしても、<スウィート編>と<メロウ編>のネーミングはどこから来たのか…。明確な線引きは感じられないし、メロウだろ?と言われてもピンときませんcoldsweats01。両方に登場するアーティストも多いですし、いっそ2枚組にした方がライナーの重複もなくなって合理的だと思うんですけどねー。ま、どうでもいいや(笑)。


【データ】
『 メロウ・バカラック 』 (英題:Mellow Bacharach Heaven)
V.A.

CD:1997年5月25日リリース、ライナーは佐野光彦氏(超詳しい解説です)、英語詞付き
レーベル:WEA Japan/Warner Music Japan (JP)
番号:WPCR-1202

Conceived and Compiled by Yoshi Nagato 長門芳郎 (Believe In Magic Inc.)
Thanks to Michael Rajna (Warner special products), Tom Ardolino (NRBQ) and Bill DeMain (Swan Dive)

Manufactured by WEA Japan, A Warner Music Group Company.
Distributed by Warner Music Japan Inc.
Ⓟ1997 WEA International Inc.

2017年9月20日 (水)

スウィート・バカラック/V.A. (1997年)

WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<スウィート編>です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img002aaa Img002bbb

1. MEXICAN DIVORCE  ~ The Drifters ~  M
2. AND THIS IS MINE  ~ Connie Stevens ~  F
3. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ The Everly Brothers ~  M
4. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Jill Jackson ~  F
5. MADE IN PARIS  ~ Trini Lopez ~  M
6. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ Bobby Darin ~  M
7. THE LOOK OF LOVE  ~ Carmen Mcrae ~  F
8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Ella Fitzgerald ~  F
9. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Buddy Greco ~  M
10. I JUST HAVE TO BREATHE  ~ Dionne Warwick ~  F
11. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Aretha Franklin ~  F
12. ALFIE  ~ The Sweet Inspirations ~  F
13. WALK ON BY  ~ Morgana King ~  F
14. PROMISE HER ANYTHING  ~ Marty Paich ~
15. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Tiny Tim ~  M
16. ME, JAPANESE BOY I LOVE YOU  ~ Harpers Bizarre ~  M
17. MEXICAN DIVORCE  ~ Ry Cooder ~  M
18. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Linda Ronstadt ~  F
19. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約57分


WEA(現ワーナー・ミュージック・グループ)の音源から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月25日にWEA Japanより同時リリースされた2部作のうちの<スウィート編>です。

WEA(Warner Bros.、Elektra、Atlanticの頭文字)の名の通り、ワーナー・ブラザース、そのサブレーベルのリプリーズ、エレクトラ、アトランティックの1960年代後半の音源を中心に19トラックがコンパイルされています。

Photo

アレサ・フランクリンのT-11. 「 小さな願い 」 をはじめ、4トラックは前年(1996年)リリースのコンピ集 『 アトランティック・バカラック・コレクション 』 と重複。微妙な曲数だな~^^;。

オリジナル・バージョンの曲は4トラック。ドリフターズのT-1. 「 メキシコでさようなら(恋するメキシカン) 」 はバック・コーラスに参加してたディオンヌ・ワーウィックとバカラックが初めて出会った曲として有名。そのディオンヌのT-10. 「 アイ・ジャスト・ハフ・トゥ・ブリーズ 」 はセプターからワーナーに移籍して初めて出したアルバム 『 DIONNE 』 の収録曲。個人的には好きな曲です。

オリジナル・バージョンの残り2曲は、少なくとも私は他にカヴァーを聴いたことがない超レア曲。コニー・スティーブンスのT-2. 「 アンド・ディス・イズ・マイン 」 は 『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.2 』 で触れてますのでそちらを参照いただくとして、トリニ・ロペスのT-5. 「 メイド・イン・パリ 」 に注目。元気で陽気なズンチャチャ・リズムのこの曲、AメロはそうでもないもののBメロからサビにかけてのメロディ展開&コード進行だったり小節数が不規則な点などバカラック節が満載! 誰もカヴァーしないのが不思議です。パンチがある歌いっぷりのトム・ジョーンズあたりこの曲にピッタリだと思うのですが…。比較的コンピ集に取り上げられる曲ですが本コンピ集のレコメンドとしておきます。

あとの15トラックはカヴァー・バージョン。カントリー系大物アーティストの2曲、ライクーダーのT-17. 「 メキシコでさようなら(恋するメキシカン) 」 とリンダ・ロンシュタットのT-18. 「 恋するハート 」 での揺るがない存在感はさすがと思います。ソフトロック伝説のグループ、ハーパース・ビザールのT-16. 「 ミー・ジャパニーズ・ボーイ 」 も重要な1曲。以上3曲は他のバカラック物コンピ集で殆ど取り上げられてないようですので、これらもレコメンドですね。

レコメンドという訳ではないけれど印象に残ったカヴァーが2曲。
Img_0 ジル・ジャクソンのT-4. 「 恋のとまどい 」 はダスティ・スプリングフィールド版のカヴァー(キーも一緒)。ダスティの武骨な歌唱に対して当時22歳のジルはちょっと甘えたような歌い方で、映画 『 ベスト・フレンズ・ウェディング 』 のキャメロン・ディアスを連想しちゃいました。キャメロンみたいに音痴じゃないですけど(笑)。
ネットで日本盤シングルの画像をみつけましたので載せておきます。ジルは黒髪なんですね。金髪のキャメロンとはイメージ違うなー、残念^^;。それにしても、「 どうしたらいいのかしら 」 とはなかなかいい邦題だなと。男性シンガーの場合は使えないでしょうがcoldsweats01

もう1曲はタイニー・ティムのT-15. 「 世界は愛を求めてる 」。全編ヴィブラートで歌うその歌声はいささか気色悪いです。曲後半のクライマックスでは高音をヴィブラートでファルセット。どうやらそれが彼の特徴だったようでインパクト大ではあります。決してオススメはしませんが^^;。


【データ】
『 スウィート・バカラック 』 (英題:Sweet Bacharach Heaven)
V.A.

CD:1997年5月25日リリース、ライナーは長門芳郎氏(超詳しい解説です)、英語詞付き
レーベル:WEA Japan/Warner Music Japan (JP)
番号:WPCR-1201

Conceived and Compiled by Yoshi Nagato 長門芳郎 (Believe In Magic Inc.)
Thanks to Michael Rajna (Warner special products), Tom Ardolino (NRBQ) and Bill DeMain (Swan Dive)

Manufactured by WEA Japan, A Warner Music Group Company.
Distributed by Warner Music Japan Inc.
Ⓟ1997 WEA International Inc.

2017年9月17日 (日)

ウィップ! ヒップ・バカラック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ヒップ編>/V.A. (1997年)

MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<ヒップ編>です。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
Img414aa Img414bb

1. WIVES AND LOVERS  ~ Christopher Scott ~
2. THE LOOK OF LOVE  ~ Ahmad Jamal ~
3. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Ray Bryant ~
4. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ The Dells ~  M
5. BABY IT'S YOU  ~ Smith ~  F
6. DON'T GO BREAKING MY HEART  ~ Bossa Rio ~  FM
7. MESSAGE TO MICHAEL  ~ Ramsey Lewis ~
8. NIKKI  ~ Vincent Bell ~
9. THE LOOK OF LOVE  ~ Bill Plummer ~
10. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Woody Herman ~
11. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Ramsey Lewis ~
12. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ The Unifics ~  M
13. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ The Dells ~  M
14. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Shirley Scott ~
15. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Gabor Szabo ~
16. ALFIE  ~ The Soulful Strings ~
17. TRIBUTE TO BURT BACHARACH AND HAL DAVID  ~ The New Direction ~  FM
  (1) I SAY A LITTLE PRAYER
  (2) WALK ON BY
  (3) (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME
  (4) YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)
  (5) WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
  (6) THE WINDOWS OF THE WORLD
  (7) TRAINS AND BOATS AND PLANES
  (8) DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
  (9) ALFIE


※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約65分


MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月21日にMCAビクターより同時リリースされた2部作のうちの<ヒップ編>です。

─ 同時発売の 『 バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』 (長門芳郎氏監修)で歴史的、資料的に重要な作品が紹介されているので、こちらはワクに捕われず好き勝手に選曲させてもらえることが出来、CREPAXのジャケットも本人の御好意によりすんなりOKが出て幸いでした。 ─ (ライナーノーツより ~ 監修&選曲:坂口修氏のコメント)

ABC、ABC/ダンヒル、ブルー・サム、カデット、デッカ、インパルス、キャップ、ネプチューンの1960年代後半の音源を中心に17トラックがコンパイルされているのですが、①オリジナル物が一切ない、②殆どがアルバムのみの曲、③インスト物しかもソウル/ファンキーなジャズ系が多い… ってなセレクション。確かに好き勝手に選んだ感がありありです。

CREPAXとはイタリア人漫画家グイド・クレパックス氏(Guido Crepax: 1933年-2003年)のこと。ネットで彼の作品をチラ見しましたが、独特のタッチで大人のエロさがムンムン。“ WHIP ” とは、辞書によれば (…を)むち打つ・(子供などを)折檻(せっかん)する という意味。 flair だからジャケットがむち打つボンデージのお姉サマなんだっ! CD購入して20年、初めて知りましたcoldsweats01

Photo_2

他のコンピ集で見かけないアーティストが多いわりにライナーノーツに個々のアーティストの説明がありません。ですから、今回はライナーノーツ風に書くことにしました。ついでに収録元アルバムのジャケット(シングルがあればそれも)を載せちゃいましょう。

T-1. 「 素晴らしき恋人たち 」/クリストファー・スコット
謎の人物、クリストファー・スコットによるカヴァーで、1969年リリースのバカラック・カヴァー集 『 Switched-On Bacharach 』 に収録。モーグ・シンセサイザーのピコピコ音に脱力します。
Img621 R13937071328610200jpeg

T-2. 「 恋のおもかげ 」/アーマッド・ジャマル
アーマッド・ジャマル(1930年-)は米国の男性ジャズ・ピアニスト。ピアノ・トリオ編成ですが、ジャズ・ファンクのリズムでテンポも速く(♩≒152)とってもハードな演奏です。1曲目で脱力させておいて2曲目で鞭打つ本コンピ集の作戦だったりしてhappy02。1968年リリースの 『 Tranquility 』 に入ってます。
ここからはオマケ。このアルバムではもう1曲バカラックの 「 小さな願い 」 (2:27) を取り上げていて、私はMP3でその音源を所有しています。「 恋のおもかげ 」 と違いこちらは薄口のスウィング。でもサビの部分はちょっとハード且つ少しファンキーでカッコイイ。個人的には好きなバージョンです。
R996744514893748296304jpeg R996744514893748378035jpeg

T-3. 「 小さな願い 」/レイ・ブライアント
レイ・ブライアント(1931年-2011年)も米国の男性ジャズ・ピアニスト。ピアノ・トリオ編成で、スタイルとしてはソウル・ジャズ系。ノリの良い演奏です。それでいてこの曲の特徴である変拍子はキチッと押さえていて流石です。1968年リリースの 『 Up Above The Rock 』 に収録。
R707741314345629775835jpeg R707741314345629801821jpeg

T-4. 「 恋のとまどい 」/ザ・デルズ
ザ・デルズはシカゴの男性ソウル・グループ。1972年リリースのディオンヌ・ワーウィック・ヒット集 『 The Dells sing Dionne Warwicke's greatest hits 』 に収録。7分近い長い曲ですが、とってもファンキーな仕上がりです。プロデューサー兼アレンジャーの Charles Stepney(チャールズ・ステップニー)がホントいい仕事してます。
R6339611260296205jpeg R63396114187147566451jpeg

T-5. 「 ベイビー・イッツ・ユー 」/スミス
スミスは米国の5人組ロック・バンド。リード・ヴォーカルのみ女性です。結成は1969年で、2年後の1971年には早くも解散。でも、このカヴァーはシングル・リリースされて全米5位を記録します。実は 『 バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』 にも入ってました。重複させるくらいなら他の曲を入れて欲しいっす。1969年リリースの 『 A Group Called Smith 』 に収録。
R12243691298074175jpeg R12243691298074106jpeg R22276741271706710jpeg

T-6. 「 ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート(私を悲しませないで) 」/ボサ・リオ
ボサ・リオは、セルジオ・メンデスがプロデュースしたブラジル'66の弟分的バンド。曲の印象としてはロジャニコ版をもう少し明るく、もう少しアップテンポに、もう少しボサノヴァのフレーバーをまぶした感じでしょうか。セルメンと同じA&Mに所属していましたが、1970年にブルー・サムに移籍。同年リリースした 『 Alegria! 』 に収録。
R7644821284271159jpeg R76448214202188756051jpeg

T-7. 「 マイケルへのメッセージ 」/ラムゼイ・ルイス
ラムゼイ・ルイス(1935年-)は米国の男性ジャズ・ピアニスト。この曲はピアノ・トリオにホーンやフルートが加わった編成で、ソウル・ジャズ系のサウンド。1966年リリースの 『 Wade In The Water 』 に収録されています。ちなみにドラムスはのちにEW&Fを結成するモーリス・ホワイト。この頃~1970年までモールリス・ホワイトはラムゼイ・ルイス・トリオのドラマーをやっていたんですねー。そんな縁もあってか1970年代以降のラムゼイ・ルイスはフュージョン、ソウル/R&B、イージー・リスニングなどジャズに留まらない幅広いジャンルで活躍しています。
R23000311275351921jpeg R23000311275352429jpeg

T-8. 「 ニッキ 」/ヴィンセント・ベル
ヴィンセント・ベル(1935年-、別名Vinnie Bell)は米国のセッション・ギタリスト。Wikiによれば、ポップ音楽における電子的エフェクトの先駆者だそう。「 ニッキ 」 はバカラック自身がオリジナル・アーティストで1966年にシングルをリリース。のちにバカラックは1971年のアルバム 『 BURT BACHARACH 』 でリメイクしていますが、ヴィンセント・ベルはその前年(1970年)にカヴァー。このヴィンセント・ベル版はABCテレビの映画番組のテーマソングに選ばれたそうで、シングルもリリースされました(チャートは圏外)。構成やアレンジは基本的にバカラック版のコピー。いろんな楽器がメロディをつないでいくのですが、キーボードやギターがメロディを弾く際に音が震えるような効果を付加しています。1970年リリースのアルバム 『 Airport Love Theme 』 に収録。
R163972813803234122169jpeg R163972813720740508899jpeg R34034081329179790jpeg

T-9. 「 恋のおもかげ 」/ビル・パーマー
ビル・パーマー(1938年-)は米国のベーシスト&シタール奏者。いきなりシタールびんびんで始まるイントロにまず面喰います。ハープシコードやタブラを始めとした多彩な打楽器などが彩る演奏はサイケデリックな趣き。1968年リリースの 『 Bill Plummer And The Cosmic Brotherhood 』 に収録。ジャケット裏面では彼がシタールを弾いてます。
R212551413725112696926jpeg R212551414055970406828jpeg

T-10. 「 小さな願い 」/ウッディー・ハーマン
ウッディー・ハーマン(1913年-1983年)は米国のジャズ・クラリネット&サックス奏者。と同時にビッグ・バンドのバンド・リーダーでもありました。ラテンのリズムでイントロからノリの良い金管がバリバリ吹きまくります。中間部のサックスのアドリヴはウッディー・ハーマンでしょうか。踊りたくなる 「 小さな願い 」 です。1969年リリースの 『 Light My Fire 』 に収録。なお、このアルバムは1969年にグラミー賞の Best Jazz Performance - Large Group (Instrumental) にノミネートされました。(受賞は逃す)
R25211001288547647jpeg R25211001288547664jpeg

T-11. 「 サン・ホセへの道 」/ラムゼイ・ルイス
ラムゼイ・ルイスが再び登場。ピアノ・トリオにストリングスや女性コーラスまで加わった陽気な演奏。2コーラス目で聴けるピアノのアドリヴはファンキー色の濃いものです。1968年リリースの 『 Maiden Voyage 』 に収録。尚、このアルバムもドラムスはモーリス・ホワイトが叩いています。
R331468914347686155195jpeg R331468914347686137752jpeg

T-12. 「 ディス・ガイ 」/ザ・ユニフィックス
ザ・ユニフィックスは米国ワシントンD.C.で結成された男性4人組ソウル・グループ。ビッグ・バンドにストリングスやホルンまで加わった演奏はとてもゴージャス。コーラス・ワークはちょっと不安定なところがありますが、若々しい感じ。彼ら唯一のアルバム、1968年リリースの 『 Sittin' In At The Court Of Love 』 に収録。
R962564114838603535376jpeg R962564114838603523053jpeg

T-13. 「 汽車と船と飛行機と 」/ザ・デルズ
ザ・デルズも再び登場。T-4. 「 恋のとまどい 」 ほどファンキーではありませんが、程よくソウルっぽいアレンジ。T-4. と同じく1972年リリースの 『 The Dells sing Dionne Warwicke's greatest hits 』 に収録。

T-14. 「 世界は愛を求めてる 」/シャーリー・スコット
シャーリー・スコット(1934年-2002年)は米国の女性ジャズ・オルガニスト。オルガン(たぶんハモンドでしょう)、ベース、ドラムスによるトリオ。ベースはあのロン・カーターです。彼女のオルガン、特にアドリヴはソウルっぽさムンムンでいい感じ。1966年リリースの 『 On A Clear Day 』 に収録。
R8013621318017809jpeg R80136213799007988410jpeg

T-15. 「 遥かなる影 」/ガボール・ザボ
ガボール・ザボ(1936年-1982年)はハンガリーの男性ジャズ・ギタリスト。ブダペスト生まれで、20歳のときにハンガリー動乱が起きて米国に渡ったそう。彼のギター、ベース、ドラムスにコンガ、ヴィブラフォン、キーボード、ストリングスが加わった編成で、全編ギターがリードを取っています。イージーリスニング然とした仕立てで、ソウルやファンキー色の強い本コンピ集ではあまり目立ちません^^;。1970年リリースの 『 Magical Connection 』 に収録。シングルもリリースされたみたいです。
R25154011288221987jpeg R25154011288222002jpeg R260380014200970637804jpeg

T-16. 「 アルフィー 」/ザ・ソウルフル・ストリングス
ザ・ソウルフル・ストリングスはシカゴ・ソウルのアレンジャー、Richard Evans(リチャード・エヴァンス)によるプロジェクト。カデット・レコードのミュージシャンを集めて1966年~1970年の間に計7枚のアルバムをリリースしています。ストリングス&ヴィブラフォン、サックス、ギター等による演奏は、基本イージーリスニング。本コンピ集の中ではちょっと退屈で眠くなりますが、クレジットに Organ, Vibraphone - Charles Stepney と書いてあって目が覚めました(笑)。1967年リリースの 『 Groovin' With The Soulful Strings 』 に収録。
R11356511270309884jpeg R11356511270309983jpeg

T-17. 「 トリビュート・トゥ・バート・バカラック・アンド・ハル・デイヴィッド 」/ザ・ニュー・ダイレクション
ザ・ニュー・ダイレクションについては詳しいこと全く判りません。1970年リリースの 『 The New Direction 』 に収録されているのですが、ジャケットを見る限り4人組(一人は女性)のグループなんでしょうねー。約8分間、9曲のメドレー。楽器はピアノ、ベース、ドラムスだけ。基本は女性が歌い、所々で男性が加わりデュエットします。本コンピ集の坂口修さんはこの曲をオマケと書いてらっしゃいますが、なかなかどうして聴き応えがあります。 (3). 「 愛の思い出(恋のウェイト・リフティング) 」 での輪唱?や、女性の熱唱とクラシカルなピアノが融合したこのメドレーで一番の大作 (9). 「 アルフィー 」 は特に好き勝手やってる感がスゴいです。
R143588015024156841005jpeg R143588015024156843438jpeg

拙い解説にお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m。


【データ】
『 ウィップ! ヒップ・バカラック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ヒップ編> 』
V.A.

CD:1997年5月21日リリース、ライナーは坂口修氏
レーベル:MCAビクター (JP)
番号:MVCE-22004

Ⓒ1997 & Ⓟ1997,1971,1970,1969,1968,1967,1966 MCA Records, Inc.
This Compilation Ⓒ1997 MCA Victor, Inc.

Supervised and compiled by SAKAGUCHI, osamu 坂口修 (ASH&D)
Thanks: HOUGADOH, HIRI TANAKA, HITOSHI OKAMOTO and Mr. BURT BACHARACH
Manufactured and Distributed by MCA Victor, Inc., Japan

2017年9月10日 (日)

バート・バカラック・ソングブック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編>/V.A. (1997年)

MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。2部作のうちの<ポップ編>です。

Img405aa Img405bb

1. WIVES AND LOVERS  ~ Jack Jones ~  M
2. SATURDAY SUNSHINE  ~ Burt Bacharach ~  FM
3. WISHIN' AND HOPIN'  ~ Brenda Lee ~  F
4. FORGIVE ME  ~ Babs Tino ~  F
5. I CRY MORE  ~ Alan Dale ~  M
6. WITH OPEN ARMS  ~ Jane Morgan ~  F
7. THE LOOK OF LOVE  ~ Billy Vaughn ~
8. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Ruby & The Romantics ~  F
9. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  ~ Brenda Lee ~  F
10. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Tommy Roe ~  M
11. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS  ~ Babs Tino ~  F
12. WHO'S BEEN SLEEPING IN MY BED  ~ Linda Scott ~  F
13. LOVING IS A WAY OF LIVING  ~ Steve Lawrence ~  M
14. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Xavier Cugat & His Orchestra ~
15. BABY IT'S YOU  ~ Smith ~  F
16. TO WAIT FOR LOVE  ~ Ray Peterson ~  M
17. I CRY ALONE  ~ Ruby & The Romantics ~  F
18. CALL OFF THE WEDDING  ~ Babs Tino ~  F
19. WALK ON BY  ~ Burt Bacharach ~
20. THE BELL THAT COULDN'T JINGLE  ~ Bobby Helms ~  M
21. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Roger Williams ~
22. ALFIE  ~ Jack Jones ~  M

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約58分


MCAレコードのカタログから選曲された日本編集のバカラック物コンピ集。1997年5月21日にMCAビクターより同時リリースされた2部作のうちの<ポップ編>です。

1997年当時にMCAレコードが擁していたABC、ABC/ダンヒル、ABCパラマウント、コングレス、コーラル、デッカ、ドット、キャップ、ユニの音源から22曲を収録。キャップは、バカラックが初めてシングルT-2. 「 サタデイ・サンシャイン 」 を出し、更には初めてアルバムをリリースしたレーベル。実はそのファースト・アルバムや TVミュージカルのオリジナル・キャスト・アルバム 『 ON THE FLIP SIDE 』 も同じ日にCDリイシューされました。

Mca_3

こうして曲目リスト(クリックすると大きくなります)を眺めてみて意外に思ったのが、オリジナル・アーティストとなる曲が7曲もあったこと(前述のT-2. 「 サタデイ・サンシャイン 」 を除いて)。年代でいうと1956年~1963年。職業作曲家としていろんな仕事をしていた頃ですね。ジャック・ジョーンズのT-1. 「 素晴らしき恋人たち 」 以外はあまり知られていないレアな曲達です。

バブス・ティーノのT-4. 「 フォーギヴ・ミー 」 のカヴァーは一例しか知りませんし、アラン・デイルのT-5. 「 アイ・クライ・モア 」 も同様です。ジェーン・モーガンのT-6. 「 ウィズ・オープン・アームズ 」 、リンダ・スコットのT-12. 「 ベッドで泣いて 」 、スティーヴ・ローレンスのT-13. 「 ラヴィング・イズ・ア・ウェイ・オブ・リヴィング 」 、バブス・ティーノのT-18. 「 コール・オフ・ザ・ウェディング 」 の4曲はカヴァーを聴いたことがありません(私は…です)。ちなみに、「 ウィズ・オープン・アームズ 」 はバカラック&デイヴィッドにとって初の女性シンガー全米Top 40ヒットなんですって。

T-12. 「 ベッドで泣いて 」 は一聴すると単なる可愛らしい小品といった感じですが、さりげない転調と8小節単位に収まらないメロディの構成が特徴的で個人的に好きな曲。誰かカヴァーしてくれませんかねぇ。

T-13. 「 ラヴィング・イズ・ア・ウェイ・オブ・リヴィング 」 とT-18. 「 コール・オフ・ザ・ウェディング 」 については 『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.2 』 の記事で少しコメントしてます。よろしかったら参照ください。

カヴァー曲の中でレコメンドが2曲。ロック・バンド、スミス('80年代の英国バンドではありません、念のため)によるR&Bテイストのロック・バージョンT-15. 「 ベイビー・イッツ・ユー 」 はオリジナリティがあるし何よりカッコイイです。

レコメンドのもう1曲は、数少ないバカラックのクリスマス・ソングのひとつT-20. 「 ベル・クドゥント・ジングル 」 。オリジナル・シンガーはPaul Evansという方だそうですが私は音源を所有していません。ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスのカヴァーヨンジンのカヴァーはどちらも素敵ですが、この曲のカヴァーは他にあまりCD化されてないようで…。歌ってるボビー・ヘルムスはカントリー系シンガー。メロディを少し変えて歌ったり気に入らないところもあるのですが、まぁ細かいことには目をつぶってとにかくこうしてCD化してくれて感謝です。

アルバム全体としては軽快でポップな感じ。肩肘張らず聴けるコンピ集です。


【データ】
『 バート・バカラック・ソングブック ~バート・バカラック・カヴァー・コレクション<ポップ編> 』
V.A.

CD:1997年5月21日リリース、ライナーは長門芳郎氏、英語詞付き
レーベル:MCAビクター (JP)
番号:MVCE-22003

Ⓒ1997 & Ⓟ1997,1970,1969,1968,1966,1965,1964,1963,1962,1959,1957,1956 MCA Records, Inc.
This Compilation Ⓒ1997 MCA Victor, Inc.

Conceived and compiled by Yoshi Nagato 長門芳郎 (BELIEVE IN MAGIC INC.)
LINER NOTES:Tom Ardolino (NRBQ) and Yoshi Nagato
Thanks to Jun Iwasaki 岩崎淳 (FUJIPACIFIC MUSIC INC.), Osamu Sakaguchi 坂口修 (ASH&D), Tom Ardolino (NRBQ), Terry Adams (NRBQ) and Bill DeMain (SWAN DIVE)

Manufactured and Distributed by MCA Victor, Inc., Japan

2017年9月 3日 (日)

アルフィー / バート・バカラック・ソングブック/V.A. (1997年)

1997年にテイチクからリリースされた日本編集のバカラック物コンピ集です。

Img404aa Img404bb

1. ALFIE  ~ Dionne Warwick ~  F
2. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ B. J. Thomas ~  M
3. BABY IT'S YOU  ~ The Shirelles ~  F
4. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ Twice As Much ~  M
5. WIVES AND LOVERS  ~ Dionne Warwick ~  F
6. ANY DAY NOW  ~ The Drifters ~  M
7. THIS G'S IN LOVE WITH YOU  ~ B. J. Thomas ~  M
8. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Helen Shapiro ~  F
9. THE LOOK OF LOVE  ~ Dionne Warwick ~  F
10. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ The Three Degrees ~  F
11. THE BREAKING POINT  ~ Chuck Jackson ~  M
12. EVERYBODY'S OUT OF TOWN  ~ B. J. Thomas ~  M
13. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Dionne Warwick ~  F
14. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS  ~ Helen Shapiro ~  F
15. PLEASE STAY  ~ The Drifters ~  M
16. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Dionne Warwick ~  F
17. WALK ON BY  ~ Janet Lee Davis ~  F
18. LONG AGO TOMORROW  ~ B. J. Thomas ~  M
19. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Helen Shapiro ~  F
20. THE APRIL FOOLS  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約62分


1997年にテイチクからリリースされた日本編集のバカラック物コンピ集です。テイチクの洋楽部門レーベル OVERSEAS RECORDS のマークがCDケース裏の左下に見えます。セプターは日本ではテイチクが扱っていたんですね。そのセプターを中心としたコンピレーションとなっています。

前々回ご紹介したコンピ集 『 ~Alfie~ バート・バカラック・ラヴ・ソングブック 』 の6日後にリリース。タイトルが似てるし、キレイなお姉サマのジャケ写もモロかぶってます。しかもライナー執筆者まで同じ! 前々回、タイトルに “ Alfie ” を入れたのはTVドラマ 『 協奏曲 』 の影響だろうと書きましたが、本アルバムのライナーに以下のような記述が…。

─  今、大手のCDショップへ行くとバート・バカラックのコーナーが軒並み作られている。各社競って再発をしているからだ。その原因のひとつはドラマ 『 協奏曲 』 でバカラック・ナンバーがふんだんに使われ、テーマ・ソングになったヴァネッサ・ウィリアムスの 「 Alfie 」 が日本で大ヒットしたことにある。 ─


やっぱりヴァネッサの 「 Alfie 」 に便乗して売ろうという魂胆だったんだcoldsweats01

Photo

セプターでバカラックといえばディオンヌ・ワーウィックにB.J. トーマス。全20曲のうち半数がこの二人の曲です。

ディオンンヌは6曲入ってますが、T-20. 「 エイプリル・フール 」 以外の5曲はカヴァー。う~ん、ちょっと芯を外してる感じ。「 ウォーク・オン・バイ 」、「 小さな願い 」、「 サン・ホセへの道 」、「 恋よ、さようなら 」 などディオンヌがオリジナルの王道ヒット曲を入れなかったのは何故なんでしょう? ま、取り上げたディオンヌの曲はいずれも定番曲だし流石のクォリティでその点不満はないのですが。

B.J. トーマスは4曲。T-1. 「 雨にぬれても 」 はモチロン入ってますし、T-12. 「 アウト・オブ・タウン 」 、T-18. 「 ロング・アゴー・トゥモロー 」 の2曲が入ってるのが嬉しいですね。この2曲はいずれもバカラックの書下ろし曲。海外のバカラック物コンピ集には時々入ってますが、日本編集盤に入ってるのは珍しいと思います。この2曲は私的レコメンドですっ!

一方、レアなものもありまして。

ヘレン・シャピロは英国の女性シンガー。ライナーによれば3曲とも1991年録音版らしいのですが、バカラック書下ろしのT-14. 「 浮気はダメよ(キープ・アウェイ・フロム・アザー・ガールズ) 」 は明らかに1962年版。ライナーの誤記ですねー。T-8. 「 小さな願い 」 とT-19. 「 恋のとまどい(心乱れて) 」 は確かに'80年代後半っぽいアレンジ。レアなカヴァーだとは思いますが、ちょっと安易でチープな印象。Discogsで調べたら1990年リリースのベスト盤に収録されていましたのでリストには1990年リリースと記入しました。

ちなみに、スリー・ディグリーズのT-10. 「 涙でさようなら 」 も同時期の1989年版で他のコンピ盤には入ってないレアなカヴァーです。ヘレン・シャピロよりはアレンジに工夫がみられますし、気持ちの入った歌唱もなかなか聴き応えあります。

ドリフターズの2曲はライナーによると'70年代の録音。こちらもレアだとは思うのですが、T-6. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 とT-15. 「 プリーズ・ステイ 」 どちらも陳腐なアレンジにチープな演奏にガッカリ (陳腐とチープって発音も意味も近いものがありますね)。リード・ヴォーカルは誰なのかわかりませんが歌もヒドいです。アトランティック時代の 「 プリーズ・ステイ 」 とは月とスッポン。こんなの入れるくらいならディオンヌをもっと入れて欲しかった。

もうひとつ私的なレコメンドは、トワイス・アズ・マッチのT-4. 「 ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン 」 。'60年代後半の数年間だけ活動した男性2人組らしいですが、なかなかユニークなカヴァーです。チェンバロのバロック風味、アコーディオンのケルト風味、それに英国ポップスの雰囲気がうまくバランスしています。


【データ】
『 アルフィー / バート・バカラック・ソングブック 』
(英題:ALFIE:BURT BACHARACH SONGBOOK)
V.A.

CD:1997年1月22日リリース  ライナーノーツは佐藤邦彦氏、歌詞付き
レーベル:OVERSEAS RECORDS (JP) / テイチク・レコード (JP)
番号:TECW-20418

Ⓟ1997
Manufactured & Distributed by TEICHIKU RECORDS CO.,LTD. Japan

2017年8月23日 (水)

~Alfie~ バート・バカラック・ラヴ・ソングブック/V.A. (1997年)

1997年に東芝EMIからリリースされた日本編集のバカラック物コンピ集です。

Img402aa Img402bb

1. ALFIE  ~ Cher ~  F
2. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Jackie DeShannon ~  F
3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Bobbie Gentry ~  F
4. WALK ON BY  ~ Four King Cousins ~  F
5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ The Lettermen ~  M
6. BABY IT'S YOU  ~ Cilla Black ~  F
7. THIS EMPTY PLACE  ~ Cilla Black ~  F
8. ANY DAY NOW  ~ Peter and Gordon ~  M
9. MESSAGE TO MARTHA  ~ Jay and The Americans ~  M
10. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Jay and The Americans ~  M
11. A LIFETIME OF LONELINESS  ~ Jackie DeShannon ~  F
12. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Cilla Black ~  F
13. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Cilla Black ~  F
14. TO WAIT FOR LOVE  ~ Jay and The Americans ~  M
15. 24 HOURS FROM TULSA  ~ Jay and The Americans ~  M
16. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART)  ~ Cilla Black ~  F
17. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ Billy J. Kramer and The Dakotas ~  M
18. WINDOWS AND DOORS  ~ Jackie DeShannon ~  F
19. COME AND GET ME  ~ Jackie DeShannon ~  F
20. ALFIE  ~ Cilla Black ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約59分


1997年1月に東芝EMIからリリースされた日本編集のバカラック物コンピ集です。

今からちょうど20年前の1997年、日本編集のバカラック物コンピ集が怒涛のようにリリースされました。その先陣を切ったアルバムでもあります。タイトルにわざわざ “ Alfie ” を入れたのは、1996年10~12月期のTVドラマ 『 協奏曲 』 でヴァネッサ・ウィリアムスが 「 アルフィー 」 を歌ったからでしょう。綺麗なお姉サマのジャケットもイージーリスニング然としていてなんだかなぁ~って感じです…。

Emi

EMIグループは多くのレーベルを抱えていましたが、本コンピ集は米国のキャピトルとその傘下のユナイテッド・アーティスツ及びインペリアル、英国のパーロフォンに所属する(していた)アーティストの作品集となっています。EMIにはブルーノートなどジャズのカタログも豊富にありましたがそれらは封印。20曲全てポップス系の歌物です。選者のこだわりなんでしょうね。尚、EMIは2012年ユニバーサルに買収されちゃいました(ユニバーサルはその後パーロフォンをワーナーへ売却)。

オリジナルは5曲だけで残り15曲はカヴァー。そして、シラ・ブラック(6曲)、ジャッキー・デシャノン(4曲)、ジェイとアメリカンズ(4曲)、この3アーティストだけで14曲。アーティスト的にはかなり偏っています。

まずレコメンドするのは、シラ・ブラックとジャッキー・デシャノン。収録されている各曲についてはそれぞれ過去のアルバム紹介記事で触れています。おヒマでしたらリンク先をご覧ください。
シラ・ブラック → 『 COMPLETELY CILLA:1963-1973 』
ジャッキー・デシャノン → 『 Are You Ready For This? 』

そのシラ・ブラックのT-20. 「 アルフィー 」 とシェールのT-1. 「 アルフィー 」 の対決も聴きどころのひとつでしょう。

─  同名の映画の主題歌である 「 アルフィー 」 は、シェールとシラ・ブラックの競作としてリリース、シェールは'66年8月20日に全米32位、一週遅れでシラ・ブラックが95位にランクされ、アメリカではシェールに軍配が上がった。しかし、スマッシュ・ヒット止まり。逆にイギリスではシェールはノン・チャート、シラ・ブラックは9位とシラのヴァージョンは大ヒットとなり、対照的な成績となっている。 ─ (本コンピ集のライナーから引用) 

映画 『 アルフィー 』 は'66年3月に英国で公開。シラが歌う主題歌はエンディングで流れます。ところが、米公開(同年8月)にあたって映画会社のユナイテッド・アーティスツはインペリアル所属のシェールにレコーディングを依頼し、主題歌をシェール版に差し替えてしまいます。前年の'65年にソニー&シェールで 「 I Got You Babe 」 が全米1位、'66年にはソロでも 「 Bang Bang (My Baby Shot Me Down) 」 が全米2位となったシェールの人気に目を付けたんでしょうね。ですから、ふたりのチャートを比較してもあまり意味はありません。

それより中身です。シラ版は、彼女の求めに応じてわざわざバカラックが渡英しオケも指揮してレコーディング。ストリングス、ハープ、ピアノ、ホルンによるゆったりした演奏にメリハリの利いたシラの歌声が響きます。エンディングの消え入るようなストリングはもう芸術ですね。

対するシェール版は、2本のフルートが奏でるイントロとアコースティック・ギターのバッキングが素敵な1コーラス目のAメロまではなかなかいい雰囲気。でも、そのあとドンチャンしたリズムに替わって賑やかに…。エンディングはまた落ち着いた雰囲気になるのですが、賑やかな中間部は映画のイメージにそぐわないように感じます。

この対決、私はやっぱりシラ版に軍配を上げちゃいますねー。

レコメンドがもうひとつ。アメリカの4人組女性ヴォーカル・グループ、フォー・キング・カズンズのT-4. 「 ウォーク・オン・バイ 」 です。彼女たちのコーラス・ワークも素敵ですが、ポイントはアレンジ。イントロ及び間奏での “ パッパ~、パッパッパッパッ ” のフレーズ、サビでの緊張感あるコード進行、ポップでいてクールな雰囲気に思わず頬っぺたが落ちちゃいました。


【データ】
『 ~Alfie~ バート・バカラック・ラヴ・ソングブック 』
(英題: Alfie and assorted love songs  BURT BACHARACH COLLECTION )
V.A.

CD:1997年1月16日リリース ライナーノーツは佐野邦彦氏、歌詞付き、訳詞付き
レーベル:東芝EMI (JP)
番号:TOCP-50081

Ⓟ&Ⓒ1996
Mfd. by Toshiba-EMI Ltd.

2017年8月20日 (日)

the magic of Burt Bacharach/V.A. (1996年)

英チャーリー・レコードから1996年にリリースされた英国編集のバカラック物コンピ集です。

Img401aa Img403bb

1. 24 HOURS FROM TULSA  ~ Gene Pitney ~  M
2. BABY IT'S YOU  ~ The Shirelles ~  F
3. ANY DAY NOW  ~ Chuck Jackson ~  M
4. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Jerry Butler ~  M
5. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ B. J. Thomas ~  M
6. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Tommy Hunt ~  M
7. I CRY ALONE  ~ Maxine Brown ~  F
8. I WAKE UP CRYING  ~ Gene Chandler ~  M
9. YOU'RE TELLING OUR SECRETS  ~ Dee Clark ~  M
10. (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE  ~ Gene Pitney ~  M
11. IT'S LOVE THAT REALLY COUNTS (IN THE LONG RUN)  ~ The Shirelles ~  F
12. WISHIN' AND HOPIN'  ~ The Merseybeats ~  M
13. THE BREAKING POINT  ~ Chuck Jackson ~  M
14. PLEASE STAY  ~ The Drifters ~  M
15. ONLY LOVE CAN BREAK A HEART  ~ Timi Yuro ~  F
16. THE ANSWER TO EVERYTHING  ~ Del Shannon ~  M
17. MESSAGE TO MARTHA  ~ Jerry Butler ~  M
18. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Big Maybelle ~  M
19. TRAINS AND BOATS AND PLANES  ~ Billy J. Kramer and The Dakotas ~  FM
20. THE LOOK OF LOVE  ~ Buddy Greco ~  M
21. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ B. J. Thomas ~  M
22. ALFIE  ~ Bill Evans ~

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約62分


英国の再発専門レーベルであるチャーリー・レコードから1996年にリリースされた英国編集のバカラック物コンピ集です。

Charly

'60年代前半に焦点をあて、Scepter レーベル、Scepter 傘下の Wand レーベル、シカゴの Vee-Jay レーベルの音源を主体にコンパイルしたアルバムとなっています。

Scepter はディオンヌ・ワーウィックが所属していたレーベルですが、ディオンヌの曲は本コンピ集には1曲も入っていません。それでも、全22曲のうち半数を超える12曲はそれぞれのオリジナル版を収録。選者の Joop Visser としては、ディオンヌ以外にもたくさんのアーティストがバカラック作品を取り上げていることを示したかったんだと思います。

ディオンヌ以前のヒット曲として、ドリフターズの T-14. 「 プリーズ・ステイ 」 (本アルバムには再録音版を収録)、シレルズのT-2. 「 ベイビー・イッツ・ユー 」、チャック・ジャクソンのT-3. 「 エニィ・デイ・ナウ 」、ジェリー・バトラーのT-4. 「 涙でさようなら 」、ジーン・ピットニーのT-1. 「 タルサからの24時間 」 とT-10. 「 リバティ・バランスを射った男 」 あたりを収録。

また、英国でカヴァーがヒットした例としてマージービーツのT-12. 「 ウィッシン・アンド・ホーピン 」、ビリー・J・クレイマー&ザ・ダコタスのT-19. 「 汽車と船と飛行機 」 をコンパイル。ただし、収録されているのはいずれも再録音版です。

私的なレコメンドは、12曲のオリジナル版のなかでも超レアな1曲。黒人ソウルシンガーのディー・クラークが1961年にシングルオンリー(B面)でリリースしたT-9. 「 ユア・テリング・アワ・シークレッツ 」 です。この曲は他にカヴァーを聴いたことがありません。ゆったりめのR&Bっぽい曲でバカラック臭はあまりないかな? それでも、私の知る限りこの曲を収録したコンピ集は他に1枚しかありません。貴重な音源だと思います。

ジェリー・バトラーのT-17. 「 マーサへのメッセージ 」 は、マレーネ・ディートリッヒが1962年にリリースしたドイツ語歌詞版の 「 KLEINE TREUE NACHTIGALL 」 を除けばこの曲のオリジナル。女性が歌う 「 マイケルへのメッセージ 」 を含めると多くのカヴァーがある曲ですが、意外とこのジェリー・バトラー版が入ってるコンピ集は無いんですょ。

カヴァーでは、バックの演奏はオーソドックスですが粘っこい歌唱がブルージーなビッグ・メイベルのT-18. 「 恋のとまどい 」、ライヴ録音で冒頭MCが入ってるバディ・グレコのT-20. 「 恋のおもかげ 」 なども印象に残ります。

選者の意図からすると全然違う路線に思えるのが、ビル・エヴァンスのT-22. 「 アルフィー 」 。ビル・エヴァンスの 「 アルフィー 」 といえば1970年リリース 『 MONTREUX Ⅱ 』 収録のものが有名です。一聴したところそのバージョンだと思ったのですが、本コンピ集のクレジットにはⓅ1972とあります。『 MONTREUX Ⅱ 』 と聴き比べたところ、アレンジの構成やアドリヴ等瓜二つではあるものの心持ち速めのテンポで全く別の演奏と判明。Discogsでチェックしたところ、1989年に France's Concert から出たアルバム 『 Live In Paris, 1972 Vol. 3 』 に収録されているバージョンではないかと。録音日は1972年12月17日、メンバーは 『 MONTREUX Ⅱ 』 と同じ Bill Evans (p)/Eddie Gomez (b)/Marty Morell (d) のトリオ。演奏が似ているのはそれでかぁ。その 『 Live In Paris, 1972 Vol. 3 』 はタイトルを 『 Blue In Green 』 に変更して1995年にチャーリー・レコードからリイシューされておりました。せっかく音源あるし、このコンピ集に入れちゃえ! ってことか、ナルホドねーflair 

超有名曲T-5. 「 雨にぬれても 」 とカヴァー曲T-21. 「 ディス・ガイ 」 の2曲が収録されているB.J.トーマスですが、残念ながら本アルバムでは脇役的扱い。ジャケットの真ん中に載ってる主要アーティストの中にも彼の名前はありませんからね。ま、選者の意図を考えると仕方ないか…。

※ エヴァンスの 「 アルフィー 」 は、本作のバージョンを含めて九種類の演奏がレコード音源として残っています。詳しくは こちら をどうぞ。(2017/10/15 追記)


【データ】
『 the magic of Burt Bacharach 』
V.A.

CD:1996年リリース
レーベル:Charly Records (UK)
番号:CPCD 8227

Compiled by Joop Visser

This compilation
Ⓟ1996 Charly Records (UK) Limited.
Ⓒ1996 Charly Records (UK) Limited.
Country of origin UK - Made in the EU

2017年8月16日 (水)

A&M Journey of Burt Bacharach/V.A. (1996年)

A&Mレーベルのカタログの中から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集です。

Img400aa Img400bb

1. CASINO ROYALE  ~ Herb Alpert & The Tijuana Brass ~
2. PROMISES, PROMISES  ~ Burt Bacharach ~
3. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Julius Wechter & The Baja Marimba Band ~
4. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Pisano & Ruff ~
5. ON A BICYCLE BUILT FOR JOY  ~ B. J. Thomas ~  M
6. LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER  ~ Burt Bacharach ~  FM
7. WHERE THERE'S A HEARTACHE  ~ The Sandpipers ~  M
8. KNOWING WHEN TO LEAVE  ~ Julius Wechter & The Baja Marimba Band ~
9. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Wes Montgomery ~
10. THE WINDOWS OF THE WORLD  ~ Pete Jolly ~
11. SOMETHING BIG  ~ Burt Bacharach ~  M
12. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Jimmie Rodgers ~  M
13. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Julius Wechter & The Baja Marimba Band ~
14. THE WORLD IS A CIRCLE  ~ The Sandpipers with The Mitchell Singing Boys ~  M
15. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Tim Curry ~  M
16. THE SUNDANCE KID  ~ Burt Bacharach ~
17. REACH OUT FOR ME  ~ Walter Wanderley ~
18. THE LOOK OF LOVE  ~ Pete Jolly ~
19. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Carpenters ~  F
20. THE APRIL FOOLS  ~ Burt Bacharach ~

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約67分


A&Mレーベルのカタログの中から選曲された日本編集のバカラック物コンピ集です。位置付けとしては、同様の趣旨で前年(1995年)にリリースされた 『 A&M SONGS OF BURT BACHARACH 』 の続編といえます。

Am

全20曲中、ヴォーカル入りは8曲で、シングル(B面含む)曲は3曲。有名どころのバージョンが多くコンパイルされていた 『 A&M SONGS OF BURT BACHARACH 』 はそれぞれ15曲と8曲でしたからね。本アルバムはよりレアでマニアックな選曲です。

バカラック自演物の5曲(T-2,6,11,16,20.)を除いて、3曲と最も多く収められているのがジュリアス・ウェクター・アンド・ザ・バハ・マリンバ・バンド。マリンバ/ヴィブラフォン奏者のジュリアス・ウェクターは、ティファナ・ブラスの演奏に参加する一方で自身も1962年にバハ・マリンバ・バンドという名のインスト・グループを結成。T-3. 「 愛の思い出 」 はあまりパッとしませんが、T-8. 「 去りし時を知って 」 やT-13. 「 サン・ホセへの道 」 はホーンを含めて全体の音色やアレンジがA&Mらしいです。

ライナーノーツで“ラウンジ系ピアニスト”と紹介されているピート・ジョリーの2曲は、T-10. 「 世界の窓と窓 」 とT-18. 「 恋のおもかげ 」 のいずれも若干ソフトタッチのジャズ。…なんですが、どことなくA&Mの香りがするのが不思議です。

A&Mというよりバカラック・テイストたっぷりなのがサンドパイパーズの2曲。T-7. 「 ホエア・ゼアズ・ア・ハートエイク 」 は 『 明日に向って撃て! 』 のサントラ収録曲 「 COME TOUCH THE SUN(太陽をつかもう)」 の歌詞付きバージョンなのですが、これがサントラに入ってたって全く違和感ありません。少年コーラスが加わったサンドパイパーズ・ウィズ・ミッチェル・シンギング・ボーイズ名義のT-14. 「 世界はまるい 」 は 『 失われた地平線 』 の中の曲のカヴァー。構成・アレンジはサントラ版のほぼコピーですが、低音部をEベースに加えてチューバも吹いていて、屋外で大人と子供が歌い踊る感がより出てるように感じます。

ティム・カリーが歌うT-15. 「 恋するハート 」 はやたら仰々しくてA&Mっぽさを全く感じません。1978年の作品のようで、その頃はA&Mも多様なジャンルを扱うようになってたってことでしょうかね。

【データ】
『 A&M Journey of Burt Bacharach 』
V.A.

CD:1996年8月25日リリース、ライナーは金光 修氏(フジテレビ プロデューサー)と坂口 修氏
レーベル:A&M Records, Inc / POLYDOR K.K. (JP)
番号:POCM-1535

This compilation
Ⓟ1996 A&M Records, Inc.
Ⓟ1996 Polydor K.K., Japan.

2017年8月 6日 (日)

MAGIC MOMENTS the classic songs of Burt Bacharach/V.A. (1996年)

BMGのカタログのなかから選曲した英国編集のバカラック物コンピ集です!

Img399aa Img399bb

1. MAGIC MOMENTS  ~ Perry Como ~  M
2. THE LOOK OF LOVE  ~ Nina Simone ~  F
3. ALFIE  ~ Dionne Warwick ~  F
4. ANYONE WHO HAD A HEART  ~ Maureen McGovern ~  F
5. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME  ~ Jose Feliciano ~  M
6. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  ~ Perry Como ~  M
7. I SAY A LITTLE PRAYER  ~ Skeeter Davis ~  F
8. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  ~ Ed Ames ~  M
9. WHAT'S NEW PUSSYCAT?  ~ Floyd Cramer ~
10. ANY DAY NOW  ~ Ronnie Milsap ~  M
11. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  ~ Chet Atkins ~
12. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU  ~ Perry Como ~  M
13. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE  ~ Ed Ames ~  M
14. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU  ~ Nat Stuckey ~  M
15. BLUE ON BLUE  ~ Paul Anka ~  M
16. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF  ~ Floyd Cramer ~
17. MAKE IT EASY ON YOURSELF  ~ Ed Ames ~  M
18. PROMISES, PROMISES  ~ Al Hirt ~
19. WIVES AND LOVERS  ~ Ed Ames ~  M
20. A HOUSE IS NOT A HOME  ~ Perry Como ~  M
21. SUNNY WEATHER LOVER  ~ Dionne Warwick ~  F

※ メイン・ボーカル入りの曲は、F (Female-女性)、または M (Male-男性) と表記

収録時間約65分


BMGのカタログのなかから選曲した英国編集のバカラック物コンピ集です!

2008年にBMGは無くなっちゃいましたが(→ソニー)、本アルバム・リリース当時(1996年)、BMG傘下のレコード会社には RCAやArista などありました。それらのなかから1960年代 RCA Victor の音源を中心としたセレクションでございます。

Bmguk_3

オリジナル・バージョンは、アルバムのタイトルにもなっているペリー・コモのT-1. 「 マジック・モーメンツ 」 とディオンヌ・ワーウィックのT-21. 「 サニー・ウェザー・ラバー 」 の2曲だけ。この2曲、アルバム全21曲のうち最古曲と最新曲でもあります。アルバムの最初と最後に配したのは意図してのことなんでしょう。

そのペリー・コモは1912年生まれ(2001年没)で戦前から活躍する男性ポピュラー・シンガーの大御所。「 マジック・モーメンツ 」 の他に、1970年のアルバム 『 It's Impossible 』 でカヴァーした3曲も本アルバムに収められています。オケのアレンジも含めて大人の余裕とでもいった歌唱を聴かせてくれます。

本アルバム全体としては、ちょっと俗っぽい印象を受けます。スキータ・デイヴィスやチェット・アトキンス(ギター)など、カントリー系のアーティストが多いからかもしれません。人気カントリー・シンガーのロニー・ミルサップなんかもそうですね。1982年にカヴァーしたT-10. 「 エニィ・デイ・ナウ 」 は、カントリー・チャート1位のみならず全米でも14位になってます。イージー・リスニングのフロイド・クラマー(ピアノ)やアル・ハート(ジャズ系トランペット)のカヴァーも、明るく俗っぽい感じです。

ニーナ・シモンのT-2. 「 恋のおもかげ 」 くらいですかね、大人の渋さを感じるのは。

そんな本アルバムでの私のレコメンド一つ目は、モーリン・マクガバンのT-4. 「 恋するハート 」 。スケールの大きいアレンジは他では聴いたことがない独創的なもので、彼女の思いがこもった歌唱も素晴らしいです。本アルバムでこの曲を聴いて彼女のアルバムを買っちゃいましたから。 → こちら

もう一つのレコメンドが、1950年代に四兄弟の Ames Brothers のメンバーとして活躍し1963年頃からソロで活動していたエド・エームス。本アルバムには4曲収められています。俗っぽいアレンジには少し工夫がみられるものの心持ち鼻にかかった甘い歌声は大根歌手の趣き。正直、そんなに印象に残るカヴァーではありません。じゃ、何故レコメンドなのか? それはひとえに4曲のネタ元である 『 Sings The Songs Of Bacharach And David 』 というアルバムのせい。1971年(1970年という説も)リリースで全11曲収録。でも、CD化されてないんです。しかもそのアルバムでは、バカラック書下ろしの 「 HOW DOES A MAN MECOME A PUPPET 」 という曲まで歌ってるらしい。その曲、私は聴いたことないので是非聴きたいのです。拙ブログで “ レコメンド ” にするからCD化してくれないかな…と。ねっ、ソニーさん。


【データ】
『 MAGIC MOMENTS the classic songs of Burt Bacharach 』
V.A.

CD:1996年8月21日リリース
レーベル:BMG Records (UK)
番号:74321 366682

Compiled by Gary Wallington & Bill Williams
ちなみに、日本盤もリンクしておきます。日本盤はボーナス・トラック3曲入りです。

★ リンク ★

  • くう・ねる・時々・じゃず
    とても凛としていて、でも柔らかい歌声が魅力のジャズ・シンガー、三善香里さんの公式ブログです。
  • My Willful Diary
    shoppgirlさんが、「心に留めておきたい音楽とあれこれ」をたおやかな言葉で綴っていらっしゃる、素敵なブログです
  • バカラックマジックでまったりと
    バカラックさんをこよなく愛するまったりさんのブログです。バカラックファンとして大先輩でブログの師匠さんでもあります。
2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

最近のトラックバック