カテゴリー「バカラック関連ネタ」の64件の記事

★バカラック作品は入っていないがバカラックと何らかの関連があるアルバム ★アルバムやシングル以外のこと。本、コンサート、ライヴ、TV、Radio、告知、独り言、イベントなどなど

2024年6月16日 (日)

ライヴの感想 Something nice June 15, 2024

谷岡久美さんと龍尺千秋さんのお二人が主催するライヴ『 Something nice 』を聴いてきました。友情出演の伊田恵美さんがバカラック・カヴァー1曲を歌唱!

2024年6月15日(土)
  12:15  受付開始
  12:30  開場
  13:00過ぎ  開演 → 約10分の休憩を挟み、15:30過ぎに終演
@高円寺  Studio K  2F-スタジオ2
Something nice 10  〜 なにかいいこと!〜  10回目ありがとう公演!


JR総武線高円寺駅南口から東に徒歩7分。環七通りに突き当たって右に見える茶色いビルの2階にありました、Studio K。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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私が参戦したのは6月14〜16日計5公演のうち2公演目。受付して1ドリンク+お菓子2袋をチョイスしたあと、しばし待機。12:30に開場し、会場真ん中あたりの端っこに座りました。座席は100席弱。最終的にほぼ満席となりました。前説の方が「 公演始まると行きづらいので今のうちにトイレへ 」と再三申し訳なさそうに頼んでいたのが可笑しかったです。

13:00ちょっと過ぎに開演。出演者及びセトリは当日配られたパンフレット ↓ を参照ください。
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最初のMCで、谷岡久美さん(ピアノ&作曲)が “ サムシング ”、龍尺千秋さん(ボーカル&作詞&脚本&演出)が “ ナイス ”、二人合わせて “ サムシングナイス ” …という説明がありました。そーゆーことかと納得。お二人を軸にゲストの方やコントの方が入れ替わり立ち替わり、歌、踊り、歌語り、シュールコントを次々に披露していく、そんな楽しい公演でした。

最初に龍尺さんが3曲歌い、コントの乱入(セトリにはありません)があった後、「 久々の復活、北のディーヴァ 伊田恵美!
」というMCに導かれてお目当ての伊田恵美さんが登場!

伊田恵美(いだめぐみ)さんは北海道在住(BARKSサイトのプロフィールにリンク)。ゲームに疎い私は知らなかったのですが、ファイナルファンタジーⅣ 愛のテーマ「 月の明り 」を歌ったスゴいお方。その伊田さんはバカラックさんが亡くなったことを昨年暮れに知り、X(旧Twitter)で回ってきた「 アルフィー 」を弾き語りするバカラックさんの動画に感動してバカラックさんの歌を歌い継いでいこうと思われたんだそうです。さっそく今年3月には「 雨にぬれても 」をピアノで弾き語りしてYouTubeにアップしとられます。


拙ブログも覗いてくださり、SNSでやりとりさせていただくなかで本公演を知った次第。

今回歌ってくださったバカラック・カヴァーは
「 CLOSE TO YOU(遥かなる影)」。登場時に両手に抱えていたバカラックさんのLPや自作の推しうちわをピアノの前に捧げてから歌いはじめました。バックの演奏は、ピアノ(谷岡さん)、バイオリン(多ヶ谷樹さん)、ドラムス(鈴木淳一さん)のトリオ。伊田さんのこだわりで、アレンジのベースはシャッフルのカーペンターズ版ではなく4つ刻みのバカラック版。ピアノのイントロから始まったので、イントロのない1971年リリースのアルバム『 BURT BACHARACH 』『 LIVE IN JAPAN 』ではなく、イントロのある最近のライヴを参考にしたんでしょう(音源としては2008年リリースのアルバム『 LIVE AT THE SYDNEY OPERA HOUSE 』あたりかと)。
伊田さんの歌声は若干ハスキー。派手さはありませんが、実に情感のこもった、たおやかな歌唱でした。アウトロのハミングも素敵でしたねー。バカラック愛をひしひしと感じました。柔らかいタッチの谷岡さんのピアノはバカラックさんのピアノをより膨らませたものでしたし、バイオリンのオブリガートも素敵でした。この曲もぜひYouTubeにアップして欲しいナ…と思いました。

…と思っていましたら、伊田さんより「 動画を YouTubeに公開しました 」との連絡が届きました! 私が参戦した2日目昼公演ではなく、3日目夜の最終公演のパフォーマンスです。伊田さん、最後の最後に初めて “おおきに” と言えたそうです(何のことかわからない方は『 LIVE IN JAPAN 』の「 雨にぬれても 」を聴くとよろし)。サムネイルも凝ってますね〜。バカラックさんのネタがいくつも散りばめられています。推しが尊い! …ということで、動画を埋め込みました。伊田さん、ありがとうございました! ※2


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公演後、初めて伊田さんとご対面。わざわざ北海道から持参されたLPレコード3枚を見せていただきました。バカラックさんの『 BURT BACHARACH 』『 LIVE IN JAPAN 』とカーペンターズの『 Close to You(遥かなる影)』※1 で、3枚とも帯付きのむちゃ綺麗な日本盤。今回は持参されなかったけど『 LIVE IN JAPAN 』はマトリックス4ch版のLPもゲットされたとか。スゴいっす。お土産として1998年ライノ3枚組コンピデザインの絵葉書まで頂いて…どうもありがとうございました!
しばしバカラック談義に花を咲かせましたが、「 バカラックさん生誕100周年の時には素敵なイベントができるといいですね 」とおっしゃってたのが印象的でした。4
年後かぁ、それまで元気でいなければ!
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※1 2024/6/19 伊田さんからの情報で訂正。
※2 2024/6/26 ライヴ動画を埋め込み!

2024年2月 8日 (木)

バカラックさん初のTV特番『 The Bacharach Sound 』(1965年)

1965年4月14日に英国で放送されたバカラックさん初のTV特番をご紹介!

バカラックさんがお亡くなりになって今日で1年…


バカラック自伝(110〜111ページ)にも載ってた英グラナダTVの『 The Bacharach Sound 』が3ヶ月ほど前(2023年10月17日)YouTubeにアップされてました。公式とかじゃないのでちょっと後ろめたいですが、バカラックさん初のTV特番を視聴してありし日を偲びましょう。


動画は約38分間。

0:04  Introduction - Clips of Bacharach driving a car in London
4:07  「 24 HOURS FROM TULSA 」(Bacharach) - Bacharach Talks

5:54  「 ANYONE WHO HAD A HEART 」(Dionne Warwick) - Bacharach Talks
9:17  「 MAGIC POTION 」(The Searchers) - Bacharach Talks with Hal David
12:54  「 TRAINS AND BOATS AND PLANES 」(Bacharach) - Bacharach Talks
16:09  「 I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF 」(Dusty Springfield)
19:16  Intermission
20:09  「 WIVES AND LOVERS 」(Dionne Warwick) - Bacharach Talks
23:47  「 ANY DAY NOW 」(Chuck Jackson) - Bacharach Talks
27:22  「 WISHIN' AND HOPIN' 」(The Merseybeats & Dusty Springfield) - Bacharach Talks
30:35  「 (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME 」(Bacharach) - Bacharach Talks
33:52  「 WALK ON BY 」(Dionne Warwick)
36:46  Outroduction

当時バカラックさんは36歳、若々しいですねー。放送の翌月(5月)にはKAPPからバカラックさん初のアルバム『 HIT MAKER! 』をリリース…というタイミング。アルバムからの先行シングルとして英国でリリースされた「 TRAINS AND BOATS AND PLANES(汽車と船と飛行機と)」も披露してますし(この曲は全英チャートで4位まで上昇します)、良いプロモーションになったことでしょう。

…にしても、バカラックさんの運転映像長すぎませんかぁ? アイドルじゃないんだしー。それに、当時はそれが当たり前だったとはいえ全曲映像に音源をかぶせてるのもねぇ…。「 WISHIN' AND HOPIN' 」でキーの違うマージービーツとダスティを編集で無理やり繋げてるトコなんて強引すぎ! な〜んてぶつくさ言ってたら天国のバカラックさんヘソ曲げそうなのでこの辺でやめときまーす💦。


2024年1月 1日 (月)

米ラジオ番組でのライヴ・セッション Burt Bacharach On Piano Jazz (2005年)

年明けから衝撃のニュースが立て続けに飛び込んできました。能登半島地震の被害に遭われた方には謹んでお見舞い申し上げます。まだまだ気が抜けない状況が続くと思いますが1日も早い復興を祈っています。(2024/1/2 修正)

2024年も『 いつもあなたとバカラック 』をよろしくお願い申し上げます あるでお


米ラジオ局NPRのラジオ番組『 Marian McPartland's Piano Jazz 』用に2005年11月4日レコーディングされたセッションの音源がNPR公式サイトで2014年8月8日から公開されています。

番組のホスト役 Marian McPartland(マリアン・マクパートランド)さんは米国のジャズピアニスト(1918年〜2013年)。バカラックさんより10歳年上でセッション時は87歳。話ぶり・ピアノ演奏とも全然そんな感じは受けず、最初予備知識なく聴いた時とてもバカラックさんより年上には思えませんでした。バカラックさんまた口説くのか?と思いましたから😅。
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↑ 画像はちたりた様よりいただきました。ちたりた様ありがとうございました。

以下のURLのページでまだ聴くことができます。とても楽しげに語り、ピアノを弾き、歌うバカラックさんが印象的です。年始休暇の間、バカラックさんを偲びながら聴いてみてはいかがでしょう?
https://www.npr.org/2014/08/08/338846155/burt-bacharach-on-piano-jazz

【セットリスト】
1. ALFIE アルフィー
2. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 恋よさようなら
3. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU ディス・ガイ
4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD  雨にぬれても
5. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 世界は愛を求めている
6. Portrait Of Burt Bacharach (McPartland)
7. THE WINDOWS OF THE WORLD 世界の窓と窓
8. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 遙かなる影

収録時間約57分

尊敬するまったりさんが2015年9月8日にブログ『バカラックマジックでまったりと』でこのラジオ番組の音源を紹介しておられました。→ 「Burt Bacharach On Piano Jazz」 です。…本記事をアップした後に気付いた次第。まったりさんから8年以上も遅れている あるでお でした😅 (2024年1月4日 追記)


以下、オマケです。

🔸ウェブページの “ 本ブログとバカラックについて ” を改訂しました。スマホの方は参照先が画面に表示されないようですのでリンクを貼っておきます。(こちら

🔸ページビュー数(PV)ランキング:昨年(2023年)閲覧数が多かったページをランキング形式で表示します。集計対象期間は 2023/1/1〜2023/12/31。因みに、最低は827位/PV数1 でした。

TITLE DATE(年/月) カテゴリー PV数 入口
回数
1 いつもあなたとバカラック - - 6,404 3,269
2 薔薇色の明日/高橋幸宏 (1983年) 2013/10 IN 1,260 1,077
3 THE APRIL FOOLS/O.S.T. (1969年) 2017/07 IN 871 711
4 国立国会図書館での録音資料閲覧体験 2018/11 ネタ 824 677
5 コンピレーションアルバム - CP 727 136
6 CARPENTERS/Carpenters (1971年) 2013/06 IN 669 593
7 バート・バカラックのアルバム - BB 650 227
8 LIVE IN JAPAN/Burt Bacharach (1971年) 2014/04 BB 558 401
9 ディオンヌ・ワーウィックのアルバム - DW 549 268
10 バカラックの曲がちょっと入ったアルバム - IN 543 272
11 カヴァーアルバム - CV 537 268
12 バカラックさん、安らかにお眠りください 2023/02 ネタ 536 62
13 LOST HORIZON/O.S.T. (1972年) 2016/05 BB 446 308
14 Alfie/Vanessa Williams (1996年) 2015/10 EP 423 373
15 I SAY A LITTLE PRAYER/Diana King (1997年) 2015/10 EP 373 228
16 AUSTIN POWERS /O.S.T. (1997年) 2016/09 IN 367 297
17 BURT BACHARACH A LIFE IN SONG バート・バカラック ライブ・イン・ロンドン 2015/V.A. (2016年) 2016/03 CV 361 275
18 布施明がバカラックに会った時/布施明 (1971年) 2014/04 CV 355 280
19 レディメイド、バカラックを讃える/V.A. (1994年) 2017/06 CP 351 233
20 本ブログとバカラックについて - - 347 189
21 関連CD バカラックがビートルズに逢った時/筒美京平 (1971年) 2013/10 ネタ 345 298
22 狐火/郷ひろみ (2021年) 2021/08 EP 337 286
23 MAKE IT EASY ON YOURSELF/Burt Bacharach (1969年) 2016/04 BB 322 231
24 RARITIES/山下達郎 (2002年) 2013/12 IN 307 248
25 LIVING TOGETHER/Burt Bacharach (1973年) 2016/05 BB 273 149
26 the look of love the Burt Bacharach collection/V.A. (1998年) 2018/01 CP 272 167
27 BURT BACHARACH/Burt Bacharach (1971年) 2016/05 BB 269 158
28 THE BEST OF ME/David Foster (1983年) 2016/06 IN 264 217
29 10月9日 NHK-FM『 今日は一日“バート・バカラック名曲”三昧 』プレイリスト 2023/10 ネタ 253 80
30 BBCのTVドキュメンタリー『 Burt Bacharach... This Is Now 』(1996年) 2020/04 ネタ 248 197













































カテゴリー略号の意味

CV:カヴァーアルバム、CP:コンピレーションアルバム、EP:シングル、DW:ディオンヌ・ワーウィックのアルバム、IN:バカラックの曲がちょっと入ったアルバム、ネタ:バカラック関連ネタ、BB:バート・バカラックのアルバム、NW:新作主体のアルバム

2023年12月17日 (日)

ライブの感想 Yammy* sings Burt Bacharach Dec. 16, 2023

14年目の Yammy* sings Burt Bacharach!(以降 YsBB)

2023年12月16日(土) 18:00開場 19:00開演
Restaurant Bar & New York Sound Live ROYAL HORSE
Yammy*(Vo)、Sasapong(P)、堂地誠人(Soprano Sax)

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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昨年に引き続き年末恒例のYsBBを聴きに梅田のロイヤルホースへ!
コロナ5類以降後初めてのYsBB。昨年は店のエントランスにあった『 感染症対策認証飲食店/ワクチン・検査パッケージ制度登録店 』認定証 も今年は見当たらず…。とはいえ(インフルが流行しコロナも下火にはなってないので)マスク着用して店内へ。
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私が初めてYsBBを聴いたのが2013年12月15日、ここロイヤルホースでした。ちょうど10年前かぁ。その時は“38th”だったステージバックのタペストリーも“48th”になっとる(当たり前ですが)。この10年の来し方が走馬灯のように思い出されます(なんてのはウソ。ホント思い出せなくて…😅)。お店の方による注意事項(写真はOKですが動画撮影はご遠慮ください〜etc.)の後、いつものトリオよるYsBBが始まりました。

Yammy*さんはMCでYsBBは今年が13年目と仰ってましたが、初回は2010年なので今年は13周年=14年目になるんじゃ? ライヴの事前告知でプロデューサー廣瀬氏も確か14年目と書いておられましたし。ま、事実は変わらないのでどっちでもええんですが。

<1st stage> 19:08〜19:58
1. THE WINDOWS OF THE WORLD 世界の窓と窓
2. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 世界は愛を求めている(愛をもとめて)
3. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO) ニューヨーク・シティ・セレナーデ
4. DON'T MAKE ME OVER ドント・メイク・ミー・オーヴァー
5. ANYONE WHO HAD A HEART 恋するハート
6. THE LOOK OF LOVE 恋の面影
7. WALK ON BY ウォーク・オン・バイ
8. ALFIE アルフィー

<2nd stage> 20:23〜21:10
1. BELLS OF ST. AUGUSTINE ベルズ・オブ・セント・オーガスティン
2. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU ディス・ガイ
3. A HOUSE IS NOT A HOME ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム … w/Sasapong
4. I STILL HAVE THAT OTHER GIRL アイ・スティル・ハヴ・ザット・アザー・ガール … w/Sasapong
5. ONE LESS BELL TO ANSWER 悲しみは鐘の音と共に
6. COUNT ON ME カウント・オン・ミー
7. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 遙かなる影
8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 恋よさようなら

<Encore> 21:15〜21:25
1. I SAY A LITTLE PRAYER 小さな願い
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今年も昨年同様、アンコール含めオール・バカラック・プログラム(Yammy*さん手書きのセットリストは廣瀬さんよりいただきました。感謝!)。ライヴ途中でYammy*さんも仰ってましたが、全体的に円熟味が増すと共に演奏面・歌唱面共にブラッシュアップされていたのが印象的でした。「 初回(13年前)と同じキーで歌ってるけれど、キーが高くてキツい 」とYammy*さんは謙遜しておられましたが、全然そんなことなかったです。

1nd Stage は1-1.「 世界の窓と窓 」から1-2.「 世界は愛を求めている 」に繋ぐメドレーでスタート。この形はルーサー・ヴァンドロスの十八番ですが、ソウルフルなYammy*さんが聴けて嬉しかったです。続く1-3.「 ニューヨーク・シティ・セレナーデ 」でも感じたのですが、今回Sasapongさんのピアノが以前より柔らかい音色に聴こえたこと。いい雰囲気です。ブルースっぽいピアノで始まった1-4.「 ドント・メイク・ミー・オーヴァー 」はこれまでも2015年や2018年のYsBBで披露しているのですが、初めて取り上げたんじゃ?と思ったくらい新鮮に聴こえました(私の記憶力低下も多分にありますが😅)。

2nd Stage は2020年ダニエル・タシアンとバカラックが共作した2-1.「 ベルズ・オブ・セント・オーガスティン 」でスタート。Yammy*さんはノン・ビブラートで歌っていましたが、タシアンに寄せていたんでしょうか。心に響く歌唱でした。2-6.「 カウント・オン・ミー 」での堂地さんのソプラノサックスは本当にYammy*さんの声と同化していて心地よかったです。アップテンポの2-8.「 恋よさようなら 」で締めて、アンコールは「 小さな願い 」。SasapongさんもYammy*さんも踊る踊る! 気分高揚してライヴは終了しました。
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Yammy*さんは来年2024年の1〜3月にほぼ毎週末ギター弾き語りのライヴを予定しとられます(京都、大阪、奈良)。興味ある方はYammy*さんの公式サイトを参照ください!

2023年10月 9日 (月)

10月9日 NHK-FM『 今日は一日“バート・バカラック名曲”三昧 』プレイリスト

2023年10月 9日 NHK-FM『 今日は一日“バート・バカラック名曲”三昧 』プレイリスト

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NHKの三昧サイトのプレイリストの情報をこちらでもピックアップさせていただきました。
凡例:曲名/アーティスト  - リリース年
なお、リンク先は関連する拙ブログ記事です。よろしかったらどうぞ。


第1部(12:15〜18:50)
<12:15>
01. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE(サン・ホセへの道)/Dionne Warwick  - 1968
02. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU(ディス・ガイ)/Herb Alpert  - 1968

03. MAGIC MOMENTS(マジック・モーメンツ)/Perry Como  - 1958
04. WALK ON BY(ウォーク・オン・バイ)/Dionne Warwick  - 1964
05. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE(世界は愛を求めてる)/Jackie DeShannon  - 1965
06. MAKE IT EASY ON YOURSELF(涙でさようなら)/The Walker Brothers  - 1965
07. LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER(リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー)/The 5th Dimension  - 1972

<13:00>
08. ALFIE(アルフィー)/Cilla Black  - 1966
─ Special message from Dionne Warwick ─(※①)
09. PROMISES, PROMISES(プロミセス・プロミセス)/Dionne Warwick  - 1968
10. I SAY A LITTLE PRAYER(小さな願い)/Dionne Warwick  - 1967  ※当初の邦題は(あなたに祈りをこめて)
11. BABY IT'S YOU(ベイビー・イッツ・ユー)/The Shirelles  - 1961(※②)
12. BABY IT'S YOU(ベイビー・イッツ・ユー)/The Beatles  - 1963(※②)
13. BABY IT'S YOU(ベイビー・イッツ・ユー)/Smith  - 1969(※②)
14. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME(愛のウェイト・リフティング)/Sandie Shaw  - 1964(※②)
15. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME/José Feliciano  - 1968(※②)
16. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME(僕はこんなに)/Naked Eyes  - 1983(※②)
17. THE LOOK OF LOVE(恋の面影)/Dusty Springfield  - 1967(※②)
18. THE LOOK OF LOVE(恋の面影)/Sergio Mendes & Brasil '66  - 1968(※②)
19. THE LOOK OF LOVE(恋の面影)/Isaac Hayes  - 1970(※②)
20. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU(遙かなる影)/The Carpenters  - 1970
21. ONE LESS BELL TO ANSWER(悲しみは鐘の音とともに)/The 5th Dimension  - 1970
22. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD(雨にぬれても)/B. J. Thomas  - 1969

<14:00>
23. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO)(ニューヨーク・シティ・セレナーデ)/Christopher Cross  - 1981
24. (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE(リバティ・バランスを射った男)/Gene Pitney  - 1962
25. WHAT'S NEW PUSSYCAT?(何かいいことないか子猫チャン)/Tom Jones  - 1965
26. THE LOOK OF LOVE(恋の面影)/Dusty Springfield  - 1967
27. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR(愛のハーモニー)/Rod Stewart  - 1982
= ゲスト:菊地成孔さん登場 =
28. THE WORLD IS A CIRCLE(地球はまるい)/Diana Lee, Bobby Van & chorus  - 1972
29. I SAY A LITTLE PRAYER(小さな願い)/Roland Kirk  - 1969

<15:00>
30. SOMETHING BIG(サムシング・ビッグ)/Burt Bacharach  - 1973
= ゲスト:菊地成孔さん退場 =
31. ACCEPT IT/Tony Orlando  - 1964
32. AFTER THE FOX(アフター・ザ・フォックス)/Peter Sellers and The Hollies  - 1966
33. TRAINS AND BOATS AND PLANES(汽車と船と飛行機と)/Anita Harris  - 1965
34. NIKKI(ニッキー)/Burt Bacharach  - 1971
35. KEEP ME IN MIND(キープ・ミー・イン・マインド)/Patti Page  - 1955
36. TO WAIT FOR LOVE(愛のおとずれ)/Herb Alpert & The Tijuana Brass  - 1968
37. IT DOESN'T MATTER ANYMORE(イット・ダズント・マター・エニモア)/The Cyrkle  - 1967
38. MEXICAN DIVORCE(メキシコでさようなら)/Ry Cooder  - 1974

<16:00>
39. LOST HORIZON(ロスト・ホライズン)/Shawn Phillips  - 1972
40. THE STORY OF MY LIFE(ザ・ストーリー・オブ・マイ・ライフ)/Marty Robbins  - 1957
41. BLUE ON BLUE(ブルー・オン・ブルー)/Bobby Vinton  - 1963
42. WIVES AND LOVERS(素晴らしき恋人たち)/Jack Jones  - 1963
43. ONLY LOVE CAN BREAK A HEART(愛の痛手)/Gene Pitney  - 1962
44. MAKE IT EASY ON YOURSELF(涙でさようなら)/Dionne Warwick  - 1963
45. DON'T MAKE ME OVER(ドント・メイク・ミー・オーヴァー)/Dionne Warwick  - 1962
46. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR(愛のハーモニー)/Dionne & Friends  - 1985

<17:00>
47. ON MY OWN(オン・マイ・オウン)/Patti LaBelle & Michael McDonald  - 1986
48. HEARTLIGHT(ハートライト)/Neil Diamond  - 1982
─ Special message from Carole Bayer Sager ─(※①)
49. SOMETIMES LATE AT NIGHT(真夜中にくちづけ)/Carole Bayer Sager  - 1981
50. WILD AGAIN(ワイルド・アゲイン)/Carole Bayer Sager  - 1981
51. EASY TO LOVE AGAIN(甘い誘惑)/Carole Bayer Sager  - 1981
52. STRONGER THAN BEFORE(愛は果てしなく)/Carole Bayer Sager  - 1981
53. YOU DON'T KNOW ME(夜にひとり)/Carole Bayer Sager  - 1981
54. Reprise/Carole Bayer Sager  - 1981  ※「 SOMETIMES LATE AT NIGHT 」のフレーズが出てきます
55. EVER CHANGING TIMES(エバー・チェンジング・タイムズ)/Aretha Franklin featuring Michael McDonald  - 1991
56. DON'T GO BREAKING MY HEART(ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート)/Roger Nichols & The Small Circle Of Friends  - 1968
57. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE(世界は愛を求めてる)/Wes Montgomery  - 1966

<18:00>
58. GOD GIVE ME STRENGTH(ゴッド・ギヴ・ミー・ストレングス)/Elvis Costello & Burt Bacharach  - 1996
59. TOLEDO(トレド)/Elvis Costello & Burt Bacharach  - 1998
60. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN(恋よ、さようなら)/Burt Bacharach & Elvis Costello  - 1999
61. DON'T LOOK NOW(ドント・ルック・ナウ)/Elvis Costello & The Imposters  - 2018
62. LOOK UP AGAIN(ルック・アップ・アゲイン)/Elvis Costello  - 2023
63. I STILL HAVE THAT OTHER GIRL(アイ・スティル・ハヴ・ザット・アザー・ガール)/Elvis Costello & Burt Bacharach  - 1998

第2部(19:20〜21:15)
<19:20>
64. THE APRIL FOOLS(エイプリル・フール)/Dionne Warwick  - 1969
65. WALK ON BY(ウォーク・オン・バイ)/Bobby Caldwell  - 1995
= ゲスト:野宮真貴さん登場 =
66. ME, JAPANESE BOY I LOVE YOU(ミー・ジャパニーズ・ボーイ)/Pizzicato Five  - 1994
─ Special message from 朝妻一郎 ─(※①)

<20:00>
67. CLOSE TO YOU(遙かなる影)/細野晴臣  - 2013
68. IT WAS YOU/椎名林檎と斎藤ネコカルテット  - 2013
69. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE(世界は愛を求めてる)/野宮真貴 with Corinne Drewery  - 2015
= ゲスト:野宮真貴さん退場 =
70. BOND STREET(ボンド・ストリート)/Burt Bacharach  - 1967
71. SOUTH AMERICAN GETAWAY(自由への道)/Burt Bacharach  - 1969
72. WHERE DID IT GO?(ホエア・ディド・イット・ゴー?)/Burt Bacharach  - 2005
73. DANCING WITH YOUR SHADOW/Sheryl Crow  - 2017
─ Special message from Daniel Tashian ─(※①)
74. MOON OVER WICHITA/Burt Bacharach & Daniel Tashian  - 2022
75. A HOUSE IS NOT A HOME(ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム)/Luther Vandross  - 1981

<21:00>
76. HEAVENLY/Johnny Mathis  - 1959


…パックンさんの米国での実体験&歌詞の解説、加羽沢美濃さんのピアノ実演含めた楽理面からの解説、そして坂口修さんによる安心・安定の解説、いずれもバカラック愛を感じる素晴らしいMC陣でしたねぇ。(NHKの三昧サイトより … 出演者第1部ギャラリー第2部ギャラリー

心残りはリクエストがボツになったこと。ですがそんなことどうでもいいです。聴き終わって幸せな気分がまだ続いています。とっても良い番組でした。明日仕事したくないなぁ、はぁ…。

- * - * - * - * - * - * - * - * - * -


【補足】
※① Special message は、ちたりた様が4名分全て文字起こししてコメント <2023年10月11日(水)08時11分> に書き込んでくださいました。ちたりた様、誠にありがとうございました。

※② バカラック・カヴァー特集コーナー:
「 BABY IT'S YOU 」はM-11〜13、「 (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME 」はM-14〜16、「 THE LOOK OF LOVE 」はM-17〜19、それぞれ3曲ずつの聴き比べ。各曲とも、1コーラスあるかないかくらいの尺しか流れません。

2023/10/15:補足を追記

2023年9月30日 (土)

10月9日 NHK-FM『 今日は一日“バート・バカラック名曲”三昧 』の詳細発表。8時間半の生放送。

8時間半もバート・バカラックの音楽に浸れるなんて❗️
司会、ゲスト、スペシャル・メッセージの皆さんも楽しみですし、解説は日本におけるバカラック研究の第一人者、坂口 修さん❗️ 濃い内容になることは間違いありません。10月9日が待ち遠しいです。

【番組タイトル】
『 今日は一日“バート・バカラック名曲”三昧 』

【放送日時・チャンネル】
2023年10月 9日(月・祝)スポーツの日
12:15 ~ 18:50、19:20 ~ 21:15
NHK-FM で生放送!
─ 番組では、皆さまからのリクエストを募集しています。心に残るバカラックの名曲、それにまつわるエピソードもお願いします。 ─ (番組サイトより)

【内容】
─ 作曲家でピアニスト、指揮者としても活躍したポップス界の巨匠バート・バカラックが今年2月に94歳でこの世を去りました。彼の豊かな音楽性、膨大な名曲は、ジャンルの壁を越えて様々な音楽家に影響を与え、今も多くのリスナーに愛聴されています。バカラックの偉大な功績を振り返りながら、その叙情味あふれる名旋律をたっぷりとお楽しみください。 ビッグ・アーティストたちが語るバカラックの知られざるエピソードにも乞うご期待! ─ (番組サイトより)
◯司会
 パトリック・ハーラン (パックン)(タレント)
 加羽沢 美濃(作曲家/ピアニスト)
◯ゲスト
 菊地 成孔(音楽家/文筆家)
 野宮 真貴(歌手/ミュージシャン)
◯スペシャル・メッセージ
 ディオンヌ・ワーウィック(シンガー)
 キャロル・ベイヤー・セイガー(シンガーソングライター)
 ダニエル・タシアン(ソングライター/プロデューサー)
 朝妻 一郎(音楽評論家/音楽プロデューサー)
◯解説
 坂口 修(音楽プロデューサー)


…私も取り急ぎ3曲ほどリクエストしましたぁ🙋


2023年9月 7日 (木)

雑誌『 レコード・コレクターズ 』と、ムック本『 AOR AGE 』(2023年)

雑誌『 レコード・コレクターズ 』2023年9月号と、ムック本『 AOR AGE 』Vol.28 のバカラックさん特集記事をご紹介!

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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皆様ご承知のことと存じますが、去る8月12日に発売された『レコード・コレクターズ』9月号の特集は “バート・バカラックの名曲を聴く” でございました。私はAmazonで購入。届いたのは発売日の2日後?くらいだったでしょうか。初耳のエピソードがあったり、知らなかったカヴァーが載ってたり。拙ブログ記事の中にちょっと事実誤認を見つけて、数箇所こっそり訂正or追記したりしてます。

32 特集 バート・バカラックの名曲を聴く
34 バート・バカラックの名曲 126選(青山陽一、朝日順子、出田圭、宇田和弘、金澤寿和、ガモウユウイチ、北中正和、サエキけんぞう、柴崎祐二、立川芳雄、谷口雄、鳥居真道、中村彰秀、中森泰弘、能地祐子、萩原健太、林剛、松永良平、村尾泰郎、安田謙一、湯浅学、除川哲朗、若月眞人、渡辺亨)
81 バート・バカラック・ヒストリー(萩原健太)
88 90年代以降の活動からその音楽的人生を振り返る(高橋健太郎)

個人的にはシンコーミュージックから出た「AOR AGE」Vol.28(今年4月19日発行)も興味深く読みました。特集のひとつがバカラックさん。1980年以降に発表した書き下ろし曲を初出レコードの発表年ごとに整理し各曲にコメントしています。切り口が新鮮で、 意外な方のインタヴューもあったりして。特に、拙ブログでもアルバムを紹介した羽根田ユキコさんのインタビューはサプライズ。来日公演後に対面したバカラック爺に「曲を書いて下さい!」と直訴したらその後爺から2枚のCD-R(未発表曲が10曲以上!)が送られてきた話。そして、その中から5月くらいにバカラックさんの曲を出そうと考えている話。Spotifyのプリセーヴィングに登録したらその曲のデモ(25秒だけ)が聴けました!


098 R.I.P. BURT BACHARACH
100 ヒストリー
102 山本光男
106 羽根田ユキコ
108 光行猛
111 林哲司
112 バート・バカラック&エルビス・コステロ作品集
114 保存版:1980年以降の書き下ろし曲を総点検(30ページ)

それぞれ公式サイトのリンクを貼っておきます。
レコード・コレクターズ 2023年9月号
AOR AGE Vol.28〈シンコー・ミュージック・ムック〉

そういえば、10月9日スポーツの日にNHK-FMで『 今日は一日“バート・バカラック名曲”三昧 』やりますね! 9時間ぶっ通しで聴くぞー!

Amazonではまだ在庫あるようです。

リンク先消滅したためリンク貼り直し(2024/1/13)
Amazonリンク(レコード・コレクターズ)(AOR AGE

2023年5月21日 (日)

2023年5月6日 NHK FM『 ジャズ・トゥナイト 』バカラック・ジャズ

2023年5月6日(土)夜、NHK FM『 ジャズ・トゥナイト 』という番組でバカラックさんが取り上げられました。文字起こししたので、ラジオ放送やらじるらじるの聴き逃し配信を聴き逃した方は(聴かれた方も)興味ありましたらご覧ください。

(画像は全てクリックすると大きくなります)
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全10曲中、バカラック作品は9曲(番組前半のバカラックさん特集のみ対象)

M1. WIVES AND LOVERS  〜 Burt Bacharach 〜
M2. WINDOWS OF THE WORLD  〜 Stan Getz 〜
M3. I SAY A LITTLE PRAYER  〜 Roland Kirk 〜
M4. WALK ON BY  〜 岡崎広志とスターゲイザース 〜
M5. ALFIE  〜 Bill Evans 〜
M6. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  〜 George Shearing 〜
M7. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  〜 Grant Green 〜
M8. RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD  〜 Roy Ayers 〜
M9. BACHARACH  〜 John Zorn - MASADA 〜
M10. CLOSE TO YOU  〜 大友良英 〜


【番組タイトル】
『 ジャズ・トゥナイト 』
バカラック・ジャズ

【放送日時・放送局】
2023年 5月 6日(土) 23:00~25:00 NHK FM

【この番組について】
─ 音楽家の大友良英さんの案内で、世界各国の最先端のジャズからクラシック・ジャズまでを幅広く紹介します。番組の前半では、毎回さまざまなテーマを設定した特集をお届けし、番組後半では、内外の新譜を中心に紹介しています。  ─ (番組HPより)

番組パーソナリティーは大友良英さん。その大友良英さんのバカラック愛がびんびん伝わってきました。

以下、放送時間のうち前半部分のバカラックさん特集のみ文字起こししました。各曲目の【 】は番組公式サイトに載っていたレコード番号です。( )内の"こちら"は拙ブログの過去記事にリンクしています、ご参考まで。尚、この放送で流れた曲は、ちたりたさんのブログ『 Silmaril Necktie 』で聴く事ができます(M10.を除いて)。ちたりたさんに感謝!


***** 文字起こし開始

皆さんこんばんは、大友良英です。今日前半の特集は今年2月8日に94歳で亡くなりましたポピュラー音楽界の大巨人と言ってもいいと思います、もう個人的には最高の作曲家と思っています、バート・バカラックの特集をしたいと思っています。作曲だけでなくピアニストやそれからなかなか味わいのある歌も歌いますプロデューサーとしても活躍しましたバート・バカラックですけども、ジャズミュージシャン達もバカラックの曲をたくさんカヴァーしています。なので今日はそんなバカラックのカヴァーを前半聴いていきたいと思います。

カヴァーを聴く前にまずは本人の演奏から聴きましょう。バート・バカラック自身は実はジャズの影響も随分受けていて、今日前半最初にかける曲はそんなジャズの影響が窺えるバカラックの曲を聴きたいと思います。「 WIVES AND LOVERS 」という曲がありますけども、これ元々映画のために書いた曲ですけどその映画には使われず、'63年にジャック・ジョーンズのカヴァーでこれもなかなかジャズっぽくて素晴らしいヴァージョンなんですけどヒットしましたが、今日聴いてもらうのは1971年録音のセルフ・タイトルの『 Burt Bacharach 』(こちら)というアルバムがあるんですけれどその中に入っている「 WIVES AND LOVERS 」を聴きたいと思います。かっこいい演奏ですよ。

M1. WIVES AND LOVERS  〜 Burt Bacharach 〜  (6'20")  ♪  【A&M POCM-2013】

今聴いてもホントによく出来たアレンジメント、いい演奏だと思います。バート・バカラック1971年録音の「 WIVES AND LOVERS 」聴いてもらいました。ピアノを弾いてるのと、あと最後に味わい深い歌を歌ったのはバート・バカラック自身です。

バート・バカラック、1928年の5月生まれ、日本で言うと昭和3年生まれなので私の父と同い年(※①)ですね、お父さん聴いてるかな? で、元々生まれはカンザスシティなんですけど育ったのはニューヨークのクイーンズです。ジューイッシュ系、ユダヤ系の血を引いています。そいで、彼の自伝読むと出てくるんですけども10代の中頃にニューヨークだったので、マンハッタンの52番街とかに行ってガレスピーのバンドとかカウント・ベイシーのバンドなんかを聴いたのが凄い強い影響になってると本人は言ってます。他にもクラシックの勉強もしていて、なんと驚くべきことにですねぇダリウス・ミヨーとかヘンリー・カウエルなんかに習ってたりしてるので、ヘンリー・カウエルはジョン・ケージの先生ですよね、彼の中にはそういうクラシカルなものの影響とそれからジャズやポップスなんかの影響がもう見事にこの中で融合して、で50年代終わりくらいからかなぁ素晴らしいアレンジの数々それから作曲の数々を残しています。もう個人的にはエンニオ・モリコーネとバート・バカラックが20世紀の二大最大作曲家、ジョン・ケージも加えてもいいかな?くらいなくらい好き、です。

と言うことで、ここからはジャズ・ミュージシャンによるバカラックのカヴァーを聴いていきましょう。まずはスタン・ゲッツによるバカラックのカヴァー集で『 Plays Bacharach and David 』(こちら)と言うアルバムがあります。このデイヴィッドというのはハル・デイヴィッド、バカラックと組んでいっぱい作詞をしている人ですね、この2人の作った曲をカヴァーしているアルバムがあってこれ全曲聴いても素晴らしくいいアルバムなんですけども、今日はその中から「 WINDOWS OF THE WORLD 」を聴きたいと思います。この曲自体はディオンヌ・ワーウィックの歌で1967年にヒットして、スタン・ゲッツ自身はこの年にすぐに録音しています。ワーウィックのシングルが7月にリリースされて8月31日にスタン・ゲッツが吹き込んでいるので、もう速攻吹き込んだってことなんですかねぇ。当時ジャズ・ミュージシャンっていうのは後々スタンダード・ナンバーになるような曲、つまり当時のヒット曲をすぐに取り込んだりしているのでそういう流れだったのかもしれません。メンバーはスタン・ゲッツのテナー・サックス、若き日のチック・コリアがピアノで参加してます、フィル・アップチャーチのギター、ウォルター・ブッカーのベース、ロイ・ヘインズのドラムスに、リチャード・エヴァンスのアレンジと指揮という編成です。聴いてみましょう。

M2. WINDOWS OF THE WORLD  〜 Stan Getz 〜  (2'40")  ♪  【Verve UCCU-9757】

スタン・ゲッツ、バカラックの曲をカヴァーした『 Plays Bacharach And David 』から1967年録音の「 WINDOWS OF THE WORLD 」を聴いてもらいました。もう…すごく洗練されたカヴァーというか、わずか発売してすぐにこんな形で洗練されたアレンジメントを施して、もうスタン・ゲッツの見事としか言いようのないメロディラインとアドリヴでカヴァーしてるってのが、当時の20世紀の音楽界のジャズとかポピュラー・ミュージックとか様々な関係のダイナミズムを語るのにすごくいい例なんじゃないかと思います。

続いてはですねぇ、今洗練したって言いましたけど洗練と真逆のカヴァーです。個人的にはバカラックのカヴァーとしては最高じゃないかと思っているローランド・カークの「 I SAY A LITTLE PRAYER(小さな願い)」を聴きましょう。以前にもローランド・カークで一度かけたんですけど、今日はもう追悼なのでぜひもう一度聴きたいと思います。この曲は1967年にディオンヌ・ワーウィックが、そして翌年にはアレサ・フランクリンが歌ってヒットしました。もういろんな人が歌ってます。そして1969年の7月に録音されたのが今から聴くローランド・カークによる結構強烈なカヴァー・ヴァージョンです。アルバムは『 Volunteered Slavery 』(こちらのオマケ参照)に収められています。これもローランド・カークの最高の1枚だと思ってます。メンバーは、ローランド・カークがテナー・サックス/フルート/ホイッスル/それから冒頭に出てくるちょっと謎な電子楽器みたいなもの等々いろんな楽器を演奏していて、他にチャールズ・マギーのトランペット、ディック・グリフィンのトロンボーン、ロン・バートンのピアノ、バーノン・マーティンのベース、ソニー・ブラウンのドラムスという編成です。聴いてみましょう。

M3. I SAY A LITTLE PRAYER  〜 Roland Kirk 〜  (7'58")  ♪  【Atlantic AMCY-1192】

1969年ローランド・カークがカヴァーしましたバート・バカラックの名曲「 I SAY A LITTLE PRAYER 」聴いてもらいました。大混乱してるでしょ。もう…左チャンネルから聴こえてくるコントラバスとか、大丈夫かっていうくらいの混乱ぶりですし録音状態も決して良くはないですし、それからあのメンバーの中にはクレジットされてないですけどタンバリンの人がいてずーっと叩いてますよね。あの、映像とか観るとこのタンバリンの人が映ってたりするので、あぁこの人が叩いてんだなってわかりますけども、そんな大混乱ですけどこれもうまるで音楽のごった煮みたいで、あのバート・バカラックがごった煮っていうよりは非常に洗練された形で様々な音楽を作曲しアレンジしてたのに較べて、ローランド・カークは非常にあらゆる種類の音楽をもうごった煮でローランド・カークのある種カオスのような頭脳と身体を通して捻り出したようなカヴァーで、そういう意味で対照的なんですけどもすごく根本が僕は何か繋がるものがあるんじゃないかと思ってます。個人的なことを言っちゃうとこのローランド・カークのものを聴いたのは僕'70年代後半なんですけど、10代の頃バート・バカラックとか、ちっちゃい頃聴いてたのにね、なんかあんなのポップスだからって聴かなくなってた時期があったんですけども、ローランド・カークのこのヴァージョンを聴いてあれって思っても一回聴き直して、やっぱ凄いなぁバート・バカラックって、てゆーのを目覚めさせる切っ掛けを作ってくれたのがこのローランド・カークのカオス・ヴァージョンです。

続いても、ちょっとユニークなカヴァーです。日本でもバート・バカラックのカヴァーをしてる人達はジャズに限らず様々なジャンルでいっぱいいます。'70年代の歌謡曲なんか特にバカラックのアレンジのパクリ?と言ってもいいものがいっぱいありますけど、今日はジャズのカヴァーの中でヴォーカリストでアルト・サックス奏者でもあります岡崎広志が結成したグループ、岡崎広志とスターゲイザース(※②)の演奏で1969年リリースのバート・バカラックのカヴァー集『 スターゲイザース、バカラックを歌う 』(こちら)から「 WALK ON BY 」を聴きたいと思います。この岡崎広志さん、この番組でも一度かけたことがあるんですよ。11PMのシャバダバシャダバダってあの曲が岡崎広志さんが歌ってますね、伊集加代なんかと一緒にね。この録音、メンバーは岡崎広志のアルト・サックス/フルート/ヴォーカル、そして…ごめんなさい正確な読み方が分かりませんけど大久保計利(かずとし)さんって読むんでしょうかね、えっと計算の"計"に利益の"利"と書きます、その大久保さんがトランペット/フリューゲルホーン/ヴォーカル、それから根本博史(ひろし)さん、或いは(ひろふみ)さんと読むかもしれません、のフルート/バリトン・サックス/ヴォーカル、そして金井陽一さんのフルート/テナー・サックス、佐野博美(ひろみ)さんであってると思います、のクラリネット/アルト・サックス/フルート/ヴォーカル、藤井貞泰さんのピアノ、柴田恒雄さんのベース、間違ってたらごめんなさい西川欣司(きんじ)さんのドラムスで、編曲は前田憲男さんが担当しています。岡崎広志とスターゲイザースで「 WALK ON BY 」。

M4. WALK ON BY  〜 岡崎広志とスターゲイザース 〜  (2'34")  ♪  【日本コロムビア COCP-50222】

う〜んこれもいい演奏ですね。岡崎広志とスターゲイザース1969年リリースのアルバム、バカラック・カヴァー集の『 スターゲイザース、バカラックを歌う 』から「 WALK ON BY 」聴いてもらいました。なんかこれを聴くとバカラックのことを想うってよりは'70年前後の、昭和でいうと40年代なのかな、の日本の景色がふわ〜って浮かんでくる独特の日本観みたいなのがあって面白いなぁって思いながら聴きました。

続いては、もう名カヴァー中の名カヴァーです。ビル・エヴァンスのカヴァーで「 ALFIE 」を聴きましょう。ジャズで「 ALFIE 」っていうとソニー・ロリンズが演ってる「 ALFIE 」を思い出す人もいますけども、これ同じ映画の曲ですけどもロリンズが作ったのとは違うヴァージョンでバカラックが作ったものがあります。ビル・エヴァンスは「 ALFIE 」を何度も録音してますけど、今日は1967年8月にニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードで行ったセッション(こちら)から、フィリー・ジョー・ジョーンズのドラムスとエディ・ゴメスのベースによるトリオの演奏で聴きたいと思います。聴いてみましょう。

M5. ALFIE  〜 Bill Evans 〜  (5'05")  ♪  【Verve V2E-2545】

ビル・エヴァンス・トリオ、1967年8月ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴから「 ALFIE 」聴いてもらいました。これホントに素晴らしい曲で、ビル・エヴァンスの演奏も勿論素晴らしいんですけども、興味ある人は是非バート・バカラックのオリジナル・ヴァージョン、って言っても幾つもあるんですけどもバカラックが演ってるものがね色んな人が歌っているのであるんですけども、動画サイトをチェックするとジョージ・マーティンのプロデュースでシラ・ブラックが歌ったヴァージョン、ってこれ最初期のヴァージョンだと思いますけど、これが観れるので興味ある人は是非観て下さい。もうホントに凄いです。バカラック自身がピアノ演奏し生でオーケストラが演奏して生で歌ってます。当時のポップスってこうやって録ったんだっていう、今と全然違う状況がみて取れますので、是非興味ある人は!

続いてイギリスのピアニスト、ジョージ・シアリングによるカヴァーで「 サン・ホセへの道 」を聴きましょう。この曲ももう大好きな曲です。'68年にディオンヌ・ワーウィックがヒットさせましたけど、こちらのヴァージョンはメンバーがジョージ・シアリングのピアノ、ヘルベルト・サージックのヴァイブラフォン、ジギ・シュワブのギター、アンドリュー・シンプキンスのベース、ラスティ・ジョーンズのドラムス、そしてチノ・ヴァルデス、カルメロ・ガルシアのパーカッションで、非常にラテン・テイストのあるアレンジです。録音は1974年です。

M6. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE  〜 George Shearing 〜  (5'49")  ♪  【MPS POCJ-2549】

ジョージ・シアリング、1974年の録音で「 サン・ホセへの道 」を聴いてもらいました。これオリジナルの曲も僕大好きなんですけども、そのオリジナルが大好きな僕が聴いてもこのカヴァーはいいなって思います。オリジナルの曲はあの確か都会で暮らしてた女の子が故郷のサン・ホセへ帰りたいみたいな、日本でいうと「 北国の春 」みたいな曲なのかな、そんな曲なんですけどすっごいお洒落に聴こえますよね。

次はギターによるカヴァーです。グラント・グリーンのアルバム『 Green Is Beautiful 』(こちらのコンピ集参照)に収められた「 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 」を聴きたいと思います。この曲は1968年に初演されたブロードウェイ・ミュージカル『 Promises, Promises 』(こちら)のタイトル曲(※③)として書かれた曲です。こちらのグラント・グリーンによるカヴァーの方の演奏は、グラント・グリーン自身のギター、エマニュエル・リギンズのオルガン、アイドリス・ムハンマドのドラムス、キャンディードのコンガ、リチャード・ランドラムのボンゴという編成で、録音は1970年です。

M7. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN  〜 Grant Green 〜  (6'44")  ♪  【Blue Note TOCJ-4342】

グラント・グリーン、1970年の録音で「 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 」聴いてもらいました。これもいい曲ですよね〜ホントに。もう…ごめんなさい、言葉を失うぐらい大好きな曲なんですけども、このグラント・グリーンの録音聴いてると落ち着くなぁと思うと、この間特集しましたルディ・ヴァン・ゲルダー・スタジオの録音で、やっぱりこの種の歪んでないというかジャズのグラント・グリーン・タイプのギターの録音をさせたら天下一品だなぁって思いながら聴いてました。ものすごくヘッドフォンでよーくよーく聴くと、最初の方にオルガンからなのかギターからなのか真空管アンプのノイズがジィーって微かに聴こえるんですけど、すいませんもぅどーでもいい話ですけどそーゆーのだけでも、うわぁ嬉しい、ノイズが聴こえるって思っちゃうのはちょっとオカシイかな、すいません。

続いてはヴァイブラフォンのロイ・エアーズによるカヴァーで「 RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD(雨にぬれても)」ですねえ。もう多分バカラックの最大のヒット曲なんじゃないかな。映画『 明日に向って撃て! 』(こちら)の中の挿入曲ですけど、1969年にB.J.トーマスが歌った大ヒット中の大ヒット曲です。今日聴くのは、ロイ・エアーズのヴァイブラフォン、ハリー・ウィテカーのエレクトリック・ピアノ、エドウィン・バードソングのオルガン、ジョン・ウィリアムスのベース、アルフォンス・ムゾーンのドラムスに、ジュマ・サントスのコンガという編成です。これもかっこいい演奏です。聴いてみましょう。

M8. RAINDROPS KEEP FALLIN' ON MY HEAD  〜 Roy Ayers 〜  (4'48")  ♪  【Polydor UCCU-90066】

ロイ・エアーズ、1970年発売のアルバム『 Ubiquity 』から「 雨にぬれても 」を聴いてもらいました。これもいい演奏ですよね。まだフュージョンとかクロスオーバーというような言葉が言われる前の時代のものですけども、ジャズとファンクが程よく混じり合いながらバカラックのカヴァーしてる感じで、それとちょっと気になったのが左チャンネルから聴こえてくる方のロイ・エアーズのヴァイブラフォンの音が異様に伸びる、ヴァイブラフォンって普通ポーンって減衰してくんですけどポーってなるんですよね。なんでだろう、どういう仕組みかなぁ、録音で上手くやったのかなぁ、ちょっとわかんないですけどそういうのも含めて凄く凄く面白い録音でした。

さて、最後に近づいてきました。ちょっとした変化球というか、むしろストレート直球ど真ん中と言ってもいいようなものなんですけども、1996年にリリースされた、ジョン・ゾーンのグループであるMASADAのシリーズ第7弾『 MASADA SEVEN 』に収められた「 BACHARACH 」という曲があります。これはジョン・ゾーン自身のオリジナル曲なんですけども、聴くとこれはもうバカラック以外の何ものでもないような、バカラックの作曲の特徴を凄くよく捉えてジョン・ゾーンがこの曲を作っています。ジョン・ゾーンは1997年にバカラックに敬意を表して『 Great Jewish Music: Burt Bacharach 』(こちら)というコンピレーション・アルバムもプロデュースしてリリースしてるんですけど、要するにバカラックはユダヤ系ですので、ジョン・ゾーン自身もそうなので、そういう意味で今からかける曲もこのコンピレーション・アルバムもそういうのを作ったんだと思います。メンバーは、ジョン・ゾーンのアルト・サックス、デイヴ・ダグラスのトランペット、グレッグ・コーエンのベース、ジョーイ・バロンのドラムスという編成で、曲は「 BACHARACH 」。

M9. BACHARACH  〜 John Zorn - MASADA 〜  (1'24")  ♪  【DIW DIW-915】

1分24秒の短い曲ですけども、物凄くバカラックの特徴を捉えて曲を作り直してます。ジョン・ゾーンのMASADAで「 BACHARACH 」という曲を聴いてもらいました。バカラックの特徴ってもうホントに色々ハーモニーのセンスとかリズムのセンスとか色々あるんですけども、一つは独特の普通ポップスではあり得ないような変わった拍子が、ポップスって大体4拍子なら4拍子が続いたり3拍子なら3拍子が続くんですけど、バカラックは4拍子の中に突然3拍子的なものが入ったり4拍単位だったのが突然2拍単位のとこが出てきたりとか、3拍子のとこに2拍子が入って5拍子みたいになったりってゆーのをよく使います。「 小さな願い 」とかでも、途中で4拍子の中で2拍子が入るところがバスドラでドンドンってアクセント入れたりするんですけど、そーゆーのうまーく使いながら、ユダヤの音階を使った曲と上手く融合させてもう…バカラック以外の何ものでもないような曲を作ってて、見事だと思います。ホーン・セクションのアクセントの感じとかもね、物凄くバカラックっぽいなぁって思いました。あの、この曲もし面白いと思った人がいたら、是非バート・バカラックがやっているサントラ盤でジェームズ・ボンド・シリーズのパロディで作ったと言ってもいいのかな、ピーター・セラーズが主演の『 Casino Royale 』(こちら)を是非是非チェックして下さい。

お届けして参りました前半のジャズによるバカラックのカヴァー集、如何だったでしょうか。最後は、私自身がカヴァーしました未発表のものです。バカラックが亡くなった時に、自宅でアコースティック・ギターの録音をしてたんですけど、別の仕事でね、でももうどうにも堪らなくて思わず締切間際なのに録音してしまったもので、それをこの番組のために改めてミックスし直して、何処で発表するってのでもなく録音したものです。バート・バカラックの曲でカーペンターズのカヴァーでも有名です、「 CLOSE TO YOU 」を私のギター・ソロで聴いて下さい。後半のホットピックスもお楽しみに。

M10. CLOSE TO YOU  〜 大友良英 〜  (4'34")

***** 文字起こし終了


【注釈】

※① 因みに、私(ブログ主)の亡き父とも同い年になります。

※② 大友さんは「 スターゲイザーズ 」と仰ってましたが、アルバムに表記されている「 スターゲイザース 」に直しました。悪しからず。

※③ タイトル曲ではなく劇中歌なんですけどねぇ。大友さんのうっかりミスと思われます。

2023年5月12日 (金)

バート・バカラックさん 生誕95周年!

今日はバート・バカラックさんの誕生日。バカラックさんは今年2月8日にお亡くなりになりましたが、拙ブログでは今年も変わらず誕生日に記事をアップします。

バカラックさんの訃報に接した2月10日(金)から2日経った2月12日(日)のこと。

「元気にしてる?」のメッセージと共に中高時代の友人が教えてくれた鈴木祥子さんのバカラック追悼ピアノ弾き語り。Twitterでニコレット・ラーソンの「 FOOL ME AGAIN 」from『 Arthur 』(1981年) をカヴァーしてらっしゃるのですが、これがとっても良くて…。

彼女が1994年にリリースした4曲入りバカラックカヴァー・ミニアルバムにも入ってない隠れ佳曲。まぁ『 Shoko Suzuki Sings Bacharach & David 』ってタイトルなんでキャロル・ベイヤー・セイガーとの共作曲が入るワケないけど…。

訃報以降いくつか追悼演奏を聴きましたが、個人的にはこちらが最も心に響きました。友人の心遣いに感謝!

2023年2月10日 (金)

バカラックさん、安らかにお眠りください

突然の訃報に接し、放心状態です

たくさんの名曲をありがとう

バカラックさん、安らかにお眠りください

The New York Times の追悼記事
2023/2/25リンク先変更:当初は無料で閲覧できましたが今は有料記事に…。ちたりた(chitarrita)さんがご自身のブログに全文載せておられるとのことで、リンク先をちたりたさんのブログに変更しました。

2023/2/24追記:ちたりた(chitarrita)さんからこの追悼記事を翻訳された方のブログを教えていただきました。
[Talking New York --- New Yorkで見つけた英語]
特別編:追悼、バート・バカラック。ニューヨークタイムズが尊敬の気持ちをこめて書いた記事を読む。

ちたりた(chitarrita)さん、紹介&リンクさせていただき大変ありがとうございました!

より以前の記事一覧

カテゴリー

  • カヴァーアルバム
    ★バカラック・カヴァー曲が主体でBacharach をアルバムのタイトルやサブタイトルに入れているアルバム ★収録曲のうち半分以上がバカラック・カヴァーのアルバム ★複数アーティストによって新たにカヴァーしたアルバム ★複数アーティストによるトリビュートコンサートのライブアルバム
  • コンピレーションアルバム
    ★複数アーティストのバカラック作品を集めたいわゆる編集盤
  • シングル
    ★シングル
  • ディオンヌ・ワーウィックのアルバム
    ★新作主体/カヴァーアルバム/コンピ集を問わず、ディオンヌ名義のアルバム
  • バカラックの曲がちょっと入ったアルバム
    ★バカラックの曲がちょっと入ったアルバム
  • バカラック関連ネタ
    ★バカラック作品は入っていないがバカラックと何らかの関連があるアルバム ★アルバムやシングル以外のこと。本、コンサート、ライヴ、TV、Radio、告知、独り言、イベントなどなど
  • バート・バカラックのアルバム
    ★メインのアーティストがバカラックとなっているもの ★バカラックが音楽を担当した映画等のオリジナル・サウンドトラック ★ ○○ with Bacharach のようなアルバムは含めない
  • 新作主体のアルバム
    ★『 バート・バカラックのアルバム 』と『 ディオンヌ・ワーウィックのアルバム 』以外で、バカラックが新作を多数(およそ半数以上)提供したアルバム

★ リンク ★

  • Yammy* Official Web Site
    京都在住のオーガニックシンガーソングライター、Yammy*(ヤミー)さんの公式サイトです。
  • くう・ねる・時々・じゃず
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